野村證券アプリの評判は?|機能と使い方を解説

金価格が過去最高値圏で推移する中、金ETFのチャート分析に注目が集まっています。
2024年から2025年にかけて金価格は急騰し、投資判断の材料としてチャートの重要性が高まっています。
しかし、チャートを見ても何をどう判断すればいいか分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、金ETFのチャート分析の基礎から実践的な活用法まで、初心者にも分かりやすく解説します。
価格推移の読み方、経済指標との関係、投資スタイル別の活用法など、投資判断に役立つ情報をお届けします。
目次
金ETFとは
金ETFは、金価格に連動する上場投資信託です。証券取引所に上場しているため、株式と同じようにリアルタイムでチャートを確認しながら取引できます。
金の現物を保有する必要がなく、少額から投資できる点が大きな魅力です。
金ETFは、金地金や金先物を投資対象とする上場投資信託です。運用会社が投資家から集めた資金で金を保有し、その価値に連動するように設計されています。
東京証券取引所に上場しているため、証券会社の口座があれば誰でも売買できます。
現物型ETFは実際の金地金を保有し、先物型ETFは金先物取引を活用します。どちらも金価格の値動きに連動する仕組みですが、長期保有の場合は現物型の方が価格との連動性が高い傾向があります。
信託報酬は年率0.2%〜0.4%程度で、保有期間中は継続的にコストがかかります。
金ETFのチャートを見ることで、価格の推移、トレンドの方向性、売買のタイミングなどを視覚的に把握できます。
日足チャートでは短期的な値動きを、週足や月足チャートでは中長期的なトレンドを確認できます。
チャート上には、ローソク足、移動平均線、出来高などの情報が表示されます。これらの指標を組み合わせて分析することで、現在の価格水準が過去と比べて高いのか低いのか、上昇トレンドなのか下降トレンドなのかを判断できます。
投資判断の重要な材料となるため、基本的な見方を理解しておくことが大切です。
金ETFと金現物投資の最大の違いは、保管方法と流動性です。金ETFは証券口座で管理されるため、盗難や紛失のリスクがありません。
一方、金現物は自宅や貸金庫で保管する必要があり、保管コストや保険料がかかります。
売買の手軽さも大きく異なります。金ETFは証券取引所の取引時間中であればいつでも売買でき、リアルタイムの価格で取引できます。
金現物は買取店に持ち込む必要があり、売却価格も店舗によって異なります。少額から投資したい方や、頻繁に売買したい方には金ETFが適しています。
金価格の長期的な推移を理解することは、投資判断の基礎となります。
過去10年間の金価格チャートを見ると、2015年から2025年にかけて大きな上昇トレンドを描いています。特に2020年以降の上昇が顕著で、2024年から2025年にかけては過去最高値を更新し続けています。
2015年の金価格は1トロイオンスあたり1,000ドル台前半で推移していました。
その後、2016年から緩やかな上昇が始まり、2019年には1,400ドル台に到達しました。2020年のコロナ禍では安全資産としての需要が急増し、一時2,000ドルを突破しました。
2024年には地政学リスクの高まりや中央銀行の金購入増加により、金価格は2,000ドルを超える水準で安定的に推移しました。
2024年の平均価格は2,386ドルとなり、前年比23%上昇しました。2025年12月時点では4,200ドルを超える水準に達し、わずか1年で約76%という驚異的な上昇を記録しています。
国内の円建て金価格も同様に上昇しており、2020年初頭には6,000円/g前後だった価格が、2025年12月時点では23,806円/gまで上昇しています。
円安の影響もあり、わずか5年間で約4倍という大幅な価格上昇となりました。
金価格上昇の主な要因
世界的な経済不安と地政学リスクの高まり
中央銀行による金購入の増加
インフレ懸念の高まり
米ドル安の進行
金価格上昇の主な要因は、世界的な経済不安と地政学リスクの高まりです。米中対立、ウクライナ情勢、中東の緊張など、国際情勢の不安定化により、安全資産としての金への需要が増加しました。
投資家がリスク回避のために金を買う動きが価格を押し上げています。
中央銀行による金購入も重要な要因です。各国の中央銀行は外貨準備の多様化のために金の保有を増やしており、特に新興国の購入が目立ちます。
この継続的な需要が金価格を下支えしています。さらに、インフレ懸念も金価格上昇の背景にあります。物価上昇局面では、実物資産である金の価値が相対的に高まるため、インフレヘッジとして金が選ばれています。
米ドル安の進行も金価格上昇に寄与しています。金は通常ドル建てで取引されるため、ドルの価値が下落すると相対的に金の価格が上昇する傾向があります。
米国の財政赤字や金融緩和政策がドル安を招き、金価格を押し上げる要因となっています。
