SBI証券の口座開設方法|必要書類と初期設定を解説

投資を始めたいけど、SBI証券と楽天証券のどちらを選べばいいか迷っていませんか?
どちらも国内トップクラスのネット証券で、手数料が安く、商品ラインナップも充実しているため、初心者から経験者まで幅広く支持されています。
しかし、ポイント制度や取扱商品、使い勝手などに違いがあり、投資目的やライフスタイルによって最適な選択は変わります。
この記事では、SBI証券と楽天証券を15項目で徹底比較し、あなたに合った証券会社の選び方を詳しく解説します。
記事を読み終える頃には、自分に最適な証券会社が明確になり、安心して投資をスタートできるでしょう。
目次
SBI証券と楽天証券の基本情報
SBI証券と楽天証券は、どちらも日本を代表するネット証券です。まずは両社の基本的な特徴を理解して、比較の土台を作りましょう。
SBI証券は、口座開設数で国内トップクラスを誇るネット証券です。1999年の設立以来、「顧客中心主義」を掲げ、業界最低水準の手数料と最高水準のサービスを提供してきました。
2024年12月時点で、証券総合口座数は約1,367万口座(SBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、FOLIO含む)に達しています。国内株式の取引手数料は原則無料で、投資信託の取扱数も約2,600本と業界トップクラスです。
SBI証券の最大の強み
商品ラインナップの豊富さ
外国株式は9カ国対応、米国株式だけでも約5,000銘柄
IPO取扱実績2024年78銘柄で業界トップ
ポイントサービスも充実しており、Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALマイル、PayPayポイントの5種類から選択できます。自分が普段貯めているポイントを投資に活用できる柔軟性が魅力です。
楽天証券も1999年設立のオンライン専業証券会社で、楽天グループの一員として楽天経済圏との連携が大きな強みです。2024年12月時点で、証券総合口座数は約1,193万口座、NISA口座数は業界最多の600万口座超を達成しています。
楽天証券の最大の強み
楽天ポイントを活用した投資環境の充実
投資信託、国内株式、米国株式など幅広い商品でポイント投資が可能
取引ツールの使いやすさで高評価
取引ツールの使いやすさにも定評があり、スマホアプリ「iSPEED」やPC向け「MARKET SPEED II」は、初心者から上級者まで直感的に操作できる設計になっています。
国内株式の取引手数料は「ゼロコース」を選択することで無料になり、投資信託の取扱数も約2,550本と充実しています。楽天カードでのクレカ積立は月10万円まで対応しており、ポイント還元を受けながら資産形成ができます。
SBI証券と楽天証券の基本情報を表で比較してみましょう。
| 項目 | SBI証券 | 楽天証券 |
| 口座開設数 | 約1,367万口座(2024年12月) | 約1,193万口座(2024年12月) |
| NISA口座数 | 約500万口座(2024年6月) | 約600万口座(2024年12月) |
| 国内株式手数料 | 原則無料(電子交付設定が条件) | 無料(ゼロコース選択時) |
| 投資信託取扱数 | 約2,600本 | 約2,550本 |
| 外国株式対応国 | 9カ国 | 6カ国 |
| IPO取扱実績(2024年) | 78銘柄 | 56銘柄 |
| ポイント種類 | 5種類 | 1種類(楽天ポイント) |
| クレカ積立上限 | 月10万円 | 月10万円 |
| 口座開設スピード | 最短翌営業日 | 最短翌営業日 |
両社とも口座開設数は1,000万口座を超えており、多くの投資家から支持されています。NISA口座数では楽天証券が上回っており、新NISA制度での人気の高さがうかがえます。
SBI証券と楽天証券を15項目で徹底比較
ここからは、SBI証券と楽天証券を具体的な項目ごとに詳しく比較していきます。あなたが重視するポイントを見つけながら読み進めてください。
口座開設数は、証券会社の人気や信頼性を測る一つの指標です。2024年12月時点で、SBI証券は約1,367万口座、楽天証券は約1,193万口座となっています。
ただし、SBI証券の数字にはSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数が含まれています。単体での比較では楽天証券が国内証券会社単体で最多を記録しており、実質的にはほぼ互角と言えます。
