NISAはいつまで?非課税期間と2025年の取引期限を解説

デイトレードを始めたいけれど、何から手をつければいいか分からないという方は多いのではないでしょうか。
デイトレードは1日で取引を完結させる投資手法で、少額資金から始められるため注目を集めています。
しかし、適切な知識なく始めると大きな損失を抱えるリスクもあります。
この記事では、デイトレードの基本から証券会社の選び方、実践的な始め方まで、初心者が知っておくべき情報を網羅的に解説します。
実際のトレーダーの収支記録や失敗事例も紹介しながら、現実的な視点でデイトレードに取り組む方法をお伝えします。
目次
デイトレードとは?
デイトレードは短期間で利益を狙う投資手法として、多くの個人投資家に注目されています。まずはデイトレードの基本的な仕組みと特徴を理解しましょう。
デイトレードとは、購入した株式を同じ日のうちに売却し、1日で取引を完結させる投資手法です。日本証券業協会では、デイトレードを「日計り取引」とも呼び、短期売買の一形態として位置づけています。
一般的な株式投資では数週間から数年にわたって株を保有しますが、デイトレードでは数分から数時間の保有が基本です。市場が開いている9時から15時までの間に売買を繰り返し、取引終了までにすべてのポジションを決済します。
デイトレードの最大の特徴は、翌日に持ち越さないことです。これにより、夜間の海外市場の動きや翌朝の急変動リスクを回避できます。
デイトレードと他の投資手法の違いを理解することで、自分に合った投資スタイルを選択できます。
スイングトレードは数日から数週間保有する手法で、デイトレードよりも長期的な値動きを狙います。保有期間が長い分、夜間リスクを抱える一方で、じっくり分析する時間があります。
長期投資は数年単位で保有し、企業の成長による株価上昇や配当収入を目的とします。短期的な値動きに左右されず、複利効果を活かせる点が特徴です。金融庁も長期・積立・分散投資の重要性を推奨しています。
デイトレードは短時間で結果が出る反面、常に市場を監視する必要があり、精神的な負担も大きくなります。一方で、翌日にリスクを持ち越さないという安心感があります。
デイトレードが注目される理由は、主に3つあります。
デイトレードが選ばれる3つの理由
少額資金から始められる
短期間で結果が出る
翌日にリスクを持ち越さない安心感
第一に、少額資金から始められる点です。信用取引を活用すれば、30万円程度の資金でも取引が可能です。長期投資のように大きな資金を長期間拘束されることもありません。
第二に、短期間で結果が出る点です。数分から数時間で損益が確定するため、投資の実感を早く得られます。毎日の取引を通じて経験を積み重ねることができます。
第三に、翌日にリスクを持ち越さない安心感です。夜間の海外市場の急変動や、翌朝の窓開け(前日終値と当日始値の大きな乖離)のリスクを避けられます。仕事終わりに持ち株を気にする必要もありません。
デイトレードを始める前に知っておきたい5つのこと
デイトレードを始める前に、必ず理解しておくべき重要なポイントがあります。準備不足で始めると、思わぬ損失を招く可能性があります。
デイトレードを始めるために必要な資金は、取引スタイルによって異なります。
現物取引のみで始める場合、最低でも10万円程度の資金があれば取引可能です。ただし、値動きの大きい銘柄や複数銘柄に分散するには30万円以上が望ましいでしょう。
信用取引を活用する場合、30万円の資金があれば約3倍の取引が可能になります。ただし、信用取引は損失も拡大するリスクがあるため、十分な理解が必要です。
初心者の場合、まずは10万円〜30万円程度の余裕資金から始めることをおすすめします。生活費や緊急資金には手をつけず、失っても生活に支障のない金額で始めましょう。
デイトレードには向き不向きがあります。自分の性格やライフスタイルに合っているか確認しましょう。
向いている人の特徴
冷静な判断ができる人
損切りを躊躇なく実行できる人
平日の日中に時間を確保できる人
短期的な値動きに興味がある人
感情に流されず、ルールに従って機械的に取引できることが重要です。
向いていない人の特徴:感情的になりやすい人、損失を受け入れられない人、平日の日中に時間が取れない人、じっくり考えて投資したい人。特に損切りができないと、含み損が膨らみ大きな損失につながります。
デイトレードは精神的な負担が大きい投資手法です。自分の性格と照らし合わせて、本当に向いているか冷静に判断することが大切です。
会社員として働きながらデイトレードをすることは、現実的には難しい面があります。
デイトレードは市場が開いている9時から15時の間に取引を行うため、この時間帯に市場を監視できる環境が必要です。会社勤めの場合、勤務時間と重なるため、常に画面を見ることはできません。
