NISAで国債は買える?|投資信託で始める安全運用

老後資金の準備を考えているけれど、SBI証券のiDeCoって実際どうなの?と気になっていませんか。
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、掛金が全額所得控除されて運用益も非課税になる、国が後押しする私的年金制度です。
SBI証券のiDeCoは、運営管理手数料が誰でも無料で、セレクトプランでは38本もの低コスト商品から選べる充実のラインナップが魅力なんです。
加入者数トップクラスの実績があり、初心者から経験者まで幅広く選ばれています。
この記事では、SBI証券iDeCoの特徴から商品選び、始め方まで、あなたが知りたい情報を分かりやすく解説します。
老後の資産形成を今から始めたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
SBI証券のiDeCoとは?
SBI証券のiDeCoは、老後資金を税制優遇を受けながら準備できる個人型確定拠出年金制度です。運営管理手数料が無料で、豊富な商品ラインナップから自分に合った投資信託を選んで運用できます。
iDeCoは、毎月一定額を積み立てて自分で運用し、60歳以降に受け取る私的年金制度です。掛金は月5,000円から始められて、職業によって上限額が決まっています。
会社員なら月12,000円~23,000円、自営業者なら月68,000円まで拠出できます。掛金は全額が所得控除の対象になるため、所得税・住民税が軽減されるんです。運用で得た利益も非課税で、受取時にも税制優遇があります。
原則60歳まで引き出せない点には注意が必要です。長期的な老後資金の準備に適した制度と言えます。
SBI証券のiDeCoには、他社にはない魅力的な特徴があります。まず、運営管理手数料が誰でも無条件で無料です。他社では残高や掛金額に条件がある場合もありますが、SBI証券なら加入時から無料なんです。
次に、加入者数がiDeCo業界でトップクラスの実績を持っています。多くの人に選ばれているという安心感がありますね。
SBI証券iDeCoの最大の特徴
セレクトプランの商品ラインナップ
eMAXIS Slimシリーズをはじめとする低コストのインデックスファンドが38本も揃っています。信託報酬が年0.1%を切る商品も多く、長期運用でのコスト削減効果が期待できます。
さらに、土日も対応するサポート体制や、ポートフォリオ診断ツール「DC Doctor」など、初心者でも安心して始められる環境が整っています。
SBI証券iDeCoの5つのメリット
SBI証券のiDeCoが多くの人に選ばれているのには、明確な理由があります。手数料の安さ、商品の充実度、サポート体制など、資産形成に必要な要素が揃っているんです。ここでは、SBI証券iDeCoの具体的なメリットを5つに分けて詳しく解説します。
SBI証券のiDeCoは、運営管理手数料が加入時から誰でも無料です。他社では「残高50万円以上で無料」といった条件付きの場合もありますが、SBI証券なら条件なしで0円なんです。
iDeCoでは国民年金基金連合会への手数料(月105円)と信託銀行への手数料(月66円)は必ずかかりますが、運営管理手数料が無料なら月171円だけで済みます。年間で2,052円、30年で61,560円の差が出ることもあるため、長期運用では大きなメリットになります。
手数料は運用成績に直結するコストです。無料であることは、資産形成において非常に重要なポイントと言えます。
SBI証券のiDeCoは、加入者数がiDeCo全体でトップクラスの実績を誇ります。多くの人に選ばれているということは、それだけ信頼されている証拠です。
SBI証券は、ネット証券最大手のSBIホールディングスグループの一員として、長年にわたり証券業務を展開してきました。口座数は約1,500万口座を超え、豊富な運用実績があります。
iDeCoの資産は分別管理されているため、万が一SBI証券が破綻しても、あなたの年金資産は保護されます。
SBI証券のセレクトプランでは、厳選された38本の投資信託と1本の定期預金から選べます。国内株式、先進国株式、全世界株式、新興国株式、債券、リート、バランス型など、あらゆる資産クラスをカバーしています。
投資信託の本数が多すぎると選びにくいですが、38本という数は初心者でも比較検討しやすい適度な規模です。それでいて、積極運用から安定運用まで、幅広い投資スタイルに対応できるラインナップになっています。
