イールドファーミングとは?始め方とリスク|おすすめDeFi5選【2026年】

イールドファーミングとは?始め方とリスク|おすすめDeFi5選【2026年】

「仮想通貨を預けるだけで年利数十%の報酬がもらえる」と聞いて、イールドファーミングに興味を持った方も多いのではないでしょうか。

銀行預金の金利が0.001%程度の時代に、DeFi(分散型金融)では驚くような高利回りが期待できる一方、リスクも大きいのが実情です。

本記事では、イールドファーミングの仕組みから始め方、気をつけるべきリスク、おすすめのDeFiプラットフォームまでを詳しく解説します。

初心者の方でも安全に始められるよう、国内取引所の選び方や税務処理の基本も紹介していきます。

高利回りの裏に潜むリスクを理解し、賢く運用するための知識を身につけましょう。

この記事の要約
  • イールドファーミングはDeFiで仮想通貨を預けて高利回りを得る仕組みだが、リスクも大きい
  • インパーマネントロスやハッキングなど、複数のリスクを理解してから始めることが重要
  • 国内取引所で基軸通貨を購入し、ウォレット経由でDeFiに接続する手順が必要
結論

仮想通貨を始めるならGMOコインがおすすめ

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SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

目次

イールドファーミングとは?DeFiで高利回りを得る仕組み

イールドファーミングとは、DeFi(分散型金融)のプラットフォームに仮想通貨を預け入れ、その対価として報酬を受け取る投資手法です。

「Yield(利回り)」を「Farming(収穫する)」という意味の通り、仮想通貨を預けることで高い年利を狙えることから注目を集めています。

流動性を提供して報酬を得る仕組み

イールドファーミングの中心となるのが「流動性提供」です。分散型取引所(DEX)では、ユーザー同士が仮想通貨を交換する際に、あらかじめ用意された「流動性プール」から通貨を引き出します。

このプールに自分の仮想通貨を預け入れることで、取引が行われるたびに発生する手数料の一部を報酬として受け取れる仕組みです。

銀行預金と異なり、中央管理者が存在せず、ユーザー同士で直接お金を融通し合うため、高い利回りが実現できます。

報酬は取引手数料のほか、プラットフォームが発行する独自トークン(ガバナンストークン)として配布されることもあります。

スマートコントラクトによる自動実行

イールドファーミングの運用は、ブロックチェーン上のプログラム「スマートコントラクト」によって自動的に実行されます。

預け入れや報酬の分配、出金までの一連の処理が、人の手を介さずに自動で行われるため、透明性が高く、24時間365日稼働します。

従来の金融機関では、銀行や証券会社といった組織が資金を管理していましたが、イールドファーミングではスマートコントラクトがその役割を担います。

プログラムにバグや脆弱性があるとハッキングの対象となるリスクもあります

2020年Compoundブームから現在まで

イールドファーミングが一躍注目を集めたのは、2020年にレンディングプラットフォーム「Compound」が独自トークン「COMP」をユーザーに報酬として配布したことがきっかけです。

この仕組みは「流動性マイニング」とも呼ばれ、多くのDeFiプロジェクトが同様の手法でトークンを配布し、ユーザーの資金を集めるようになりました。

その後、数多くのプラットフォームが高い年利を競い合うように登場し、DeFiブームが巻き起こりました。

2026年現在も、イールドファーミングは仮想通貨運用の選択肢として定着しており、リスクを理解した上で活用する投資家が増えています。

イールドファーミングの3つのメリット|高利回りと自動運用

イールドファーミングには、従来の金融商品にはない魅力的なメリットがあります。ここでは主な3つのメリットを詳しく解説します。

年利数十%を超える高利回り

年利10%〜100%を超える高利回りが実現可能

イールドファーミング最大の魅力は、銀行預金とは比較にならないほどの高利回りです。プラットフォームやプールによっては、年利10%〜100%を超えるものも存在します。

