楽天証券でつみたてNISAを始める方法|メリットと注意点

iDeCo(個人型確定拠出年金)を始めたいけれど、どの証券会社を選べばいいか迷っていませんか。
金融機関によって手数料や商品ラインナップが大きく異なるため、選び方を間違えると長期的に数十万円の差が生まれることもあります。
この記事では、iDeCoにおすすめの証券会社5社を手数料・商品・サービスの3つの軸で徹底比較し、あなたに最適な金融機関の選び方を解説します。
さらに、初心者でも迷わない投資信託の選び方や、年収別の節税シミュレーション、年齢・職業別の活用戦略まで、iDeCoで失敗しないために必要な情報をすべてまとめました。
この記事を読めば、自分に合った証券会社と商品を自信を持って選べるようになります。
目次
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後資金を自分で準備するための私的年金制度です。毎月一定額を積み立てて、自分で選んだ投資信託や定期預金などで運用し、60歳以降に受け取ることができます。
ただし、原則として60歳まで引き出せないという制約があるため、長期的な資産形成を目的とした制度であることを理解しておく必要があります。
iDeCoの最大のメリットは、掛金が全額所得控除の対象になることです。
例えば、年収500万円の会社員が毎月2万円(年間24万円)を積み立てた場合、所得税・住民税合わせて約4.8万円の節税効果が得られます。
所得控除とは、課税対象となる所得から一定額を差し引ける仕組みです。掛金を払うことで課税所得が減り、結果として納める税金が少なくなります。
この節税効果は掛金を払い続ける限り毎年得られるため、30年間積み立てれば累計で144万円もの税金を軽減できる計算になります。年末調整や確定申告で手続きを行うことで、翌年の住民税と所得税が減額されます。
通常、投資信託や株式で得た利益には20.315%の税金がかかります。例えば、10万円の利益が出た場合、約2万円が税金として引かれ、手元に残るのは約8万円です。
しかし、iDeCoで運用した場合、この運用益が全額非課税になります。10万円の利益がそのまま10万円として再投資に回せるため、複利効果が最大限に活かされます。
長期運用になるほど複利効果は大きくなり、30年後には課税口座と比べて数百万円の差が生まれることもあります。運用益が非課税というメリットは、長期的な資産形成において非常に強力な武器となります。
iDeCoで積み立てた資産を60歳以降に受け取る際にも、税制優遇が用意されています。一時金として受け取る場合は「退職所得控除」、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」が適用されます。
退職所得控除は、勤続年数(iDeCoの場合は加入期間)に応じて控除額が決まります。例えば、30年間加入していた場合、1,500万円までは税金がかかりません。
年金として受け取る場合も、公的年金と合算して一定額まで控除が受けられます。受け取り方法は一時金・年金・併給から選べるため、自分の状況に合わせて最も有利な方法を選択できます。
iDeCoの大きな制約は、原則として60歳まで資産を引き出せないことです。
途中で解約して現金化することはできず、掛金の拠出を停止することはできても、積み立てた資産は60歳まで運用を続ける必要があります。
この制約があるため、iDeCoは「老後資金専用の口座」として考えるべきです。近い将来に使う予定のあるお金や、緊急時の予備資金をiDeCoに回してしまうと、必要なときに引き出せずに困ることになります。
掛金は月5,000円から始められ、年1回まで金額を変更できます。家計に無理のない範囲で始めることが大切です。もし途中で収入が減った場合は、掛金を最低額の5,000円に下げたり、一時的に拠出を停止したりすることも可能です。
iDeCoにおすすめの証券会社5社
iDeCoを始めるには、運営管理機関(金融機関)を選ぶ必要があります。銀行・証券会社・保険会社など様々な金融機関がiDeCoを取り扱っていますが、手数料や商品ラインナップに大きな差があります。
ここでは、手数料が安く、低コストの投資信託が充実している主要ネット証券5社を紹介します。いずれも口座管理手数料が無料で、初心者から上級者まで幅広く支持されている証券会社です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む) |
| 取引手数料 | 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。 |
| NISA対応 | 〇 |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年3月3日時点 |
| 外国株 | 8カ国/米国株式(5,000銘柄) |
| 取引ツール(PC) | HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー |
| スマホアプリ | SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD |
| 提携銀行口座 | SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行 |
| ポイント投資・付与 | Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
SBI証券の特徴
商品ラインナップが37本と業界トップクラス
口座管理手数料が無料
eMAXIS Slimシリーズなど低コスト商品が充実
iDeCo口座開設数が業界トップクラス
SBI証券は、iDeCoの商品ラインナップが37本と業界トップクラスの充実度を誇ります。eMAXIS Slimシリーズをはじめとする低コストのインデックスファンドが充実しており、初心者から上級者まで幅広いニーズに対応できます。
