マネックス証券の手数料はいくら?他社比較と選び方のポイント

マネックス証券の手数料はいくら?他社比較と選び方のポイント

マネックス証券で投資を始めたいけれど、手数料がどれくらいかかるのか気になっていませんか。

証券会社を選ぶ際、手数料は投資成果に直接影響する重要なポイントです。

マネックス証券には「取引毎手数料コース」と「一日定額手数料コース」の2つがあり、取引スタイルによって最適なコースが異なります。

この記事では、マネックス証券の手数料体系を詳しく解説し、SBI証券や楽天証券など主要ネット証券5社との比較も行います。

NISA口座での手数料無料の範囲、ワン株や米国株の手数料、さらにクレカ積立のポイント還元など、お得に投資するための情報をまとめました。

自分に合った証券会社を選ぶための判断材料として、ぜひ最後までお読みください。

この記事の要約
  • マネックス証券には取引毎コースと一日定額コースの2種類があり、取引頻度で選ぶ
  • NISA口座では国内株式の売買手数料が無料、米国株とワン株にも強みがある
  • クレカ積立で1.1%のポイント還元、IPO完全平等抽選など手数料以外のメリットも豊富

目次

マネックス証券の手数料|基本情報まとめ

マネックス証券の手数料体系は、大きく分けて「現物取引」「信用取引」「その他のサービス」の3つに分類されます。

投資を始める前に、それぞれの手数料がどれくらいかかるのか把握しておくことが大切です。ここでは、マネックス証券で取引する際に必要となる主要な手数料を簡潔にまとめました。

現物取引の手数料

マネックス証券の現物取引には、「取引毎手数料コース」と「一日定額手数料コース」の2つがあります。

取引毎手数料コースは、1回の取引ごとに手数料が発生する仕組みです。

取引毎手数料コースの手数料は、約定金額に応じて55円(税込)から1,070円(税込)までの範囲で設定されています。

例えば、10万円以下の取引なら55円、50万円超100万円以下なら535円の手数料がかかります。

一方、一日定額手数料コースは1日の約定金額の合計に対して手数料が計算されます。1日の約定金額が100万円以下なら550円(税込)、以降は300万円ごとに2,750円(税込)が加算される仕組みです。

NISA口座での国内株式取引は、どちらのコースを選んでも売買手数料が無料になります。

マネックス証券:国内株式の手数料

信用取引の手数料

マネックス証券の信用取引手数料は、現物取引よりも低く設定されています。

取引毎手数料コースでは、約定金額に応じて99円(税込)から385円(税込)の範囲です。

一日定額手数料コースの信用取引は、1日の約定金額が100万円以下なら無料、以降は300万円ごとに2,750円(税込)が加算されます。デイトレードなど頻繁に取引する方にとっては、一日定額コースの方が有利になるケースが多いです。

マネックス証券には「ワンデイ信用」という日計り取引専用のサービスがあり、こちらは手数料が無料に設定されています。

ただし、金利や貸株料は別途発生する点に注意が必要です。

その他の主要な手数料

マネックス証券では、株式取引以外にもさまざまなサービスを提供しており、それぞれに手数料が設定されています。

主なものとしては、投資信託の購入時手数料、米国株取引の手数料、ワン株(単元未満株)の手数料などがあります。

投資信託の購入時手数料は、ファンドによって異なりますが、ノーロード(購入時手数料無料)のファンドも多数取り扱っています。NISA口座での投資信託購入は、すべてノーロードです。

