NISAの相談先はどこがいい?選び方と注意点を解説

NISAの相談先はどこがいい?選び方と注意点を解説

NISAを始めたいけれど、どこに相談すればいいのか分からないと悩んでいませんか。

相談先によって提案内容やサポート体制が大きく異なるため、自分に合った相談先を選ぶことが大切です。

この記事では、NISAの相談先の種類と特徴、選び方のポイント、注意すべき点を詳しく解説します。IFA・FP・銀行・証券会社など、それぞれの相談先のメリット・デメリットを理解することで、あなたに最適な相談先が見つかります。

相談前の準備や初回相談の流れも紹介するので、安心して相談に臨めます。無料で利用できる公的な相談窓口の情報もまとめているので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • NISAの相談先は4種類あり、それぞれ特徴が異なる(IFA・FP・銀行証券会社・公式窓口)
  • 相談先を選ぶ際は中立性・専門性・相談料・継続サポート体制を確認することが重要
  • 相談前に投資目的を明確にし、資産状況を整理しておくと効果的な相談ができる
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

NISAの相談先は4種類|それぞれの特徴

NISAの相談先には主に4つの種類があります。それぞれに特徴があり、提供されるサービスや得られるアドバイスの内容が異なります。

自分の状況やニーズに合った相談先を選ぶことで、より効果的な資産運用が可能になります。ここでは各相談先の特徴を詳しく見ていきましょう。

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)

IFAは「Independent Financial Advisor」の略で、特定の金融機関に所属せず、独立した立場で資産運用のアドバイスを行う専門家です。

金融商品仲介業者として内閣総理大臣の登録を受けており、証券外務員資格を保有しています。

IFAの最大の特徴は中立性です。銀行や証券会社のような販売ノルマがないため、顧客の利益を最優先にした提案ができます。

複数の金融機関と業務提携しているため、幅広い商品の中から最適なものを選べます。また、IFAは原則として転勤がなく、長期的に同じアドバイザーに相談できる点も魅力です。

ライフステージの変化に応じて、一貫性のある提案を受けられます。

IFAによって専門分野や得意領域が異なるため、自分に合ったIFAを見つけることが重要です。初回相談は無料のケースが多いですが、継続的なサポートには費用がかかる場合もあります。

FP(ファイナンシャルプランナー)

FPは家計全般の相談に対応する専門家で、国家資格であるCFP・AFPなどの資格を持つ人が多くいます。

住宅購入、教育資金、老後資金など、ライフプラン全体を見据えたアドバイスを提供します。

FPの強みは総合的な視点です。NISAだけでなく、保険や住宅ローン、相続対策なども含めて、包括的な資産形成プランを提案してくれます。

ただし、FPは個別の金融商品や銘柄に関する具体的なアドバイスが法律で制限されています。「この投資信託を買うべき」といった具体的な商品の推奨はできないため、商品選びは自分で行う必要があります。

相談料は有料のケースが多く、1時間あたり5,000円~2万円程度が相場です。独立系FPの場合、特定の金融機関に偏らない中立的なアドバイスが期待できます。

銀行・証券会社

銀行や証券会社の窓口では、NISA口座の開設から商品選び、運用サポートまで一貫して対応してもらえます。

既に口座を持っている金融機関なら、気軽に相談しやすいでしょう。

大手証券会社には資産運用の専門知識を持つ担当者が多く、市場動向や個別銘柄の情報提供も受けられます。対面での丁寧な説明を受けられる点も安心です。

一方で、銀行や証券会社は自社の商品を優先的に勧める傾向があります。販売目標やノルマがあるため、必ずしも顧客にとって最適な商品が提案されるとは限りません。

手数料が高い商品を勧められる可能性もあるため、提案内容をしっかり確認することが大切です。複数の金融機関で話を聞いて比較検討するのも有効な方法です。

公式相談窓口(日本証券業協会など)