口座管理手数料は無料で、加入時・移換時手数料も最低水準です。運用中にかかるのは国民年金基金連合会と信託銀行への手数料(月171円)のみで、SBI証券独自の手数料は一切かかりません。
Webサイトやスマホアプリも使いやすく、運用状況の確認やスイッチング(商品の入れ替え)もスムーズに行えます。iDeCoの口座開設数も業界トップクラスで、多くの投資家から信頼されている証券会社です。
商品の選択肢を重視する人や、将来的に投資スタイルを変える可能性がある人には、SBI証券がおすすめです。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約12,000,000口座 ※2025年1月時点 |
| 取引手数料 | 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 263銘柄 ※2025年4月24日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年4月24日時点 |
| 外国株 | 6カ国/米国株式(約4,500銘柄) |
| 取引ツール(PC) | マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4 |
| スマホアプリ | iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物 |
| 提携銀行口座 | 楽天銀行(マネーブリッジ) |
| ポイント投資・付与 | 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
楽天証券の特徴
運用残高に応じて楽天ポイントが貯まる
商品ラインナップは35本で充実
口座管理手数料が無料
iDeCo専用アプリが使いやすい
楽天証券は、楽天経済圏を活用している人に特におすすめです。iDeCoの運用残高に応じて楽天ポイントが貯まり、貯まったポイントは楽天市場での買い物や楽天モバイルの支払いなどに使えます。
商品ラインナップは35本で、SBI証券に次ぐ充実度です。eMAXIS Slimシリーズや楽天・全米株式インデックス・ファンドなど、人気の低コスト商品が揃っています。
口座管理手数料は無料で、運用コストはSBI証券と同水準です。楽天証券のiDeCo専用アプリは見やすく操作しやすいと評判で、初心者でも迷わず運用できます。
楽天カードや楽天銀行を使っている人、楽天ポイントを活用したい人には、楽天証券が最適です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約2,700,000口座 ※2025年2月時点 |
| 取引手数料 | 【取引毎手数料コース】
|
| NISA対応 | 〇(日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(銘柄数は公式サイトで確認) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 米国株 / 中国株 / 投資信託(約1,750本以上) |
| 投資信託 | 約1,800本(購入時手数料すべて無料) |
| 外国株 | 2カ国/米国株:約5,000銘柄以上(2025年1月27日時点) |
| 取引ツール(PC) | マネックストレーダー / 銘柄スカウター |
| スマホアプリ | マネックス証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ |
| 提携銀行口座 | マネックス証券専用銀行口座(詳細は公式サイトで確認) |
| ポイント投資・付与 | マネックスポイント / dポイント(投資信託の積立に利用可能) |
| 口座開設スピード | オンライン申込で最短翌営業日 |
マネックス証券の特徴
信託報酬が業界最低水準の商品を厳選
商品数は27本で迷わず選べる
口座管理手数料が無料
ロボアドバイザー「iDeCoポートフォリオ診断」が無料
マネックス証券は、信託報酬が業界最低水準の商品を厳選して提供しています。商品数は27本とやや少なめですが、その分迷わずに選べるラインナップになっています。
eMAXIS Slimシリーズの主要商品はすべて揃っており、全世界株式・米国株式・先進国株式など、長期投資に適した低コスト商品が充実しています。
口座管理手数料は無料で、iDeCo専用のロボアドバイザー「iDeCoポートフォリオ診断」が無料で利用できます。自分のリスク許容度に合わせた商品の組み合わせを提案してくれるため、初心者でも安心です。
シンプルに低コスト商品だけを選びたい人や、ロボアドバイザーのサポートを受けたい人には、マネックス証券がおすすめです。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約1,670,000口座 ※2025年3月時点 |
| 取引手数料 | 【ボックスレート(1日定額制)】 1日の約定代金合計50万円まで:0円 50万円超:1,000円(税込1,100円)~※25歳以下なら約定代金に関わらず手数料無料 |
| NISA対応 | 〇(日本株、米国株、投資信託すべて売買手数料無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(銘柄数は公式サイトで確認) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 米国株 / 投資信託(約1,800本以上) |
| 投資信託 | 約1,900本以上(購入時手数料すべて無料) |
| 外国株 | 米国株:約4,900銘柄(2025年4月23日時点) |
| 取引ツール(PC) | ネットストック・ハイスピード(無料) |
| スマホアプリ | 日本株アプリ / 投信アプリ / 米国株アプリ(すべて無料) |
| 提携銀行口座 | MATSUI Bank(松井証券専用銀行) |