米国株取引の手数料は、約定代金の0.495%(税込)で、最低手数料は0米ドル、上限手数料は22米ドル(税込)となっています。

ワン株の買付手数料は無料、売却手数料は約定金額の0.55%(税込)です。

口座管理料や口座維持費は一切かかりません。また、即時入金サービスを利用すれば、入金手数料も無料になります。

マネックス証券:手数料一覧

マネックス証券の手数料体系|2つのコースの違い

マネックス証券では、投資家の取引スタイルに合わせて2つの手数料コースを用意しています。

どちらを選ぶかによって、年間のコストが大きく変わる可能性があるため、自分の取引頻度や金額に合ったコースを選ぶことが重要です。

取引毎手数料コース|少額・低頻度向け

取引毎手数料コースは、1回の取引ごとに手数料が発生する仕組みです。

月に数回程度しか取引しない方や、少額から投資を始めたい初心者の方に適しています。

手数料は約定金額に応じて段階的に設定されており、以下のようになっています。

約定金額 手数料(税込)
10万円以下 55円
10万円超~30万円以下 99円
30万円超~50万円以下 275円
50万円超~100万円以下 535円
100万円超~150万円以下 640円
150万円超~3,000万円以下 1,070円
3,000万円超 1,070円

例えば、月に1回50万円の株を購入し、翌月に売却する場合、手数料は購入時275円+売却時275円で合計550円です。

取引回数が少なければ、このコースの方がコストを抑えられます。

一日定額手数料コース|頻繁取引向け

一日定額手数料コースは、1日の約定金額の合計に対して手数料が計算される仕組みです。

1日に何度も取引する方や、まとまった金額を運用する方に向いています。

手数料体系は以下の通りです。

1日の約定金額合計 手数料(税込)
100万円以下 550円
100万円超~300万円以下 550円
300万円超~600万円以下 3,300円
600万円超~900万円以下 6,050円
以降300万円ごと 2,750円ずつ加算

例えば、1日に30万円の取引を5回行った場合(合計150万円)、取引毎コースなら99円×5回=495円ですが、一日定額コースなら550円で済みます。

ただし、1日の取引金額が100万円を超える場合は、一日定額コースの方が割高になるケースもあります。

どちらを選ぶべき?|取引スタイル別の判断基準

どちらのコースを選ぶべきかは、あなたの取引頻度と1回あたりの取引金額によって決まります。

判断基準をいくつか挙げてみましょう。

取引毎手数料コースが向いている人

月に数回程度しか取引しない方

1回の取引金額が50万円以下の方

長期保有を前提とした投資スタイルの方

NISA口座での取引がメインの方

一日定額手数料コースが向いている人

デイトレードなど1日に複数回取引する方

信用取引を活用する方

1日の取引金額が100万円を超える方

特に信用取引は、一日定額コースなら100万円以下が無料なので、短期売買を繰り返す方には大きなメリットがあります。

コースの変更は、マネックス証券のウェブサイトからいつでも可能です。ただし、変更が適用されるのは翌営業日からなので、取引スタイルが変わったらすぐに変更手続きを行いましょう。

マネックス証券と他社を比較|手数料はどれくらい違う?

マネックス証券の手数料が他のネット証券と比べて高いのか安いのか、気になる方も多いでしょう。

ここでは、主要ネット証券5社(SBI証券、楽天証券、松井証券、三菱UFJeスマート証券)と手数料を比較します。

現物取引の手数料比較

主要ネット証券5社の現物取引手数料(取引毎コース)を比較すると、以下のようになります。

約定金額 マネックス証券 SBI証券 楽天証券 松井証券 三菱UFJeスマート証券
10万円以下 55円 0円 0円 0円(50万円/日まで) 55円
30万円以下 99円 0円 0円 0円(50万円/日まで) 99円
50万円以下 275円 0円 0円 0円(50万円/日まで) 275円
100万円以下 535円 0円 0円 1,100円 535円
150万円以下 640円 0円 0円 2,200円 640円

2024年現在、SBI証券と楽天証券は現物取引の手数料を原則無料化しています。

この点では、マネックス証券は他の大手ネット証券と比べて不利に見えるかもしれません。

ただし、松井証券は1日50万円までの取引が無料、三菱UFJeスマート証券は一日定額コースで100万円まで無料など、各社で無料になる条件が異なります。自分の取引スタイルに合った証券会社を選ぶことが重要です。

