楽天証券でつみたてNISAを始める方法|メリットと注意点

楽天証券でつみたてNISAを始める方法|メリットと注意点

「楽天証券でつみたてNISAを始めたいけど、本当にお得なの?」と迷っていませんか。

楽天証券は楽天カード決済でポイントが貯まり、楽天経済圏のユーザーにとって魅力的な選択肢です。

しかし、楽天経済圏を使わない場合はメリットが減る点や、過去のポイント還元率改悪など、注意すべき点もあります。

この記事では、楽天証券でつみたてNISAを始めるメリットと注意点、口座開設から積立設定までの具体的な手順を詳しく解説します。

SBI証券との比較やおすすめ投資信託も紹介しますので、自分に合った証券会社を選ぶ参考にしてください。

この記事の要約
  • 楽天証券は楽天カード決済で最大1.0%のポイント還元、楽天ポイントで投資も可能
  • 楽天経済圏を使わないとメリットが減る点や、ポイント還元率改悪の経緯に注意
  • SBI証券と比較しながら、自分に合った証券会社を選ぶことが大切
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

目次

楽天証券のつみたてNISAとは?|基本情報と特徴

楽天証券のつみたてNISAは、2024年から始まった新NISA制度の「つみたて投資枠」を活用できるサービスです。少額から投資信託を積立購入でき、運用益が非課税になる点が大きな魅力なんです。

楽天証券は約1,200万口座を持つ大手ネット証券で、楽天グループのサービスと連携することで、ポイントを貯めながら投資できる仕組みが整っています。投資初心者でも100円から始められるので、まずは少額で試してみたい方にもおすすめです。

新NISAの制度概要

2024年からスタートした新NISA制度では、非課税保有限度額が1,800万円に拡大され、非課税保有期間が無期限になりました。つみたて投資枠の年間投資上限は120万円で、長期・積立・分散投資に適した投資信託が対象となっています。

金融庁「NISA特設ウェブサイト」

旧NISA制度では非課税期間が20年間と決まっていましたが、新NISAでは無期限になったため、より長期的な資産形成がしやすくなりました。また、つみたて投資枠と成長投資枠を併用できる点も大きな変更点です。

楽天証券の基本スペック

楽天証券では約2,550本の投資信託を取り扱っており、つみたて投資枠対象の投資信託は約200本から選べます。最低積立金額は100円からと業界最低水準で、毎日・毎週・毎月など柔軟な積立設定が可能です。

口座開設は最短翌営業日で完了し、スマホアプリ「iSPEED」やPC向けツール「MARKET SPEED Ⅱ」など、使いやすい取引ツールが充実しています。

楽天銀行との連携サービス「マネーブリッジ」を設定すれば、普通預金金利が0.1%にアップする特典もあります。

どんな人におすすめ?

楽天証券のつみたてNISAは、楽天カードや楽天市場をよく利用する「楽天経済圏」のユーザーに特におすすめです。楽天カード決済で積立をすれば、最大1.0%のポイント還元を受けられるため、投資しながらポイントを貯められます。

また、投資初心者で少額から始めたい方や、楽天ポイントを活用して投資を体験してみたい方にも向いています。楽天銀行との連携で資金移動がスムーズになるため、楽天銀行の口座を持っている方にもメリットが大きいでしょう。

楽天証券でつみたてNISAを始める5つのメリット

楽天証券でつみたてNISAを始める最大の魅力は、楽天グループのサービスと連携することで得られるポイント還元や利便性の高さにあります。ここでは、楽天証券を選ぶべき5つの具体的なメリットを詳しく解説します。

メリット①:楽天カード決済でポイントが貯まる

楽天証券では、つみたてNISAの積立代金を楽天カードで決済することで、積立額に応じて楽天ポイントが貯まります。この仕組みは「クレカ積立」と呼ばれ、他社と比較しても高い還元率が魅力です。

還元率0.5%~1.0%の詳細

楽天カードのクレカ積立では、カードの種類によって還元率が異なります。通常の楽天カードでは0.5%、楽天ゴールドカードでは0.75%、楽天プレミアムカードでは1.0%のポイント還元を受けられます。

2023年6月以降、一部の投資信託については還元率が引き下げられています。代行手数料が年率0.4%未満の投資信託(主に低コストなインデックスファンド)は、通常カードで0.5%、ゴールドカードで0.75%、プレミアムカードで1.0%の還元率となります。

年間でどれくらい貯まる?

