ネット証券おすすめ5社を比較|選び方と始め方

証券会社への就職を目指しているけれど、どの学部を選べばいいのか悩んでいませんか。
結論から言うと、証券会社に就職しやすいのは経済学部・経営学部・商学部ですが、理系学部からの採用も増えています。
実は、学部選択以上に大学のランクや在学中の準備が重要なんです。
この記事では、証券会社に就職しやすい学部の特徴、職種別の適性、採用実績が多い大学、そして学部選択後の具体的な準備方法まで詳しく解説します。
自分に合った学部を選び、証券業界で活躍するための第一歩を踏み出しましょう。
目次
証券会社に就職しやすい学部とは?
証券会社の採用実績を見ると、経済学部・経営学部・商学部の出身者が圧倒的に多い傾向があります。
これらの学部では金融・経済の基礎知識を体系的に学べるため、証券業務に直結するスキルが身につきやすいからです。
ただし、近年は理系学部からの採用も増えており、データ分析やシステム開発を担うクオンツ職などで活躍する理系出身者も少なくありません。
また、学部よりも大学のランク(偏差値)が重視される傾向もあり、旧帝大や早慶などの難関大学出身者が有利とされています。
つまり、「この学部でなければ就職できない」というわけではなく、学部の特性を理解した上で、在学中にどのような準備をするかが重要なんです。
経済学部・経営学部・商学部が証券会社就職に有利な理由は、カリキュラムが証券業務と直接関連しているからです。
経済学部ではマクロ経済やミクロ経済を学び、金融市場の動きを理解する基礎が身につきます。経営学部・商学部では企業の財務分析や経営戦略を学ぶため、企業の価値評価や投資判断に必要なスキルが養われます。
これらの学部の強み
金融・経済の基礎知識が体系的に学べる
簿記やFPなどの資格取得を推奨している
証券業界を目指す学生が多く情報が得やすい
また、これらの学部では簿記やファイナンシャル・プランニング(FP)などの資格取得を推奨しているケースも多く、就職活動でアピールできる実務的なスキルを身につけやすい環境が整っています。
証券会社の採用担当者も、金融・経済の基礎知識がある学生を即戦力として評価する傾向があります。
近年、証券会社では理系学部出身者の採用が増加しています。
特に、クオンツ(金融工学を用いた定量分析の専門家)やシステム開発部門では、数学・統計学・情報工学のスキルが不可欠です。
AIやビッグデータを活用した投資戦略の開発が進む中、理系の専門知識を持つ人材の需要が高まっているんです。
理系学部で採用が多い分野
工学部(情報工学・電気電子工学)
理学部(数学・物理学)
金融工学を専門とする大学院修士課程
プログラミングスキルやデータ分析能力は、トレーディングシステムの開発やリスク管理の分野で重宝されます。
ただし、理系出身者でも金融・経済の基礎知識は必要です。在学中に金融関連の科目を履修したり、独学で証券外務員資格を取得したりすることで、文系学部出身者との差別化を図ることができます。
証券会社の採用では、学部よりも大学のランク(偏差値・ブランド)が重視される傾向があります。
特に大手証券会社(野村證券、大和証券、SMBC日興証券など)では、旧帝大(東京大学、京都大学など)や早慶(早稲田大学、慶應義塾大学)の出身者が多く採用されています。
これは、難関大学の学生は基礎学力が高く、論理的思考力やコミュニケーション能力に優れているという評価があるためです。
また、証券会社は顧客との信頼関係が重要な業界であり、大学のブランドが営業活動で有利に働くこともあります。
ただし、地方大学や中堅大学の学生でも、在学中の努力次第で十分に就職のチャンスはあります。インターンシップへの参加、資格取得、学業成績の維持など、具体的な実績を積み重ねることで、大学のランクをカバーすることは可能です。
証券会社の主な職種と求められる学部
証券会社にはさまざまな職種があり、それぞれ求められるスキルや適した学部が異なります。
自分の学部の強みを活かせる職種を理解しておくことで、就職活動を有利に進めることができます。
