ネット証券を比較|選び方とおすすめ証券会社を解説

株式投資を始めたいけれど、どの証券会社を選べばいいか迷っていませんか。
手数料の安さ、取扱商品の豊富さ、使いやすさなど、証券会社によって特徴は大きく異なります。
この記事では、初心者から経験者まで幅広い方におすすめできる証券会社を5社厳選し、それぞれの強みと選び方のポイントを詳しく解説します。
手数料比較やNISA対応状況、投資スタイル別の推奨証券会社もご紹介しますので、あなたに最適な証券会社が見つかるはずです。
口座開設から取引開始までの具体的な流れや、失敗しないための注意点もお伝えします。
目次
株式投資におすすめの証券会社5社
株式投資を始める際、最初に決めるべきは証券会社選びです。
手数料の安さ、取扱商品の豊富さ、使いやすさなど、証券会社によって特徴は大きく異なります。
ここでは、初心者から経験者まで幅広い方におすすめできる主要5社を厳選してご紹介します。
それぞれの証券会社には独自の強みがあり、投資スタイルや目的によって最適な選択肢は変わります。
以下で各社の特徴を詳しく見ていきましょう。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む) |
| 取引手数料 | 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。 |
| NISA対応 | 〇 |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年3月3日時点 |
| 外国株 | 8カ国/米国株式(5,000銘柄) |
| 取引ツール(PC) | HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー |
| スマホアプリ | SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD |
| 提携銀行口座 | SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行 |
| ポイント投資・付与 | Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
SBI証券の特徴
口座開設数約1,500万を誇る業界最大手
投資信託約2,600本、外国株8カ国、米国株約5,000銘柄の圧倒的な商品ラインナップ
国内株式の現物・信用取引は原則無料
5種類のポイントが貯まり、投資にも使える
SBI証券は口座開設数約1,500万を誇る業界最大手のネット証券です。
取扱商品の豊富さと手数料の安さで、初心者から上級者まで幅広い投資家に支持されています。
最大の特徴は、投資信託約2,600本、外国株8カ国、米国株約5,000銘柄という圧倒的な商品ラインナップです。
国内株式の現物・信用取引は原則無料で、コストを抑えた投資が可能です。
S株(単元未満株)を利用すれば、約3,500銘柄を1株から購入できるため、少額投資を始めたい方にも最適です。
NISA・つみたてNISAにも完全対応しており、つみたて投資枠対象の投資信託は約271本と充実しています。
Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALポイント、PayPayポイントの5種類のポイントが貯まり、投資にも使えます。
クレカ積立を利用すれば、積立投資でポイントを効率的に貯められます。
IPO投資においても年間78銘柄(2024年実績)と取扱数が多く、主幹事実績も年間12社と高水準です。
取引ツールは「HYPER SBI 2」をはじめとする高機能なPC版ツールと、SBI証券アプリなど6種類のスマホアプリを提供しており、初心者から上級者まで満足できる環境が整っています。
口座開設は最短翌営業日と迅速で、オンラインで手続きが完結します。
総合力の高さから、どの証券会社を選ぶか迷ったらSBI証券を選んでおけば間違いないでしょう。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約12,000,000口座 ※2025年1月時点 |
| 取引手数料 | 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 263銘柄 ※2025年4月24日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年4月24日時点 |
| 外国株 | 6カ国/米国株式(約4,500銘柄) |