日本の銀行預金金利が0.001%程度であることを考えると、その差は歴然です。高い利回りが実現できる理由は、中央管理者を介さずユーザー同士で直接取引が行われるため、手数料が削減され、その分が報酬として還元されるためです。

高利回りには相応のリスクが伴うことを忘れずに

利回りだけで判断せず、プラットフォームの信頼性や運用実績も確認することが重要です。

トレードスキル不要で運用できる

イールドファーミングは、仮想通貨を預け入れるだけで報酬が得られるため、頻繁に売買を繰り返すトレードスキルは必要ありません。

相場を読んで売買タイミングを判断する必要がないため、初心者でも比較的始めやすい運用方法です。一度預け入れてしまえば、スマートコントラクトが自動的に報酬を分配してくれるため、手間もかかりません。

定期的に運用状況を確認し必要に応じて資産を調整することが推奨されます

ガバナンストークンも獲得できる

多くのDeFiプラットフォームでは、流動性を提供した報酬として、取引手数料だけでなく独自のガバナンストークンも配布されます。

ガバナンストークンを保有することで、プラットフォームの運営方針に投票できる権利が得られ、プロジェクトの意思決定に参加できます。

また、ガバナンストークン自体が取引所で売買できるため、価格が上昇すれば追加の利益を得ることも可能です。

保有と報酬獲得を同時に実現できる点も大きなメリット

イールドファーミングで気をつけたい5つのリスク

高利回りが魅力のイールドファーミングですが、それに見合うリスクも存在します。

リスクを正しく理解せずに始めると思わぬ損失を被る可能性があります

ここでは、特に重要な5つのリスクを詳しく解説します。

インパーマネントロス(変動損失)とは

インパーマネントロスとは、流動性プールに預け入れた2つの仮想通貨の価格比率が変動することで発生する損失です。

例えば、ETHとUSDCのペアで流動性を提供している場合、ETHの価格が大幅に上昇すると、AMM(自動マーケットメーカー)の仕組みによってETHが自動的に売却され、USDCに交換されてしまいます。

その結果、単純にETHを保有していた場合と比べて、値上がり益を十分に享受できなくなります。

価格変動が大きいほど損失率も高くなります

価格変動リスクを抑えるには、ステーブルコイン同士のペアを選ぶなど、工夫が必要です。

スマートコントラクトの脆弱性

イールドファーミングはスマートコントラクトによって自動運用されますが、プログラムにバグや脆弱性があると、ハッキングの対象となるリスクがあります。

過去には数千万円規模の資産が奪われた事例も報告されています

信頼性の高いプラットフォームを選ぶためには、監査会社(CertiKやPeckShield等)による監査レポートの有無を確認することが重要です。

監査を受けているからといって100%安全とは言えませんが、リスクを減らす一つの指標となります。

ハッキング・詐欺プロジェクト(ラグプル)

DeFi市場には、最初から詐欺を目的としたプロジェクトも存在します。

開発者が資金を持ち逃げする「ラグプル」詐欺が多発しています

異常に高い年利をうたうプロジェクトや、運営チームの情報が不透明なプラットフォームには特に注意が必要です。

プロジェクトの運営期間、TVL(総預かり資産)の推移、コミュニティの活発さなどを確認し、信頼できるプラットフォームを選びましょう。

価格変動による元本割れ

仮想通貨は価格変動が激しいため、イールドファーミングで報酬を得ても、預け入れた通貨自体の価格が大幅に下落すれば、結果的に元本割れとなる可能性があります。

年利50%の報酬を得ても通貨価格が60%下落すればトータルで損失となります

価格変動リスクを抑えるには、ステーブルコインを用いたプールを選ぶか、価格変動の兆候を察知して早めに資産を安定したペアに切り替えるなどの対策が効果的です。

放置せず、定期的に運用状況を確認することが重要です。

ガス代高騰で利益が出ないケース

イーサリアムなどのブロックチェーンを利用する場合、取引のたびにネットワーク手数料(ガス代)が発生します。

ネットワークが混雑すると、ガス代が数千円〜数万円に高騰することもあり、少額投資の場合は手数料が報酬を上回ってしまうリスクがあります。

ガス代を抑えるには、BNB Chain(旧Binance Smart Chain)やPolygonなど、手数料が安いブロックチェーンを選択するのも一つの方法です。

