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野村不動産ホールディングスの株式投資を検討しているけれど、株価が適正なのか、今が買い時なのか判断に迷っていませんか?
不動産株は金利や市況の影響を受けやすく、投資判断には業績や配当、競合他社との比較など多角的な視点が必要です。
この記事では、野村不動産ホールディングスの現在の株価情報から、事業内容、業績、配当利回り、競合他社との比較まで、投資判断に必要な情報を網羅的に解説します。
記事を読めば、野村不動産HDへの投資が自分に合っているか、どのような点に注目すべきかが明確になります。
投資初心者の方にも分かりやすく、株価指標の見方や証券会社の選び方も丁寧に説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
野村不動産ホールディングスの株価
野村不動産ホールディングスへの投資を検討するなら、まず現在の株価水準と基本情報を把握することが大切です。
株価は日々変動しますが、現在の水準が割安なのか割高なのかを判断する材料になります。
野村不動産ホールディングス(証券コード:3231)は東京証券取引所プライム市場に上場しています。
2025年12月27日時点の株価は960円前後で推移しており、時価総額は約8,800億円規模です。
株価は2024年以降、900円から1,000円のレンジで比較的安定した動きを見せています。
株価の変動要因としては、四半期ごとの決算発表、不動産市況の動向、日本銀行の金利政策などが影響します。
特に不動産株は金利の影響を受けやすく、金利上昇局面では株価が下落しやすい傾向があります。
リアルタイムの株価情報は、証券会社の取引ツールやYahoo!ファイナンス、株探などの株価情報サイトで確認できます。
野村不動産HDの株価は、2012年の約300円から2024年には900円台まで上昇しており、長期的には右肩上がりのトレンドを描いています。
これは業績の安定成長と継続的な増配が評価されている結果と言えるでしょう。
野村不動産ホールディングスは、野村不動産グループの持株会社として2004年に設立されました。
野村證券を中核とする野村ホールディングスの持分法適用関連会社でもあります。
野村不動産HDの基本情報
本社所在地:東京都新宿区西新宿一丁目
連結従業員数:約7,000名
売上高:約8,000億円
営業利益:約750億円
事業は住宅事業、ビル・賃貸事業、資産運用事業、仲介・CRE事業、運営管理事業の5つのセグメントで構成されています。
特に「プラウド」ブランドのマンション分譲と、都心部のオフィスビル開発・賃貸が主力事業です。
2026年3月期の配当予想は1株あたり36円(中間18円、期末18円)で、配当利回りは約4%と東証プライム平均を上回る高水準です。
なお、野村不動産HDは株主優待制度を実施していません。
株式の売買単位は100株で、最低投資金額は約10万円程度となります。
信用取引は制度信用・一般信用ともに可能で、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる貸借銘柄に指定されています。
NISA口座での購入も可能ですので、税制優遇を受けながら長期投資することもできます。
野村不動産HDってどんな会社?
投資判断をする上で、企業がどのような事業で収益を上げているのかを理解することは非常に重要です。
野村不動産HDは総合不動産デベロッパーとして、住宅からオフィスビル、商業施設、ホテルまで幅広い事業を展開しています。
野村不動産HDの住宅事業は、「プラウド」ブランドのマンション分譲を中心に展開しています。
プラウドは都市部を中心とした高級マンションブランドとして高い認知度を誇り、マンションブランドランキングで上位に位置しています。
2024年度の分譲戸数は約5,000戸規模で、住友不動産に次ぐ業界第2位の供給実績です。
プラウドシリーズは、立地の良さ、デザイン性、住環境の質にこだわった商品設計が特徴です。
都心部では駅近の利便性を重視した物件、郊外では「オハナ」ブランドでファミリー向けの大型物件を展開するなど、ターゲットに応じた商品ラインナップを揃えています。
住宅事業の売上高は全体の約40%を占め、営業利益では約30%を占める主力事業です。
マンション価格の上昇を追い風に、平均販売価格の上昇が利益を押し上げています。
ただし、建築コストの高騰や金利上昇による購入者の住宅ローン負担増加などのリスク要因もあります。