| 取引ツール(PC) | マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4 |
| スマホアプリ | iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物 |
| 提携銀行口座 | 楽天銀行(マネーブリッジ) |
| ポイント投資・付与 | 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
楽天証券の特徴
口座開設数約1,200万の主要ネット証券
楽天ポイントが貯まり、投資に使える
国内株式の現物取引は原則無料
楽天経済圏との相性が抜群
楽天証券は口座開設数約1,200万を誇り、楽天経済圏を活用したポイント投資が最大の魅力です。
楽天カードや楽天銀行との連携で、日常生活と投資を効率的に結びつけられます。
国内株式の現物取引は原則無料で、手数料の安さはSBI証券と並びます。
投資信託約2,550本、米国株約4,500銘柄と商品ラインナップも充実しており、かぶミニ®を利用すれば約2,100銘柄を1株から購入できます。
楽天ポイントの貯まりやすさと使いやすさが楽天証券の最大の特徴です。
楽天カードでのクレカ積立により、投資信託の積立でポイントが貯まります。
貯まったポイントは投資信託や国内株式の購入に使えるため、実質的な投資元本を増やせます。
楽天市場での買い物でもポイント倍率がアップするため、楽天経済圏をよく利用する方には特におすすめです。
NISA・つみたてNISAにも対応しており、つみたて投資枠対象の投資信託は約200本です。
IPO取扱実績は年間56銘柄(2024年実績)と、SBI証券に次ぐ水準です。
取引ツールは「MARKET SPEED Ⅱ」が高い評価を受けており、リアルタイム株価情報や高度なチャート分析機能を無料で利用できます。
スマホアプリ「iSPEED」も使いやすく、外出先でも快適に取引できます。
口座開設は最短翌営業日で、楽天銀行との連携(マネーブリッジ)を設定すれば、普通預金金利が優遇されるメリットもあります。
楽天経済圏を活用している方なら、楽天証券が最適な選択肢です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約2,700,000口座 ※2025年2月時点 |
| 取引手数料 | 【取引毎手数料コース】
|
| NISA対応 | 〇(日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(銘柄数は公式サイトで確認) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 米国株 / 中国株 / 投資信託(約1,750本以上) |
| 投資信託 | 約1,800本(購入時手数料すべて無料) |
| 外国株 | 2カ国/米国株:約5,000銘柄以上(2025年1月27日時点) |
| 取引ツール(PC) | マネックストレーダー / 銘柄スカウター |
| スマホアプリ | マネックス証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ |
| 提携銀行口座 | マネックス証券専用銀行口座(詳細は公式サイトで確認) |
| ポイント投資・付与 | マネックスポイント / dポイント(投資信託の積立に利用可能) |
| 口座開設スピード | オンライン申込で最短翌営業日 |
マネックス証券の特徴
米国株約5,000銘柄を取り扱い
米国株の取引手数料は約定代金の0.495%(税込)と低水準
米国株専用アプリ「トレードステーション米国株」が充実
クレカ積立で1.1%のポイント還元
マネックス証券は米国株投資に強みを持つネット証券で、約5,000銘柄の米国株を取り扱っています。
米国株の取引手数料は約定代金の0.495%(税込)と低水準で、米国株投資を本格的に行いたい方に最適です。
国内株式の取引手数料は、現物取引が55円~1,070円(税込)、信用取引が99円~385円(税込)と、主要ネット証券の中では標準的な水準です。
投資信託は約1,800本、ワン株(単元未満株)は約1,500銘柄を取り扱っています。
マネックス証券の特徴は、米国株の情報提供とツールの充実度です。
米国株専用のアプリ「トレードステーション米国株」では、リアルタイム株価や詳細なチャート分析、銘柄スクリーニング機能が利用できます。
米国株の企業情報やアナリストレポートも豊富で、情報収集から取引まで一貫して行えます。
NISA・つみたてNISAにも対応しており、つみたて投資枠対象の投資信託は約217本です。
IPO取扱実績は年間54銘柄(2024年実績)と、主要ネット証券の中では中堅の水準です。