出典:各証券会社公式サイト:手数料一覧:2024年12月時点

信用取引の手数料比較

信用取引の手数料も、証券会社によって大きく異なります。

主要5社の比較は以下の通りです。

約定金額 マネックス証券 SBI証券 楽天証券 松井証券 三菱UFJeスマート証券
10万円以下 99円 0円 0円 0円(50万円/日まで) 0円(100万円/日まで)
30万円以下 148円 0円 0円 0円(50万円/日まで) 0円(100万円/日まで)
50万円以下 198円 0円 0円 0円(50万円/日まで) 0円(100万円/日まで)
100万円以下 385円 0円 385円 1,100円 0円(100万円/日まで)

信用取引においても、SBI証券が手数料無料でリードしています。

マネックス証券の一日定額コースでは100万円以下が無料ですが、取引毎コースでは手数料が発生します。

マネックス証券には「ワンデイ信用」という日計り取引専用のサービスがあり、こちらは手数料無料です。デイトレードをメインにする方にとっては、魅力的な選択肢となります。

比較結果のまとめ|どんな人に向いている?

手数料比較の結果から、マネックス証券は以下のような方に向いていると言えます。

マネックス証券が向いている人

米国株投資をメインにしたい方

ワン株(単元未満株)で少額投資を始めたい方

IPO投資に興味がある方

クレカ積立でポイントを貯めたい方

手数料だけで見ると他社に劣る部分もありますが、米国株の取扱銘柄数や銘柄スカウターなどの分析ツール、IPO完全平等抽選といった強みがあります。

他社が向いている人

国内株の現物取引をメインにする方 → SBI証券や楽天証券

1日50万円以下の取引が中心の方 → 松井証券

信用取引を頻繁に行う方 → SBI証券や三菱UFJeスマート証券

証券会社は複数持つこともできるので、用途に応じて使い分けるのも賢い方法です。例えば、国内株はSBI証券、米国株はマネックス証券、といった使い分けも可能です。

NISA口座の手数料|新NISAでの取引は無料?

2024年から始まった新NISA制度では、多くの証券会社が国内株式の売買手数料を無料にしています。

マネックス証券でも、NISA口座での取引には手数料面で大きなメリットがあります。

つみたて投資枠の手数料

つみたて投資枠では、金融庁が定めた基準を満たす投資信託のみが対象となります。

マネックス証券では、つみたて投資枠対象の投資信託を約217本取り扱っています。

これらの投資信託は、購入時手数料が無料(ノーロード)です。また、信託報酬も比較的低く設定されており、長期的な資産形成に適しています。

マネックス証券では、マネックスカードを使ったクレジットカード積立が可能で、積立額の1.1%がポイント還元されます。これは主要ネット証券の中でもトップクラスの還元率です。

月5万円の積立なら、年間6,600円相当のポイントが貯まる計算になります。

マネックス証券:NISA

成長投資枠の手数料

成長投資枠では、国内株式、投資信託、米国株などを購入できます。

マネックス証券では、NISA口座での国内株式の売買手数料が完全無料です。

投資信託も、購入時手数料が無料のファンドが多数用意されています。ただし、一部のアクティブファンドなどでは購入時手数料がかかる場合もあるため、購入前に確認しましょう。

米国株については、NISA口座でも通常の手数料(約定代金の0.495%、最低0米ドル、上限22米ドル)が適用されます。他社でも米国株のNISA手数料は有料のケースが多いため、この点はマネックス証券だけのデメリットではありません。

NISA口座で気をつけたいこと

NISA口座を利用する際には、いくつか注意すべきポイントがあります。

まず、NISA口座は1人1口座しか開設できません。複数の証券会社でNISA口座を持つことはできないため、慎重に選ぶ必要があります。

つみたて投資枠の年間投資上限は120万円、成長投資枠は240万円です。非課税保有限度額は全体で1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)となっています。

金融庁:NISA特設ウェブサイト

NISA口座で購入した商品を売却しても、その分の非課税枠は翌年以降に復活します。これは新NISA制度の大きなメリットの一つです。

手数料が無料だからといって、頻繁に売買を繰り返すのは避けましょう。NISAは長期投資を前提とした制度であり、短期売買を繰り返すと本来のメリットを活かせません。

ワン株(単元未満株)の手数料|少額投資はお得?

