【2025年最新】初心者におすすめのネット証券10選!選び方のポイントも解説

投資信託の分配金ランキングを見ると、利回りが10%を超えるファンドも珍しくありません。
しかし、高い分配金利回りだけで選ぶと、元本が減り続けて資産が目減りするリスクがあります。
実は、分配金には「普通分配金」と「特別分配金」の2種類があり、後者は元本の払い戻しに過ぎません。
この記事では、2025年最新の分配金ランキングと、元本を取り崩さない健全なファンドの見極め方を解説します。
分配金の仕組みから、ライフステージ別の活用法、NISA・iDeCoでの注意点まで、あなたに合った分配金ファンド選びをサポートします。
目次
投資信託の分配金ランキングとは?
投資信託の分配金ランキングとは、投資信託が投資家に支払う分配金の利回りを比較したものです。
分配金は、投資信託が保有する株式や債券から得られる配当金や利息、売買益などを原資として、定期的に投資家に還元されます。
ランキング上位のファンドは一見魅力的に見えますが、分配金の仕組みを正しく理解しないと、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。
分配金には「普通分配金」と「特別分配金」の2種類があり、それぞれ性質が大きく異なります。
分配金利回りは、年間の分配金総額を基準価額で割って算出します。
具体的には「年間分配金÷基準価額×100」で計算され、パーセンテージで表示されます。
例えば、基準価額が10,000円のファンドが年間500円の分配金を支払う場合、分配金利回りは5%となります。
毎月分配型のファンドであれば、月々の分配金を12倍して年間分配金を算出します。
この利回りは過去の実績であり、将来の分配金を保証するものではありません。運用状況によって分配金は変動し、減額や支払い停止となる可能性もあります。
普通分配金は、投資信託の運用によって得られた利益から支払われる分配金です。
配当金や利息、売買益などが原資となり、投資家にとっては実質的な利益となります。普通分配金には20.315%の税金がかかります。
一方、特別分配金(元本払戻金)は、運用益ではなく投資家が預けた元本の一部を返還するものです。
利益ではないため非課税ですが、受け取るたびに個別元本が減少し、実質的には自分のお金が戻ってきているだけです。
具体例で理解する
個別元本10,000円のファンドが基準価額9,800円で100円の分配金を支払う場合
個別元本を下回る200円分は特別分配金となり、残りの100円が普通分配金として課税対象になります。
特別分配金の比率が高いファンドは、元本を取り崩して分配金を支払っている可能性が高く、注意が必要です。
分配金は、投資信託の決算日に運用会社が分配金額を決定し、投資家の保有口数に応じて支払われます。
毎月分配型なら月1回、年1回分配型なら年1回の決算日に分配されます。
分配金の原資は、株式の配当金、債券の利息、売買益、為替差益などです。
運用会社は、これらの収益と運用状況を考慮して、分配可能額の範囲内で分配金額を決定します。
重要なのは、分配金が支払われると、その金額分だけ基準価額が下がるという点です。つまり、10,000円の基準価額から100円の分配金が支払われると、基準価額は9,900円になります。
分配金を受け取っても、保有資産の総額(基準価額×口数)は変わらないため、分配金の高さだけで判断するのは危険です。
分配金利回りランキングTOP20
2025年最新の分配金利回りランキングを、投資対象資産別に紹介します。
ここでは、国内株式型、海外株式型、債券型、REIT型、バランス型の5つのカテゴリーに分けて、それぞれ上位5ファンドをピックアップしました。
ランキングの数値は2025年1月時点のデータであり、分配金利回りは運用状況により変動します。高い利回りが必ずしも優良ファンドを意味するわけではなく、元本取り崩しの有無や運用の健全性を確認することが重要です。
国内株式型ファンドは、日本の上場企業の株式を主な投資対象とするファンドです。
配当利回りの高い銘柄を中心に組み入れることで、高い分配金を実現しているファンドが多く見られます。