ただし、完全に不可能というわけではありません。昼休みの時間を活用したり、リモートワークで柔軟に時間を使える場合は、限定的にデイトレードを行うことも可能です。
現実的な選択肢としては、仕事をしながらの場合はスイングトレード(数日保有)や長期投資を検討し、デイトレードは副業として時間が取れる範囲で行うことをおすすめします。
デイトレードには大きなリスクとデメリットがあることを理解しておく必要があります。
主なリスク:短期間で大きな損失を出す可能性があります。相場の急変動により、数分で数万円の損失が発生することも珍しくありません。特に信用取引を使う場合、投資金額以上の損失が出る可能性もあります。
手数料負けのリスクも見逃せません。1日に何度も取引を繰り返すため、手数料が積み重なり、利益を圧迫します。手数料を考慮すると、実質的に損失になっているケースも多く見られます。
精神的な負担も大きなデメリットです。常に市場を監視し、瞬時の判断を求められるため、ストレスが蓄積します。連続して損失が出ると、冷静な判断ができなくなり、さらに損失を拡大させる悪循環に陥ることもあります。
デイトレードで利益が出た場合、税金の申告が必要です。
株式の譲渡益には20.315%の税金(所得税15.315%、住民税5%)がかかります。これは申告分離課税として、給与所得とは別に計算されます。
特定口座(源泉徴収あり)を選択していれば、証券会社が自動的に税金を計算・徴収してくれるため、原則として確定申告は不要です。ただし、複数の証券口座で取引している場合や、損失の繰越控除を受ける場合は確定申告が必要になります。
デイトレードで年間を通じて損失が出た場合、確定申告をすることで最大3年間損失を繰り越すことができます。翌年以降に利益が出た際、繰り越した損失と相殺できるため、節税効果があります。
デイトレードにおすすめの証券会社5社
デイトレードを始めるには、手数料が安く取引ツールが充実した証券会社を選ぶことが重要です。ここでは、デイトレードに適した証券会社を5社紹介します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む) |
| 取引手数料 | 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。 |
| NISA対応 | 〇 |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年3月3日時点 |
| 外国株 | 8カ国/米国株式(5,000銘柄) |
| 取引ツール(PC) | HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー |
| スマホアプリ | SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD |
| 提携銀行口座 | SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行 |
| ポイント投資・付与 | Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
SBI証券は口座数約1,500万を誇る業界最大手のネット証券です。デイトレードに必要な機能がすべて揃っており、初心者から上級者まで幅広く支持されています。
SBI証券の特徴
現物取引・信用取引ともに手数料が原則無料
高機能取引ツール「HYPER SBI 2」が利用可能
取扱銘柄数約3,500銘柄と豊富
取引ツール「HYPER SBI 2」は高機能で、リアルタイムの板情報やチャート分析が可能です。取扱銘柄数も約3,500銘柄と豊富で、単元未満株「S株」も利用できるため、少額資金でも多様な銘柄に投資できます。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約12,000,000口座 ※2025年1月時点 |
| 取引手数料 | 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 263銘柄 ※2025年4月24日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年4月24日時点 |
| 外国株 | 6カ国/米国株式(約4,500銘柄) |
| 取引ツール(PC) | マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4 |