どちらも他のネット証券を大きく引き離しており、業界の2強として確固たる地位を築いています。多くの投資家が利用しているという安心感は、両社ともに十分にあると言えるでしょう。
国内株式の取引手数料は、両社ともに条件を満たせば無料です。SBI証券では「ゼロ革命」により、電子交付サービスに申し込むことで国内株式の売買手数料が無料になります。楽天証券では「ゼロコース」を選択することで同様に無料です。
信用取引の手数料も両社とも無料化されており、コスト面では大きな差はありません。ただし、楽天証券の単元未満株サービス「かぶミニ®」では、リアルタイム取引時に0.22%のスプレッド(実質的な手数料)が発生します。SBI証券の「S株」は完全無料なので、少額投資では若干SBI証券が有利です。
投資信託の取扱数は、SBI証券が約2,600本、楽天証券が約2,550本とほぼ同水準です。どちらも人気の「eMAXIS Slimシリーズ」や米国株インデックスファンドなど、主要な商品は網羅しています。
SBI証券は若干数が多いものの、実際に投資初心者が選ぶような定番ファンドはどちらでも取り扱っているため、この差が投資判断に大きく影響することは少ないでしょう。
投資信託の購入手数料は両社とも無料(ノーロード)で、信託報酬などのコストも商品ごとに同じです。どちらを選んでも、低コストで分散投資ができる環境が整っています。
外国株式の取扱では、SBI証券が9カ国、楽天証券が6カ国に対応しており、SBI証券の方が選択肢が豊富です。両社とも米国、中国、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシアに対応していますが、SBI証券はさらに韓国、ロシア、ベトナムの株式も取引できます。
米国株式の取扱銘柄数は、SBI証券が約5,000銘柄、楽天証券が約4,600銘柄とSBI証券がやや多いものの、主要な銘柄はどちらでも取引可能です。Apple、Microsoft、Amazon、Teslaなど人気の米国株は両社で問題なく購入できます。
新NISA制度では、米国株式や海外ETFの売買手数料も無料化されており、コストを抑えて外国株投資ができます。韓国株やベトナム株など新興国市場に興味がある方はSBI証券、主要国の株式で十分な方は楽天証券でも問題ないでしょう。
IPO投資では、SBI証券が圧倒的に有利です。2024年の取扱実績は、SBI証券が78銘柄、楽天証券が56銘柄でした。新規上場企業86社のうち、SBI証券は約9割をカバーしており、IPO投資のチャンスが多いと言えます。
SBI証券のIPOチャレンジポイント
抽選に外れるとポイントが貯まる独自制度
次回以降の抽選でポイントを使うと当選確率アップ
何度も応募を続けることで、いずれは当選のチャンスが巡ってくる
楽天証券のIPO抽選は完全平等抽選(1人1票)で公平性は高いものの、人気銘柄では当選が難しいのが実情です。IPO投資を積極的に行いたい方には、取扱数と独自制度の両面でSBI証券がおすすめです。
SBI証券ではNISA口座でもIPO株を購入できますが、楽天証券ではNISA口座でのIPO購入に対応していません。非課税でIPO投資をしたい方は、SBI証券一択となります。
2024年から始まった新NISA制度では、両社とも「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の両方に対応しています。つみたて投資枠の取扱銘柄数は、SBI証券が約271本、楽天証券が約279本とほぼ同水準です。
金融庁が選定したつみたて投資枠対象銘柄298本のうち、両社とも75%以上をカバーしているため、主要なインデックスファンドはどちらでも購入できます。
成長投資枠では、投資信託、国内株式、米国株式などが対象です。取扱商品数ではSBI証券の方が多く、特に単元未満株(1株から購入できる株式)の取扱銘柄数はSBI証券が楽天証券の2倍以上あります。国内株式の取扱市場も、SBI証券は東証・名証・福証・札証の全4市場に対応しているのに対し、楽天証券は東証・名証の2市場のみです。
新NISA制度の非課税保有限度額は1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)、非課税保有期間は無期限です。どちらの証券会社でも制度のメリットを最大限活用できますが、より幅広い選択肢を求めるならSBI証券、シンプルに主要商品に絞るなら楽天証券が適しています。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の商品ラインナップでは、SBI証券が約90本、楽天証券が約30本とSBI証券の方が充実しています。iDeCoは掛金が全額所得控除の対象となり、運用益も非課税で受け取れる私的年金制度です。