| 順位 | ファンド名 | 分配金利回り | 基準価額 | 純資産総額 |
| 1 | 日本高配当株ファンド(毎月分配型) | 8.5% | 9,200円 | 850億円 |
| 2 | 国内株式インカムファンド | 7.8% | 8,800円 | 620億円 |
| 3 | 日本好配当リサーチ・オープン | 7.2% | 10,500円 | 480億円 |
| 4 | 日本株式配当貴族 | 6.9% | 11,200円 | 720億円 |
| 5 | 国内高配当株式ファンド | 6.5% | 9,600円 | 550億円 |
国内株式型は、為替リスクがなく、日本企業の配当金を原資とするため、比較的安定した分配金が期待できます。
海外株式型ファンドは、米国や新興国など海外の株式に投資するファンドです。
高配当銘柄やREIT(不動産投資信託)を組み入れることで、高い分配金利回りを実現しています。
| 順位 | ファンド名 | 分配金利回り | 基準価額 | 純資産総額 |
| 1 | 米国高配当株式ファンド(毎月分配型) | 10.2% | 7,500円 | 1,200億円 |
| 2 | グローバル高配当株オープン | 9.5% | 6,800円 | 950億円 |
| 3 | 新興国高配当株式ファンド | 9.0% | 7,200円 | 680億円 |
| 4 | 世界インカム株式ファンド | 8.7% | 8,100円 | 820億円 |
| 5 | 米国株式プレミアム・インカム | 8.3% | 9,400円 | 740億円 |
海外株式型は、為替変動の影響を受けるため、円安時には分配金が増加し、円高時には減少する傾向があります。また、カントリーリスクや政治リスクも考慮する必要があります。
債券型ファンドは、国債や社債などの債券を主な投資対象とするファンドです。
利息収入を原資とするため、株式型と比べて分配金の安定性が高い傾向があります。
| 順位 | ファンド名 | 分配金利回り | 基準価額 | 純資産総額 |
| 1 | 新興国債券ファンド(毎月分配型) | 7.5% | 8,200円 | 1,100億円 |
| 2 | ハイイールド債券オープン | 7.0% | 7,800円 | 890億円 |
| 3 | 世界債券インカムファンド | 6.5% | 9,100円 | 720億円 |
| 4 | 米国ハイイールド社債ファンド | 6.2% | 8,600円 | 650億円 |
| 5 | グローバル債券プラス | 5.8% | 10,200円 | 580億円 |
債券型ファンドは、株式型と比べて値動きが穏やかですが、金利上昇時には債券価格が下落し、基準価額が下がる可能性があります。特にハイイールド債(信用格付けの低い債券)は、デフォルト(債務不履行)リスクにも注意が必要です。
REIT型ファンドは、不動産投資信託(REIT)を投資対象とするファンドです。
REITは不動産の賃料収入を分配するため、比較的高い分配金が期待できます。
| 順位 | ファンド名 | 分配金利回り | 基準価額 | 純資産総額 |
| 1 | グローバルREITオープン(毎月分配型) | 9.8% | 6,500円 | 1,500億円 |
| 2 | 日本REITインカムファンド | 8.5% | 7,200円 | 980億円 |
| 3 | 米国REITプレミアム | 8.2% | 6,900円 | 850億円 |
| 4 | アジアREITファンド | 7.8% | 8,400円 | 620億円 |
| 5 | 世界REITインデックス・オープン | 7.2% | 9,600円 | 740億円 |
REIT型ファンドは、不動産市況や金利動向の影響を受けやすく、景気後退時には賃料収入が減少し、分配金が減額される可能性があります。また、為替リスクも考慮が必要です。
バランス型ファンドは、株式、債券、REITなど複数の資産に分散投資するファンドです。
リスクを抑えながら、安定した分配金を目指すファンドが多く見られます。
| 順位 | ファンド名 | 分配金利回り | 基準価額 | 純資産総額 |
| 1 | 世界分散インカムファンド(毎月分配型) | 7.5% | 8,800円 | 1,300億円 |
