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ベンチャー・スタートアップ向きの資金調達の手段・方法は?それぞれのメリット・デメリットも徹底解説!

事業を成長させるためにまとまった資金が必要になり、資金調達を検討しているベンチャー企業経営者の方も多いでしょう。

しかし一口に「資金調達」と言っても、実際にどのくらいの数の手段・方法があるのか気になるのではないでしょうか?

資金調達と聞けば「VC(ベンチャーキャピタル)から出資」を思い浮かべる方もいるかと思いますが、実際の資金調達には融資、社債、クラウドファンディング…など様々な手段・方法があります。

この記事では、様々な資金調達の方法について、概要・メリット・デメリットを紹介します。

さらに、目的・フェーズ別のおすすめな資金調達方法や、スタートアップ・ベンチャー企業におすすめな資金調達方法まで網羅的に徹底解説していきます!

資金調達とは?

資金調達とは、「会社経営に必要な資金を外部から調達すること」を指します。

資金調達は大きく以下3つに分かれます。
アセットファイナンス(資産)
デットファイナンス(負債)
エクイティファイナンス(純資産)

アセットファイナンスは、アセット(資産)を売却し現金化する方法です。代表的なのはファクタリング(売上債権を売却し現金を調達する)です。

デットファイナンスは、デット(負債)を増やし資金調達する方法です。具体的には銀行からの融資や社債の発行などがあります。

エクイティファイナンスは、エクイティ(純資産)を増やし資金調達する方法です。既存の株主や新しい株主向けに、株式を発行して買ってもらうことで資金を調達します。

上記の資金調達を成功させるための詳細が気になる方「資金調達の手引き」をご参考ください

なぜ資金調達をするのか?

企業が資金調達を行う理由を一言で表すなら「運転資金の確保」です。

自社商品・サービスを持たないビジネスモデルや、小規模ビジネスの場合は自己資本のみで経営も可能ですが、ある程度大きな規模でビジネスをするにはそれ相応の資金必要です。

人件費、商品原価、開発費、設備費…など、会社経営を行うには様々な費用がかかりますが、一般的にはビジネス規模が大きければ大きいほどコストがかかります。

費用を自己資本のみで賄うことができない時には、資金調達する必要が出てくるでしょう。

資金調達の手段・方法は大きくわけて6つ

資金調達の種類は様々ですが、この記事では実際によく用いられる以下6つの手段・方法について詳しく解説していきます。

①出資
②融資
③社債
④補助金・助成金
⑤ファクタリング
⑥クラウドファンディング(寄付型)

①出資

出資は、株式を交付して資金調達する方法で「エクイティファイナンス」とも呼ばれます。

原則として返済義務がなく、またBS(貸借対照表)上では資本(純資産)が増えるため自己資本比率が上がり、経営上の安定度も増すメリットもあります。

エクイティファイナンスには、主に以下のようなパターンがあります。

①-1.ベンチャーキャピタルからの出資(第三者割当増資)

ベンチャーキャピタル(VC)とは、高い成長率を見込めるスタートアップ企業やベンチャー企業へ投資し、上場(IPO)やM&A(企業買収)時に保有している株式を売却し利益を上げる企業を指します。

ベンチャー企業が数億円単位での資金調達を実施したいときにはVCを活用することも多いです。

また、VCから経営についてアドバイスをもらえるなどの利点もあり、近年ベンチャー・スタートアップの世界で増えている資金調達方法です。

①-2.個人(エンジェル)投資家からの出資(第三者割当増資)

エンジェル投資家は、将来成長が見込めそうな企業(経営者)に資金援助をする個人投資家です。

もともと自ら事業を行い売却後エンジェル投資家になる人も多く、そのため資金面の援助に加えて経営のアドバイスをもらうこともできるでしょう。

資金調達の形式としてはVCと同じで、資金を出してもらうために会社の株式を発行・交付し、上場(IPO)やM&A時に株式を売却し利益を得ます。

①-3.公募増資(上場企業)