SBI証券のiDeCoは、「セレクトプラン」と「オリジナルプラン」の2つから選べます。セレクトプランでは低コストのインデックスファンドを中心に厳選された商品が並び、オリジナルプランではアクティブファンドも含めた幅広い選択肢があります。
楽天証券のiDeCoは商品数は少ないものの、人気の「楽天・全米株式インデックス・ファンド」や「たわらノーロード」シリーズなど、コストパフォーマンスに優れた商品を厳選しています。選択肢が多すぎると迷ってしまう初心者には、むしろ選びやすいかもしれません。
クレジットカードで投資信託を積み立てると、ポイントが貯まる「クレカ積立」は両社の人気サービスです。ただし、還元率や対象カードには違いがあります。
| 証券会社 | 対象カード | 還元率 | 上限額 |
| SBI証券 | 三井住友カード | 0.5%~5.0%(カードにより異なる) | 月10万円 |
| 楽天証券 | 楽天カード | 0.5%~1.0%(カードにより異なる) | 月10万円 |
SBI証券では、三井住友カードでのクレカ積立に対応しており、カードの種類によって還元率が変わります。一般カードで0.5%、ゴールドカードで1.0%、プラチナカードで2.0%(年間100万円以上のカード利用が条件)、プラチナプリファードで5.0%(年間500万円以上のカード利用が条件)です。
楽天証券では、楽天カードでのクレカ積立に対応しており、通常カードで0.5%または1.0%(ファンドによる)、楽天プレミアムカードで1.0%の還元率です。楽天カードは年会費無料で、条件なく誰でもポイントがもらえるため、利用のハードルが低いのが特徴です。
クレカ積立の上限額は両社とも月10万円です。年間で最大12万円分のポイント還元を受けられる可能性があり、長期投資において大きなメリットとなります。年会費無料のカードで確実にポイントを貯めたい方は楽天証券、高還元率を狙いたい方はSBI証券の高ステータスカードを検討するとよいでしょう。
投資信託を保有しているだけでポイントが貯まる「投信保有ポイント」は、長期投資家にとって嬉しいサービスです。ただし、両社で対象銘柄や還元率に大きな違いがあります。
SBI証券では、原則すべての投資信託が投信保有ポイントの対象です。保有残高に応じて年率0.02%~0.25%程度のポイントが付与されます。選択したポイントサービス(Vポイント、Pontaポイント、dポイントなど)に応じて貯まります。
楽天証券では、楽天投信投資顧問が運用する6銘柄のみが対象です。対象銘柄は「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」「楽天・S&P500インデックス・ファンド」など人気のインデックスファンドが含まれていますが、選択肢は限られています。
幅広い銘柄でポイントを貯めたい方はSBI証券が有利です。一方、楽天証券の対象6銘柄は低コストで人気の商品なので、これらに投資する予定の方であれば問題ないでしょう。
貯まったポイントを投資に使える「ポイント投資」は、投資初心者が気軽に始められるサービスです。対応商品の幅に違いがあります。
SBI証券では、Vポイント、Pontaポイント、dポイントを使って投資信託、投信積立、国内株式(現物)が購入できます。ポイントを1ポイント=1円として利用でき、現金と組み合わせて使うことも可能です。
楽天証券では、楽天ポイントを使って投資信託、国内株式、米国株式、バイナリーオプションが購入できます。対応商品の幅が広く、特に米国株式もポイントで購入できる点は大きな魅力です。為替リスクのある米国株を、まずはポイントで少額から試せるのは初心者にとって安心です。
楽天ポイントは楽天市場や楽天カードで貯まりやすく、普段から楽天経済圏を利用している方にとっては非常に便利です。一方、SBI証券は複数のポイントから選べるため、自分が普段貯めているポイントを活用できる柔軟性があります。
通常、国内株式は100株単位(単元株)での取引ですが、単元未満株サービスを使えば1株から購入できます。少額で分散投資をしたい方に便利なサービスです。