以下の表は、主要な職種と適した学部の関係をまとめたものです。
| 職種 | 業務内容 | 適した学部 | 求められるスキル |
| リテール営業 | 個人顧客への金融商品販売 | 経済・経営・商・法・文 | コミュニケーション力、営業力 |
| ホールセール営業 | 法人顧客への提案営業 | 経済・経営・商・法 | 企業分析力、プレゼン力 |
| トレーダー・ディーラー | 金融商品の売買執行 | 経済・経営・理系 | 市場分析力、瞬時の判断力 |
| アナリスト・リサーチ | 企業・業界の調査分析 | 経済・経営・商・理系 | 分析力、レポート作成力 |
| クオンツ | 数理モデルによる投資戦略 | 理系(数学・工学・情報) | 数学・統計・プログラミング |
リテール営業は、個人投資家に対して株式や投資信託などの金融商品を提案・販売する職種です。
証券会社の中でも最も採用人数が多く、幅広い学部から応募できます。経済学部・経営学部・商学部はもちろん、法学部や文学部の出身者も多く活躍しています。
この職種で重視されるのは、コミュニケーション能力と営業力です。顧客のニーズを聞き出し、適切な商品を提案する対人スキルが求められます。
学部の専門知識よりも、人と接することが好きで、目標達成に向けて努力できる性格が重視されます。ただし、ノルマが厳しく離職率が高い職種でもあるため、プレッシャーに強い適性が必要です。
ホールセール営業は、企業や機関投資家に対して資金調達や資産運用のサポートを行う職種です。
M&A(企業の合併・買収)のアドバイザリー業務や、株式公開(IPO)の支援なども担当します。リテール営業よりも高度な専門知識が求められるため、経済学部・経営学部・商学部・法学部の出身者が多く採用されています。
企業の財務状況を分析し、最適な資金調達方法を提案する能力が必要です。
また、経営者や財務担当者と対等に話せるプレゼンテーション力や交渉力も重要です。在学中に企業分析や財務会計の知識を深めておくと、就職活動で有利になります。
トレーダー・ディーラーは、株式や債券などの金融商品を売買する職種です。
顧客の注文を執行するトレーダーと、自社の資金で売買を行うディーラーに分かれます。市場の動きを瞬時に判断し、利益を最大化する能力が求められるため、経済学部や経営学部だけでなく、数理的思考力のある理系学部出身者も活躍しています。
この職種では、マーケットの動向を分析する力と、プレッシャーの中で冷静に判断する精神力が必要です。
また、経済ニュースや企業情報を常にチェックする習慣も重要です。在学中に株式投資を経験しておくと、実務のイメージがつかみやすくなります。
アナリスト・リサーチは、企業や業界の調査・分析を行い、投資判断の材料となるレポートを作成する職種です。
経済学部・経営学部・商学部の出身者が多いですが、理系学部出身者も増えています。特に、製薬・IT・エネルギーなどの専門的な業界を担当するアナリストには、理系の専門知識が強みになります。
企業の財務諸表を読み解く力、業界動向を予測する力、そして分かりやすいレポートを作成する文章力が求められます。
在学中に簿記やFP資格を取得しておくと、財務分析のスキルをアピールできます。また、英語力も重要で、海外企業の情報を読み取る能力が評価されます。
クオンツは、数学や統計学を用いて金融商品の価格評価や投資戦略を開発する職種です。
理系学部(特に数学・物理学・工学・情報科学)の出身者が中心で、大学院修士課程以上の学歴が求められることも多いです。AIやビッグデータを活用した投資戦略の開発が進む中、この職種の需要は年々高まっています。
高度な数学的知識とプログラミングスキルが必須です。PythonやR、C++などのプログラミング言語を使いこなせることが求められます。
また、金融工学の知識も必要なため、在学中に関連科目を履修したり、独学で学んだりすることが重要です。大学院で金融工学を専攻すると、より専門的なキャリアを築けます。