2025年の金価格見通しについて、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)のアナリスト調査では、平均価格2,736ドル程度と予想されていました。
しかし、実際の価格は予想を大きく上回り、4,200ドル超の水準に達しています。今後も地政学リスクや経済不安が続く限り、金価格は高値圏で推移する可能性があります。
ただし、金価格は常に上昇し続けるわけではありません。過去には1980年代から2000年代初頭まで約20年間、ほぼ横ばいで推移した時期もありました。また、2020年から2023年まではやや停滞気味だった金価格が、2024年以降に急騰したという事実も、金価格の変動性を物語っています。
投資判断においては、短期的な価格変動に一喜一憂せず、長期的な視点でポートフォリオの一部として組み入れることが重要です。
金価格は米ドルの動向や金融政策の変更によって大きく変動する可能性があるため、分散投資の一環として位置づけることをおすすめします。
日本で買える金ETF4銘柄
日本の証券取引所には複数の金ETFが上場していますが、中でも代表的な4銘柄を比較します。
それぞれ運用方式や信託報酬、純資産総額などに違いがあり、投資目的に応じて選択することが大切です。
NEXT FUNDS 金価格連動型上場投信(1328)は、野村アセットマネジメントが運用する金ETFで、2009年に東京証券取引所に上場されました。
LBMA金価格午後(円換算ベース)に連動する投資成果を目指しています。
信託報酬は年率0.22%と国内金ETFの中では低コスト水準です。純資産総額は約493億円で、安定した運用規模を維持しています。新NISA成長投資枠にも対応しており、長期投資に適した銘柄です。
金地金価格に連動する指数連動債券に投資する仕組みで、金には直接投資しません。
2025年12月時点の基準価額は16,000円前後で推移しています。流動性も十分にあり、売買しやすい銘柄です。
コストを抑えて金投資を行いたい方におすすめの選択肢です。
SPDRゴールド・シェア(1326)は、ワールド・ゴールド・トラスト・サービシズが運用する金ETFで、2008年に東京証券取引所に上場されました。
世界最大級の金ETFとして知られ、純資産総額は約18兆円を超える規模を誇ります。
円換算した金地金価格(ロンドン金値決め)との連動を目指すETFで、金現物を裏付けとする仕組みです。信託報酬は年率0.40%と他の銘柄と比べてやや高めですが、流動性が非常に高く、売買がしやすい点が特徴です。
新NISA成長投資枠にも対応しています。
歴史が長く、多くの投資家に利用されている実績があります。大口の取引にも対応できる流動性の高さから、機関投資家の利用も多い銘柄です。
純金上場信託(金の果実)(1540)は、三菱UFJ信託銀行が受託者となる金ETFで、2010年に東京証券取引所に上場されました。
国内で組成された初の商品現物型ETFとして注目を集めました。
最大の特徴は、金現物との交換が可能な点です。一定の条件を満たせば、ETFを金地金に交換できるため、将来的に現物を保有したい方に適しています。
金地金は国内で保管されており、カストディアンである三菱商事が管理しています。信託報酬は年率0.44%程度で、新NISA成長投資枠にも対応しています。
純資産総額は約1兆円規模で、安定した運用が行われています。金の現物保有と同等の安心感を求める投資家に支持されています。
WisdomTree 金上場投資信託(1672)は、ウィズダムツリーが運用する金ETFで、2009年に東京証券取引所に上場されました。
LBMA金価格(円換算ベース)に連動する投資成果を目指しており、金現物を裏付けとする仕組みです。
信託報酬は年率0.429%と中程度の水準です。純資産総額は約1兆1,802億円と国内2位の規模を誇り、高い流動性を備えています。
外国籍ETFですが、税務上は「上場株式等」として取り扱われ、特定口座での取引が可能です。
ただし、新NISA成長投資枠の対象外となっているため、長期投資での税制優遇を受けられない点がデメリットです。NISA口座以外での投資を検討している方には選択肢の一つとなります。
| 銘柄名 | 信託報酬 | 純資産総額 | NISA対応 | 特徴 |
| 1328 | 0.22% | 約493億円 | ○ | 低コスト |
| 1326 | 0.40% | 約18兆円 | ○ | 高流動性 |
| 1540 | 0.44% | 約1兆円 | ○ | 現物交換可能 |
| 1672 | 0.429% | 約1.2兆円 | × | NISA非対応 |
4銘柄を比較すると、コスト重視なら1328、流動性と実績重視なら1326、現物交換の可能性を残したいなら1540が適しています。