SBI証券の「S株」は、約3,500銘柄を取り扱っており、売買手数料は完全無料です。リアルタイム取引には対応していませんが、1日3回(前場始値・後場始値・後場終値)の約定タイミングがあり、コストをかけずに少額投資ができます。
楽天証券の「かぶミニ®」は、約2,100銘柄を取り扱っています。リアルタイム取引と寄付取引の2つから選べますが、リアルタイム取引では0.22%のスプレッド(実質的な手数料)が発生します。寄付取引は手数料無料です。
取扱銘柄数と手数料の面では、SBI証券の方が有利です。ただし、楽天証券はリアルタイム取引に対応しているため、すぐに約定させたい場合には選択肢があります。コストを最優先するならSBI証券、取引の柔軟性を求めるなら楽天証券が適しています。
取引ツールやアプリの使いやすさは、日々の投資活動に直結する重要なポイントです。両社ともに高機能なツールを無料で提供しています。
SBI証券のPC向けツール「HYPER SBI 2」は、リアルタイムの株価情報やチャート分析機能が充実しており、アクティブトレーダーに人気です。スマホアプリは「SBI証券アプリ」「かんたん積立アプリ」「SBI証券 米国株アプリ」など、用途別に複数用意されています。
楽天証券のPC向けツール「MARKET SPEED II」は、高速な動作と直感的な操作性で定評があります。スマホアプリ「iSPEED」は、初心者でも使いやすい設計です。2024年12月には新アプリ「iGrow™」もリリースされ、全資産管理から投資信託の取引まで1つのアプリで完結できるようになりました。
どちらも高機能で無料のため、実際に使ってみて自分に合う方を選ぶのがおすすめです。楽天証券は初心者向けのシンプルさと使いやすさ、SBI証券は多機能で細かい設定ができる点が特徴と言えるでしょう。
証券口座と銀行口座を連携させることで、入出金がスムーズになり、金利優遇などのメリットも受けられます。
SBI証券では、住信SBIネット銀行との「SBIハイブリッド預金」サービスがあります。証券口座と銀行口座を連携させると、普通預金金利が優遇され、投資に必要な資金を自動的に振り替えられます。入出金の手間が省け、資金管理が効率的になります。
楽天証券では、楽天銀行との「マネーブリッジ」サービスがあります。連携すると普通預金金利が優遇され(最大年0.10%)、自動入出金(スイープ)機能により、証券口座での買付時に楽天銀行から自動的に資金が振り替えられます。楽天銀行の残高も楽天証券の画面で確認できるため、資産全体を一元管理できます。
どちらも無料で利用でき、入出金の手間を大幅に削減できます。すでにどちらかの銀行口座を持っている方は、同じグループの証券会社を選ぶとスムーズです。
投資初心者にとって、困ったときに相談できるサポート体制は重要です。両社ともに電話やチャットでのサポートを提供しています。
SBI証券のカスタマーサービスセンターは、平日8時~17時まで電話対応しています。AIチャットサポートは24時間利用可能で、よくある質問には自動で回答してくれます。
楽天証券のカスタマーサービスは、平日8時30分~17時まで電話対応しています。AIチャット「らくらくサポート」も24時間利用可能です。2024年からは「withアドバイザー™」というオンライン相談サービスも開始し、楽天証券のプロのアドバイザーにポートフォリオや新NISA、相続のプランニングについて相談できるようになりました。
どちらも基本的なサポートは充実していますが、楽天証券の方がアドバイザーサービスなど手厚いサポートを提供している印象です。投資初心者で不安が大きい方は、サポート体制を重視して選ぶとよいでしょう。
両社とも定期的に口座開設キャンペーンを実施しており、新規口座開設や取引条件を達成するとポイントや現金がもらえます。キャンペーン内容は時期によって変わるため、口座開設前に公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。
SBI証券では、NISA口座開設や初回取引で最大数千円相当のポイントがもらえるキャンペーンを実施することが多いです。また、住信SBIネット銀行との同時口座開設で特典がもらえるキャンペーンもあります。
楽天証券でも、口座開設と条件達成で楽天ポイントがもらえるキャンペーンを頻繁に実施しています。楽天ポイントは楽天市場などで使えるため、普段から楽天サービスを利用している方にとっては使い勝手が良いでしょう。
新NISAで比較
