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経理になるには?未経験職種から経理職に転職した成功事例も解説

執筆者:茅原淳一(Junichi Kayahara)

CFOになるには?キャリアパスも解説

経理/会計/財務/経営企画などの管理部門としてのキャリア

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経理職に興味はあるものの、未経験での就業が可能なのかについて疑問を抱えている方も多いかもしれません。

しかし、経理職にチャレンジすることを諦める前に、未経験者でも経理職に就くことの可能性を探ってみる価値は十分にあります。

この記事では、経理になるための必要なスキルや未経験職種から経理への転職成功事例、そして経理のキャリアパスについて解説します。

経理の仕事

経理とは、日常的な入金や支払いなどお金の流れの管理やその取引の流れを記録する役割を担います。

企業の会計に関連する業務で、取引状況を数字で記録することによってお金の流れを管理し、最終的には、経営者や企業の利害関係者であるステークホルダーに対して、経営状況や財務状況など含めた全体の企業状況について報告することを目的としています。

経理になるには

経理職に就く一般的な方法としては、企業の採用募集から直接経理職に応募するか、総合職採用に応募し、採用後に経理部への配属を希望するという選択肢があります。経理業務に従事するためには、特別な資格や学歴は必要ない場合が多いです。

新卒採用の場合、企業に入社後、経理部に配属されて実務を通じて経理業務を習得していくことが一般的です。

中途採用の場合、経理の経験者であることが重要視され、即戦力としての能力が求められます。そのため、特別な資格や学歴は必ずしも必要とされない傾向があります。

経理業務は専門職として位置付けられ、企業間で業務内容に大きな差がないことが多いため、企業側は経験者を採用することで新人育成の手間を省くことができるというメリットがあります。

実務経験を持つ人は、経理業務において実践的なスキルや知識を持っているため、年齢に関係なく企業から貴重な戦力として評価されることが多いです。とはいえ、実績のある人々の中には、正社員ではなく契約社員や派遣社員、アルバイトなどの雇用形態で働いている方も多く存在します

実務経験のない人の正社員採用は、30歳を超えると難しくなる傾向があります。中途採用の場合、実務経験者が求められることが多いため、派遣社員やパート、アルバイトなどでも実務経験を積んでおくと有利です。税理士事務所や会計事務所での経験を積んだ後、企業の経理部門への転職をする人も多い傾向にあります。

経理になるために必要なスキル

経理職になるためには、経理の基礎知識はもちろん重要ですが、次のようなスキルも必要とされます。
・事務処理能力
・簿記などの会計の基礎知識
・レポートなどの資料作成スキル
・データ分析能力
・コミュニケーション能力

それぞれについて解説していきます。

事務処理能力

経理部門では、ExcelやWord、会計ソフトなどのパソコンを使用する機会が頻繁にあります。事務処理能力が求められる具体的な例としては、監査法人への説明資料、事業部への説明資料、金融機関への説明資料の作成などが挙げられます。

このような資料や帳簿を作成するためには、単にパソコンの操作ができるだけではなく、時間制約の中で正確な文書や帳簿を作成する事務処理能力のスキルが求められます。

簿記などの会計の基礎知識

経理担当者は、基本的な会計知識や法務知識が必要とされます。

ただし、知識の習得においては単なる暗記能力だけでなく、実際の業務に適用し解決する能力が重要です。会計や法務の知識を前提として、日常の業務において会計上の問題が発生した場合に、具体的な問題解決に向けた能力が求められます。

経理担当者は問題を分析し、適切な判断を下すことで、会社の経営に貢献する役割を果たします。

レポートなどの資料作成スキル

経理業務においては、帳簿の作成や財務関連の表作成だけでなく、自社の経営状況を広い視野で把握し、他の部署や経営者にもわかりやすく伝える能力が求められます。

専門知識を持たない人でも提供された資料を通じて、会社の財務状況や業績動向を容易に理解できるようにすることが重要です。

そのため、お金の流れや変動をどの立場の人でもすぐに把握可能なわかりやすい資料を作成できるスキルは非常に価値があります。

さらに、資料作成のスキルだけでなく、経営課題を明確に提示し、解決策を提案できる能力も求められます。これらのスキルを持つことで、経理担当者としての市場価値をさらに高めることができると言えます。

データ分析能力

単に日々の資金の入出金情報をまとめたり管理をしているだけでは現場業務止まりで終わってしまいます。

現場スタッフから管理職に昇進するためには、単に日常の業務を遂行するだけではなく、経営者の視点や経営課題に対する理解が求められます。

長期的な視点での分析スキルを持ち、会社の経営における課題や戦略を分析し、提案する能力がある場合、それは非常に価値の高い付加価値となります。

経理業務において、資金管理の専門家であり、資金の流れに精通している人材は、独自の視点を持ち、経営者に対して戦略的な提案をすることができるため、経営者にとって非常に頼りになる存在と言えます。