公募増資は、広く一般の投資家を対象に株主を募集し、時価やそれに近い価格で新しく株を発行する資金調達方法です。

一つ前に説明したVCや個人投資家など特定の企業・人に出資してもらうことを「第三者割当増資」と呼ぶのに対して、公募増資は不特定多数の企業・人に出資してもらうので「公募」と名前がついていると覚えればわかりやすいでしょう。

上場すると自社の株式の一部が市場で取引されるようになるので、上場企業が株式を用いて資金調達する場合は公募増資になることが多いです。

②融資

融資とは、金融機関からの借入によって資金調達する方法です。企業にとっての”負債”なので、「デッドファイナンス」とも呼ばれています。

出資(エクイティファイナンス)は株主に対しての返済義務はありませんが、融資(デッドファイナンス)は「お金を借りている」ので、当然元本の返済と金利の支払い義務があります。

融資は大きく分けて「公的融資」と「民間融資」の2つに分けることができ、前者は日本政策金融公庫や商工組合中央金庫などから、後者はメガバンクや地方銀行、消費者金融などから融資を受けることになります。

②-1.政府系金融機関からの融資

政府系金融機関は日本政府が出資をしており、(民間金融機関と異なり)利益を出すことを目的としていない金融機関です。

代表的な機関としては、日本政策投資銀行(日銀)、日本政策金融公庫、商工組合中央金庫(商工中金)などがあります。

おすすめは日本政策金融公庫の融資です。中小企業や個人事業主を中心に支援を行っており、実績の少ない経営者でも融資を受けられます。

特に日本政策金融公庫の「新創業融資制度」は無担保・無保証人で利用でき、融資限度額も3,000万円(うち運転資金1,500万円)と大きいので、創業間もない経営者でも借り入れがしやすいです。

民間金融機関よりも低金利で、返済期間も長いのも嬉しいポイントでしょう。

ただし、その分審査項目が多く面談も必要なため、申請後すぐに審査が下りないので注意が必要です。

②-2.民間銀行からの融資①(プロパー融資)

民間の金融機関(メガバンク、地方銀行、信用金庫など)の融資には「プロパー融資」と「制度融資」がありますが、制度融資については次の段落で説明するため、ここではプロパー融資についての解説とします。

プロパー融資では、各金融機関が独自の審査基準で融資の決定をします。

政府系金融機関よりも融資額が大きいので、ある程度まとまった事業資金を得る際には有効な資金調達手段でしょう。

しかし、民間銀行は営利企業で利益をあげなければならないため、「貸したお金が確実に返済されるか」についてシビアに審査されます。

一定の実績(PL、BS、CSを元に判断)や経営者への信用がなければ審査落ちしてしまうので、創業間もなく実績が少ない企業は利用しづらいと言わざるを得ないでしょう。

②-3.民間銀行からの融資②(信用保証協会の制度融資)

制度融資は、信用保証協会による保証がついた銀行から受けられる融資制度です。

信用保証協会が貸し手(金融機関)と借り手(事業者)の間に立ち、事業者が万一返済不能になった場合に全額の80%を貸し手の金融機関に支払う形で保証します。

創業間もなかったり実績が少なくプロパー融資を受けられない企業でも、制度融資を使えば資金調達しやすくなります。

一方、

・審査に最短でも2か月ほどかかる
・自己資金を50%以上準備する必要があることが多い
・信用保証協会に対する手数料がかかる

などの注意点もあります。

②-4.ノンバンク金融機関のビジネスローン

ビジネスローンとは、中小企業や個人事業者向けの無担保による事業者向け融資です(「商工ローン」や「事業ローン」も同意)。

一般的に、融資を受ける場合は担保や保証人契約が必要になりますが、ビジネスローンは担保・保証人のどちらかが不要、または両方不要なので、銀行や政策金融公庫などから融資を受けられない事業者におすすめです。