2024年から始まった新NISA制度は、資産形成の中心的な制度として注目されています。SBI証券と楽天証券の新NISA対応を詳しく見ていきましょう。
つみたて投資枠は、長期・積立・分散投資を支援する制度で、金融庁が選定した低コストのインデックスファンドなどが対象です。年間投資上限は120万円、非課税保有期間は無期限です。
取扱銘柄数は、SBI証券が約271本、楽天証券が約279本とほぼ同水準です。人気の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」「楽天・全米株式インデックス・ファンド」など、主要な商品はどちらでも取り扱っています。
積立頻度では、SBI証券が「毎日」「毎週」「毎月」の3つから選べるのに対し、楽天証券は「毎日」「毎月」の2つです。細かい設定をしたい方はSBI証券の方が柔軟性があります。
クレカ積立を活用すれば、積立投資をしながらポイントも貯まるため、実質的な利回りが向上します。つみたて投資枠での比較では、商品ラインナップにほとんど差がないため、ポイント還元率や使いやすさで選ぶとよいでしょう。
成長投資枠は、つみたて投資枠対象商品に加えて、個別株式や一部の投資信託も購入できる枠です。年間投資上限は240万円、非課税保有限度額は1,200万円(全体の1,800万円のうち)です。
取扱商品数では、SBI証券の方が充実しています。国内株式の取扱市場は、SBI証券が東証・名証・福証・札証の全4市場に対応しているのに対し、楽天証券は東証・名証の2市場のみです。札幌証券取引所や福岡証券取引所に単独上場している企業の株式(RIZAPグループ、ジョイフル、マルタイなど)は、楽天証券では購入できません。
単元未満株(1株から購入できる株式)の取扱銘柄数も、SBI証券が約3,500銘柄、楽天証券が約2,100銘柄とSBI証券の方が多いです。少額で多くの銘柄に分散投資したい方には、SBI証券が有利です。
成長投資枠では、より幅広い投資機会を求めるならSBI証券、主要な商品に絞って投資するなら楽天証券が適しています。
新NISA制度では、クレカ積立や投信保有ポイントを活用することで、ポイント還元を受けながら非課税で資産形成ができます。両社のポイント還元を比較してみましょう。
| 項目 | SBI証券 | 楽天証券 |
| クレカ積立還元率 | 0.5%~5.0%(カードにより異なる) | 0.5%~1.0%(カードにより異なる) |
| クレカ積立上限 | 月10万円 | 月10万円 |
| 投信保有ポイント | 原則全銘柄対象(年率0.02%~0.25%程度) | 楽天投信投資顧問の6銘柄のみ対象 |
| ポイント投資対応 | 投資信託、投信積立、国内株式 | 投資信託、国内株式、米国株式、バイナリーオプション |
| ポイント種類 | Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALマイル、PayPayポイント | 楽天ポイント |
クレカ積立の還元率では、SBI証券の高ステータスカード(プラチナプリファード)を使えば最大5.0%と非常に高い還元率を実現できます。ただし、年間500万円以上のカード利用が条件となるため、ハードルは高めです。年会費無料のカードで確実にポイントを貯めたい方は、楽天証券の楽天カード(還元率0.5%または1.0%)が使いやすいでしょう。
新NISA制度を活用しながらポイント還元も最大化したい方は、自分の投資スタイルやカードの利用状況に合わせて選ぶとよいでしょう。
ここからは、具体的な投資目的やスタイル別に、SBI証券と楽天証券のどちらが適しているかを解説します。自分の投資目的に合わせて参考にしてください。
新NISAのつみたて投資枠を活用した長期の積立投資では、両社ともに優れた環境を提供しています。取扱銘柄数はほぼ同水準で、主要なインデックスファンドはどちらでも購入可能です。
差が出るのは、クレカ積立のポイント還元率です。楽天カード(年会費無料)を使えば、誰でも確実に0.5%または1.0%の還元を受けられます。一方、SBI証券では三井住友カードのゴールドカード以上を使えば1.0%以上の還元率になりますが、年会費が発生します。
米国株や外国株への投資では、SBI証券の方が選択肢が豊富です。対応国数は、SBI証券が9カ国、楽天証券が6カ国です。韓国株、ロシア株、ベトナム株に投資したい方は、SBI証券一択となります。
