楽天証券の出金方法|手順と即日出金のやり方を解説

楽天証券の出金方法|手順と即日出金のやり方を解説

楽天証券で株式や投資信託を売却した後、「どうやって現金を引き出せばいいの?」と迷っていませんか。

出金方法は大きく分けて2種類あり、選び方次第で即日出金も可能なんです。

この記事では、楽天証券の出金方法を初心者にもわかりやすく解説します。通常出金とらくらく出金の違い、PC・スマホ別の操作手順、マネーブリッジを使った即日出金の仕組みまで、出金に関する疑問をすべて解決できる内容になっています。

出金手数料や反映日数、トラブル時の対処法も詳しくご紹介しますので、安心して出金手続きができるようになりますよ。

この記事の要約
  • 楽天証券の出金方法は通常出金とらくらく出金の2種類あり、即日出金なららくらく出金がおすすめ
  • マネーブリッジを設定すると楽天銀行への即日出金が可能になり、手数料も無料
  • 出金できない原因は出金可能額不足や受渡日未到来が多く、事前確認で回避できる
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

楽天証券の出金方法は2種類|通常出金とらくらく出金

楽天証券から現金を引き出す方法には、大きく分けて「通常出金(円貨出金)」と「らくらく出金」の2つがあります。

それぞれの特徴を理解して、自分に合った出金方法を選びましょう。

通常出金(円貨出金)とは

通常出金は、あらかじめ登録した全国の金融機関口座に出金する最も基本的な方法です。

楽天証券の営業日15時50分までに出金指示を行うと、翌営業日にお振込みされます。出金手数料は無料で、システムメンテナンス時間を除いて24時間いつでも出金指示が可能です。

通常出金の最大のメリットは、出金先の金融機関を自由に選べる点です。メインバンクが楽天銀行以外の方でも、ご自身の銀行口座に直接出金できます。

ただし、15時50分以降に出金指示をした場合は翌々営業日の振込になるため、タイミングには注意が必要です。

出金可能額は、受渡日が到来した資金のみとなります。株式を売却した場合は約定日から2営業日後(T+2)、投資信託の場合はファンドによって異なりますが、通常は約定日から3〜5営業日後が受渡日です。

楽天証券:通常出金(円貨出金)

らくらく出金とは

らくらく出金は、楽天銀行またはみずほ銀行の口座に即日出金できるサービスです。

マネーブリッジ(楽天証券と楽天銀行の口座連携サービス)に申し込むことで利用できるようになります。出金手数料は無料で、原則として当日中に楽天銀行の普通預金口座にお振込みされます。

らくらく出金の最大の魅力は、そのスピードです。通常出金が翌営業日以降の振込なのに対し、らくらく出金なら原則当日中に出金が完了します。急に現金が必要になった場合でも、すぐに対応できるのが大きなメリットです。

ただし、らくらく出金を利用するには事前にマネーブリッジの設定が必要です。

また、出金可能な時間帯は楽天銀行のメンテナンス時間(23時55分〜0時05分)を除く時間帯となります。受渡日を基準として即日出金ができるため、例えば木曜日に株式の売り注文が約定した場合、月曜日が受渡日となり、月曜日の0時05分から即日出金が可能です。

楽天証券:らくらく出金

2つの出金方法を比較|どちらを選ぶべき?

通常出金とらくらく出金、どちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。

以下の比較表で、それぞれの特徴を整理しました。

項目 通常出金(円貨出金) らくらく出金
出金手数料 無料 無料
出金スピード 翌営業日(15時50分までの指示) 原則当日中
出金先金融機関 全国の金融機関 楽天銀行・みずほ銀行のみ
利用可能時間 24時間(メンテナンス時間除く) 24時間(メンテナンス時間除く)
事前設定 出金先口座の登録のみ マネーブリッジの設定が必要

即日出金が必要な方や、楽天銀行をメインバンクとして利用している方には、らくらく出金がおすすめです。

手数料無料で当日中に出金できるため、急な出費にも対応できます。一方、楽天銀行以外の金融機関をメインバンクとして利用している方は、通常出金を選択すると良いでしょう。