マネックスポイントとdポイントが貯まり、貯まったポイントは投資信託の購入や他のポイントへの交換に利用できます。
クレカ積立にも対応しており、マネックスカードでの積立で1.1%のポイント還元を受けられます。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約1,670,000口座 ※2025年3月時点 |
| 取引手数料 | 【ボックスレート(1日定額制)】 1日の約定代金合計50万円まで:0円 50万円超:1,000円(税込1,100円)~※25歳以下なら約定代金に関わらず手数料無料 |
| NISA対応 | 〇(日本株、米国株、投資信託すべて売買手数料無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(銘柄数は公式サイトで確認) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 米国株 / 投資信託(約1,800本以上) |
| 投資信託 | 約1,900本以上(購入時手数料すべて無料) |
| 外国株 | 米国株:約4,900銘柄(2025年4月23日時点) |
| 取引ツール(PC) | ネットストック・ハイスピード(無料) |
| スマホアプリ | 日本株アプリ / 投信アプリ / 米国株アプリ(すべて無料) |
| 提携銀行口座 | MATSUI Bank(松井証券専用銀行) |
| ポイント投資・付与 | 松井証券ポイント(投資信託の積立に利用可能) |
| 口座開設スピード | 最短即日(スマートフォンによるオンライン申込) |
松井証券の特徴
25歳以下は手数料完全無料
26歳以上でも1日50万円までは手数料無料
創業100年以上の老舗証券会社
サポート体制が充実
松井証券は創業100年以上の歴史を持つ老舗証券会社で、25歳以下の投資家に対する手数料無料サービスが最大の特徴です。
若年層の資産形成を応援する姿勢が評価されています。
25歳以下の方は、国内株式の現物取引・信用取引が完全無料です。
26歳以上の方でも、1日の約定代金合計が50万円までなら手数料無料で取引できます。
少額投資から始めたい初心者や、若年層の投資家には特におすすめです。
投資信託は約1,900本、米国株は約4,900銘柄を取り扱っています。
単元未満株取引にも対応しており、1株から株式を購入できます。
NISA・つみたてNISAにも対応し、つみたて投資枠対象の投資信託は約250本です。
松井証券の特徴は、サポート体制の充実度です。
電話サポートは平日8時30分~17時まで対応しており、投資初心者でも安心して相談できます。
オンラインセミナーや投資情報コンテンツも豊富で、投資の知識を深めながら実践できる環境が整っています。
取引ツールは「マーケットラボ」など12種類のPC版ツールと、日本株アプリなど8種類のスマホアプリを提供しています。
シンプルで使いやすいインターフェースが初心者に好評です。
IPO取扱実績は年間54銘柄(2024年実績)と、主要ネット証券の中では中堅の水準です。
松井証券ポイントが貯まり、投資信託の購入やAmazonギフトカードへの交換に利用できます。
口座開設は最短即日で、オンラインで手続きが完結します。
25歳以下の方や、手厚いサポートを受けながら投資を始めたい方には松井証券が最適です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数(残あり口座) | 約105.3万口座 ※2025年3月末時点 |
| 取引手数料 | 【国内株式】 約定代金 × 最大1.265%(税込) ※最低手数料2,750円(税込) 【米国株式】 約定代金 × 0.495%(税込) ※最低手数料22米ドル(税込) ※手数料は取引チャネルや銘柄により異なります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA:つみたて投資枠・成長投資枠ともに対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 29銘柄 ※2025年時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式(約4,000銘柄) / 米国株式 / 投資信託(約285本) |
| 投資信託 | 約4,054本 ※2025年7月時点 |
| 外国株 | 米国株:約4,500銘柄 その他外国株:取扱限定的 |
| 取引ツール(PC) | オンライントレード(WEB) 専用取引アプリ(PC版) |
