SMBC日興証券の特徴と評判|メリット・デメリットを徹底解説

つみたてNISAで投資を始めたものの、確定申告が必要なのか不安に感じていませんか。
投資で利益が出ると税金がかかるため、通常は確定申告が必要になります。
しかし、つみたてNISAは非課税制度のため、原則として確定申告は不要です。
ただし、ETFの分配金受取方法や非課税期間終了後の取扱いなど、一部のケースでは確定申告が必要になる場合があります。
この記事では、つみたてNISAで確定申告が必要になるケースと、実際の手続きの流れを詳しく解説します。
自分のケースに該当するか判断できるフローチャートや、具体的な申告書の記入方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
つみたてNISAは確定申告が不要
つみたてNISAは原則として確定申告が不要です。その理由は、つみたてNISAが少額投資非課税制度として、投資で得た利益が非課税になる制度だからです。通常の投資では、売却益や分配金に対して20.315%の税金がかかり、その税金を納めるために確定申告が必要になります。しかし、つみたてNISAではそもそも納めるべき税金が発生しないため、確定申告も不要になるんですね。
確定申告とは、1年間(1月1日~12月31日)の所得を計算して、所得税や住民税などの金額を確定させる手続きのことです。会社員の場合は毎月の給与から源泉徴収として税金が差し引かれていますが、投資の利益は給与とは別に申告する必要があります。つみたてNISAで得た利益は非課税として扱われるため、この手続きが不要になるわけです。
ただし、一部の例外的なケースでは確定申告が必要になる場合があります。この点については、次のセクションで詳しく解説していきます。
つみたてNISAが確定申告不要な最大の理由は、非課税制度であることです。通常、株式や投資信託で利益を得ると、その利益に対して所得税15.315%と住民税5%の合計20.315%が課税されます。例えば、投資で100万円の利益が出た場合、約20万円を税金として納める必要があるんですね。
しかし、つみたてNISAでは年間120万円までの投資枠内で得た利益が非課税になります。100万円の利益が出ても、その全額を手元に残すことができるわけです。この非課税のメリットは、長期投資において大きな差を生み出します。
非課税制度の恩恵を受けられるのは、2024年から始まった新NISAでは無期限です。旧つみたてNISAでは最長20年間という期限がありましたが、新NISAではずっと非課税で運用を続けることができます。この点も、つみたてNISAが資産形成に適している理由の一つです。
つみたてNISAと特定口座では、確定申告の要否が大きく異なります。特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2種類があり、それぞれ取扱いが異なるんですね。
特定口座(源泉徴収あり)を選択した場合、証券会社が自動的に税金を計算して源泉徴収してくれるため、原則として確定申告は不要です。ただし、他の証券会社の口座と損益通算したい場合や、配当控除を受けたい場合は、確定申告をすることもできます。
一方、特定口座(源泉徴収なし)や一般口座を選択した場合は、自分で確定申告をする必要があります。証券会社が年間取引報告書を作成してくれますが、その内容をもとに確定申告書を作成し、税務署に提出しなければなりません。つみたてNISAなら、こうした手間がかからないのが大きなメリットです。
会社員の方は、年末調整とつみたてNISAの関係が気になるかもしれません。結論から言うと、つみたてNISAは年末調整にも影響しません。年末調整は給与所得者の1年間の所得税を精算する手続きですが、つみたてNISAの利益は非課税のため、会社への報告は一切不要です。
年末調整では、生命保険料控除や住宅ローン控除などの各種控除を申告しますが、つみたてNISAの投資額や利益は申告の対象になりません。また、年末調整時の税額計算にも影響を与えることはないんですね。
ただし、つみたてNISAとは別に、iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入している場合は、年末調整での申告が必要です。iDeCoの掛金は全額所得控除の対象になるため、年末調整で「小規模企業共済等掛金控除」として申告することで、所得税や住民税を軽減できます。つみたてNISAとiDeCoは税制上の取扱いが異なる点に注意しましょう。
確定申告が必要になる3つのケース
つみたてNISAは原則として確定申告不要ですが、一部のケースでは確定申告が必要になる場合があります。ここでは、確定申告が必要になる主な3つのケースを詳しく解説します。自分のケースに該当するかどうか、しっかり確認しておきましょう。
つみたてNISAでETF(上場投資信託)に投資している場合、分配金の受取方法によっては課税対象になることがあります。分配金を非課税で受け取るには、「株式数比例配分方式」を選択する必要があります。それ以外の受取方法を選択すると、NISA口座で保有しているETFの分配金であっても、20.315%の税率で源泉徴収されてしまうんですね。
配当金・分配金の受取方法
