SBI証券でつみたてNISAを始める方法|メリットと注意点

SBI証券で投資を始めたいけれど、入金の手間が面倒だと感じていませんか。
SBIハイブリッド預金は、住信SBIネット銀行とSBI証券を連携させることで、資金移動を自動化できる便利なサービスです。
この記事では、SBIハイブリッド預金の仕組みから、メリット・デメリット、申込方法、他社サービスとの比較まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
SBI証券での投資をもっとスムーズにしたい方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
SBIハイブリッド預金は、住信SBIネット銀行が提供する、SBI証券と連携した円預金サービスです。このサービスを利用すると、銀行口座の残高がSBI証券の買付余力に自動的に反映される仕組みになっています。
通常、証券会社で株式や投資信託を購入する際には、銀行から証券口座へ資金を入金する手続きが必要です。しかし、SBIハイブリッド預金を設定しておけば、住信SBIネット銀行に預けているお金をそのままSBI証券での取引に使えるんです。
仕組みとしては、住信SBIネット銀行の代表口座(円普通預金)とは別に、SBIハイブリッド預金という専用口座が作られます。この口座に入金した資金が、SBI証券の買付余力として即座に反映されるため、投資のタイミングを逃しません。
また、株式や投資信託を売却した代金も、受渡日に自動的にSBIハイブリッド預金へ振り替えられます。この双方向の自動振替機能を「預り金自動スィープサービス」と呼び、資金管理の手間を大幅に削減してくれます。
SBIハイブリッド預金は預金保険制度の対象となっており、元本1,000万円とその利息まで保護されます。
投資用の資金を安全に管理しながら、証券取引をスムーズに行いたい方に最適なサービスと言えるでしょう。
SBIハイブリッド預金の5つのメリット
SBIハイブリッド預金には、投資家にとって嬉しいメリットが数多くあります。ここでは、特に重要な5つのメリットを詳しく解説していきます。
SBIハイブリッド預金の最大のメリットは、証券口座への入金手続きが不要になることです。通常、証券会社で株式や投資信託を購入する際には、「リアルタイム入金」や「銀行振込」などで証券口座に資金を移す必要があります。
しかし、SBIハイブリッド預金に資金を入れておけば、その残高がSBI証券の買付余力に即座に反映されるんです。つまり、SBI証券の口座に直接入金しなくても、すぐに投資信託や株式の購入ができるようになります。
特に、急な株価変動に対応したい場合や、NISA枠での積立投資を自動化したい場合に便利です。投資のチャンスを逃さず、スムーズに取引を進められます。
入金だけでなく、出金も自動化されているのがSBIハイブリッド預金の特徴です。株式や投資信託を売却した代金は、受渡日になると自動的にSBIハイブリッド預金に振り替えられます。
受渡日とは、証券取引において実際に現金と金融商品が交換される日のことです。通常、株式の場合は約定日(注文が成立した日)の2営業日後、投資信託の場合は商品によって異なりますが、この受渡日に自動的に資金が移動します。
SBI証券の口座に資金を残しておく必要がないため、使わない資金は自動的に銀行預金として管理されます。これにより、資金の流れがシンプルになり、管理の手間が減るんです。
SBIハイブリッド預金は、住信SBIネット銀行の通常の円普通預金よりも高い金利が設定されています。2024年4月の金利改定により、円普通預金が年0.20%であるのに対し、SBIハイブリッド預金は年0.21%となっています。
利息の計算は毎月第3土曜日に行われ、その翌日(通常は日曜日)に入金されます。この毎月利払いの仕組みにより、複利効果を得やすくなっているのも魅力です。
例えば、100万円をSBIハイブリッド預金に預けた場合、年間で約2,100円の利息が受け取れます(税引前)。メガバンクの普通預金金利が年0.001%程度であることを考えると、200倍以上の金利差があるんです。
投資の待機資金を効率的に運用したい方にとって、この金利優遇は大きなメリットと言えるでしょう。
SBIハイブリッド預金は、預金保険制度の対象となっている円預金です。万が一、住信SBIネット銀行が破綻した場合でも、元本1,000万円とその利息までが保護されます。
