岡三証券グループの株価|業績と投資判断のポイント

岡三証券グループの株価|業績と投資判断のポイント

岡三証券グループの株価が気になっていませんか。

証券株への投資を検討する際、業績や財務状況、業界の動向など、確認すべき情報は多岐にわたります。

この記事では、岡三証券グループの現在の株価情報から業績分析、投資判断のポイントまで、投資に必要な情報を網羅的に解説します。

株価指標の見方や証券業界の市場環境、投資リスクについても詳しく説明しますので、初めて証券株に投資する方でも安心して判断材料にしていただけます。

岡三証券グループへの投資を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

この記事の要約
  • 岡三証券グループは東証プライム市場上場の準大手証券会社で、2024年度の株価は600円台後半から700円台で推移
  • 2025年3月期中間決算は営業収益が増加したものの、トレーディング損益の減少により経常利益は減益
  • 証券業界は新NISA開始などで追い風だが、手数料無料化の流れが収益構造に影響を与えている
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

岡三証券グループの株価とは?|現在の株価情報

岡三証券グループは、東京証券取引所プライム市場に上場している証券持株会社です。証券コードは8609で、単元株数は100株となっています。

2024年12月時点の株価は、700円前後で推移しています。時価総額は約1,500億円から1,600億円程度で、準大手証券会社としては中規模の規模感です。

株価は証券業界全体の市況や、同社の業績動向によって変動します。東京証券取引所の公式サイトやYahoo!ファイナンス、各証券会社の株価情報ページでリアルタイムの株価を確認できます。

岡三証券グループの株式は、100株単位で取引されます。2024年12月時点の株価が700円前後であれば、最低投資金額は約7万円となります。配当金を受け取りたい場合も、100株以上の保有が必要です。

株価情報を確認する際は、始値・高値・安値・終値の4本値に加えて、出来高(売買された株数)もチェックしましょう。出来高が多いほど、流動性が高く売買しやすい銘柄と言えます。

岡三証券グループの株価推移|チャートで見る動き

岡三証券グループの株価は、証券業界の市況や同社の業績、市場全体のトレンドに影響を受けながら推移しています。ここでは、過去の株価推移から今後の投資判断に役立つポイントを見ていきます。

直近1年の株価推移

2024年の岡三証券グループの株価は、年初から年末にかけて600円台後半から700円台前半のレンジで推移しました。2024年は新NISA制度の開始により証券業界全体に追い風が吹いた一方で、手数料無料化の競争激化が収益面での懸念材料となりました。

直近1年の株価は、決算発表時に大きく動く傾向があります。特に四半期ごとの業績発表では、トレーディング損益や受入手数料の増減が株価に影響を与えています。

2024年10月末に発表された2025年3月期中間決算では、営業収益は増加したものの経常利益が減益となったことを受け、株価は一時的に軟調な展開となりました。

過去5年の長期トレンド

過去5年間の株価推移を見ると、岡三証券グループの株価は大きく変動してきました。2020年のコロナショック時には一時的に大きく下落しましたが、その後の金融緩和と株式市場の回復により株価も持ち直しました。

2021年から2022年にかけては、世界的な金融市場の不安定さを反映して、株価も上下に振れる展開が続きました。証券株は市場環境の影響を受けやすく、株式市場が活況な時期は業績が伸びやすい一方、市場が低迷すると業績も悪化しやすい特性があります。

長期的には、PBR(株価純資産倍率)が0.6倍前後と1倍を下回る水準で推移しており、株価が割安な水準にあることを示しています。これは証券業界全体に共通する傾向で、収益の不安定性が株価評価を抑える要因となっています。

株価に影響を与えた主な出来事

岡三証券グループの株価に影響を与えた主な出来事として、2024年1月の新NISA制度開始が挙げられます。新NISAは投資家の関心を高め、証券業界全体にとって追い風となりました。

また、2023年から2024年にかけて、証券業界では口座乗っ取り事件が相次ぎ、セキュリティ対策の強化が業界全体の課題となりました。こうした事件は証券業界全体の信頼性に影響を与え、株価にも一定の影響を及ぼしました。