1672はNISA非対応のため、NISA口座での投資を考えている方には向きません。投資目的や保有期間に応じて、最適な銘柄を選択することが重要です。
金ETFのチャートの見方
金ETFのチャートを読めるようになると、投資判断の精度が高まります。
ここでは、初心者が押さえておくべきチャートの基本的な見方を解説します。難しく考える必要はなく、いくつかのポイントを理解するだけで、価格の流れが見えてきます。
ローソク足は、一定期間の価格の動きを視覚的に表したものです。1本のローソク足には、始値、終値、高値、安値の4つの価格情報が含まれています。
実体部分が白(または緑)の場合は価格が上昇したことを示し、黒(または赤)の場合は下落したことを示します。
実体の長さは価格変動の大きさを表し、実体が長いほど強い値動きがあったことを意味します。上下に伸びる線(ヒゲ)は、その期間中の最高値と最安値を示しています。
上ヒゲが長い場合は一時的に高値をつけたものの押し戻されたこと、下ヒゲが長い場合は一時的に安値をつけたものの買い戻されたことを示します。
連続して陽線(白または緑)が出ている場合は上昇トレンド、陰線(黒または赤)が続く場合は下降トレンドと判断できます。
ローソク足のパターンを読み取ることで、トレンドの転換点を予測する手がかりにもなります。
移動平均線は、一定期間の価格の平均値を線で結んだものです。短期的な価格変動のノイズを除去し、価格のトレンドを視覚的に把握しやすくします。
一般的には5日、25日、75日、200日などの期間が使われます。
価格が移動平均線の上にある場合は上昇トレンド、下にある場合は下降トレンドと判断できます。短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に突き抜ける「ゴールデンクロス」は買いのシグナル、上から下に突き抜ける「デッドクロス」は売りのシグナルとされています。
ただし、移動平均線だけで判断するのではなく、他の指標と組み合わせて総合的に判断することが重要です。金ETFのような商品は中長期的なトレンドが重要なので、75日や200日といった長期の移動平均線を参考にすると良いでしょう。
出来高は、一定期間に取引された株数(口数)を示します。出来高が多いということは、その価格帯で多くの売買が成立したことを意味し、投資家の関心が高いことを示しています。
価格が上昇しながら出来高も増加している場合は、上昇トレンドが強いと判断できます。
逆に、価格が上昇しているのに出来高が減少している場合は、上昇の勢いが弱まっている可能性があります。また、価格が大きく変動した日の出来高を確認することで、その値動きの信頼性を判断できます。
出来高を伴った価格変動は、多くの投資家が参加している証拠であり、トレンドが継続しやすい傾向があります。
金ETFの場合、銘柄によって出来高に大きな差があります。流動性の高い銘柄は出来高が多く、売買しやすい一方、出来高の少ない銘柄は希望する価格で売買できない可能性があります。
投資判断においては、出来高の水準も確認しておくことが大切です。
チャート分析で特に重要なのは、トレンドの方向性、サポートライン・レジスタンスライン、そして時間軸です。
トレンドの方向性は、価格が全体として上昇しているのか下降しているのかを示し、投資判断の基本となります。上昇トレンド中は押し目買い、下降トレンド中は様子見が基本戦略です。
サポートライン(支持線)は価格が下がりにくい水準、レジスタンスライン(抵抗線)は価格が上がりにくい水準を示します。過去に何度も反発している価格帯があれば、そこがサポートラインやレジスタンスラインとなります。
これらのラインを突破すると、大きなトレンド変化が起こる可能性があります。
時間軸も重要です。短期投資なら日足や週足、長期投資なら月足や年足チャートを見ることで、それぞれの投資スタイルに合った判断ができます。
複数の時間軸でチャートを確認し、大きなトレンドと短期的な動きの両方を把握することが、精度の高い投資判断につながります。
金価格に影響する経済指標
金価格のチャートを正しく読み解くには、価格変動の背景にある経済指標を理解することが重要です。
金価格は様々な経済要因と連動して動くため、これらの関係性を把握することで、チャートの動きをより深く理解できます。
金価格と米ドル相場は逆相関の関係にあります。金は通常ドル建てで取引されるため、ドルの価値が下落すると相対的に金の価格が上昇する傾向があります。
ドル安が進行すると、ドル以外の通貨を持つ投資家にとって金が割安になり、需要が増加するためです。
米国の財政赤字や継続的な金融緩和によってドル安が進行すると、金の価値が上がります。逆に、米国経済が好調でドル高が進むと、金価格は下落しやすくなります。
金ETFのチャートを見る際は、同時にドル円相場やドルインデックスの動きも確認することで、価格変動の理由が見えてきます。
特に日本の投資家にとっては、円建ての金価格が重要です。ドル建て金価格が横ばいでも、円安が進めば円建て金価格は上昇します。