日本証券業協会や金融庁などの公的機関では、NISAに関する無料相談窓口を設置しています。

制度の基本的な仕組みや手続きについて、中立的な立場から情報提供を受けられます。

日本証券業協会:NISA相談コールセンター

日本証券業協会のNISA相談コールセンターでは、平日9時~17時に電話相談を受け付けています。

NISAの基本的な疑問や制度に関する質問に対応してくれるため、初心者の方でも安心して利用できます。

金融庁の金融サービス利用者相談室でも、NISAを含む金融商品全般の相談を受け付けています。金融機関とのトラブルに関するアドバイスも提供しています。

金融庁:金融サービス利用者相談室

公式相談窓口では個別の商品選びや具体的な投資判断についてのアドバイスは行っていません。制度の理解を深めたい場合や、基本的な情報を知りたい場合に適しています。

相談先を選ぶときの5つのポイント

NISA相談先を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。

これらを確認することで、自分に合った信頼できる相談先を見つけられます。相談先選びで失敗しないために、以下の5つのポイントをしっかりチェックしましょう。

中立的なアドバイスがもらえるか

相談先が中立的な立場でアドバイスできるかどうかは、最も重要なポイントです。

特定の金融機関に所属している場合、自社商品を優先的に勧める傾向があります。

IFAや独立系FPは、特定の金融機関に属さないため、幅広い選択肢の中から最適な商品を提案できます。複数の証券会社と提携しているIFAなら、さらに選択肢が広がります。

相談時には「他の選択肢はありますか」「なぜこの商品をおすすめするのですか」と質問してみましょう。明確な理由を説明できる相談先は信頼できます。

また、デメリットやリスクについてもしっかり説明してくれるかどうかも重要な判断基準です。メリットばかり強調する相談先には注意が必要です。

専門資格や実績があるか

相談先の専門性を確認することも大切です。

IFであれば証券外務員資格、FPであればCFPやAFPなどの資格を保有しているか確認しましょう。

金融業界での実務経験も重要なポイントです。証券会社や銀行での勤務経験があるアドバイザーは、市場動向や商品知識が豊富です。

実績も判断材料になります。相談件数や顧客満足度、運用実績などを公開しているかチェックしてみましょう。ただし、過去の運用実績は将来の成果を保証するものではありません。

IFAの場合、金融商品仲介業者としての登録番号を確認することで、正式に登録された事業者かどうかが分かります。金融庁のウェブサイトで登録状況を調べることができます。

