CASE STUDY

導入事例

「作り手に一番利益が残るモノづくりを」想いを形にするための信託型ストック・オプション

株式会社Catallaxy代表取締役社長大石裕明氏、CFO小椋学氏、SOICO大門

写真中央:株式会社Catallaxy 代表取締役社長 大石裕明氏
写真左:株式会社Catallaxy CFO 小椋学氏
写真右:SOICO株式会社 本件主担当 大門弘和

「未来の製造業をつくる」というミッションを掲げ、従来のサプライチェーンやバリューチェーンの刷新を目指す株式会社Catallaxy(カタラクシー)。同社はその実現のため、金属加工業向けSaaS型受発注プラットフォーム「Mitsuri」にて、発注元と発注先のマッチングを行っています。

2018年12月に実装して以来、「Mitsuri」は順調に見積数を伸ばしており、2021年には総取引件数の累計が15,000件を突破し、その勢いはとどまることを知りません。

一方で、従業員に対するインセンティブ制度の導入には踏み込めておらず、サービス提供の維持・拡大を図る上で課題感を持っていました。そんな中、株式会社Catallaxyが選んだインセンティブ設計はタイムカプセルストックオプション(以下、「信託型ストック・オプション」といいます。)の導入でした。

信託型ストック・オプションとは、将来の企業価値向上に備えて、良い条件のストック・オプションを信託に冷凍保存するという新しいタイプのストック・オプションです。通常のストック・オプションとは異なり、発行した後から貢献度に応じて付与することができるという点から、従来の課題を解決するインセンティブ制度として各方面から注目を浴びています。

信託型ストック・オプションについて詳しく知りたい方は、以下の信託型ストック・オプションの基礎的な解説記事を参照ください。
⇒【経営者向け】話題の「信託型ストックオプション」を徹底解説

今回は、信託型ストック・オプションを導入した背景や想い、パートナーとしてSOICOを選んで頂いた理由等をお伺い致しました。

【課題・要望】
・創業当初から一緒に頑張ってきた社員やエンジニアの方に何かしらのお礼がしたい

【解決策】
・信託型ストックオプション(タイムカプセルストックオプション)の導入

【期待・成果】
・「未来の製造業をつくる」というミッションに向けて頑張る社員が報われる仕組みを導入できた
・通常のストックオプションに比べて煩雑な手続きがなく、本業に集中可能
・エンジニアのリテンション効果

信託型ストック・オプションの導入理由を教えて下さい

株式会社Catallaxy代表取締役社長大石裕明氏、CFO小椋学氏

写真左:株式会社Catallaxy 代表取締役社長 大石裕明氏
写真右:株式会社Catallaxy CFO 小椋学氏

信託型ストック・オプションを知ったきっかけは、ベンチャーキャピタルから「株価が低いうちにストック・オプションをやっておいた方が良いよ」と言われたことです。

その当時は、まだストック・オプションが一体どういったものなのか知らなくて。信託のようなものなのか、それとも贈与といったものになるのか、導入する際は登記する必要があるのかないのかといった具合に、ストック・オプションに関する知見がほとんどなかったんですね。

あるとき、知り合いの方にSOICOさんを紹介いただきました。そこで初めて、ストック・オプションの仕組みや種類などを詳しく知りました。

教えて頂いて感じたのは、従来のストック・オプションだと割当先の従業員や役員を都度登記しなければいけないし、辞めたら今度は登記を外す手間もかかって大変だろうなと思ったんですね。単なる手続きに人的リソースを割きたくないのもありますし、スタートアップ企業なんで人の出入りも激しいわけです。また、ストック・オプションの管理をする上で、誰にどれだけ渡したかや退職した人のストック・オプションはどうするの?みたいな煩雑な事務作業が発生することがあり得ると考えていました。

一方で新しいスキームの信託型ストック・オプションなら、そういった管理の煩わしさを解決できると思い、導入に至りました。「自分の時間や頭をストック・オプションの手続きに使いたくない、事業に回したい」というところですね。

SOICOをパートナーに選んでいただいた理由を教えてください

担当の大門さんがSOICOを選んだ一番の理由です。「大門さんが営業でいらしたから」というのが大きいですし、今では僕もすっかり大門さんのファンですよ。

ある特定の分野の金融については知識がありました。しかし一言で「金融」といっても裾野が広いし、難しいことも多いじゃないですか。大門さんは僕に、金融を知っている前提で話をしてきたことがなく、はじめてストック・オプションについて学ぶ人たち向けに、「そもそもストックオプションとは?」という部分から非常に分かりやすく色々と教えてくれるわけです。それがとても助かりました。

