SBI証券の投資信託|選び方と始め方を初心者向けに解説

証券会社や金融業界を舞台にした映画に興味はありませんか。
投資の勉強をしたいけれど、専門書は難しくて読めないという方も多いでしょう。
実は、映画を通じて証券会社のビジネスモデルや投資の基礎知識を楽しく学ぶことができます。
本記事では、投資初心者から上級者まで楽しめる金融映画16作品を難易度別に紹介します。
リーマンショックやバブル崩壊など実際の金融事件を描いた作品から、証券マンの生き様を描いた作品まで、幅広くご紹介します。
映画視聴後の投資デビュー方法や、おすすめの証券会社も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
証券会社が登場する映画とは、ウォール街や日本の金融街を舞台に、証券マンやトレーダーの生き様、金融事件の裏側を描いた作品のことです。
投資銀行、ヘッジファンド、証券取引所などが舞台となり、株式取引、企業買収、金融危機などがテーマとなります。
これらの映画は大きく3つのジャンルに分類できます。1つ目は実話ベースの作品で、リーマンショックやバブル崩壊など実際の金融事件を描いたものです。2つ目は証券マンの成功と転落を描いた人間ドラマで、業界の光と影を知ることができます。3つ目は金融の仕組みを分かりやすく解説したエンターテインメント作品です。
金融映画を観ることで、証券会社のビジネスモデル、投資の基礎知識、リスク管理の重要性を楽しく学べます。
難しい専門書を読むよりも、映像と物語を通じて理解できるため、投資初心者にもおすすめです。
ただし、映画はエンタメとして脚色されている部分もあるため、実際の投資とは異なる点があることを理解しておきましょう。
金融映画は投資の入門書としても活用できますが、映画で描かれる手法をそのまま真似するのではなく、基礎知識を学ぶための教材として活用することが大切です。
投資初心者も楽しめる金融映画3選
投資の知識がなくても楽しめる、分かりやすくて感動的な金融映画を3作品紹介します。
いずれも実話ベースで、お金と投資の本質を学べる作品です。
2016年公開の日本映画『殿、利息でござる!』は、江戸時代の仙台藩を舞台にした実話ベースの時代劇です。
重税に苦しむ宿場町の住民たちが、藩にお金を貸して利息を得るという画期的な方法で町を救う物語なんです。
この映画のポイント
「お金に働いてもらう」という投資の基本概念を学べる
利息収入で地域全体を支える仕組みを理解できる
投資が社会貢献につながることを実感できる
主人公の穀田屋十三郎(阿部サダヲ)は、困窮する町を救うため、有志で千両(現在の約3億円相当)を集めて藩に貸し付けます。
藩から年10%の利息を受け取り、その利息を町の費用に充てることで、住民の負担を軽減したのです。
映画では、お金を出した人たちが「子々孫々にわたって出資を自慢しない」と誓う場面が印象的です。
利益を独占するのではなく、コミュニティ全体で分かち合う精神が描かれています。
阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子など豪華キャストが出演し、コメディとシリアスのバランスが絶妙な作品です。
投資の基本概念である「元本」「利息」「リスク」を楽しく学べるため、投資初心者の入門編として最適でしょう。
2006年公開のアメリカ映画『幸せのちから』は、ホームレス状態から証券マンになった実在の人物クリス・ガードナーの半生を描いた感動作です。
ウィル・スミスが主演を務め、実の息子ジェイデン・スミスと共演しています。
主人公クリスは医療機器のセールスマンとして働いていましたが、売上不振で生活が困窮します。
妻は家を出て、家賃も払えずホームレスとなりますが、息子を守りながら証券会社の無給インターンシップに挑戦するのです。
証券マンの仕事内容
顧客開拓のための電話営業
株式の売買提案と市場分析
顧客の資産運用サポート
この映画は証券マンの仕事内容を具体的に描いています。
証券業界の厳しい競争の中、数学的センスと努力で正社員の座を勝ち取る姿は、諦めない心と努力の大切さを教えてくれます。
投資業界に興味がある方、特に証券会社への就職を考えている方には必見の作品です。
金融知識がなくても楽しめる人間ドラマとして、幅広い層におすすめできます。
2011年公開の『マネーボール』は、メジャーリーグの貧乏球団が統計データを駆使して強豪チームに挑む実話を描いた作品です。
ブラッド・ピット主演で、証券会社の映画ではありませんが、投資思考を学ぶ上で非常に参考になります。