ガス代が安い時間帯を狙って取引を行うなど工夫次第でコストを削減できます

イールドファーミングの始め方|4ステップで解説

イールドファーミングを始めるには、国内取引所での通貨購入からDeFiプラットフォームへの接続まで、いくつかのステップを踏む必要があります。ここでは初心者でも分かるよう、4つのステップに分けて解説します。

ステップ1|国内取引所で基軸通貨を購入

まず、国内の仮想通貨取引所で口座を開設し、DeFi利用に必要な基軸通貨を購入します。イーサリアム(ETH)やBNB、Polygonなど、利用するDeFiプラットフォームが対応しているブロックチェーンの基軸通貨が必要です。

国内取引所は金融庁に登録された業者を選びましょう。GMOコイン、Coincheck、bitFlyerなどが代表的です。

口座開設には本人確認書類が必要で、最短10分程度で完了する取引所もあります。

出典:金融庁「暗号資産交換業者登録一覧」

日本円を入金し、必要な通貨を購入したら、次のステップに進みます。

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ステップ2|メタマスク等のウォレットを準備

DeFiプラットフォームに接続するには、自分で秘密鍵を管理するウォレットが必要です。最も一般的なのが「MetaMask(メタマスク)」というブラウザ拡張機能のウォレットです。

MetaMaskは無料でインストールでき、ChromeやFirefoxなどのブラウザで利用できます。

シードフレーズを失うとウォレット内の資産を二度と取り出せなくなります

インストール後、新しいウォレットを作成し、表示される12個のシードフレーズ(復元フレーズ)を必ず紙にメモして安全な場所に保管してください。

ステップ3|DeFiプラットフォームに接続

ウォレットの準備ができたら、国内取引所で購入した仮想通貨をウォレットに送金します。取引所の出金画面でMetaMaskのアドレスをコピーし、送金先として指定してください。

送金が完了したら、利用したいDeFiプラットフォーム(Uniswap、PancakeSwap、Aave等)の公式サイトにアクセスし、「Connect Wallet」などのボタンからMetaMaskを接続します。

フィッシングサイトに注意!必ず公式サイトのURLを確認しましょう

ステップ4|流動性プールに預け入れ

DeFiプラットフォームに接続したら、利用したい流動性プールを選択し、仮想通貨を預け入れます。

多くのプラットフォームでは、2種類の通貨を等価で預け入れる必要があります。

例えば、ETHとUSDCのペアで流動性を提供する場合、両方の通貨を1:1の価値比率で用意します。

預け入れ時にはガス代が発生するため手数料分の基軸通貨を残しておきましょう

預け入れが完了すると、LPトークン(流動性提供の証明トークン)が発行され、報酬が自動的に蓄積されていきます。

イールドファーミングにおすすめの仮想通貨取引所3社

イールドファーミングを始めるには、まず国内の仮想通貨取引所で基軸通貨(ETH、BNB等)を購入する必要があります。ここでは、DeFi利用に適した国内取引所を3社紹介します。

取引所 銘柄数 手数料 最低額 特徴
GMOコイン 22種類 -0.01%〜-0.03%(Maker) 100円 各種手数料が無料
Coincheck 36種類 無料 500円 アプリが使いやすい
bitFlyer 39種類 0.01%〜 1円 セキュリティ重視

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GMOコイン 公式サイト

出典: GMOコイン公式サイト

GMOコインの基本情報
取扱銘柄数 22種類
取引所(板取引)
販売所
レバレッジ 2倍
取引手数料(Maker) -0.01%〜-0.03%(Maker報酬)
取引手数料(Taker) 0.05%〜0.09%
日本円入金手数料 無料
日本円出金手数料 無料(大口400円)
最小注文金額 100円
口座開設 最短10分
登録番号 関東財務局長 第00006号