株式数比例配分方式(非課税)
配当金領収証方式(課税対象)
登録配当金受領口座方式(課税対象)
個別銘柄指定方式(課税対象)
株式数比例配分方式は、証券会社の口座で配当金や分配金を受け取る方法です。この方式を選択すると、NISA口座で保有している銘柄の配当金・分配金が自動的に証券口座に入金され、非課税の恩恵を受けられます。
一方、「配当金領収証方式」「登録配当金受領口座方式」「個別銘柄指定方式」を選択すると、NISA口座の銘柄であっても課税対象になります。これらの方式では、郵便局や銀行で配当金を受け取ることになり、NISA口座の非課税メリットが失われてしまうわけです。
課税対象となった場合でも、源泉徴収で課税が完了しているため、必ずしも確定申告が必要というわけではありません。ただし、「総合課税により配当控除の適用を受ける場合」や「申告分離課税で譲渡損失の損益通算や繰越控除をする場合」には、確定申告が必要になります。
つみたてNISAでETFに投資している方は、証券会社のサイトで受取方法を確認し、株式数比例配分方式に設定しておくことをおすすめします。
旧つみたてNISAでは、非課税期間が最長20年と定められていました。2024年から始まった新NISAでは非課税期間が無期限になりましたが、旧つみたてNISAで投資した商品は、非課税期間終了後に課税口座(特定口座または一般口座)へ自動的に移管されます。この移管後の取扱いには注意が必要です。
課税口座に移管されると、移管時点の時価が新たな取得価額となります。例えば、当初40万円で購入した投資信託が、20年後に70万円になっていた場合、移管時の70万円が新しい取得価額になるんですね。その後、80万円で売却すると、差額の10万円に対して約20%の税金がかかります。
注意すべきは、移管先の口座によって確定申告の要否が変わることです。特定口座(源泉徴収あり)に移管された場合は、証券会社が自動的に税金を計算して源泉徴収してくれるため、確定申告は原則不要です。しかし、特定口座(源泉徴収なし)や一般口座に移管された場合は、自分で確定申告をする必要があります。
さらに注意が必要なのは、移管時点で価格が下落していた場合です。例えば、当初50万円で購入した投資信託が、非課税期間終了時に30万円に値下がりしていたとします。この場合、移管時の30万円が新しい取得価額になります。その後、40万円で売却すると、差額の10万円が利益とみなされ課税対象になるんですね。当初の購入価格50万円からすると10万円の損失が出ているにもかかわらず、課税されてしまうわけです。
このような事態を避けるためには、非課税期間終了前に売却を検討するか、新NISAの投資枠で買い直すという選択肢もあります。旧つみたてNISAで投資している方は、非課税期間の終了時期を確認し、早めに対応を検討しておきましょう。
会社員などの給与所得者は、通常は年末調整で所得税の納税が完了するため、確定申告は不要です。しかし、つみたてNISA以外の投資を行っている場合や、他の所得がある場合は、確定申告が必要になることがあります。
つみたてNISAの利益は非課税のため、この「20万円以下」の判定には含まれません。しかし、つみたてNISA以外の課税口座で投資を行っている場合、その利益が20万円を超えると確定申告が必要になります。また、副業の収入や不動産所得などがある場合も、確定申告の対象になる可能性があります。
さらに、医療費控除や住宅ローン控除(初年度)、ふるさと納税(ワンストップ特例を利用しない場合)などの控除を受けたい場合も、確定申告が必要です。これらの控除を受けることで、所得税や住民税を軽減できる場合があります。つみたてNISA自体は確定申告不要ですが、他の所得や控除の状況によっては確定申告が必要になることを覚えておきましょう。
つみたてNISAで確定申告が必要かどうか、自分のケースに該当するか判断できるチェックリストをご用意しました。以下の質問に順番に答えていくことで、確定申告の要否を確認できます。
【確定申告の要否チェックリスト】
このチェックリストで「確定申告が必要」と判定された方は、次のセクションで紹介する手続きの流れを参考に、準備を進めましょう。また、「確定申告が必要な場合があります」と判定された方は、税務署や税理士に相談することをおすすめします。
なお、確定申告が不要と判定された場合でも、確定申告をすることで税金の還付を受けられる場合があります。例えば、複数の証券会社で取引している場合、損益通算をすることで税金が戻ってくる可能性があります。ご自身の状況に応じて、確定申告をするかどうか検討してみてください。
つみたてNISAの仕組みと税金の基礎知識
確定申告の話をする前に、つみたてNISAの基本的な仕組みと税金の関係を理解しておくことが大切です。ここでは、つみたてNISAの制度概要と、なぜ確定申告が不要なのかを深く理解していきましょう。
つみたてNISAは、2018年に開始された少額投資非課税制度です。長期・積立・分散投資を後押しするために作られた制度で、特に投資初心者の資産形成を支援することを目的としています。2024年からは新NISA制度が始まり、「つみたて投資枠」として生まれ変わりました。