| ポイント投資・付与 | 松井証券ポイント(投資信託の積立に利用可能) |
| 口座開設スピード | 最短即日(スマートフォンによるオンライン申込) |
松井証券の特徴
iDeCo専用コールセンターが充実
商品ラインナップは40本と豊富
口座管理手数料が無料
創業100年超の老舗証券会社
松井証券は、サポート体制の手厚さが大きな特徴です。iDeCo専用のコールセンターが平日8:30~17:00まで対応しており、商品選びや手続きについて丁寧にサポートしてくれます。
商品ラインナップは40本と豊富で、eMAXIS Slimシリーズをはじめとする低コスト商品が充実しています。ターゲットイヤーファンド(年齢に応じて自動的にリスクを調整する商品)も取り扱っており、商品選びに自信がない人でも安心です。
口座管理手数料は無料で、運用コストも業界最低水準です。創業100年を超える老舗証券会社としての信頼性も高く、長期的に安心して利用できます。
投資初心者で、困ったときに相談できる窓口がほしい人には、松井証券がおすすめです。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数(残あり口座) | 約105.3万口座 ※2025年3月末時点 |
| 取引手数料 | 【国内株式】 約定代金 × 最大1.265%(税込) ※最低手数料2,750円(税込) 【米国株式】 約定代金 × 0.495%(税込) ※最低手数料22米ドル(税込) ※手数料は取引チャネルや銘柄により異なります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA:つみたて投資枠・成長投資枠ともに対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 29銘柄 ※2025年時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式(約4,000銘柄) / 米国株式 / 投資信託(約285本) |
| 投資信託 | 約4,054本 ※2025年7月時点 |
| 外国株 | 米国株:約4,500銘柄 その他外国株:取扱限定的 |
| 取引ツール(PC) | オンライントレード(WEB) 専用取引アプリ(PC版) |
| スマホアプリ | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券アプリ(iOS / Android対応) |
| 提携銀行口座 | 三菱UFJ銀行(即時入出金サービス対応) |
| ポイント投資・付与 | なし(ポイント投資制度は未対応) |
| 口座開設スピード | 通常2〜3営業日 ※オンライン申込後、書類提出状況により変動 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の特徴
三菱UFJフィナンシャル・グループの安心感
全国に支店があり対面サポートも可能
商品ラインナップは30本程度
Pontaポイントが貯まる
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループの一員として、大手ならではの安心感があります。全国に支店があり、対面でのサポートも受けられるため、ネット取引に不安がある人でも安心です。
商品ラインナップは30本程度で、主要な低コストインデックスファンドが揃っています。大和証券と共同で運営しているため、商品の質も高く、長期投資に適した商品が厳選されています。
口座管理手数料は無料で、運用コストも他のネット証券と同水準です。Pontaポイントが貯まる仕組みもあり、ポイント投資にも対応しています。
大手金融機関の安心感を重視する人や、対面でのサポートを受けたい人には、三菱UFJモルガン・スタンレー証券がおすすめです。
| 証券会社 | 口座管理手数料 | 商品数 | 最低コスト商品 | 特徴 |
| SBI証券 | 無料 | 37本 | 0.09%台~ | 商品数トップクラス |
| 楽天証券 | 無料 | 35本 | 0.09%台~ | 楽天ポイントが貯まる |
| マネックス証券 | 無料 | 27本 | 0.09%台~ | ロボアド診断あり |
| 松井証券 | 無料 | 40本 | 0.09%台~ | サポート充実 |
| 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 無料 | 30本 | 0.09%台~ | 大手の安心感 |
口座管理手数料は運営管理機関手数料を指します。別途、国民年金基金連合会と信託銀行への手数料(月171円)がかかります。
証券会社を選ぶ3つのポイント
iDeCoの証券会社選びで失敗しないためには、3つのポイントを押さえることが重要です。手数料の安さ、商品ラインナップの充実度、サポート体制の3つを比較することで、自分に最適な証券会社を見つけることができます。
これらのポイントは、長期的な資産形成において大きな差を生む要素です。特に手数料と商品選びは、30年後の資産額に数百万円の差をもたらすこともあります。
iDeCoには、加入時・運用時・受取時にそれぞれ手数料がかかります。このうち、運用時にかかる「口座管理手数料」は毎月支払う必要があるため、長期的に大きな負担になります。
口座管理手数料は、国民年金基金連合会と信託銀行に支払う手数料(月171円)と、運営管理機関(証券会社)に支払う手数料の2種類があります。前者はどの金融機関を選んでも同額ですが、後者は金融機関によって異なります。
主要なネット証券(SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券など)は、運営管理機関手数料を無料にしています。一方、一部の銀行や保険会社では月200~500円程度の手数料がかかることがあります。