📌 GMOコインの特徴

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GMOインターネットグループ運営

ステーキング対応

入出金手数料や送金手数料が無料で低コストで準備可能

GMOコインは、入出金手数料や送金手数料が無料(大口出金を除く)で、DeFi利用に必要な通貨を低コストで準備できる取引所です。

GMOインターネットグループが運営しており、セキュリティ対策も充実しています。取扱銘柄は22種類で、イーサリアムやリップルなどDeFiで利用する主要通貨に対応しています。

取引所形式(板取引)ではMaker手数料がマイナスとなっており、取引するほど手数料が還元される仕組みも魅力です。

ステーキングサービスも提供しているため、DeFi以外の運用方法も検討できます。

Coincheck|アプリが使いやすい

Coincheckは、スマホアプリの使いやすさに定評がある取引所で、初心者でも直感的に操作できるデザインが特徴です。

取扱銘柄は36種類と国内でも多く幅広く対応

取扱銘柄は36種類と国内でも多く、イーサリアムをはじめDeFi利用に必要な通貨を幅広く取り扱っています。

販売所形式のため、スプレッド(売値と買値の差)はやや広めですが、すぐに購入できる手軽さがあります。

大手取引所であり、サポート体制も充実しています。初めて仮想通貨を購入する方にとって、分かりやすい選択肢です。

出典:Coincheck公式サイト
出典:Coincheck公式サイト

bitFlyer|セキュリティ重視

bitFlyerは、国内で最も長い運営実績を持つ取引所の一つで、セキュリティ対策に力を入れています。

コールドウォレットでの資産管理やマルチシグ対応など、セキュリティ面での信頼性が高く、安心して利用できる取引所です。

おすすめのDeFiプラットフォーム5選|特徴と利回り

イールドファーミングを行うには、信頼性の高いDeFiプラットフォームを選ぶことが重要です。ここでは、実績と信頼性のある主要なプラットフォーム5つを紹介します。

プラットフォーム 種類 対応チェーン 利回り目安 特徴
Uniswap DEX Ethereum、Polygon等 5%〜50% 最大手DEXで流動性が高い
PancakeSwap DEX BNB Chain 10%〜100% ガス代が安い
Aave レンディング Ethereum、Polygon等 2%〜15% 安定運用向き
Compound レンディング Ethereum 2%〜10% イールドファーミング発祥
Curve DEX Ethereum、Polygon等 3%〜20% ステーブルコイン特化

Uniswap|最大手DEXで流動性が高い

Uniswapは、分散型取引所(DEX)の中で最も取引量が多く、流動性が高いプラットフォームです。

2018年にイーサリアム上でローンチされ、AMM(自動マーケットメーカー)方式を採用した先駆者として知られています。

V3では「集中流動性」という仕組みが導入され、特定の価格範囲に流動性を集中させることで、資本効率を高めることが可能になりました。

1,500以上の市場を持ちDeFiエコシステムの中心的存在

流動性が高いため、大口取引でもスリッページ(価格のずれ)が少なく、安定した取引が可能です。イーサリアムのほか、Optimism、Arbitrum、Polygonなど複数のチェーンに対応しています。

PancakeSwap|ガス代が安いBSC対応

PancakeSwapは、BNB Chain(旧Binance Smart Chain)上で最も人気のあるDEXです。2020年9月にローンチされ、イーサリアムに比べてガス代が大幅に安く、取引速度も速いことから急速に普及しました。