岡三証券グループとは?|会社の基本情報と事業内容

岡三証券グループは、岡三証券を中核とする金融持株会社です。投資判断を行う上で、企業の全体像を理解することは重要です。ここでは、同社の基本情報と事業内容について詳しく見ていきます。

会社概要と歴史

岡三証券グループの正式名称は「株式会社岡三証券グループ」で、東京証券取引所プライム市場に上場しています。証券コードは8609です。

岡三証券は1923年(大正12年)に創業した、100年以上の歴史を持つ老舗証券会社です。三重県を発祥の地とし、現在では全国に店舗ネットワークを展開しています。

2006年に持株会社体制に移行し、株式会社岡三証券グループとして現在の体制になりました。グループの中核企業である岡三証券のほか、岡三オンライン(2023年に岡三証券と統合)、岡三アセットマネジメントなどを傘下に持っています。

独立系の準大手証券会社として、野村證券、大和証券、SMBC日興証券に次ぐ規模を誇り、特にリテール(個人向け)営業と自己売買部門に強みを持っています。

主な事業内容とビジネスモデル

岡三証券グループの主な事業は、証券ビジネスを中心とした投資・金融サービスです。具体的には、株式や債券などの有価証券の売買・委託媒介、引受け・売出し、募集などを行っています。

岡三証券グループの収益源

①委託手数料(顧客の株式売買の仲介手数料)

②トレーディング損益(自己資金での売買による利益)

③引受・売出手数料(企業の株式発行などを引き受ける業務)

④資産管理手数料など

近年では、ウェルスマネジメント(資産運用管理)ビジネスにも注力しており、顧客の預かり資産を増やすことで安定的な収益基盤の構築を目指しています。投資信託の販売や資産運用コンサルティングなど、手数料収入以外の収益源の拡大に取り組んでいます。

また、アセットマネジメント事業では、岡三アセットマネジメントを通じて投資信託の運用を行っています。2025年には農林中金バリューインベストメンツとの合弁会社設立を発表するなど、運用力の強化にも力を入れています。

岡三証券グループの強みと特徴

岡三証券グループの最大の強みは、100年以上の歴史で培った信頼性と、全国に展開する店舗ネットワークです。地域に根ざした営業活動により、地方の富裕層や中小企業との強固な関係を築いています。

また、独立系証券会社として、特定の銀行グループに属さない中立的な立場で顧客にサービスを提供できる点も特徴です。銀行系証券のように親銀行の商品に偏ることなく、幅広い金融商品を提案できます。

自己売買部門(トレーディング)の強さも同社の特徴の一つです。市場環境が良好な時期には、トレーディング損益が業績を大きく押し上げる要因となります。ただし、市場環境が悪化すると損失が拡大するリスクもあります。

オンライン取引では、岡三オンライン証券(現在は岡三証券に統合)を通じて、ネット証券事業にも参入しています。対面営業とオンライン取引の両方を展開することで、幅広い顧客層にアプローチしています。

岡三証券グループの業績と財務状況|投資判断の材料

株式投資において、企業の業績と財務状況の分析は欠かせません。ここでは、岡三証券グループの最新の業績データと財務指標を詳しく見ていきます。

売上高と利益の推移

岡三証券グループの2025年3月期中間決算(2024年4月~9月)では、営業収益が430億5,700万円(前年同期比3.8%増)となりました。受入手数料の増加が収益を押し上げた一方で、トレーディング損益の減少が利益面での足かせとなりました。

経常利益は79億2,800万円(前年同期比9.1%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は62億円(前年同期比7.2%減)と減益となりました。これは、市場環境の変化によりトレーディング部門の収益が減少したことが主な要因です。

項目 2024年度中間期 前年同期比
営業収益 430億5,700万円 +3.8%
経常利益 79億2,800万円 -9.1%
中間純利益 62億円 -7.2%

証券会社の業績は、株式市場の動向に大きく左右されます。市場が活況で売買代金が増加すると、委託手数料やトレーディング損益が増加し、業績が改善します。逆に市場が低迷すると、業績も悪化しやすい構造です。