| スマホアプリ | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券アプリ(iOS / Android対応) |
| 提携銀行口座 | 三菱UFJ銀行(即時入出金サービス対応) |
| ポイント投資・付与 | なし(ポイント投資制度は未対応) |
| 口座開設スピード | 通常2〜3営業日 ※オンライン申込後、書類提出状況により変動 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の特徴
主幹事実績年間9社(2024年実績)
IPO投資で当選確率を高めたい方に有力
店舗での対面サポートを受けられる
Pontaポイントが貯まる
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループと米国モルガン・スタンレーの合弁による大手証券会社です。
IPO投資における主幹事実績の高さが最大の強みです。
IPO取扱実績は年間21銘柄(2024年実績)ですが、主幹事実績は年間9社と高水準です。
主幹事証券会社は新規上場企業の株式を最も多く割り当てられるため、IPO投資で当選確率を高めたい方には有力な選択肢となります。
国内株式の取引手数料は、約定金額に応じて0.055%~0.99%+固定手数料となっており、ネット専業証券と比べるとやや高めです。
しかし、大手証券会社ならではの情報提供力と、店舗での対面サポートを受けられるメリットがあります。
投資信託は約750本、米国株は約650銘柄を取り扱っています。
単元未満株取引にも対応しており、約1,200銘柄を1株から購入できます。
NISA・つみたてNISAにも対応し、つみたて投資枠対象の投資信託は約30本です。
Pontaポイントが貯まり、投資信託の保有残高に応じてポイントが付与されます。
貯まったポイントは投資信託の購入に利用できます。
取引ツールはWEBアプリのみの提供となっており、専用のPC版ツールやスマホアプリはありません。
しかし、店舗での対面サポートや電話サポートが充実しており、投資初心者でも安心して相談できます。
口座開設は最短2営業日で、オンラインまたは店舗で手続きできます。
IPO投資を重視する方や、対面でのサポートを受けながら投資したい方には三菱UFJモルガン・スタンレー証券がおすすめです。
証券会社を選ぶときの5つのポイント
証券会社選びで失敗しないためには、自分の投資スタイルや目的に合った判断基準を持つことが大切です。
手数料の安さだけで選ぶと、後で不便さに気づくこともあります。
ここでは、証券会社を選ぶ際に確認すべき5つの重要なポイントを解説します。
株式取引の手数料は、証券会社によって大きく異なります。
手数料体系は主に「1約定ごとプラン」と「1日定額プラン」の2種類があり、取引頻度や取引金額によって有利なプランが変わります。
1約定ごとプランは取引のたびに手数料がかかり、1日定額プランは1日の約定代金合計に対して手数料が決まります。
少額で頻繁に取引する方は1日定額プラン、まとまった金額で取引する方は1約定ごとプランが有利です。
SBI証券や楽天証券は国内株式の現物取引が原則無料で、コストを最小限に抑えられます。
証券会社によって取り扱う商品の種類と数は大きく異なります。
国内株式だけでなく、投資信託、外国株、債券、ETF、REIT、単元未満株など、多様な商品を扱っている証券会社を選ぶと、投資の選択肢が広がります。
特に投資信託の本数は重要で、SBI証券は約2,600本、楽天証券は約2,550本と充実しています。
米国株投資を考えている方は、マネックス証券やSBI証券のように約5,000銘柄を取り扱う証券会社が有力な選択肢となります。
将来的に投資対象を広げたい方は、取扱商品が豊富な証券会社を選んでおくと安心です。
2024年から新NISA制度がスタートし、つみたて投資枠と成長投資枠を併用できるようになりました。
NISA口座は1人1口座しか開設できないため、証券会社選びは慎重に行う必要があります。
つみたて投資枠対象の投資信託の本数は証券会社によって異なり、SBI証券は約271本、楽天証券は約200本と充実しています。
NISA口座での取引手数料が無料かどうかも重要なポイントです。
クレカ積立の還元率も証券会社によって異なるため、長期的な資産形成を考える方は還元率の高い証券会社を選ぶとメリットが大きくなります。
取引ツールやスマホアプリの使いやすさは、日々の取引の快適さに直結します。
初心者はシンプルで直感的に操作できるツールを、上級者は高度なチャート分析機能やカスタマイズ性の高いツールを重視するとよいでしょう。