ビル・賃貸事業では、都心部を中心にオフィスビルの開発・保有・賃貸を行っています。
特に中規模オフィスビル「PMO(プレミアム・ミッドサイズ・オフィス)」シリーズは野村不動産HDの強みです。
大型ビルと同等の高品質なスペックを持ちながら、中規模企業にも手が届く賃料設定で高い稼働率を維持しています。
また、サービス機能が付加された「H1O」、飲食ビル「GEMS」など、用途に応じた特色あるビル開発も展開しています。
開発したビルは自社で保有して賃貸収入を得るほか、不動産投資信託(REIT)や不動産ファンドへ売却して開発利益を得るビジネスモデルも採用しています。
ビル・賃貸事業の特徴
売上高比率:全体の約30%
営業利益比率:全体の約40%
特徴:安定したキャッシュフローを生み出す収益の柱
現在は浜松町で旧東芝本社ビル跡地の大型複合開発、日本橋では三井不動産とのジョイントベンチャーで大型開発を進めています。
資産運用事業では、不動産投資信託(REIT)の運営・管理を行っています。
野村不動産マスターファンド投資法人(NMF)を中心に、オフィスビルや商業施設、住宅などの不動産ファンドを運用しています。
運用資産残高は数千億円規模に達し、運用報酬や成功報酬が収益源となります。
REITは投資家から資金を集めて不動産に投資し、賃貸収入や売却益を投資家に分配する仕組みです。
野村不動産HDはREITの運用会社として、物件の取得・売却、賃貸管理、投資家への情報開示などを担当します。
自社開発物件をREITへ売却することで、開発利益の早期実現と資金回収も図っています。
資産運用事業の売上規模は全体の約5%程度ですが、高い利益率を誇るストック型ビジネスとして、安定収益源の一つとなっています。
仲介・CRE事業では、不動産仲介サービスを提供しています。
個人向けの住宅売買仲介、企業向けのオフィス仲介、CRE(企業不動産)戦略のコンサルティングなどを展開しています。
野村不動産ソリューションズ(旧・野村不動産アーバンネット)が中核会社として、全国主要都市に拠点を持ちます。
運営管理事業では、マンション・ビルの管理、商業施設の運営、ホテル運営などを行っています。
野村不動産パートナーズがマンション管理を、野村不動産ホテルズがホテル運営を担当しています。
2024年にはホテル運営会社UDSを子会社化し、ホテル事業を強化しています。
これらの事業は売上規模としては住宅・ビル事業に比べて小さいものの、顧客との長期的な関係構築やグループ内のシナジー効果に貢献しています。
特に仲介・CRE事業は近年好調に推移しており、全体の利益を下支えしています。
野村不動産HDの業績
企業の業績は株価を動かす最も重要な要因の一つです。
野村不動産HDの最新決算内容を確認し、業績トレンドと今後の見通しを把握しましょう。
2026年3月期の中間期(2025年4月~9月)決算では、売上高が3,977億円(前年同期比4.3%増)と増収となりました。
一方、営業利益は571億円(同16.3%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は313億円(同26.2%減)と減益となっています。
減益の主な要因は、住宅事業において分譲マンションの引渡し時期が下期にずれ込んだこと、海外事業での一時的な費用増加などが挙げられます。
ただし、仲介・CRE事業や運営管理事業は好調に推移しており、事業ポートフォリオの多様性が業績の安定性に寄与しています。
過去5年間の業績推移を見ると、売上高は2022年3月期の約6,800億円から2025年3月期には約8,000億円へと着実に成長しています。
営業利益も2022年3月期の553億円から2025年3月期には748億円へと増加傾向です。
リーマンショック後の2009年~2010年には大幅な減益を経験しましたが、その後は安定した成長軌道に乗っています。
2025年3月期の通期実績では、住宅事業の売上高が約3,200億円で全体の約40%、営業利益は約200億円で全体の約27%を占めています。
マンション市場の価格上昇を背景に、平均販売価格の上昇が利益を押し上げました。
ビル・賃貸事業の売上高は約2,400億円で全体の約30%、営業利益は約300億円で全体の約40%を占め、最も利益率の高い事業セグメントとなっています。
オフィスビルの稼働率は高水準を維持しており、安定した賃貸収入が収益基盤を支えています。
仲介・CRE事業、資産運用事業、運営管理事業は合計で売上高の約30%、営業利益の約33%を占めています。