財務健全性の指標

岡三証券グループの財務健全性を示す主な指標を見ていきます。2024年9月末時点の総資産は1兆4,715億3,300万円(前年同期比6.7%増)と拡大しています。

自己資本比率は約16.5%で、証券会社としては標準的な水準です。証券会社は銀行と比べて自己資本比率が低めですが、これは業態の特性によるものです。

指標 数値
総資産 1兆4,715億円
自己資本比率 約16.5%
時価総額 約1,500億円

証券会社の財務健全性を評価する際は、自己資本規制比率も重要な指標です。金融庁の規制により、証券会社は一定以上の自己資本規制比率を維持することが求められています。岡三証券グループは規制を十分に上回る水準を維持しており、財務面での安定性は確保されています。

ROE・ROAなどの収益性指標

企業の収益性を測る指標として、ROE(自己資本利益率)とROA(総資産利益率)があります。これらの指標は、企業がどれだけ効率的に利益を生み出しているかを示します。

岡三証券グループの2024年度のROEは約7%前後、ROAは約1.3%前後で推移しています。ROEは株主資本に対する利益率を示し、一般的に10%以上が優良企業の目安とされますが、証券業界は市場環境に業績が左右されやすいため、ROEも変動しやすい傾向があります。

指標 数値 説明
ROE 約7.0% 自己資本利益率
ROA 約1.3% 総資産利益率

証券業界のROEは、市場環境が良好な年には10%を超えることもありますが、市場が低迷する年には大きく低下します。岡三証券グループのROEも、過去数年間で大きく変動してきました。

直近の決算内容と業績見通し

2024年10月末に発表された2025年3月期中間決算では、営業収益は増加したものの、トレーディング損益の減少により利益面では減益となりました。新NISA開始により個人投資家の取引は活発化しているものの、手数料無料化の流れが収益面での課題となっています。

通期の業績見通しについては、株式市場の動向や金利環境、為替相場など、多くの不確定要素があるため、慎重な見方が必要です。証券業界全体としては、新NISA効果による個人投資家の資金流入が期待される一方、手数料競争の激化が収益を圧迫する構造的な課題を抱えています。

株価指標で見る岡三証券グループ|割安性の評価

株式投資では、株価が割安か割高かを判断するために、様々な株価指標を活用します。ここでは、岡三証券グループの主要な株価指標を見ながら、投資判断のポイントを解説します。

PER(株価収益率)とは?

PER(Price Earnings Ratio:株価収益率)は、株価が1株当たり利益の何倍になっているかを示す指標です。計算式は「株価÷1株当たり利益(EPS)」で、一般的にPERが低いほど割安と判断されます。

岡三証券グループのPERは、2024年12月時点で11倍から12倍程度で推移しています。日本株全体の平均PERが15倍前後であることを考えると、相対的に割安な水準と言えます。

ただし、証券株は業績の変動が大きいため、PERも大きく変動します。市場環境が良好で利益が増加すればPERは低下し、逆に利益が減少すればPERは上昇します。PERだけで判断するのではなく、業績の安定性や今後の見通しも合わせて評価することが大切です。

PBR(株価純資産倍率)とは?

PBR(Price Book-value Ratio:株価純資産倍率)は、株価が1株当たり純資産の何倍になっているかを示す指標です。計算式は「株価÷1株当たり純資産(BPS)」で、PBRが1倍を下回ると、理論的には会社を解散して資産を分配した方が株主にとって有利という状態になります。

岡三証券グループのPBRは、2024年12月時点で0.6倍から0.7倍程度と、1倍を大きく下回っています。これは、株価が純資産に対して割安な水準にあることを示しています。

PBRが1倍を下回る状態が続いているのは、証券業界全体に共通する特徴です。これは、証券会社の収益が市場環境に大きく左右され、安定的な利益成長が見込みにくいことが背景にあります。投資家は、将来の収益力に対して慎重な評価をしているため、株価が純資産を下回る状態が続いています。

配当利回りと配当性向

配当利回りは、株価に対する年間配当金の割合を示す指標です。岡三証券グループの配当利回りは、2024年12月時点で4%から5%程度と、日本株全体の平均(約2%)と比べて高い水準にあります。