楽天証券の「MARKET SPEED Ⅱ」やSBI証券の「HYPER SBI 2」は、リアルタイム株価情報や詳細なチャート分析機能を無料で利用できます。
スマホアプリも各社が力を入れており、外出先でも快適に取引できる環境が整っています。
デモ画面や口コミを確認して、自分に合ったツールを提供している証券会社を選びましょう。
ポイント還元や特典は、実質的な投資コストを下げる重要な要素です。
SBI証券はVポイント、Pontaポイント、dポイント、JALポイント、PayPayポイントの5種類から選べ、楽天証券は楽天ポイントが貯まります。
クレカ積立を利用すれば、投資信託の積立でポイントが貯まり、貯まったポイントは投資に使えます。
楽天証券の場合、楽天市場での買い物のポイント倍率もアップするため、楽天経済圏を活用している方には大きなメリットです。
口座開設キャンペーンも各社が実施しており、条件を満たせば数千円~数万円のキャッシュバックを受けられることもあります。
ポイント投資を活用すれば、現金を使わずに投資を始められるため、投資初心者にもおすすめです。
投資の目的やスタイルによって、最適な証券会社は異なります。
手数料の安さや商品ラインナップだけでなく、自分の投資スタイルに合った強みを持つ証券会社を選ぶことで、より効率的な資産形成が可能です。
ここでは、代表的な4つの投資スタイル別におすすめの証券会社をご紹介します。
長期的な資産形成を目指すなら、NISA対応が充実し、投資信託の本数が多く、クレカ積立のポイント還元率が高い証券会社がおすすめです。
SBI証券は約271本のつみたて投資枠対象投資信託を取り扱い、Vポイントなど5種類のポイントから選べます。
三井住友カードでのクレカ積立なら最大5%のポイント還元を受けられ、長期的には大きな差になります。
楽天証券も約200本の投資信託を取り扱い、楽天カードでのクレカ積立でポイントが貯まります。
貯まった楽天ポイントは投資信託の購入に使えるため、実質的な投資元本を増やせます。
マネックス証券はマネックスカードでのクレカ積立で1.1%のポイント還元があり、米国株を含めた長期投資を考えている方に適しています。
長期投資では手数料やポイント還元の小さな差が、複利効果で大きな差になるため、総合的なコストパフォーマンスを重視しましょう。
米国株や外国株への投資を考えているなら、取扱銘柄数が多く、取引手数料が安く、情報提供が充実している証券会社を選びましょう。
マネックス証券は約5,000銘柄の米国株を取り扱い、取引手数料は約定代金の0.495%(税込)と低水準です。
米国株専用のアプリ「トレードステーション米国株」では、リアルタイム株価や詳細なチャート分析、銘柄スクリーニング機能が利用できます。
SBI証券も約5,000銘柄の米国株を取り扱い、外国株は8カ国と最も多くの国の株式に投資できます。
楽天証券は約4,500銘柄の米国株を取り扱い、楽天ポイントを使った米国株投資も可能です。
moomoo証券は約7,000銘柄以上の米国株を取り扱い、取引手数料が安いことが特徴です。
米国株投資では為替手数料も重要なコストとなるため、各社の為替手数料も比較して選びましょう。
IPO投資で当選確率を高めるには、主幹事実績が多く、IPO取扱数が多い証券会社を選ぶことが重要です。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は主幹事実績が年間9社(2024年実績)と高水準で、IPO投資を重視する方には有力な選択肢です。
SBI証券はIPO取扱数が年間78銘柄(2024年実績)と最も多く、主幹事実績も年間12社と高水準です。
SMBC日興証券は主幹事実績が年間22社と非常に高く、IPO取扱数も年間52銘柄と充実しています。
野村證券は主幹事実績が年間16社、みずほ証券は年間19社と、大手証券会社は主幹事実績が高い傾向にあります。
IPO投資の当選確率を上げるためには、複数の証券会社で口座を開設し、それぞれから申し込むことが有効です。主幹事証券会社は新規上場企業の株式を最も多く割り当てられるため、主幹事実績の高い証券会社を優先的に選びましょう。
投資初心者が少額から始めるなら、手数料が安く、単元未満株取引に対応し、サポート体制が充実している証券会社がおすすめです。
松井証券は25歳以下なら手数料完全無料、26歳以上でも1日50万円までは手数料無料で取引できます。
単元未満株取引にも対応しており、1株から株式を購入できるため、数千円から投資を始められます。
SBI証券のS株は約3,500銘柄を1株から購入でき、国内株式の現物取引は原則無料です。
楽天証券のかぶミニ®は約2,100銘柄を1株から購入でき、楽天ポイントを使った投資も可能です。