また、マネーブリッジを設定すると、らくらく出金だけでなく自動入出金(スイープ)機能も利用できます。毎営業日22時に余剰資金を自動で楽天銀行に出金してくれるため、資金管理の手間が省けます。楽天銀行の普通預金には優遇金利(年0.28%、300万円超は年0.22%)も適用されるため、待機資金を効率的に運用できるメリットもあります。

楽天証券から出金する手順(PC・スマホ別)

ここからは、実際の出金手順をPC・スマホ別に詳しく解説します。

初めての方でも迷わず操作できるよう、画面の流れに沿って説明していきますね。

PCから通常出金する手順

PCから通常出金する場合の手順は以下の通りです。

1.楽天証券のウェブサイトにログインし、画面右上の「マイメニュー」をクリックします
2.「入出金・振替」のメニューから「出金」を選択します
3.出金指示画面で「指定日出金」のタブを選択します
4.出金指定日を選択し、出金したい金額を入力します(「出金可能額すべて」を選択することも可能です)
5.「確認する」ボタンをクリックし、内容を確認します
6.取引暗証番号を入力し、「出金する」ボタンをクリックします
7.SMS認証を設定している場合は、ワンタイムキーを入力して完了です

出金指示が完了すると、指定した出金日に登録済みの出金先指定口座へ振り込まれます。

出金履歴は「マイメニュー」→「入出金・振替」→「入出金履歴」から確認できます。出金指定日の前営業日15時50分までであれば、出金指示の取消も可能です。

楽天証券:通常出金(円貨出金)

PCかららくらく出金する手順

PCかららくらく出金する場合の手順は以下の通りです。

1.楽天証券のウェブサイトにログインし、画面右上の「マイメニュー」をクリックします
2.「入出金・振替」のメニューから「出金」を選択します
3.出金指示画面で「当日出金(らくらく出金)」のタブを選択します
4.出金額を入力し(1,000円以上)、「確認する」ボタンをクリックします
5.確認画面で入金日などをチェックし、問題がなければ取引暗証番号を入力します
6.「出金する」ボタンをクリックします
7.SMS認証を設定している場合は、「SMSでワンタイムキーを送信」をクリック後、送信されたワンタイムキーと取引暗証番号を入力し、「出金する」ボタンをクリックして完了です

らくらく出金は、原則として手続き後に即時反映されます。

ただし、総合口座預り金の余力状態によっては利用が制限され、即時反映ができない場合もあります。また、1日あたりの上限金額は1,000万円、上限回数は5回までとなっています。

楽天証券:らくらく出金

スマホから通常出金する手順

スマホから通常出金する場合の手順は以下の通りです。

1.楽天証券のスマホサイトまたはアプリにログインします
2.メニューから「マイページ」をタップします
3.「出金」をタップします
4.「WEBコンテンツを表示」のメッセージが表示されるので「はい」をタップします
5.出金画面で「指定日出金」を選択します
6.出金指定日と出金金額を入力し、「確認する」ボタンをタップします
7.内容を確認し、取引暗証番号を入力して「出金する」ボタンをタップして完了です

スマホからの操作も基本的な流れはPCと同じです。

画面サイズが小さいため、入力内容をしっかり確認しながら進めましょう。出金可能額は画面上部に表示されるので、金額を入力する前に確認しておくと安心です。

スマホかららくらく出金する手順

スマホかららくらく出金する場合の手順は以下の通りです。

1.楽天証券のスマホサイトまたはアプリにログインします
2.メニューから「マイページ」をタップします
3.「入出金・振替」をタップし、出金ボタンを押下します
4.「当日出金(らくらく出金)」を選択します
5.出金額を入力後、「確認する」ボタンをタップします
6.楽天証券の取引暗証番号を入力後、「出金する」ボタンをタップします
7.SMS認証を設定している場合は、ワンタイムキーを入力して完了です

スマホからのらくらく出金も、PCと同様に即日出金が可能です。

外出先でも手続きができるため、急に現金が必要になった場合でもスマホがあればすぐに対応できます。

ただし、楽天証券および楽天銀行のシステムメンテナンス中は利用できないため、メンテナンス時間は事前に確認しておきましょう。

楽天証券:らくらく出金

マネーブリッジで即日出金する方法

即日出金を実現するには、マネーブリッジの設定が欠かせません。

ここでは、マネーブリッジの仕組みと設定方法、即日出金のタイミングについて詳しく解説します。

マネーブリッジとは?出金が早くなる理由

マネーブリッジは、楽天証券と楽天銀行の口座を連携させる無料のサービスです。

この連携により、両口座間の資金移動が自動化され、出金スピードが大幅に向上します。

通常出金では、楽天証券から出金先の金融機関への振込に銀行間のネットワークを経由するため、翌営業日以降の着金となります。一方、マネーブリッジを設定したらくらく出金では、楽天グループ内での資金移動となるため、システム上で即座に処理が完了し、原則当日中に楽天銀行口座に反映されるのです。