配当性向(当期純利益に対する配当金の割合)は約45%から50%程度で推移しています。これは、利益の約半分を配当として株主に還元していることを意味します。配当性向が高すぎると、企業の成長投資に回す資金が不足する可能性がありますが、50%程度であればバランスの取れた水準と言えます。

ただし、証券会社の配当は業績に連動して変動します。業績が悪化すれば減配(配当金の減額)の可能性もあるため、配当利回りだけで投資判断をするのではなく、業績の安定性も確認することが重要です。

同業他社との比較

岡三証券グループの株価指標を、同業他社と比較してみます。証券業界の主要企業の株価指標を見ることで、相対的な投資価値を判断できます。

証券会社 PBR 配当利回り
野村ホールディングス 約0.7倍 約4.5%
大和証券グループ本社 約0.6倍 約4.0%
岡三証券グループ 約0.6倍 約4.5%

このように、証券業界全体でPBRが1倍を下回り、配当利回りが高めという共通の特徴があります。岡三証券グループの株価指標は、業界内で見ても標準的な水準にあると言えます。

証券業界の動向と岡三証券グループの位置づけ

個別企業への投資を検討する際、業界全体の動向を理解することは非常に重要です。ここでは、証券業界の市場環境と、その中での岡三証券グループの位置づけを見ていきます。

証券業界の市場環境

2024年の証券業界は、新NISA制度の開始により個人投資家の関心が高まり、証券口座の開設数が大きく増加しました。日本証券業協会のデータによると、2024年度の証券会社の営業収益は前年度比12%増となり、業界全体として好調な業績となりました。

新NISA制度は、投資で得た利益が非課税になる制度で、2024年から非課税保有限度額が1,800万円に拡大されました。これにより、若年層を中心に投資への関心が高まり、証券業界に資金が流入しています。

金融庁:NISA特設ウェブサイト

一方で、証券業界は構造的な課題も抱えています。最大の課題は、ネット証券を中心とした手数料無料化の流れです。SBI証券や楽天証券などの大手ネット証券が株式売買手数料を無料化したことで、業界全体で手数料競争が激化しています。

従来、証券会社の主要な収益源だった委託手数料収入が減少する中、各社はウェルスマネジメント(資産運用管理)ビジネスへの転換を進めています。顧客の預かり資産を増やし、資産管理手数料や投資信託の販売手数料で収益を確保するビジネスモデルへの移行が進んでいます。

岡三証券グループの市場シェア

岡三証券グループは、独立系の準大手証券会社として、野村證券、大和証券、SMBC日興証券に次ぐ規模を誇ります。ただし、預かり資産や営業収益では、大手3社との差は大きく、中堅証券会社としての位置づけとなります。

野村ホールディングスの預かり資産が約148兆円、大和証券グループが約90兆円であるのに対し、岡三証券グループの規模はこれらと比べると小さくなります。しかし、地域に根ざした営業活動により、特定の地域や顧客層では強固な基盤を持っています。

ネット証券市場では、SBI証券(約1,500万口座)や楽天証券(約1,200万口座)が圧倒的なシェアを持っており、岡三オンライン証券(現在は岡三証券に統合)の口座数は約68万口座と、大手ネット証券と比べると小規模です。

競合他社との比較

岡三証券グループの競合他社との比較を、事業規模と収益性の観点から見ていきます。

証券会社 預かり資産 強み
野村ホールディングス 約148兆円 国内最大手、グローバル展開
大和証券グループ 約90兆円 リテール・法人両面で強み
SMBC日興証券 非公開 三井住友FGとの連携
岡三証券グループ 非公開 独立系、地域密着型営業

大手証券会社は、豊富な人材と資本力を背景に、法人向けの投資銀行業務やグローバル展開で強みを発揮しています。一方、岡三証券グループは、独立系証券会社として中立的な立場で顧客にサービスを提供できる点が差別化要因となっています。