初心者向けのオンラインセミナーや投資情報コンテンツが充実しているかも重要なポイントです。
松井証券やSBI証券は初心者向けコンテンツが豊富で、投資の知識を深めながら実践できます。
電話サポートやチャットサポートの対応時間も確認し、困ったときにすぐ相談できる環境が整っている証券会社を選びましょう。
株式投資の始め方
証券会社を選んだら、次は実際に口座を開設し、取引を始める準備をします。
口座開設自体は難しくありませんが、手順を理解しておくとスムーズに進められます。
ここでは、口座開設から最初の取引までの具体的な流れを解説します。
証券口座の開設は、オンラインで完結できる証券会社がほとんどです。
まず、証券会社の公式サイトから口座開設の申し込みを行います。
SBI証券や楽天証券は最短翌営業日、松井証券は最短即日で口座開設が完了します。初心者には特定口座(源泉徴収あり)がおすすめです。
口座開設が完了したら、取引資金を入金します。
入金方法は主に「即時入金」と「銀行振込」の2種類があります。
即時入金は、証券会社と提携している銀行のインターネットバンキングから入金する方法で、手数料無料でリアルタイムに反映されます。
SBI証券や楽天証券は、主要なネット銀行と提携しており、即時入金が便利です。
銀行振込は、証券会社が指定する銀行口座に振り込む方法です。
振込手数料は自己負担となり、反映までに時間がかかることがあります。
楽天証券の場合、楽天銀行との連携(マネーブリッジ)を設定すれば、自動入出金機能が利用でき、資金管理が効率的になります。
入金額は、自分の投資計画に基づいて決めましょう。初心者は、生活費や緊急資金とは別の余裕資金から始めることが大切です。一般的には、月収の1~3カ月分程度の余裕資金を投資に回すのが目安とされています。
入金が完了したら、いよいよ最初の取引です。
まず、取引ツールまたはスマホアプリにログインします。
最初は少額で取引し、操作に慣れることを優先しましょう。投資信託のつみたて投資なら、毎月一定額を自動的に購入する設定ができるため、初心者でも続けやすい方法です。
手数料を比較
株式投資では、取引のたびに手数料がかかります。
手数料は確実なコストとなるため、長期的には投資成績に大きな影響を与えます。
証券会社によって手数料体系は大きく異なるため、自分の取引スタイルに合った証券会社を選ぶことが重要です。
1約定ごとプランは、取引のたびに手数料がかかるプランです。
取引回数が少なく、まとまった金額で取引する方に適しています。
| 証券会社 | 現物取引手数料 | 信用取引手数料 |
| SBI証券 | 原則無料 | 原則無料 |
| 楽天証券 | 原則無料 | 0円~1,385円(税込) |
| マネックス証券 | 55円~1,070円(税込) | 99円~385円(税込) |
| 松井証券 | 25歳以下無料 | 25歳以下無料 |
| DMM株 | 55円~880円(25歳以下実質無料) | 0円 |
SBI証券と楽天証券は国内株式の現物取引が原則無料で、最もコストを抑えられます。1約定ごとプランは、取引金額が大きいほど手数料率が下がる傾向にあります。
1日定額プランは、1日の約定代金合計に対して手数料が決まるプランです。
少額で頻繁に取引する方に適しています。
| 証券会社 | 1日の約定代金 | 手数料 |
| SBI証券 | 100万円まで | 無料 |
| 楽天証券 | 100万円まで | 無料 |
| 松井証券 | 50万円まで | 無料 |
| 三菱UFJeスマート証券 | 100万円以下 | 無料 |
1日定額プランは、デイトレードや少額での分散投資を行う方に有利です。
複数の銘柄を少額ずつ購入する場合、1日定額プランの方がコストを抑えられます。
手数料を抑えるためのコツをいくつかご紹介します。
手数料は小さな差に見えても、長期的には複利効果で大きな差になるため、コスト意識を持って証券会社やプランを選びましょう。
NISA・つみたてNISAで証券会社を選ぶポイント
2024年から新NISA制度がスタートし、つみたて投資枠と成長投資枠を併用できるようになりました。
NISA口座は1人1口座しか開設できないため、証券会社選びは特に慎重に行う必要があります。
ここでは、NISAで証券会社を選ぶ際の重要なポイントを解説します。
つみたて投資枠で投資できる投資信託は、金融庁が定める基準を満たした商品に限られます。
証券会社によって取扱本数は異なり、選択肢の多さが重要なポイントです。
SBI証券は約271本と充実しており、幅広い選択肢から自分に合った投資信託を選べます。
楽天証券は約200本、マネックス証券は約217本、松井証券は約250本と、主要ネット証券は充実したラインナップを提供しています。
