カードローン払えない時の対処法|延滞期間別の行動と債務整理の選び方

カードローン払えない時の対処法|延滞期間別の行動と債務整理の選び方

カードローンの返済が厳しくなってきた、今月の支払いが間に合わないかもしれない。

そんな不安を抱えているあなたに、まず知っていただきたいことがあります。

返済困難な状況は決して珍しいことではなく、適切な対処法が必ずあるということです。

この記事では、延滞期間別の具体的な行動指針から、カード会社への連絡方法、債務整理の種類と選び方まで、返済に困ったときに取るべき対処法を網羅的に解説します。

放置すれば状況は悪化しますが、早期に適切な行動を取れば解決への道は必ず開けます。

この記事の要約
  • 延滞1日目から3ヶ月以上まで、期間別の具体的な対処法を解説
  • カード会社への電話連絡時の会話例と交渉ポイントを紹介
  • 任意整理・個人再生・自己破産の違いと選び方を詳しく説明
結論

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SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

目次

カードローンが払えないとどうなる?|起こりうる4つのリスク

カードローンの返済ができなくなると、段階的に深刻な事態へと進行していきます。「少しくらい遅れても大丈夫だろう」という考えは危険です。

ここでは、返済が滞った場合に実際に起こるリスクを時系列で解説します。早期に対処すれば回避できる問題も多いため、現状を正確に把握しておきましょう。

遅延損害金が発生する(年20.0%)

返済日を1日でも過ぎると、遅延損害金が発生します。遅延損害金とは、約束の期日に返済できなかったことに対するペナルティとして課される金利です。通常の借入金利よりも高く設定されており、多くのカードローンでは年20.0%が適用されます。

例えば、50万円の借入残高があり、30日間延滞した場合、遅延損害金は約8,219円となります。この金額は元本返済に充当されず、追加の負担として発生するため、延滞期間が長引くほど総返済額が膨らんでいきます。

遅延損害金は利息制限法により年20.0%が上限と定められていますが、この上限いっぱいまで設定されているケースがほとんどです。通常の借入金利が年18.0%程度であることを考えると、延滞することでさらに高い金利負担を強いられることになります。

出典:金融庁「貸金業法のキホン」

信用情報に傷がつく(61日以上の延滞)

延滞が61日以上または3ヶ月以上続くと、信用情報機関に「延滞」の記録が登録されます。これがいわゆる「ブラックリスト入り」と呼ばれる状態です。信用情報機関とは、個人の借入状況や返済履歴を管理する機関で、CIC、JICC、KSCの3つがあります。

延滞情報は延滞解消後も1~5年間保存されます

信用情報に延滞の記録が残ると、新たなクレジットカードの発行、住宅ローンや自動車ローンの審査、携帯電話の分割払い契約などが困難になります。

出典:株式会社シー・アイ・シー「信用情報の保有期間」

さらに、既存のクレジットカードも利用停止や強制解約となる可能性があります。カード会社は定期的に信用情報をチェックしており、他社での延滞情報を把握すると、自社カードの利用を制限することがあるためです。

一括請求される(3ヶ月以上の延滞)

延滞が3ヶ月以上続くと、カード会社から残高全額の一括返済を求められる可能性が高まります。これは「期限の利益の喪失」と呼ばれる状態で、分割払いの権利を失い、借入残高全額を直ちに返済しなければならなくなります。

一括請求の通知が届いた時点で、多くの場合は既に数十万円から数百万円の残高があり、一括での返済は現実的に困難です。この段階でも放置を続けると、次の段階である法的措置へと進んでいきます。

銀行カードローンの場合、保証会社による「代位弁済」が行われることがあります。これは、保証会社が銀行に対して借入残高を立て替え払いし、以降は保証会社が債権者となって取り立てを行うというものです。代位弁済が行われると、信用情報にもその旨が登録され、ブラックリスト状態となります。

財産を差し押さえられる可能性がある

一括請求にも応じず放置を続けると、最終的に裁判所を通じた法的措置が取られ、給与や預金口座、不動産などの財産が差し押さえられる可能性があります。差し押さえとは、債権者が裁判所の許可を得て、債務者の財産を強制的に回収する手続きです。

給与差し押さえは手取り額の4分の1が対象

給与が差し押さえられる場合、手取り額の4分の1(手取り44万円を超える部分は全額)が毎月差し押さえられます。これにより、勤務先に借金の事実が知られてしまうだけでなく、生活費の確保も困難になります。預金口座が差し押さえられると、残高全額が引き出せなくなり、公共料金の引き落としなども停止されます。

差し押さえを回避するには、裁判所からの支払督促や訴状が届いた時点で、速やかに弁護士や司法書士に相談し、適切な対応を取ることが重要です。この段階でも債務整理による解決は可能ですので、決して諦めずに専門家に相談しましょう。

延滞期間別|今すぐ取るべき対処法

返済が遅れた場合、延滞期間によって取るべき対処法は異なります。延滞1日目と3ヶ月後では状況の深刻さが大きく異なるため、現在の状況に応じた適切な行動を取ることが重要です。

ここでは、延滞期間を4つの段階に分け、それぞれの段階で何をすべきかを具体的に解説します。早期に行動するほど選択肢は多く、解決も容易になります。

延滞1日目〜1週間|すぐにカード会社へ連絡

延滞に気づいたら、まずは当日中にカード会社へ連絡しましょう。この段階であれば、まだ信用情報への影響はなく、カード会社も柔軟に対応してくれる可能性が高いです。電話で事情を説明し、いつまでに返済できるかを明確に伝えることが大切です。

数日程度の返済猶予に応じてもらえる可能性あり

多くのカード会社は、数日程度の返済猶予や、今月分の利息のみの支払いで待ってもらえる場合があります。ただし、これはあくまで一時的な措置であり、根本的な解決にはなりません。収入が一時的に減少しただけであれば、この段階で対処できる可能性が高いです。

連絡をせずに放置すると督促電話が始まります

督促電話は朝8時から夜9時までの間にかかってくることが多く、無視し続けると職場への連絡や自宅訪問に発展する可能性もあります。自分から連絡することで、誠意を示すことができ、カード会社の印象も良くなります。