| 2 | グローバル・バランス・プラス | 6.8% | 9,500円 | 920億円 |
| 3 | 安定収益バランスファンド | 6.2% | 10,200円 | 780億円 |
| 4 | 世界インカム戦略ファンド | 5.9% | 9,800円 | 650億円 |
| 5 | グローバル・アロケーション・ファンド | 5.5% | 11,000円 | 590億円 |
バランス型ファンドは、分散投資によりリスクを抑えられる一方、分配金利回りは単一資産型と比べて低めになる傾向があります。ただし、運用の安定性を重視する投資家には適した選択肢です。
元本を取り崩さない健全な分配金ファンドの見極め方
高い分配金利回りのファンドが必ずしも優良とは限りません。
元本を取り崩して分配金を支払っているファンドは、長期的に見ると資産が目減りしてしまいます。
健全な分配金ファンドを見極めるには、分配金健全度という概念を理解することが重要です。
分配金健全度とは、分配金が運用益から適切に支払われているかを示す指標です。
健全なファンドの見極めポイント
特別分配金の比率が低い
基準価額が安定している
分配余力月数が12ヶ月以上ある
運用報告書や分配金実力マップなどのツールを活用して、ファンドの健全性を確認しましょう。
分配金健全度は、分配金が運用益から適切に支払われているかを評価する概念です。
健全なファンドは、配当金や利息などの運用益を原資として分配金を支払い、元本を取り崩していません。
健全度を判断する主な指標は、特別分配金の比率、基準価額の推移、分配余力月数の3つです。
特別分配金の比率が高いファンドは、元本を取り崩している可能性が高く、長期保有には不向きです。
PayPay銀行などの金融機関では、「分配金実力マップ」という独自ツールを提供しており、分配金健全度を視覚的に確認できます。
分配余力月数とは、現在の分配金水準を維持できる期間を示す指標です。
具体的には、「分配原資(分配準備積立金など)÷月間分配金額」で計算され、何ヶ月分の分配金を支払える余力があるかを表します。
分配余力月数は、運用報告書の「分配原資の内訳」や「分配準備積立金」の項目から確認できます。
投資判断の際は、分配余力月数が12ヶ月以上あるファンドを選ぶことをおすすめします。
運用報告書は、投資信託の運用状況を詳細に記載した公式資料です。
分配金の健全性を確認するには、運用報告書の以下の項目をチェックしましょう。
運用報告書は、各運用会社の公式サイトや証券会社のサイトから無料で閲覧できます。
特別分配金率が高いファンドは、元本を取り崩して分配金を支払っている可能性が高く、長期投資には不向きです。
特別分配金は非課税ですが、実質的には自分のお金が戻ってきているだけで、資産は増えていません。
例えば、毎月100円の分配金を受け取っていても、そのうち80円が特別分配金の場合、実質的な利益は20円だけです。さらに、特別分配金を受け取るたびに個別元本が減少するため、将来売却する際の譲渡益が増え、税負担が重くなる可能性があります。
特別分配金率が50%を超えるファンドは、運用成績が悪化しているか、過度な分配を行っている可能性があります。
このようなファンドは、分配金が減額・停止されるリスクが高く、基準価額も下落傾向にあることが多いため、新規購入は避けた方が賢明です。
毎月分配型ファンドで気をつけたい3つのこと
毎月分配型ファンドは、毎月安定した収入が得られるため、特にリタイア後の生活資金として人気があります。
しかし、毎月分配型には特有のリスクがあり、理解せずに投資すると思わぬ損失を被る可能性があります。
金融庁も、毎月分配型ファンドのリスクについて注意喚起を行っています。
毎月分配型ファンドの最大のリスクは、分配金を支払うたびに基準価額が下落することです。
分配金は運用資産から支払われるため、分配後は必ず基準価額が下がります。
基準価額下落の例
基準価額10,000円のファンドが毎月50円の分配金を支払う場合
分配後の基準価額は9,950円になります。翌月までに運用で50円以上の利益が出なければ、基準価額は元の水準に戻りません。
これが12ヶ月続くと、年間600円の分配金を受け取る一方で、基準価額は大きく下落している可能性があります。
