SBI証券のクレカ積立のやり方|設定手順と注意点を解説

SBI証券のクレカ積立のやり方|設定手順と注意点を解説

SBI証券でクレカ積立を始めたいけれど、設定方法が分からず困っていませんか。

クレカ積立は、クレジットカードで投資信託を自動購入できる仕組みで、ポイント還元を受けながら資産形成ができます。

この記事では、SBI証券のクレカ積立の仕組みから、カード登録・積立設定の具体的な手順まで、画面付きで詳しく解説します。

対応カードの種類やポイント還元率の比較、設定後の変更方法、よくあるトラブルの対処法も紹介します。

この記事を読めば、SBI証券のクレカ積立をスムーズに始められ、お得に資産形成をスタートできます。

この記事の要約
  • SBI証券のクレカ積立は月100円から最大10万円まで設定でき、ポイント還元を受けながら投資できる
  • 三井住友カードなら最大5.0%、アプラスカードなら最大1.2%のポイント還元率で積立可能
  • カード登録と積立設定は5つのステップで完了し、設定後の変更・解除も簡単にできる

目次

SBI証券のクレカ積立とは?|仕組みと特徴

SBI証券のクレカ積立は、クレジットカードを使って投資信託を毎月自動で購入できるサービスです。クレジットカードの決済額に応じてポイントが貯まるため、通常の積立投資よりもお得に資産形成ができます。

毎月1日に投資信託が自動購入され、クレジットカードの引き落とし日に指定口座から代金が引き落とされます。入金の手間がなく、ポイント還元を受けながら長期的な資産形成を続けられる仕組みです。

クレカ積立の仕組み

クレカ積立では、毎月10日までに積立設定を行うと、翌月1日に投資信託が自動購入されます。購入代金はクレジットカードで決済され、カード会社の引き落とし日に指定口座から引き落とされる流れです。

例えば、1月10日までに設定すると、2月1日に投資信託が購入され、カードの引き落としは2月26日または3月10日(カード会社により異なる)に行われます。この仕組みにより、実際の購入日と引き落とし日の間に約1~2ヶ月の猶予が生まれます。

ポイント還元率の例

三井住友カード プラチナプリファード:5.0%

三井住友カード ゴールド(NL):1.0%

アプラスカード:最大1.2%

対象となる投資信託

SBI証券のクレカ積立では、SBI証券で取り扱う約2,600本の投資信託のうち、積立買付が可能な銘柄が対象です。つみたて投資枠(旧つみたてNISA)対象の投資信託約271本も、すべてクレカ積立で購入できます。

インデックスファンドからアクティブファンド、バランスファンドまで幅広い商品が対象となっており、初心者向けの低コストファンドから、中級者向けのテーマ型ファンドまで選択肢が豊富です。

積立金額の設定範囲

クレカ積立の設定金額は、月100円から10万円まで1円単位で自由に設定できます。少額から始められるため、投資初心者でも気軽にスタートできます。

月10万円が上限となっており、複数の投資信託を積み立てる場合も合計で10万円までです。

新NISAのつみたて投資枠(年間120万円)を最大限活用したい場合は、クレカ積立だけでは年間120万円に届かないため、現金での積立と併用する必要があります。

使えるクレジットカード|ポイント還元率を比較

SBI証券のクレカ積立で使えるクレジットカードは、大きく分けて三井住友カード系とアプラスカード系の2種類です。それぞれポイント還元率や年会費が異なるため、自分に合ったカードを選ぶことが重要です。

三井住友カードは還元率が最大5.0%と高く、Oliveフレキシブルペイも同じ還元率で利用できます。アプラスカードはSBI新生銀行の仲介口座が必要ですが、最大1.2%の還元率で利用可能です。

三井住友カード・Oliveフレキシブルペイ

三井住友カードは、SBI証券のクレカ積立で最も広く利用されているカードです。カードのランクによってポイント還元率が異なり、プラチナプリファードなら5.0%、ゴールド(NL)なら1.0%、一般カードなら0.5%の還元率となります。

Oliveフレキシブルペイは、三井住友銀行のデジタル口座「Olive」と一体化したカードで、三井住友カードと同じ還元率でクレカ積立が利用できます。Oliveアカウントを開設すれば、銀行口座・デビットカード・クレジットカード機能が1つにまとまり、管理がしやすくなります。