つみたて投資枠の年間上限120万円を楽天カードで積立した場合、通常カードなら年間6,000ポイント、楽天プレミアムカードなら12,000ポイントが貯まる計算になります。毎月5万円の積立なら、通常カードで年間3,000ポイント、プレミアムカードで6,000ポイントです。

これらのポイントは楽天市場での買い物や、次回の投資信託購入にも使えるため、実質的なコスト削減効果が期待できます。

メリット②:楽天ポイントで投資できる

楽天証券では、楽天市場や楽天カードの利用で貯まった楽天ポイントを使って投資信託を購入できます。現金を使わずにポイントだけで投資を始められるため、「まずは試してみたい」という初心者の方にも安心です。

ポイント投資は1ポイント=1円として利用でき、通常ポイントだけでなく期間限定ポイントも一部の条件下で使えます。つみたてNISA口座でもポイント投資が可能なので、ポイントを有効活用しながら非課税で資産形成ができます。

メリット③:投資信託が279本と豊富

楽天証券のつみたて投資枠対象の投資信託は約200本と、業界トップクラスの品揃えです。金融庁が定める厳しい基準をクリアした長期・積立・分散投資に適した商品が揃っており、初心者から上級者まで幅広いニーズに対応しています。

人気の「eMAXIS Slimシリーズ」や「楽天・インデックス・バランス・ファンド」など、低コストで運用できる商品が充実しています。全世界株式、米国株式、国内株式、バランス型など、投資スタイルに合わせて選べる点が魅力です。

メリット④:100円から積立できる

楽天証券では、つみたてNISAを100円から始められます。これは業界最低水準の金額で、「まずは少額で投資を体験してみたい」という初心者の方にとって大きなメリットです。

積立頻度も毎日・毎週・毎月から選べるため、自分のペースで無理なく続けられます。ボーナス月には積立額を増やすなど、柔軟な設定も可能です。少額から始めて、慣れてきたら徐々に金額を増やしていく方法もおすすめです。

メリット⑤:楽天銀行との連携でさらにお得

楽天証券と楽天銀行を連携させる「マネーブリッジ」を設定すると、さまざまな特典を受けられます。この連携サービスは、楽天経済圏のユーザーにとって見逃せないメリットです。

マネーブリッジの設定方法

マネーブリッジの設定は、楽天証券と楽天銀行の両方の口座を開設した後、楽天証券のウェブサイトまたはアプリから簡単に手続きできます。設定は数分で完了し、特別な書類も不要です。

設定後は、楽天証券での投資信託購入時に楽天銀行の口座から自動的に資金が引き落とされる「自動入出金(スイープ)」機能が使えるようになります。わざわざ資金を移動させる手間が省けるため、とても便利です。

普通預金金利0.1%の条件

マネーブリッジを設定すると、楽天銀行の普通預金金利が通常の0.02%から0.1%にアップします。これは一般的な銀行の定期預金金利を上回る水準で、預金しているだけで効率的に利息を受け取れます。

さらに、楽天証券で投資信託を保有していると、楽天市場でのポイント還元率が+0.5倍~+1倍になる「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」の対象にもなります。楽天市場をよく利用する方にとっては、投資と買い物の両方でポイントが貯まりやすくなる仕組みです。

楽天証券のつみたてNISAで気をつけたい3つのこと

楽天証券には多くのメリットがある一方で、注意すべき点もあります。これらを事前に理解しておくことで、より適切な判断ができるでしょう。

注意点①:楽天経済圏を使わないとメリットが減る

楽天証券の最大の魅力は、楽天カードや楽天銀行、楽天市場といった楽天グループのサービスと連携することで得られるポイント還元や特典です。しかし、これらのサービスを利用していない場合、楽天証券を選ぶメリットは大きく減少します。