マネックス証券の「ワン株」は、通常100株単位で取引する株式を1株から購入できるサービスです。

少額から投資を始めたい方や、複数の銘柄に分散投資したい方に人気があります。

買付手数料と売却手数料

マネックス証券のワン株は、買付時の手数料が無料です。これは他のネット証券と比較しても競争力のある条件と言えます。

一方、売却時には約定金額の0.55%(税込)の手数料がかかります。最低手数料は52円(税込)です。

例えば、1万円分の株を売却する場合、手数料は55円となります。

NISA口座でワン株を購入する場合も、買付手数料は無料です。ただし、売却時の手数料0.55%は通常通り発生します。

手数料負けしない取引金額の目安

少額投資で注意したいのが「手数料負け」です。

これは、手数料が利益を上回ってしまい、結果的に損失になることを指します。

ワン株の売却手数料は0.55%なので、株価が0.55%以上値上がりしないと、手数料分を回収できません。さらに、株式の売却益には20.315%の税金がかかるため(NISA口座を除く)、実際にはもう少し値上がりする必要があります。

目安としては、1回の取引で最低でも1万円以上の金額で売買するのが望ましいでしょう。数千円程度の少額取引を繰り返すと、手数料の割合が高くなり、利益を出すのが難しくなります。

また、ワン株は配当金も1株分しか受け取れません。配当利回りが高い銘柄でも、保有株数が少なければ配当金額も少なくなる点に注意しましょう。

他社の単元未満株サービスとの比較

主要ネット証券の単元未満株サービスを比較すると、以下のようになります。

証券会社 サービス名 買付手数料 売却手数料
マネックス証券 ワン株 無料 0.55%(最低52円)
SBI証券 S株 無料 0.55%(最低55円)
楽天証券 かぶミニ® 無料 0.55%(最低55円)
三菱UFJeスマート証券 プチ株® 無料 0.55%(最低52円)

手数料面では、主要ネット証券はほぼ横並びです。

マネックス証券のワン株は、取扱銘柄数が約1,500銘柄と豊富で、注文時間帯も幅広く対応しています。

出典:各証券会社公式サイト:単元未満株サービス:2024年12月時点

米国株取引の手数料|為替手数料も含めたコスト

マネックス証券は米国株投資に強みを持つ証券会社として知られています。

約5,000銘柄の米国株を取り扱っており、取引ツールも充実しています。

ただし、米国株取引では取引手数料だけでなく、為替手数料などの隠れたコストも考慮する必要があります。

取引手数料の計算方法

マネックス証券の米国株取引手数料は、約定代金の0.495%(税込)です。

最低手数料は0米ドル(無料)、上限手数料は22米ドル(税込)となっています。

例えば、1,000米ドル分の米国株を購入する場合、手数料は1,000米ドル×0.495%=4.95米ドルです。10,000米ドル以上の取引なら、上限の22米ドルが適用されます。

この手数料率は、主要ネット証券の中でも標準的な水準です。SBI証券や楽天証券も同じく0.495%の手数料率を採用しています。

為替手数料(買付時・売却時)

米国株取引で見落としがちなのが為替手数料です。

日本円を米ドルに換える際、また米ドルを日本円に戻す際に、為替手数料が発生します。

マネックス証券の為替手数料は、買付時・売却時ともに1米ドルあたり25銭(0.25円)です。

例えば、1,000米ドル分を円貨で購入する場合、為替手数料は250円となります。

為替手数料を節約する方法として、「外貨決済」があります。これは、あらかじめ円貨を米ドルに両替しておき、その米ドルで米国株を購入する方法です。売却時も米ドルのまま保有し、次の購入に使えば、為替手数料を1回分節約できます。