三井住友カードの特徴

年会費:一般カードとゴールド(NL)は条件付きで無料

プラチナプリファード:33,000円(税込)

ゴールド(NL)は年間100万円以上の利用で翌年以降永年無料

三井住友カードでクレカ積立を行う場合、SBI証券の通常口座で設定できるため、仲介口座の開設は不要です。

アプラスカード(SBI新生銀行仲介口座)

アプラスカードは、SBI新生銀行の仲介口座を開設することで利用できるクレジットカードです。ポイント還元率は、アプラスカード(一般カード)で0.5%、アプラスカードゴールドで1.0%、T NEOBANK/APLUS CARD ゴールドで1.2%となります。

アプラスカードを利用するには、SBI証券の口座開設時に「SBI新生銀行仲介口座」を選択するか、既存の口座を仲介口座に切り替える必要があります。仲介口座は通常口座とは別の管理となり、一度切り替えると元に戻せない点に注意が必要です。

年会費は、一般カードは無料、ゴールドカードは11,000円(税込)です。T NEOBANK/APLUS CARD ゴールドは、SBI新生銀行の口座開設とセットで申し込めるカードで、還元率が1.2%と最も高くなっています。

その他の対応カード(東急カード・タカシマヤカードなど)

SBI証券では、三井住友カードとアプラスカード以外にも、東急カードやタカシマヤカードなど一部の提携カードでクレカ積立が利用できます。これらのカードは、各カード会社との提携により対応しているもので、ポイント還元率は0.5%程度です。

東急カードは、東急グループでの利用でポイントが貯まりやすく、TOKYU POINTが積立額の0.5%付与されます。タカシマヤカードは、タカシマヤでの買い物でポイント還元率が高く、積立でも0.5%のポイントが貯まります。

これらの提携カードは三井住友カードに比べて還元率が低く、対応状況も変更される可能性があるため、最新情報はSBI証券の公式サイトで確認することをおすすめします。

カード種類別ポイント還元率比較表

カード名 ポイント還元率 年会費(税込) 仲介口座
三井住友カード プラチナプリファード 5.0% 33,000円 不要
三井住友カード ゴールド(NL) 1.0% 5,500円(条件付き無料) 不要
三井住友カード(NL) 0.5% 永年無料 不要
Oliveフレキシブルペイ ゴールド 1.0% 5,500円(条件付き無料) 不要
T NEOBANK/APLUS CARD ゴールド 1.2% 11,000円 必要
アプラスカードゴールド 1.0% 11,000円 必要
アプラスカード 0.5% 無料 必要

ポイント還元率を重視するなら三井住友カード プラチナプリファードが最もお得ですが、年会費とのバランスを考えると、三井住友カード ゴールド(NL)が初心者には使いやすい選択肢です。

クレカ積立を始める前に準備するもの

SBI証券のクレカ積立を始めるには、事前に3つの準備が必要です。SBI証券の口座、対応するクレジットカード、そして一部のカードでは仲介口座の開設が必要になります。

これらの準備が整っていれば、クレカ積立の設定は10分程度で完了します。逆に、準備が不足していると設定途中で手続きが止まってしまうため、事前に確認しておきましょう。

SBI証券の口座

クレカ積立を利用するには、まずSBI証券の口座開設が必要です。口座開設はオンラインで完結し、マイナンバーカードがあれば最短翌営業日に開設できます。

口座開設時には、「特定口座(源泉徴収あり)」を選択すると、税金の計算や納税が自動で行われるため便利です。また、新NISAでクレカ積立を利用したい場合は、口座開設時にNISA口座の申込みも同時に行いましょう。

既にSBI証券の口座を持っている場合は、そのまま利用できます。ただし、NISA口座を他の金融機関で開設している場合は、SBI証券にNISA口座を移管する手続きが必要です。

対応クレジットカード

クレカ積立に対応しているクレジットカードを1枚用意します。三井住友カードまたはOliveフレキシブルペイを持っている場合は、そのまま利用できます。

まだカードを持っていない場合は、年会費無料の三井住友カード(NL)がおすすめです。ポイント還元率は0.5%ですが、年会費がかからないため、クレカ積立を試してみたい初心者に適しています。