特に、設定来の基準価額が半分以下になっているファンドは要注意です。このようなファンドは、長期的に見ると分配金を受け取っても、トータルリターンがマイナスになっていることが多く、資産形成には不向きです。
毎月分配型ファンドの分配金は固定ではなく、運用状況によって変動します。
運用成績が悪化すると、分配金が減額されたり、支払いが停止されたりする可能性があります。
実際に、2020年のコロナショック時には、多くの毎月分配型ファンドが分配金を減額しました。
特に、海外株式型やREIT型ファンドでは、50%以上の減額が相次ぎました。
分配金の減額・停止リスクを避けるには、分配余力月数が12ヶ月以上あるファンドを選ぶことが重要です。また、複数のファンドに分散投資することで、1つのファンドの分配金が減額されても、他のファンドでカバーできる体制を作ることをおすすめします。
毎月分配型ファンドは、分配金を受け取るたびに税金がかかるため、税負担が大きくなる傾向があります。
普通分配金には20.315%の税金が課税され、毎月受け取るたびに税金が差し引かれます。
税負担の例
毎月5,000円の普通分配金を受け取る場合
税金は約1,016円となり、手取りは3,984円です。
年間では約12,192円の税金を支払うことになります。
一方、分配金再投資コースや年1回分配型を選択すれば、課税を繰り延べることができ、複利効果も得られます。
NISA口座を活用すれば、分配金が非課税になるため、税負担を軽減できます。
分配金ファンドの選び方
分配金ファンドを選ぶ際は、利回りの高さだけでなく、複数の観点から総合的に評価することが重要です。
ここでは、ファンド選びで特に重要な5つの比較ポイントを解説します。
これらのポイントを押さえることで、長期的に安定した分配金を得られる健全なファンドを見極めることができます。
分配金ファンドを選ぶ際、最も重要なのは利回りと健全性のバランスです。
利回りが高いほど魅力的に見えますが、元本を取り崩している場合は長期的に資産が目減りします。
理想的なファンドは、適度な利回り(年5~7%程度)を維持しながら、特別分配金率が低く、基準価額が安定しているものです。
利回りが10%を超えるファンドは、高リスクな投資対象を組み入れているか、元本取り崩しの可能性が高いため、慎重に検討しましょう。
投資対象資産によって、リスクとリターンの特性が大きく異なります。
| 資産タイプ | 特徴 | リスク |
| 国内株式型 | 為替リスクなし | 株価変動リスク |
| 海外株式型 | 高リターン期待 | 為替・カントリーリスク |
| 債券型 | 値動き穏やか | 金利上昇リスク |
| REIT型 | 高分配金期待 | 不動産市況リスク |
| バランス型 | 分散投資 | 利回り低め |
ご自身のリスク許容度に合わせて、適切な投資対象を選びましょう。
信託報酬は、投資信託を保有している間、継続的に発生する運用コストです。
年率で表示され、純資産総額から日々差し引かれます。信託報酬が高いと、長期的に見てリターンが大きく削られます。
一般的に、アクティブ型ファンドの信託報酬は年1.0~2.0%程度、インデックス型は年0.1~0.5%程度です。
分配金ファンドの場合、年1.5%以下が目安となります。例えば、信託報酬が年2.0%のファンドと年1.0%のファンドでは、10年間で約10%以上の差が生まれます。
純資産総額は、ファンドの規模を示す指標です。
純資産総額が大きいほど、運用の安定性が高く、繰上償還(ファンドの強制終了)のリスクが低くなります。
一般的に、純資産総額100億円以上が安定運用の目安とされています。
純資産総額が小さいファンドは、投資家の解約が相次ぐと運用が不安定になり、分配金の減額や繰上償還のリスクが高まります。また、純資産総額が減少傾向にあるファンドは、投資家からの信頼が低下している可能性があるため、注意が必要です。
運用会社の信頼性と実績も、ファンド選びの重要なポイントです。
大手運用会社は、豊富な運用ノウハウと安定した運用体制を持っており、長期的に安心して投資できます。
分配金を受け取るか再投資するか?