また、マネックス証券では定期的に為替手数料のキャッシュバックキャンペーンを実施しています。キャンペーン期間中は為替手数料が実質無料になることもあるため、公式サイトで確認してみましょう。

マネックス証券:米国株取引

米国株取引でかかる総コストの試算例

米国株取引の総コストを具体例で見てみましょう。

1株100米ドルの米国株を10株(合計1,000米ドル)購入し、1年後に1,100米ドルで売却した場合を想定します。

購入時のコスト
  • 取引手数料=1,000米ドル×0.495%=4.95米ドル
  • 為替手数料=1,000米ドル×0.25円=250円(約1.7米ドル相当)
  • 合計約6.65米ドル
売却時のコスト
  • 取引手数料=1,100米ドル×0.495%=5.45米ドル
  • 為替手数料=1,100米ドル×0.25円=275円(約1.9米ドル相当)
  • 合計約7.35米ドル
総コスト
  • 約14米ドル(約2,100円相当)
  • 利益100米ドルに対して14米ドルのコスト
  • 実質的な利益は86米ドル

このように、米国株取引では取引手数料と為替手数料の両方を考慮する必要があります。特に為替手数料は往復で発生するため、短期売買を繰り返すとコストが積み重なります。

クレカ積立とIPO|手数料以外のお得なサービス

マネックス証券には、手数料以外にも投資家にとってメリットのあるサービスがいくつかあります。

特に、クレジットカード積立のポイント還元率とIPO投資の完全平等抽選は、他社にはない大きな魅力です。

クレカ積立のポイント還元率1.1%

マネックス証券では、マネックスカード(クレジットカード)を使って投資信託の積立ができます。

このサービスの最大の魅力は、積立額の1.1%がマネックスポイントとして還元されることです。

主要ネット証券のクレカ積立ポイント還元率を比較すると、SBI証券が0.5%~5.0%(カードの種類により異なる)、楽天証券が0.5%~1.0%、三菱UFJeスマート証券が1.0%となっており、マネックス証券の1.1%はトップクラスです。

月5万円の積立を1年間続けた場合、6,600円相当のポイントが貯まります。10年間なら66,000円相当です。長期投資を前提とするなら、このポイント還元は無視できないメリットと言えます。

貯まったマネックスポイントは、株式の購入代金に充てたり、dポイントやAmazonギフトカードなどに交換したりできます。

マネックス証券:マネックスカード

IPO取引の手数料と抽選方式

IPO(新規公開株)は、企業が初めて株式市場に上場する際に発行する株式のことです。

上場初日に株価が公募価格を大きく上回ることが多く、人気の投資手法となっています。

マネックス証券のIPO取引は、購入時・売却時ともに手数料が無料です。また、IPO株の抽選方式が「完全平等抽選」である点も大きな特徴です。

多くの証券会社では、預かり資産の多い顧客や取引実績の多い顧客を優遇する抽選方式を採用しています。

しかし、マネックス証券では、口座開設したばかりの初心者でも、大口顧客と同じ確率で抽選に参加できます。

マネックス証券の2024年のIPO取扱実績は54銘柄です。主幹事となった案件は1社ですが、幹事証券として多くのIPOに参加しています。

マネックス証券:IPO

その他の手数料優遇サービス

マネックス証券には、他にも手数料面でのメリットがいくつかあります。

例えば、投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まる「投信残高ポイントプログラム」があります。

また、「銘柄スカウター」という無料の株式分析ツールも提供しています。このツールでは、企業の財務情報や業績予想、同業他社との比較などが簡単に確認できます。有料級の機能が無料で使えるため、銘柄選びの強い味方になります。

さらに、マネックス証券は米国株の情報提供にも力を入れており、米国株専用のスマホアプリや、リアルタイムの株価情報、企業レポートなどが充実しています。これらのサービスもすべて無料で利用できます。