2024年から2025年にかけての金価格急騰は、ドル建て金価格の上昇に加えて円安の進行も大きく影響しています。
金価格は実質金利(名目金利からインフレ率を差し引いた金利)と強い相関関係があります。実質金利が低下すると金価格は上昇し、実質金利が上昇すると金価格は下落する傾向があります。
これは、金が利息を生まない資産であるため、金利が低い環境では金を保有する機会コストが小さくなるためです。
インフレ率が上昇すると、現金の価値が目減りするため、実物資産である金への需要が高まります。インフレヘッジとして金が買われることで、価格が上昇します。
2024年から2025年にかけての金価格上昇も、世界的なインフレ懸念が背景にあります。
米国の長期金利や消費者物価指数(CPI)の発表は、金価格に大きな影響を与えます。これらの経済指標が発表される日は、金ETFのチャートも大きく動く可能性があるため、注意が必要です。
経済ニュースと合わせてチャートを確認することで、価格変動の理由が理解しやすくなります。
地政学リスクが高まると、金は安全資産として買われる傾向があります。戦争、テロ、政治的混乱などの不安定な状況では、投資家がリスク回避のために金を購入するため、価格が上昇します。
2024年以降の金価格上昇も、ウクライナ情勢や中東の緊張などの地政学リスクが一因となっています。
地政学リスクは予測が難しいため、突発的な価格変動を引き起こすことがあります。チャート上で急激な価格上昇が見られた場合、その背景に地政学的な出来事がないか確認することが重要です。
国際ニュースと金価格チャートを照らし合わせることで、価格変動の理由が見えてきます。
ただし、地政学リスクによる価格上昇は一時的な場合もあります。リスクが解消されると、価格が元の水準に戻ることもあるため、短期的な値動きに惑わされず、長期的な視点を持つことが大切です。
各国の中央銀行による金購入は、金価格を下支えする重要な要因です。中央銀行は外貨準備の多様化やリスク分散のために金を保有しており、特に新興国の中央銀行が積極的に金を購入しています。
この継続的な需要が、金価格の上昇トレンドを支えています。
中央銀行の金購入は長期的かつ安定的な需要であるため、価格の下支え効果が大きいとされています。国際通貨基金(IMF)や世界金評議会(World Gold Council)が発表する中央銀行の金保有量データは、金市場の需給バランスを理解する上で重要な情報源です。
中央銀行の金購入が増加しているというニュースが出ると、金ETFのチャートも上昇することがあります。
長期的な投資判断を行う際は、中央銀行の動向にも注目することをおすすめします。
投資スタイル別のチャート活用法
金ETFのチャート活用法は、投資スタイルによって大きく異なります。
長期保有派、短期トレード派、積立投資派それぞれに適したチャートの見方があり、自分のスタイルに合った方法を選ぶことが成功のカギです。
長期保有を前提とする場合、月足や年足チャートで大きなトレンドを確認することが重要です。短期的な価格変動は気にせず、数年単位での価格推移を見ることで、金価格の長期的な方向性を把握できます。
200日移動平均線などの長期移動平均線を参考にすると、大きなトレンドが見えてきます。
長期投資では、価格が大きく下落したタイミングで買い増しすることも有効です。過去の安値水準や長期移動平均線からの乖離率を確認し、割安と判断できる水準で購入することで、平均取得単価を下げることができます。
ただし、下落トレンドが継続する可能性もあるため、一度に大量に購入するのではなく、分割して買い増すことをおすすめします。
長期保有派にとって最も重要なのは、一時的な価格変動に動揺しないことです。金価格は短期的には大きく変動しますが、長期的には上昇トレンドを維持してきた歴史があります。月足チャートで過去10年、20年の推移を確認し、現在の価格水準が歴史的にどの位置にあるのかを把握することが、冷静な判断につながります。
短期トレードを行う場合、日足や時間足チャートを活用し、細かい価格変動を捉えることが重要です。短期移動平均線(5日、25日など)やRSI(相対力指数)、MACD(移動平均収束拡散法)などのテクニカル指標を組み合わせて、売買タイミングを判断します。
短期トレードでは、サポートラインとレジスタンスラインを意識した取引が効果的です。価格がサポートラインに近づいたら買い、レジスタンスラインに近づいたら売るという戦略が基本です。
ただし、これらのラインを突破すると大きなトレンド変化が起こる可能性があるため、損切りラインを設定しておくことが重要です。
出来高の変化にも注目しましょう。価格が上昇しながら出来高も増加している場合は、上昇トレンドが強いと判断できます。
逆に、出来高を伴わない価格上昇は、トレンドが続かない可能性があります。短期トレードでは、経済指標の発表や要人発言などのイベントにも注意が必要です。これらのイベント前後は価格が大きく変動するため、リスク管理を徹底することが大切です。