延滞1週間〜1ヶ月|返済計画の見直しと相談

延滞が1週間を超えると、督促状が郵送で届き始めます。この段階では、単に「待ってもらう」だけでなく、具体的な返済計画を立てる必要があります。カード会社に対して、月々の返済額を減額してもらえないか、返済期間を延長できないかを相談しましょう。

返済額の減額交渉では、現在の収入と支出を正確に伝え、無理のない返済額を提案することが重要です。例えば、月々3万円の返済が厳しい場合、1万円に減額してもらえないかを相談します。カード会社も、全く返済されないよりは少額でも継続的に返済してもらう方が良いと考えるため、交渉に応じてくれる可能性があります。

新たな借入で返済を繰り返す自転車操業は避ける

この時期には、収入を増やす方法や支出を減らす方法も並行して検討しましょう。副業を始める、不要な保険を解約する、携帯電話のプランを見直すなど、できることから始めることが大切です。一時的には凌げても、借入総額が増えて状況は悪化します。

延滞1ヶ月〜3ヶ月|債務整理の検討開始

延滞が1ヶ月を超えると、カード会社の対応も厳しくなり、信用情報への登録が現実味を帯びてきます。この段階では、自力での返済が困難であると判断した場合、債務整理を検討し始めるべきです。債務整理とは、法的な手続きを通じて借金を減額または免除してもらう制度です。

債務整理には任意整理、個人再生、自己破産の3種類があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。どの方法が適しているかは、借入総額、収入、財産の有無などによって変わります。この段階で弁護士や司法書士に相談し、自分の状況に合った方法を選択することが重要です。

受任通知でカード会社からの督促が停止します

弁護士や司法書士に依頼すると、「受任通知」という書類がカード会社に送付されます。この通知が届くと、カード会社からの督促が一時的に停止されるため、精神的な負担が大きく軽減されます。また、受任通知送付後は返済も一時的にストップできるため、その間に生活を立て直すことができます。

延滞3ヶ月以上|専門家への相談が必須

延滞が3ヶ月以上続くと、一括請求や裁判所からの支払督促が届く段階に入ります。この段階では、もはや自力での解決は極めて困難であり、弁護士や司法書士への相談が必須となります。放置すれば給与や預金口座の差し押さえが現実のものとなります。

支払督促は2週間以内に異議申立が必要です

裁判所から支払督促や訴状が届いた場合、無視してはいけません。支払督促に対しては2週間以内に「督促異議申立書」を提出しないと、そのまま差し押さえが可能になります。訴状が届いた場合も、答弁書を提出しないと欠席裁判となり、カード会社の主張がそのまま認められてしまいます。

この段階でも債務整理は可能です。弁護士や司法書士に依頼すれば、裁判所への対応も代行してもらえます。差し押さえを止めるには、個人再生や自己破産の申立てを行い、「強制執行の中止命令」を裁判所に出してもらう必要があります。一刻も早く専門家に相談し、法的な対応を取ることが重要です。

カード会社への電話連絡|具体的な伝え方と交渉のポイント

カード会社への連絡は、返済が厳しくなった時に最初に取るべき行動です。しかし、「何を話せばいいのか分からない」「怒られるのではないか」という不安から、電話をかけることをためらう人は少なくありません。

ここでは、カード会社への電話連絡の具体的な方法と、交渉を成功させるポイントを解説します。適切な伝え方を知っておけば、電話をかけるハードルは大きく下がります。

電話をかけるタイミングはいつがいい?

電話をかけるベストなタイミングは、返済日前または返済日当日です。返済が遅れてから連絡するよりも、遅れる前に「今月の返済が厳しそうです」と相談する方が、カード会社の印象は良くなります。事前に相談することで、返済日の延期や分割払いの相談にも応じてもらいやすくなります。

平日の午前中が比較的つながりやすい

すでに返済日を過ぎてしまった場合でも、気づいた時点ですぐに連絡しましょう。1日遅れと1週間遅れでは、カード会社の対応も変わってきます。督促電話がかかってくる前に自分から連絡することで、「返済する意思がある」ことを示すことができます。

電話をかける時間帯は、平日の午前中がおすすめです。カード会社のコールセンターは平日9時~18時頃まで営業していることが多く、午前中は比較的つながりやすい傾向があります。また、担当者も余裕を持って対応できるため、じっくり相談できる可能性が高まります。

電話で伝えるべき3つのこと

カード会社への電話では、①現在の状況、②返済できない理由、③いつまでに返済できるかの3点を明確に伝えましょう。曖昧な説明では、カード会社も対応を判断できません。具体的な情報を伝えることで、適切な解決策を提案してもらえる可能性が高まります。

現在の状況とは、「今月の返済ができない」「来月以降も返済が厳しい」など、自分の置かれている状況を正直に伝えることです。返済できない理由は、「収入が減った」「急な出費があった」「他の借入の返済で手一杯」など、具体的に説明しましょう。ただし、ギャンブルや浪費が原因の場合は、正直に伝えると印象が悪くなる可能性があるため、「生活費の見直しができていなかった」など、表現を工夫する必要があります。

実現不可能な約束はしないでください

最も重要なのは、「いつまでに返済できるか」を明確に伝えることです。「〇日まで待ってほしい」「月々〇万円なら返済できる」など、具体的な日付や金額を提示しましょう。約束を破ると、次回以降の交渉が難しくなります。

会話例|返済を待ってもらう場合

一時的に返済が厳しいだけで、数日後には支払える見込みがある場合の会話例です。この場合、返済する意思があることを明確に伝え、具体的な返済日を約束することが重要です。

【会話例】
「お世話になっております。〇〇と申します。今月〇日が返済日でしたが、急な出費が重なり、本日の返済が難しい状況です。大変申し訳ございません。給料日が〇日なので、〇日までお待ちいただくことは可能でしょうか。必ず〇日には全額お支払いいたします。」

このように、①謝罪、②理由、③具体的な返済日、④返済の意思の4点を盛り込むことで、誠意が伝わります。カード会社の担当者から「〇日まで待ちます」と了承を得られたら、必ずその日までに返済しましょう。約束を守ることで、今後も柔軟に対応してもらえる可能性が高まります。

会話例|分割返済を相談する場合

一括での返済が難しく、分割払いにしてもらいたい場合の会話例です。この場合、現在の収入と支出を整理し、無理のない返済額を提案することが重要です。

【会話例】
「お世話になっております。〇〇と申します。現在、借入残高が〇万円ございますが、収入が減少し、月々〇万円の返済が厳しい状況です。現在の収入では、月々〇万円であれば確実に返済できます。返済期間が延びることは承知しておりますが、月々の返済額を減額していただくことは可能でしょうか。」

この会話例では、①現状の説明、②返済可能な金額の提示、③理解を示す姿勢の3点を盛り込んでいます。カード会社によっては、返済額の減額に応じてくれる場合があります。ただし、減額した分は返済期間が延びるため、総返済額は増える可能性があることを理解しておきましょう。

債務整理の種類とそれぞれの特徴|どれを選ぶべき?