特に仲介・CRE事業は市況の好転により大幅な増益となり、全体の利益を下支えしました。
事業の多角化により、特定事業の不振を他事業でカバーできる体制が整っています。
2026年3月期の通期業績予想は、売上高が8,150億円(前期比1.9%増)、営業利益が750億円(同0.2%増)、経常利益が1,080億円(同1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が735億円(同0.8%増)と、微増収増益を見込んでいます。
中間期で減益となったものの、下期には住宅事業の引渡しが本格化することから、通期では増益を見込んでいます。
ただし、建築コストの高騰や金利動向、不動産市況の変化などの不確実性もあり、業績予想は慎重に見る必要があります。
長期的には、都心部の再開発プロジェクトの進展、マンションブランド「プラウド」の認知度向上、海外事業の拡大などが成長ドライバーとなります。
また、総還元性向40~50%、配当のDOE(株主資本配当率)4%を下限とする株主還元方針を掲げており、株主重視の経営姿勢も評価できます。
株価指標から見る投資価値
株価が割安か割高かを判断するには、株価指標を活用することが重要です。
投資初心者の方にも分かりやすく、主要な株価指標の見方を解説します。
PER(Price Earnings Ratio)は、株価が1株あたり利益の何倍で取引されているかを示す指標です。
計算式は「株価÷1株あたり利益(EPS)」で、PERが低いほど割安、高いほど割高と判断されます。
野村不動産HDのPERは約10倍前後で推移しています。
東証プライム市場全体の平均PERは約15倍、不動産業界の平均PERも約12~15倍程度ですので、野村不動産HDのPERは業界平均と比較してやや割安な水準と言えます。
ただし、PERが低いからといって必ずしも買い時とは限りません。業績の成長性が低い、リスクが高いなどの理由でPERが低く抑えられている場合もあります。
野村不動産HDの場合、14期連続増配を実現している安定企業であるにもかかわらずPERが低めなのは、不動産株全体が金利上昇リスクを懸念されていることや、事業規模が三井不動産・三菱地所と比べて小さいことなどが影響していると考えられます。
逆に言えば、これらのリスクが解消されれば株価上昇の余地があるとも言えます。
PBR(Price Book-value Ratio)は、株価が1株あたり純資産(BPS)の何倍で取引されているかを示す指標です。
計算式は「株価÷1株あたり純資産」で、PBR1倍が理論上の解散価値とされます。
野村不動産HDのPBRは約0.9~1.0倍程度で推移しています。
PBR1倍を下回る水準は、市場が企業の純資産価値を十分に評価していない状態を示します。
不動産会社は多くの不動産資産を保有しているため、含み益が大きい場合、PBRが低くても実質的な資産価値は高いことがあります。
野村不動産HDも都心部の優良不動産を多数保有しており、簿価以上の市場価値があると考えられます。
東京証券取引所は2023年から、PBR1倍割れ企業に対して資本効率の改善を要請しています。
野村不動産HDもこの動きに対応し、自社株買いの実施や配当の増額など、株主還元の強化を進めています。
2024年10月には最大50億円の自社株買いを発表しており、PBR改善に向けた取り組みが評価されています。
ROE(Return On Equity)は、株主資本に対してどれだけの利益を生み出しているかを示す指標です。
計算式は「当期純利益÷自己資本×100」で、ROEが高いほど経営効率が良いとされます。
野村不動産HDのROEは約10%前後で推移しており、不動産業界の中では比較的高い水準です。
日本企業の平均ROEは約8~9%程度と言われていますので、野村不動産HDのROE10%は平均以上の水準です。
日本経済新聞の記事でも「野村不動産はROE優等生」と評されており、資本効率の高さが強みとなっています。
ただし、同記事では株価が出遅れている点も指摘されており、ROEの高さが株価に十分反映されていない状況です。
ROEを高める方法は、①利益率を上げる、②資産回転率を上げる、③財務レバレッジを高める、の3つがあります。
野村不動産HDは、高利益率のビル賃貸事業の強化、開発物件のREIT売却による資産回転率向上、適度な有利子負債の活用などにより、高いROEを維持しています。
投資家としては、ROEが今後も維持・向上できるかを注視することが重要です。
配当金はどのくらい?