マネーブリッジには、らくらく出金以外にも便利な機能があります。自動入出金(スイープ)機能を設定すると、楽天証券での買付時に資金が不足している場合、楽天銀行から自動で入金されます。また、毎営業日22時に楽天証券の余剰資金が自動的に楽天銀行へ出金され、優遇金利(年0.28%、300万円超は年0.22%)が適用されます。資金管理の手間を省きながら、効率的に資産を運用できる仕組みなんです。

楽天証券:マネーブリッジ

マネーブリッジの設定方法

マネーブリッジを設定するには、楽天証券と楽天銀行の両方に口座を開設している必要があります。

設定手順は以下の通りです。

1.楽天証券のウェブサイトにログインし、画面右上の「マネーブリッジ」をクリックします
2.マネーブリッジの申込ページで「申込む」ボタンをクリックします
3.楽天銀行のログイン画面に遷移するので、楽天銀行のユーザIDとログインパスワードを入力してログインします
4.マネーブリッジの申込内容を確認し、「申込む」ボタンをクリックします
5.申込完了画面が表示されたら設定完了です(毎営業日17時までに申込手続きが完了した場合、原則として当日中の19時以降に手続き完了の案内があります)

楽天銀行の口座をまだ開設していない場合は、楽天証券のサイトから楽天銀行の口座開設を同時に申し込むことができます。

その際、マネーブリッジへの申込も自動的に行われるため、手続きが一度で完了します。

マネーブリッジの設定が完了すると、自動入出金(スイープ)の設定も可能になります。スイープ設定では、楽天銀行に残す金額や楽天証券に残す金額を指定できるため、クレジットカードの引き落としや積立投資に必要な資金を確保しながら、自動出金の利便性を享受できます。

楽天証券:マネーブリッジ

即日出金できるタイミングと条件

マネーブリッジを設定したらくらく出金では、受渡日を基準として即日出金ができます。

株式の売却代金を即日出金したい場合、受渡日(約定日から2営業日後)の0時05分以降にらくらく出金の手続きを行うことで、原則当日中に楽天銀行口座に反映されます。

例えば、木曜日に株式の売り注文が約定した場合、受渡日は月曜日(土日を除く2営業日後)となります。この場合、月曜日の0時05分かららくらく出金が可能になり、手続きを行えば原則として月曜日中に楽天銀行口座に入金されます。

ただし、以下の条件に注意が必要です。らくらく出金の利用可能時間は、楽天銀行のメンテナンス時間(毎日23時55分〜0時05分)を除く時間帯です。また、1回の出金可能金額は1,000円以上1,000万円まで、1営業日の合計出金金額も1,000万円までとなっています。利用回数は毎営業日19時50分を基準として、1営業日あたり5回までです。

非営業日(土日祝日)にらくらく入金やリアルタイム入金をした場合、その資金は翌営業日の0時05分かららくらく出金が可能になります。

投資信託の売却代金については、ファンドによって受渡日が異なるため、各ファンドの目論見書で確認しましょう。

楽天証券:らくらく出金

出金手数料と出金にかかる日数

出金を検討する際、手数料と出金にかかる日数は重要なポイントです。

ここでは、楽天証券の出金に関するコスト面と時間面の情報を詳しく解説します。

出金手数料は無料

楽天証券の出金手数料は、通常出金・らくらく出金ともに完全無料です。

何度出金しても手数料がかからないため、こまめに出金したい方や、少額ずつ出金したい方でも安心して利用できます。

他のネット証券でも出金手数料無料が一般的になってきていますが、一部の証券会社では月に一定回数を超えると手数料がかかる場合もあります。楽天証券は回数制限なく無料なので、資金管理の自由度が高いのが魅力です。