アプラスカードを利用したい場合は、カード申込みと同時にSBI新生銀行の仲介口座開設が必要です。カードの審査には1~2週間程度かかることがあるため、早めに申し込んでおきましょう。

仲介口座が必要なカードの場合の追加手続き

アプラスカードやT NEOBANK/APLUS CARD ゴールドを利用する場合は、SBI新生銀行の仲介口座を開設する必要があります。仲介口座とは、SBI新生銀行を経由してSBI証券の口座を開設する仕組みで、通常のSBI証券口座とは管理が異なります。

既にSBI証券の通常口座を持っている場合、仲介口座に切り替えることはできますが、一度切り替えると元に戻せません。また、仲介口座では三井住友カードでのクレカ積立ができなくなるため、どちらのカードを優先するか慎重に検討しましょう。

仲介口座の開設手続きは、SBI新生銀行のウェブサイトから行います。本人確認書類とマイナンバーカードを用意し、オンラインで申込みを完了させます。審査には3~5営業日程度かかります。

クレジットカードの登録方法|画面付きで解説

SBI証券でクレカ積立を始めるには、まずクレジットカードをSBI証券に登録する必要があります。登録手続きは5つのステップで完了し、所要時間は約5分です。

カード登録は、SBI証券のウェブサイトから行います。スマートフォンでも操作できますが、画面が大きいパソコンの方が入力しやすいでしょう。

STEP1: SBI証券WEBサイトへログイン

まず、SBI証券の公式サイト(https://www.sbisec.co.jp/)にアクセスし、ユーザーネームとパスワードを入力してログインします。ログイン後、トップページの「取引」メニューから「投資信託」を選択します。

ログインできない場合は、ユーザーネームまたはパスワードが間違っている可能性があります。パスワードを忘れた場合は、ログイン画面の「パスワードをお忘れの方」から再設定手続きを行いましょう。

STEP2: クレジットカード登録ページへアクセス

投資信託のページに移動したら、画面上部のメニューから「投信(積立)」を選択し、さらに「クレジットカード」をクリックします。すると、「クレジットカード登録」というボタンが表示されるので、これをクリックします。

初めてクレカ積立を利用する場合は、「クレジットカードが登録されていません」という表示が出ます。この画面から登録手続きを開始できます。

STEP3: 規約確認と本人確認

クレジットカード登録画面に進むと、まず「クレジットカード決済サービス利用規約」が表示されます。内容を確認し、同意する場合は「規約に同意する」にチェックを入れます。

次に、本人確認のため、SBI証券に登録している生年月日と電話番号の入力を求められます。正確に入力し、「次へ」ボタンをクリックします。

本人確認が完了すると、カード会社の認証画面に遷移します。三井住友カードの場合は、Vpassのログイン画面が表示されます。

STEP4: カード情報の入力

カード会社の認証画面で、クレジットカード番号、有効期限、セキュリティコード(カード裏面の3桁の数字)を入力します。三井住友カードの場合、Vpassにログインしている場合は、カード情報が自動で表示されることがあります。

カード情報を入力したら、「登録する」ボタンをクリックします。カード会社側で本人確認が行われ、問題がなければ登録が完了します。

エラーが表示される場合は、カード番号や有効期限が間違っている可能性があります。もう一度正確に入力し直してください。

STEP5: 登録完了の確認

カード登録が完了すると、「クレジットカード登録完了」という画面が表示されます。登録したカードの下4桁と有効期限が表示されるので、間違いがないか確認しましょう。

登録完了後、SBI証券から確認メールが届きます。メールが届いたら、カード登録が正常に完了したことを示しています。

カード登録が完了したら、次は投資信託の積立設定に進みます。カード登録だけでは積立は開始されないため、必ず積立設定を行いましょう。

投信積立の設定方法|5つのステップで完了

クレジットカードの登録が完了したら、次は投資信託の積立設定を行います。積立設定は5つのステップで完了し、所要時間は約10分です。

積立設定では、購入する投資信託の選択、NISA口座の利用有無、積立金額などを決定します。一度設定すれば、毎月自動で積立が実行されるため、手間をかけずに資産形成を続けられます。