一方、貸し手側にはリスクの高い融資方法なので、民間銀行での融資よりも金利が高いので、その点は注意が必要でしょう。

③社債

社債とは企業が資金調達するために発行する「債券」のことです。

主に上場企業で行われる資金調達方法で、出資や融資以外の手段として広く知られています(こちらもデットファイナンスの一つです)。

株主と異なり社債権者は経営への参加権がないので、経営に干渉されず資金調達できるメリットがあります。

また、社債は償還期間(債権発行から満期までの期日のこと)を長めに設けられ、その間は利子のみを支払うため、銀行融資よりも支払いの負担が軽く済みます。

③-1.普通社債(SB)

社債のうち最もポピュラーなのが普通社債です。

普通社債には満期が設定されており、満期までの間には保有している社債権者に一定の利子が支払われます。

③-2.転換社債(CB)

転換社債とは、一定の価格(発行時に決められる)において、社債の発行企業の株式に転換できる条件が付いた社債です。

社債権者は発行企業の株価が上がれば株式に交換して売却することで利益(キャピタルゲイン)を得られますし、もし株価が下がった(ないしは変わらない)場合は社債のまま保有し利子をもらい続けることができるメリットがあります。

特別なオプション付な分、普通社債よりも利子は低めに設定されることが多いので、企業側にとっても負担が少ない社債です。

③-3.ワラント債

ワラント債とは、通常の社債に加えて発行企業の「株式を一定金額で購入できる権利」が付帯しているものです。

上記の転換社債は社債を株式に交換できますが、転換社債とは異なり、ワラント債の権利行使する場合は、追加で資金を支払って株式を購入する必要があります。

なお、株式を購入する権利(ワラント)だけを第三者へ売却することも可能です。

④補助金・助成金

補助金・助成金は、国や地方公共団体が事業者(企業や個人事業主)に対して、原則返済不要で資金支給をする制度です。

④-1.補助金

補助金は国や自治体が新規事業や起業促進を行うために実施され、税金を使って企業や個人事業主を資金面で支援する制度です。

主に4月または5月から公募されることが多いので、それまでに準備する必要があります。

補助金には様々な種類があり、またそれぞれの補助金ごとに目的があるため、自社の事業とマッチするものを見つけて申請します。

④-2.助成金

助成金は、主に厚生労働省が雇用増加や人材育成のために実施している制度です。

業種や社員数などの条件を満たしていれば支給されるので、補助金と比べて難易度が低いのが特徴です。

⑤ファクタリング

ファクタリングとは、入金待ちの売上債権を買ってもらうことで資金調達をする方法です。

取引先からの入金を待っていると資金繰り危機(倒産危機)に陥るリスクがある場合、先にファクタリング企業から入金してもらうことで資金繰り改善ができます。

また、後日取引先からの入金額をそのままファクタリング企業に入金するため、取引先には債権譲渡したことを周知されることはありません(2社間ファクタリングの場合)

急ぎで現金が必要な時や、使用度が足りず銀行融資を受けられない企業にとっては魅力的な資金調達手段でしょう。

⑥クラウドファンディング(寄付型)

クラウドファンディング(寄付型)とは、クラウド(=群衆)とファンディング(資金調達)を組み合わせた言葉で、インターネットを介して不特定多数の様々な人から少額ずつ資金調達する方法です。

VCからのエクイティファイナンスや銀行からの融資と比べると調達額は少なめですが、厳しい審査などなく「素早く」「手軽に」資金を募ることができます

商品やサービスのテストマーケティングに用いられることも多く、目新しく面白いアイデアや、社会問題解決を訴求したソーシャルビジネスには資金が集まりやすい傾向があります。