楽天カードを持っていない場合、クレカ積立によるポイント還元を受けられません。また、楽天銀行との連携がなければ、普通預金金利の優遇やSPUのポイントアップも享受できません。楽天経済圏を使っていない方は、SBI証券など他の選択肢も検討する価値があります。

注意点②:ポイント還元率が改悪された経緯がある

楽天証券のクレカ積立は、過去に複数回のポイント還元率引き下げが行われています。2022年9月には全ての投資信託で一律1.0%だった還元率が、低コストなインデックスファンドでは0.2%に引き下げられました。

その後、2023年6月には再び還元率が見直され、通常カードで0.5%、ゴールドカードで0.75%、プレミアムカードで1.0%に改善されましたが、かつての「一律1.0%」と比べると条件が厳しくなっています。今後も制度変更の可能性があるため、最新情報を定期的に確認することが大切です。

注意点③:システム障害のリスク

楽天証券では、2023年に大規模なシステム障害が発生し、一時的に取引ができなくなる事態が起きました。このような障害が発生すると、売買したいタイミングで取引できないリスクがあります。

ただし、つみたてNISAは長期投資を前提とした制度であり、短期的な売買を繰り返すものではありません。定期的な積立設定をしておけば、システム障害の影響は比較的小さいと言えます。それでも、リスクとして認識しておくことは重要です。

楽天証券とSBI証券を比較|どちらを選ぶべき?

楽天証券とSBI証券は、どちらも業界トップクラスのネット証券です。つみたてNISAを始めるにあたって、どちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。ここでは、両社の違いを詳しく比較します。

手数料・ポイント還元率の比較

投資信託の購入手数料は、楽天証券もSBI証券も無料です。信託報酬(運用管理費用)は商品ごとに決まっているため、同じ商品なら両社で差はありません。

大きな違いは、クレカ積立のポイント還元率です。楽天証券は楽天カードで0.5%~1.0%の還元率ですが、SBI証券は三井住友カードで0.5%~5.0%の還元率となっています。ただし、SBI証券で高還元率を受けるには、プラチナプリファードカードなど年会費が高いカードが必要です。

項目 楽天証券 SBI証券
クレカ積立還元率 0.5%~1.0%(楽天カード) 0.5%~5.0%(三井住友カード)
ポイント投資 楽天ポイント Vポイント、Pontaポイント、dポイント等
購入手数料 無料 無料

投資信託の取扱本数の比較

投資信託の取扱本数は、SBI証券が約2,600本、楽天証券が約2,550本とほぼ同水準です。つみたて投資枠対象の投資信託は、SBI証券が約271本、楽天証券が約200本となっており、SBI証券の方がやや多い状況です。

ただし、人気の「eMAXIS Slimシリーズ」や「楽天・インデックス・バランス・ファンド」など、主要な商品はどちらでも取り扱っています。初心者の方にとっては、本数の違いよりも、自分が投資したい商品があるかどうかが重要です。

使いやすさ・アプリの比較

楽天証券の「iSPEED」とSBI証券の「SBI証券アプリ」は、どちらも高い評価を受けているスマホアプリです。直感的な操作性と見やすいデザインで、初心者でも使いやすい設計になっています。

PC向けツールでは、楽天証券の「MARKET SPEED Ⅱ」とSBI証券の「HYPER SBI 2」がそれぞれ充実した機能を提供しています。どちらも無料で利用でき、リアルタイムの株価情報やチャート分析機能が使えます。

結論:どちらがおすすめ?

楽天証券がおすすめな人
楽天カードや楽天市場を日常的に利用している「楽天経済圏」のユーザー。楽天ポイントを貯めながら投資でき、マネーブリッジで普通預金金利もアップするため、楽天グループのサービスをまとめて使いたい方に向いています。
SBI証券がおすすめな人
口座数・取扱商品数ともに業界最大級で、IPO銘柄の取扱数も多いため、将来的に個別株投資やIPO投資にも挑戦したい方におすすめです。また、複数のポイントサービスに対応しているため、柔軟にポイントを活用したい方にも適しています。