STEP1: 投資信託を選ぶ

まず、積立購入したい投資信託を選びます。SBI証券のウェブサイトにログインし、「投資信託」メニューから「投信を探す」を選択します。

初心者におすすめのインデックスファンド

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

つみたて投資枠対象で信託報酬が低く、人気の高いファンドです。

購入したい投資信託が決まったら、その銘柄の詳細ページを開き、「積立買付」ボタンをクリックします。

STEP2: 預り区分を選択(NISA・特定口座など)

積立買付の設定画面に進むと、まず「預り区分」を選択します。預り区分とは、どの口座で投資信託を購入するかを指定するもので、「つみたて投資枠」「成長投資枠」「特定口座」から選べます。

新NISAを活用したい場合は、「つみたて投資枠」または「成長投資枠」を選択します。つみたて投資枠は年間120万円まで、成長投資枠は年間240万円まで非課税で投資できます。

NISA口座をまだ開設していない場合は、「特定口座」を選択します。特定口座(源泉徴収あり)なら、税金の計算や納税が自動で行われるため、確定申告の手間が省けます。

STEP3: 積立コースと申込設定日を選ぶ

次に、「積立コース」を選択します。積立コースには「毎月コース」と「毎日コース」があり、クレカ積立では「毎月コース」のみ選択できます。

「申込設定日」は、毎月の積立申込みを締め切る日です。クレカ積立の場合、申込設定日は「毎月10日」に固定されており、変更できません。10日までに設定を完了すると、翌月1日に投資信託が購入されます。

例えば、1月10日までに設定すれば、2月1日に購入が実行されます。11日以降に設定した場合は、翌々月の1日が購入日となります。

STEP4: 決済方法でクレジットカードを選択

「決済方法」の項目で、「クレジットカード」を選択します。既にクレジットカードを登録している場合は、登録済みのカード情報が表示されます。カードの下4桁を確認し、間違いがなければそのまま進みます。

複数のクレジットカードを登録している場合は、使用するカードをプルダウンメニューから選択します。カードによってポイント還元率が異なるため、還元率の高いカードを選ぶとお得です。

クレジットカードが登録されていない場合は、ここで「カードを登録する」ボタンが表示されるので、先にカード登録を完了させましょう。

STEP5: 積立金額を設定して確認

最後に、毎月の積立金額を入力します。積立金額は100円から10万円まで1円単位で設定できます。初めての場合は、少額から始めて、慣れてきたら金額を増やすのがおすすめです。

積立金額を入力したら、画面下部に表示される「設定内容の確認」ボタンをクリックします。設定内容の確認画面が表示されるので、投資信託名、預り区分、積立金額、決済方法などに間違いがないか確認します。

内容に問題がなければ、「設定する」ボタンをクリックして設定を完了します。設定完了後、SBI証券から確認メールが届きます。これで、クレカ積立の設定は完了です。

積立スケジュール|締切日・発注日・引落日を確認

クレカ積立では、毎月の締切日、発注日、引落日が決まっています。これらの日程を把握しておくと、資金管理がしやすくなり、引き落とし不能などのトラブルを防げます。

特に、引落日までに口座残高を確保しておくことが重要です。残高不足で引き落としができないと、ペナルティが発生する可能性があります。

毎月の締切日と発注日

クレカ積立の締切日は毎月10日です。10日の23時59分までに積立設定を完了すると、翌月1日に投資信託が購入されます。例えば、1月10日までに設定すれば、2月1日に購入が実行されます。

発注日は毎月1日に固定されており、この日に指定した金額で投資信託が購入されます。購入価格は1日の基準価額で決定され、約定日は1日または2日となります。

締切日を過ぎてから設定した場合は、翌々月の1日が発注日になります。例えば、1月11日に設定した場合、発注日は3月1日です。早めに設定することで、希望の月から積立を開始できます。

クレジットカードの引落日

クレジットカードの引落日は、カード会社によって異なります。三井住友カードの場合、毎月26日または翌月10日が引落日です。Oliveフレキシブルペイも同様に、26日または10日に引き落とされます。

アプラスカードの場合、毎月27日が引落日です。T NEOBANK/APLUS CARD ゴールドも同じく27日に引き落とされます。

引落日の前日までに、指定口座に積立金額以上の残高を確保しておく必要があります。残高不足で引き落としができないと、積立が実行されず、カード会社からペナルティが課される可能性があります。