ただし、出金先の金融機関でATM利用手数料がかかる場合があります。楽天銀行では、ハッピープログラムの会員ステージに応じて月最大7回までATM手数料が無料になるため、マネーブリッジと組み合わせることで、出金から現金引き出しまでの一連の手続きを手数料無料で完結できます。

楽天証券:入出金

出金方法別の反映日数

出金方法によって、銀行口座への反映日数が異なります。

以下の表で、それぞれの反映日数を整理しました。

出金方法 出金指示のタイミング 銀行口座への反映日
通常出金 営業日15時50分まで 翌営業日
通常出金 営業日15時50分以降 翌々営業日
らくらく出金(楽天銀行) 0時05分〜23時55分 原則当日中
らくらく出金(みずほ銀行) 利用可能時間内 原則当日中

通常出金の場合、楽天証券から出金先金融機関への振込指示は、原則として着金予定日当日の9時までに行われます。

ただし、お客様の口座への反映時間は金融機関によって異なります。特に週初の営業日や5日・10日は金融機関の処理に時間がかかることがあるため、余裕を持って出金指示を行うことをおすすめします。

らくらく出金の場合、楽天銀行のメンテナンス時間を除き、原則として手続き後に即時反映されます。ただし、処理件数増大等やむを得ない事情により、出金処理が翌営業日となることがあります。この場合、楽天証券のウェブサイトに「出金待ち」と表示されるので、入出金履歴から状況を確認しましょう。

楽天証券:通常出金(円貨出金)

出金可能な時間帯

楽天証券の出金指示は、システムメンテナンス時間を除いて24時間いつでも行うことができます

ただし、らくらく出金については、楽天銀行およびみずほ銀行のメンテナンス時間中は利用できません。

楽天銀行へのらくらく出金の場合、メンテナンス時間は毎日23時55分〜0時05分です。みずほ銀行へのらくらく出金の場合、土曜日22時〜翌日曜日8時はご利用いただけません。また、成人の日、海の日、敬老の日、体育の日の前日(日曜日)21時〜当日(月曜日)6時も利用できないため、連休前の出金を計画している場合は注意が必要です。

楽天証券:入出金の受付時間

出金先口座の登録・変更方法

出金先口座の登録や変更は、初回出金時や銀行口座を変更した際に必要な手続きです。

セキュリティを確保しながら、スムーズに手続きを進める方法を解説します。

出金先口座を登録する手順

楽天証券の口座開設時に出金先口座を登録していない場合、または新たに出金先口座を登録したい場合の手順は以下の通りです。

1.楽天証券のウェブサイトにログインし、画面右上の「マイメニュー」をクリックします
2.お客様情報一覧の「入出金口座」をクリックします
3.出金先指定口座の「登録・変更」をクリックします
4.「Webでの登録・変更手続きへ」を選択します
5.金融機関名、支店名、口座種別、口座番号、口座名義を入力し、「確認」をクリックします
6.入力内容を確認し、「SMSでワンタイムキーを送信」をクリックします
7.携帯電話に送信されたワンタイムキーと取引暗証番号を入力し、「登録・変更」をクリックします
8.完了画面が表示されたら登録完了です

出金先口座は、ご本人様名義の口座のみ登録可能です。家族名義や第三者名義の口座は登録できないため、注意しましょう。また、金融機関によっては、インターネット専用支店など一部の支店が登録できない場合があります。

楽天証券:通常出金(円貨出金)

出金先口座を変更する手順

すでに登録している出金先口座を変更したい場合の手順は、新規登録と同じ流れになります。

1.楽天証券のウェブサイトにログインし、「マイメニュー」→お客様情報一覧「入出金口座」と進みます
2.出金先指定口座の「登録・変更」をクリックします
3.「Webでの登録・変更手続きへ」を選択し、新しい口座情報を入力します
4.「確認」をクリック後、「SMSでワンタイムキーを送信」をクリックします
5.送信されたワンタイムキーと取引暗証番号を入力し、「登録・変更」をクリックして完了です

出金先口座の変更は、当日の出金指示に影響する場合があります。

営業日15時50分時点で登録されている出金先指定口座宛に振込が行われるため、変更のタイミングには注意が必要です。また、同一営業日に別々の金融機関に対して出金指示を行うことはできません。