オークランド・アスレチックスのゼネラルマネージャー、ビリー・ビーン(ブラッド・ピット)は、限られた予算で勝つために、イェール大学卒のアナリストと組みます。
従来の野球界の常識を覆し、統計データに基づいて過小評価されている選手を発掘する「セイバーメトリクス」という手法を採用したのです。
この手法は投資の世界における「バリュー投資」に通じます。市場で過小評価されている銘柄を見つけ出し、長期的に保有することで利益を得る考え方です。感情や噂ではなく、データと論理に基づいて判断する重要性を教えてくれます。
投資において「みんなが買っているから買う」のではなく、自分で分析して判断することの大切さを、この映画は分かりやすく伝えています。
投資初心者が陥りがちな「群衆心理」から抜け出すヒントが詰まった作品です。
証券業界のリアルを知る映画5選
証券会社のビジネスモデルや業界の実態をリアルに描いた作品を5つ紹介します。
華やかな成功の裏にある闇や、業界特有の文化を知ることができます。
2013年公開の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は、実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの回想録を映画化した作品です。
レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督の5度目のタッグ作として話題になりました。
学歴もコネもなかったジョーダンは、22歳でウォール街の投資銀行に入社し、巧みな話術と斬新なアイデアで瞬く間に成り上がります。
26歳で証券会社「ストラットン・オークモント」を設立し、年収49億円を稼ぐまでになりました。
しかし、その裏では詐欺的な手法で顧客に価値のない株を売りつけ、最終的にFBIに逮捕されます。この映画で描かれる手法の多くは現在では違法であり、真似すべきではありません。
この映画は証券業界の光と影を極端に描いています。
高額な報酬、豪華な生活、薬物とアルコールに溺れる社員たち。
一方で、顧客を騙して利益を得る非道徳的なビジネスモデルも赤裸々に描かれています。
証券会社の裏側を知りたい方、営業やセールスに興味がある方におすすめです。
ただし、R18+指定の作品で、過激な描写が多いため視聴には注意が必要です。
2009年公開の日本映画『ハゲタカ』は、NHKドラマの劇場版として制作された作品です。
外資系ファンドによる日本企業の買収をテーマに、金融資本主義の光と影を描いています。
主人公の鷲津政彦(大森南朋)は、外資系ファンド「ホライズン・インベストメント・ワークス・ジャパン」の代表として、経営難に陥った日本企業を次々と買収します。
「ハゲタカ」と呼ばれ嫌われながらも、企業再生のプロとして冷徹に仕事をこなす姿が描かれています。
この映画で学べる金融手法
M&A(企業の合併・買収)
LBO(レバレッジド・バイアウト)
TOB(株式公開買付)
日本の企業文化と欧米の金融資本主義の衝突、雇用を守ることと企業価値を高めることのジレンマなど、深いテーマが扱われています。
投資ファンドの仕組みや企業買収の実態を知りたい方、日本の金融業界に興味がある方におすすめです。
日本語で描かれているため、洋画よりも理解しやすいでしょう。
2023年公開の『ダム・マネー ウォール街を狙え』は、2021年に実際に起きた「ゲームストップ株騒動」を映画化した作品です。
個人投資家たちがSNSで連携し、ヘッジファンドを窮地に追い込んだ事件を描いています。
掲示板サイト「Reddit」のコミュニティ「WallStreetBets」に集まった個人投資家たちが、ヘッジファンドが空売りしていたゲームストップ株を大量に買い上げました。
株価が急騰したことで、空売りしていたヘッジファンドは巨額の損失を被ったのです。
この出来事は「ウォール街 vs 個人投資家」の構図として世界中で話題になりました。スマホ証券が普及した今、個人投資家でも市場に影響を与えられる時代になったことを実感できる作品です。
映画では、普通の会社員や学生など、様々な背景を持つ個人投資家たちが登場します。
SNSの力で団結し、巨大なヘッジファンドに立ち向かう姿は痛快です。
現代の投資環境を理解したい方、SNSと投資の関係に興味がある方におすすめです。
2011年公開の『マージン・コール』は、リーマンショック直前の投資銀行を舞台にした作品です。
ケビン・スペイシー、ジェレミー・アイアンズなど実力派俳優が出演し、金融危機の内幕を緊迫感たっぷりに描いています。
大手投資銀行でリストラが行われ、リスク管理部門の責任者が解雇されます。