ポイント付与のタイミング

ポイント付与のタイミングもカード会社によって異なります。三井住友カードの場合、クレジットカード決済が確定した月の翌月末頃にVポイントが付与されます。例えば、2月1日に積立が実行され、2月26日に引き落とされた場合、ポイントは3月末頃に付与されます。

アプラスカードの場合、毎月の利用額に応じてポイントが計算され、翌月中旬頃に付与されます。T NEOBANK/APLUS CARD ゴールドも同様のスケジュールです。

カード名 締切日 発注日 引落日 ポイント付与
三井住友カード 毎月10日 翌月1日 26日または翌月10日 引落月の翌月末
Oliveフレキシブルペイ 毎月10日 翌月1日 26日または翌月10日 引落月の翌月末
アプラスカード 毎月10日 翌月1日 27日 翌月中旬
T NEOBANK/APLUS CARD 毎月10日 翌月1日 27日 翌月中旬

ポイント付与までには約1~2ヶ月のタイムラグがあるため、すぐにポイントが反映されなくても心配する必要はありません。

クレカ積立のメリット|3つのお得なポイント

SBI証券のクレカ積立には、ポイント還元、入金の手間削減、NISA活用という3つの大きなメリットがあります。これらのメリットを活用することで、効率的に資産形成を進められます。

特に、ポイント還元は現金積立にはない大きな利点です。長期的に積立を続けることで、ポイントだけでも数万円分の価値になることがあります。

ポイント還元を受けながら投資できる

クレカ積立の最大のメリットは、積立額に応じてポイントが貯まることです。三井住友カード プラチナプリファードなら5.0%、ゴールド(NL)なら1.0%のポイントが付与されます。

ポイント還元の例

毎月5万円を積立する場合

プラチナプリファード:年間3万ポイント(5万円×12ヶ月×5.0%)

ゴールド(NL):年間6,000ポイント(5万円×12ヶ月×1.0%)

貯まったポイントは、投資信託の購入に使えるほか、買い物やマイル交換にも利用できます。ポイントを再投資に回すことで、複利効果を高めることも可能です。

入金の手間が不要で自動化できる

クレカ積立では、毎月自動でクレジットカード決済が行われるため、証券口座への入金手続きが不要です。銀行振込や自動引き落としの設定をする必要がなく、設定後は何もしなくても積立が続きます。

現金積立の場合、毎月証券口座に入金する手間がかかりますが、クレカ積立ならその手間が省けます。忙しい人や、入金を忘れがちな人にとって、大きなメリットです。

また、クレジットカードの引き落としは購入日から約1~2ヶ月後のため、実質的に資金繰りに余裕が生まれます。

NISAの非課税枠を活用できる

クレカ積立は、新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の両方で利用できます。NISA口座で積立を行えば、運用益が非課税になるため、税金を気にせず資産を増やせます。

つみたて投資枠は年間120万円まで、成長投資枠は年間240万円まで非課税で投資できます。クレカ積立は月10万円が上限のため、年間120万円の積立が可能です。つみたて投資枠の上限と一致するため、効率的にNISA枠を活用できます。

金融庁:NISA特設ウェブサイト

成長投資枠で年間240万円まで積立したい場合は、クレカ積立(月10万円)と現金積立(月10万円)を併用することで、上限まで活用できます。

クレカ積立で気をつけたいこと|デメリットと注意点

クレカ積立にはメリットが多い一方で、いくつかのデメリットや注意点もあります。積立上限額の制約、対応カードの限定、仲介口座の必要性、引き落とし不能時のペナルティなどを理解しておくことが重要です。

これらの注意点を事前に把握しておくことで、トラブルを避け、スムーズにクレカ積立を続けられます。

積立上限は月10万円まで

クレカ積立の最大のデメリットは、月10万円が上限となっていることです。複数の投資信託を積み立てる場合も、合計で10万円までとなります。

新NISAのつみたて投資枠は年間120万円(月10万円)なので、クレカ積立だけで上限まで活用できます。しかし、成長投資枠の年間240万円(月20万円)を最大限活用したい場合は、クレカ積立だけでは足りません。

月20万円以上積み立てたい場合は、クレカ積立と現金積立を併用する必要があります。例えば、クレカ積立で月10万円、現金積立で月10万円に設定すれば、合計で月20万円の積立が可能です。