自力での返済が困難になった場合、債務整理という法的手続きを検討することになります。債務整理には任意整理、個人再生、自己破産の3種類があり、それぞれ適用条件やメリット・デメリットが異なります。

ここでは、各債務整理の特徴を詳しく解説し、どの方法を選ぶべきかの判断基準を提示します。自分の状況に合った方法を選ぶことが、生活再建への第一歩となります。

任意整理|利息カットで返済負担を軽減

任意整理は、弁護士や司法書士がカード会社と直接交渉し、将来の利息をカットしてもらう手続きです。裁判所を通さずに行えるため、3つの債務整理の中で最も手軽に利用できる方法です。元本は原則として減額されませんが、利息がカットされることで、総返済額を大幅に減らすことができます。

利息カットで約39万円の負担軽減が可能

例えば、借入残高100万円、金利18%、毎月3万円返済の場合、完済まで約47ヶ月かかり、総返済額は約139万円となります。しかし、任意整理で利息をカットできれば、元本100万円のみを返済すればよく、毎月3万円返済なら約33ヶ月で完済できます。

任意整理のメリットは、①裁判所を通さないため手続きが簡単、②整理する借入を選べる(住宅ローンや自動車ローンは除外できる)、③家族に知られにくい、④財産を処分する必要がない、という点です。デメリットは、①信用情報に約5年間記録が残る、②元本は減額されないため、ある程度の返済能力が必要、という点です。

任意整理が適しているのは、「借入総額が年収の3分の1程度まで」「安定した収入がある」「利息さえカットできれば3~5年で完済できる」という人です。複数社から借入がある場合でも、整理する会社を選べるため、柔軟な対応が可能です。

個人再生|借金を最大1/10に減額

個人再生では、借金総額に応じて減額幅が決まります。例えば、借金総額が500万円の場合、最低弁済額は100万円となり、5分の1に減額されます。1,500万円の場合は300万円となり、5分の1に減額されます。ただし、保有している財産の総額が最低弁済額を上回る場合は、財産総額を返済する必要があります。

住宅ローン特則でマイホームを守れます

個人再生の最大のメリットは、「住宅ローン特則」を利用できることです。これは、住宅ローンを個人再生の対象から除外し、住宅を手放さずに他の借金だけを減額できる制度です。マイホームを守りながら借金を整理できるため、持ち家がある人には非常に有効な方法です。

手続きが複雑で費用は50万円前後かかります

デメリットは、①裁判所を通すため手続きが複雑、②官報に掲載される、③信用情報に約5~10年間記録が残る、④安定した収入が必要、⑤費用が高額、という点です。また、減額後も返済が続くため、継続的な返済能力が求められます。

個人再生が適しているのは、「借金総額が500万円以上」「住宅ローンがあり家を手放したくない」「安定した収入がある」「自己破産の資格制限を避けたい」という人です。

自己破産|借金をゼロにする最終手段

自己破産が認められると、税金や養育費など一部の債務を除き、すべての借金が免除されます。借金がゼロになるため、生活を一からやり直すことができます。ただし、一定以上の財産は処分され、債権者への配当に充てられます。処分対象となるのは、99万円を超える現金、20万円を超える預貯金、自動車、不動産などです。

一定の財産を失い官報に掲載されます

自己破産のデメリットは、①一定の財産を失う、②官報に掲載される、③信用情報に約5~10年間記録が残る、④一部の職業に就けなくなる(警備員、保険外交員、宅地建物取引士など)、⑤免責が認められないケースがある(ギャンブルや浪費が原因の場合など)、という点です。

ただし、自己破産には誤解も多く、「選挙権がなくなる」「戸籍に記載される」「家族に影響が出る」といったことはありません。また、生活に必要な最低限の財産(家具、家電、衣類など)は手元に残せます。職業制限も、免責決定後は解除されるため、一時的なものです。

自己破産が適しているのは、「借金総額が大きく返済不可能」「収入がない、または極めて少ない」「財産がほとんどない」「職業制限の影響を受けない」という人です。

債務整理3種類の比較表

項目 任意整理 個人再生 自己破産
減額効果 利息カット 最大1/10に減額 全額免除
裁判所 不要 必要 必要
財産処分 なし 原則なし あり
住宅 維持可能 維持可能(住宅ローン特則利用時) 処分される
返済期間 3~5年 3~5年 なし
信用情報 約5年 約5~10年 約5~10年
職業制限 なし なし あり(一時的)
費用目安 5~15万円/社 50~60万円 30~50万円
適した人 安定収入あり・借金少なめ 安定収入あり・持ち家あり 返済不可能・財産なし

返済困難度チェックリスト|債務整理を検討すべきタイミング

「自分は債務整理をすべきなのか」「まだ自力で返済できるのではないか」と迷っている人は多いでしょう。債務整理は信用情報に影響が出るため、できれば避けたいと考えるのは自然なことです。

しかし、返済困難な状況を放置すれば、遅延損害金が膨らみ、差し押さえのリスクも高まります。ここでは、客観的な判断基準となるチェックリストを提供し、債務整理を検討すべきタイミングを明確にします。