預金保険制度とは、金融機関が破綻した際に預金者を保護するための仕組みです。住信SBIネット銀行の場合、円普通預金、円定期預金、SBIハイブリッド預金、円仕組預金の合計で元本1,000万円までとその利息が保護対象となります。
証券口座の預り金は投資者保護基金の対象ですが、SBIハイブリッド預金は銀行預金として預金保険制度の対象となるため、より安心して資金を預けることができます。投資用の待機資金を安全に管理したい方にとって、この保護は重要なポイントです。
SBIハイブリッド預金を利用すると、住信SBIネット銀行の「スマプロランク」というランク判定制度において、ランクアップの条件を満たすことができます。スマプロランクとは、取引実績に応じてATM利用手数料や他行宛振込手数料の無料回数が増える優遇プログラムです。
SBIハイブリッド預金の月末残高があることで、スマプロランクの判定条件の1つをクリアできます。例えば、ランク3(ATM利用手数料月10回無料、他行宛振込手数料月10回無料)の条件には、「SBIハイブリッド預金の月末残高あり」を含む3つの条件を満たす必要があります。
少額でも構わないので、SBIハイブリッド預金に資金を入れておくだけで、ATMや振込の手数料を節約できるチャンスが広がります。投資と日常の銀行利用の両方でメリットを受けられるのは、大きな魅力と言えるでしょう。
SBIハイブリッド預金の3つのデメリットと対処法
メリットが多いSBIハイブリッド預金ですが、利用する上で知っておくべきデメリットもあります。ここでは、主な3つのデメリットとその対処法を解説します。
SBIハイブリッド預金の最も大きなデメリットは、ATMから直接入出金ができないことです。SBIハイブリッド預金は、住信SBIネット銀行の代表口座(円普通預金)とは別の口座として扱われるため、キャッシュカードで直接引き出すことができません。
ATMで現金を引き出したい場合は、まずSBIハイブリッド預金から代表口座(円普通預金)へ振替を行い、その後にキャッシュカードでATM出金する必要があります。この2段階の手続きが必要になるため、急に現金が必要になった場合には少し手間がかかります。
対処法としては、日常生活で使う資金は代表口座に残しておき、投資用の資金だけをSBIハイブリッド預金に入れることです。住信SBIネット銀行のウェブサイトやアプリから、24時間いつでも無料で振替ができるため、事前に計画的に資金を移動させておけば問題ありません。
また、振込についても同様で、SBIハイブリッド預金から直接他行へ振込することはできません。代表口座を経由する必要があるため、この点も覚えておきましょう。
SBIハイブリッド預金を設定すると、SBI証券の口座に資金を残しておくことができなくなります。SBI証券で取引に必要な金額(拘束されている資金)を除き、余剰資金は自動的にSBIハイブリッド預金へ振り替えられる仕組みになっているんです。
この自動振替は、原則として毎営業日の深夜0時以降に行われます。そのため、「SBI証券の口座に現金を置いておきたい」という方にとっては、不便に感じるかもしれません。
特に注意が必要なのは、即金規制銘柄を購入する場合です。即金規制とは、新規上場銘柄など人気の高い銘柄に対して適用される規制で、注文時にSBI証券の口座に現金が必要になります。SBIハイブリッド預金の残高は、この即金規制銘柄の買付代金としては利用できません。
対処法としては、即金規制銘柄を購入する予定がある場合は、事前に「即時決済サービス」を利用してSBI証券の口座に現金を入金しておくことです。通常の取引であれば、自動振替の仕組みで問題なく利用できます。
SBIハイブリッド預金の金利は年0.21%ですが、他社の銀証連携サービスと比較すると、必ずしも最も高いとは言えません。例えば、楽天銀行と楽天証券を連携させる「マネーブリッジ」では、預金残高300万円までは年0.10%の金利が適用されます(2024年時点)。
また、auじぶん銀行と三菱UFJeスマート証券(旧auカブコム証券)を連携させる「auマネーコネクト」では、条件を満たすことで最大年0.30%の金利が適用される場合もあります。金利は経済情勢によって変動するため、最新の情報を確認することが大切です。
過去には、SBIハイブリッド預金の金利が段階的に引き下げられてきた経緯もあります。2012年には年0.11%、2015年には年0.08%、2020年には年0.01%まで下がり、2024年4月に年0.21%へ引き上げられました。