SOICOさんでは、はじめてストック・オプションを発行する方向けに定期的に無料のセミナーもやられていますし、素人にでも分かりやすく説明することに非常に長けていると感じましたね。

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また、ストック・オプションの導入前に大門さんがベンチャーキャピタルとのミーティングに出てくれて、信託型ストック・オプションの発行についての理解を得るために尽力してくれました。「こう説明すると良いですよ」とか「こういう話し方もありますよね」といった風に具体的なサポートしてくれたのも大きかったですね。まだSOICOさんと契約を結ぶ前の導入検討の段階で手伝ってくださったんですから、大門さんへは感謝の気持ちしかありません。

信託型ストック・オプションを導入する上で困難だったことは何ですか?

社内外に対する説明は骨が折れましたね。導入当時は新しいスキームとして認知され始めた頃だったので、2ヶ月ぐらいは説明のために株主たちのところを飛び回っていました。資料を取り寄せて従来のストック・オプションと信託型ストック・オプションの違いを説明し、なぜSOICOさんを選ぶのか、他社と比べてどこにノウハウの差があるのかについて納得してもらい、同意を得ていきました。

また、従業員からは「信託型ストック・オプションは登記されないので、自分のものになった気がしない」とか、「上場直前になって、やっとどれだけもらえるのか分かるなんてフワフワしてる」とよく言われていましたね。

いずれにしても、信託型ストック・オプションというものは、株主にとっても従業員にとっても聞き馴染みのないものでしたので、具体的にどのようなメリットがあるのか、仕組みはどのようなものなのかを理解してもらうまでは苦労したのを覚えています。

SOICOで信託型ストック・オプションを発行して良かったと感じた点はございますか?

SOICO大門@株式会社Catallaxy

写真:SOICO株式会社 本件主担当 大門弘和

1点目は、創業当初から一緒に頑張ってきた社員や、エンジニアの方のリテンションのための報酬として付与できるのが良いですね。会社に貢献してきた人材に対して、何かしら報いたいという思いがあったので、とてもありがたいです。

最近では、エンジニアの中でもストック・オプションに対する認知や理解が広がっていることもあり、ストック・オプション制度がないと優秀なエンジニアの採用やリテンションが難しいです。特にエンジニア採用を積極的に行なっている企業では信託型のストック・オプションを導入していることが多いです。

2点目は、通常のストック・オプションを発行する場合であれば必要な煩雑な手続きがなく、事業に集中ができるところです。弊社もベンチャー企業なので、大企業のように盤石な財務基盤があるわけではなく、不安定な状況で事業を進める必要があります。そこで事業以外のことで貴重なリソースを割くのはベストではないと思います。

信託型ストック・オプションに期待している事は何でしょうか?

弊社で働いてくれている社員には、大手企業に比べて不安定な面もある、ベンチャー企業に入社してくれてありがたいという気持ちがあります。そこで能力やパフォーマンスというよりは、年次でお礼をしていく手段として活用していきたいと考えています。

また、Mitsuriでは、発注者と工場の円滑なコミュニケーションを可能にする商談プラットフォームを提供し、信頼性の高い決済システムも構築しています。反面、特にエンジニアは負荷の大きい仕事も多いと感じています。そのような人材に対して報われる仕組みが作れるように、ストック・オプションを積極的に使っていきたいところもあります。

貴社の今後の目標やビジョンを教えて下さい!

株式会社Catallaxy代表取締役社長大石裕明氏

今の日本には、資金上の問題からDX導入もままならずに長時間労働で何とか耐えている工場がたくさんあります。

そんな工場に効率化や生産性の向上という視点を持ち込んで、何とか利益を残してもらえるような秘策をさまざまと考えているのですが、発注元と発注先のマッチングっていうのもまさにその秘策の一環といえます。

製造業界の在り方を変えるべく、従業員一同、作り手に一番利益が残るような世界を創っていきたいと頑張っているわけですが、そんな彼らに報いるためにも信託型ストック・オプションは有効だと考えます。僕たちが頑張ることで日本の製造業復活につながっていくと思っていますし、多重下請け構造も解消されていくと信じています。

▼株式会社Catallaxy(カタラクシー)のHPはこちら
株式会社Catallaxy(カタラクシー)