一方、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は約30本、みずほ証券は約10本と、大手対面証券は取扱本数が少ない傾向にあります。
つみたて投資枠では、インデックスファンドを中心に、信託報酬が低く、長期的な資産形成に適した商品を選ぶことが大切です。取扱本数が多い証券会社なら、様々な資産クラスや運用方針の投資信託から選べるため、自分の投資方針に合った商品を見つけやすくなります。
NISA口座での取引手数料は、証券会社によって異なります。
多くのネット証券では、NISA口座での国内株式の取引手数料が無料です。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券は、NISA口座での国内株式の買付手数料が無料で、コストを抑えた投資が可能です。
成長投資枠では、国内株式や海外株式、投資信託など幅広い商品に投資できますが、手数料が無料かどうかは証券会社によって異なります。
外国株の取引手数料や為替手数料も確認しておきましょう。
NISA口座は非課税のメリットが大きいため、手数料無料の証券会社を選ぶことで、そのメリットを最大限に活かせます。
クレジットカードで投資信託の積立を行うと、カード利用ポイントが貯まります。
還元率は証券会社とカードの組み合わせによって異なり、長期的には大きな差になります。
| 証券会社 | 対応カード | ポイント還元率 |
| SBI証券 | 三井住友カード | 最大5% |
| 楽天証券 | 楽天カード | 0.5%~1% |
| マネックス証券 | マネックスカード | 1.1% |
| 三菱UFJeスマート証券 | au PAYカード | 1% |
クレカ積立の上限額は月5万円(年間60万円)までと決まっているため、最大限活用することで年間数千円~数万円のポイントを獲得できます。
長期的な資産形成では、このポイント還元が複利効果で大きな差になるため、還元率の高い組み合わせを選ぶことが重要です。
証券会社を選ぶときの注意点
証券会社選びでは、メリットだけでなく、デメリットや注意点も理解しておくことが大切です。
後で「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、ここでは証券会社を選ぶ際の重要な注意点を解説します。
手数料の安さは重要な判断基準ですが、それだけで証券会社を選ぶと失敗することがあります。
手数料が安くても、取扱商品が少なかったり、取引ツールが使いにくかったりすると、投資の選択肢が限られてしまいます。
例えば、国内株式の手数料は安くても、投資信託の本数が少なければ、分散投資の選択肢が狭まります。米国株の取扱銘柄が少ない証券会社では、海外投資の機会を逃すことになります。
また、手数料無料をうたっていても、条件付きの場合があります。
一定の取引金額までは無料でも、それを超えると手数料がかかることもあります。
信用取引や外国株取引では別途手数料がかかる場合もあるため、自分が利用する取引の手数料体系を総合的に確認しましょう。
取引ツールやスマホアプリの使いやすさは、日々の取引の快適さに直結します。
口座開設後に「ツールが使いにくい」と気づいても、すぐに他の証券会社に乗り換えるのは手間がかかります。
証券会社によって、取引ツールの機能や操作性は大きく異なります。
初心者向けのシンプルなツールを提供している証券会社もあれば、上級者向けの高機能ツールに特化している証券会社もあります。
多くの証券会社は、デモ画面や体験版を提供しています。実際に操作してみて、画面の見やすさ、注文の出しやすさ、チャート機能の充実度などを確認することをおすすめします。
投資初心者や、困ったときにすぐ相談したい方は、サポート体制の充実度も重要な判断基準です。
ネット証券は手数料が安い反面、対面でのサポートが受けられないことが多いため、電話やチャットでのサポート体制を確認しておきましょう。
松井証券は、電話サポートが平日8時30分~17時まで対応しており、投資初心者でも安心して相談できます。
SBI証券や楽天証券も、電話サポートやチャットサポートを提供しています。
大手対面証券(野村證券、SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券など)は、店舗での対面サポートを受けられるメリットがあります。
投資相談や資産運用のアドバイスを受けたい方は、対面サポートのある証券会社を選ぶとよいでしょう。ただし、対面証券は手数料が高めに設定されていることが多いため、サポートの必要性とコストのバランスを考えて選びましょう。