積立投資を行う場合、チャートはそれほど頻繁に確認する必要はありません。月に1回程度、月足チャートで全体のトレンドを確認する程度で十分です。
積立投資の最大のメリットは、価格変動を気にせず機械的に投資できることなので、日々の価格変動に一喜一憂しないことが重要です。
ただし、価格が大きく下落したタイミングでは、通常の積立額に加えてスポット購入を検討する価値があります。長期移動平均線から大きく乖離して下落している場合は、割安な水準と判断できる可能性があります。
このような判断を行うために、月足チャートと200日移動平均線を定期的に確認しておくと良いでしょう。
積立投資では、ドルコスト平均法の効果を最大限に活用することが目的です。価格が高い時には少ない口数を、価格が安い時には多い口数を購入することで、平均取得単価を平準化できます。
チャートを見て一時的に価格が上昇していても、積立を止めずに継続することが、長期的な資産形成につながります。
金ETFにおすすめの証券会社4社
金ETFを取引する証券会社を選ぶ際、チャートツールの使いやすさは重要なポイントです。
各社のチャート機能や取引ツール、手数料を比較して、自分に合った証券会社を選びましょう。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む) |
| 取引手数料 | 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。 |
| NISA対応 | 〇 |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年3月3日時点 |
| 外国株 | 8カ国/米国株式(5,000銘柄) |
| 取引ツール(PC) | HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー |
| スマホアプリ | SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD |
| 提携銀行口座 | SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行 |
| ポイント投資・付与 | Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
SBI証券は国内最大級のネット証券で、約1,500万口座を誇ります。
金ETFの現物取引手数料は原則無料で、コストを抑えて投資できます。取引ツール「HYPER SBI 2」は高機能なチャート分析機能を備えており、テクニカル指標も豊富に用意されています。
SBI証券のチャート機能
ローソク足、移動平均線、ボリンジャーバンド、MACD、RSIなど多彩なテクニカル指標
複数銘柄の比較チャート作成が可能
スマホアプリ「SBI証券アプリ」で外出先でも確認可能
SBI証券では、VポイントやPontaポイント、dポイントなど複数のポイントサービスに対応しています。投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まるため、長期保有にも適しています。
NISA口座にも対応しており、金ETFを非課税で運用できます。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約12,000,000口座 ※2025年1月時点 |
| 取引手数料 | 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 263銘柄 ※2025年4月24日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年4月24日時点 |
| 外国株 | 6カ国/米国株式(約4,500銘柄) |
| 取引ツール(PC) | マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4 |
| スマホアプリ | iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物 |
| 提携銀行口座 | 楽天銀行(マネーブリッジ) |
| ポイント投資・付与 | 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
楽天証券は約1,200万口座を持つ大手ネット証券です。
取引ツール「MARKET SPEED II」は、直感的な操作性と高度なチャート分析機能を兼ね備えており、初心者から上級者まで幅広く支持されています。金ETFの現物取引手数料は原則無料です。
MARKET SPEED IIでは、最大16分割画面でチャートを表示でき、複数銘柄の値動きを同時に確認できます。