2025年にはDEX市場シェアの約38%を獲得

スワップ手数料は0.20%と業界標準より低く、流動性提供による報酬に加えて、独自トークンCAKEのステーキングでも収益を得られます。

ゲームマーケットプレイスやNFT取引など、DEX以外のサービスも展開しており、エコシステムが充実しています。ガス代を抑えたい方に最適なプラットフォームです。

出典:PancakeSwap公式ブログ

Aave|レンディング型で安定運用

Aaveは、仮想通貨の貸し借りができるレンディングプラットフォームとして、DeFi市場で最大規模のTVL(総預かり資産)を誇ります。

30種類以上の仮想通貨に対応しており、変動金利と固定金利を選択できる柔軟性があります。流動性提供者は預け入れた資産に対して利息を得られ、借り手は担保を預けて資産を借りることができます。

Aaveの特徴は、高度なリスク管理機能です。健康係数(Health Factor)によって清算リスクをモニタリングでき、安全性を重視した運用が可能です。

ガバナンストークンAAVEの保有者は、プロトコルの手数料割引や投票権を得られます。

Compound|イールドファーミング発祥

Compoundは、2020年にガバナンストークンCOMPを配布し、イールドファーミングブームの火付け役となった歴史的なプラットフォームです。

イーサリアム上で動作するレンディングプロトコルで、仮想通貨を預けて利息を得たり、担保を預けて借り入れを行ったりできます。

利率はアルゴリズムによって自動調整され、需要と供給のバランスに応じて変動します。

Compoundの仕組みは多くのDeFiプロジェクトに影響を与え、現在もレンディング分野で重要な位置を占めています。安定した運用実績があり、初心者にも利用しやすいプラットフォームです。

Curve|ステーブルコイン特化

Curveは、ステーブルコイン(価格が安定した仮想通貨)の交換に特化したDEXです。

USDT、USDC、DAIなど、価格変動が少ない通貨同士の交換に最適化されており、スリッページを最小限に抑えた取引が可能です。

ステーブルコイン同士のペアでインパーマネントロスのリスクを大幅に軽減

利回りは3%〜20%程度とやや控えめですが、価格変動リスクが低い分、安定した収益を期待できます。イーサリアムやPolygonなど複数のチェーンに対応しており、ガス代を抑えた運用も可能です。

APR・APYの計算方法と複利効果|実際の収益シミュレーション

イールドファーミングでは、利回りを示す指標として「APR」と「APY」という用語が使われます。この違いを理解することで、実際の収益を正確に予測できるようになります。

APRとAPYの違いとは

APR(Annual Percentage Rate)は「年間利回り」を意味し、単利で計算された年間の収益率を示します。

例えば、100万円を年利10%のAPRで運用した場合、1年後の利息は10万円です。

一方、APY(Annual Percentage Yield)は「年間利回り(複利)」を意味し、獲得した報酬を再投資した場合の収益率を示します。報酬を再投資することで、元本が増え、次の報酬も増加するため、APYはAPRより高くなります。

APR10%で毎日再投資した場合APYは約10.5%となります

DeFiプラットフォームでは、どちらの表記を使っているか確認することが重要です。

複利効果の計算式

複利効果を計算する基本的な式は、「元本 × (1 + 利率 ÷ 複利回数)^複利回数」です。

例えば、100万円をAPR10%で毎日複利運用(年365回)した場合、1年後の資産は「100万円 × (1 + 0.1 ÷ 365)^365 ≒ 110.5万円」となり、単利の場合(110万円)より5,000円多くなります。

複利の回数が多いほど、最終的な収益は増加します。DeFiでは報酬が毎日または毎時間ごとに発生するため、こまめに再投資することで複利効果を最大化できます。

再投資のたびにガス代が発生するため手数料とのバランスを考慮することが重要

投資額別の収益シミュレーション

実際にどの程度の収益が期待できるか、投資額別にシミュレーションしてみましょう。

【10万円を年利30%(APR)で1年間運用した場合】単利:13万円(利益3万円)、複利(毎日再投資):約13.5万円(利益3.5万円)

【100万円を年利50%(APR)で1年間運用した場合】単利:150万円(利益50万円)、複利(毎日再投資):約165万円(利益65万円)