学部別の強みと証券会社での活かし方
各学部にはそれぞれ独自の強みがあり、証券会社での業務に活かすことができます。
自分の学部の特性を理解し、どのように証券業務に結びつけるかを考えることが、就職活動を成功させるカギです。
経済学部の最大の強みは、マクロ経済とミクロ経済の理論を体系的に学べることです。
金融市場は経済全体の動きに大きく影響を受けるため、GDP、金利、為替、インフレなどの経済指標を理解する力は、証券業務において非常に重要です。
証券会社では、経済動向を分析してマーケットの見通しを立てる業務が多くあります。経済学部で学んだ知識は、アナリスト職やトレーダー職で特に活かせます。
また、リテール営業でも、顧客に経済の動きを分かりやすく説明できる力は大きな武器になります。在学中に、日本経済新聞を毎日読む習慣をつけておくと、実務に直結する知識が身につきます。
経営学部・商学部の強みは、企業の経営戦略や財務分析を学べることです。
証券会社では、投資先企業の価値を評価する業務が中心となるため、財務諸表を読み解く力や企業の成長性を見極める力が求められます。
特に、ホールセール営業やアナリスト職では、企業の財務状況を詳細に分析し、投資判断の材料を提供する能力が必要です。
在学中に簿記2級以上を取得しておくと、財務分析のスキルを客観的に証明できます。また、経営戦略論やマーケティング論を学んでおくと、企業の競争優位性を評価する視点が養われます。
法学部の強みは、法律知識とコンプライアンス(法令遵守)の意識が身についていることです。
証券業界は金融商品取引法や会社法などの法規制が厳しく、コンプライアンスが非常に重視されます。法学部出身者は、法律の解釈や契約書の理解に強みがあるため、コンプライアンス部門や法務部門で活躍できます。
また、リテール営業やホールセール営業でも、法律知識は顧客との信頼関係を築く上で役立ちます。
金融商品の販売には法的な説明義務があり、法律を理解した上で適切な説明ができる人材は評価されます。在学中に金融商品取引法や会社法を学んでおくと、就職活動でアピールできます。
理系学部の強みは、数学・統計学・プログラミングのスキルです。
証券会社では、AIやビッグデータを活用した投資戦略の開発が進んでおり、データ分析やシステム開発ができる人材の需要が高まっています。特に、クオンツ職やシステム開発部門では、理系のスキルが不可欠です。
PythonやRなどのプログラミング言語を使いこなせると、データ分析業務で即戦力として評価されます。
また、機械学習やアルゴリズム開発の知識があれば、トレーディングシステムの構築にも携わることができます。在学中に金融工学や計量経済学の科目を履修しておくと、金融業界への適性をアピールできます。
文学部やその他の学部からでも、証券会社への就職は可能です。
特にリテール営業では、学部よりもコミュニケーション能力や人柄が重視されるため、幅広い学部から採用されています。文学部で培った文章力や論理的思考力は、顧客向けの提案書作成やプレゼンテーションで活かせます。
ただし、金融・経済の基礎知識がないと、入社後に苦労する可能性があります。在学中に証券外務員資格やFP資格を取得しておくと、金融知識を補完できます。また、インターンシップに参加して実務経験を積むことも、就職活動で大きなアドバンテージになります。
大学院に進学してMBA(経営学修士)や金融工学の修士号を取得すると、証券会社での専門職キャリアを築きやすくなります。
特に、クオンツ職やアナリスト職では、大学院修了者が優遇される傾向があります。
MBAでは経営戦略やファイナンスを実践的に学べるため、ホールセール営業やM&Aアドバイザリー業務で活躍できます。
金融工学の修士課程では、数理モデルやデリバティブ(金融派生商品)の理論を深く学べるため、クオンツとして高度な投資戦略を開発できます。ただし、大学院進学には時間とコストがかかるため、キャリアプランをよく考えた上で判断することが重要です。
証券会社の採用実績が多い大学ランキング