各資金調達方法のメリット・デメリット

当然ですが、資金調達方法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、この段落で詳しく解説します。

方法メリットデメリット
①出資・返済義務がない
・経営者や投資家を紹介してもらえる
・会社のブランディングになる
・既存株主の承認が必要
・経営に介入されることも
・成長を求められプレッシャーになる
②融資・経営に介入されない
・経営の自由度を保てる
・元本の返済と金利の支払いが必要
・信用がないと審査がおりない
③社債・経営に介入されない
・融資よりも金利の負担が少ない
・金利の支払いと満期になったら元本の返済が必要
④補助金・助成金・返済不要・申請に時間がかかる
⑤ファクタリング・最短で即日入金が可能・取引先に知られると信頼度に影響がある
・手数料が高い
⑥クラウドファンディング・従来の方法で資金調達が難しいサービスも可能になる
・テストマーケティングになる
・目標金額に到達しないと資金調達できない

①出資のメリット

出資のメリットは融資や社債と異なり返済義務がないことです。

金融機関へ元本の返済と金利の支払いする必要があり、資金の少ない中小・ベンチャー企業は金額が大きいと負担になってきますが、出資の場合は心配しなくて良いのは大きな利点です。

またVCや個人投資家から資金調達した場合、経営について有意義なアドバイスをもらえたり、別の投資家や経営者を紹介してもらいビジネスネットワークが広がることもあります。

エクイティ(株式)によって大型の資金調達に成功したらメディアやSNSでも注目され、会社のブランディング向上や人材採用にも寄与するでしょう。

①出資のデメリット

出資は返済義務はない一方、株式を交付するため株主を新たに増やすことになり、すると一株当たりの価値が希薄化するので、既存株主の承認を得ないとなりません。

また、新たに増えた株主が経営に対して過度に関与してくると、経営の自由度が下がったり、配当方針に影響が出ることもあるので注意が必要です。

またVCや個人投資家は事業拡大や株の配当金を期待して投資しているので、経営者に対する期待は大きく、それが時にはプレッシャーを感じることもあるでしょう。

出資を受けた企業は基本的にEXIT(IPOまたはM&A)しないと投資家が出資した投資金額に対するリターンが合わないので、必然的に事業成長を求められることになります。

②融資のメリット

基本的に融資を行う金融機関は、元本と金利の支払い(返済)を求めるだけで経営に介入することはありません。

また出資と異なり株主がつくわけではないので、無理に事業拡大や成長を追い求めず、経営者の手の届く範囲でビジネスを行ってもよいので、経営の自由度を高く保つことができます

スモールビジネスで堅実に成長していきたい企業や、売上・利益よりも好きなことを追究したい経営者は、融資による資金調達がおすすめです。

②融資のデメリット

融資のデメリットは元本の返済と金利の支払いがあり、借入額よりも多く返済しなければならない点です。

融資前は経営者自身のお金なので利益を残さなくても良いですが、融資後は返済額を意識してキャッシュフローを管理する必要があります。

また、十分な実績がない状態だとそもそも融資の審査がおりないこともあります。

信用力が十分にない場合でも融資を受けられるようにするため、担保を差し出したり保証人(または連帯保証人)を立てることもありますが、その場合第三者(両親など)にも負担をかけることになるので注意が必要です。