手数料で損しないための3つの注意点

証券会社の手数料体系を理解しても、実際の取引で損をしてしまうケースがあります。

ここでは、手数料で損をしないために気をつけるべき3つのポイントを解説します。これらを意識するだけで、年間のコストを大きく削減できる可能性があります。

取引頻度に合わせたコース選択

マネックス証券の手数料コースは、取引頻度によって最適なものが変わります。

コース選択を間違えると、無駄な手数料を支払うことになります。

月に数回程度しか取引しない場合は、取引毎手数料コースが有利です。一方、1日に複数回取引する場合や、信用取引を頻繁に行う場合は、一日定額手数料コースの方がコストを抑えられます。

自分の取引スタイルが変わったら、すぐにコースを変更しましょう。マネックス証券のウェブサイトから簡単に変更でき、翌営業日から適用されます。

また、NISA口座での取引がメインなら、どちらのコースを選んでも手数料は無料です。課税口座での取引頻度を基準にコースを選びましょう。

少額取引での手数料率の確認

少額取引では、手数料の割合が高くなりがちです。

特にワン株(単元未満株)や少額の米国株取引では、手数料負けに注意が必要です。

ワン株の売却手数料は0.55%なので、株価が0.55%以上値上がりしないと手数料分を回収できません。さらに税金も考慮すると、実際にはもう少し値上がりする必要があります。

米国株も同様で、取引手数料0.495%と為替手数料を合わせると、往復で約2%程度のコストがかかります。短期売買を繰り返すと、このコストが積み重なります。

少額投資を行う場合は、長期保有を前提とし、頻繁な売買は避けるのが賢明です。また、可能であれば、ある程度まとまった金額で取引する方が、手数料率を下げられます。

手数料改定の最新情報をチェック

証券会社の手数料は、定期的に改定されることがあります。

2024年には、SBI証券と楽天証券が現物取引の手数料を原則無料化しました。

手数料改定の情報は、各証券会社の公式サイトやメールマガジンで告知されます。定期的にチェックして、最新の情報を把握しておきましょう。

また、期間限定の手数料キャッシュバックキャンペーンなども実施されることがあります。例えば、マネックス証券では、米国株の為替手数料キャッシュバックキャンペーンを不定期で開催しています。

これらのキャンペーンをうまく活用すれば、通常よりもお得に取引できます。公式サイトのキャンペーン情報ページをブックマークしておくと便利です。

マネックス証券:キャンペーン

手数料が安いおすすめの証券会社5社

ここまでマネックス証券の手数料について詳しく見てきましたが、他の証券会社も含めて比較検討したい方のために、手数料が安いおすすめの証券会社を5社紹介します。

それぞれの特徴を理解して、自分に合った証券会社を選びましょう。

SBI証券|取引手数料無料で口座数No.1

SBI証券の画像
項目 内容
口座数 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む)
取引手数料 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。
NISA対応
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点
成長投資枠対象商品 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点)
投資信託 約2,550本 ※2025年3月3日時点
外国株 8カ国/米国株式(5,000銘柄)
取引ツール(PC) HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー
スマホアプリ SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD
提携銀行口座 SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行
ポイント投資・付与 Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立)
口座開設スピード 最短 翌営業日

SBI証券は、国内最大手のネット証券で、口座数は約1,500万口座を誇ります。

2024年から現物取引と信用取引の手数料を原則無料化し、業界をリードしています。

投資信託の取扱本数は約2,600本、米国株は約5,000銘柄と、商品ラインナップも充実しています。NISA口座での取引はもちろん無料で、つみたて投資枠対象の投資信託は約271本です。

クレカ積立のポイント還元率は、使用するカードによって0.5%~5.0%と幅があります。三井住友カード プラチナプリファードなら5.0%の還元率ですが、年会費が33,000円かかります。