| スマホアプリ | iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物 |
| 提携銀行口座 | 楽天銀行(マネーブリッジ) |
| ポイント投資・付与 | 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
楽天証券は口座数約1,200万を持つ大手ネット証券で、楽天経済圏を活用している方に特におすすめです。
現物取引の手数料は原則無料で、信用取引も0円〜1,385円(税込)と低コストです。取引で楽天ポイントが貯まり、貯まったポイントで投資もできるため、楽天カードや楽天市場を利用している方にはメリットが大きいでしょう。
取引ツール「MARKET SPEED Ⅱ」は多くのトレーダーから高い評価を受けており、板情報やチャート分析機能が充実しています。スマホアプリ「iSPEED」も使いやすく、外出先でも快適に取引できます。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約1,670,000口座 ※2025年3月時点 |
| 取引手数料 | 【ボックスレート(1日定額制)】 1日の約定代金合計50万円まで:0円 50万円超:1,000円(税込1,100円)~※25歳以下なら約定代金に関わらず手数料無料 |
| NISA対応 | 〇(日本株、米国株、投資信託すべて売買手数料無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(銘柄数は公式サイトで確認) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 米国株 / 投資信託(約1,800本以上) |
| 投資信託 | 約1,900本以上(購入時手数料すべて無料) |
| 外国株 | 米国株:約4,900銘柄(2025年4月23日時点) |
| 取引ツール(PC) | ネットストック・ハイスピード(無料) |
| スマホアプリ | 日本株アプリ / 投信アプリ / 米国株アプリ(すべて無料) |
| 提携銀行口座 | MATSUI Bank(松井証券専用銀行) |
| ポイント投資・付与 | 松井証券ポイント(投資信託の積立に利用可能) |
| 口座開設スピード | 最短即日(スマートフォンによるオンライン申込) |
松井証券は創業100年以上の歴史を持つ老舗証券会社で、顧客サポートに定評があります。
最大の特徴は、25歳以下は取引手数料が完全無料、26歳以上でも1日50万円までの取引なら手数料無料という点です。少額でデイトレードを始めたい初心者には非常に魅力的な条件です。
電話サポートが充実しており、投資に関する相談を専門スタッフに無料で相談できます。初心者でも安心して始められる環境が整っています。取引ツール「マーケットラボ」も直感的に使いやすい設計です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約2,700,000口座 ※2025年2月時点 |
| 取引手数料 | 【取引毎手数料コース】
|
| NISA対応 | 〇(日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(銘柄数は公式サイトで確認) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 米国株 / 中国株 / 投資信託(約1,750本以上) |
| 投資信託 | 約1,800本(購入時手数料すべて無料) |
| 外国株 | 2カ国/米国株:約5,000銘柄以上(2025年1月27日時点) |
| 取引ツール(PC) | マネックストレーダー / 銘柄スカウター |
| スマホアプリ | マネックス証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ |
| 提携銀行口座 | マネックス証券専用銀行口座(詳細は公式サイトで確認) |
| ポイント投資・付与 | マネックスポイント / dポイント(投資信託の積立に利用可能) |
| 口座開設スピード | オンライン申込で最短翌営業日 |
マネックス証券は米国株取引に強みを持つネット証券で、約5,000銘柄の米国株を取り扱っています。
日本株の手数料は現物取引55円〜1,070円(税込)、信用取引99円〜385円(税込)と標準的ですが、取引ツール「マネックストレーダー」の機能性が高く評価されています。特にチャート分析機能が充実しており、テクニカル指標を駆使したトレードが可能です。