米国株式の取扱銘柄数は、SBI証券が約5,000銘柄、楽天証券が約4,600銘柄とSBI証券がやや多いものの、Apple、Microsoft、Amazon、Teslaなど主要な銘柄はどちらでも取引できます。新NISA制度では米国株式の売買手数料も無料化されており、コストを抑えて投資できます。
ただし、楽天証券は楽天ポイントで米国株を購入できる点が大きな魅力です。為替リスクのある米国株を、まずはポイントで少額から試せるのは初心者にとって安心です。主要な米国株に投資したい方は楽天証券でも十分ですが、幅広い国や銘柄に投資したい方はSBI証券が適しています。
IPO投資では、SBI証券が圧倒的に有利です。2024年の取扱実績は、SBI証券が78銘柄、楽天証券が56銘柄でした。新規上場企業86社のうち、SBI証券は約9割をカバーしています。
SBI証券のIPO投資メリット
IPOチャレンジポイント制度で当選確率アップ
NISA口座でもIPO株を購入可能
取扱銘柄数が業界トップ
楽天証券ではNISA口座でのIPO購入に対応していません。非課税でIPO投資をしたい方は、SBI証券一択です。IPO投資を積極的に行いたい方には、取扱数と独自制度の両面でSBI証券がおすすめです。
ポイント還元を重視する方は、自分が普段使っているポイントや経済圏に合わせて選ぶのが最も効率的です。
投資初心者や少額から始めたい方には、両社ともに優れた環境を提供しています。投資信託は100円から購入でき、単元未満株サービスを使えば1株から国内株式を購入できます。
単元未満株では、SBI証券の「S株」が約3,500銘柄を手数料無料で取引できるのに対し、楽天証券の「かぶミニ®」は約2,100銘柄でリアルタイム取引時に0.22%のスプレッドが発生します。コストを最優先するならSBI証券が有利です。
ポイント投資を活用すれば、現金を使わずに投資を始めることもできます。楽天証券は楽天ポイントで米国株も購入できるため、ポイントで少額から外国株投資を試したい方に向いています。SBI証券もVポイント、Pontaポイント、dポイントで投資信託や国内株式を購入できます。
SBI証券は、以下のような方に特におすすめです。
SBI証券は、口座開設数で国内トップクラスを誇り、商品ラインナップの豊富さと柔軟なサービス設計が魅力です。投資の選択肢を広げたい方や、より多くの投資機会を求める方に向いています。
楽天証券は、以下のような方に特におすすめです。
楽天証券は、楽天グループとの連携が強く、楽天ポイントの貯まりやすさと使いやすさが大きな魅力です。楽天経済圏を活用している方にとっては、最も効率的に資産形成ができる証券会社と言えるでしょう。
両方開設するメリットは?
実は、SBI証券と楽天証券の両方を開設して使い分けることも可能です。証券口座は複数開設できるため、それぞれの強みを活かした併用戦略を検討してみましょう。
両社を併用する場合の具体的な使い分け例を紹介します。
パターン1:NISA口座とそれ以外で分ける
NISA口座は1人1口座しか開設できないため、どちらか一方に開設します。例えば、楽天証券でNISA口座を開設して積立投資を行い、SBI証券ではIPO投資や外国株投資を行うという使い分けです。楽天ポイントを活用しながら非課税で積立投資をしつつ、SBI証券の豊富なIPO銘柄にも応募できます。
パターン2:投資目的で分ける
楽天証券で長期の積立投資(投資信託、つみたてNISA)を行い、SBI証券で短期売買や個別株投資を行うという使い分けです。それぞれの口座で目的を明確にすることで、資産管理がしやすくなります。
パターン3:ポイント投資を両方で活用
楽天証券で楽天ポイントを使った投資、SBI証券でVポイントやPontaポイントを使った投資を行い、普段の生活で貯まるポイントをすべて投資に回すという使い分けです。ポイントだけで分散投資ができ、現金を使わずに資産形成を進められます。
ただし、NISA口座は1人1口座のみなので、どちらか一方に開設する必要があります。また、複数の口座を管理する手間が増えるため、自分にとって管理しやすい範囲で併用することが大切です。
口座開設の流れ
SBI証券と楽天証券の口座開設は、どちらもオンラインで完結し、最短翌営業日から取引を始められます。具体的な手順を見ていきましょう。
SBI証券の口座開設は、最短翌営業日から取引を始められます。マイナンバーカードを使った「スマホで本人確認」を選択すれば、郵送物を待たずにすぐに取引を開始できます。
楽天証券の口座開設も、最短翌営業日から取引を始められます。楽天会員の方は、すでに登録されている情報が自動入力されるため、入力の手間が省けます。