③社債のメリット

株式による資金調達と異なり、社債権者には経営への参加権利はなく干渉を受けないのは大きなメリットでしょう。

また金融機関からの融資よりも金利の負担も軽く済むので、上場企業では多く用いられている資金調達方法です。

③社債のデメリット

社債は融資と同様に負債、つまり「借金」なので、社債権者に金利を支払う必要があります。

また社債発行後に、銀行から融資を受けようと考えている場合、抱えている負債の総額によっては信用度に欠けて融資審査で落ちてしまうリスクもあるので注意が必要でしょう。

④補助金・助成金のメリット

補助金や助成金は、銀行融資などと異なり、基本的に返済義務がないことは大きなメリットでしょう。

また、実績に関わらず審査基準を満たせば受取可能なことから、創業間もない企業でも申請しやすいです。

④補助金・助成金のデメリット

補助金や助成金は返済義務がないので、受け取ること自体に大きなデメリットはありません。

強いて言えば、

・受け取るために少々の準備が必要
・少額かつ単発的な資金なので長期的な事業資金には向かない
・振込まで時間がかかる

という注意点があります。

前者については、特に補助金の場合は申請準備や事業計画書の作成に時間・工数がかかるので、本業で忙しい中で同時並行で進めるのはやや負担になるかもしれません。

⑤ファクタリングのメリット

ファクタリングの一番のメリットは資金調達の早さです。

最短即日で現金化できるので、資金繰り危機で今すぐ現金が必要な企業にとっては有効な資金調達方法です。

また銀行による融資に比べて審査基準も低く、また担保・保証人なしで利用可能な場合が多いので、実績が少なく融資の受けられない企業でも利用しやすいメリットがあります。

⑤ファクタリングのデメリット

ファクタリングのデメリットは、他の融資方法よりも手数料が高いことです。

また、(2社間ファクタリングの場合)ファクタリングの利用を取引先企業に知られる可能性は限りなく0に近いですが、万一知られてしまうと企業としての信用度に非常に大きく影響するので注意が必要です。

3社間ファクタリングの場合は、ほぼ100%の確立でファクタリングの利用を取引先企業に知られてしまいますので、利用可否の判断は冷静に行う方が良いでしょう。

⑥クラウドファンディング(寄付型)のメリット

クラウドファンディングの登場によって、従来の方法だと資金調達が難しかった商品・サービスでも資金を集められるようになったことはメリットでしょう。

また本格的に商品・サービス開発に入る前に、そもそもニーズがあるかを小規模にテストマーケティングするためにクラウドファンディングを利用することもできます。

⑥クラウドファンディング(寄付型)のデメリット

資金を募集する際には目標金額を設定しますが、その金額に達しなかった場合、資金調達に失敗したことになりプロジェクトはとん挫します。

失敗するプロジェクトの特徴は

・金額設定に明確な根拠がない
・資金を集める目的が明確でない
・アイデアが非凡で目新しさがない
・目的に社会性がなく個人的すぎる

など共通している点があります。

また事業やサービスのアイデアをネット上に公開するため、アイデアを他の企業に盗まれるというリスクもあります。

【目的・タイミング別】おすすめの資金調達の手段・方法

創業資金として資金調達したい

新しく創業したら十分な運転資金の確保が必要ですが、自己資金のみで数百・数千万を用意するのが難しいこともあるでしょう。

資金調達のやり方は様々ありますが、ここでは筆者おすすめの方法をご紹介します。

・政府系金融機関からの創業融資
・民間銀行からの創業融資
・個人投資家からの出資
・クラウドファンディング

政府系金融機関からの融資

日本政策金融公庫の創業融資は無担保・無保証で運転資金は1,500万円まで、融資は最高3,000万円まで受けることができます。

民間の銀行よりも金利が低く、また審査も通りやすいため、初めての起業や個人事業主の方におすすめです。

また、日本政策金融公庫から融資がおりると「融資を受けた」という実績になり、二回目以降民間銀行からの融資が通りやすくなります。

民間銀行からの創業融資

大手銀行(メガバンク)に比べ、地方銀行や信用金庫、信用組合などは比較的融資がおりやすい傾向があります。

多くの金融機関で信用保証協会を活用した制度融資を取り扱いも増えてきており、創業前でも融資の相談もしやすい環境になっています。

上記の日本政策金融公庫の創業融資と併用することで、より多額の資金調達ができるでしょう。

個人投資家からの出資

創業後間もない経営者は実績がないため、銀行融資がおりなかったり、VCからの出資を得られないなど資金調達に苦戦するケースがよく見られます。

こうした資金調達の苦労を解決できる手段の一つに「個人投資家による出資」があります。

資金と実績がなくても、斬新アイデアと熱意、明確な経営計画・事業計画があれば、その方針に賛同して出資してくれる個人投資家もいます。

個人投資家には現役経営者、EXIT成功しその後投資家として活動している元経営者などが多いので、資金面の支援以外にも経営アドバイスや、別の投資家の紹介をしてもらえることもあります。