相談料は無料か有料か

相談料の有無と金額は、相談先を選ぶ際の重要な判断基準です。

相談料の仕組みは相談先によって大きく異なります。

銀行や証券会社の窓口は基本的に無料ですが、商品購入時の手数料で収益を得ています。そのため、手数料が高い商品を勧められる可能性があります。

IFAの初回相談は無料のケースが多いですが、継続的なサポートには費用がかかる場合もあります。料金体系は事前に確認しておきましょう。

FPは相談料が有料のケースが一般的で、1時間あたり5,000円~2万円程度が相場です。

有料だからこそ、顧客本位のアドバイスが期待できるとも言えます。無料相談と有料相談のメリット・デメリットを理解した上で選びましょう。

取り扱う商品の幅広さ

相談先が取り扱う商品の種類と数も重要なポイントです。

選択肢が多いほど、自分に合った商品を見つけやすくなります。

銀行の場合、投資信託が中心で個別株式は取り扱っていないことが多いです。証券会社なら株式・投資信託・債券など幅広い商品を扱っています。

IFAは提携している証券会社の商品を扱えるため、複数の証券会社と提携しているIFAなら、さらに選択肢が広がります。

ただし、商品数が多ければ良いというわけではありません。自分の投資目的やリスク許容度に合った商品を適切に提案してくれるかどうかが最も重要です。

商品の特徴やリスクを分かりやすく説明してくれる相談先を選びましょう。

継続的なサポート体制があるか

NISAは長期的な資産形成を目的とした制度です。

そのため、口座開設後も継続的にサポートしてくれる体制があるかどうかが重要です。

定期的な運用状況の報告や見直しの提案、市場環境の変化に応じたアドバイスなど、アフターフォローの内容を確認しましょう。

IFAは転勤がないため、長期的に同じアドバイザーに相談できる点が強みです。一方、銀行や証券会社の担当者は転勤があるため、担当者が変わる可能性があります。

連絡手段の多様性も確認ポイントです。電話・メール・オンライン面談など、複数の方法で相談できると便利です。

緊急時にすぐ相談できる体制があるかどうかも確認しておきましょう。

相談内容別のおすすめ相談先

NISAの相談内容によって、最適な相談先は異なります。

自分が何を知りたいのか、どんなサポートが必要なのかを明確にすることで、適切な相談先を選べます。ここでは相談内容別に、おすすめの相談先を紹介します。

NISA制度の基礎を知りたい人

NISAの仕組みや非課税のメリット、口座開設の手続きなど、基本的な情報を知りたい場合は、公式相談窓口が最適です。

日本証券業協会のNISA相談コールセンターや金融庁の相談窓口では、制度の基本について無料で相談できます。中立的な立場から正確な情報を得られるため、初心者の方でも安心です。

また、銀行や証券会社の窓口でも基本的な説明を受けられます。口座開設を検討している金融機関があれば、そこで説明を聞くのも良いでしょう。

インターネットで情報収集する場合は、金融庁の公式サイトや日本証券業協会のウェブサイトが信頼できる情報源です。

金融庁:NISA特設ウェブサイト

商品選びのアドバイスがほしい人

具体的にどの投資信託や株式を選べばいいか迷っている場合は、IFAや証券会社への相談がおすすめです。

IFAは金融商品仲介業者として、個別の商品について具体的なアドバイスができます。複数の証券会社の商品を比較しながら、あなたに最適なものを提案してくれます。

証券会社の窓口でも、商品の特徴やリスク、手数料などについて詳しい説明を受けられます。

ただし、自社商品を優先的に勧める傾向があるため、複数の証券会社で話を聞いて比較することをおすすめします。

FPは個別商品の推奨はできませんが、商品選びの基準や考え方についてアドバイスを受けられます。「どのような基準で商品を選べばいいか」を知りたい場合は、FPへの相談も有効です。

ライフプラン全体を相談したい人

NISAだけでなく、住宅購入、教育資金、老後資金など、人生全体のマネープランを考えたい場合は、FPへの相談が最適です。

FPは家計全般の専門家として、収入・支出・貯蓄のバランスを見ながら、総合的な資産形成プランを提案してくれます。保険の見直しや住宅ローンの相談も同時にできます。

IFAの中にもFP資格を持つアドバイザーがいます。このようなIFAに相談すれば、ライフプラン全体の相談と具体的な商品選びを一度に行えます。

銀行の中には、ライフプランニングサービスを提供しているところもあります。ただし、自社商品への誘導がある可能性があるため、提案内容をしっかり確認しましょう。

運用中の見直しをしたい人

既にNISAで運用を始めているが、このままで良いのか不安な場合や、ポートフォリオの見直しをしたい場合は、IFAや証券会社への相談がおすすめです。

IFAは長期的な視点で運用状況を分析し、市場環境の変化やライフステージの変化に応じた見直しを提案してくれます。転勤がないため、継続的に同じアドバイザーに相談できる点も安心です。

証券会社の担当者も、運用状況の分析や見直しの提案を行ってくれます。ただし、担当者の転勤により、相談相手が変わる可能性があります。

セカンドオピニオンとして、複数の専門家に意見を聞くことも有効です。異なる視点からのアドバイスを比較することで、より適切な判断ができます。

相談前に準備しておきたいこと

NISA相談を効果的にするためには、事前の準備が重要です。

準備をしっかり行うことで、限られた相談時間を有効に活用でき、より具体的なアドバイスを受けられます。ここでは相談前に準備しておきたい4つのポイントを紹介します。

自分の投資目的を明確にする

まず、なぜNISAを始めたいのか、投資の目的を明確にしましょう。

老後資金の準備、教育資金の積立、住宅購入の頭金など、具体的な目標があると相談がスムーズに進みます。

目標金額と達成時期を設定
「10年後に500万円貯めたい」など、具体的な数字があれば、それに合わせた運用プランを提案してもらえます。
リスク許容度を考える
価格変動にどの程度耐えられるか、元本割れのリスクをどこまで受け入れられるかを考えておきましょう。
投資経験を整理
初心者であれば基礎から丁寧に説明してもらえますし、経験者であれば、より専門的なアドバイスを受けられます。