例えば、月300円の手数料を30年間払い続けると、累計で10万8,000円にもなります。この金額は運用益を圧迫するため、口座管理手数料が無料の証券会社を選ぶことが鉄則です。
iDeCoで選べる投資信託は、証券会社によって異なります。商品選びで最も重要なのは、信託報酬(運用管理費用)が低いインデックスファンドが揃っているかどうかです。
信託報酬とは、投資信託を保有している間、毎日少しずつ差し引かれる手数料です。例えば、信託報酬0.1%の商品と1.0%の商品では、30年間で数百万円の差が生まれます。
主要なネット証券では、eMAXIS Slimシリーズや楽天・全米株式インデックス・ファンドなど、信託報酬0.1%前後の低コスト商品が充実しています。これらの商品は、全世界株式や米国株式に幅広く分散投資できるため、初心者にも適しています。
商品数が多ければ良いというわけではなく、自分が投資したい資産クラス(全世界株式・米国株式・先進国株式など)の低コスト商品が揃っているかを確認することが大切です。
iDeCoは長期間にわたって利用する制度のため、サポート体制やツールの使いやすさも重要なポイントです。特に投資初心者の場合、困ったときに相談できる窓口があると安心です。
主要なネット証券では、iDeCo専用のコールセンターやチャットサポートを用意しています。商品選びや手続きについて分からないことがあれば、専門のオペレーターが丁寧に対応してくれます。
また、スマホアプリやWebサイトの使いやすさも重要です。運用状況の確認、スイッチング(商品の入れ替え)、配分変更(今後の掛金の配分を変更)などの操作が直感的にできるかどうかをチェックしましょう。
さらに、ロボアドバイザーやポートフォリオ診断ツールを提供している証券会社もあります。これらのツールを使えば、自分のリスク許容度に合った商品の組み合わせを提案してもらえるため、商品選びに自信がない人でも安心です。
iDeCoでおすすめの投資信託5選
iDeCoでは、定期預金・保険・投資信託の中から商品を選びます。長期的な資産形成を目指すなら、株式を中心としたインデックスファンド(投資信託)を選ぶのが基本です。
ここでは、信託報酬が低く、運用実績も優れている投資信託5本を紹介します。いずれも主要なネット証券で取り扱っており、初心者から上級者まで幅広く支持されている商品です。
1本で全世界約3,000銘柄に分散投資できる、初心者に最もおすすめの商品です。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、日本を含む全世界の株式に分散投資できるインデックスファンドです。MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスに連動し、約3,000銘柄に投資します。
信託報酬は0.05775%(年率)と業界最低水準で、長期保有でもコストを抑えられます。1本で全世界に分散投資できるため、「どの国が成長するか分からない」という人でも安心です。
過去の運用実績も良好で、長期的には年率5~7%程度のリターンが期待できます。商品選びに迷ったら、まずこの1本を選んでおけば間違いありません。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約12,000,000口座 ※2025年1月時点 |
| 取引手数料 | 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 263銘柄 ※2025年4月24日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年4月24日時点 |
| 外国株 | 6カ国/米国株式(約4,500銘柄) |
| 取引ツール(PC) | マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4 |
| スマホアプリ | iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物 |
| 提携銀行口座 | 楽天銀行(マネーブリッジ) |
| ポイント投資・付与 | 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
楽天・全米株式インデックス・ファンドは、米国株式市場全体に投資できるインデックスファンドです。CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動し、大型株から小型株まで約4,000銘柄に投資します。
信託報酬は0.162%(年率)で、米国株式ファンドの中では最低水準です。米国は世界最大の経済大国であり、GAFAMをはじめとする成長企業が多く、長期的な成長が期待できます。
過去の運用実績も優れており、長期的には年率8~10%程度のリターンが期待できます。「米国経済の成長に賭けたい」という人におすすめです。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む) |
| 取引手数料 | 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。 |
| NISA対応 | 〇 |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年3月3日時点 |
| 外国株 | 8カ国/米国株式(5,000銘柄) |
| 取引ツール(PC) | HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー |
| スマホアプリ | SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD |
| 提携銀行口座 | SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行 |
| ポイント投資・付与 | Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