高利回りほどリスクも高いことを忘れず余剰資金で運用することが推奨されます

このように、複利効果を活用することで収益を大きく増やせますが、価格変動やインパーマネントロスなどのリスクも考慮する必要があります。

詐欺プロジェクトの見分け方|5つのチェックポイント

DeFi市場には、詐欺を目的としたプロジェクトも存在します。資産を守るために、以下の5つのチェックポイントを確認しましょう。

監査レポートの有無を確認

信頼性の高いDeFiプロジェクトは、CertiKやPeckShieldなどの監査会社によるスマートコントラクトの監査を受けています

監査レポートが公開されているか、プロジェクトの公式サイトやドキュメントで確認しましょう。監査を受けていても100%安全とは言えませんが、バグや脆弱性のリスクを減らす重要な指標です。

監査済みでもリスクはゼロではありません

運営チームの透明性

プロジェクトの運営チームが匿名か、それとも実名で公開されているかを確認しましょう。実名で活動し、過去の実績や経歴が確認できるチームは、信頼性が高い傾向にあります

SNSやGitHubでの活動履歴、過去のプロジェクトへの関与なども参考になります。匿名チームが必ずしも詐欺とは限りませんが、リスクは高まります。

匿名チームはリスクが高い

TVL(総預かり資産)の推移

TVLとは、プラットフォームに預けられている資産の総額を示す指標です。TVLが安定して増加しているか、または急激に減少していないかを確認しましょう。

DeFi Llama(https://defillama.com)などのサイトで、各プラットフォームのTVL推移を確認できます。TVLが急減している場合、何らかの問題が発生している可能性があります。

DeFi Llamaで最新のTVLデータを確認できます

コミュニティの活発さ

Discord、Telegram、Twitterなどで、プロジェクトのコミュニティが活発に活動しているかを確認しましょう。

質問に対して運営が迅速に回答しているか、ユーザー間で健全な議論が行われているかがポイントです。コミュニティが不活発だったり、批判的なコメントが削除されたりしている場合は注意が必要です。

批判的コメントの削除は危険信号です

過去のハッキング履歴

プロジェクトが過去にハッキング被害を受けたことがあるか、その際にどのように対処したかを確認しましょう。

被害を受けた後、迅速に対応し、ユーザーへの補償を行ったプロジェクトは、信頼性が高いと言えます。一方、被害を隠蔽したり、適切な対応を取らなかったりしたプロジェクトは避けるべきです。

ハッキング後の対応で信頼性が判断できます

イールドファーミングの税務処理|確定申告のポイント

イールドファーミングで得た利益には税金がかかります。適切に確定申告を行わないと、追徴課税などのペナルティを受ける可能性があるため、基本的な税務処理を理解しておきましょう。

報酬の課税タイミング

イールドファーミングで得た報酬は、原則として受け取った時点で課税対象となります。マイニングやステーキングと同様に、報酬を取得した時点の時価を収入として認識する必要があります。

出典:国税庁「暗号資産の税制」

また、流動性提供を解除する際に、預け入れた通貨の枚数が変化している場合(インパーマネントロスやインパーマネントゲイン)、その変化分も損益として計算する必要があります。

DeFi取引の税務処理については、国税庁から明確なルールが公表されていないため、税理士や税務署に相談することが推奨されます。

税務処理は専門家への相談をおすすめします

損益計算の方法

イールドファーミングの損益計算は、通常の仮想通貨取引に比べて複雑です。取引所のように整理された取引履歴が提供されないため、ウォレットのトランザクション履歴を参照して自分で記録を作成する必要があります。

報酬として受け取った仮想通貨の取得価額、流動性提供開始時と解除時の通貨枚数の変化、スワップによる損益などを正確に記録しましょう。

損益計算ツール「Gtax」や「クリプタクト」などを活用すれば、ウォレットアドレスからブロックチェーンのデータを取得し、自動的に損益を計算できます

損益計算ツールで自動化できます

確定申告での記載方法

仮想通貨取引で得た所得は「雑所得」に分類されます。給与所得者の場合、雑所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。