現在の資産状況を整理する

相談前に、現在の資産状況を整理しておきましょう。

預貯金、保険、投資信託、株式など、保有している資産をリストアップします。

月々の収入と支出も把握しておくことが重要です。毎月どのくらいの金額を投資に回せるか、無理のない範囲で計算しておきましょう。

住宅ローンや教育ローンなどの負債がある場合は、その金額と返済計画も整理します。負債の状況によって、投資に回せる金額が変わってきます。

既に他の金融機関でNISA口座を持っている場合は、その運用状況も確認しておきましょう。保有銘柄や評価額、購入時期などの情報があると、より的確なアドバイスを受けられます。

質問したいことをリストアップする

相談時に聞きたいことを事前にリストアップしておくと、聞き忘れを防げます。

制度の仕組み、商品の選び方、手数料、税金など、疑問に思っていることをメモしておきましょう。

専門用語で分からないことがあれば、遠慮せずに質問することが大切です。「積立投資とは何ですか」「インデックスファンドとアクティブファンドの違いは何ですか」など、基本的な質問でも構いません。

他の金融機関で勧められた商品について、セカンドオピニオンを求めるのも有効です。「この商品についてどう思いますか」と率直に聞いてみましょう。

相談後のサポート体制についても確認しておきたいポイントです。「定期的な見直しはしてもらえますか」「困ったときにすぐ相談できますか」など、アフターフォローについても質問しましょう。

持参すべき書類を確認する

相談時に必要な書類を事前に確認し、準備しておきましょう。

本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)は必須です。

既に投資をしている場合は、運用報告書や取引残高報告書を持参すると、現状を正確に把握してもらえます。

収入を証明する書類(源泉徴収票や給与明細)があると、より具体的なライフプランの提案を受けられます。ただし、必須ではないので、相談先に確認しましょう。

家計簿やキャッシュフロー表があれば、それも持参すると良いでしょう。収支の状況を視覚的に示すことで、アドバイザーも状況を理解しやすくなります。

初回相談の流れと所要時間

初めてNISA相談をする際、どのような流れで進むのか、どのくらい時間がかかるのか気になる方も多いでしょう。

ここでは初回相談の一般的な流れと、確認すべきポイントを紹介します。

予約から相談当日までの流れ

まず、相談先の予約を行います。

電話やウェブサイトから予約できるケースが多く、希望日時と相談内容を伝えます。オンライン相談に対応している相談先も増えています。

予約時に、相談に必要な書類や事前に準備しておくべきことを確認しましょう。相談先によっては、事前にアンケートや質問票の記入を求められる場合もあります。

相談当日は、予約時間の5~10分前に到着するようにしましょう。オンライン相談の場合は、接続テストを事前に行っておくと安心です。

初回相談の所要時間は、一般的に60~90分程度です。IFAやFPの場合は、じっくりヒアリングを行うため、90分~2時間かかることもあります。

相談時に確認すべき質問リスト

相談時には、以下のような質問を確認しておくと良いでしょう。

  • 「この提案をする理由は何ですか」と聞いてみてください。明確な根拠を説明できるアドバイザーは信頼できます。
  • 「他にどのような選択肢がありますか」という質問も重要です。複数の選択肢を提示してくれる相談先は、中立的な立場でアドバイスしている可能性が高いです。
  • 手数料についても必ず確認しましょう。「購入時の手数料はいくらですか」「保有中にかかる費用はありますか」など、コストの全体像を把握することが大切です。
  • リスクについても質問しましょう。「最悪の場合、どのくらいの損失が出る可能性がありますか」「価格が下がった場合、どう対処すればいいですか」など、リスク面もしっかり理解しておくことが重要です。