彼が残した分析データを若手アナリストが確認したところ、会社が保有する住宅ローン担保証券が暴落寸前であることが判明します。
このまま保有し続ければ会社が倒産する危機に直面し、経営陣は24時間以内に全ての不良資産を売却する決断を下すのです。
この映画が描くリアル
投資銀行の階層構造と意思決定プロセス
自社を救うために顧客に損失を押し付ける倫理的ジレンマ
金融システムの脆弱性
証券会社や投資銀行の内部がどのように機能しているのか、危機的状況でどのような判断が下されるのかを知りたい方に最適な作品です。
派手なアクションはありませんが、緊迫した会議シーンと人間ドラマが見どころです。
1999年公開の『金融腐蝕列島 呪縛』は、日本のバブル崩壊後の金融業界を舞台にした社会派サスペンスです。
原作は江上剛の小説で、銀行の不良債権問題や金融腐敗を描いています。
大手銀行の融資課長である主人公(役所広司)は、バブル期に行った無謀な融資の後始末に追われています。
不良債権の処理、暴力団との関係、政治家への裏金など、銀行の闇が次々と明らかになります。
正義感から内部告発を試みますが、組織の圧力と脅迫に直面するのです。
この映画は1990年代の日本の金融業界のリアルな姿を描いています。バブル期の過剰融資がどのような結果を招いたのか、金融機関と暴力団の癒着、大蔵省(現在の金融庁)の天下りなど、当時の構造的問題が浮き彫りになります。
日本のバブル崩壊について学びたい方、金融業界の歴史に興味がある方におすすめです。
現代の金融規制がなぜ厳しくなったのか、その背景を理解できる作品でもあります。
金融危機から学ぶ映画5選
リーマンショックやバブル崩壊など、歴史的な金融事件を扱った作品を5つ紹介します。
金融の仕組みを深く理解したい方向けの上級編です。
2015年公開の『マネー・ショート 華麗なる大逆転』は、リーマンショックを予見して巨額の利益を得た4人のトレーダーの実話を描いた作品です。
クリスチャン・ベール、ライアン・ゴズリング、スティーブ・カレル、ブラッド・ピットという豪華キャストが出演しています。
2005年、ヘッジファンドマネージャーのマイケル・バリー(クリスチャン・ベール)は、住宅ローン担保証券の分析から、サブプライムローン市場が崩壊することを予測します。
彼は「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」という金融商品を使い、住宅市場の崩壊に賭けました。
周囲からは狂人扱いされましたが、2008年に予測が的中し、4000億円もの利益を得たのです。
この映画の見どころは、複雑な金融商品を分かりやすく解説している点です。サブプライムローン、モーゲージ債、CDO(債務担保証券)、格付け機関の問題など、リーマンショックの原因となった仕組みが理解できます。
リーマンショックの全貌を理解したい方、空売りや金融派生商品について学びたい方に最適な作品です。
ただし、主人公たちは市場崩壊で利益を得ましたが、多くの人が家を失い、失業したという事実も描かれています。投資で勝つことの複雑さを考えさせられる内容です。
2010年公開の『インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実』は、リーマンショックの原因を徹底的に追求したドキュメンタリー映画です。
第83回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー映画賞を受賞しました。
チャールズ・ファーガソン監督が3年をかけて取材し、金融業界の重鎮、政治家、学者、ジャーナリストなど多数の関係者にインタビューしています。
金融規制の緩和、投資銀行の暴走、格付け機関の癒着、政府の無策など、金融危機を引き起こした構造的問題が明らかにされます。
専門家の証言と豊富なデータに基づいた内容で、非常に説得力があります。
リーマンショックについて深く学びたい方、金融システムの問題点を理解したい方におすすめです。
エンターテインメント性よりも教育的価値を重視した作品で、投資を学ぶ上で必見のドキュメンタリーと言えるでしょう。
1987年公開の『ウォール街』は、オリバー・ストーン監督が1980年代のウォール街を描いた金融映画の古典です。
マイケル・ダグラスが演じた冷酷な投資家ゴードン・ゲッコーの「強欲は善である(Greed is good)」という台詞は、当時の金融業界を象徴する言葉として有名になりました。
若き証券マンのバド・フォックス(チャーリー・シーン)は、成功を夢見てカリスマ投資家ゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)に近づきます。