クラウドファンディング(寄付型)

スタートアップ・起業をするにあたり最も大切なことは、商品やサービスが世の中のニーズに合うかどうかです(いわゆるプロダクトマーケットフィット:PMF)

PMFを確かめるため、クラウドファンディングで資金を募ってみることで、どのくらいの人がお金を出したいと思うのかテストマーケティングできます。

また、融資などに比べて資金調達までの期間が短いので、ビジネスアイデアを形にするまでが早くなります。

事業が好調でさらなる事業成長のために資金調達したい

事業が軌道に乗り、さらにドライブさせるためには資金が必要になります。

事業が好調な時は信頼を得やすく、銀行からの融資も投資家からの出資も受けやすいので、事業うまくいっている時に一気に資金調達するのもおすすめです。

・VCからの出資
・民間銀行からの創業融資

VCからの出資

事業が伸びて、さらなる成長のために数千万~数億単位で資金調達したい場合、VCによる出資を検討しても良いでしょう。

先述の通りですが、出資の場合は原則資金調達後の返済がないので、調達したお金をすべて事業成長のために使用することができます。

また大型の調達に成功すると、社会的信用が上がり銀行からの融資が受けやすくなったり、ブランディング効果もあり優秀な人材を採用しやすくなるなど副次的なメリットもあります。

各フェーズごとの資金調達額の目安は以下をご覧ください。

・シード:評価額1~2億、調達額1,000~2,000万
・シリーズA:評価額10~15億、調達額2~3億
・シリーズB:評価額15~20億、調達額4~5億
・シリーズC:評価額30~40億、調達額5~8億
・シリーズD:評価額40~80億、調達額10~20億

ただしメリットばかりではありません。

VCのビジネスモデルは、投資家から資金を募り、ファンド満期時(通常10年程度)にそれにリターンをつけてお返ししなくてはなりません。

つまり投資先が成功しなければ投資家から預かった資金を捨てることになってしまうので、(程度の差はあれど)投資先企業の経営にも介入しますし、Exit(IPOまたはM&A)が求められるようになります。

急成長よりも堅実な成長、上場や売却を目指してはいないなどの場合は、VCからの資金調達は控えた方が良いといえるでしょう。

民間銀行からの融資

「事業が軌道に乗り、さらに資金調達し会社を成長させたいものの、出資を受けることで経営に介入されることは避けたい…」そんな場合には民間金融機関の融資による資金調達がおすすめです。

創業したてや実績が少ない時期には、民間銀行から直接融資を受けるのは難しいですが、事業が軌道に乗り売上・利益が伸びてくると信用度が上がるので融資を受けやすくなります。