単元未満株「ワン株」は約1,500銘柄に対応しており、少額から分散投資ができます。マネックスポイントやdポイントが貯まる点も魅力です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約540,000口座 ※2025年3月末時点 |
| 取引手数料 | 【1約定ごとプラン】 ~5万円:50円 ~10万円:90円 ~20万円:100円 ~50万円:260円 ~100万円:460円 ~150万円:550円 ~3,000万円:880円 3,000万円超:930円【1日定額プラン】 ~100万円:0円 ~200万円:1,238円 ~300万円:1,691円 300万円超:以降100万円ごとに295円加算 |
| NISA対応 | 〇(日本株・ETF・REITの売買手数料が無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 38銘柄(2025年4月24日時点) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 投資信託(112銘柄) |
| 投資信託 | 約120本(すべて購入時手数料無料) |
| 外国株 | 米国:4,300銘柄 |
| 取引ツール(PC) | スーパーはっちゅう君 / はっちゅう君 |
| スマホアプリ | GMOクリック 株 |
| 提携銀行口座 | GMOあおぞらネット銀行 |
| ポイント投資・付与 | なし |
| 口座開設スピード | 最短2営業日後(オンライン申込) |
GMOクリック証券は取引ツールの使いやすさに定評があり、特に「Platフォーム」は多くのトレーダーから支持されています。
現物取引・信用取引ともに手数料が0円〜と低コストで、1日定額プランも用意されています。約定スピードも速く、デイトレードに必要な機能が揃っています。
スマホアプリ「GMOクリック証券アプリ」は直感的な操作が可能で、外出先でもスムーズに取引できます。FXや先物取引など他の金融商品も充実しており、将来的に取引の幅を広げたい方にもおすすめです。
証券会社を選ぶ4つのポイント
デイトレードに適した証券会社を選ぶには、いくつかの重要なポイントがあります。自分の取引スタイルに合った証券会社を選びましょう。
デイトレードでは1日に何度も取引を繰り返すため、手数料の安さが最も重要です。
現物取引の手数料だけでなく、信用取引の手数料も確認しましょう。特に「一日信用取引」や「日計り信用取引」といった、デイトレード専用の手数料プランを提供している証券会社がおすすめです。これらのプランでは、当日中に決済すれば手数料が無料または大幅に割引されます。
1日定額制のプランも検討しましょう。一定金額までの取引なら何度取引しても手数料が定額になるため、取引回数が多い場合はお得です。松井証券のように50万円まで無料の証券会社もあります。
手数料は利益に直結します。月に100回取引する場合、1回あたり100円の差でも月1万円、年間12万円の差になります。
デイトレードでは瞬時の判断が求められるため、取引ツールの使いやすさが成功を左右します。
取引ツールの重要機能
リアルタイムの板情報表示
高速な注文執行
複数銘柄の同時監視
カスタマイズ可能な画面レイアウト
多くの証券会社はデモ口座や無料体験版を提供しているので、実際に使ってみて操作性を確認することをおすすめします。楽天証券の「MARKET SPEED Ⅱ」やSBI証券の「HYPER SBI 2」は、多くのトレーダーから高い評価を受けています。
スマホアプリの機能も確認しましょう。外出先でも取引する可能性がある場合、スマホでの操作性も重要です。
デイトレードでは最新の市場情報が不可欠です。情報の質と速さが利益に直結します。
無料で提供される情報の範囲を確認しましょう。板情報(気配値)、歩み値(約定履歴)、ニュース配信、アナリストレポートなど、どこまで無料で利用できるかは証券会社によって異なります。
ニュース配信の速さも重要です。企業の決算発表や重要なニュースは株価に即座に影響するため、いち早く情報を得られる環境が必要です。日本経済新聞やロイターなどのニュース配信を無料で提供している証券会社もあります。
銘柄スクリーニング機能も活用しましょう。出来高や値動きの条件で銘柄を絞り込めると、デイトレードに適した銘柄を効率的に見つけられます。
デイトレードでは数秒の差が利益と損失を分けるため、注文の約定スピードは極めて重要です。
約定スピードは証券会社のシステムの性能に依存します。注文を出してから実際に約定するまでの時間が短いほど、希望する価格で取引できる可能性が高まります。
システムの安定性も確認しましょう。取引が集中する時間帯(9時の寄り付きや15時の引け間際)にシステムが重くなったり、ダウンしたりする証券会社は避けるべきです。過去のシステム障害の履歴や口コミを参考にしましょう。