出典:国税庁「暗号資産の税制」

確定申告書には、1年間(1月1日〜12月31日)の仮想通貨取引による所得を記載します。イールドファーミングの報酬も含め、すべての仮想通貨取引の損益を合算して計算します。

雑所得は総合課税の対象となり、最高税率は所得税45%+住民税10%=最大55%です。損失の繰越控除は認められていないため、赤字が出ても翌年に繰り越すことはできません。確定申告は毎年2月15日〜3月15日に行う必要があります。

出典:国税庁「暗号資産の税制」

最高税率55%、損失繰越不可に注意

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ステーキングとの違い|どちらを選ぶべき?

イールドファーミングと似た運用方法に「ステーキング」があります。両者の違いを理解し、自分に適した方法を選びましょう。

項目 イールドファーミング ステーキング
仕組み 流動性プールに通貨を預けて報酬を得る PoS通貨をロックしてネットワーク検証に参加
利回り 10%〜100%以上(高リスク・高リターン) 3%〜15%程度(低リスク・低リターン)
リスク インパーマネントロス、ハッキング、詐欺 価格変動、ロック期間
対応通貨 ETH、BNB、各種トークン ETH、ADA、SOL等のPoS通貨
難易度 やや高い(ウォレット・DEX操作が必要) 低い(取引所で簡単に始められる)

仕組みの違い

イールドファーミングは、DEXの流動性プールに仮想通貨を預け、取引手数料やガバナンストークンを報酬として受け取る仕組みです。一方、ステーキングは、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)方式のブロックチェーンで、通貨をロックしてネットワークの検証作業に参加し、その報酬を得る仕組みです。

イールドファーミングは「お金を融通する」ことで報酬を得るのに対し、ステーキングは「ネットワークのセキュリティに貢献する」ことで報酬を得る点が異なります。

リスクの違い

イールドファーミングには、インパーマネントロス、スマートコントラクトの脆弱性、詐欺プロジェクトなど、複数のリスクが存在します。一方、ステーキングは比較的リスクが低く、主なリスクは価格変動とロック期間中の資金拘束です

ステーキングは国内取引所でも提供されているサービスが多く、初心者でも安心して始められます。イールドファーミングは高利回りが魅力ですが、リスクも高いため、十分な知識を身につけてから始めることが重要です。

初心者はステーキングから始めましょう

利回りの違い

イールドファーミングの利回りは、プラットフォームやプールによって大きく異なり、年利10%〜100%以上のものも存在します。一方、ステーキングの利回りは年利3%〜15%程度と控えめです。

高利回りを狙うならイールドファーミング、安定した運用を希望するならステーキングが適しています。リスク許容度と目標利回りに応じて、自分に合った方法を選びましょう。

高利回り狙いならイールドファーミング

金融庁の規制動向と法的リスク|日本での合法性

DeFiやイールドファーミングは、日本の金融規制においてどのように扱われているのでしょうか。法的リスクを理解しておくことが重要です。

DeFiは金融庁未登録サービス

DeFiプラットフォームの多くは、中央管理者が存在しないため、日本の金融庁に登録されていません。国内で暗号資産交換業を営むには金融庁への登録が必要ですが、DeFiは管理者不在のため、この規制の対象外となるケースが多いのが現状です。

出典:金融庁「暗号資産交換業者登録制度」

金融庁は、無登録の海外業者が日本語のウェブサイト等で本邦居住者向けに勧誘を行っている場合、警告・公表やアプリストアへの削除要請を行っています。DeFiを利用する際は、自己責任であることを十分に理解しておく必要があります。

DeFi利用は完全に自己責任です

資金決済法・金融商品取引法の対象外

現行の資金決済法や金融商品取引法は、中央管理者が存在することを前提とした規制体系となっています。DeFiのように管理者が不在のサービスは、これらの法律の対象外となるケースが多く、法的保護が限定的です。