元本確保型の定期預金もあるため、リスクを取りたくない方や、年齢が高くなってきた方の資産配分調整にも使えます。自分のライフステージやリスク許容度に合わせて、柔軟に商品を選べる点が魅力です。
SBI証券iDeCoの最大の強みは、低コストのインデックスファンドが充実していることです。特にeMAXIS Slimシリーズは、業界最低水準の信託報酬を誇る人気商品が揃っています。
低コスト商品の例
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):信託報酬が年0.05775%以内
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):年0.09372%以内
信託報酬は毎日差し引かれるコストなので、長期運用では大きな差が生まれます。信託報酬が年0.1%と年0.5%では、30年間で数十万円の差が出ることもあります。低コストの商品を選べることは、長期的な資産形成において非常に重要なポイントです。
SBI証券のiDeCoは、初心者でも安心して始められるサポート体制が整っています。コールセンターは土日も対応しているため、平日は忙しい会社員の方でも相談しやすいんです。
また、「DC Doctor」というポートフォリオ診断ツールも提供されています。年齢やリスク許容度を入力すると、おすすめの資産配分を提案してくれるため、商品選びに迷った時に参考になります。
さらに、iDeCoに関する解説記事やセミナーも充実しています。制度の仕組みから運用方法まで、段階的に学べる環境が整っているため、投資初心者でも安心して始められます。
セレクトプランとオリジナルプランの違い
SBI証券のiDeCoには「セレクトプラン」と「オリジナルプラン」の2つがあります。それぞれ商品ラインナップが異なるため、自分に合ったプランを選ぶことが大切です。ここでは、両プランの特徴と選び方のポイントを解説します。
セレクトプランは、2018年に登場した比較的新しいプランです。eMAXIS Slimシリーズを中心に、低コストで人気の高い投資信託38本と定期預金1本が揃っています。
信託報酬が年0.1%未満の商品が多く、長期運用でのコスト削減効果が期待できます。全世界株式、米国株式、先進国株式など、王道のインデックスファンドが充実しているため、初心者から経験者まで幅広く対応できるラインナップです。
現在、新規加入者の多くがセレクトプランを選んでいます。「商品が多すぎて選べない」という方にも、38本という適度な数は選びやすいと好評です。
オリジナルプランは、SBI証券がiDeCoを開始した当初からあるプランです。投資信託37本と定期預金1本の合計38本で構成されています。
セレクトプランと比べると、アクティブファンドやテーマ型ファンドの選択肢が多いのが特徴です。ひふみ年金やジェイリバイブなど、個性的な商品も含まれています。
全体的に信託報酬はセレクトプランよりやや高めです。長期運用ではコストの差が積み重なるため、特別な理由がなければセレクトプランがおすすめです。
基本的には、セレクトプランを選ぶことをおすすめします。理由は、低コストのインデックスファンドが充実していて、長期運用に適しているからです。
以下のチェックリストで、自分に合ったプランを確認してみましょう。
一度プランを選ぶと、途中で変更することはできません。ただし、プラン内での商品変更(スイッチング)は可能です。迷ったら、まずはセレクトプランで始めることをおすすめします。
SBI証券iDeCoの全38商品を紹介
SBI証券のセレクトプランには、38本の投資信託と1本の定期預金があります。ここでは、資産クラス別に商品を整理して、それぞれの特徴を解説します。自分に合った商品を見つける参考にしてください。
国内株式型は、日本の株式市場に投資する商品です。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの指数に連動するインデックスファンドが中心です。
日本経済の成長に期待する方や、為替リスクを避けたい方に向いています。代表的な商品には、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)や、ニッセイ日経平均インデックスファンドなどがあります。