こんな相談先は避けたい|注意点3つ

NISA相談先を選ぶ際、避けるべき相談先の特徴を知っておくことも大切です。

不適切な相談先を選んでしまうと、不利な条件で投資を始めてしまう可能性があります。ここでは特に注意すべき3つのポイントを紹介します。

特定の商品を強く勧めてくる

あなたの状況をよく聞かないまま、特定の商品を強く勧めてくる相談先には注意が必要です。投資目的やリスク許容度を確認せずに商品を勧めるのは、顧客本位とは言えません。

「この商品は絶対におすすめです」「今買わないと損します」など、断定的な表現や煽るような言い方をする相談先は避けましょう。投資に「絶対」はありません。

複数の選択肢を提示せず、一つの商品だけを強く勧める場合も要注意です。販売目標やノルマのために、特定の商品を売りたいだけの可能性があります。

相談時には「他の選択肢も教えてください」と積極的に質問しましょう。納得できる説明がない場合は、他の相談先にも話を聞いてみることをおすすめします。

手数料の説明が不明瞭

手数料について明確に説明しない相談先は避けるべきです。

投資信託には購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額など、複数の手数料がかかります。

「手数料は気にしなくて大丈夫です」「他と比べても安いです」など、具体的な数字を示さない説明は不十分です。必ず具体的な金額や料率を確認しましょう。

手数料が高い商品を勧められた場合は、その理由を聞いてみてください。高い手数料に見合うだけのメリットがあるのか、しっかり説明してもらいましょう。

手数料は長期的な運用成果に大きく影響します。年間の信託報酬が0.1%違うだけでも、20年後には大きな差になります。

手数料について透明性のある説明をしてくれる相談先を選びましょう。

資格や登録情報が確認できない

相談先の資格や登録情報を確認できない場合は、注意が必要です。

IFAであれば金融商品仲介業者としての登録番号、FPであればCFPやAFPなどの資格を持っているはずです。

金融商品仲介業者の登録状況は、金融庁のウェブサイトで確認できます。登録されていない業者から金融商品を購入することは違法行為に該当する可能性があります。

相談先のウェブサイトや名刺に、資格情報や登録番号が記載されているか確認しましょう。記載がない場合は、直接質問して確認することをおすすめします。

また、過去に行政処分を受けていないかも確認ポイントです。金融庁のウェブサイトでは、行政処分情報も公開されています。

信頼できる相談先を選ぶために、事前の確認を怠らないようにしましょう。

無料で相談できる窓口まとめ

NISAについて無料で相談できる窓口がいくつかあります。

費用をかけずに基本的な情報を得たい場合や、初めての相談で不安な場合は、まず無料窓口を利用してみるのも良いでしょう。ここでは主な無料相談窓口を紹介します。

日本証券業協会のNISA相談コールセンター

日本証券業協会では、NISAに関する質問や相談に対応するため、専用のコールセンターを設置しています。

制度の基本的な仕組みや手続きについて、無料で相談できます。

日本証券業協会:NISA相談コールセンター

電話番号は0570-023-104で、受付時間は平日9時~17時です(祝日および年末年始を除く)。

NISAの基本的な疑問や、制度改正に関する質問などに対応してくれます。

ただし、個別の商品選びや具体的な投資判断についてのアドバイスは行っていません。また、個人の方からの相談を優先しているため、証券会社などの業者からの利用は控えるよう呼びかけています。

制度について分からないことがある場合や、金融機関から説明を受けた内容を確認したい場合に利用すると良いでしょう。

金融庁の相談窓口

金融庁では「金融サービス利用者相談室」を設置しており、NISAを含む金融商品全般の相談を受け付けています。

電話・FAX・ウェブサイトから相談できます。

金融庁:金融サービス利用者相談室

電話番号は0570-016811(IP電話からは03-5251-6811)で、受付時間は平日10時~17時です。

金融機関とのトラブルに関するアドバイスや、他機関の紹介なども行っています。

ただし、あっせん・仲介・調停は行っていません。個別トラブルについては、話を伺った上で論点の整理や他機関の紹介などのアドバイスを提供しています。

金融商品に関する一般的な質問や、金融機関の対応に疑問を感じた場合などに利用できます。相談内容は録音され、金融行政の参考資料として活用されます。

各証券会社・銀行の無料相談

多くの証券会社や銀行では、NISA口座開設前の無料相談を実施しています。

店舗での対面相談だけでなく、オンライン相談や電話相談に対応しているところも増えています。

大手ネット証券では、チャットやメールでの問い合わせにも対応しています。基本的な質問であれば、24時間受け付けているチャットボットも便利です。

ただし、金融機関の相談窓口では、自社の商品を中心に案内される傾向があります。他社商品との比較情報は得にくいため、複数の金融機関で話を聞いて比較することをおすすめします。