証券会社の採用実績を見ると、特定の大学からの採用が多い傾向があります。
ここでは、大手証券会社の採用実績が多い大学をランキング形式で紹介します。ただし、これらの大学以外からでも、努力次第で十分に就職のチャンスはあります。
野村證券は日本最大の証券会社であり、採用人数も多いです。採用実績が多い大学は以下の通りです。
※採用実績は就職情報サイトの公開データに基づく参考情報です。
野村證券は、旧帝大や早慶などの難関大学からの採用が中心ですが、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)や関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)からの採用も一定数あります。
学歴だけでなく、インターンシップでの評価や面接での印象も重視されるため、在学中の努力が重要です。
大和証券も野村證券に次ぐ大手証券会社で、採用実績が多い大学は以下の通りです。
※採用実績は就職情報サイトの公開データに基づく参考情報です。
大和証券も難関大学からの採用が多いですが、MARCHや関関同立からの採用も積極的に行っています。
特に、営業職では学歴よりもコミュニケーション能力や行動力が重視されるため、面接対策をしっかり行うことが重要です。
地方大学や中堅大学からでも、証券会社への就職は十分に可能です。
特に、地方の支店では地元の大学からの採用も行われています。ただし、大手証券会社の東京本社や大阪本社の採用では、難関大学出身者が有利な傾向があるのは事実です。
自分の強みを明確にし、なぜ証券業界で働きたいのかを具体的に説明できるようにしておくことが、就職活動成功のカギです。
証券会社に就職するために必要な資格とスキル
証券会社に就職するためには、学部選択だけでなく、在学中に取得すべき資格やスキルがあります。
特に、証券外務員資格は入社後に必ず取得する必要があるため、在学中に取得しておくと大きなアドバンテージになります。
証券外務員資格は、証券会社で金融商品を販売するために必須の資格です。
二種外務員資格は株式や投資信託の販売ができ、一種外務員資格はデリバティブ商品(先物・オプション等)の販売も可能になります。証券会社に入社すると、研修期間中に必ず取得を求められるため、在学中に取得しておくと入社後の負担が軽減されます。
外務員資格は日本証券業協会が実施する試験で、合格率は二種が約60%、一種が約40%です。
試験範囲は金融商品の知識、法令、税制など広範囲にわたりますが、市販のテキストで独学でも十分に合格できます。在学中に取得しておくと、就職活動で「金融知識がある」「意欲が高い」と評価されます。
簿記やFP(ファイナンシャル・プランニング技能士)の資格は、証券会社への就職で有利に働きます。
簿記2級以上を取得していると、企業の財務諸表を読み解く力があることを証明でき、アナリスト職やホールセール営業で評価されます。
FP2級以上を取得していると、個人の資産運用に関する知識があることを示せるため、リテール営業で強みになります。
これらの資格は必須ではありませんが、持っていると他の応募者との差別化ができます。特に、文学部や法学部など金融・経済系以外の学部の学生は、これらの資格を取得することで金融知識の不足を補うことができます。
証券会社では、海外の投資家や企業と取引する機会が多いため、英語力が求められます。
特に、外資系証券会社や大手証券会社のグローバル部門では、TOEIC700点以上が応募の目安とされています。国内の中堅証券会社でも、TOEIC600点以上あると評価されます。
英語力は、海外の経済ニュースや企業情報を読み解く上でも重要です。
在学中にTOEICのスコアを上げておくと、就職活動だけでなく、入社後のキャリアアップにも役立ちます。また、英語で書かれた金融関連の記事やレポートを読む習慣をつけておくと、実務で使える英語力が身につきます。
クオンツ職やシステム開発部門では、プログラミングスキルが必須です。