IPO取扱実績は年間78銘柄(2024年)で、主幹事案件も12社と多いのが特徴です。手数料の安さと商品の豊富さを両立したい方におすすめです。

楽天証券|楽天ポイントが貯まる・使える

楽天証券LP画像
項目 内容
口座数 約12,000,000口座 ※2025年1月時点
取引手数料 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。
NISA対応 〇(新NISA対応)
つみたて投資枠取扱銘柄数 263銘柄 ※2025年4月24日時点
成長投資枠対象商品 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄)
投資信託 約2,550本 ※2025年4月24日時点
外国株 6カ国/米国株式(約4,500銘柄)
取引ツール(PC) マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4
スマホアプリ iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物
提携銀行口座 楽天銀行(マネーブリッジ)
ポイント投資・付与 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>)
口座開設スピード 最短 翌営業日

楽天証券は、楽天グループのネット証券で、口座数は約1,200万口座です。

SBI証券と同様に、現物取引の手数料を原則無料化しています。

最大の特徴は、楽天ポイントとの連携です。楽天カードでのクレカ積立でポイントが貯まり、貯まったポイントで投資信託や株式を購入できます。楽天市場をよく利用する方にとっては、ポイント経済圏を活用できる大きなメリットがあります。

投資信託は約2,550本、米国株は約4,500銘柄を取り扱っています。取引ツール「MARKET SPEED Ⅱ」は高機能で、無料で利用できます。

IPO取扱実績は年間56銘柄(2024年)で、SBI証券には及びませんが、十分な数を取り扱っています。楽天経済圏を活用したい方におすすめです。

マネックス証券|米国株とIPOに強い

マネックス証券のLP画像
項目 内容
口座数 約2,700,000口座 ※2025年2月時点
取引手数料 【取引毎手数料コース】
  • 5万円以下:55円(税込)

  • 5万超~10万円以下:99円

  • 10万超~20万円以下:115円

  • 20万超~50万円以下:275円

  • 50万超~100万円以下:535円

  • 100万超~150万円以下:640円

  • 150万超~3,000万円以下:1,013円

  • 3,000万円超:1,070円

NISA対応 〇(日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(銘柄数は公式サイトで確認)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 中国株 / 投資信託(約1,750本以上)
投資信託 約1,800本(購入時手数料すべて無料)
外国株 2カ国/米国株:約5,000銘柄以上(2025年1月27日時点)
取引ツール(PC) マネックストレーダー / 銘柄スカウター
スマホアプリ マネックス証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ
提携銀行口座 マネックス証券専用銀行口座(詳細は公式サイトで確認)
ポイント投資・付与 マネックスポイント / dポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード オンライン申込で最短翌営業日

マネックス証券は、米国株投資とIPO投資に強みを持つネット証券です。

口座数は約270万口座と、SBI証券や楽天証券には及びませんが、特定の分野で高い評価を得ています。

米国株の取扱銘柄数は約5,000銘柄で、SBI証券と並ぶトップクラスです。米国株専用のスマホアプリや分析ツール「銘柄スカウター」が充実しており、米国株投資を本格的に行いたい方に適しています。

クレカ積立のポイント還元率1.1%は業界トップクラスで、IPO抽選の完全平等方式も初心者に優しい仕組みです。

国内株の現物取引手数料は有料ですが、米国株やIPO、クレカ積立を重視する方にとっては、総合的に見てお得な証券会社と言えます。

松井証券|50万円まで無料・老舗の安心感

松井証券のLP画像
項目 内容
口座数 約1,670,000口座 ※2025年3月時点
取引手数料 【ボックスレート(1日定額制)】 1日の約定代金合計50万円まで:0円 50万円超:1,000円(税込1,100円)~※25歳以下なら約定代金に関わらず手数料無料
NISA対応 〇(日本株、米国株、投資信託すべて売買手数料無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(銘柄数は公式サイトで確認)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 投資信託(約1,800本以上)
投資信託 約1,900本以上(購入時手数料すべて無料)
外国株 米国株:約4,900銘柄(2025年4月23日時点)
取引ツール(PC) ネットストック・ハイスピード(無料)
スマホアプリ 日本株アプリ / 投信アプリ / 米国株アプリ(すべて無料)
提携銀行口座 MATSUI Bank(松井証券専用銀行)
ポイント投資・付与 松井証券ポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード 最短即日(スマートフォンによるオンライン申込)