岡三証券グループ株への投資で気をつけたいこと|リスクとデメリット

どんな投資にもリスクは存在します。ここでは、岡三証券グループ株への投資を検討する際に、必ず理解しておくべきリスクとデメリットについて説明します。

株価変動リスク

株式投資には、株価が変動することによる元本割れのリスクがあります。岡三証券グループの株価も、市場全体の動向や同社の業績、証券業界の環境変化などにより、日々変動します。

購入時よりも株価が下落した場合、売却時に損失が発生します。特に短期的な売買では、株価の変動リスクが大きくなります。長期投資を前提とする場合でも、一時的に含み損を抱える可能性があることを理解しておく必要があります。

証券株は、市場全体の動向に敏感に反応する傾向があります。株式市場が活況な時期は株価が上昇しやすい一方、市場が低迷すると株価も大きく下落する可能性があります。

証券業界特有のリスク

証券会社の業績は、株式市場の動向に大きく左右されます。市場が活況で売買代金が増加すると業績は改善しますが、市場が低迷すると業績も悪化します。このように、外部環境の影響を受けやすいことが証券業界特有のリスクです。

また、手数料無料化の流れが加速しており、従来の収益モデルが大きく変化しています。委託手数料収入に依存してきた証券会社にとって、この構造変化は大きな経営課題となっています。岡三証券グループも、ウェルスマネジメントビジネスへの転換を進めていますが、新しい収益モデルの確立には時間がかかる可能性があります。

さらに、証券業界は規制産業であり、金融庁の規制や監督の影響を受けます。規制の変更により、ビジネスモデルの変更を余儀なくされるリスクもあります。

配当が変動する可能性

岡三証券グループは、比較的高い配当利回りを維持していますが、配当金は業績に連動して変動します。業績が悪化した場合、減配(配当金の減額)や無配(配当金の支払いなし)となる可能性があります。

証券会社の業績は市場環境に左右されやすいため、配当金も安定しにくい傾向があります。配当収入を目的とした投資を考えている場合、業績の変動リスクと配当の変動リスクを十分に理解しておく必要があります。

個別株投資のリスク管理

個別株への投資では、分散投資によるリスク管理が重要です。岡三証券グループ株だけに集中投資するのではなく、他の業種や資産クラスにも分散して投資することで、リスクを軽減できます。

投資判断を行う際のチェックポイントは以下の通りです。

  • 自分のリスク許容度を確認する
  • 投資資金は余裕資金の範囲内に留める
  • 長期投資を前提とし、短期的な株価変動に一喜一憂しない
  • 定期的に業績や株価指標をチェックする
  • 分散投資を心がける

岡三証券グループ株を買う方法|購入手順と注意点

岡三証券グループの株式を購入するには、証券会社に口座を開設する必要があります。ここでは、実際の購入方法と注意点について説明します。

証券会社の選び方

株式を購入するには、証券会社で証券口座を開設する必要があります。証券会社には、店舗で対面サービスを提供する総合証券会社と、インターネット取引を中心とするネット証券があります。

ネット証券は、取引手数料が安く、スマートフォンやパソコンから24時間いつでも取引できる利便性があります。初めて株式投資を行う場合、手数料が安く、操作が簡単なネット証券がおすすめです。

主なネット証券としては、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券などがあります。それぞれ手数料体系や取引ツール、ポイントサービスなどに特徴があるため、自分に合った証券会社を選びましょう。

口座開設から購入までの流れ

証券口座の開設から株式購入までの流れは、以下の通りです。

1.証券会社の公式サイトから口座開設を申し込む
2.本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)を提出する
3.証券会社による審査(通常数日から1週間程度)
4.口座開設完了の通知を受け取る
5.証券口座に入金する
6.取引ツールやアプリから岡三証券グループ(証券コード:8609)を検索
7.購入する株数と価格を指定して注文
8.注文が約定(成立)したら購入完了

株式の注文方法には、「成行注文」と「指値注文」があります。成行注文は、価格を指定せずに注文する方法で、すぐに約定しやすいですが、想定外の価格で約定する可能性があります。指値注文は、購入価格を指定する方法で、希望価格で購入できますが、株価が指定価格に達しないと約定しません。