対応カードが限定される

SBI証券のクレカ積立で使えるカードは、三井住友カード、Oliveフレキシブルペイ、アプラスカード、一部の提携カードに限定されています。VISAやMastercardのすべてのカードが使えるわけではありません。

例えば、楽天カードやイオンカード、dカードなどは対応していません。手持ちのカードが対応していない場合は、新たに対応カードを作る必要があります。

カードを新規作成する場合、審査に1~2週間程度かかることがあります。また、年会費がかかるカードもあるため、ポイント還元率と年会費のバランスを考えて選びましょう。

仲介口座が必要なカードがある

アプラスカードやT NEOBANK/APLUS CARD ゴールドを利用する場合は、SBI新生銀行の仲介口座を開設する必要があります。仲介口座は通常のSBI証券口座とは別の管理となり、一度開設すると通常口座に戻せません。

仲介口座では、三井住友カードでのクレカ積立ができなくなります。また、一部のキャンペーンや特典が適用されない場合があります。

既にSBI証券の通常口座を持っている場合、仲介口座に切り替えるかどうかは慎重に判断する必要があります。三井住友カードとアプラスカードのどちらを優先するか、ポイント還元率や年会費を比較して決めましょう。

引き落としができないとペナルティがある

クレジットカードの引落日に口座残高が不足していると、引き落としができず、積立が実行されません。さらに、カード会社から遅延損害金が請求されたり、カードの利用停止などのペナルティが課される可能性があります。

特に、複数回にわたって引き落としができない場合、クレジットカードの信用情報に傷がつき、今後のローンやカード審査に影響することがあります。

引落日の前日までに、必ず口座残高を確認し、積立金額以上の残高を確保しておきましょう。自動入金サービスを利用すると、毎月自動で銀行口座から証券口座に入金されるため、残高不足を防げます。

設定後の確認・変更・解除の方法

クレカ積立の設定が完了した後も、積立状況の確認や、金額・銘柄の変更、一時停止・解除などの管理が必要です。これらの操作は、SBI証券のウェブサイトから簡単に行えます。

定期的に積立状況を確認し、必要に応じて設定を見直すことで、効率的な資産形成を続けられます。

積立設定の確認方法

積立設定の確認は、SBI証券のウェブサイトにログインし、「投資信託」メニューから「投信(積立)」を選択します。次に、「積立設定一覧」をクリックすると、現在の積立設定が一覧で表示されます。

一覧には、投資信託名、預り区分、積立金額、決済方法、次回積立日などが表示されます。設定内容に間違いがないか、定期的に確認しましょう。

積立の実行履歴を確認したい場合は、「取引履歴」メニューから「投資信託」を選択し、「買付」の履歴を確認します。毎月1日に積立が実行されているか、購入金額や口数が正しいかを確認できます。

積立金額・銘柄の変更方法

積立金額や銘柄を変更したい場合は、「積立設定一覧」から変更したい銘柄の「変更」ボタンをクリックします。変更画面が表示されるので、新しい積立金額を入力するか、銘柄を選び直します。

積立金額の変更は、変更手続きを行った月の翌月1日から反映されます。例えば、1月10日までに変更すれば、2月1日の積立から新しい金額が適用されます。

銘柄を変更する場合は、現在の積立設定を一度解除し、新しい銘柄で積立設定を行います。解除と再設定は同じ日に行えるため、手続きは簡単です。

積立の一時停止・解除方法

積立を一時的に停止したい場合は、「積立設定一覧」から「停止」ボタンをクリックします。停止手続きを行った月の翌月1日から積立が停止されます。

停止した積立を再開したい場合は、同じ画面から「再開」ボタンをクリックします。再開手続きを行った月の翌月1日から積立が再開されます。

積立を完全に解除したい場合は、「解除」ボタンをクリックします。解除すると、積立設定が削除され、以降の積立は実行されません。再度積立を開始したい場合は、新たに積立設定を行う必要があります。

カード情報の変更・更新方法

クレジットカードの有効期限が切れた場合や、別のカードに変更したい場合は、カード情報の更新が必要です。「投資信託」メニューから「投信(積立)」を選択し、「クレジットカード」をクリックします。

登録済みのカード情報が表示されるので、「変更」ボタンをクリックします。新しいカード情報を入力し、「登録する」ボタンをクリックすると、カード情報が更新されます。

カードの有効期限が更新された場合、カード会社が自動で新しい情報をSBI証券に通知することがあります。ただし、念のため、有効期限が切れる前に自分で更新手続きを行うことをおすすめします。

よくあるトラブルと対処法|Q&A形式で解説

よくあるトラブルと対処法
積立が実行されない場合

Q: 設定したのに積立が実行されていません。どうすればよいですか?