10項目の自己診断チェックリスト

以下の10項目のうち、3つ以上当てはまる場合は、債務整理を検討すべき状況にあると言えます。自分の状況を客観的に把握するために、正直にチェックしてみましょう。

  • □ 借入総額が年収の3分の1を超えている
  • □ 毎月の返済額が手取り収入の3割を超えている
  • □ 返済のために新たな借入をしている(自転車操業状態)
  • □ 複数社(3社以上)から借入がある
  • □ 返済日を延滞したことが複数回ある
  • □ カード会社からの督促電話や督促状が届いている
  • □ 生活費を削っても返済が追いつかない
  • □ 借入残高が減っていない、または増えている
  • □ 家族に借金を隠している
  • □ 返済のことを考えると不安で眠れない

3つ以上該当なら専門家への相談を検討

このチェックリストは、返済困難度を測る目安です。特に、「返済のために新たな借入をしている」「借入残高が減っていない」という項目に当てはまる場合は、早急な対応が必要です。

また、精神的な負担も重要な判断基準です。「返済のことを考えると不安で眠れない」「家族に隠していることがストレス」という状態が続くと、心身の健康にも悪影響を及ぼします。経済的な問題だけでなく、精神的な健康も考慮して、債務整理を検討しましょう。

チェック結果別|取るべき行動

チェックリストの結果に応じて、取るべき行動は異なります。ここでは、チェック数別に具体的な行動指針を示します。

【0~2個の場合】
現時点では深刻な状況ではありませんが、油断は禁物です。今のうちに家計を見直し、返済計画を立て直しましょう。収入を増やす方法(副業など)や支出を減らす方法(固定費の見直しなど)を検討し、借入残高を着実に減らしていくことが重要です。新たな借入は避け、計画的な返済を心がけましょう。

【3~5個の場合】
返済困難な状況に陥りつつあります。まずはカード会社に連絡し、返済額の減額や返済期間の延長を相談しましょう。それでも返済が厳しい場合は、弁護士や司法書士の無料相談を利用し、任意整理を検討してください。早期に対応すれば、任意整理で解決できる可能性が高いです。

6個以上該当は深刻な返済困難状態です

【6個以上の場合】
深刻な返済困難状態にあります。自力での解決は極めて困難なため、すぐに弁護士や司法書士に相談してください。個人再生や自己破産も視野に入れた対応が必要です。放置すれば差し押さえのリスクが高まるため、一刻も早く専門家の助けを借りましょう。法テラスを利用すれば、費用の心配なく相談できます。

複数社から借入がある場合の対処法

複数のカードローン会社から借入がある「多重債務」の状態は、返済管理が複雑になり、精神的な負担も大きくなります。返済日がバラバラで、どこにいくら返済すべきか分からなくなることも少なくありません。

ここでは、複数社から借入がある場合の返済優先順位の決め方と、おまとめローンの活用方法について解説します。適切な対処法を知ることで、多重債務の状況を改善できる可能性があります。

返済の優先順位の決め方

複数社から借入がある場合、すべてを同時に返済するのは困難です。そのため、返済の優先順位をつけることが重要になります。一般的には、①金利が高いもの、②残高が少ないもの、③督促が厳しいものの順で優先順位をつけるのが効果的です。

金利が高いものを優先する理由は、利息負担を減らすためです。例えば、A社から50万円(金利18%)、B社から30万円(金利15%)借りている場合、A社を優先的に返済することで、総利息額を抑えることができます。ただし、この方法は完済までの期間が長くなる可能性があるため、精神的な負担を考慮する必要があります。

残高が少ないものから完済する方法も有効

残高が少ないものを優先する方法は、「スノーボール法」と呼ばれます。小額の借入から完済していくことで、「1社完済できた」という達成感が得られ、モチベーションを維持しやすくなります。また、完済した分の返済額を次の借入に回すことで、雪だるま式に返済が進んでいきます。心理的な効果を重視する場合は、この方法がおすすめです。

督促が厳しいものは差し押さえリスクあり

督促が厳しいものを優先する方法は、差し押さえなどの法的措置を回避するためです。すでに督促状が届いている、一括請求されているなど、緊急性が高い借入がある場合は、そちらを優先的に対応しましょう。放置すれば裁判に発展する可能性があるため、最優先で対処する必要があります。

おまとめローンのメリット・デメリット

おまとめローンとは、複数の借入を1つにまとめる商品です。返済先が1社になることで管理が楽になり、金利が下がれば総返済額も減らせる可能性があります。ただし、メリットだけでなくデメリットもあるため、慎重に検討する必要があります。

出典:日本貸金業協会「貸金業法について」

返済管理が楽になり金利が下がる可能性

おまとめローンのメリットは、①返済管理が楽になる(返済日が1回になる)、②金利が下がる可能性がある、③月々の返済額を減らせる、④精神的な負担が軽減される、という点です。例えば、A社18%、B社17%、C社15%で借りていた場合、おまとめローンで12%にまとめられれば、利息負担が大幅に減ります。

返済期間延長で総返済額が増える可能性

デメリットは、①審査が厳しい(すでに多重債務状態のため)、②返済期間が延びると総返済額が増える可能性がある、③追加借入ができなくなる、④保証人や担保が必要な場合がある、という点です。特に注意すべきは、月々の返済額を減らすために返済期間を延ばすと、金利が下がっても総返済額が増えてしまうケースがあることです。

おまとめローンを検討する際は、①現在の総返済額と、おまとめ後の総返済額を比較する、②審査に通る可能性があるか(収入や信用情報を確認)、③返済計画を立てて完済までのシミュレーションをする、という3点を必ず確認しましょう。

おまとめローンが使えない場合の選択肢

おまとめローンの審査に通らない場合や、おまとめしても返済が厳しい場合は、債務整理を検討しましょう。おまとめローンはあくまで借り換えであり、借金が減るわけではありません。返済能力がない状態でおまとめローンを利用しても、結局返済できずに状況が悪化する可能性があります。

おまとめローンが使えない場合の選択肢として、①任意整理で利息をカットする、②個人再生で元本を減額する、③自己破産で借金をゼロにする、という3つの方法があります。どの方法が適しているかは、借入総額、収入、財産の有無によって異なります。

また、公的な支援制度を利用する方法もあります。生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯や高齢者世帯、障害者世帯を対象に、無利子または低利子で資金を貸し付ける制度です。緊急小口資金や総合支援資金など、さまざまなメニューがあるため、社会福祉協議会に相談してみましょう。