ゲッコーの指導で大金を稼ぐようになりますが、次第にインサイダー取引や企業乗っ取りなど違法行為に手を染めていきます。
最終的に父親の勤める航空会社がゲッコーの標的となり、バドは良心と欲望の間で葛藤するのです。
1980年代の金融手法
M&A(企業の合併・買収)
敵対的買収
グリーンメール
インサイダー取引
金融映画の原点とも言える作品で、証券業界の歴史を学びたい方におすすめです。
続編『ウォール・ストリート 2』(2010年)も制作されており、リーマンショック後の金融業界を描いています。
2007年公開の『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』は、日本のバブル経済をテーマにしたコメディ映画です。
阿部寛と薬師丸ひろ子が主演を務め、バブル期の熱狂と崩壊を描いています。
2007年、財務省の女性官僚(薬師丸ひろ子)が、タイムマシンで1990年のバブル絶頂期に送り込まれます。
ミッションは「バブル崩壊を阻止すること」。
バブル期の証券会社、不動産業界、銀行の無謀な融資、地価の高騰など、当時の狂乱ぶりが再現されています。
この映画はコメディタッチですが、バブル経済の実態を分かりやすく描いています。株価や地価が異常に高騰した理由、金融機関の過剰融資、総量規制によるバブル崩壊など、歴史的事実に基づいた内容です。
日本のバブル経済について楽しく学びたい方、1990年代の金融史に興味がある方におすすめです。
シリアスな金融映画が苦手な方でも、コメディとして楽しめる作品です。
2012年公開の『アービトラージ 裏切りの代償』は、ヘッジファンドマネージャーの不正と転落を描いたサスペンス映画です。
リチャード・ギアが主演を務め、金融エリートの二面性を演じています。
ヘッジファンドを経営するロバート・ミラー(リチャード・ギア)は、表向きは成功した投資家として尊敬を集めていますが、実は巨額の損失を隠蔽し、粉飾決算を行っていました。
さらに愛人との交通事故で彼女を死なせてしまい、警察の捜査から逃れるため嘘を重ねていきます。
ファンドの売却交渉、家族との関係、警察の追及が同時進行し、緊迫したストーリーが展開されます。
映画のタイトル「アービトラージ」とは、裁定取引のことで、価格差を利用して利益を得る投資手法です。主人公は金融の世界で巧みに立ち回りますが、私生活では嘘と裏切りに満ちています。
ヘッジファンドの仕組みや、金融エリートの倫理観について考えさせられる作品です。
華やかな成功の裏にあるリスクと代償を知ることができます。
その他のおすすめ金融映画3選
上記以外にも注目すべき金融映画があります。
それぞれ異なる視点から金融業界を描いた3作品を紹介します。
2016年公開の『マネーモンスター』は、人気投資番組の生放送中に起きた人質事件を描いたサスペンス映画です。
ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが主演を務めています。
人気投資番組の司会者リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)は、視聴者に株式投資をアドバイスする有名人です。
ある日の生放送中、彼が推奨した株で全財産を失った男カイル(ジャック・オコンネル)が、爆弾を身につけてスタジオに乱入します。
カイルは「なぜ株価が暴落したのか真実を明らかにしろ」と要求し、番組は緊迫した展開を迎えます。
この映画は投資番組やアナリストの無責任さを批判しています。根拠の薄い推奨、企業の不正、アルゴリズム取引の問題など、現代の金融市場が抱える課題が描かれています。また、投資判断は最終的に自己責任であるという厳しい現実も突きつけられます。
投資情報をどのように扱うべきか、誰の意見を信じるべきかを考えさせられる作品です。
SNSや投資系YouTuberの情報を鵜呑みにしがちな現代の投資家にとって、重要なメッセージが込められています。
2009年公開の『キャピタリズム マネーは踊る』は、マイケル・ムーア監督によるドキュメンタリー映画です。
リーマンショック後のアメリカ社会を舞台に、資本主義の問題点を鋭く指摘しています。
ムーア監督は、住宅ローンの焦げ付きで家を失った家族、企業倒産で職を失った労働者、巨額のボーナスを受け取る金融機関のトップなどを取材します。
格差の拡大、企業の利益優先主義、政治と金融の癒着など、アメリカ社会の構造的問題を明らかにしています。