SBI・全世界株式インデックス・ファンドは、eMAXIS Slim 全世界株式と同様に、全世界の株式に分散投資できる商品です。FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動し、約9,000銘柄に投資します。
信託報酬は0.1102%(年率)と非常に低く、eMAXIS Slimに次ぐ低コストです。eMAXIS Slimよりも投資対象銘柄が多く、小型株まで含めた分散投資が可能です。
長期的なリターンはeMAXIS Slimとほぼ同水準で、年率5~7%程度が期待できます。より幅広い銘柄に分散投資したい人におすすめです。
ニッセイ外国株式インデックスファンドは、日本を除く先進国の株式に投資するインデックスファンドです。MSCIコクサイ・インデックスに連動し、米国・欧州・オーストラリアなど約1,300銘柄に投資します。
信託報酬は0.09889%(年率)と業界最低水準で、長期保有でもコストを抑えられます。日本株を除いた先進国株式に投資するため、日本株は別途保有している人に適しています。
過去の運用実績も良好で、長期的には年率6~8%程度のリターンが期待できます。「日本以外の先進国に投資したい」という人におすすめです。
たわらノーロード 先進国株式は、ニッセイ外国株式インデックスファンドと同じく、日本を除く先進国の株式に投資するインデックスファンドです。MSCIコクサイ・インデックスに連動します。
信託報酬は0.09889%(年率)で、ニッセイ外国株式と同水準です。運用会社はアセットマネジメントOneで、国内最大級の運用資産を持つ信頼性の高い会社です。
長期的なリターンはニッセイ外国株式とほぼ同じで、年率6~8%程度が期待できます。ニッセイ外国株式と比較して、好みの方を選べば問題ありません。
| 商品名 | 投資対象 | 信託報酬 | 期待リターン |
| eMAXIS Slim 全世界株式 | 全世界株式 | 0.05775% | 年率5~7% |
| 楽天・全米株式 | 米国株式 | 0.162% | 年率8~10% |
| SBI・全世界株式 | 全世界株式 | 0.1102% | 年率5~7% |
| ニッセイ外国株式 | 先進国株式 | 0.09889% | 年率6~8% |
| たわらノーロード 先進国株式 | 先進国株式 | 0.09889% | 年率6~8% |
期待リターンは過去の実績に基づく目安であり、将来のリターンを保証するものではありません。
投資信託を選ぶ3つのポイント
iDeCoで投資信託を選ぶ際には、3つのポイントを押さえることが重要です。インデックスファンドを選ぶこと、信託報酬が低い商品を選ぶこと、そして分散投資の考え方を理解することです。
これらのポイントを理解すれば、数十本ある商品の中から自分に最適な商品を自信を持って選べるようになります。
投資信託には、インデックスファンド(パッシブファンド)とアクティブファンドの2種類があります。インデックスファンドは市場平均に連動することを目指し、アクティブファンドは市場平均を上回ることを目指します。
一見するとアクティブファンドの方が魅力的に思えますが、実際には長期的に市場平均を上回り続けるアクティブファンドは非常に少ないことが分かっています。金融庁の調査でも、多くのアクティブファンドがインデックスファンドに負けています。
さらに、アクティブファンドは信託報酬が高く、年率1~2%程度かかることが一般的です。一方、インデックスファンドは0.1%前後と非常に低コストです。長期投資では、このコストの差が大きな差を生みます。
初心者から上級者まで、基本的にはインデックスファンドを選ぶことをおすすめします。
信託報酬は、投資信託を保有している間、毎日少しずつ差し引かれる手数料です。この手数料は運用会社・販売会社・信託銀行に支払われ、ファンドの運用管理費用として使われます。
信託報酬が高いと、長期的に大きな負担になります。例えば、100万円を30年間運用した場合、信託報酬0.1%の商品と1.0%の商品では、最終的な資産額に100万円以上の差が生まれることもあります。
主要なインデックスファンドの信託報酬は、現在0.05~0.2%程度です。信託報酬0.2%未満を目安に商品を選べば、長期的なコストを抑えることができます。
ただし、信託報酬だけで商品を選ぶのではなく、投資対象(全世界株式・米国株式・先進国株式など)が自分の投資方針に合っているかも確認しましょう。
iDeCoの商品選びで最も悩むのが、「全世界株式」と「米国株式」のどちらを選ぶかです。どちらが正解ということはなく、自分の投資方針やリスク許容度に合わせて選ぶことが大切です。
全世界株式は、日本を含む全世界の株式に分散投資できるため、「どの国が成長するか分からない」という人に適しています。地域分散が効いているため、特定の国の経済が低迷しても、他の国の成長でカバーできます。
一方、米国株式は、世界最大の経済大国である米国に集中投資します。過去の実績を見ると、米国株式は長期的に高いリターンを上げてきました。「米国経済の成長に賭けたい」という人に適しています。
初心者の場合は、全世界株式1本で始めるのが無難です。慣れてきたら、米国株式や先進国株式を組み合わせて、自分なりのポートフォリオを作ることもできます。
年収別の節税シミュレーション
iDeCoの最大のメリットは節税効果です。掛金が全額所得控除の対象となるため、年収が高いほど節税効果も大きくなります。ここでは、年収別の節税シミュレーションを紹介します。
節税額は、掛金額と所得税・住民税の税率によって決まります。所得税率は年収によって異なり、年収が高いほど税率も高くなります。
年収300万円の会社員が、毎月1万円(年間12万円)をiDeCoに積み立てた場合、年間の節税額は約1.8万円です。所得税率5%、住民税率10%の合計15%が軽減されます。