弁護士・司法書士の選び方と費用相場

債務整理を検討する際、弁護士や司法書士に依頼することになりますが、「どこに相談すればいいのか」「費用はいくらかかるのか」という不安を抱える人は多いでしょう。

ここでは、弁護士と司法書士の違い、費用相場、信頼できる専門家の見分け方、費用が払えない場合の対処法について解説します。適切な専門家を選ぶことが、債務整理を成功させる鍵となります。

弁護士と司法書士の違い

弁護士はすべての債務整理手続きを制限なく行えますが、司法書士は1社あたり140万円以下の案件に限定されます。

具体的には、弁護士は①任意整理、②個人再生、③自己破産のすべてを扱え、④裁判所での代理人になれる、⑤債権額に制限がない、という特徴があります。一方、認定司法書士は①任意整理(140万円以下)、②個人再生・自己破産の書類作成のみ(代理人にはなれない)、という制限があります。

どちらに依頼すべきかは、借入総額と希望する手続きによって異なります。1社あたりの借入が140万円以下で任意整理を希望する場合は、司法書士の方が費用が安い傾向があります。

個人再生や自己破産を検討している場合は弁護士に依頼する方が安心です

費用相場|債務整理の種類別

債務整理の費用は手続きの種類によって異なり、任意整理で5~15万円/社、個人再生で50~60万円、自己破産で30~80万円程度です。

ここでは、一般的な費用相場を紹介します。ただし、事務所によって料金体系は異なるため、必ず事前に見積もりを取りましょう。

【任意整理の費用相場】
着手金:2~5万円/社
成功報酬:減額分の10~20%
合計目安:5~15万円/社
例:3社の任意整理で15~45万円程度。分割払いに対応している事務所が多い。

【個人再生の費用相場】
着手金:30~40万円
成功報酬:10~20万円
実費(裁判所費用):20~30万円
合計目安:50~60万円程度。住宅ローン特則を利用する場合は10万円程度上乗せ。

【自己破産の費用相場】
着手金:20~30万円
成功報酬:10~20万円
実費(裁判所費用):同時廃止1~3万円、管財事件20~50万円
合計目安:同時廃止30~40万円、管財事件50~80万円程度。

多くの事務所は分割払いに対応しています

これらの費用は高額に感じられるかもしれませんが、債務整理によって減額される借金額を考えれば、十分にメリットがあります。また、受任通知送付後は返済がストップするため、その間に費用を積み立てることができます。

信頼できる専門家の見分け方

債務整理の実績が豊富で、費用が明確に提示され、無料相談を実施している事務所を選びましょう。

信頼できる専門家を選ぶためのポイントを紹介します。以下の5点をチェックしましょう。

①債務整理の実績が豊富か
債務整理を専門に扱っている事務所や、年間の取扱件数が多い事務所は、ノウハウが蓄積されており安心です。ホームページで実績を公開している事務所を選びましょう。

②費用が明確に提示されているか
着手金、成功報酬、実費などの内訳が明確に提示されている事務所を選びましょう。

「相談してみないと分からない」という事務所は要注意です

③無料相談を実施しているか
初回相談無料の事務所であれば、気軽に相談でき、複数の事務所を比較検討できます。相談時の対応や説明の分かりやすさも、事務所選びの重要なポイントです。

④連絡が取りやすいか
債務整理は数ヶ月から1年以上かかる手続きです。その間、進捗状況を確認したり、疑問点を質問したりする機会があります。電話やメールでの連絡がスムーズにできる事務所を選びましょう。

⑤強引な勧誘がないか
「今すぐ契約しないと手遅れになる」などと強引に契約を迫る事務所は避けましょう。信頼できる専門家は、メリットだけでなくデメリットも説明し、依頼者が納得した上で契約を進めます。

費用が払えない場合|法テラスの利用方法

法テラスの民事法律扶助制度を利用できます

経済的に余裕がない人でも、法テラスが費用を立て替えてくれる制度があり、月5,000円~10,000円程度の分割返済が可能です。

出典:日本司法支援センター「民事法律扶助業務」

民事法律扶助制度を利用できる条件は、①収入が一定基準以下であること、②勝訴の見込みがないとは言えないこと、③民事法律扶助の趣旨に適すること、の3点です。収入基準は、単身者で月収18万2,000円以下(東京・大阪など)、2人家族で25万1,000円以下などと定められています。

法テラスを利用すると、①無料で法律相談ができる(同一問題につき3回まで)、②弁護士・司法書士費用を立て替えてもらえる、③立替金は月5,000円~10,000円程度の分割返済でOK、④生活保護受給者は返済が免除される、というメリットがあります。

法テラスを利用する手順は、①法テラスに電話または来所して相談予約、②収入や資産を証明する書類を持参して相談、③審査に通れば費用の立替えを受けられる、という流れです。

審査に1~2週間程度かかります

ただし、法テラスは審査に時間がかかるため、緊急性が高い場合は、分割払いに対応している民間の法律事務所に相談する方が早い場合もあります。

債務整理以外の解決策|収入を増やす・支出を減らす方法

債務整理は有効な解決策ですが、信用情報に影響が出るため、できれば避けたいと考える人も多いでしょう。債務整理を検討する前に、まずは自力で返済できる方法を探ることも重要です。

ここでは、収入を増やす方法と支出を減らす方法、公的支援制度の活用について解説します。これらの方法で返済の目処が立てば、債務整理を回避できる可能性があります。

副業で収入を増やす(注意点あり)

副業を始めることで返済資金を確保できますが、会社の就業規則を確認し、本業に支障が出ないよう注意が必要です。

近年は副業を認める企業が増えており、在宅でできる仕事も豊富にあります。ただし、副業には注意点もあるため、慎重に検討しましょう。

副業の選択肢としては、①クラウドソーシング(ライティング、デザイン、プログラミングなど)、②配達員(Uber Eats、出前館など)、③アルバイト(コンビニ、飲食店など)、④フリマアプリでの販売、⑤スキルシェア(家事代行、語学レッスンなど)などがあります。自分のスキルや時間に合わせて選びましょう。