出金エラーにより取引口座が制限された場合は、ウェブサイトから出金先指定口座を変更することで、ロックが自動的に解除されます。エラーが発生した場合は、楽天銀行の登録内容と楽天証券の通常出金口座の登録内容に相違がないか確認しましょう。

楽天証券:通常出金(円貨出金)

SMS認証でセキュリティを確保

楽天証券では、出金先口座の登録・変更時にSMS認証を利用した二要素認証を採用しています。

これにより、第三者による不正な口座変更を防ぎ、お客様の資産を守る仕組みになっています。

SMS認証を利用するには、楽天証券に携帯電話番号を登録しておく必要があります。登録した携帯電話番号宛にワンタイムキー(6桁の数字)が送信され、このキーと取引暗証番号の両方を入力することで、本人確認が完了します。

SMS認証は、出金先口座の変更だけでなく、らくらく出金の際にも利用できます。SMS認証を「利用する」に設定している場合、らくらく出金時にもワンタイムキーの入力が求められるため、より高いセキュリティレベルで出金手続きを行うことができます。不正出金のリスクを最小限に抑えるため、SMS認証の設定をおすすめします。

楽天証券:通常出金(円貨出金)

出金できないときの原因と対処法

出金手続きを行ったのに出金できない、というトラブルに遭遇することがあります。

ここでは、出金できない主な原因と、それぞれの対処法を詳しく解説します。

出金可能額が不足している

出金できない最も多い原因は、出金可能額の不足です。

楽天証券の口座には「評価額(時価総額)」と「出金可能額」があり、この2つは異なります。評価額は現在保有している株式や投資信託の時価総額を示すもので、そのまま出金できるわけではありません。

出金可能額は、受渡日が到来した現金のみが対象です。株式を売却した場合、約定日から2営業日後(T+2)が受渡日となり、この日以降に出金可能になります。例えば、月曜日に株式を売却した場合、水曜日が受渡日となり、水曜日から出金できるようになります。

また、信用取引を行っている場合、保証金として拘束されている資金は出金できません。信用取引の建玉を決済するか、保証金維持率に余裕がある範囲でのみ出金が可能です。出金可能額は、楽天証券のウェブサイトやアプリのトップ画面に表示されるので、出金前に必ず確認しましょう。

受渡日が到来していない

株式や投資信託を売却した直後は、まだ受渡日が到来していないため出金できません。

受渡日とは、取引を決済する日のことで、売却代金が実際に口座に入金される日です。

株式の場合、約定日から2営業日後(T+2)が受渡日です。投資信託の場合は、ファンドによって受渡日が異なります。一般的な公募株式投資信託は約定日から3〜5営業日後、MMFやMRFなどの公社債投資信託は約定日当日または翌営業日が受渡日となります。

受渡日が到来しているかどうかは、「マイメニュー」→「資産状況」→「精算表」から確認できます。精算表には、各取引の約定日と受渡日が記載されているため、いつから出金可能になるかを把握できます。マネーブリッジの自動出金(スイープ)を設定している場合は、受渡日の22時頃に自動的に楽天銀行へ出金されるため、手動での出金手続きは不要です。

楽天証券:らくらく出金

出金先口座情報が間違っている

出金先指定口座の情報に誤りがある場合、出金エラーが発生します。

よくあるミスとしては、口座番号の入力間違い、支店名の誤り、口座名義のカナ表記の違いなどがあります。

出金エラーが発生すると、楽天証券から登録しているメールアドレス宛にエラー通知が送信されます。エラー内容は「マイメニュー」→「入出金・振替」→「入出金履歴」の「詳細」から確認できます。エラーコードが表示されている場合は、そのコードに応じた対処が必要です。

出金先口座情報を修正するには、「マイメニュー」→お客様情報一覧「入出金口座」から出金先指定口座の「登録・変更」を行います。SMS認証による本人確認を経て、正しい口座情報を登録し直しましょう。出金エラーにより取引口座が制限された場合は、出金先指定口座を変更することでロックが自動的に解除されます。

楽天証券:らくらく出金

システムメンテナンス中

楽天証券または出金先金融機関のシステムメンテナンス中は、出金手続きができません。

楽天証券のメンテナンス時間は、通常は深夜から早朝にかけての短時間ですが、システム更新などで長時間のメンテナンスが行われる場合もあります。

らくらく出金の場合、楽天銀行のメンテナンス時間(毎日23時55分〜0時05分)やみずほ銀行のメンテナンス時間中は利用できません。また、楽天証券のメンテナンス時間として、営業日翌日2時50分〜6時、7時30分〜7時40分、15時30分〜17時15分などが設定されている場合があります。