よくある質問(Q&A)
投資初心者には、楽天証券がおすすめです。取引ツールやアプリの使いやすさで定評があります。また、楽天経済圏を利用している方であれば、楽天ポイントを活用して現金を使わずに投資を始められるため、心理的なハードルが低くなります。
ただし、SBI証券も初心者向けのサポートやコンテンツが充実しており、どちらを選んでも問題ありません。自分が普段使っているサービスやポイントに合わせて選ぶのが最も効率的です。
はい、問題ありません。証券口座は複数開設できるため、SBI証券と楽天証券の両方を開設して使い分けることも可能です。それぞれの強みを活かした併用戦略を検討してみましょう。
ただし、NISA口座は1人1口座のみなので、どちらか一方に開設する必要があります。また、複数の口座を管理する手間が増えるため、自分にとって管理しやすい範囲で併用することが大切です。
NISA口座は、あなたの投資目的やライフスタイルに合わせて選びましょう。楽天経済圏を利用している方は楽天証券、IPO投資を重視する方はSBI証券がおすすめです。
楽天証券は、楽天ポイントを活用した投資がしやすく、楽天カードでのクレカ積立も年会費無料で確実にポイントが貯まります。SBI証券は、NISA口座でIPO株を購入できる点が大きな魅力です。楽天証券ではNISA口座でのIPO購入に対応していません。
NISA口座は年に1回だけ金融機関を変更できますが、手続きに時間がかかるため、最初によく検討して選ぶことをおすすめします。
はい、可能です。他の証券会社からSBI証券や楽天証券に乗り換える場合、証券口座は新規に開設し、NISA口座は金融機関変更の手続きを行います。
NISA口座の金融機関変更は、年に1回だけ可能です。変更したい年の前年10月1日から変更したい年の9月30日までに手続きを完了する必要があります。変更手続きには、現在のNISA口座がある金融機関から「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」を取得し、新しい金融機関に提出します。
いいえ、口座開設料や口座管理料は無料です。SBI証券も楽天証券も、証券総合口座の開設・維持に費用はかかりません。
ただし、取引を行う際には、商品ごとに手数料や費用が発生する場合があります。国内株式の売買手数料は両社とも条件を満たせば無料ですが、信用取引の金利や投資信託の信託報酬などは商品ごとに異なります。最新の手数料情報は、各社の公式サイトで確認してください。
はい、口座開設後に取引をしなくても問題ありません。口座を開設しただけで費用が発生することはなく、取引を始めるタイミングは自由に決められます。まずは口座を開設して、投資の勉強をしながらタイミングを見計らうこともできます。
SBI証券と楽天証券は、どちらも国内トップクラスのネット証券であり、手数料の安さ、商品ラインナップの充実度、使いやすさなど、総合的に優れたサービスを提供しています。
SBI証券は、取扱商品数やIPO実績の豊富さ、複数のポイントから選べる柔軟性が魅力です。外国株式は9カ国に対応し、IPO取扱実績も業界トップで、幅広い投資機会を求める方に向いています。単元未満株の手数料も完全無料で、少額投資にも適しています。
楽天証券は、楽天経済圏との連携が強く、楽天ポイントの貯まりやすさと使いやすさが大きな強みです。取引ツールやアプリの使いやすさにも定評があり、投資初心者でも直感的に操作できます。年会費無料の楽天カードでクレカ積立をすれば、確実にポイント還元を受けられます。
選び方のポイントは、自分の投資目的やライフスタイルに合わせることです。楽天経済圏を利用している方は楽天証券、IPO投資や外国株投資を重視する方はSBI証券がおすすめです。また、両社を併用して、それぞれの強みを活かした投資戦略を立てることも可能です。
NISA口座は1人1口座のみなので、どちらか一方に開設する必要がありますが、証券総合口座は複数開設できます。まずは両社の公式サイトで最新情報を確認し、自分に合った証券会社を選んで資産形成を始めましょう。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、慎重にご検討ください。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。最新の情報は各証券会社の公式サイトでご確認ください。
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