会社の就業規則を必ず確認してください

副業の注意点は、①会社の就業規則を確認する(副業禁止の場合がある)、②確定申告が必要になる場合がある(年間20万円以上の所得)、③本業に支障が出ないようにする、④無理をして体調を崩さない、という点です。また、副業で得た収入は、必ず返済に充てるようにしましょう。生活費に使ってしまうと、返済は進みません。

資産を売却して返済に充てる

不要な資産を売却してまとまった資金を確保できます

自動車やブランド品などの資産を売却すれば、返済資金を確保でき、維持費も削減できます。

売却できる資産の例としては、①自動車(ローン完済済みの場合)、②ブランド品(バッグ、時計、宝飾品など)、③家電製品(使っていないもの)、④趣味のコレクション(カメラ、楽器、フィギュアなど)、⑤不動産(持ち家、土地など)があります。特に自動車は、維持費(保険、税金、駐車場代など)も削減できるため、一石二鳥です。

売却方法は、①フリマアプリ(メルカリ、ラクマなど)、②リサイクルショップ、③買取専門店、④不動産会社(不動産の場合)などがあります。フリマアプリは手軽ですが、売れるまでに時間がかかる場合があります。急いでいる場合は、買取専門店を利用する方が確実です。

公的支援制度を活用する

生活福祉資金貸付制度や生活保護など、経済的に困窮している場合に利用できる公的支援制度があります。

代表的な制度を紹介しますので、該当する可能性がある場合は、市区町村の窓口や社会福祉協議会に相談してみましょう。

①生活福祉資金貸付制度
低所得世帯、高齢者世帯、障害者世帯を対象に、無利子または低利子で資金を貸し付ける制度です。緊急小口資金(10万円以内)や総合支援資金(月20万円以内×原則3ヶ月)などがあります。社会福祉協議会が窓口です。

②生活保護
収入が最低生活費を下回る場合、生活保護を受給できる可能性があります。生活保護を受給すると、医療費や住居費などが支給され、生活を立て直すことができます。ただし、資産や収入の調査があり、条件を満たす必要があります。

③住居確保給付金
離職や廃業により住居を失うおそれがある人を対象に、家賃相当額を支給する制度です。最大9ヶ月間支給され、その間に就職活動を行うことが条件となります。

④国民健康保険料・国民年金保険料の減免
収入が減少した場合、国民健康保険料や国民年金保険料の減免・猶予を申請できます。

支払いが困難な場合は放置せず窓口に相談しましょう

生活費を見直して返済資金を確保する

通信費や保険の見直しなど、固定費を中心に支出を減らすことで、月々数万円の返済資金を確保できます。

以下のポイントをチェックしてみましょう。

①通信費の見直し
大手キャリアから格安SIMに乗り換えることで、月5,000円以上節約できる場合があります。また、自宅のインターネット回線も、より安いプランに変更できないか確認しましょう。

②保険の見直し
生命保険や医療保険、自動車保険などを見直すことで、月々数千円の節約ができます。特に、必要以上に手厚い保障に入っていないか、重複している保障がないかをチェックしましょう。

③サブスクリプションの解約
動画配信サービス、音楽配信サービス、雑誌の定期購読など、使っていないサブスクリプションは解約しましょう。月500円でも、年間6,000円の節約になります。

④食費の見直し
外食を減らし、自炊を増やすことで、月1~2万円の節約ができます。また、コンビニでの買い物を減らし、スーパーでまとめ買いすることも効果的です。

⑤光熱費の節約
電気・ガス会社の乗り換え、節電・節水の工夫により、月数千円の節約ができます。特に、電力会社の乗り換えは、手続きも簡単で効果が大きいです。

家族や職場に知られずに対処する方法

借金問題を抱えていることを、家族や職場に知られたくないと考える人は多いでしょう。プライバシーへの配慮は、返済や債務整理を進める上で重要な要素です。

ここでは、家族や職場に知られずに借金問題を解決する方法について解説します。適切な対策を取れば、プライバシーを守りながら問題を解決できる可能性があります。

弁護士・司法書士の守秘義務

弁護士や司法書士には法律で守秘義務が課されており、依頼者の情報を第三者に漏らすことは絶対にありません。

弁護士法第23条、司法書士法第24条により、業務上知り得た秘密を守ることが義務付けられており、違反すれば刑事罰の対象となります。

そのため、弁護士や司法書士に相談した内容が、家族や職場に知られることはありません。相談時には、「家族に知られたくない」「職場に連絡してほしくない」という希望を明確に伝えておきましょう。専門家は、依頼者のプライバシーに配慮した対応をしてくれます。

受任通知送付後は督促が専門家に届きます

また、弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、「受任通知」という書類がカード会社に送付されます。この通知が届くと、カード会社からの連絡はすべて専門家に行くようになります。督促電話や督促状が自宅に届くこともなくなるため、家族に気づかれるリスクが大幅に減ります。

郵送物や電話連絡への配慮を依頼する

弁護士や司法書士からの郵送物を個人名で送付してもらう、電話連絡を携帯電話のみにするなどの配慮を依頼できます。

多くの法律事務所は、依頼者のプライバシーに配慮したサービスを提供しています。

郵送物については、①事務所名を記載せず個人名で送ってもらう、②自宅ではなく職場や郵便局留めにしてもらう、③郵送物自体をなくし、メールや事務所での受け取りにする、という方法があります。依頼時に希望を伝えておけば、対応してもらえます。

電話連絡については、①携帯電話にのみ連絡してもらう、②連絡可能な時間帯を指定する、③留守番電話にメッセージを残さないようにしてもらう、という配慮を依頼できます。特に、家族と同居している場合は、固定電話への連絡は避けてもらうよう伝えましょう。

職場への在籍確認を避ける方法

債務整理の手続き自体では職場への在籍確認は行われませんが、給与差し押さえを避けるため早期に専門家に相談することが重要です。

在籍確認が必要になるのは、新たな借入やローンを申し込む場合です。債務整理中は新たな借入はできないため、職場に連絡が行くことは基本的にありません。

差し押さえが実行されると職場に通知が届きます

ただし、給与が差し押さえられる段階まで進んでしまうと、裁判所から職場に通知が届き、借金の事実が知られてしまいます。これを避けるには、差し押さえが実行される前に債務整理を開始することが重要です。弁護士や司法書士に依頼すれば、差し押さえを止める手続きを取ってもらえます。