口座開設を検討している金融機関があれば、まずはそこで説明を聞いてみるのも良いでしょう。実際の取引画面や取扱商品を確認できるメリットもあります。

IFA・FPの初回無料相談

多くのIFAやFPは、初回相談を無料で実施しています。

初回相談では、ヒアリングを中心に行い、大まかな方針や提案の方向性を確認します。

初回相談の時間は30分~90分程度が一般的です。この時間で相談先との相性や、アドバイザーの専門性を確認できます。

ただし、2回目以降の相談や具体的なサポートには費用がかかる場合があります。料金体系は相談先によって異なるため、初回相談時に確認しておきましょう。

初回無料相談を複数の相談先で受けて、比較検討するのも有効な方法です。それぞれの提案内容や対応を比べることで、自分に合った相談先を見つけられます。

相談後にやるべきこと

NISA相談を受けた後、そのままにしておくのはもったいないです。

相談内容を整理し、次のアクションにつなげることが大切です。ここでは相談後に行うべき3つのステップを紹介します。

相談内容を整理して記録する

相談後はできるだけ早く、相談内容をノートやメモアプリに記録しておきましょう。

提案された商品名、手数料、リスク、メリット・デメリットなどを整理します。

相談時に受け取った資料やパンフレットも、整理して保管しておきます。後で見返したときに、どの相談先からもらったものか分かるように、日付と相談先名を記入しておくと便利です。

疑問に思った点や、もっと詳しく聞きたいと感じた点もメモしておきましょう。次回の相談時や、他の相談先に聞く際の参考になります。

相談を受けた印象や、アドバイザーの対応についても記録しておくと、後で比較検討する際に役立ちます。「説明が分かりやすかった」「質問に丁寧に答えてくれた」など、感じたことを書き留めておきましょう。

複数の相談先を比較検討する

一つの相談先だけで決めるのではなく、複数の相談先で話を聞いて比較することをおすすめします。

異なる視点からのアドバイスを聞くことで、より適切な判断ができます。

比較する際は、提案内容だけでなく、手数料、サポート体制、アドバイザーとの相性なども総合的に評価しましょう。最も手数料が安い相談先が、必ずしも最適とは限りません。

各相談先の提案内容を表にまとめると、比較しやすくなります。商品名、手数料、リスク、期待リターン、サポート内容などを項目ごとに整理してみましょう。

セカンドオピニオンとして、別の専門家に意見を求めるのも有効です。「他の相談先でこのような提案を受けたのですが、どう思いますか」と率直に聞いてみましょう。

具体的なアクションプランを立てる

相談内容を整理し、比較検討が終わったら、具体的なアクションプランを立てましょう。

いつまでに何をするのか、スケジュールを明確にします。

まず、NISA口座を開設する金融機関を決定します。必要書類を準備し、口座開設の手続きを進めましょう。

オンラインで申し込める金融機関なら、最短翌営業日で口座開設できます。

次に、購入する商品と投資金額を決定します。一括投資か積立投資か、毎月いくら投資するかなど、具体的な計画を立てます。

投資開始後は、定期的に運用状況を確認する習慣をつけましょう。年に1~2回程度、ポートフォリオの見直しを行うことをおすすめします。

市場環境の変化やライフステージの変化に応じて、柔軟に対応していくことが大切です。

まとめ

NISAの相談先には、IFA・FP・銀行証券会社・公式窓口の4種類があり、それぞれに特徴があります。

自分の相談内容やニーズに合わせて、最適な相談先を選ぶことが大切です。

相談先を選ぶ際は、中立性・専門性・相談料・取扱商品の幅・継続サポート体制の5つのポイントを確認しましょう。特定の商品を強く勧めてくる相談先や、手数料の説明が不明瞭な相談先は避けるべきです。

相談前には投資目的を明確にし、資産状況を整理しておくことで、より効果的な相談ができます。初回相談は無料の窓口も多いので、複数の相談先で話を聞いて比較検討することをおすすめします。

相談後は内容を整理し、具体的なアクションプランを立てて実行に移しましょう。長期的な視点で資産形成を続けることが、NISA活用の成功につながります。

なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。不安な点があれば、専門家に相談することをおすすめします。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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