先進国株式型は、日本を除く先進国の株式に投資する商品です。米国、欧州、オーストラリアなどの先進国市場に分散投資できます。
米国株式型は、米国市場に特化した商品で、S&P500やNYダウなどの指数に連動します。世界経済の中心である米国の成長を取り込みたい方に人気です。eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)や、eMAXIS Slim 先進国株式インデックスなどが代表的です。
全世界株式型は、日本を含む世界中の株式市場に投資する商品です。これ一本で世界中の株式に分散投資できるため、初心者に特におすすめです。
国や地域を選ぶ必要がなく、世界経済全体の成長を享受できます。代表的な商品は、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)です。信託報酬も低く、長期運用に適しています。
新興国株式型は、中国、インド、ブラジルなどの新興国市場に投資する商品です。高い成長性が期待できる一方、価格変動が大きいため、リスクも高めです。
ポートフォリオの一部として組み入れることで、分散効果が期待できます。ただし、値動きが大きいため、全体の10~20%程度に留めることをおすすめします。
債券型は、国債や社債などの債券に投資する商品です。株式に比べて値動きが安定しているため、リスクを抑えたい方に向いています。
国内債券、先進国債券、新興国債券など、地域別に選べます。年齢が高くなってきたら、株式から債券にシフトすることで、資産を守る運用が可能です。
リート型は、不動産投資信託(REIT)に投資する商品です。オフィスビルや商業施設などの不動産から得られる賃料収入が分配されます。
コモディティ型は、金や原油などの商品に投資する商品です。インフレ対策として組み入れることもあります。
バランス型は、株式と債券を組み合わせた商品です。一本で分散投資ができるため、商品選びに迷う方におすすめです。
ターゲットイヤー型は、退職予定年に合わせて自動的に資産配分を調整してくれる商品です。年齢とともにリスクを下げたい方に向いています。
定期預金は、元本が保証される商品です。投資信託と違って元本割れのリスクがないため、安全性を重視する方に適しています。
金利は低めで、インフレに負ける可能性もあります。退職が近づいてきたら、資産の一部を定期預金に移すという使い方もあります。
eMAXIS Slimシリーズは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する低コストのインデックスファンドです。「業界最低水準の運用コストを目指し続ける」というコンセプトで、信託報酬の引き下げを継続的に行っています。
| 商品名 | 投資対象 | 信託報酬(年率・税込) |
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 全世界の株式 | 0.05775%以内 |
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 米国の大型株 | 0.09372%以内 |
| eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | 日本を除く先進国株式 | 0.09889%以内 |
| eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 日本の株式 | 0.143%以内 |
| eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | 国内外の株式・債券・リート | 0.143%以内 |
長期運用では信託報酬の差が大きな影響を与えます。eMAXIS Slimシリーズは、コストを抑えて効率的に資産形成したい方に最適です。
iDeCoの商品選びで迷う方は多いです。ここでは、年代やリスク許容度に応じたおすすめ銘柄と、ポートフォリオの組み方を具体的に解説します。自分の状況に合った選び方を見つけてください。
投資が初めての方や、リスクを抑えたい方には、バランス型ファンドがおすすめです。一本で株式と債券に分散投資できるため、商品選びに悩む必要がありません。
初心者におすすめ
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