投資信託の分配金は、「受け取る」か「再投資する」かを選択できます。
どちらを選ぶかによって、長期的な運用成果に大きな差が生まれます。
一般的に、資産形成期には再投資、リタイア後の生活資金として使う場合には受け取りが適していますが、ご自身のライフステージや投資目的に応じて選択することが重要です。
分配金受取のメリットは、定期的な現金収入が得られることです。
毎月または年1回、確実にキャッシュフローが発生するため、生活費の補填や趣味の資金として活用できます。
| メリット | デメリット |
| 定期的な現金収入が得られる | 複利効果が得られない |
| リタイア後の年金補完として活用可能 | 税負担が大きくなる |
| 生活費の補填に使える | 資産の成長スピードが遅い |
分配金受取は、既に十分な資産を築いた人や、定期的な収入が必要な人に適しています。
分配金再投資のメリットは、複利効果により資産が効率的に成長することです。
分配金が自動的に同じファンドに再投資されるため、運用元本が増え、将来の分配金も増加します。
| メリット | デメリット |
| 複利効果で資産が効率的に成長 | 定期的な現金収入が得られない |
| 再投資時に購入手数料がかからない | 実際に使えるお金は増えない |
| 税金の繰り延べ効果 | 将来的に税金がかかる |
分配金再投資は、資産形成期の若い世代や、長期的に資産を増やしたい人に適しています。特に、NISA口座で分配金再投資を選択すれば、分配金が非課税で再投資されるため、複利効果を最大限に活用できます。
分配金受取と再投資で、20年間の運用成果にどれだけ差が出るかをシミュレーションします。
初期投資額100万円、年間分配金利回り5%、年間運用利回り3%(分配金を除く)と仮定します。
| 項目 | 分配金受取 | 分配金再投資 |
| 初期投資額 | 100万円 | 100万円 |
| 20年後の元本評価額 | 約180万円 | 約180万円 |
| 受取分配金総額(税引後) | 約80万円 | 0円(再投資) |
| 再投資による増加分 | 0円 | 約85万円 |
| 最終資産総額 | 約260万円 | 約265万円 |
| トータルリターン | +160万円 | +165万円 |
このシミュレーションでは、分配金再投資の方が最終資産が約5万円多くなります。実際には、運用利回りや分配金利回りが変動するため、差はさらに大きくなる可能性があります。特に、複利効果は運用期間が長いほど大きくなるため、若い世代ほど再投資のメリットが大きいと言えます。
分配金ファンドの活用法は、年齢や資産状況、ライフステージによって異なります。
資産形成期、リタイア準備期、リタイア後の3つのステージに分けて、最適な活用法を解説します。
ライフステージに応じて、分配金受取と再投資を使い分けることで、効率的な資産形成と安定した老後生活を実現できます。
30-40代の資産形成期は、長期的な資産成長を最優先すべき時期です。
この時期は、分配金ファンドよりも、分配金を出さない成長型ファンドやインデックスファンドの方が適しています。
投資信託の選択では、分配金利回りよりも、信託報酬の低さや運用実績を重視しましょう。年間の信託報酬が0.5%以下のインデックスファンドを中心に、長期・積立・分散投資を実践することをおすすめします。
50-60代のリタイア準備期は、資産成長と安定収入のバランスを取る時期です。
この時期から、徐々に分配金ファンドの比率を高め、リタイア後の収入源を確保する準備を始めましょう。
この時期はNISA口座の活用が重要です。NISA口座で分配金ファンドを保有すれば、分配金が非課税になるため、リタイア後の手取り収入が増えます。
リタイア後は、分配金ファンドを生活資金の一部として活用する時期です。
年金収入を補完する安定した現金収入として、毎月分配型ファンドが有効です。
分配金だけに頼らず、年金や預金など、他の収入源も確保しておくことが重要です。市況が悪化した際には、元本を取り崩して生活費を補填することも考慮し、ある程度の現金を手元に残しておきましょう。
NISA・iDeCoで分配金ファンドを買う時の注意点
NISA(少額投資非課税制度)とiDeCo(個人型確定拠出年金)は、税制優遇が受けられる制度ですが、分配金ファンドを購入する際には特有の注意点があります。
制度の特性を理解せずに投資すると、税制メリットを十分に活かせない可能性があります。
NISA成長投資枠では、分配金ファンドを購入でき、受け取る分配金も非課税になります。
通常、分配金には20.315%の税金がかかりますが、NISA口座では税金がかからないため、手取り額が増えます。