配当金は株式投資の重要なリターン源の一つです。
野村不動産HDは14期連続増配を実現しており、配当利回りも高水準です。
野村不動産HDの2026年3月期の予想配当金は1株あたり36円(中間18円、期末18円)です。
株価960円で計算すると、配当利回りは約3.75%となります。
2025年3月期の実績配当は34円でしたので、前期比2円の増配となり、14期連続増配を達成する見込みです。
配当額の推移を見ると、2012年3月期の5円から2026年3月期予想の36円まで、14年間で7.2倍に増加しています。
年平均の増配率は約15%と非常に高く、株主還元に積極的な姿勢が伺えます。
配当性向は約39%で、利益の約4割を配当に回している計算です。
東証プライム市場の平均配当利回りは約2.4%程度ですので、野村不動産HDの配当利回り約3.75%は市場平均を大きく上回る高水準です。
不動産株の中でも配当利回りは高めであり、インカムゲイン(配当収入)を重視する投資家にとって魅力的な銘柄と言えます。
配当金を受け取るには、権利確定日(野村不動産HDの場合、3月末と9月末)に株主名簿に記載されている必要があります。
実際には、権利確定日の2営業日前が権利付き最終日となり、この日までに株式を購入していれば配当を受け取る権利が得られます。
最も便利なのは証券口座への入金で、再投資もスムーズに行えます。
配当金には20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金が源泉徴収されます。
100株保有で年間配当3,600円の場合、税引後の手取りは約2,868円となります。
ただし、NISA口座で保有している場合は配当金が非課税となり、3,600円をそのまま受け取れます。長期保有を前提とするなら、NISA口座の活用がおすすめです。
受け取った配当金を再び株式購入に充てる「配当金再投資」は、複利効果により資産を効率的に増やす方法です。
例えば、配当利回り3.75%の株式を保有し、配当金を毎年再投資した場合、約19年で元本が2倍になる計算です(72の法則:72÷3.75≒19)。
野村不動産HDのように継続的に増配している銘柄の場合、配当金再投資の効果はさらに高まります。
株価が上昇すれば値上がり益も得られ、配当金も増えるという好循環が生まれます。
実際、2012年に野村不動産HD株を100株購入して配当金を再投資し続けた場合、株価上昇と増配により資産は大きく増加しています。
配当金再投資を実践する際は、証券会社の自動再投資サービスや、単元未満株(1株から購入できる)サービスの活用が便利です。
SBI証券の「配当金再投資サービス」や、楽天証券の「かぶミニ®」などを利用すれば、少額の配当金でも効率的に再投資できます。
ただし、配当金には税金がかかるため、NISA口座での保有が最も効率的です。
競合他社と比較
投資判断をする上で、競合他社との比較は欠かせません。
不動産業界の大手である三井不動産、住友不動産と野村不動産HDを比較し、それぞれの特徴を理解しましょう。
2024年度の業績を比較すると、売上高は三井不動産が約1兆7,000億円、住友不動産が約9,200億円、野村不動産HDが約8,000億円となっています。
三井不動産が圧倒的なトップで、野村不動産HDは事業規模では3社の中で最も小さい位置づけです。
一方、営業利益では三井不動産が約1,300億円、住友不動産が約1,000億円、野村不動産HDが約750億円です。
売上高営業利益率で見ると、三井不動産が約7.6%、住友不動産が約10.9%、野村不動産HDが約9.4%となり、住友不動産の利益率が最も高くなっています。
野村不動産HDも利益率は高く、効率的な経営を行っていることが分かります。
事業規模では三井不動産が最大ですが、利益率では住友不動産が優れています。
野村不動産HDは両社の中間に位置し、バランスの取れた経営を行っていると言えます。
投資家としては、売上規模だけでなく利益率や成長性も重視して判断することが大切です。
配当利回りを比較すると、三井不動産が約2.5%、住友不動産が約3.5%、野村不動産HDが約3.75%となっています。
野村不動産HDの配当利回りが最も高く、インカムゲイン重視の投資家には魅力的です。
また、野村不動産HDは14期連続増配を実現しており、配当の成長性も高いと言えます。
PERを比較すると、三井不動産が約12倍、住友不動産が約11倍、野村不動産HDが約10倍です。
3社とも市場平均より低めのPERであり、不動産株全体が割安に評価されている状況です。
野村不動産HDのPERが最も低いのは、事業規模が小さいことや、金利上昇リスクへの懸念などが影響していると考えられます。
ROEを比較すると、三井不動産が約8%、住友不動産が約9%、野村不動産HDが約10%となっています。野村不動産HDのROEが最も高く、資本効率の良さが際立っています。
これは、高利益率のビル賃貸事業の比率が高いことや、資産回転率を重視した経営を行っていることが要因です。
三井不動産は、商業施設(ららぽーと)、オフィスビル(日本橋・丸の内エリア)、ホテル(東京ミッドタウン)、住宅など、あらゆる不動産事業をバランスよく展開する総合デベロッパーです。