国内外の株式・債券・リートに均等に投資する商品です。信託報酬も年0.143%以内と低コストで、値動きも比較的穏やかです。
もう少しリスクを抑えたい方は、「セゾン・バランスファンド」も選択肢です。株式と債券を50%ずつ組み合わせた商品で、安定性を重視した運用ができます。
元本割れが心配な方は、定期預金を一部組み入れることも検討してください。ただし、iDeCoの税制メリットを最大限活かすには、ある程度の運用益を狙う必要があります。
20代・30代の方は、退職まで30年以上の時間があります。長期運用できるため、株式中心の積極的な運用がおすすめです。
最もシンプルな選択肢は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」一本です。世界中の株式に分散投資できて、これ一本で完結します。信託報酬も年0.05775%以内と非常に低コストです。
米国市場に期待する方は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」も人気です。過去の実績では、長期的に高いリターンを上げてきました。
40代・50代になると、退職までの期間が短くなってきます。リスクとリターンのバランスを取った運用が大切です。
おすすめは、株式と債券を組み合わせたポートフォリオです。例えば、株式70%・債券30%といった配分で、成長性と安定性を両立できます。
また、「ターゲットイヤー型」ファンドも選択肢です。退職予定年に合わせて自動的に資産配分を調整してくれるため、手間をかけずにリスク管理ができます。
ここでは、年代別のポートフォリオ例を紹介します。あくまで参考例なので、ご自身のリスク許容度に合わせて調整してください。
| 年代 | 株式比率 | 債券比率 | 具体的な商品例 |
| 20代~30代 | 100% | 0% | eMAXIS Slim 全世界株式 100% |
| 40代前半 | 80% | 20% | 全世界株式 80% + 国内債券 20% |
| 40代後半~50代前半 | 70% | 30% | 全世界株式 70% + 国内債券 30% |
| 50代後半 | 60% | 40% | 全世界株式 60% + 国内債券 40% |
| 60歳直前 | 50% | 50% | 全世界株式 50% + 国内債券 50% |
ポートフォリオは、年に1回程度見直すことをおすすめします。資産配分が大きく崩れた場合は、スイッチング(配分変更)で調整できます。ただし、頻繁な変更は避け、長期的な視点で運用することが大切です。
SBI証券と他社を比較
iDeCoを始める際、どの金融機関を選ぶかは重要な判断です。ここでは、SBI証券と主要なネット証券を比較して、それぞれの特徴を解説します。
楽天証券もSBI証券と並ぶ人気のiDeCo提供会社です。運営管理手数料は無料で、商品ラインナップも充実しています。
楽天証券の強みは、楽天経済圏との連携です。楽天ポイントで投資信託を購入できたり、楽天カードで積立ができるなど、楽天サービスを使っている方には便利です。
一方、SBI証券の方が商品数は多く、特にeMAXIS Slimシリーズの取扱本数が充実しています。また、SBI証券はVポイント、Pontaポイント、dポイントなど、複数のポイントサービスに対応している点も魅力です。
どちらを選ぶかは、普段使っているサービスや、重視するポイントによって決めるとよいでしょう。
マネックス証券も運営管理手数料が無料で、低コスト商品が揃っています。特に米国株式に強みがあり、米国株投資を重視する方に人気です。
マネックス証券のiDeCoでは、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」など、人気の米国株式ファンドが充実しています。また、サポート体制も手厚く、iDeCo専用のコールセンターが設置されています。
SBI証券と比較すると、商品数ではSBI証券の方がやや多いですが、マネックス証券も十分な選択肢があります。米国株投資を中心に考えている方や、マネックス証券で総合口座を持っている方には、マネックス証券のiDeCoもおすすめです。
松井証券は、老舗のネット証券として信頼性が高い会社です。iDeCoの運営管理手数料も無料で、サポート体制に定評があります。
松井証券の特徴は、サポートの手厚さです。電話やチャットでの問い合わせに丁寧に対応してくれるため、初心者でも安心して始められます。また、iDeCoに関する解説記事やセミナーも充実しています。