新NISAのつみたて投資枠では、年間120万円までの投資が可能です。旧つみたてNISAでは年間40万円が上限でしたから、大幅に拡充されたことになります。投資対象は、金融庁が定めた基準を満たす投資信託やETFに限定されており、長期の積立・分散投資に適した商品が選ばれています。
つみたてNISAの特徴は、少額から始められることです。多くの証券会社では、月々100円から積立投資ができます。また、自動的に毎月一定額を積み立てる仕組みなので、投資のタイミングを考える必要がありません。ドルコスト平均法により、価格変動のリスクを抑えながら資産形成ができるんですね。
つみたてNISAの最大のメリットは、運用益が非課税になることです。通常の投資では、売却益や分配金に対して20.315%の税金がかかります。しかし、つみたてNISAではこの税金がゼロになるため、より多くのお金を手元に残すことができます。
例えば、20年間で毎月3万円(年間36万円)を積み立て、年率5%で運用できたとします。元本は720万円(36万円×20年)ですが、運用益を含めた資産総額は約1,233万円になります。この運用益513万円に対して、通常なら約104万円の税金がかかりますが、つみたてNISAなら全額非課税です。
非課税のメリットは、長期投資になればなるほど大きくなります。運用益が再投資されることで複利効果が働き、資産がより大きく成長するからです。税金が引かれないことで、その分も再投資に回せるため、資産形成のスピードが加速します。これが、つみたてNISAが長期の資産形成に適している理由です。
2024年から始まった新NISA制度では、旧つみたてNISAから大きく変更された点がいくつかあります。最も大きな変更点は、非課税保有期間が無期限になったことです。旧つみたてNISAでは最長20年という期限がありましたが、新NISAではずっと非課税で保有し続けることができます。
年間投資枠も拡大されました。旧つみたてNISAでは年間40万円が上限でしたが、新NISAのつみたて投資枠では年間120万円まで投資できます。さらに、成長投資枠(年間240万円)と併用できるため、合計で年間360万円まで非課税で投資することが可能になりました。
非課税保有限度額も大幅に拡充されました。旧つみたてNISAでは最大800万円(40万円×20年)でしたが、新NISAでは1,800万円(うち成長投資枠は最大1,200万円)まで非課税で保有できます。また、新NISAでは売却した分の投資枠が翌年以降に復活するため、より柔軟な運用が可能になりました。
ただし、旧つみたてNISAで投資した商品は、新NISAに移管することはできません。旧つみたてNISAの商品は、非課税期間が終了するまで旧NISA口座で保有し続けることになります。新NISAと旧NISAは別々の制度として並行して運用されるため、両方の制度を理解しておくことが大切です。
口座の種類別
投資を行う口座には、NISA口座、特定口座、一般口座の3種類があります。それぞれの口座で確定申告の要否が異なるため、自分がどの口座を使っているか確認しておくことが重要です。ここでは、口座の種類別に確定申告の要否をまとめて解説します。
NISA口座は非課税口座のため、原則として確定申告は不要です。売却益や分配金が非課税になるため、そもそも納めるべき税金が発生しません。確定申告の手間がかからないのは、NISA口座の大きなメリットの一つです。
ただし、前述のとおり、ETFの分配金受取方法が「株式数比例配分方式」以外の場合や、非課税期間終了後に課税口座へ移管した場合は、確定申告が必要になることがあります。また、NISA口座内で生じた損失は、税務上ないものとみなされるため、他の課税口座の利益と損益通算することはできません。
特定口座は、証券会社が年間取引報告書を作成してくれる口座です。特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2種類があり、確定申告の要否が異なります。
特定口座(源泉徴収あり)を選択した場合、証券会社が自動的に税金を計算して源泉徴収してくれるため、原則として確定申告は不要です。売却益が出るたびに、証券会社が20.315%の税金を差し引いて納税してくれます。ただし、他の証券会社の口座と損益通算したい場合や、配当控除を受けたい場合は、確定申告をすることもできます。
特定口座(源泉徴収なし)を選択した場合は、自分で確定申告をする必要があります。証券会社が作成した年間取引報告書をもとに、確定申告書を作成して税務署に提出します。給与所得者の場合、給与所得や退職所得以外の所得が20万円以下であれば、確定申告を不要とすることもできます(ただし、住民税は要申告)。
| 口座種類 | 確定申告 | 特徴 |
| 特定口座(源泉徴収あり) | 原則不要 | 証券会社が自動的に税金を計算・納税 |
| 特定口座(源泉徴収なし) | 必要 | 年間取引報告書をもとに自分で申告 |
一般口座は、NISA口座や特定口座以外の口座のことです。一般口座では、証券会社が年間取引報告書を作成してくれないため、自分で1年間の譲渡損益を計算して確定申告をする必要があります。
一般口座での取引は、売買の記録を自分で管理し、取得価額や売却価額、手数料などを正確に計算しなければなりません。計算が複雑になるため、投資初心者にはあまりおすすめできません。特別な理由がない限り、特定口座やNISA口座を利用するほうが便利です。