NISA口座での購入可否

岡三証券グループの株式は、NISA口座でも購入できます。NISA口座で購入した株式から得られる配当金や売却益は、非課税となります。

新NISA制度では、成長投資枠を利用して個別株を購入できます。年間の投資枠は240万円で、非課税保有限度額は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)です。

NISA口座を利用する場合、1つの金融機関でしか口座を開設できないため、どの証券会社でNISA口座を開設するかは慎重に検討しましょう。

配当金の受取方法と税金

株式を保有していると、企業が利益の一部を株主に還元する配当金を受け取ることができます。配当金の受取方法は、以下の3つから選べます。

株式数比例配分方式
  • 証券口座で配当金を受け取る方法
登録配当金受領口座方式
  • 指定した銀行口座で受け取る方法
配当金領収証方式
  • 郵送される領収証でゆうちょ銀行の窓口で受け取る方法

NISA口座で株式を保有している場合、配当金を非課税で受け取るには、「株式数比例配分方式」を選択する必要があります。通常の課税口座で保有している場合、配当金には約20%(所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。

よくある質問(Q&A)

よくある質問
岡三証券グループの株価はどこで確認できますか?

岡三証券グループの株価は、東京証券取引所の公式サイト、Yahoo!ファイナンス、各証券会社の株価情報ページなどで確認できます。リアルタイムの株価情報を見るには、証券会社の口座を開設して取引ツールを利用するのが便利です。証券コードは8609です。

岡三証券グループの配当利回りは?

岡三証券グループの配当利回りは、2024年12月時点で4%から5%程度で推移しています。ただし、配当利回りは株価によって変動し、また業績に応じて配当金が変更される可能性もあります。最新の配当情報は、同社の公式サイトのIR情報で確認できます。

岡三証券グループの株主優待はありますか?

岡三証券グループは株主優待制度を実施しています。3月末時点で200株以上、9月末時点で100株以上保有する株主に、QUOカードPayまたはQUOカードが進呈されます。また、岡三証券に株式を寄託した場合、口座管理料が無料になる優待もあります。優待内容は変更される可能性があるため、最新情報は同社の公式サイトで確認してください。

岡三証券グループ株は今買い時ですか?

投資のタイミングは、個人の投資目的やリスク許容度、市場環境などによって異なります。岡三証券グループのPBRは0.6倍前後と割安な水準にありますが、証券業界は市場環境に業績が左右されやすい特性があります。株価指標だけでなく、業績動向や業界の見通しも総合的に判断することが大切です。

岡三証券グループの目標株価は?

証券アナリストによる目標株価は、各証券会社のレポートで公表されることがありますが、これらはあくまで予想であり、将来の株価を保証するものではありません。投資判断は、複数の情報源を参考にしながら、ご自身の責任で行ってください。

証券株への投資は初心者でもできますか?

証券株への投資は、株式投資の基本的な知識があれば初心者でも可能です。ただし、証券株は市場環境の影響を受けやすく、業績が変動しやすい特性があります。投資を始める前に、企業の事業内容や業績、株価指標などをしっかり理解し、少額から始めることをおすすめします。

岡三証券グループ株をNISAで買えますか?

はい、岡三証券グループの株式はNISA口座で購入できます。新NISA制度の成長投資枠を利用して購入すれば、配当金や売却益が非課税となります。ただし、NISA口座は1つの金融機関でしか開設できないため、どの証券会社で開設するかは慎重に検討しましょう。

まとめ

岡三証券グループは、100年以上の歴史を持つ独立系の準大手証券会社です。2024年12月時点の株価は700円前後で推移し、PBRは0.6倍前後と割安な水準にあります。配当利回りは4%から5%程度と、日本株全体の平均と比べて高い水準です。

2025年3月期中間決算では、営業収益は増加したものの、トレーディング損益の減少により経常利益は減益となりました。証券業界は新NISA開始により個人投資家の資金流入が期待される一方、手数料無料化の流れが収益構造に影響を与えています。

岡三証券グループへの投資を検討する際は、株価指標だけでなく、業績動向、証券業界の市場環境、投資リスクなどを総合的に判断することが重要です。証券株は市場環境に業績が左右されやすく、株価も変動しやすい特性があります。

なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しくは各証券会社にご確認ください。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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