逆指値注文やトレール注文など、リスク管理に役立つ注文方法が利用できるかも確認してください。これらの機能があると、損切りラインを自動的に設定でき、感情的な判断を避けられます。
デイトレードの始め方
デイトレードを実際に始めるための具体的な手順を、5つのステップで解説します。順を追って進めることで、安全にデイトレードをスタートできます。
まずは証券会社の口座を開設します。最短で翌営業日に開設できる証券会社もあります。
多くの証券会社はオンラインで申込みが完結し、スマホで本人確認書類を撮影して送信するだけで手続きが進みます。
口座開設時には「特定口座(源泉徴収あり)」を選択することをおすすめします。これにより、証券会社が自動的に税金を計算・徴収してくれるため、確定申告の手間が省けます。
信用取引口座も同時に申し込む場合は、審査に数日かかることがあります。まずは現物取引口座を開設し、取引に慣れてから信用取引口座を開設する方法もあります。
口座開設が完了したら、取引ツールをインストールして使い方に慣れましょう。
多くの証券会社は、PC用の高機能取引ツールとスマホアプリの両方を提供しています。デイトレードを本格的に行うなら、複数の画面で情報を表示できるPC用ツールが必須です。
取引ツールでは、チャート表示、板情報、注文画面、保有銘柄一覧などを自分の使いやすいようにカスタマイズできます。最初は基本的なレイアウトで始め、徐々に自分に合った配置に調整していきましょう。
操作方法を学ぶために、証券会社が提供するマニュアルや動画チュートリアルを活用してください。実際に注文を出す前に、画面操作に十分慣れておくことが重要です。
実際のお金を使う前に、デモトレード(仮想取引)で練習することを強くおすすめします。
一部の証券会社や取引ツールは、仮想資金を使って実際の市場と同じ環境で取引を体験できるデモトレード機能を提供しています。これを使えば、リスクなしで取引の流れや操作方法を学べます。
デモトレードでは、注文の出し方、損切りのタイミング、利益確定の判断など、実践的なスキルを磨きましょう。最低でも1〜2週間はデモトレードを続け、安定して利益を出せるようになってから実際の取引に移ることをおすすめします。
ただし、デモトレードと実際の取引では心理的なプレッシャーが大きく異なります。実際のお金がかかると、冷静な判断が難しくなることを理解しておきましょう。
デモトレードで自信がついたら、少額資金で実際の取引を始めましょう。
最初は10万円以下の少額から始めることをおすすめします。いきなり大きな金額で取引すると、損失が出たときの精神的ダメージが大きく、冷静な判断ができなくなります。
1回の取引で使う資金は、全体の5%以内に抑えましょう。10万円の資金なら、1回の取引は5,000円以内です。これにより、連続して損失が出ても資金が急激に減ることを防げます。
最初は値動きが比較的穏やかで、出来高の多い大型株を選びましょう。小型株は値動きが激しく、初心者には難易度が高いため避けた方が無難です。
すべての取引について、詳細な記録をつけることが上達の鍵です。
記録すべき項目
取引日時、銘柄名、売買区分
株数、価格、損益
取引理由、反省点
特に「なぜその銘柄を選んだのか」「なぜそのタイミングで売買したのか」を記録することが重要です。
週末や月末に取引記録を振り返り、成功パターンと失敗パターンを分析しましょう。どのような状況で利益が出やすいか、どのようなミスを繰り返しているかが見えてきます。
エクセルや専用の取引記録アプリを使うと、損益の推移をグラフ化でき、自分の成長を視覚的に確認できます。継続的に記録をつけることで、自分だけの勝ちパターンが見つかります。
デイトレードで成功するには、適切な銘柄を選ぶことが不可欠です。値動きが活発で流動性の高い銘柄を選びましょう。
出来高とは、その日に取引された株数のことで、流動性の高さを示す重要な指標です。
出来高が多い銘柄は、買いたいときに買え、売りたいときに売れるため、デイトレードに適しています。逆に出来高が少ない銘柄は、希望する価格で売買できない可能性があり、損切りのタイミングを逃すリスクがあります。
目安として、1日の出来高が100万株以上の銘柄を選ぶとよいでしょう。東証プライム市場の大型株や、話題性のある中型株は出来高が多い傾向があります。
証券会社の取引ツールには「出来高ランキング」機能があるので、毎朝チェックして出来高の多い銘柄をリストアップしましょう。
デイトレードで利益を出すには、1日の中で一定の値動きがある銘柄を選ぶ必要があります。