この映画は金融業界に対して批判的な視点を持っています。投資銀行やヘッジファンドが一般市民を犠牲にして利益を得ている現実、政府が金融機関を救済する一方で国民を見捨てている状況などが描かれています。
投資や金融の社会的影響について考えたい方、批判的思考を持って金融システムを見つめたい方におすすめです。
一方的な視点ではありますが、金融業界の問題点を知る上で参考になる作品です。
2010年公開の『ウォール・ストリート 2』は、1987年の『ウォール街』の続編です。
リーマンショック後の金融業界を舞台に、ゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)が再び登場します。
刑務所から出所したゲッコーは、娘ウィニー(キャリー・マリガン)との関係修復を試みます。
ウィニーの恋人ジェイク(シャイア・ラブーフ)は若き投資銀行家で、恩師が自殺に追い込まれた原因を探っています。
ゲッコーの助言を受けながら、ジェイクは金融業界の復讐劇に巻き込まれていくのです。
リーマンショック後の変化
政府による金融機関の救済
規制強化の動き
ヘッジファンドの台頭
前作『ウォール街』を観た方、リーマンショック前後の金融業界の変化を知りたい方におすすめです。
2つの作品を比較することで、金融業界の歴史的変遷を理解できます。
映画で学べる証券会社の仕組み
映画に登場する証券会社には、様々なタイプがあります。
それぞれのビジネスモデルと役割を理解することで、金融業界の全体像が見えてきます。
投資銀行は、企業の資金調達やM&A(企業の合併・買収)を支援する金融機関です。
『マージン・コール』や『ウルフ・オブ・ウォールストリート』に登場する証券会社の多くは投資銀行です。
投資銀行の主な業務
IPO(新規株式公開)の引受業務
社債の発行支援
M&Aのアドバイザリー業務
企業が株式市場で資金を調達する際、投資銀行は株式の価格設定、販売、マーケティングを担当します。
手数料は取引額の数パーセントで、大型案件では数十億円の報酬を得ることもあります。
投資銀行は高度な金融知識と分析力が求められる業界です。
映画では華やかな成功が描かれることが多いですが、実際には長時間労働と激しい競争が特徴です。また、リーマンショックのように、過度なリスクテイクが金融危機を引き起こすこともあります。
ヘッジファンドは、富裕層や機関投資家から資金を集め、高いリターンを目指す投資ファンドです。
『マネー・ショート』や『アービトラージ』に登場するファンドがこれに該当します。
通常の投資信託と異なり、ヘッジファンドは空売り、レバレッジ、デリバティブなど、あらゆる手法を使って利益を追求します。
「ヘッジ」とは本来「リスクヘッジ」の意味ですが、実際には高リスク・高リターンの投資を行うことが多いです。
成功報酬として、利益の20%程度を受け取るのが一般的です。
ヘッジファンドは規制が比較的緩く、自由度の高い投資が可能です。一方で、透明性が低く、投資家保護の仕組みが不十分という問題もあります。映画では天才的なファンドマネージャーが描かれることが多いですが、実際には失敗するファンドも少なくありません。
証券会社の収益源は、主に売買手数料とスプレッド(売値と買値の差)です。
『幸せのちから』では、証券マンが顧客に株式を売買する場面が描かれています。
個人投資家が株式を売買する際、証券会社に手数料を支払います。
かつては取引額に応じて高額な手数料がかかりましたが、現在の日本では多くのネット証券が手数料無料化を進めています。
証券会社の収益源
売買手数料
信用取引の金利
投資信託の販売手数料
外国株取引の為替スプレッド
映画で描かれる1980年代や1990年代は、手数料が高く、証券マンの報酬も高額でした。
しかし、インターネット取引の普及により、証券業界のビジネスモデルは大きく変化しています。
現代の証券会社は、手数料収入だけでなく、資産管理サービスやコンサルティングで収益を上げる方向にシフトしています。
映画で描かれる投資手法の現実性
映画で描かれる投資手法の多くは、エンターテインメントとして脚色されています。
実際の投資との違いを理解しておくことが重要です。
『マネー・ショート』のマイケル・バリーや『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のジョーダン・ベルフォートのような成功は、一般の投資家には再現困難です。
彼らは特殊な状況、高度な専門知識、膨大な資金を持っていました。
マイケル・バリーはヘッジファンドマネージャーとして、機関投資家の資金を運用していました。