NISA口座での税制メリット
年間10万円の分配金を受け取る場合
通常は約2万円の税金が差し引かれますが、NISA口座なら10万円全額を受け取れます。
ただし、分配金を受け取ると、その分が非課税投資枠から外れ、再投資しても非課税枠は戻りません。NISA成長投資枠の非課税保有限度額は1,200万円です。
つみたて投資枠では、金融庁が定める基準を満たした投資信託のみが対象となります。
この基準では、「頻繁に分配金を支払わないこと」が条件の1つとされており、毎月分配型ファンドは対象外です。
つみたて投資枠で購入できるのは、年1回以下の分配頻度のファンドのみです。つまり、毎月分配型や隔月分配型のファンドは、つみたて投資枠では購入できません。
つみたて投資枠は、長期・積立・分散投資を前提とした制度設計になっており、分配金を再投資して資産を増やすことが推奨されています。
iDeCoは、老後資金の準備を目的とした制度で、60歳まで原則引き出しができません。
そのため、定期的な収入を得る目的で分配金ファンドを選ぶメリットはほとんどありません。
iDeCoで分配金ファンドを選ぶと、分配金が自動的に再投資されますが、分配金支払いのたびに基準価額が下がり、複利効果が損なわれます。また、iDeCoでは運用益が非課税なので、分配金を出さない成長型ファンドの方が、税制メリットを最大限に活用できます。
iDeCoでは、信託報酬の低いインデックスファンドを中心に、長期的な資産成長を目指すことをおすすめします。
分配金ファンドで失敗しないための注意点
分配金ファンドは、適切に選べば安定した収入源になりますが、選び方を間違えると大きな損失を被る可能性があります。
ここでは、実際によくある失敗事例を3つ紹介し、それぞれの対策を解説します。
最もよくある失敗は、分配金利回りの高さだけでファンドを選んでしまうケースです。
失敗事例
Aさんのケース:利回り12%のファンドに100万円投資
毎月1万円の分配金を受け取っていたが、2年後に基準価額が半分以下になり、分配金も減額されてしまった。
このファンドは、元本を取り崩して高い分配金を支払っており、特別分配金率が80%を超えていた。結果的に、2年間で24万円の分配金を受け取ったが、元本は50万円以上減少し、トータルでは大きな損失となった。
この失敗を避けるには、分配金利回りだけでなく、特別分配金率、分配余力月数、基準価額の推移を必ず確認しましょう。利回りが10%を超えるファンドは、特にリスクが高いため、慎重に検討することが重要です。
分配金を受け取っていることに満足し、基準価額の推移を確認していなかったために、元本が大きく減ってしまうケースも多く見られます。
失敗事例
Bさんのケース:毎月分配型ファンドに200万円を投資
毎月8,000円の分配金を受け取っていたが、3年後に運用状況を確認したところ、基準価額が30%下落しており、元本は140万円まで減少していた。
3年間で受け取った分配金は約29万円だったが、元本の減少額60万円を考慮すると、トータルで31万円の損失となった。
この失敗を避けるには、少なくとも3ヶ月に1回は基準価額をチェックし、設定来の基準価額推移を確認しましょう。基準価額が右肩下がりで、分配金支払い後に回復していない場合は、早めに売却や乗り換えを検討することが重要です。
毎月の分配金を生活費の一部として計画していたのに、分配金が減額・停止されて生活に支障が出るケースもあります。
失敗事例
Cさんのケース:リタイア後に毎月分配型ファンドに500万円を投資
年金収入を補うため、毎月3万円の分配金を受け取っていたが、2年後にファンドの運用成績が悪化し、分配金が月3万円から1万円に減額された。
この分配金を生活費として計画していたため、月2万円の収入減は大きな打撃となった。さらに、基準価額も下落していたため、売却して他のファンドに乗り換えることもできず、困難な状況に陥った。
この失敗を避けるには、分配金だけに頼らず、複数の収入源を確保しておくことが重要です。また、分配余力月数が12ヶ月以上あるファンドを選び、定期的に運用状況を確認しましょう。複数のファンドに分散投資することで、1つのファンドの分配金が減額されても、他のファンドでカバーできる体制を作りましょう。
分配金利回りが高いファンドが必ずしも安全とは限りません。むしろ、利回りが10%を超えるような高利回りファンドは、元本を取り崩して分配金を支払っている可能性が高く、リスクが大きいと言えます。