「値動き率ランキング」や「値上がり率ランキング」を活用して、前日比で大きく動いている銘柄を探しましょう。ただし、値動きが激しすぎる銘柄は初心者には難しいため、適度な値動きの銘柄を選ぶことが重要です。
テクニカル指標では、ボラティリティ(価格変動の大きさ)を示す指標を参考にできます。ATR(Average True Range)などの指標で、適度な値動きがある銘柄を絞り込めます。
ただし、値動きが大きい銘柄はリスクも高いため、損切りラインをしっかり設定してから取引しましょう。
「板」とは、買い注文と売り注文が並んでいる気配値のことで、板の厚さは流動性の高さを示します。
板が厚い銘柄は、多くの投資家が注目しており、売買が成立しやすい状態です。逆に板が薄い銘柄は、少しの注文で価格が大きく動いてしまい、希望する価格で取引できないリスクがあります。
取引ツールで板情報を表示し、買い板と売り板の両方に十分な注文が並んでいるか確認しましょう。特に、現在値の近くに厚い板があると、その価格帯で売買が活発に行われていることを示します。
板の状況は刻々と変化するため、取引中は常に板情報を監視し、流動性が低下していないか注意しましょう。
企業の決算発表や新製品発表、業務提携などのニュースは、株価に大きな影響を与えます。
朝の取引開始前に、その日のニュースをチェックする習慣をつけましょう。日本経済新聞や証券会社が提供するニュース配信サービスを活用すると、重要な情報を見逃しません。
決算発表は株価が大きく動くタイミングです。特に四半期決算の発表日は、予想を上回る好決算や下回る悪決算で株価が急騰・急落することがあります。
ただし、初心者は決算発表直後の取引は避けた方が無難です。材料が出た銘柄は注目度が高まり、出来高も増加します。ただし、材料が出尽くすと一気に売られることもあるため、利益確定のタイミングを見極めることが重要です。
実際のトレーダーの収支記録から学ぶ
デイトレードで実際にどれくらい稼げるのか、現実的な収支記録を紹介します。成功例だけでなく、失敗例も含めて理解することが重要です。
デイトレードを始めたばかりの初心者Aさん(30代会社員)の1ヶ月目の記録です。
初期資金30万円で、1日1〜2回の取引を20営業日行いました。結果は、勝ち12日、負け8日、月間損益はマイナス3万円でした。勝率は60%ですが、損切りが遅れて1回の損失が大きくなり、トータルで損失となりました。
2ヶ月目からは損切りラインを厳格に設定し、ルールを守ることを最優先にしました。
初心者の多くは最初の数ヶ月は損失を出します。これは授業料だと考え、経験を積むことに集中しましょう。
デイトレード歴2年のBさん(40代専業トレーダー)の月間収支です。
運用資金200万円で、1日3〜5回の取引を20営業日行いました。結果は、勝ち14日、負け6日、月間損益はプラス15万円でした。勝率70%で、損小利大の取引を徹底しています。
Bさんの成功のポイント
明確な取引ルールを持っている
損切りを機械的に実行する
得意なパターンに絞って取引する
毎日の取引記録を詳細につけ、週末に振り返りを行っています。
ただし、Bさんも毎月安定して利益を出せるわけではなく、月によっては損失が出ることもあります。年間を通してプラスにすることを目標にしています。
デイトレード歴5年のCさん(50代専業トレーダー)の年間実績です。
運用資金500万円で、年間240営業日取引を行いました。結果は、勝ち月9ヶ月、負け月3ヶ月、年間損益はプラス180万円でした。月平均15万円の利益ですが、月によってばらつきがあります。
Cさんは長年の経験から、相場の状況に応じて取引スタイルを変えています。ボラティリティが高い時期は積極的に取引し、低い時期は取引回数を減らすなど、柔軟に対応しています。
専業トレーダーとして生活するには、年間で安定した収益を上げることが必要です。Cさんは生活費を差し引いても十分な利益を確保していますが、常に市場と向き合うストレスは大きいと語っています。
これらの収支記録から、デイトレードで成功するための共通点が見えてきます。
感情的になると、ルールを破って大きな損失を出すリスクが高まります。
デイトレードで失敗しないための5つのルール
デイトレードで長期的に成功するには、明確なルールを設定し、それを守ることが不可欠です。感情に流されず、機械的にルールを実行しましょう。
デイトレードで最も重要なルールは、損切りラインを事前に決めておくことです。
損切りラインとは、「この価格まで下がったら必ず売却する」という基準です。多くの初心者は「もう少し待てば戻るかもしれない」と期待して損切りを先延ばしにし、結果的に大きな損失を抱えてしまいます。