30年間積み立てた場合、累計の節税額は約54万円になります。掛金総額360万円に対して54万円の節税効果があるため、実質的な負担は306万円です。
さらに、運用益が非課税になるメリットもあります。仮に年率5%で運用できた場合、30年後の資産は約830万円になります。課税口座で運用した場合と比べて、約50万円の差が生まれます。
年収500万円の会社員が、毎月2万円(年間24万円)をiDeCoに積み立てた場合、年間の節税額は約4.8万円です。所得税率20%、住民税率10%の合計30%が軽減されます(復興特別所得税を含む)。
30年間積み立てた場合、累計の節税額は約144万円になります。掛金総額720万円に対して144万円の節税効果があるため、実質的な負担は576万円です。
運用益が非課税になるメリットも大きく、年率5%で運用できた場合、30年後の資産は約1,660万円になります。課税口座で運用した場合と比べて、約100万円以上の差が生まれます。
年収800万円の会社員が、毎月2.3万円(年間27.6万円、上限額)をiDeCoに積み立てた場合、年間の節税額は約8.3万円です。所得税率30%、住民税率10%の合計40%が軽減されます(復興特別所得税を含む)。
30年間積み立てた場合、累計の節税額は約249万円になります。掛金総額828万円に対して249万円の節税効果があるため、実質的な負担は579万円です。
運用益が非課税になるメリットも含めると、課税口座で運用した場合と比べて300万円以上の差が生まれることもあります。高年収の人ほど、iDeCoの節税効果は大きくなります。
自営業・フリーランスの人は、掛金の上限額が月6.8万円(年間81.6万円)と、会社員よりも高く設定されています。これは、自営業・フリーランスには企業年金がないためです。
例えば、年収600万円の自営業者が、毎月6.8万円(上限額)をiDeCoに積み立てた場合、年間の節税額は約24.5万円です。所得税率30%、住民税率10%の合計40%が軽減されます(復興特別所得税を含む)。
30年間積み立てた場合、累計の節税額は約735万円になります。掛金総額2,448万円に対して735万円の節税効果があるため、実質的な負担は1,713万円です。
自営業・フリーランスの人は、国民年金だけでは老後資金が不足しがちです。iDeCoを活用して、自分で老後資金を準備することが非常に重要です。
年齢・職業別のiDeCo活用戦略
iDeCoの活用方法は、年齢や職業によって異なります。20代と50代では運用期間が大きく異なるため、リスクの取り方も変わってきます。また、自営業と会社員では掛金の上限額が異なるため、戦略も変わります。
ここでは、年齢・職業別の最適なiDeCo活用戦略を解説します。自分の状況に合った戦略を参考にして、効果的に資産形成を進めましょう。
20代・30代は、60歳までの運用期間が30~40年と非常に長いため、積極的にリスクを取った運用が可能です。株式100%のポートフォリオでも、長期的には価格変動リスクを吸収できます。
おすすめの商品は、eMAXIS Slim 全世界株式や楽天・全米株式インデックス・ファンドなど、株式100%のインデックスファンドです。債券や定期預金を組み入れる必要はありません。
掛金額は、家計に無理のない範囲で設定しましょう。20代であれば月5,000円~1万円、30代であれば月1万円~2万円が目安です。収入が増えたら、年1回の変更機会を利用して掛金を増やすこともできます。
若いうちから始めることで、複利効果を最大限に活かすことができます。少額でも早く始めることが大切です。
40代・50代は、60歳までの運用期間が10~20年と短くなるため、リスクとリターンのバランスを考える必要があります。株式100%のポートフォリオでは、受取時期に市場が暴落した場合、回復を待つ時間が十分にありません。
おすすめの戦略は、株式と債券を組み合わせたバランス型のポートフォリオです。例えば、株式70%・債券30%や、株式50%・債券50%など、自分のリスク許容度に合わせて配分を決めましょう。
ただし、50代前半であれば、まだ10年以上の運用期間があるため、株式中心のポートフォリオでも問題ありません。50代後半になったら、徐々に債券の比率を高めていくのが一般的です。
40代・50代からでも遅くはありません。節税効果だけでも十分にメリットがあります。
自営業・フリーランスの人は、掛金の上限額が月6.8万円(年間81.6万円)と高く設定されています。国民年金だけでは老後資金が不足しがちなため、iDeCoを最大限活用することが重要です。
収入が安定している場合は、上限額の6.8万円を積み立てることをおすすめします。ただし、収入が不安定な場合は、無理のない範囲で掛金を設定し、収入が減った場合は掛金を減額または停止することもできます。
商品選びは、年齢に応じて株式中心のポートフォリオを組むのが基本です。20代・30代であれば株式100%、40代・50代であれば株式70%・債券30%程度が目安です。
自営業・フリーランスの人は、iDeCoを「自分の退職金」として活用することをおすすめします。
企業型DCとiDeCoを併用する場合、掛金の上限額が複雑になるため、事前に確認が必要です。
企業型DC(企業型確定拠出年金)がある会社員は、2022年10月の法改正により、原則としてiDeCoとの併用が可能になりました。ただし、掛金の上限額は企業型DCの掛金額によって変わります。
企業型DCの掛金が月5.5万円未満の場合、iDeCoの掛金は月2万円まで拠出できます。企業型DCの掛金が月2.75万円未満の場合、iDeCoの掛金は月5.5万円まで拠出できます。
ただし、企業型DCの規約でiDeCoの併用が認められていない場合は、併用できません。まずは勤務先の人事部や企業型DCの運営管理機関に確認しましょう。
企業型DCとiDeCoを併用することで、より多くの掛金を拠出でき、節税効果も高まります。ただし、掛金の上限額の計算が複雑なため、事前に確認することが大切です。
iDeCoとNISAはどう使い分ける?