テクニカル指標は40種類以上用意されており、自分の投資スタイルに合わせてカスタマイズ可能です。描画ツールも充実しており、トレンドラインやサポート・レジスタンスラインを簡単に引くことができます。
楽天ポイントが貯まる・使えるのも大きな魅力です。楽天カードで投信積立をすると、ポイントが貯まります。
また、貯まったポイントで投資信託を購入することもできます。楽天経済圏を利用している方にとって、非常に使い勝手の良い証券会社です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約2,700,000口座 ※2025年2月時点 |
| 取引手数料 | 【取引毎手数料コース】
|
| NISA対応 | 〇(日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(銘柄数は公式サイトで確認) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 米国株 / 中国株 / 投資信託(約1,750本以上) |
| 投資信託 | 約1,800本(購入時手数料すべて無料) |
| 外国株 | 2カ国/米国株:約5,000銘柄以上(2025年1月27日時点) |
| 取引ツール(PC) | マネックストレーダー / 銘柄スカウター |
| スマホアプリ | マネックス証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ |
| 提携銀行口座 | マネックス証券専用銀行口座(詳細は公式サイトで確認) |
| ポイント投資・付与 | マネックスポイント / dポイント(投資信託の積立に利用可能) |
| 口座開設スピード | オンライン申込で最短翌営業日 |
マネックス証券は約270万口座を持つネット証券で、特に米国株投資に強みがあります。
国内金ETFだけでなく、米国上場の金ETFも取引できるため、より多くの選択肢から投資先を選べます。取引ツール「マネックストレーダー」は17種類のツールを提供しています。
チャート機能では、国内株式と米国株式の両方に対応した高機能チャートを利用できます。テクニカル指標は30種類以上あり、複数の指標を組み合わせた分析が可能です。
米国市場の金ETF(GLD、IAUなど)のチャートもリアルタイムで確認でき、グローバルな視点で金投資を行えます。
国内金ETFの取引手数料は55円〜1,070円(税込)で、信用取引は99円〜385円(税込)です。マネックスポイントやdポイントが貯まり、投資信託の購入などに利用できます。
米国株投資も視野に入れている方におすすめの証券会社です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約1,670,000口座 ※2025年3月時点 |
| 取引手数料 | 【ボックスレート(1日定額制)】 1日の約定代金合計50万円まで:0円 50万円超:1,000円(税込1,100円)~※25歳以下なら約定代金に関わらず手数料無料 |
| NISA対応 | 〇(日本株、米国株、投資信託すべて売買手数料無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(銘柄数は公式サイトで確認) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 米国株 / 投資信託(約1,800本以上) |
| 投資信託 | 約1,900本以上(購入時手数料すべて無料) |
| 外国株 | 米国株:約4,900銘柄(2025年4月23日時点) |
| 取引ツール(PC) | ネットストック・ハイスピード(無料) |
| スマホアプリ | 日本株アプリ / 投信アプリ / 米国株アプリ(すべて無料) |
| 提携銀行口座 | MATSUI Bank(松井証券専用銀行) |
| ポイント投資・付与 | 松井証券ポイント(投資信託の積立に利用可能) |
| 口座開設スピード | 最短即日(スマートフォンによるオンライン申込) |
松井証券は約160万口座を持つ老舗のネット証券です。
最大の特徴は、1日の約定代金が50万円以下なら売買手数料が無料になることです。25歳以下の方は金額に関わらず手数料無料で、若い世代の投資を応援しています。
取引ツール「マーケットラボ」は、シンプルで使いやすいインターフェースが特徴です。チャート機能は基本的なテクニカル指標を網羅しており、初心者でも迷わず使えます。
スマホアプリ「日本株アプリ」も直感的な操作性で、外出先でもストレスなくチャート確認や取引ができます。
松井証券では、投資信託の保有残高に応じて松井証券ポイントが貯まります。貯まったポイントは、Amazonギフトカードや3,000種類以上の商品と交換できます。
少額から金ETF投資を始めたい方や、手数料を抑えたい方に適した証券会社です。