特に、Python、R、C++などのプログラミング言語を使いこなせると、データ分析や投資戦略の開発業務で即戦力として評価されます。
理系学部の学生は、在学中にプログラミングの授業を履修したり、独学でスキルを磨いたりすることが重要です。
文系学部の学生でも、オンライン学習サービス(Udemy、Courseraなど)を活用してプログラミングを学ぶことは可能です。証券会社のクオンツ職を目指すなら、機械学習やアルゴリズム開発の知識も身につけておくと有利です。
大学で履修すべき科目と準備スケジュール
証券会社に就職するためには、在学中にどのような科目を履修し、どのような準備をするかが重要です。
ここでは、学部別の履修すべき科目と、大学1年生から4年生までの準備スケジュールを具体的に解説します。
経済・経営系学部の学生が証券会社に就職するために履修すべき科目は、以下の通りです。
まず、ミクロ経済学・マクロ経済学は必須です。金融市場の動きを理解する基礎となります。
次に、ファイナンス論・金融論を履修し、株式や債券などの金融商品の仕組みを学びます。さらに、会計学・財務会計を履修し、企業の財務諸表を読み解く力を身につけます。
経営戦略論やマーケティング論も、企業分析に役立ちます。統計学・計量経済学を履修しておくと、データ分析のスキルが身につき、アナリスト職やクオンツ職を目指す際に有利です。
理系学部の学生が証券会社に就職するために履修すべき科目は、数学・統計学・プログラミングが中心です。
線形代数・微分積分・確率論は、金融工学の基礎となるため必須です。統計学・データサイエンスを履修し、データ分析の手法を学びます。
プログラミングは、Python・R・C++などの言語を習得しておくと、クオンツ職やシステム開発部門で活躍できます。
また、機械学習・アルゴリズム開発の科目を履修しておくと、AIを活用した投資戦略の開発に携わることができます。さらに、金融工学や計量ファイナンスの科目があれば、積極的に履修しておくことをおすすめします。
証券会社に就職するための準備は、大学1年生から計画的に進めることが重要です。以下は、学年別の準備スケジュールの一例です。
証券会社のインターンシップと選考対策
証券会社への就職を目指すなら、インターンシップへの参加は非常に重要です。
実務経験を積めるだけでなく、選考で有利になるケースも多いです。ここでは、インターンシップの種類と参加方法、学部別の選考対策、OB・OG訪問で聞くべきことを解説します。
証券会社のインターンシップには、主に3つの種類があります。
インターンシップの種類
1dayインターンシップ:1日で証券業界の概要を学ぶプログラム
短期インターンシップ(3日〜1週間):実際の業務を体験できるプログラム
長期インターンシップ(1ヶ月以上):実際のプロジェクトに参加し、社員と同じように業務を行う
最も有益なのは、長期インターンシップ(1ヶ月以上)です。実際のプロジェクトに参加し、社員と同じように業務を行います。
長期インターンシップに参加すると、選考で優遇されるケースが多く、内定に直結することもあります。参加方法は、各証券会社の採用サイトから応募するのが一般的です。人気企業のインターンシップは選考倍率が高いため、早めに応募することが重要です。
証券会社の選考では、学部ごとに異なる対策が必要です。
経済・経営系学部の学生は、金融・経済の基礎知識を問われることが多いため、時事問題や経済ニュースをしっかり把握しておくことが重要です。面接では、「なぜ証券業界を選んだのか」「どの職種に興味があるか」を具体的に説明できるようにしておきます。
理系学部の学生は、プログラミングスキルやデータ分析能力をアピールすることが重要です。クオンツ職を目指す場合は、数学・統計学の知識を問われることもあります。
また、金融知識が不足している場合は、証券外務員資格を取得しておくと、学習意欲をアピールできます。