商品ラインナップは、SBI証券や楽天証券と比べるとやや少なめですが、厳選された低コスト商品が揃っています。シンプルに商品を選びたい方には、かえって選びやすいかもしれません。
主要なネット証券を比較した結果をまとめます。
| 証券会社 | 運営管理手数料 | 商品数 | 主な強み |
| SBI証券 | 無料 | 38本 | 低コスト商品が充実、加入者数トップクラス |
| 楽天証券 | 無料 | 35本 | 楽天経済圏との連携、楽天ポイント |
| マネックス証券 | 無料 | 28本 | 米国株式に強い、サポート充実 |
| 松井証券 | 無料 | 40本 | サポート体制が手厚い |
SBI証券が向いているのは、以下のような方です。
どの証券会社も一長一短ありますが、総合的に見るとSBI証券は非常にバランスが取れた選択肢と言えます。
iDeCoの3つの税制メリット
iDeCoの最大の魅力は、3つの税制メリットです。掛金、運用、受取のそれぞれの段階で税制優遇があり、効率的に資産形成ができます。ここでは、各メリットを具体的に解説します。
iDeCoの掛金は、全額が所得控除の対象になります。これにより、所得税と住民税が軽減されるんです。
例えば、年収500万円の会社員が月23,000円(年間276,000円)を拠出した場合、所得税・住民税合わせて年間約55,000円の節税効果があります。これは実質的に、掛金の約20%が戻ってくる計算です。
所得控除を受けるには、年末調整または確定申告が必要です。会社員の方は、年末調整で「小規模企業共済等掛金控除」の欄に記入すれば、手続きは完了します。国民年金基金連合会から送られてくる「小規模企業共済等掛金払込証明書」を添付するのを忘れないようにしてください。
この節税効果は、掛金を拠出し続ける限り毎年受けられます。30年間で累計100万円以上の節税になることもあるため、非常に大きなメリットです。
通常、投資信託の運用益には20.315%の税金がかかります。しかし、iDeCoで運用した場合、運用益は非課税です。
例えば、運用で10万円の利益が出た場合、通常なら約2万円が税金として引かれます。しかし、iDeCoなら10万円がそのまま再投資されるため、複利効果が大きくなります。
長期運用では、この差が非常に大きくなります。30年間の運用で数百万円の差が出ることもあるため、運用益非課税のメリットは見逃せません。
iDeCoの資産を受け取る際にも、税制優遇があります。受取方法は「一時金」「年金」「一時金と年金の併用」の3つから選べます。
一時金で受け取る場合は「退職所得控除」が適用されます。勤続年数に応じて控除額が決まり、例えば30年加入していれば1,500万円まで非課税です。
年金で受け取る場合は「公的年金等控除」が適用されます。65歳以上なら年間110万円まで非課税です。
どちらの受取方法が有利かは、他の退職金や年金の受給状況によって異なります。受取時期が近づいたら、税理士やファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。
年収・年代別の節税シミュレーション
iDeCoの節税効果は、年収や掛金額によって変わります。ここでは、具体的な年収・年代別のシミュレーションを紹介します。自分の状況に近いケースを参考にしてください。
年収300万円の会社員が、月12,000円(年間144,000円)を拠出した場合を見てみましょう。所得税率は5%、住民税率は10%なので、合計15%の税率が適用されます。
年間の節税額は、144,000円 × 15% = 21,600円です。30年間続けると、累計で648,000円の節税になります。
さらに、運用益が非課税になるメリットも加わります。年利3%で30年間運用した場合、元本432万円が約700万円に成長する計算です。通常なら運用益に約54万円の税金がかかりますが、iDeCoなら非課税です。
年収500万円の会社員が、月23,000円(年間276,000円)を拠出した場合です。所得税率は10%、住民税率は10%なので、合計20%の税率が適用されます。
年間の節税額は、276,000円 × 20% = 55,200円です。30年間で累計1,656,000円の節税になります。