一般の個人投資家がCDSのような複雑な金融商品を取引することは難しく、リスクも非常に高いです。
また、彼の予測が的中するまでに数年かかり、その間は損失を抱え続けていました。ジョーダン・ベルフォートの手法は、詐欺的なもので現在では違法です。顧客を騙して価値のない株を売りつける行為は、金融商品取引法違反となります。
映画は成功例を誇張して描きますが、実際の投資では地道な勉強と長期的な視点が必要です。短期間で大金を稼ごうとする姿勢は、むしろ損失を招く原因となります。
映画で描かれる投資手法の多くは、当時の規制環境では合法だったものの、現在では禁止されています。
金融危機を経て、規制は大幅に強化されました。
『ウォール街』の時代(1980年代)は、金融規制が緩和され、M&Aブームが起きました。
しかし、インサイダー取引や市場操作が横行し、多くの不正が発覚しました。
その後、規制が強化され、違反者への罰則も厳しくなりました。
リーマンショック後の規制強化
銀行の自己資本比率規制
レバレッジ規制
デリバティブ取引の透明化
日本でも金融商品取引法が改正され、投資家保護の仕組みが整備されました。
映画を観る際は、その時代の規制環境を理解することが大切です。過去の手法が現在では違法であることを認識し、安易に真似しないようにしましょう。
金融映画を観て投資に興味を持ったら、次は実際に投資を始める準備をしましょう。
ただし、映画で学んだ知識だけでは不十分です。基礎知識を身につけ、少額から始めることが大切です。
投資デビューにおすすめの証券会社3社
映画で投資に興味を持ったら、まずは証券口座を開設しましょう。
初心者におすすめの証券会社を3社紹介します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む) |
| 取引手数料 | 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。 |
| NISA対応 | 〇 |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年3月3日時点 |
| 外国株 | 8カ国/米国株式(5,000銘柄) |
| 取引ツール(PC) | HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー |
| スマホアプリ | SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD |
| 提携銀行口座 | SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行 |
| ポイント投資・付与 | Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
SBI証券は国内最大手のネット証券で、口座数は約1,500万口座を誇ります。
現物・信用取引の手数料は原則無料で、投資信託は約2,600本と業界トップクラスの品揃えです。
SBI証券の特徴
取扱商品の豊富さ:国内株式、米国株約5,000銘柄、中国株、アセアン株など8カ国の外国株
ポイントサービス:Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALマイル、PayPayポイントから選べる
IPO取扱実績:2024年は78銘柄、主幹事も12社
つみたてNISAの対象投資信託は約271本で、初心者から上級者まで幅広いニーズに対応しています。
投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まり、そのポイントで投資することも可能です。
口座開設は最短翌営業日で完了し、スマホアプリも使いやすいと評判です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約12,000,000口座 ※2025年1月時点 |
| 取引手数料 | 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 263銘柄 ※2025年4月24日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年4月24日時点 |
| 外国株 | 6カ国/米国株式(約4,500銘柄) |
| 取引ツール(PC) | マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4 |