また、初心者向けのオンラインセミナーや投資情報コンテンツが充実しているかも重要です。
投資の知識を深めながら実践できる環境が整っている証券会社を選ぶと、長期的な資産形成に役立ちます。
証券会社選びや株式投資に関して、多くの方が疑問に思うポイントをまとめました。
ここでは、特によくある質問とその回答をご紹介します。
はい、複数の証券会社で口座を開設することは可能です。証券口座は何社でも開設でき、それぞれの証券会社の強みを活かした使い分けができます。例えば、国内株式はSBI証券、米国株はマネックス証券、IPO投資は三菱UFJモルガン・スタンレー証券といった使い分けが可能です。ただし、NISA口座は1人1口座しか開設できないため、どの証券会社でNISA口座を開設するかは慎重に選びましょう。
ほとんどの証券会社では、口座開設手数料や口座維持手数料は無料です。SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券など、主要なネット証券はすべて口座開設・維持が無料です。取引をしなくても費用はかからないため、複数の証券会社で口座を開設しても問題ありません。ただし、取引を行う際には、売買手数料や信用取引の金利などがかかります。
証券会社が倒産しても、預けている株式や投資信託は保護されます。金融商品取引法により、証券会社は顧客の資産を自社の資産と分別管理することが義務付けられています。また、日本投資者保護基金に加入している証券会社であれば、万が一の場合でも1人あたり1,000万円までの補償を受けられます。主要な証券会社はすべて日本投資者保護基金に加入しているため、安心して利用できます。
初心者は、生活費や緊急資金とは別の余裕資金から始めることが大切です。一般的には、月収の1~3カ月分程度の余裕資金を投資に回すのが目安とされています。単元未満株取引を利用すれば、数千円から株式投資を始められます。投資信託のつみたて投資なら、月100円から始められる証券会社もあります。最初は少額で始めて、投資に慣れてから徐々に金額を増やしていく方法がおすすめです。
特定口座(源泉徴収あり)で取引している場合、証券会社が税金の計算と納付を代行してくれるため、原則として確定申告は不要です。ただし、複数の証券会社で取引していて損益通算をしたい場合や、損失の繰越控除を受けたい場合は、確定申告をすることでメリットがあります。NISA口座での取引は非課税のため、確定申告は不要です。一般口座や特定口座(源泉徴収なし)で取引している場合は、自分で確定申告を行う必要があります。
株式投資を始めるには、自分の投資スタイルや目的に合った証券会社を選ぶことが重要です。
SBI証券は業界最大手で商品ラインナップが豊富、楽天証券は楽天ポイントが貯まり楽天経済圏との相性が良い、マネックス証券は米国株投資に強い、松井証券は25歳以下の手数料無料とサポートが充実、三菱UFJモルガン・スタンレー証券はIPO投資に強いという特徴があります。
証券会社を選ぶ際は、手数料の安さだけでなく、取扱商品の豊富さ、NISA対応状況、取引ツールの使いやすさ、ポイント還元、サポート体制など、総合的に判断することが大切です。
長期投資・つみたて投資をしたい方はNISA対応が充実した証券会社、米国株投資をしたい方は取扱銘柄数が多い証券会社、IPO投資をしたい方は主幹事実績が高い証券会社、少額から始めたい初心者は手数料が安くサポートが充実した証券会社を選びましょう。
口座開設はオンラインで簡単に行え、最短即日~翌営業日で完了します。
特定口座(源泉徴収あり)を選べば確定申告が不要になるため、初心者にもおすすめです。
入金は即時入金を利用すれば手数料無料でリアルタイムに反映されます。
最初の取引は少額から始め、操作に慣れることを優先しましょう。
手数料は長期的に大きな差になるため、自分の取引スタイルに合ったプランを選ぶことが重要です。
NISA口座を活用すれば、売却益や配当金が非課税になり、多くの証券会社で取引手数料も無料になります。
クレカ積立を利用すれば、ポイント還元を受けながら投資でき、実質的なコストを下げられます。
証券会社選びで失敗しないためには、手数料だけでなく、取引ツールの使いやすさやサポート体制も確認しましょう。
複数の証券会社で口座を開設し、それぞれの強みを活かした使い分けをすることも有効です。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、慎重にご検討ください。詳しくは各証券会社の公式サイトでご確認ください。
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