基本的には金融機関は経営に干渉してくることはありません。なので、経営の自由度を保ちつつも、まとまった事業資金を調達できるという点では融資は魅力的な選択でしょう。

一方、融資は原則として毎月の返済が必要となり、さらに利息も支払わなければなりません。

そのため、事業の成長のために使いたい資金が返済と利息によって減ってしまうデメリットもあるので注意しましょう。

資金繰りに困っており早急に資金調達したい

事業が難航しており利益が出ず、資金繰りに苦労している企業の場合、速やかな資金調達が必要です。

経営が不安定なときにおすすめの資金調達方法は以下3つです。

・補助金,助成金
・政府系金融機関からの融資
・ファクタリング

補助金・助成金

資金繰りが悪化しており経営が厳しい場合、国や自治体が提供している補助金と助成金を活用するのも一つの手です。

※今回の新型コロナウイルスによる経営危機対策の補助金・助成金も多数用意されています。

補助金・助成金は種類が多い上、自治体によって内容が異なるので、「支給条件」「支給額」「支給時期(タイミング)」を見て、活用できるものは申請した方が良いでしょう。

政府系金融機関からの融資

民間金融機関と異なり、政府系金融機関は利益を出すことを目的としておらず、様々な事業者(個人・法人)に資金提供をしています。

例えば、日本政策金融公庫の「経営環境変化対応資金」など、社会的・経済的環境の変化などにより一時的に業績が悪化している企業向けの貸付制度もあります。

また他にも、時々の状況に合わせて様々な融資制度を設けており、例えばコロナショックで影響を受けた事業者向けの「新型コロナウイルス感染症特別貸付」、東日本大震災の際の「東日本大震災復興特別貸付」などもそのひとつです。

ファクタリング

政府系金融機関からの融資や補助金・助成金は、申請から入金まで一定の時間がかかります。

資金繰り危機で、今すぐ現金が必要な際におすすめなのはファクタリングです。

売掛金(売上債権)を担保にファクタリング会社から融資を受け、売掛金の入金分+手数料をファクタリング会社に支払います。

ファクタリングは最短即日で入金してもらえるので、早急な資金調達が必要な際に有効な手段です。

スタートアップ・ベンチャーにおすすめな資金調達の手段・方法

ここからはスタートアップ・ベンチャー企業におすすめな資金調達方法をご紹介します。

・VC,投資家からの出資:リスクを取り、大きく資金調達をしたい企業向け
・クラウドファンディング(寄付型):リスクを下げ、小さく資金調達したい企業向け

VC・投資家からの出資:リスクを取り、大きく資金調達をしたい企業向け

IPO(上場)を目指したり、大型のM&Aを狙って急成長を目指すベンチャー企業の場合、出資による資金調達を検討しても良いでしょう。

将来性のある事業・ビジネスモデルの場合投資家も集まりやすいので、成長産業かつ後発でも戦える市場を見つけ事業展開するのがおすすめです。

また資金調達の成功がメディアで取り上げられると、会社の認知度・ブランディング向上にもつながり、優秀な人材を採用しやすくなるメリットもあります。

クラウドファンディング(寄付型):リスクを下げ、小さく資金調達したい企業向け

独自性のあるサービス・商品は消費者の興味関心を引きやすいので、独創的なアイデアで勝負するベンチャー企業はクラウドファンディングで資金を募ってみるのも一つの手です。

出資や融資はリスクが大きいので安易に実施できない経営者の方もいると思いますが、そのような方はまずはクラウドファンディングで少額の資金調達をしてみるのも良いでしょう。

仮に資金調達に失敗したとしても、実際に商品化・サービス化する前に「ニーズがないことを知れた」と考えればプラスでしょう。

出資や融資で資金調達をし、商品・サービス開発後にニーズがないことが発覚しても既に手遅れなので、クラウドファンディングはそのような最悪の事態の回避にも使える方法です。

資金調達についてはプロに相談し経営者は本業に集中

株式による資金調達や、金融機関からの融資などのファイナンス業務は専門性が高く、かつ対応に労力を要するので、社長が本業の傍らで対応するのは困難だと言う声も聞きます。

一方、常勤CFOを採用するとコストが高いという問題があります。そんな問題を解決するため、SOICOでは「シェアリングCFO®︎」というCFOプロ人材と企業のマッチングサービスを提供しています。

シェアリング CFO®︎では経験豊富なCFOのプロ人材に週1日から必要な分だけ業務を依頼でき、例えばベンチャー企業にて資金調達の経験のあるCFOにスポットで業務を委託することもできます。

専門的かつ対応工数のかかるファイナンス業務はプロに任せて、経営者は事業成長にコミットできるような環境づくりをお手伝いします。