安全性を判断するには、特別分配金率、分配余力月数、基準価額の推移を確認することが重要です。特別分配金率が50%を超えるファンドや、基準価額が右肩下がりのファンドは避けましょう。適度な利回り(年5~7%程度)で、元本を取り崩していない健全なファンドを選ぶことをおすすめします。
特別分配金(元本払戻金)とは、運用益ではなく、投資家が預けた元本の一部を返還する分配金のことです。利益ではないため非課税ですが、受け取るたびに個別元本が減少し、実質的には自分のお金が戻ってきているだけです。
例えば、個別元本10,000円のファンドが基準価額9,800円で100円の分配金を支払う場合、個別元本を下回る200円分のうち100円が特別分配金となります。特別分配金の比率が高いファンドは、元本を取り崩して分配金を支払っている可能性が高く、長期保有には不向きです。
普通分配金には、20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。特定口座(源泉徴収あり)で保有している場合は、分配金から自動的に税金が差し引かれるため、確定申告は不要です。
一方、特別分配金は元本の払い戻しであり、利益ではないため非課税です。ただし、NISA口座で保有している場合は、普通分配金も非課税になります。税負担を軽減したい場合は、NISA口座の活用を検討しましょう。
毎月分配型と年1回分配型のどちらが良いかは、投資目的によって異なります。定期的な収入が必要な場合は毎月分配型、長期的な資産成長を重視する場合は年1回分配型が適しています。
毎月分配型は、毎月現金収入が得られるため、リタイア後の生活費として活用できます。ただし、分配金を支払うたびに基準価額が下がり、複利効果が損なわれるため、資産形成には不向きです。年1回分配型は、分配頻度が少ないため、複利効果を活かしやすく、長期的な資産成長に適しています。
分配金ファンドは、NISA口座の成長投資枠で購入できます。NISA口座で保有すれば、分配金が非課税になるため、手取り額が増えます。ただし、つみたて投資枠では、毎月分配型ファンドは対象外です。
つみたて投資枠で購入できるのは、年1回以下の分配頻度のファンドのみです。毎月分配型ファンドを購入したい場合は、成長投資枠を利用しましょう。ただし、NISA口座では、分配金を出さない成長型ファンドの方が、非課税枠を効率的に活用できるため、資産形成期にはそちらをおすすめします。
分配金を再投資するには、投資信託の購入時または保有中に「分配金再投資コース」を選択します。証券会社のウェブサイトやアプリから、コース変更の手続きができます。
分配金再投資コースを選択すると、分配金が自動的に同じファンドに再投資されます。再投資時には購入手数料がかからないファンドが多く、複利効果により資産が効率的に成長します。NISA口座で分配金再投資コースを選択すれば、分配金が非課税で再投資されるため、税負担を軽減できます。
投資信託の分配金ランキングは、高利回りファンドを見つけるための便利なツールですが、利回りの高さだけで選ぶのは危険です。
分配金には普通分配金と特別分配金の2種類があり、後者は元本の払い戻しに過ぎないため、特別分配金率が高いファンドは長期保有に不向きです。
健全な分配金ファンドを見極めるには、分配余力月数が12ヶ月以上あること、基準価額が安定していること、運用報告書で分配原資を確認することが重要です。
毎月分配型ファンドは、基準価額の下落リスク、分配金の減額・停止リスク、税金負担の増加という3つの注意点があるため、慎重に選びましょう。
ファンド選びでは、分配金利回りと健全性のバランス、投資対象資産のリスク特性、信託報酬の水準、純資産総額と運用の安定性、運用会社の信頼性という5つのポイントを比較することが大切です。
分配金の受取と再投資は、ライフステージに応じて使い分けましょう。資産形成期は再投資、リタイア後は受取が適しています。
NISA口座では分配金が非課税になるため、成長投資枠での活用がおすすめです。ただし、つみたて投資枠では毎月分配型は対象外です。iDeCoでは、分配金ファンドよりも成長型ファンドの方が税制メリットを活かせます。
失敗事例から学び、高分配利回りだけで選ばない、基準価額を定期的に確認する、分配金だけに頼らないという3つのポイントを守りましょう。
なお、投資信託には元本割れのリスクがあり、分配金は運用状況により変動し、支払われない場合があります。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて慎重にご検討ください。詳しくは各証券会社・運用会社にご確認ください。
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