対処法としては、金利だけでなく、証券会社のサービス内容や使い勝手を総合的に判断することです。SBI証券は取扱商品数が多く、手数料も競争力があるため、金利だけで判断せず、自分の投資スタイルに合ったサービスを選ぶことが重要です。また、複数の証券会社と銀行を使い分けることで、それぞれのメリットを活かすこともできます。
SBIハイブリッド預金の申込方法
SBIハイブリッド預金の申込は、オンラインで簡単に完了します。ここでは、初めての方でも迷わず設定できるよう、3つのステップに分けて解説します。
SBIハイブリッド預金を利用するには、まずSBI証券と住信SBIネット銀行の両方の口座が必要です。まだどちらかの口座をお持ちでない方は、同時開設がおすすめです。
SBI証券の口座開設ページから申込を行うと、住信SBIネット銀行の口座も同時に開設できます。この方法なら、個人情報の入力や本人確認書類の提出が1回で済むため、手間が半分になります。口座開設の申込は最短5分で完了し、審査が通れば最短翌営業日から取引が可能です。
すでにSBI証券の口座をお持ちの方は、住信SBIネット銀行のアプリから銀行口座を開設できます。逆に、住信SBIネット銀行の口座だけをお持ちの方は、SBI証券の口座開設ページから証券口座を開設しましょう。
両方の口座開設が完了したら、次はSBIハイブリッド預金の申込を行います。申込は、住信SBIネット銀行のウェブサイトまたはアプリから行えます。
ログイン後、「商品・サービス」メニューから「SBIハイブリッド預金」を選択し、申込ボタンをクリックします。SBI証券の口座番号などの情報を入力し、利用規約に同意すれば申込完了です。申込手続き自体は5分程度で終わります。
申込が受理されると、通常は翌営業日からSBIハイブリッド預金が利用可能になります。申込完了のメールが届くので、確認しておきましょう。
SBIハイブリッド預金の申込が完了したら、実際に利用できるか確認しましょう。住信SBIネット銀行のウェブサイトやアプリにログインし、口座一覧にSBIハイブリッド預金が表示されているか確認します。
次に、代表口座(円普通預金)からSBIハイブリッド預金へ少額を振替してみましょう。振替が完了したら、SBI証券のウェブサイトにログインし、買付余力にSBIハイブリッド預金の残高が反映されているか確認します。買付余力に反映されていれば、設定は正しく完了しています。
また、定額自動振替サービスを設定しておくと、毎月決まった日に代表口座からSBIハイブリッド預金へ自動的に資金を移動できます。NISA枠での積立投資を行う方は、この設定をしておくと便利です。設定方法は、住信SBIネット銀行のウェブサイトの「振替」メニューから「定額自動振替サービス」を選択し、振替日や金額を指定するだけです。
SBIハイブリッド預金を最大限に活用するために、おすすめの設定方法を2つご紹介します。これらの設定をしておくことで、より便利に、そして計画的に投資を進めることができます。
定額自動振替サービスは、代表口座(円普通預金)からSBIハイブリッド預金へ、毎日・毎週・毎月など定期的に自動で資金を移動できるサービスです。特に、NISA枠での積立投資を行う方には非常に便利な機能です。
例えば、毎月25日に給与が振り込まれる方であれば、毎月26日に3万円を自動でSBIハイブリッド預金へ振替する設定をしておきます。こうすることで、投資用の資金を自動的に確保でき、うっかり使ってしまうことを防げます。
設定方法は、住信SBIネット銀行のウェブサイトまたはアプリから「振替」メニューを選択し、「定額自動振替サービス」を選びます。振替先をSBIハイブリッド預金に指定し、振替日(毎日・毎週・毎月から選択)、振替金額、振替開始日を入力すれば完了です。
おすすめの設定は、給与振込日の翌日に投資予算を自動振替することです。これにより、生活費と投資資金を明確に分けることができ、計画的な資産形成が実現します。設定は1円単位で可能なので、無理のない金額から始めましょう。
SBIハイブリッド預金では、代表口座からの振替上限金額を設定することができます。この設定をしておくことで、誤操作や意図しない大口の資金移動を防ぐことができます。
例えば、1回の振替上限を50万円に設定しておけば、それを超える金額を誤って振替しようとしてもエラーになります。特に、スマートフォンアプリから操作する際には、誤操作のリスクがあるため、この設定をしておくと安心です。
設定方法は、住信SBIネット銀行のウェブサイトから「お客さま情報照会・変更」メニューを選択し、「振替限度額設定」から変更できます。デフォルトでは上限が設定されていない場合もあるので、一度確認しておくことをおすすめします。