| スマホアプリ | iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物 |
| 提携銀行口座 | 楽天銀行(マネーブリッジ) |
| ポイント投資・付与 | 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
楽天証券は、楽天グループのネット証券で、口座数は約1,200万口座です。
最大の特徴は、楽天ポイントで投資できる点です。
楽天市場での買い物や楽天カードの利用で貯まったポイントを、投資信託や国内株式の購入に使えます。
楽天証券の特徴
楽天経済圏との連携:マネーブリッジで普通預金金利優遇、自動入出金サービス
楽天カード積立:投資信託を積立購入するとポイントが貯まる
高機能ツール:MARKET SPEED Ⅱ、スマホアプリiSPEED
現物取引の手数料は原則無料で、投資信託は約2,550本と豊富です。
米国株は約4,500銘柄、中国株、アセアン株など6カ国の外国株に投資できます。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約1,670,000口座 ※2025年3月時点 |
| 取引手数料 | 【ボックスレート(1日定額制)】 1日の約定代金合計50万円まで:0円 50万円超:1,000円(税込1,100円)~※25歳以下なら約定代金に関わらず手数料無料 |
| NISA対応 | 〇(日本株、米国株、投資信託すべて売買手数料無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(銘柄数は公式サイトで確認) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 米国株 / 投資信託(約1,800本以上) |
| 投資信託 | 約1,900本以上(購入時手数料すべて無料) |
| 外国株 | 米国株:約4,900銘柄(2025年4月23日時点) |
| 取引ツール(PC) | ネットストック・ハイスピード(無料) |
| スマホアプリ | 日本株アプリ / 投信アプリ / 米国株アプリ(すべて無料) |
| 提携銀行口座 | MATSUI Bank(松井証券専用銀行) |
| ポイント投資・付与 | 松井証券ポイント(投資信託の積立に利用可能) |
| 口座開設スピード | 最短即日(スマートフォンによるオンライン申込) |
松井証券は創業100年以上の老舗証券会社で、ネット証券の先駆けとしても知られています。
最大の特徴は、25歳以下の現物・信用取引手数料が完全無料という点です。
若い世代の投資デビューを応援する姿勢が評価されています。
松井証券の特徴
26歳以上でも1日の約定代金が50万円以下なら手数料無料
投資信託約1,900本、つみたてNISA対象約250本
サポート体制:電話やチャットでの問い合わせ対応が丁寧
米国株は約4,900銘柄と豊富で、外国株投資にも力を入れています。
IPOの取扱実績は2024年に54銘柄と、大手ネット証券の中でも多い方です。
口座開設は最短即日で完了し、すぐに取引を始められます。
証券会社が登場する映画は、投資の基礎知識や金融業界の仕組みを楽しく学べる優れた教材です。
『殿、利息でござる!』や『幸せのちから』のような入門編から、『マネー・ショート』や『インサイド・ジョブ』のような上級編まで、自分のレベルに合わせて選ぶことができます。
映画を通じて、証券会社のビジネスモデル、投資手法、金融危機の教訓などを理解することができます。
ただし、映画はエンターテインメントとして脚色されている部分も多いため、描かれる手法をそのまま真似するのではなく、基礎知識を学ぶための参考として活用しましょう。
映画視聴後に投資を始める場合は、まず基本的な金融知識を身につけ、少額から始めることが大切です。
SBI証券、楽天証券、松井証券など、初心者向けの証券会社で口座を開設し、NISA制度を活用しながら、長期的な資産形成を目指しましょう。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。映画で描かれる成功例は特殊なケースであり、一般の投資家が同じような成果を得られるとは限りません。ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、慎重にご検討ください。より詳しい投資判断については、金融の専門家にご相談されることをおすすめします。
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