メンテナンス情報は、楽天証券の公式サイトのトップページやお知らせ欄で事前に告知されます。

急ぎの出金が必要な場合は、メンテナンス時間を避けて手続きを行いましょう。メンテナンスが終了すれば、通常通り出金手続きが可能になります。

楽天証券:入出金の受付時間

マネーブリッジが未設定(らくらく出金の場合)

らくらく出金を利用するには、事前にマネーブリッジの設定が必須です。

マネーブリッジを設定していない状態では、らくらく出金のメニュー自体が表示されないか、エラーメッセージが表示されます。

マネーブリッジが設定されているかどうかは、楽天証券のウェブサイトにログイン後、画面右上の「マネーブリッジ」のリンクから確認できます。設定済みの場合は、マネーブリッジのステータスページが表示され、自動入出金(スイープ)の設定状況なども確認できます。

マネーブリッジが未設定の場合は、楽天銀行の口座開設(まだ開設していない場合)とマネーブリッジの申込を行いましょう。マネーブリッジの設定は、毎営業日17時までに申込手続きが完了した場合、原則として当日中の19時以降に完了します。設定完了後は、らくらく出金が利用できるようになります。

また、マネーブリッジ設定後に楽天銀行または楽天証券の登録情報(氏名、住所など)を変更した場合、両方の情報が一致しないとらくらく出金がエラーになることがあります。この場合は、両方の口座で登録情報を統一することで解決します。

楽天証券:らくらく出金

楽天証券の出金に関するよくある質問

楽天証券の出金に関するよくある質問
出金可能額はどこで確認できる?

出金可能額は、楽天証券のウェブサイトまたはアプリのトップ画面に表示されています。PCの場合は、ログイン後の画面上部に「出金可能額」として表示されます。スマホアプリの場合は、「マイページ」の資産状況欄に表示されます。

より詳しい内訳を確認したい場合は、「マイメニュー」→「資産状況」→「精算表」から、各取引の受渡予定や出金可能額の計算根拠を確認できます。精算表には、現在の預り金残高、未受渡の買付代金、未受渡の売却代金、信用取引の保証金などが詳細に記載されており、出金可能額がどのように計算されているかを理解できます。

出金の上限額や回数制限はある?

通常出金には、1回あたりの出金上限額や1日の出金回数に制限はありません。出金可能額の範囲内であれば、何度でも出金手続きが可能です。

一方、らくらく出金には制限があります。1回の出金可能金額は1,000円以上1,000万円まで、1営業日の合計出金金額も1,000万円までです。また、利用回数は毎営業日19時50分を基準として、1営業日あたり5回までとなっています。

1,000万円を超える金額を出金したい場合は、複数日に分けて出金するか、通常出金を利用することになります。通常出金であれば金額制限はないため、大口の出金にも対応できます。

出金指示を取り消すことはできる?

通常出金の場合、出金指定日の前営業日15時50分までであれば、出金指示の取消が可能です。取消方法は、「マイメニュー」→「入出金・振替」→「入出金履歴」から該当する明細の「詳細」をクリックし、「取消」ボタンをクリックするだけです。

ただし、「入出金状態」欄が「手続中」となっている場合のみ取消が可能で、「出金済」や「処理中」になっている場合は取消できません。また、指定日出金で複数の出金予約をしている場合、個別に取消を行う必要があります。

らくらく出金の場合、原則として手続き後に即時反映されるため、取消はできません。出金額を間違えた場合は、再度入金手続きを行う必要があります。出金指示を行う前に、金額や出金先をしっかり確認することが大切です。

NISA口座から出金できる?

NISA口座で保有している株式や投資信託を売却した代金は、通常の証券口座(特定口座・一般口座)と同じように出金できます。NISA口座だからといって、出金に特別な制限はありません。

NISA口座の大きなメリットは、売却益や配当金が非課税になる点です。出金した代金には税金がかかりませんので、利益をそのまま受け取ることができます。ただし、売却した場合、その非課税枠は復活しないため、計画的な売却と出金を心がけましょう。

出金可能になるタイミングは、通常の口座と同じく受渡日以降です。NISA口座で株式を売却した場合は約定日から2営業日後、投資信託の場合はファンドによって異なりますが、通常は約定日から3〜5営業日後に出金可能になります。

配当金や分配金を自動で出金できる?