おすすめの設定は、自分の投資予算の2〜3倍程度を上限にすることです。例えば、毎月の投資予算が10万円であれば、振替上限を20〜30万円に設定しておけば、通常の利用には支障がなく、かつ誤操作のリスクも抑えられます。
他社サービスとの比較
銀行と証券会社を連携させるサービスは、SBIハイブリッド預金だけではありません。ここでは、主要な他社サービスと比較し、それぞれの特徴を解説します。
楽天マネーブリッジは、楽天銀行と楽天証券を連携させるサービスです。SBIハイブリッド預金と同様に、銀行口座と証券口座の資金移動を便利にし、預金金利の優遇を受けられます。
主な違いは以下の通りです。まず金利面では、楽天マネーブリッジは預金残高300万円までは年0.10%、300万円を超える部分は年0.04%が適用されます(2024年時点)。一方、SBIハイブリッド預金は全額に対して年0.21%が適用されるため、金利面ではSBIハイブリッド預金が有利です。
資金移動の仕組みにも違いがあります。楽天マネーブリッジでは、楽天銀行の普通預金残高がそのまま楽天証券の買付余力に反映されます。つまり、銀行口座に入金するだけで証券取引ができるんです。一方、SBIハイブリッド預金では、代表口座からSBIハイブリッド預金へ振替する必要があります。
利払い頻度も異なります。SBIハイブリッド預金は毎月利払いですが、楽天マネーブリッジは年2回(3月末と9月末)の利払いです。毎月利払いの方が複利効果を得やすいため、この点ではSBIハイブリッド預金が有利と言えます。
| 項目 | SBIハイブリッド預金 | 楽天マネーブリッジ |
| 金利 | 年0.21% | 年0.10%(300万円まで) |
| 利払い頻度 | 毎月 | 年2回 |
| 資金移動 | 代表口座→ハイブリッド預金→証券 | 銀行口座→証券(自動) |
| ATM出金 | 代表口座経由で可能 | 銀行口座から直接可能 |
auマネーコネクトは、auじぶん銀行と三菱UFJeスマート証券(旧auカブコム証券)を連携させるサービスです。このサービスも、銀行口座と証券口座の資金移動を自動化し、預金金利の優遇を受けられます。
auマネーコネクトの最大の特徴は、条件を満たすことで高金利が適用される点です。基本金利は年0.10%ですが、au PAYやau PAYカードとの連携、auマネ活プランへの加入などの条件を満たすと、最大で年0.30%の金利が適用されます。ただし、これらの条件をすべて満たすのは手間がかかります。
資金移動の仕組みは、楽天マネーブリッジと似ており、auじぶん銀行の普通預金残高が三菱UFJeスマート証券の買付余力に自動的に反映されます。SBIハイブリッド預金のように専用口座へ振替する必要がないため、シンプルで使いやすい仕組みです。
ただし、三菱UFJeスマート証券は取扱商品数や手数料面でSBI証券や楽天証券に劣る部分があります。金利だけでなく、証券会社のサービス内容も含めて総合的に判断することが大切です。
どのサービスを選ぶべきかは、あなたの投資スタイルや重視するポイントによって異なります。ここでは、タイプ別におすすめのサービスをご紹介します。
SBIハイブリッド預金がおすすめの方
SBI証券をメインで使いたい方や、取扱商品数を重視する方
SBI証券は国内株式・外国株式・投資信託の取扱数が業界トップクラス
金利も年0.21%と他社より高く、毎月利払いで複利効果も得やすい
楽天マネーブリッジがおすすめの方
楽天ポイントを貯めている方や、楽天経済圏を活用している方
楽天証券での取引で楽天ポイントが貯まり、貯まったポイントで投資もできる
楽天銀行は普通預金から直接証券取引ができるため、資金管理がシンプル
auマネーコネクトがおすすめの方
auのサービスを多く利用している方や、高金利を追求したい方
条件を満たせば年0.30%の高金利が適用される
au経済圏をフル活用している方にはメリットが大きい
どのサービスも口座開設や維持費は無料なので、複数のサービスを併用することも可能です。例えば、メインはSBIハイブリッド預金を使いつつ、楽天ポイント投資用に楽天マネーブリッジも利用するなど、自分に合った使い方を見つけましょう。
金利の推移と今後の見通し
SBIハイブリッド預金の金利は、過去に何度も変更されてきました。ここでは、金利の推移を振り返り、今後の見通しと対策について解説します。