賃貸事業の比率が高く、安定したキャッシュフローを生み出しています。
海外事業にも積極的で、アジアを中心に事業を拡大しています。
住友不動産は、オフィスビル事業に圧倒的な強みを持ちます。
東京都内のオフィスビル保有棟数は業界トップで、都心の一等地に多くのビルを所有しています。
また、高級マンション・タワーマンションの分譲にも強く、銀座・八重洲・白金などの都心部や、目黒・武蔵小山などの城南エリアで高級住宅を展開しています。
野村不動産HDは、マンション分譲に特化した強みを持つ「マンションデベロッパー」としての側面が強い企業です。
「プラウド」ブランドのマンション分譲が主力で、住宅事業の売上比率が約40%と高くなっています。
また、中規模オフィスビル「PMO」の開発にも特徴があり、大手2社とは異なるニッチ戦略で差別化を図っています。
開発物件をREITへ売却して開発利益を得るビジネスモデルも特徴的です。
株価に影響する3つの要因
不動産株の株価は、金利動向、不動産市況、企業業績の3つの要因に大きく影響されます。
それぞれの要因を理解し、投資判断に活かしましょう。
不動産株は金利の影響を受けやすい業種です。
金利が上昇すると、①不動産開発の資金調達コストが増加、②マンション購入者の住宅ローン負担が増加して需要が減少、③不動産の相対的な投資魅力が低下、という3つのルートで不動産企業の業績に悪影響を及ぼします。
日本銀行が2024年以降、金融政策の正常化に向けて動き始めたことで、長期金利は上昇傾向にあります。
金利が1%上昇すると、住宅ローンの返済額は約10%増加すると言われており、マンション購入者の負担は大きくなります。
実際、2024年以降、マンション販売の動きに一部鈍化の兆しが見られています。
ただし、野村不動産HDのような大手デベロッパーは、有利な条件で資金調達できるため、金利上昇の影響は中小企業より小さいと言えます。
また、保有不動産からの賃貸収入は金利変動の影響を受けにくく、事業ポートフォリオの多様化がリスク軽減に役立っています。
金利動向は日本銀行の政策決定会合や長期金利の推移をチェックすることで把握できます。
不動産市況は、マンション価格、オフィスビルの空室率、賃料水準などで判断できます。
2024年現在、東京都心部のマンション価格は高騰しており、平均価格は1億円を超える水準です。
価格上昇は野村不動産HDの売上増加に寄与していますが、一方で購入者の手が届きにくくなり、販売戸数の減少リスクもあります。
オフィスビル市況は、コロナ禍で一時的に空室率が上昇しましたが、2024年現在は回復傾向にあります。
都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)の空室率は約5%前後で推移しており、適正水準に戻っています。
賃料も緩やかに上昇しており、ビル賃貸事業の収益環境は良好です。
不動産市況は、国土交通省の「不動産価格指数」、日本不動産研究所の「不動産投資家調査」、三鬼商事の「オフィスビル市況」などの統計データで確認できます。
また、マンション価格は不動産経済研究所の「首都圏マンション市場動向」が参考になります。
市況の変化を定期的にチェックすることで、投資タイミングを見極めることができます。
企業の業績発表は株価に直接的な影響を与えます。
野村不動産HDは年4回(第1四半期、中間、第3四半期、通期)決算を発表しており、発表内容が市場予想を上回れば株価は上昇し、下回れば下落する傾向があります。
特に通期の業績予想の修正や配当予想の変更は、株価に大きなインパクトを与えます。
2024年10月の中間決算では、営業利益が前年同期比16.3%減と減益となりましたが、通期予想は据え置かれました。
また、最大50億円の自社株買いと1株を5株に分割する株式分割が発表され、株主還元強化の姿勢が評価されました。
このように、業績数値だけでなく、経営方針や株主還元策も株価に影響します。
業績発表は各社のIRページや、TDnet(適時開示情報閲覧サービス)で確認できます。
また、証券会社のアナリストレポートでは、業績の分析や今後の見通しが詳しく解説されています。
決算発表日は事前に公表されますので、IRカレンダーをチェックして発表前後の株価変動に備えることが重要です。
野村不動産HD株を購入するには、証券会社で口座を開設する必要があります。
手数料の安さ、取引ツールの使いやすさ、サービス内容などを比較して、自分に合った証券会社を選びましょう。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む) |
| 取引手数料 | 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。 |
| NISA対応 | 〇 |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年3月3日時点 |
| 外国株 | 8カ国/米国株式(5,000銘柄) |
| 取引ツール(PC) | HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー |
| スマホアプリ | SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD |
| 提携銀行口座 | SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行 |
| ポイント投資・付与 | Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
SBI証券は国内最大手のネット証券で、口座数は約1,500万口座を誇ります。
最大の特徴は、国内株式の現物取引・信用取引の売買手数料が原則無料である点です。
野村不動産HD株の購入・売却にかかる手数料がゼロなので、コストを抑えて投資できます。
SBI証券の特徴
国内株式手数料:原則無料
投資信託:約2,600本
単元未満株:S株(約3,500銘柄)
IPO取扱:年間78銘柄(2024年実績)
ポイント:Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALマイル、PayPayポイント
取引ツールも充実しており、PC向けの「HYPER SBI 2」、スマホ向けの「SBI証券アプリ」は初心者から上級者まで使いやすいと評判です。
また、Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALマイル、PayPayポイントなど、5種類のポイントから選んで貯められる点も魅力です。
投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まり、貯まったポイントで投資信託を購入することもできます。
NISA口座にも対応しており、野村不動産HD株をNISA口座で購入すれば、配当金や売却益が非課税になります。
IPO(新規公開株)の取扱実績も業界トップクラスで、2024年は78銘柄を取り扱っています。
口座開設は最短翌営業日で完了し、オンラインで申し込みが完結します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約12,000,000口座 ※2025年1月時点 |
| 取引手数料 | 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 263銘柄 ※2025年4月24日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年4月24日時点 |
| 外国株 | 6カ国/米国株式(約4,500銘柄) |
| 取引ツール(PC) | マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4 |
| スマホアプリ | iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物 |
| 提携銀行口座 | 楽天銀行(マネーブリッジ) |
| ポイント投資・付与 | 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
楽天証券は楽天グループのネット証券で、口座数は約1,200万口座です。
国内株式の現物取引手数料は原則無料、信用取引手数料も低コストです。
楽天経済圏を利用している方には特におすすめで、楽天ポイントを投資に活用できる点が大きな魅力です。
楽天証券の特徴
国内株式手数料:現物取引原則無料
投資信託:約2,550本
単元未満株:かぶミニ®(約2,100銘柄)
IPO取扱:年間56銘柄(2024年実績)
ポイント:楽天ポイント
楽天証券で株式や投資信託を購入すると楽天ポイントが貯まり、貯まったポイントで株式や投資信託を購入できます。
また、楽天カードで投資信託の積立をすると、積立額の最大1%のポイントが還元されます。
楽天市場でのお買い物のポイント倍率も上がるため、楽天サービスをよく使う方には大きなメリットです。
取引ツールは、PC向けの「MARKET SPEED Ⅱ」、スマホ向けの「iSPEED」が高機能で使いやすいと評判です。
特にMARKET SPEED Ⅱは、リアルタイム株価、豊富なテクニカル指標、ニュース・適時開示情報など、投資判断に必要な情報が一画面で確認できます。
NISA口座にも対応しており、口座開設は最短翌営業日で完了します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数(残あり口座) | 約105.3万口座 ※2025年3月末時点 |
| 取引手数料 | 【国内株式】 約定代金 × 最大1.265%(税込) ※最低手数料2,750円(税込) 【米国株式】 約定代金 × 0.495%(税込) ※最低手数料22米ドル(税込) ※手数料は取引チャネルや銘柄により異なります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA:つみたて投資枠・成長投資枠ともに対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 29銘柄 ※2025年時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式(約4,000銘柄) / 米国株式 / 投資信託(約285本) |