楽天証券では、投資信託の分配金を自動で出金先指定口座に振り込む「投信分配金自動振込みサービス」があります。このサービスを設定すると、分配金の決算日から起算して5営業日目に、自動で出金先指定口座にお振込みされます。

投信分配金自動振込みサービスを利用するには、事前に設定が必要です。設定方法は、楽天証券のウェブサイトにログイン後、「マイメニュー」→「各種設定」→「投信分配金自動振込みサービス」から申込ができます。

株式の配当金については、受取方法を「株式数比例配分方式」に設定している場合、配当金は楽天証券の口座に入金されます。この配当金を自動で出金したい場合は、マネーブリッジの自動出金(スイープ)を設定することで、毎営業日22時に楽天銀行へ自動出金されます。配当金を証券口座に留めておきたい場合は、自動出金時に残す金額を設定することも可能です。

外貨で出金することはできる?

楽天証券では、米ドル、ユーロ、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、カナダドルの5通貨について、日本円に換えずに外貨のまま出金することができます。外貨建ての資産を保有している方で、為替手数料を節約したい場合や、外貨預金として保有したい場合に便利です。

外貨出金を利用するには、出金先の金融機関に外貨預金口座を開設し、楽天証券に外貨出金先口座として登録する必要があります。外貨出金の手続きは、営業日15時までに出金指示を行った場合、翌営業日付で出金処理が行われます。

ただし、外貨出金には出金先金融機関で受取手数料がかかる場合があります。また、出金先口座の名義は楽天証券に登録している本人名義である必要があり、名義のローマ字読みが異なる場合は出金できません。外貨出金を検討している方は、事前に出金先金融機関の手数料や口座名義を確認しておきましょう。

出金履歴はどこで確認できる?

出金履歴は、「マイメニュー」→「入出金・振替」→「入出金履歴」から確認できます。入出金履歴画面では、過去の入金・出金の明細が一覧で表示され、各明細の「詳細」をクリックすることで、出金先金融機関、出金金額、出金日時、処理状況などの詳細情報を確認できます。

処理状況は、「入金済」「出金済」「出金予約」「出金待」「処理中」「取消済」「手続中」「手続済」などのステータスで表示されます。「出金待」と表示されている場合は、処理件数増大などの理由により出金処理が翌営業日となっていることを示します。

入出金履歴画面では、口座開設以来の入金額合計と出金額合計も表示されるため、これまでの資金の流れを把握することもできます。確定申告の際に出金履歴を確認したい場合や、家計簿をつける際にも便利な機能です。らくらく出金の場合は、出金先として楽天銀行またはみずほ銀行のみが記載され、支店名は記載されません。

まとめ

楽天証券の出金方法について、通常出金とらくらく出金の違いから、具体的な操作手順、トラブル対処法まで詳しく解説してきました。

出金方法の選び方は、ご自身の利用状況によって異なります。

即日出金が必要な方や楽天銀行をメインバンクとして利用している方には、マネーブリッジを設定したらくらく出金がおすすめです。手数料無料で原則当日中に出金できるため、急な出費にも対応できます。一方、楽天銀行以外の金融機関をメインバンクとしている方は、通常出金を選択することで、お好きな銀行口座に手数料無料で出金できます。

出金できない場合の主な原因は、出金可能額の不足や受渡日未到来です。株式を売却した場合は約定日から2営業日後、投資信託の場合はファンドによって異なりますが、通常は約定日から3〜5営業日後に出金可能になります。出金前に出金可能額を確認し、受渡日が到来しているかをチェックすることで、トラブルを回避できます。

マネーブリッジを設定すると、らくらく出金だけでなく、自動入出金(スイープ)機能や楽天銀行の優遇金利(年0.28%)も利用できるため、資金管理の効率が大幅に向上します。楽天証券で投資を始めたら、ぜひマネーブリッジの設定も検討してみてください。

なお、投資には元本割れのリスクがあります。ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、慎重にご検討ください。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しくは楽天証券の公式サイトでご確認ください。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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