文学部やその他の学部の学生は、コミュニケーション能力や人柄を重視されるため、面接対策を徹底することが重要です。自己PRでは、学生時代に力を入れたことや、なぜ証券業界で働きたいのかを具体的に説明できるようにしておきます。
OB・OG訪問は、証券業界の実態を知る貴重な機会です。訪問時には、以下のような質問をすると有益な情報が得られます。
まず、「入社前と入社後のギャップはありましたか?」と聞くことで、業界の現実を知ることができます。
次に、「どの学部出身の方が多いですか?」と聞くことで、自分の学部からの就職実績を確認できます。さらに、「入社前にやっておけばよかったことは何ですか?」と聞くことで、在学中にすべき準備が明確になります。
また、「ノルマやプレッシャーはどの程度ですか?」と聞くことで、証券会社の厳しさを理解できます。OB・OG訪問は、大学のキャリアセンターや証券会社の採用サイトを通じて申し込むことができます。
証券会社で気をつけたいこと
証券会社は高収入が魅力的な業界ですが、離職率が高いことでも知られています。
ここでは、証券会社の離職率が高い理由、ノルマとプレッシャーへの適性、学部選択と入社後のギャップについて解説します。
証券会社の離職率が高い理由は、主に3つあります。
離職率が高い理由
ノルマの厳しさ:特にリテール営業では月ごとに販売目標が設定される
長時間労働:マーケットが開いている時間帯は常に顧客対応が必要
顧客との関係構築の難しさ:金融商品の販売は顧客の資産に直接影響するため信頼関係を築くのに時間がかかる
厚生労働省の「雇用動向調査」によると、金融業界の3年以内の離職率は約30%とされています。
証券会社で働くためには、ノルマとプレッシャーに耐えられる適性が必要です。
特にリテール営業では、毎月の販売目標が設定され、達成できないと上司から厳しい指導を受けることもあります。目標達成に向けて努力できる人、プレッシャーをモチベーションに変えられる人には向いています。
一方で、プレッシャーに弱い人や、マイペースに仕事をしたい人には向いていません。自分の性格や適性をよく考えた上で、証券業界を選ぶことが重要です。インターンシップやOB・OG訪問を通じて、実際の働き方を確認しておくことをおすすめします。
学部選択と入社後のギャップも、離職の原因となることがあります。
例えば、経済学部で理論を学んだ学生が、入社後に営業職に配属されると、「思っていた仕事と違う」と感じることがあります。また、理系学部でクオンツ職を希望していた学生が、営業職に配属されるケースもあります。
このようなギャップを避けるためには、入社前に職種や配属先について十分に確認しておくことが重要です。
また、どの職種に配属されても柔軟に対応できる心構えを持つことも大切です。証券会社では、入社後数年は営業職を経験し、その後専門職に異動するキャリアパスが一般的です。長期的な視点でキャリアを考えることが、証券業界で成功するカギです。
証券会社に就職しやすい学部は、経済学部・経営学部・商学部ですが、理系学部や法学部、文学部からの就職も十分に可能です。
重要なのは、学部選択だけでなく、在学中にどのような準備をするかです。
証券会社の職種は多様で、リテール営業、ホールセール営業、トレーダー、アナリスト、クオンツなど、それぞれ求められるスキルが異なります。自分の学部の強みを理解し、適した職種を目指すことが重要です。
在学中には、証券外務員資格の取得、簿記やFP資格の取得、英語力の向上、プログラミングスキルの習得など、具体的な準備を進めましょう。
また、インターンシップへの参加やOB・OG訪問を通じて、業界の実態を理解することも大切です。
証券会社は高収入が魅力的ですが、ノルマや長時間労働など厳しい面もあります。自分の適性をよく考えた上で、証券業界を選ぶかどうかを判断してください。
就職活動の最終判断はご自身の責任で行ってください。証券会社の採用状況は年度により変動します。詳しくは各証券会社の採用情報をご確認ください。
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