| 投資信託 | 約4,054本 ※2025年7月時点 |
| 外国株 | 米国株:約4,500銘柄 その他外国株:取扱限定的 |
| 取引ツール(PC) | オンライントレード(WEB) 専用取引アプリ(PC版) |
| スマホアプリ | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券アプリ(iOS / Android対応) |
| 提携銀行口座 | 三菱UFJ銀行(即時入出金サービス対応) |
| ポイント投資・付与 | なし(ポイント投資制度は未対応) |
| 口座開設スピード | 通常2〜3営業日 ※オンライン申込後、書類提出状況により変動 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループと米国モルガン・スタンレーの合弁によるネット証券です。
口座数は約1,800万口座で、対面証券とネット証券の両方のサービスを提供しています。
IPO(新規公開株)の取扱実績が豊富で、2024年は21銘柄を取り扱い、そのうち9銘柄で主幹事を務めています。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の特徴
投資信託:約750本
単元未満株:約1,200銘柄
IPO取扱:年間21銘柄、主幹事9社(2024年実績)
ポイント:Pontaポイント
外国株:14カ国対応
国内株式の売買手数料は、少額取引では他社より高めですが、大口取引では割安になる料金体系です。
投資信託の取扱本数は約750本で、つみたてNISA対象商品は約30本と他社より少なめですが、厳選された商品ラインナップとなっています。
Pontaポイントが貯まり、貯まったポイントで投資信託を購入できます。
三菱UFJフィナンシャル・グループの一員として、信頼性と安定性が高い点も魅力です。
対面での相談も可能なので、投資初心者で専門家のアドバイスを受けたい方にも向いています。
口座開設は最短2営業日で完了します。
米国株は約650銘柄、外国株は14カ国に対応しており、グローバル投資にも適しています。
証券会社を選ぶ際のポイントは、①売買手数料、②取引ツールの使いやすさ、③取扱商品の豊富さ、④ポイント還元、⑤NISA対応、⑥サポート体制の6つです。
野村不動産HD株の購入だけなら、手数料無料のSBI証券か楽天証券がおすすめです。
楽天経済圏を活用している方は楽天証券、IPO投資にも興味がある方はSBI証券か三菱UFJモルガン・スタンレー証券が向いています。
また、投資初心者で専門家のアドバイスを受けたい方は、対面サービスもある三菱UFJモルガン・スタンレー証券が安心です。
NISA口座は1人1口座しか開設できないため、メイン口座として使う証券会社を慎重に選びましょう。
口座開設は無料で、複数の証券会社で口座を開設することも可能です。
まずはSBI証券か楽天証券で口座を開設し、使い勝手を試してから判断するのも良い方法です。
野村不動産ホールディングスは、「プラウド」ブランドのマンション分譲と都心部のオフィスビル開発を主力とする総合不動産デベロッパーです。
株価は960円前後で推移し、配当利回りは約3.75%と高水準です。
14期連続増配を実現しており、株主還元に積極的な企業と言えます。
業績は安定成長を続けており、ROE約10%と資本効率も高い水準です。
PER約10倍、PBR約0.9倍と株価指標は割安な水準にあり、投資妙味があります。
三井不動産・住友不動産と比較すると事業規模は小さいものの、利益率は高く、マンション分譲に特化した強みを持っています。
株価は金利動向、不動産市況、業績発表の3つの要因に大きく影響されます。
金利上昇局面では株価が下落しやすいため、日本銀行の金融政策や長期金利の動きに注意が必要です。
また、マンション市況やオフィスビル空室率などの不動産市況も定期的にチェックしましょう。
野村不動産HD株を購入するには、SBI証券、楽天証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券などの証券会社で口座を開設します。
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NISA口座を活用すれば、配当金や売却益が非課税になり、より効率的に資産形成できます。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。株価は変動し、金利上昇や不動産市況の悪化により損失が発生する可能性もあります。ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、慎重にご検討ください。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、詳しくは証券会社や専門家にご相談ください。
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