松井証券は、1918年創業の老舗証券会社で、ネット証券の草分け的存在です。

口座数は約160万口座と、大手に比べると少ないですが、独自の特徴を持っています。

最大の特徴は、1日の約定金額が50万円以下なら現物取引・信用取引ともに手数料が無料になることです。また、25歳以下は金額に関係なく手数料が無料になる「若者応援プログラム」もあります。

投資信託は約1,900本、米国株は約4,900銘柄を取り扱っています。サポート体制にも定評があり、電話やチャットでの問い合わせに丁寧に対応してくれます。

1日50万円以下の取引が中心の初心者や、サポートを重視する方におすすめです。

三菱UFJeスマート証券|Pontaポイントで投資

三菱UFJ eスマート証券のLP画像
項目 内容
口座数 約1,800,000口座 ※2025年2月時点
取引手数料 【ワンショット手数料コース】 約定代金5万円以下:55円(税込) 約定代金50万円超:1,070円(税込)【一日定額手数料コース】 1日100万円まで:0円 1日300万円まで:2,750円(税込) 以降300万円ごとに:2,750円(税込)加算
NISA対応 〇(日本株・米国株・投資信託の売買手数料が無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 251銘柄(2025年4月時点)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 投資信託(1,155銘柄)
投資信託 約1,853本(購入時手数料すべて無料)
外国株 米国株:約1,050銘柄(2025年4月時点)
取引ツール(PC) kabuステーション / 銘柄スカウター
スマホアプリ 三菱UFJ eスマート証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ
提携銀行口座 三菱UFJ銀行 / auじぶん銀行
ポイント投資・付与 Pontaポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード 最短翌営業日(スマートフォンによるオンライン申込)

三菱UFJeスマート証券(旧auカブコム証券)は、三菱UFJフィナンシャル・グループのネット証券です。

口座数は約40万口座と少ないですが、ユニークなサービスを提供しています。

一日定額手数料コースでは、現物取引・信用取引ともに100万円以下が無料です。信用取引を頻繁に行う方にとっては、魅力的な条件と言えます。

Pontaポイントが貯まる・使えるのも特徴で、ローソンやじゃらんなどPonta加盟店をよく利用する方には便利です。クレカ積立のポイント還元率は1.0%です。

投資信託は約1,800本、米国株は約1,050銘柄を取り扱っています。Pontaポイントを活用したい方や、信用取引を中心に行う方におすすめです。

まとめ

マネックス証券の手数料は、取引毎手数料コースと一日定額手数料コースの2種類があり、取引頻度や金額に応じて選ぶことができます。

現物取引の手数料は55円から1,070円、信用取引は99円から385円の範囲です。

SBI証券や楽天証券と比べると、国内株の現物取引手数料は有料ですが、米国株の取扱銘柄数や分析ツール、IPO完全平等抽選など、他社にはない強みがあります。

特に、クレカ積立のポイント還元率1.1%は業界トップクラスで、長期投資を前提とするなら大きなメリットです。

NISA口座での国内株式取引は手数料無料、ワン株の買付手数料も無料と、少額投資を始めやすい環境が整っています。米国株投資を本格的に行いたい方や、IPO投資に興味がある方には特におすすめの証券会社です。

手数料で損をしないためには、自分の取引スタイルに合ったコースを選び、少額取引での手数料率に注意し、最新の手数料改定情報をチェックすることが重要です。

証券会社は複数持つこともできるので、用途に応じて使い分けるのも賢い選択と言えます。

なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。手数料やサービス内容は変更される可能性があるため、最新情報は各証券会社の公式サイトでご確認ください。

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