コミュニケーション能力

経理業務においては、上層部だけでなく社内の各部署との連携が重要です。そのため、効果的なコミュニケーションスキルを持ち、報連相を円滑かつ簡潔に伝える能力が求められる傾向があります。

さらに、経理業務では頻繁に数字の状況や予測を報告する必要があります。その際には、相手に分かりやすく伝えるコミュニケーションスキルが非常に重要です。

また、財務状況や経営状況については、相手の理解レベルに応じて適切な説明や情報提供を行う柔軟なプレゼンテーション能力も必要と言えます。

経理になるために必要な資格

経理になるために役に立つおすすめの資格をご紹介します。
・日商簿記(3級・2級・1級)
・FP(ファイナンシャルプランナー)
・給与計算実務能力検定
・FASS検定
・PASS検定
・公認会計士
・税理士
・USCPA(米国公認会計士)
・BATIC(国際会計検定)

経理職に役立つ資格については、こちらの記事をご参照ください。
経理職に役に立つ資格|資格が有利に働く場面とおすすめの資格について解説

未経験職種から経理職になれるか?

経理の現場では経験者を優遇する傾向がありますが、未経験者が経理職に就くことは不可能ではありません。適切な企業や求人条件を選ぶことで、未経験者でも採用される可能性は十分にあります。

経理職に就くためには、年齢やスキル、職務経験だけでなく、求職者が自社の経理部で働くことに対して必要性や意欲を持っているかどうかも重視されます。求職者の経歴や志望動機を評価することが一般的です。

未経験者の場合、若い時期に経理職に転身することが有利と言えます。若い時期に経理職に転職することで、経験を積んでキャリアを築くことができます。

また、日商簿記は、会計や経理に関する基礎的な知識やスキルを評価する資格として一般的に認知されています。

日商簿記2級の取得は、経理職での意欲や専門知識をアピールする有力な手段となります。取得することで、企業側に対して自身の熱意や経理への関心を示すことができます。

経理と関連の深い職種で働いている方や、それに関連する経験をアピールできる方にとって、経理職への道は開かれています。たとえ直接的な経理職の経験がなくても、経理に関連する業務や知識を持ち、それをアピールできるのであれば、未経験者でも採用される可能性は十分にあります

経理職を志した理由や自社への貢献意欲について、過去の経歴を通じて志望動機の一貫性と具体性を示すことが求められます。自身の経験やスキルを経理職にどのように活かし、成長や貢献を果たしていくのかを具体的に説明できることが重要なポイントと言えます。

未経験職種から経理職への転職成功事例

営業や総務など経理未経験の職種から経理への転職を成功させた事例をご紹介します。
・営業から経理に転職
・総務から経理に転職
・エンジニアから経理に転職

それぞれについて説明していきます。

営業から経理に転職

営業から経理に転職成功された方の事例を説明します。

大学卒業後、金融機関で営業職として働いていたが、厳しいノルマや利益重視の企業文化により、顧客に不利益をもたらす営業活動を強制される現状に長期的な就業が難しいと感じ、金融機関で培った知識を経理職として活かしたいという想いから転職活動を始めました。

転職活動では、簿記2級・FP2級などの資格取得や未経験分野の知識を積極的に学ぶ姿勢も高く評価されましたが、社会人経験が浅い候補者のため書類選考には苦労されました。

書類選考時のお見送りが続いた中でもあきらめずに粘り強く取り組んだ結果、内定獲得に繋げられました。

転職先の企業を選んだ理由ですが、急成長している上場企業のグループ会社でありながら、ワークライフバランスが重視されており、経理業務においても上場企業のグループ会社として幅広く経験を積むことができる環境がありました。また、残業時間も少なく、業務後には勉強時間を確保できるため、基礎から多岐にわたるスキルを身に付けることができる環境を求めていました。

これらの希望が企業の環境と合致したため、候補者は内定を受け入れられ経理職での転職に成功しました。

総務から経理に転職

総務から経理に転職された方の事例を説明します。

大学を卒業後、中小企業の総務担当として働いていましたが、総務業務にはやりがいを感じていたものの、経理の知識やスキルを身につけることでキャリアアップを図りたいと考えるようになりました。

そこで、自己啓発のために簿記の資格取得や経理関連の研修に積極的に参加しました。また、総務の業務の中で予算管理や経費精算などの経理業務に関与する機会を増やすことで経理の経験を積んでいきました。