楽天証券でつみたてNISAを始める手順|口座開設から積立設定まで

楽天証券でつみたてNISAを始めるには、まず口座開設を行い、その後NISA口座を申し込む必要があります。ここでは、初心者の方でも迷わないよう、具体的な手順を詳しく解説します。

ステップ①:楽天証券の口座を開設する

楽天証券の口座開設は、スマホまたはパソコンから申し込めます。楽天会員の方は、楽天IDでログインすることで、氏名や住所の入力を省略できるため、手続きがスムーズです。

必要な書類

口座開設には本人確認書類が必要です。マイナンバーカードがあれば、これ1枚で本人確認とマイナンバー確認が完了します。マイナンバーカードがない場合は、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類と、マイナンバー通知カードまたはマイナンバー記載の住民票が必要です。

スマホで本人確認を行う場合、書類をカメラで撮影してアップロードするだけで手続きが完了します。郵送での本人確認も可能ですが、スマホ本人確認の方が早く口座開設できます。

開設にかかる日数

スマホで本人確認を行った場合、最短翌営業日に口座開設が完了します。郵送での本人確認を選んだ場合は、1週間程度かかることもあります。急いで口座開設したい方は、スマホ本人確認を選ぶことをおすすめします。

ステップ②:NISA口座を申し込む

楽天証券の総合口座開設が完了したら、次にNISA口座の申し込みを行います。NISA口座は税務署での審査が必要なため、総合口座よりも時間がかかります。

NISA口座は1人1口座しか開設できないため、他の証券会社でNISA口座を持っている場合は、金融機関変更の手続きが必要です。変更手続きには時間がかかるため、余裕を持って申し込みましょう。

ステップ③:投資信託を選ぶ

NISA口座の開設が完了したら、実際に購入する投資信託を選びます。楽天証券では約200本のつみたて投資枠対象商品から選べますが、初心者の方は以下のポイントを参考に選ぶとよいでしょう。

まず、信託報酬(運用管理費用)が低い商品を選ぶことが大切です。信託報酬は保有している間ずっとかかるコストなので、長期投資では大きな差になります。次に、分散投資ができる商品を選びましょう。全世界株式や米国株式のインデックスファンドは、1本で多くの銘柄に分散投資できるためおすすめです。

ステップ④:積立設定をする

投資信託を選んだら、積立設定を行います。積立頻度(毎日・毎週・毎月)、積立金額、引落方法を設定すれば、自動的に積立が始まります。

楽天カード決済の設定

楽天カード決済で積立をする場合は、積立設定画面で「楽天カードクレジット決済」を選択します。楽天カードの登録がまだの方は、カード情報を入力して登録しましょう。

楽天カード決済の上限は月5万円までです。それ以上の金額を積立したい場合は、楽天キャッシュや銀行引落を併用する必要があります。

積立金額の決め方

積立金額は、無理のない範囲で設定することが大切です。つみたて投資枠の年間上限は120万円なので、月10万円まで積立できますが、生活費や緊急時の資金を確保した上で、余裕資金で投資しましょう。

最初は少額から始めて、慣れてきたら徐々に金額を増やす方法もおすすめです。ボーナス月だけ増額する設定もできるため、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に調整してください。

楽天証券のつみたてNISAでおすすめの投資信託5本

楽天証券では約200本のつみたて投資枠対象商品がありますが、初心者の方はどれを選べばよいか迷うことも多いでしょう。ここでは、投資スタイル別におすすめの投資信託を5本紹介します。

初心者向け:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、日本を含む全世界の株式に分散投資できるインデックスファンドです。これ1本で約3,000銘柄に投資できるため、初心者の方でも簡単に世界中の株式に分散投資できます。

信託報酬は年0.05775%と業界最低水準で、長期保有に適しています。「どれを選べばいいか分からない」という方は、まずこの商品から始めるのがおすすめです。

米国株重視:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、米国の代表的な株価指数であるS&P500に連動するインデックスファンドです。AppleやMicrosoft、Amazonなど、米国を代表する約500社に投資できます。