A: 積立が実行されない原因はいくつか考えられます。まず、積立設定の締切日(毎月10日)までに設定が完了していたか確認しましょう。10日を過ぎてから設定した場合、翌々月の1日が発注日になります。

次に、クレジットカードの有効期限が切れていないか確認します。有効期限が切れている場合、カード決済ができず、積立が実行されません。カード情報を更新する必要があります。

また、クレジットカードの利用限度額を超えている場合も、積立が実行されません。カード会社に問い合わせて、利用限度額を確認しましょう。

カード登録でエラーが出る場合

Q: クレジットカードを登録しようとするとエラーが表示されます。どうすればよいですか?

A: カード登録でエラーが出る原因は、カード番号や有効期限の入力ミス、セキュリティコードの間違いなどが考えられます。もう一度、正確に入力し直してください。

また、登録しようとしているカードがSBI証券のクレカ積立に対応していない可能性があります。対応カードは、三井住友カード、Oliveフレキシブルペイ、アプラスカード、一部の提携カードに限られます。

カード会社側で本人確認が完了していない場合も、エラーが表示されることがあります。カード会社に問い合わせて、本人確認の状況を確認しましょう。

引き落としができなかった場合

Q: 引落日に口座残高が不足していて、引き落としができませんでした。どうすればよいですか?

A: 引き落としができなかった場合、まずカード会社に連絡し、再引き落としの手続きを行います。カード会社によっては、数日後に再度引き落としを試みることがあります。

再引き落としでも残高不足の場合、遅延損害金が発生する可能性があります。また、複数回にわたって引き落としができないと、カードの利用停止や信用情報への影響が出ることがあります。

今後、同じトラブルを防ぐために、引落日の前日までに必ず口座残高を確認し、積立金額以上の残高を確保しておきましょう。自動入金サービスを利用すると、毎月自動で入金されるため便利です。

仲介口座と通常口座の違いが分からない場合

Q: 仲介口座と通常口座の違いが分かりません。どちらを選べばよいですか?

A: 通常口座は、SBI証券が直接管理する口座で、三井住友カードやOliveフレキシブルペイでクレカ積立ができます。仲介口座は、SBI新生銀行を経由して開設する口座で、アプラスカードやT NEOBANK/APLUS CARD ゴールドでクレカ積立ができます。

通常口座では三井住友カードのみ、仲介口座ではアプラスカードのみが利用できるため、どちらのカードを優先するかで選びます。一度仲介口座に切り替えると、通常口座に戻せないため、慎重に判断しましょう。

ポイント還元率を重視するなら、三井住友カード プラチナプリファード(5.0%還元)を利用できる通常口座がおすすめです。SBI新生銀行の特典を活用したい場合は、仲介口座を選ぶとよいでしょう。

まとめ

SBI証券のクレカ積立は、クレジットカードで投資信託を自動購入できる便利なサービスです。ポイント還元を受けながら資産形成ができ、入金の手間も省けます。

対応カードは三井住友カード、Oliveフレキシブルペイ、アプラスカードなどで、ポイント還元率は最大5.0%です。カード登録と積立設定は5つのステップで完了し、設定後は毎月自動で積立が実行されます。

積立上限は月10万円までで、新NISAのつみたて投資枠と組み合わせれば、年間120万円まで非課税で積立できます。設定後の変更や解除も簡単にでき、柔軟に運用を調整できます。

クレカ積立を活用して、効率的に資産形成を始めましょう。なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しくは各証券会社・金融機関にご確認ください。

この記事のキーワード

キーワードがありません。

この記事と同じキーワードの記事

まだ記事がありません。

キーワードから探す

資料請求

資料請求

カンタン1分登録で、気になる資料を無料でお取り寄せ

お問い合わせ

そんなお悩みをお持ちの方は、まずはお問い合わせください!