SBIハイブリッド預金の金利は、サービス開始当初から段階的に引き下げられてきました。2012年12月には年0.21%から年0.11%へ引き下げられ、2015年4月にはさらに年0.08%へ、そして2020年には年0.01%まで下がりました。
この大幅な金利引き下げは、日本銀行のマイナス金利政策の影響を受けたものです。金融機関全体で預金金利が低下する中、SBIハイブリッド預金も例外ではありませんでした。特に2020年の年0.01%への引き下げは、利用者にとって大きな「改悪」と受け止められました。
しかし、2024年4月には、日本銀行がマイナス金利政策を解除し、市場金利が上昇したことを受けて、年0.21%へ大幅に引き上げられました。これは、2012年以来の水準に戻ったことを意味します。
このように、SBIハイブリッド預金の金利は、日本銀行の金融政策や市場金利の動向に大きく影響を受けます。今後も金利が変動する可能性があることを理解しておくことが大切です。
今後、再び金利が引き下げられる可能性もゼロではありません。そのような場合に備えて、対処法を知っておくことが重要です。
まず、金利だけでなく、サービス全体のメリットを考えることが大切です。SBIハイブリッド預金の価値は、金利だけでなく、資金移動の自動化やスマプロランクアップによる手数料優遇など、総合的なメリットにあります。金利が多少下がっても、これらのメリットが継続する限り、利用価値は十分にあります。
次に、複数の銀行・証券会社を使い分けることも有効です。例えば、SBIハイブリッド預金の金利が下がった場合、楽天マネーブリッジやauマネーコネクトなど、他社のサービスと併用することで、より有利な条件で資金を運用できます。
また、投資用の待機資金を預金だけで運用するのではなく、短期の債券ファンドやMMF(マネー・マネジメント・ファンド)など、他の運用方法も検討することをおすすめします。これらの商品は元本保証ではありませんが、預金よりも高い利回りが期待できる場合があります。
最後に、金利の変動を定期的にチェックすることも大切です。住信SBIネット銀行の公式サイトでは、最新の金利情報が公開されています。年に数回は確認し、必要に応じて資金の配分を見直しましょう。
SBIハイブリッド預金を利用していると、予期しないトラブルに遭遇することがあります。ここでは、よくあるトラブルとその解決方法を解説します。
「SBIハイブリッド預金の残高が勝手に減っている」という問い合わせは、実は非常に多いトラブルです。しかし、これは多くの場合、SBIハイブリッド預金の自動振替の仕組みを理解していないことが原因です。
SBIハイブリッド預金では、SBI証券で株式や投資信託を購入すると、買付代金が自動的にSBIハイブリッド預金から引き落とされます。この引き落としは、受渡日(通常は約定日の2営業日後)に行われるため、購入した直後ではなく、数日後に残高が減ることになります。
また、信用取引を行っている場合、追加保証金が必要になると、代表口座(円普通預金)から自動的に振替が行われることがあります。この場合、SBIハイブリッド預金の残高ではなく、代表口座の残高が減ることになります。
対処法としては、SBI証券のウェブサイトやアプリで取引履歴を確認することです。「入出金・振替」メニューから、いつ、どのような取引で資金が移動したかを確認できます。また、住信SBIネット銀行のアプリでも、SBIハイブリッド預金の入出金履歴を確認できるので、定期的にチェックする習慣をつけましょう。
「SBI証券の買付余力が思っていたよりも少ない」「SBIハイブリッド預金に入金したのに買付余力に反映されない」といったトラブルもよくあります。これは、資金移動のタイミングを理解していないことが原因です。
SBIハイブリッド預金から SBI証券への資金移動は即時に反映されますが、逆にSBI証券からSBIハイブリッド預金への資金移動は、受渡日に行われます。例えば、月曜日に株式を売却した場合、受渡日は水曜日になるため、SBIハイブリッド預金への入金も水曜日になります。
また、買付余力は、発注済みの注文や未決済の信用取引などによって変動します。SBIハイブリッド預金の残高がそのまま買付余力になるわけではなく、これらの拘束資金を差し引いた金額が買付余力として表示されます。
対処法としては、SBI証券のウェブサイトで「口座管理」メニューから「口座情報」を確認することです。ここでは、買付余力の内訳や、資金がどのように拘束されているかを詳しく確認できます。また、受渡日の仕組みを理解し、資金計画を立てる際には受渡日を考慮することが大切です。