出典:金融庁「資金決済法による暗号資産規制」

万が一、ハッキングや詐欺被害に遭った場合でも、投資者保護制度の対象外となるため、資産を取り戻すことが困難です。国内の登録業者を利用する場合と比べて、リスクが高いことを認識しておきましょう。

被害時の法的保護は期待できません

将来的な規制強化の可能性

金融庁は「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会」を開催し、DeFiに対する規制の在り方を検討しています。また、証券監督者国際機構(IOSCO)も2023年にDeFiに関する勧告を公表しており、国際的な規制整備が進んでいます

将来的には、DeFiに対する規制が強化され、一部のサービスが日本居住者向けに提供できなくなる可能性もあります。規制動向を注視し、最新情報を確認しながら利用することが重要です。

規制動向は常にチェックしましょう

よくある質問(Q&A)

イールドファーミングは初心者でもできますか?

技術的には初心者でも始められますが、リスクを十分に理解してから始めることが重要です。ウォレットの設定やDEXの操作には慣れが必要で、国内取引所での取引に比べて難易度は高めです。

まずは少額から始め、操作に慣れることをおすすめします。また、ステーブルコイン同士のペアなど、リスクが低めのプールから始めるのも良い方法です。

いくらから始められますか?

技術的には数千円から始められますが、イーサリアムなどガス代が高いチェーンでは、手数料が利益を上回る可能性があります。

ガス代を考慮すると、最低でも5万円〜10万円程度の資金があると安心です。BNB ChainやPolygonなど、ガス代が安いチェーンを利用すれば、より少額から始められます。

どのくらいの利回りが期待できますか?

プラットフォームやプールによって大きく異なりますが、年利5%〜100%以上と幅広い選択肢があります。高利回りほどリスクも高いため、利回りだけで判断せず、プラットフォームの信頼性や運用実績も確認しましょう。

ステーブルコイン同士のペアは利回りが低めですが、インパーマネントロスのリスクを抑えられます。自分のリスク許容度に合わせて選択することが重要です。

インパーマネントロスを避ける方法は?

インパーマネントロスを完全に避けることはできませんが、軽減する方法はあります。最も効果的なのは、USDT-USDCなどステーブルコイン同士のペアを選ぶことです。

また、価格相関の高い通貨ペア(ETH-WETHなど)を選ぶことでも、損失を抑えられます。Uniswap V3の集中流動性機能を活用し、特定の価格範囲に流動性を集中させる方法もありますが、価格範囲を外れた場合のリスクは高まります。

税金はどうなりますか?

イールドファーミングで得た報酬は「雑所得」として課税対象となります。給与所得者の場合、雑所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。

出典:国税庁「暗号資産の税制」

報酬を受け取った時点での時価が収入となり、他の仮想通貨取引と合算して所得を計算します。雑所得は総合課税のため、最高税率は55%(所得税45%+住民税10%)です。損失の繰越控除は認められていないため、赤字が出ても翌年に繰り越せません。

イールドファーミングに関してよく寄せられる質問に回答します。

まとめ

イールドファーミングは、DeFiで仮想通貨を預けて高利回りを得られる魅力的な投資手法ですが、インパーマネントロスやハッキング、詐欺プロジェクトなど、複数のリスクが存在します。

始める際は、国内取引所で基軸通貨を購入し、ウォレットを準備してDeFiプラットフォームに接続するという手順を踏む必要があります。Uniswap、PancakeSwap、Aaveなど、実績のあるプラットフォームを選び、監査レポートの有無や運営チームの透明性を確認することが重要です。

出典:金融庁「暗号資産交換業者登録一覧」

税務処理も忘れずに行い、報酬を受け取った時点で課税対象となることを理解しておきましょう。高利回りに目を奪われず、リスクを十分に理解した上で、余剰資金で少額から始めることをおすすめします。DeFiは金融庁未登録のサービスが多く、法的保護が限定的であることも認識しておく必要があります。

出典:国税庁「暗号資産の税制」

リスク管理を徹底し、複数のプラットフォームに分散投資することで、安全性を高めながら運用しましょう。

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SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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