米国株式市場は長期的に成長を続けており、過去の実績も優れています。信託報酬は年0.09372%と低コストで、米国株に集中投資したい方におすすめです。

バランス型:楽天・インデックス・バランス・ファンド

楽天証券LP画像
項目 内容
口座数 約12,000,000口座 ※2025年1月時点
取引手数料 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。
NISA対応 〇(新NISA対応)
つみたて投資枠取扱銘柄数 263銘柄 ※2025年4月24日時点
成長投資枠対象商品 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄)
投資信託 約2,550本 ※2025年4月24日時点
外国株 6カ国/米国株式(約4,500銘柄)
取引ツール(PC) マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4
スマホアプリ iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物
提携銀行口座 楽天銀行(マネーブリッジ)
ポイント投資・付与 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>)
口座開設スピード 最短 翌営業日

「楽天・インデックス・バランス・ファンド」は、株式と債券をバランスよく組み合わせた商品です。株式だけの商品よりもリスクが抑えられるため、値動きの激しさが不安な方に向いています。

株式70%・債券30%の「均等型」や、株式50%・債券50%の「債券重視型」など、リスク許容度に応じて選べる複数のタイプがあります。信託報酬も年0.2%程度と比較的低コストです。

低コスト重視:ニッセイ外国株式インデックスファンド

「ニッセイ外国株式インデックスファンド」は、日本を除く先進国の株式に投資するインデックスファンドです。信託報酬は年0.09889%と非常に低く、コストを最小限に抑えたい方におすすめです。

米国株式が約70%を占めるため、実質的には米国株中心の投資になります。長期的に低コストで運用したい方に適した商品です。

国内株式:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)

「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」は、東証株価指数(TOPIX)に連動するインデックスファンドです。日本の主要企業約2,000社に分散投資できます。

日本株に投資したい方や、海外株式と組み合わせてポートフォリオを作りたい方におすすめです。信託報酬は年0.143%と低コストで、国内株式の代表的な商品の一つです。

つみたてNISAの基礎知識|リスクとリターンを理解する

つみたてNISAは税制優遇が魅力的な制度ですが、投資である以上、リスクも伴います。ここでは、投資初心者の方が知っておくべき基礎知識を解説します。

投資のリスクとは?

投資におけるリスクとは、「価格が変動すること」を意味します。株式や投資信託の価格は日々変動するため、購入時よりも価格が下がって損失が出る可能性があります。これを「元本割れリスク」と呼びます。

特に短期間では大きく値下がりすることもありますが、長期的に見ると経済成長とともに価格が上昇する傾向があります。つみたてNISAは長期投資を前提とした制度なので、短期的な値動きに一喜一憂せず、じっくりと保有し続けることが大切です。

金融庁「投資の基本」

分散投資の重要性

「卵を一つのカゴに盛るな」という格言があるように、投資では分散投資が重要です。1つの会社の株式だけに投資すると、その会社が倒産した場合に大きな損失を被りますが、複数の会社に分散投資していれば、リスクを軽減できます。

投資信託は、1本で数百~数千の銘柄に分散投資できる商品です。特に全世界株式や米国株式のインデックスファンドは、広く分散されているため、個別企業のリスクを抑えられます。

長期投資の効果|複利のパワー

長期投資の最大のメリットは、「複利効果」を活用できることです。複利とは、運用で得た利益を再投資することで、利益が利益を生む仕組みです。

例えば、毎月3万円を年利5%で20年間積立投資すると、元本720万円に対して運用益が約510万円となり、合計約1,230万円になります。これは複利効果によるもので、時間をかけるほど効果が大きくなります。つみたてNISAは非課税なので、この運用益をまるまる受け取れる点が大きな魅力です。

運用開始後にやるべきこと|見直しと管理のポイント

つみたてNISAは積立設定をしたら放置しがちですが、定期的に運用状況を確認し、必要に応じて見直すことも大切です。ここでは、運用開始後の管理ポイントを解説します。

定期的な運用状況の確認方法

楽天証券では、スマホアプリやウェブサイトで簡単に運用状況を確認できます。最低でも3ヶ月に1回は、保有している投資信託の評価額や損益をチェックしましょう。

ただし、短期的な値動きで一喜一憂する必要はありません。つみたてNISAは長期投資が前提なので、10年、20年後の資産形成を見据えて、じっくりと続けることが大切です。

リバランスはいつやる?