年利3%で30年間運用すると、元本828万円が約1,340万円に成長します。運用益の約104万円分が非課税になるため、合計で約270万円のメリットがあります。
年収700万円の会社員が、月23,000円(年間276,000円)を拠出した場合です。所得税率は20%、住民税率は10%なので、合計30%の税率が適用されます。
年間の節税額は、276,000円 × 30% = 82,800円です。30年間で累計2,484,000円の節税になります。
運用益の非課税メリットも加えると、合計で約350万円以上のメリットが期待できます。高年収の方ほど、iDeCoの節税効果は大きくなります。
自営業者は、月68,000円(年間816,000円)まで拠出できます。年収600万円の自営業者が上限まで拠出した場合、所得税率15%、住民税率10%で合計25%の税率が適用されます。
年間の節税額は、816,000円 × 25% = 204,000円です。30年間で累計6,120,000円の節税になります。
| 年収 | 月額掛金 | 年間節税額 | 30年間の累計節税額 |
| 300万円 | 12,000円 | 21,600円 | 648,000円 |
| 500万円 | 23,000円 | 55,200円 | 1,656,000円 |
| 700万円 | 23,000円 | 82,800円 | 2,484,000円 |
| 600万円(自営業) | 68,000円 | 204,000円 | 6,120,000円 |
iDeCoは年収が高い方や、拠出額が多い方ほど節税効果が大きくなります。長期的に見ると、数百万円単位のメリットがあるため、早めに始めることをおすすめします。
SBI証券iDeCoの始め方
SBI証券でiDeCoを始める手順を、ステップごとに解説します。必要書類の準備から初期設定まで、具体的な流れを見ていきましょう。
iDeCoの申し込みには、いくつかの書類が必要です。事前に準備しておくと、手続きがスムーズに進みます。
自営業者や専業主婦(夫)の方は、事業主の証明書は不要です。
書類の準備ができたら、SBI証券の公式サイトからiDeCoの申し込みを行います。
運用商品は後から変更もできるので、まずは全世界株式やバランス型ファンドなど、シンプルな商品を選ぶとよいでしょう。
WEBでの申し込みが完了すると、後日、SBI証券から申込書類が郵送されます。書類が届いたら、必要事項を記入して返送してください。
会社員の方は、勤務先に記入してもらった「事業主の証明書」も同封します。本人確認書類のコピーも忘れずに添付しましょう。
書類を返送後、国民年金基金連合会での審査が行われます。審査には通常1~2ヶ月程度かかります。審査が完了すると、「個人型年金加入確認通知書」が郵送されてきます。
口座開設が完了したら、初期設定を行います。SBI証券のiDeCo専用サイトにログインして、掛金の配分設定を確認してください。
WEBで選んだ商品が正しく設定されているか確認しましょう。変更したい場合は、この段階で修正できます。また、掛金の引き落とし日も確認してください。通常、毎月26日に引き落とされます。
初回の掛金引き落としは、申し込みから3~4ヶ月後になることが多いです。それまでの掛金はまとめて引き落とされるので、口座残高に余裕を持たせておきましょう。
設定が完了したら、定期的にログインして運用状況を確認する習慣をつけることをおすすめします。年に1回程度、ポートフォリオの見直しも行いましょう。
知っておきたい注意点とよくある疑問
iDeCoを始める前に知っておきたい注意点や、よくある疑問をQ&A形式で解説します。事前に理解しておくことで、安心して始められます。
iDeCoの最大の注意点は、原則60歳まで資産を引き出せないことです。途中で資金が必要になっても、引き出すことはできません。
そのため、生活費や緊急資金とは別に、余裕資金で運用することが大切です。無理な金額を拠出すると、後で困ることになります。まずは少額から始めて、家計に余裕があれば増額するという方法がおすすめです。
また、掛金は一時的に停止することもできます。収入が減った場合や、大きな支出が予定されている場合は、掛金を止めることも検討しましょう。停止中も口座は維持され、運用は継続されます。
転職や退職をした場合、iDeCoの手続きが必要になります。会社員から自営業者になった場合など、職業が変わると掛金の上限額も変わります。