転職活動では、総務経験と経理スキルの両方をアピールし、中小企業での経理職の求人に応募しました。

中小企業の総務部でバックオフィス業務を広範に担当し、経営幹部との直接的なやり取りを通じて会社全体の視野を広げてきた経験をアピールしました。総務部で培われた調整力やマルチタスクスキルが評価され、経理部門への転職が実現しました。

エンジニアから経理に転職

エンジニアから経理に転職された方の事例を説明します。

大学卒業後、IT企業で長年にわたりシステムエンジニアとして働いてきましたが、もともと数値やデータに対する高い関心を持っており、経理業務に興味を抱くようになりました。

論理的思考や分析能力を活かすことが得意であり、IT業務においても予算管理やプロジェクトの経費管理など、一部の経理業務にも関わる経験がありました。

転職活動では、企業向けの業務システム開発に携わりながら、経理システムの改善にも関与し、その過程で経理業務とシステムの両面の理解を深めてきたことをアピールしました。また、システムの活用による業務効率化への期待も示し、その結果、転職が成功しました。

経理のキャリアパス

経理のキャリアパスを制度として会社が導入している場合もありますが、個人として描くキャリアプランとしては、ゼネラリスト、大企業への転職、スペシャリストとして独立、外資系への転職が代表的なキャリアパスと言えます。

経理のゼネラリストとは、経理業務や経営に関する幅広い知識を持つ人材のことです。

キャリアとしては、組織内での昇進を目指し、経理業務における経験を積み重ねることが一般的です。

このキャリアパスでは、1つの企業に長期間勤めることが一般的であり、CFOや経営企画などの上位ポジションが最終的なキャリア目標とされます。

CFOとは「Chief Financial Officer」の頭文字をとったもので、「最高財務責任者」の意味になります。財務面における戦略の策定や経営執行を担当し、企業の財政を管理します。

CFOを目指す上で理想的なキャリアには、企業の成長に貢献した財務や経理の経験が重要です。また、経営者の視点を持ち、財務・経理部門だけでなく営業やバックオフィスなど他の部署も巻き込む能力も必要です。

経営企画とは、経営陣が策定したビジネス戦略を実際の業務において実行していく業務です。これには、中長期的な経営計画の策定や実行管理も含まれます。

会社の将来に重要な影響を与えるような企画や運営に関与し、迅速かつ正確な判断が求められるポジションです。また、財務戦略の中核的な役割も果たし、非常に重要な役割を担っています。

大企業への転職により、より幅広い分野から経理業務に携わることが可能になります。

中小企業では経験できなかったような多様な業務やプロジェクトに関与する機会が増えるため、経理の専門性をさらに高めることができます。また、大企業では役職やポジションの幅も広くなるため、経理業務からCFOを目指すための選択肢も増えると言えるでしょう。

スペシャリストとして独立は、会計業務を専門的に突き詰め、経理周辺の資格を取得しながら、最終的には独立開業を目指すキャリアプランです。

道のりは容易ではありませんが、一度軌道に乗れば個人事業主として自由な働き方や企業の方向性を自ら決めることができるため、独立・開業は検討に値すると言えるキャリアプランです。

米国公認会計士(USCPA)の資格に興味がある場合、外資系企業で経理の経験を積むことも選択肢の1つとなります。

外資系企業での経験は世界の最先端のビジネスに触れる機会を提供し、グローバルな視点を養うことができます。これは非常に貴重な経験となると言えます。

CFO・経理のキャリアパスについては、こちらの記事もご参照ください。
CFO(最高財務責任者)とは?定義・意味から役割・仕事内容・なり方・キャリアパスまで徹底解説!
経営企画のキャリアの考え方|経営企画の業務とキャリアパス・必要なスキルを詳しく解説
経理部門のキャリアの考え方|経理の代表的なキャリアプラン・経理のキャリアパスについて解説

まとめ

この記事では、経理になるために必要な要素や求められるスキル、キャリアパス、転職事例などを説明してきました。

本記事が、経理としてのキャリアを考えている方や社内のキャリアに関わるポジションの方のご参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

慶應義塾大学卒業後、新日本有限責任監査法人にて監査業務に従事。 その後クレディスイス証券株式会社を経て2012年KLab株式会社入社。 KLabでは海外子会社の取締役等を歴任。2016年上場会社として初の信託を活用したストックオプションプランを実施。 2015年医療系ベンチャーの取締役財務責任者に就任。 2018年よりSOICO株式会社の代表取締役CEOに就任。公認会計士。