金ETF投資で気をつけたい5つのこと
金ETF投資には様々なメリットがある一方で、注意すべきリスクや留意点も存在します。
投資を始める前に、これらのポイントをしっかり理解しておくことが重要です。
金ETFは金価格に連動するため、金価格が下落すれば損失が発生します。2024年から2025年にかけて金価格は大きく上昇しましたが、このような急騰が毎年継続するわけではありません。
過去には1980年代から2000年代初頭まで約20年間、金価格がほぼ横ばいで推移した時期もありました。
短期的には、金価格は大きく変動する可能性があります。経済指標の発表や地政学リスクの変化により、一日で数パーセント変動することも珍しくありません。
特に短期トレードを行う場合は、価格変動リスクを十分に理解し、損切りラインを設定しておくことが重要です。
金ETFには現物型と先物型があり、先物型ETFには「コンタンゴ」と呼ばれる特有のリスクがあります。コンタンゴとは、先物価格が現物価格よりも高い状態のことで、この状態が続くと、先物を乗り換える際に損失が発生します。
長期保有する場合、金価格が上昇してもETFの価格がそれほど上昇しないことがあります。
先物型ETFは、定期的に保有する先物契約を新しい限月のものに乗り換える(ロールオーバー)必要があります。この際、コンタンゴ状態では高い価格の先物を買うことになり、その分のコストが発生します。
中長期的な投資を行う場合は、現物型ETFを選ぶことをおすすめします。
金価格は通常ドル建てで取引されるため、円建ての金ETFは為替変動の影響を受けます。ドル建て金価格が横ばいでも、円安が進めば円建て金価格は上昇します。
逆に、ドル建て金価格が上昇しても、円高が進めば円建て金価格の上昇は限定的になります。
2024年から2025年にかけての円建て金価格の急騰は、ドル建て金価格の上昇に加えて、円安の進行も大きく寄与しています。為替変動は予測が難しいため、金ETF投資を行う際は、為替リスクも考慮に入れる必要があります。
為替ヘッジ付きの金ETFも選択肢の一つですが、ヘッジコストがかかる点に注意が必要です。
金ETFは基本的に配当金や分配金を支払いません。株式投資のように定期的なインカムゲインを得ることはできず、利益は売却時のキャピタルゲインのみです。
そのため、定期的な収入を求める投資家には向いていません。
一部の金ETFは分配金を支払う場合もありますが、金そのものは利息を生まない資産であるため、分配金は限定的です。長期保有する場合は、信託報酬が継続的にかかるため、保有コストを考慮する必要があります。
配当収入を重視する方は、株式や債券など、他の資産クラスと組み合わせてポートフォリオを構築することをおすすめします。
金ETFの売却益には、株式と同様に譲渡所得税がかかります。税率は20.315%(所得税15.315%、住民税5%)です。
特定口座(源泉徴収あり)で取引すれば、証券会社が自動的に税金を計算・納付してくれるため、確定申告は不要です。
NISA口座で金ETFを保有すれば、売却益が非課税になります。新NISA制度では、年間投資枠が拡大され、より多くの金額を非課税で運用できるようになりました。
長期保有を前提とする場合は、NISA口座の活用を検討することをおすすめします。ただし、一部の金ETFはNISA対象外であるため、購入前に確認が必要です。
金ETFのチャート分析は、投資判断において重要な役割を果たします。ローソク足や移動平均線などの基本的な見方を理解すれば、価格のトレンドや売買タイミングを判断する手がかりが得られます。
長期保有派は月足チャートで大きな流れを、短期トレード派は日足チャートで細かい動きを確認することが効果的です。
金価格は、ドル相場、実質金利、地政学リスク、中央銀行の動向など、様々な経済要因に影響を受けます。チャートの動きだけでなく、これらの背景要因も理解することで、より精度の高い投資判断が可能になります。
2024年から2025年にかけての金価格急騰は、地政学リスクの高まりや中央銀行の金購入増加が背景にありました。
証券会社選びでは、チャートツールの使いやすさや手数料を比較することが重要です。SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券など、各社それぞれに特徴があります。
自分の投資スタイルに合った証券会社を選び、充実したチャート機能を活用しましょう。
金ETF投資には、価格変動リスク、コンタンゴリスク、為替変動の影響など、注意すべきポイントもあります。これらのリスクを理解した上で、ポートフォリオの一部として金ETFを組み入れることで、分散投資の効果が期待できます。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
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