iDeCoとNISA(少額投資非課税制度)は、どちらも税制優遇のある資産形成制度ですが、それぞれ特徴が異なります。iDeCoは60歳まで引き出せない代わりに節税効果が高く、NISAはいつでも引き出せる代わりに所得控除はありません。
どちらを優先すべきかは、個人の状況によって異なります。ここでは、iDeCoとNISAの使い分け方と併用戦略を解説します。
iDeCoを優先すべき人
老後資金を確実に準備したい人
節税効果を重視する人(年収500万円以上)
収入が安定している会社員・公務員
自営業・フリーランスで国民年金のみの人
iDeCoを優先すべきなのは、「老後資金を確実に準備したい人」「節税効果を重視する人」「収入が安定している人」です。iDeCoは60歳まで引き出せないため、強制的に老後資金を貯められます。
特に、年収が高い人ほど節税効果が大きくなります。年収500万円以上の人は、iDeCoの所得控除による節税効果が年間数万円になるため、優先的に活用すべきです。
また、自営業・フリーランスの人は、国民年金だけでは老後資金が不足しがちなため、iDeCoを優先的に活用することをおすすめします。掛金の上限額も会社員より高いため、より多くの資産を形成できます。
NISAを優先すべき人
近い将来に資金が必要になる可能性がある人
収入が不安定な人
住宅購入・教育資金など老後以外の目的がある人
20代~30代前半でライフイベントが控えている人
NISAを優先すべきなのは、「近い将来に資金が必要になる可能性がある人」「収入が不安定な人」「住宅購入や教育資金など、老後以外の目的で資産形成したい人」です。
NISAはいつでも引き出せるため、急な出費にも対応できます。また、所得控除はありませんが、運用益が非課税になるメリットは同じです。年間投資枠も、つみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円と大きく、柔軟に活用できます。
特に、20代~30代前半で結婚・出産・住宅購入などのライフイベントが控えている人は、NISAを優先した方が良いでしょう。老後資金は40代以降に本格的に準備しても十分間に合います。
理想的なのは、iDeCoとNISAの両方を活用することです。iDeCoで老後資金を準備し、NISAで老後以外の目的(住宅購入・教育資金・緊急予備資金など)の資産形成を行います。
資金配分の目安は、まずiDeCoに月1万円~2万円を拠出し、残りの余裕資金をNISAに回すのが基本です。例えば、月5万円の投資資金がある場合、iDeCoに2万円、NISAに3万円といった配分が考えられます。
ただし、iDeCoは60歳まで引き出せないため、家計に無理のない範囲で掛金を設定することが大切です。緊急時の予備資金(生活費の6か月分程度)を別途確保した上で、iDeCoとNISAを併用しましょう。
iDeCoの始め方
iDeCoを始めるには、運営管理機関(証券会社・銀行など)を選び、口座開設の申込みを行います。手続きには1~2か月程度かかるため、早めに準備を始めましょう。
ここでは、iDeCoの口座開設から運用開始までの具体的な手順を解説します。
iDeCoの口座開設には、以下の書類が必要です。まず、本人確認書類として、運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証のいずれかを用意します。マイナンバーカードがあれば、本人確認とマイナンバー確認が同時にできます。
次に、基礎年金番号が分かる書類(年金手帳・基礎年金番号通知書・ねんきん定期便など)を用意します。基礎年金番号は、iDeCoの加入資格を確認するために必要です。
会社員の場合は、勤務先に「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」を記入してもらう必要があります。この書類は、勤務先の企業年金の有無や掛金額を確認するためのものです。自営業・フリーランスの場合は不要です。
必要書類が揃ったら、選んだ証券会社の公式サイトから口座開設を申し込みます。多くの証券会社では、オンラインで申込みが完結します。
申込みフォームに必要事項を入力し、本人確認書類とマイナンバー確認書類をアップロードします。会社員の場合は、勤務先に記入してもらった事業主の証明書も提出します。
申込みから口座開設完了までは、1~2か月程度かかります。国民年金基金連合会による加入資格の審査があるためです。審査が完了すると、「個人型年金加入確認通知書」が郵送で届きます。