また、個人再生や自己破産では、退職金見込額証明書の提出が必要になる場合があります。この書類は職場に発行してもらう必要がありますが、「住宅ローンの審査に必要」などと説明すれば、借金のためとは気づかれにくいでしょう。どうしても職場に依頼したくない場合は、弁護士に相談すれば、代替手段を提案してもらえる可能性があります。

信用情報への影響と回復までのロードマップ

債務整理を行うと、信用情報に記録が残り、いわゆる「ブラックリスト」状態になります。この状態では、新たなクレジットカードの発行や住宅ローンの借入が困難になります。

ここでは、信用情報への影響期間、登録中の生活への影響、信用情報回復後にできること、開示請求の方法について解説します。将来への見通しを持つことで、前向きに債務整理に取り組めます。

信用情報に登録される期間

任意整理は完済後5年、個人再生・自己破産は決定から5~7年で信用情報から削除されます。

【任意整理の場合】
CIC:完済後5年
JICC:完済後5年
KSC:完済後5年
任意整理の場合、「契約見直し」や「債務整理」という情報が登録されます。完済してから5年間は記録が残るため、例えば3年間で完済した場合、合計8年間は影響が残ることになります。

【個人再生の場合】
CIC:完済後5年
JICC:完済後5年
KSC:決定から7年(2022年11月以前は10年)
個人再生の場合、官報に掲載されるため、KSCの登録期間が長くなります。ただし、2022年11月から登録期間が10年から7年に短縮されました。

【自己破産の場合】
CIC:免責後5年
JICC:免責後5年
KSC:決定から7年(2022年11月以前は10年)
自己破産も個人再生と同様、官報に掲載されるため、KSCの登録期間が長くなります。ただし、CICとJICCは免責決定から5年で削除されます。

登録中の生活への影響

信用情報に記録が残っている間は、クレジットカードが作れない、ローンが組めない、携帯電話の分割払いができないなどの影響があります。

事前に理解しておくことで、生活の計画を立てやすくなります。

①クレジットカードが作れない・使えない
新規のクレジットカード発行はできません。また、既存のカードも更新時や途上与信(定期的な審査)で利用停止となる可能性があります。代替手段として、デビットカードやプリペイドカードを利用しましょう。

②ローンが組めない
住宅ローン、自動車ローン、教育ローンなど、各種ローンの審査に通りません。大きな買い物をする場合は、現金で購入するか、信用情報が回復するまで待つ必要があります。

③携帯電話の分割払いができない
携帯電話本体の分割払い契約ができません。一括払いで購入するか、レンタル・中古品を利用する必要があります。ただし、携帯電話の通信契約自体は問題なくできます。

④賃貸契約に影響が出る場合がある
家賃保証会社が信用情報を確認する場合、賃貸契約を断られる可能性があります。

信用情報を確認しない保証会社もあります

⑤子どもの奨学金の保証人になれない
奨学金の保証人には信用情報の審査があるため、ブラックリスト状態では保証人になれません。この場合、機関保証制度を利用する、他の親族に保証人を依頼するなどの対策が必要です。

信用情報回復後にできること

信用情報から記録が削除されると、再びクレジットカードやローンの申込ができるようになります。

ただし、すぐに審査に通るとは限らないため、段階的に信用を回復していく必要があります。

信用情報回復後のステップとしては、①まずクレジットヒストリー(利用履歴)を作る、②少額のクレジットカードから申し込む、③利用と返済を繰り返して信用を積む、④徐々に大きな与信枠を持つカードやローンに申し込む、という流れがおすすめです。

クレジットヒストリーを作るには、①携帯電話の分割払い契約をする、②少額のショッピングローンを利用する、③デビットカード機能付きクレジットカード(審査が緩い)を利用する、という方法があります。これらの利用履歴が信用情報に記録され、「きちんと返済できる人」という評価につながります。

短期間に複数申込すると「申込ブラック」になります

注意点として、信用情報が回復した直後に複数のクレジットカードやローンに一斉に申し込むのは避けましょう。短期間に複数の申込をすると「申込ブラック」と呼ばれる状態になり、「お金に困っている」と判断されて審査に通りにくくなります。申込は1ヶ月に1社程度に留めましょう。

信用情報の開示請求方法

自分の信用情報は、CIC、JICC、KSCの各信用情報機関に開示請求することで確認できます。

債務整理の記録がいつ削除されるかを確認するため、定期的に開示請求することをおすすめします。

出典:株式会社シー・アイ・シー「信用情報開示とは」

【CICの開示請求】
方法:インターネット、郵送
手数料:インターネット500円、郵送1,500円
URL:https://www.cic.co.jp/mydata/
インターネット開示は、クレジットカード決済で即日確認できます。

【JICCの開示請求】
方法:スマホアプリ、郵送
手数料:スマホアプリ1,000円、郵送1,000円
URL:https://www.jicc.co.jp/kaiji
スマホアプリ「JICC書類送付アプリ」をダウンロードして申請します。

【KSCの開示請求】
方法:インターネット、郵送
手数料:インターネット1,000円、郵送1,124円~
URL:https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/open/
インターネット開示は、パソコンまたはスマホから申請できます。

開示請求には、本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)が必要です。開示報告書には、現在の借入状況、返済履歴、延滞情報、債務整理情報などが記載されています。「異動」という記載があれば、延滞や債務整理の情報が登録されている状態です。

よくある質問(Q&A)

督促電話に出ないとどうなる?

督促電話を無視し続けると、督促状の郵送、職場への電話連絡、自宅訪問に発展する可能性があります。

カード会社は、電話に出ない場合、次の段階として督促状を郵送します。それでも反応がなければ、職場への電話連絡や自宅訪問に発展する可能性があります。

督促電話は、朝8時から夜9時までの間にかかってくることが法律で定められています(貸金業法第21条)。この時間帯以外の電話や、正当な理由なく職場に電話することは禁止されています。もし違法な取り立てを受けた場合は、金融庁や消費生活センターに相談しましょう。

出典:金融庁「貸金業法のキホン」

督促電話には、できるだけ早く対応することが重要です。電話に出て事情を説明し、返済の意思を示すことで、カード会社も柔軟に対応してくれる可能性があります。どうしても電話に出られない場合は、こちらから折り返し連絡するようにしましょう。

遅延損害金は減額できる?