リバランスとは、資産配分が当初の計画からずれた場合に、元の配分に戻す作業です。例えば、株式70%・債券30%のポートフォリオを組んでいたのに、株価上昇で株式80%・債券20%になった場合、株式を一部売却して債券を買い増すことでバランスを戻します。

ただし、つみたてNISAで1本の投資信託に積立している場合は、リバランスの必要はありません。複数の商品を保有している場合は、年に1回程度、資産配分を確認してリバランスを検討しましょう。

含み損が出たときの考え方

投資を始めると、株価が下落して含み損(評価損)が出ることもあります。初めて含み損を経験すると不安になりますが、長期投資では一時的な下落は避けられないものです。

重要なのは、慌てて売却しないことです。株価が下がったときに売却してしまうと、損失が確定してしまいます。つみたてNISAは長期投資を前提としているため、一時的な下落は気にせず、積立を続けることで平均購入単価を下げられます。これを「ドルコスト平均法」と呼び、長期投資の基本戦略です。

よくある質問|楽天証券のつみたてNISA

よくある質問
Q1. 楽天カードを持っていない場合は?

楽天カードを持っていなくても、つみたてNISAは始められます。銀行引落やマネーブリッジ(楽天銀行との連携)での積立も可能です。ただし、楽天カード決済によるポイント還元は受けられないため、楽天証券のメリットは減少します。

Q2. 途中で解約できる?

つみたてNISAはいつでも解約(売却)できます。iDeCoのように60歳まで引き出せない制限はありません。ただし、長期投資を前提とした制度なので、できるだけ長期間保有することをおすすめします。

Q3. 他社からつみたてNISA口座を移せる?

NISA口座は年単位で金融機関を変更できます。例えば、2025年からSBI証券から楽天証券に変更することも可能です。ただし、変更手続きには時間がかかるため、余裕を持って申し込みましょう。なお、変更前の口座で購入した商品は、そのまま非課税で保有し続けられます。

Q4. 確定申告は必要?

つみたてNISA口座での運用益は非課税なので、確定申告は不要です。売却して利益が出ても、税金はかかりません。これがNISA制度の最大のメリットです。

Q5. 元本割れしたらどうなる?

投資信託は元本保証ではないため、購入時よりも価格が下がって元本割れすることもあります。ただし、長期的に積立を続けることで、価格が回復する可能性もあります。短期的な値動きに惑わされず、長期的な視点で保有し続けることが大切です。

Q6. 楽天証券は安全?

楽天証券は金融庁に登録された金融商品取引業者で、顧客資産は会社資産と分別管理されています。また、日本投資者保護基金に加入しているため、万が一楽天証券が破綻しても、1,000万円までは補償されます。

Q7. 夫婦でつみたてNISAを始めたい

NISA口座は1人1口座しか開設できませんが、夫婦それぞれが別々にNISA口座を開設することは可能です。夫婦で合わせて年間240万円(1人120万円×2人)まで積立できるため、より多くの非課税枠を活用できます。

Q8. 楽天ポイント投資の税金は?

楽天ポイントで投資信託を購入した場合でも、売却時の利益には通常通り税金がかかります。ただし、つみたてNISA口座で購入した場合は非課税なので、ポイント投資でも税金はかかりません。

まとめ

楽天証券のつみたてNISAは、楽天カード決済でポイントが貯まり、楽天ポイントで投資もできるため、楽天経済圏のユーザーにとって魅力的な選択肢です。投資信託の取扱本数も約200本と豊富で、100円から積立できる点も初心者に優しい設計となっています。

ただし、楽天経済圏を使わない場合はメリットが減る点や、過去のポイント還元率改悪の経緯には注意が必要です。SBI証券など他の証券会社とも比較しながら、自分に合った選択をしましょう。

つみたてNISAは長期投資を前提とした制度なので、短期的な値動きに惑わされず、じっくりと資産形成を続けることが大切です。なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しくは楽天証券公式サイトでご確認ください。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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