口座開設が完了したら、運用する商品を選びます。証券会社のWebサイトやアプリにログインし、投資信託や定期預金の中から商品を選択します。
初心者の場合は、eMAXIS Slim 全世界株式1本で始めるのがおすすめです。慣れてきたら、複数の商品を組み合わせることもできます。
次に、毎月の掛金額を設定します。掛金は月5,000円から1,000円単位で設定でき、年1回まで変更できます。会社員の場合は月2.3万円、自営業の場合は月6.8万円が上限です。
iDeCoの掛金は全額所得控除の対象となるため、年末調整または確定申告で手続きを行う必要があります。会社員の場合は、年末調整で「小規模企業共済等掛金控除」の欄に掛金額を記入します。
毎年10月頃に、国民年金基金連合会から「小規模企業共済等掛金払込証明書」が郵送で届きます。この証明書を年末調整の書類に添付して、勤務先に提出します。
自営業・フリーランスの場合は、確定申告で控除を受けます。確定申告書の「小規模企業共済等掛金控除」の欄に掛金額を記入し、払込証明書を添付して提出します。
iDeCoの掛金は、月5,000円から始められます。掛金額は1,000円単位で設定でき、年1回まで変更できます。上限額は職業によって異なり、会社員は月2.3万円、自営業は月6.8万円です。
掛金額の変更は、年1回まで可能です。毎年12月~翌年11月の間に1回だけ変更できます。収入が増えた場合は掛金を増やし、減った場合は掛金を減らすことができます。また、掛金の拠出を一時的に停止することもできます。
転職した場合、転職先の企業年金の状況によって手続きが異なります。転職先に企業型DCがない場合は、iDeCoをそのまま継続できます。転職先に企業型DCがある場合は、iDeCoから企業型DCへ資産を移換するか、併用するかを選べます。転職後14日以内に、運営管理機関に「加入者登録事業所変更届」を提出する必要があります。
iDeCoの金融機関は、いつでも変更できます。ただし、変更には手数料がかかる場合があり、手続きにも2~3か月程度かかります。また、変更前の金融機関で保有していた商品は一旦売却され、変更後の金融機関で新たに商品を購入する必要があります。
投資信託で運用している場合、市場の変動により一時的に元本割れすることがあります。しかし、長期投資では短期的な価格変動を気にする必要はありません。そのまま運用を続けることで、将来的に回復する可能性が高いです。パニックになって売却せず、長期的な視点で運用を続けることが大切です。
iDeCoの資産は、60歳以降に一時金・年金・併給のいずれかで受け取れます。一時金は退職所得控除が適用され、年金は公的年金等控除が適用されます。どちらが有利かは、退職金の有無や公的年金の額によって異なります。税理士やファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。
2022年10月の法改正により、企業型DCとiDeCoの併用が原則可能になりました。ただし、企業型DCの規約で併用が認められていない場合は併用できません。また、掛金の上限額は企業型DCの掛金額によって変わります。詳しくは勤務先の人事部に確認してください。
iDeCoは、掛金が全額所得控除され、運用益も非課税になる、老後資金準備に最適な制度です。証券会社選びでは、口座管理手数料が無料で、低コストのインデックスファンドが充実している金融機関を選ぶことが重要です。SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券・三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、いずれも手数料が安く、商品も充実しているためおすすめです。
商品選びでは、信託報酬0.2%未満のインデックスファンドを選ぶのが基本です。eMAXIS Slim 全世界株式や楽天・全米株式インデックス・ファンドなど、低コストで分散投資できる商品を選びましょう。年齢や職業に応じて、リスクとリターンのバランスを調整することも大切です。
iDeCoとNISAは併用することで、老後資金と老後以外の目的の両方に対応できます。まずはiDeCoで老後資金を準備し、余裕があればNISAで柔軟な資産形成を行いましょう。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しい制度内容や商品の詳細については、各証券会社の公式サイトや専門家にご確認ください。
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