遅延損害金の減額は基本的には困難ですが、カード会社と交渉することで一部を免除してもらえる可能性があります。

遅延損害金は契約で定められた金利であり、法律の範囲内(年20.0%以下)であれば、カード会社に支払う義務があります。ただし、カード会社と交渉することで、一部を免除してもらえる可能性はゼロではありません。

交渉のポイントは、①一括返済できる資金がある場合、②長期間延滞していて遅延損害金が高額になっている場合、③誠実に返済する意思を示した場合、などです。「遅延損害金を一部免除してもらえれば、残りを一括で支払える」といった提案をすることで、カード会社が応じてくれる可能性があります。

また、債務整理を行う場合、任意整理では遅延損害金もカットの対象となります。個人再生や自己破産では、遅延損害金を含めた借金全体が減額または免除されます。遅延損害金が膨らんで返済が困難な場合は、債務整理を検討しましょう。

銀行カードローンと消費者金融で対応は違う?

銀行カードローンは保証会社による代位弁済が行われ、消費者金融は自社で直接取り立てを行います。

銀行カードローンの場合、保証会社がついているため、延滞が3ヶ月程度続くと「代位弁済」が行われます。これは、保証会社が銀行に対して借入残高を立て替え払いし、以降は保証会社が債権者となって取り立てを行うというものです。代位弁済後は、保証会社が回収を急ぐため、法的措置までのスピードが早い傾向があります。

消費者金融の場合、保証会社がないため、延滞が続くと消費者金融自身が直接取り立てを行います。法的措置までの期間は、銀行カードローンよりもやや長い傾向がありますが、これは会社によって異なります。いずれにしても、延滞を放置すれば最終的に差し押さえに至る点は同じです。

裁判所から通知が届いたらどうする?

裁判所から支払督促や訴状が届いた場合、絶対に無視せず、速やかに弁護士や司法書士に相談してください。

支払督促が届いた場合、2週間以内に「督促異議申立書」を提出しないと、そのまま差し押さえが可能になります。督促異議を申し立てると、通常の裁判手続きに移行し、時間的な猶予ができます。その間に債務整理の手続きを進めることができます。

訴状が届いた場合も、答弁書の提出期限(通常2週間程度)内に対応する必要があります。答弁書を提出しないと、欠席裁判となり、カード会社の主張がそのまま認められてしまいます。答弁書には、「債務の存在は認めるが、分割払いを希望する」などと記載し、和解の余地を残すことが重要です。

裁判所からの通知を受け取った時点で、すぐに弁護士や司法書士に相談しましょう。専門家に依頼すれば、裁判所への対応を代行してもらえます。また、個人再生や自己破産の申立てを行うことで、強制執行を止めることも可能です。

ヤミ金融からの借入は債務整理できる?

ヤミ金融からの借入は、そもそも返済する法的義務がありません。

ヤミ金融とは、貸金業登録をせずに違法に営業している業者や、出資法の上限金利(年20%)を超える金利で貸付を行っている業者のことです。これらの業者との契約は無効であり、元本も含めて返済する必要はありません。

出典:金融庁「違法な金融業者にご注意!」

ヤミ金融からの借入がある場合、債務整理ではなく、警察や弁護士に相談して対処する必要があります。ヤミ金融は違法な取り立てを行うことが多いため、専門家の助けを借りて対処することが重要です。弁護士に依頼すれば、ヤミ金融に対して受任通知を送付し、取り立てを停止させることができます。

ヤミ金融の見分け方は、①貸金業登録番号がない、②金利が異常に高い(年20%超)、③契約書を交付しない、④取り立てが違法(深夜・早朝の電話、職場への連絡など)、⑤SNSや掲示板で勧誘している、などです。これらに該当する場合は、ヤミ金融の可能性が高いため、絶対に借りないようにしましょう。

債務整理後、何年でローンが組める?

債務整理後にローンが組めるようになるのは、信用情報から記録が削除された後で、任意整理は完済後5年、個人再生・自己破産は決定から5~7年が目安です。

ただし、記録が削除されたからといって、すぐに審査に通るとは限りません。

信用情報が回復した後も、①債務整理を行ったカード会社やその系列会社では審査に通りにくい(社内ブラック)、②クレジットヒストリーがない状態では審査が厳しい、③年齢や収入などの属性も審査に影響する、という点に注意が必要です。

住宅ローンを組みたい場合は、信用情報が回復してから1~2年程度、クレジットカードの利用と返済を繰り返してクレジットヒストリーを作ることをおすすめします。その上で、頭金を多めに用意する、収入合算や連帯保証人をつけるなどの対策を取ることで、審査に通る可能性が高まります。

カードローンの返済に困った際、多くの人が同じような疑問を抱きます。ここでは、よくある質問とその回答をまとめました。

まとめ

カードローンの返済が困難になった場合、最も重要なのは「早期に行動すること」です。延滞1日目と3ヶ月後では、取れる選択肢が大きく異なります。返済日を過ぎてしまった、または過ぎそうだと気づいた時点で、すぐにカード会社に連絡しましょう。

返済が厳しい状況が続く場合は、債務整理という法的な解決策があります。任意整理、個人再生、自己破産の3つの方法があり、それぞれ適用条件やメリット・デメリットが異なります。自分の状況に合った方法を選ぶためには、弁護士や司法書士に相談することが重要です。費用が心配な場合は、法テラスの民事法律扶助制度を利用できます。

債務整理を行うと信用情報に記録が残りますが、これは一時的なものです。完済後5~7年で記録は削除され、再びクレジットカードやローンの利用が可能になります。債務整理は人生の終わりではなく、生活を立て直すための新しいスタートです。

借金問題は一人で抱え込まず専門家に相談しましょう

督促電話や督促状を無視せず、早期に適切な対応を取ることが、状況を悪化させないための鍵となります。なお、借入れは計画的にご利用ください。返済シミュレーションを活用し、無理のない返済計画を立てましょう。

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SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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