一般的な損切りラインは、購入価格から2〜3%下落した価格です。例えば、1,000円で購入した株なら、980円または970円で損切りします。この基準を守れば、1回の損失を限定でき、資金が急激に減ることを防げます。
逆指値注文を活用すると、自動的に損切りが実行されるため、感情に左右されません。取引ツールで逆指値注文の設定方法を確認しておきましょう。
資金管理の基本ルールとして、1回の取引で使う資金は全体の5%以内に抑えましょう。
例えば、100万円の資金がある場合、1回の取引で使うのは5万円までです。これにより、連続して10回負けても資金の半分は残ります。逆に、1回の取引で資金の50%を使うと、2回負けただけで資金がなくなってしまいます。
初心者の場合は、さらに慎重に3%以内に抑えることをおすすめします。資金が少ないうちは利益も小さいですが、経験を積むための期間だと考えましょう。
複数の銘柄に同時に投資する場合も、合計で資金の20%以内に抑えることが重要です。集中投資はリスクが高く、1つの銘柄が急落すると大きな損失につながります。
デイトレードで失敗する最大の原因は、感情的な取引です。冷静さを失うと、ルールを破って大きな損失を出します。
損失を取り戻そうと焦って無謀な取引をする「リベンジトレード」は、最も危険なパターンです。負けた後こそ冷静になり、いつも通りのルールで取引することが重要です。
逆に、連勝が続くと「自分は天才だ」と過信し、リスクの高い取引に手を出してしまうこともあります。勝っているときこそ謙虚に、慎重に取引しましょう。
感情をコントロールするには、取引前に深呼吸をする、取引ルールを紙に書いて目の前に貼る、取引時間を制限するなどの工夫が有効です。
連続して損失が出た場合は、いったん取引を休むことが重要です。
3回連続で負けたら、その日の取引を終了するというルールを設定しましょう。連敗が続くときは、相場の状況が自分の手法に合っていないか、自分の判断力が低下している可能性があります。
休むことも立派な戦略です。無理に取引を続けると、損失が拡大するだけでなく、精神的にも疲弊してしまいます。翌日以降、冷静さを取り戻してから再開しましょう。
週末や月末には、必ず数日間の休息を取り、取引記録を振り返る時間を作りましょう。常に市場と向き合っていると、視野が狭くなり、大きな流れを見失います。
自分で決めた取引ルールを守ることが、長期的な成功の鍵です。
取引ルールに含めるべき項目
エントリー条件(どのような状況で買うか)
エグジット条件(どのような状況で売るか)
損切りライン、利益確定ライン
1日の取引回数上限
これらを明文化し、毎日確認しましょう。
ルールを破りたくなる誘惑は常にあります。「今回だけは特別」という考えが、大きな損失につながります。どんな状況でもルールを守ることが、プロのトレーダーと素人の違いです。
定期的にルールを見直し、改善することも重要です。ただし、感情的にルールを変更するのではなく、取引記録を分析した上で、論理的に改善しましょう。
デイトレードでよくある失敗と対処法
デイトレードでは多くの初心者が同じような失敗を繰り返します。典型的な失敗パターンと対処法を知っておくことで、同じ過ちを避けられます。
勝率は悪くないのに、トータルで見ると損失が出ているという状況は、手数料負けの可能性があります。
1日に10回取引し、1回あたり100円の手数料がかかる場合、1日1,000円、月20営業日で2万円の手数料がかかります。小さな利益を積み重ねても、手数料で相殺されてしまうのです。
手数料負けの対処法
手数料の安い証券会社に変更する
1日定額制のプランを活用する
取引回数を減らして1回あたりの利益を大きくする
特に一日信用取引を活用すれば、手数料を大幅に削減できます。手数料を含めた実質的な損益を常に意識し、手数料以上の利益を確保できる取引を心がけましょう。
「もう少し待てば戻るだろう」と期待して損切りを先延ばしにし、結果的に大きな含み損を抱えてしまうパターンです。
デイトレードの原則は「その日のうちに決済する」ことです。含み損を翌日に持ち越すと、もはやデイトレードではなくなり、夜間のリスクを抱えることになります。
塩漬けを防ぐ対処法
逆指値注文を必ず設定する
損切りラインに達したら機械的に売却する
「損切りは必要経費」と割り切る
小さな損失を受け入れることで、大きな損失を防げます。すでに塩漬け状態になっている場合は、冷静に現在の状況を分析し、回復の見込みがなければ損失を確定させる勇気も必要です。
連勝が続くと、「自分は相場を読める」と過信し、リスクの高い取引に手を出してしまうパターンです。
連勝は実力だけでなく、運の要素も大きく影響します。相場の状況が自分の手法に合っていただけで、状況が変われば通用しなくなります。
調子に乗らないための対処法
勝っているときこそ謙虚に、いつも通りのルールを守る