転職先に企業型DCがある場合は、企業型DCに移換するか、iDeCoを継続するかを選べます。ただし、企業型DCとiDeCoの併用には条件があるため、勤務先の制度を確認してください。
退職して専業主婦(夫)になった場合は、掛金の上限が月23,000円になります。加入者区分の変更手続きを行う必要があります。手続きは、SBI証券のコールセンターに連絡すれば、必要な書類を送ってもらえます。
以前の勤務先で企業型DCに加入していた場合、退職後にiDeCoへ移換する必要があります。移換しないと、自動的に国民年金基金連合会に移され、毎月手数料が引かれてしまいます。
移換手続きは、SBI証券のiDeCo口座を開設後、「他の年金からの移換」の手続きを行います。前の勤務先や企業型DCの運営会社から「資格喪失通知書」を受け取り、SBI証券に提出してください。
移換には通常2~3ヶ月程度かかります。移換が完了するまで、新たな掛金の拠出はできません。退職したら、早めに手続きを始めることをおすすめします。
iDeCoの掛金は、年に1回変更できます。変更したい場合は、「加入者掛金額変更届」をSBI証券に提出してください。変更は、提出月の翌月または翌々月から反映されます。
掛金を一時的に停止することもできます。停止中は新たな掛金の拠出は行われませんが、口座は維持され、運用は継続されます。停止期間中も、口座管理手数料(月171円)はかかります。
再開したい場合は、「加入者掛金額登録・変更届」を提出すれば、いつでも再開できます。ライフステージの変化に応じて、柔軟に対応できるのがiDeCoの特徴です。
e-iDeCoは、2025年10月から開始予定の新しいオンライン手続きサービスです。これまで紙の書類で行っていた各種手続きが、インターネット上で完結できるようになります。
具体的には、掛金額の変更、加入者区分の変更、運用商品の配分変更などが、WEB上で簡単に行えます。書類の郵送や記入の手間が省けるため、手続きが格段に楽になります。
e-iDeCoの利用には、マイナンバーカードとマイナポータルの連携が必要です。事前に準備しておくと、サービス開始後すぐに利用できます。
マイナポータル連携を設定すると、年末調整がより簡単になります。iDeCoの掛金情報が自動的に取得できるため、「小規模企業共済等掛金払込証明書」を提出する手間が省けます。
連携には数日かかる場合があります。年末調整の時期までに設定しておくと、スムーズに手続きができます。
iDeCoでよくある失敗例を紹介します。
失敗例1:無理な金額を拠出して生活が苦しくなる
対策:まず少額から始めて、余裕があれば増額する
失敗例2:商品選びで迷いすぎて、元本確保型の定期預金だけにしてしまう
対策:iDeCoの税制メリットを活かすには、ある程度の運用益を狙う必要があります。リスクが心配な方は、バランス型ファンドから始めるとよいでしょう
失敗例3:運用を放置して、一度も見直さない
対策:年に1回程度は運用状況を確認して、必要に応じてポートフォリオを調整することをおすすめします
SBI証券のiDeCoは、運営管理手数料が無料で、低コストの投資信託が充実している優れたサービスです。セレクトプランなら、eMAXIS Slimシリーズをはじめとする38本の厳選された商品から選べます。
iDeCoの最大の魅力は、掛金の全額所得控除、運用益の非課税、受取時の税制優遇という3つの税制メリットです。年収や掛金額にもよりますが、30年間で数百万円の節税効果が期待できます。
商品選びでは、20代・30代なら全世界株式や米国株式などの株式中心、40代・50代なら株式と債券を組み合わせたバランス運用がおすすめです。初心者の方は、バランス型ファンド一本から始めるのもよいでしょう。
口座開設は、WEBから申し込んで書類を返送するだけです。審査完了まで1~2ヶ月かかるため、早めに手続きを始めることをおすすめします。
ただし、iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、生活費や緊急資金とは別に、余裕資金で運用することが大切です。無理のない金額から始めて、家計の状況に応じて増額や停止を検討しましょう。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、慎重にご検討ください。詳しくはSBI証券公式サイトにてご確認ください。
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