住信SBIネット銀行やSBI証券では、定期的にシステムメンテナンスが行われます。このメンテナンス中は、SBIハイブリッド預金への入出金や、証券取引ができなくなることがあります。
特に注意が必要なのは、週末や連休前です。メンテナンスのタイミングによっては、金曜日の夜から月曜日の朝まで資金移動ができないこともあります。急に投資のチャンスが訪れた場合や、現金が必要になった場合に、資金が動かせないと困ることになります。
対処法としては、事前にメンテナンススケジュールを確認し、必要な資金は前もって移動させておくことです。住信SBIネット銀行とSBI証券の公式サイトでは、メンテナンススケジュールが公開されています。また、日常生活で使う可能性のある資金は、代表口座(円普通預金)に残しておくことで、メンテナンス中でもATMから引き出すことができます。
目的別口座との使い分け
住信SBIネット銀行には、SBIハイブリッド預金の他に「目的別口座」という機能があります。ここでは、これらの口座を上手に使い分けることで、より効率的な資金管理を実現する方法を解説します。
目的別口座は、住信SBIネット銀行の代表口座(円普通預金)とは別に、最大10個まで作成できる円預金口座です。「旅行資金」「教育資金」「緊急予備資金」など、用途ごとに口座を分けて資金を管理できる便利な機能です。
目的別口座の金利は、代表口座と同じ年0.20%が適用されます。また、目的別口座から代表口座への振替は、24時間いつでも無料で行えます。目的別口座は、あくまで代表口座の中で資金を仕分けるための機能であり、独立した銀行口座ではありません。
目的別口座の作成は、住信SBIネット銀行のウェブサイトやアプリから簡単に行えます。「目的別口座」メニューを選択し、口座の名前と目標金額を設定するだけです。目標金額を設定すると、達成度がグラフで表示されるため、貯蓄のモチベーションを保ちやすくなります。
SBIハイブリッド預金と目的別口座を併用することで、投資資金と貯蓄資金を明確に分けて管理できます。ここでは、効率的な併用方法をご紹介します。
おすすめの資金配分は、「代表口座:日常生活費」「目的別口座:短中期の貯蓄」「SBIハイブリッド預金:投資資金」という3つの役割分担です。例えば、給与が振り込まれたら、まず代表口座に1ヶ月分の生活費を残します。次に、旅行資金や教育資金など、数ヶ月から数年以内に使う予定のある資金を目的別口座に振替します。そして、長期的な資産形成のための資金をSBIハイブリッド預金に振替します。
この方法のメリットは、資金の用途が明確になることです。SBIハイブリッド預金の残高は投資用の資金なので、株価が下落しても慌てて売却する必要がありません。一方、目的別口座の資金は元本保証の預金なので、安心して貯蓄を続けられます。
また、定額自動振替サービスを活用すれば、この資金配分を自動化できます。例えば、給与振込日の翌日に、目的別口座へ2万円、SBIハイブリッド預金へ3万円を自動振替する設定をしておけば、毎月の資金管理が楽になります。
さらに、SBIハイブリッド預金の金利(年0.21%)は目的別口座の金利(年0.20%)よりも高いため、投資の待機資金をSBIハイブリッド預金に置いておくことで、わずかですが追加の利息収入を得ることができます。
SBIハイブリッド預金は、住信SBIネット銀行とSBI証券を連携させることで、投資をよりスムーズに行えるサービスです。資金移動の自動化により入金の手間が省け、普通預金より高い金利で毎月利息を受け取れるなど、多くのメリットがあります。
ATMから直接入出金できない制約はありますが、代表口座を経由すれば問題なく利用できます。また、定額自動振替サービスや振替上限金額の設定を活用することで、より便利に、そして安全に利用できるでしょう。
他社の銀証連携サービスと比較すると、金利や使い勝手に違いがあります。自分の投資スタイルや重視するポイントに合わせて、最適なサービスを選ぶことが大切です。複数のサービスを併用することも、賢い選択肢の一つと言えます。
SBI証券で投資を始める方、またはすでに利用している方は、SBIハイブリッド預金を活用することで、より効率的な資産形成が実現できます。ぜひこの記事を参考に、自分に合った使い方を見つけてください。なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、詳しくは住信SBIネット銀行・SBI証券の公式サイトでご確認ください。
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