利益の一部を別口座に移して確保する
取引サイズを大きくしない
調子が良いときに大きく賭けて、一気に利益を失うケースは非常に多いのです。勝ち続けているときは、なぜ勝てているのかを冷静に分析し、再現性のある手法を確立することに集中しましょう。
「必ず勝てる手法」「月利50%」などと謳う情報商材や投資セミナーに騙されるパターンです。
投資の世界に「必ず勝てる方法」は存在しません。そのような方法があれば、誰もが億万長者になっているはずです。高額な情報商材やセミナーの多くは、実際には役に立たない内容です。
情報商材詐欺を避ける対処法
金融庁に登録された証券会社や公的機関の情報のみを信頼する
無料で提供されている情報を活用する
怪しい勧誘には一切応じない
デイトレードのスキルは、自分で実践し、失敗から学ぶことでしか身につきません。他人の手法をそのまま真似しても、自分の状況には合わないことが多いのです。
はい、デイトレードは10万円程度の少額資金から始められます。単元未満株を活用すれば、さらに少額でも取引可能です。ただし、資金が少ないと取引できる銘柄が限られるため、30万円以上あると選択肢が広がります。最初は少額で経験を積み、スキルが向上してから資金を増やすことをおすすめします。
デイトレードの収益は個人のスキルや資金量によって大きく異なります。初心者の多くは最初の数ヶ月は損失を出します。経験を積んだトレーダーでも、月利3〜5%が現実的な目標です。100万円の資金なら月3〜5万円の利益です。「月利50%」などの誇大広告には注意しましょう。安定した収益を上げるには、年単位での継続的な学習と実践が必要です。
会社員として働きながらデイトレードを行うことは、時間的に難しい面があります。デイトレードは市場が開いている9時〜15時の間に取引するため、この時間帯に市場を監視できる環境が必要です。昼休みの時間を活用したり、リモートワークで柔軟に時間を使える場合は可能ですが、本格的に取り組むには限界があります。仕事をしながらの場合は、スイングトレードや長期投資を検討することをおすすめします。
デイトレードで得た利益には、20.315%の税金(所得税15.315%、住民税5%)がかかります。特定口座(源泉徴収あり)を選択していれば、証券会社が自動的に税金を計算・徴収するため、原則として確定申告は不要です。ただし、複数の証券口座で取引している場合や、年間を通じて損失が出た場合は、確定申告をすることで損失を最大3年間繰り越すことができます。
専業トレーダーになるには、まず副業として数年間の実績を積むことが重要です。年間を通じて安定した収益を上げられること、生活費を賄える利益を確保できること、精神的なプレッシャーに耐えられることが条件です。最低でも1年分の生活費を貯蓄し、リスクに備えましょう。また、専業になると会社員の社会保険がなくなるため、国民健康保険や国民年金の負担も考慮する必要があります。安易に専業になるのではなく、十分な準備と実績を積んでから判断しましょう。
デイトレードは1日で取引を完結させる投資手法で、少額資金から始められる点が魅力です。しかし、適切な知識とスキルがなければ、大きな損失を抱えるリスクもあります。
成功するためには、手数料が安く取引ツールが充実した証券会社を選び、損切りルールを徹底し、資金管理を適切に行うことが不可欠です。SBI証券や楽天証券などの大手ネット証券は、デイトレードに必要な機能が揃っており、初心者にもおすすめです。
実際のトレーダーの収支記録からも分かるように、初心者の多くは最初の数ヶ月は損失を出します。これは経験を積むための授業料だと考え、少額資金で練習を重ねることが重要です。取引記録をつけて振り返り、自分の得意なパターンを見つけましょう。
デイトレードで失敗しないためには、損切りラインを必ず決める、1回の取引で使う資金を全体の5%以内に抑える、感情的な取引をしない、連続で負けたら休む、取引ルールを守るという5つのルールを徹底してください。
デイトレードは短期間で結果が出る一方で、精神的な負担も大きい投資手法です。自分の性格やライフスタイルに合っているか冷静に判断し、無理のない範囲で取り組みましょう。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。デイトレードは特にリスクが高い投資手法であり、損失が発生する可能性があることを十分に理解してください。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、不安な点がある場合は専門家にご相談ください。
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