ただし、海外の証券会社で取引している場合や、未公開株式を保有している場合など、特定口座で管理できない商品は一般口座で取引することになります。一般口座を利用する場合は、取引記録をしっかり保管し、確定申告の際に正確に計算できるよう準備しておきましょう。
確定申告が必要な場合の手続きの流れ
つみたてNISAで確定申告が必要になった場合、どのように手続きを進めればよいのでしょうか。ここでは、確定申告の具体的な流れを6つのステップで解説します。初めて確定申告をする方でも、この流れに沿って進めれば安心です。
確定申告をするには、まず必要な書類を揃える必要があります。主な必要書類は以下のとおりです。
年間取引報告書は、証券会社から毎年1月中旬~下旬頃に郵送またはオンラインで交付されます。この書類には、1年間の売買の記録や損益の計算結果が記載されているため、確定申告に必要な情報がすべて含まれています。紛失しないよう、大切に保管しておきましょう。
給与所得者の場合は、勤務先から交付される源泉徴収票も必要です。源泉徴収票には、1年間の給与収入や源泉徴収された税額が記載されています。確定申告書を作成する際に、この情報を転記することになります。
マイナンバーカードを持っている場合は、e-Tax(電子申告)を利用することで、税務署に行かなくても自宅から確定申告ができます。マイナンバーカードがない場合は、通知カードと本人確認書類(運転免許証など)を用意しておきましょう。
必要な書類が揃ったら、確定申告書を作成します。確定申告書には「確定申告書A」と「確定申告書B」がありましたが、2023年分からは様式が統一され、「確定申告書」として一本化されました。投資の利益を申告する場合は、「申告書第三表(分離課税用)」も併せて提出する必要があります。
確定申告書の記入は、以下の順序で進めます。まず、源泉徴収票の情報をもとに、給与所得の金額を記入します。次に、年間取引報告書の情報をもとに、株式等の譲渡所得の金額を申告書第三表に記入します。譲渡所得は、売却価額から取得費や手数料を差し引いた金額です。
複数の証券会社で取引している場合は、それぞれの年間取引報告書の損益を合算して記入します。損益通算をする場合は、利益と損失を相殺した金額を記入しましょう。また、配当控除を受ける場合は、配当所得の金額も記入する必要があります。
記入が終わったら、所得税額を計算します。給与所得と譲渡所得を合算し、各種控除を差し引いた金額に税率をかけて所得税額を算出します。源泉徴収された税額と比較して、納付すべき税額または還付される税額を確認しましょう。計算が複雑な場合は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すると、自動的に計算してくれるので便利です。
e-Tax(電子申告)を利用すると、自宅から確定申告ができるため、税務署に行く手間が省けます。マイナンバーカードとICカードリーダー(またはマイナンバーカード読取対応のスマートフォン)があれば、誰でも利用できます。
e-Taxでの申告手順は以下のとおりです。まず、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセスします。次に、「e-Taxで提出する」を選択し、マイナンバーカードで本人確認を行います。スマートフォンでマイナンバーカードを読み取る場合は、専用のアプリ(マイナポータル)をインストールしておきましょう。
本人確認が完了したら、画面の指示に従って必要な情報を入力していきます。給与所得の情報は源泉徴収票を見ながら、譲渡所得の情報は年間取引報告書を見ながら入力します。入力が終わると、自動的に所得税額が計算され、納付すべき税額または還付される税額が表示されます。
内容を確認したら、電子署名を行って送信します。送信が完了すると、受付番号が表示されるので、控えとして保存しておきましょう。納税が必要な場合は、e-Taxから直接納付することもできますし、振替納税やクレジットカード納付を選択することもできます。還付がある場合は、指定した銀行口座に1~2か月程度で振り込まれます。
つみたてNISAで気をつけたい4つのポイント
つみたてNISAは非課税というメリットがある一方で、いくつか注意すべきポイントもあります。ここでは、つみたてNISA特有の注意点を4つ解説します。これらを理解しておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
つみたてNISAの重要な注意点の一つが、損益通算ができないことです。損益通算とは、同一年内で発生した利益と損失を相殺することで、課税所得を減らす仕組みです。通常の課税口座では、複数の口座で生じた利益と損失を損益通算することができます。
例えば、A証券の特定口座で50万円の利益が出て、B証券の特定口座で30万円の損失が出た場合、確定申告をすることで損益通算ができます。50万円-30万円=20万円が課税対象となり、20万円×20.315%=約4万円の税金を納めることになります。損益通算をしない場合は、50万円×20.315%=約10万円の税金がかかるため、約6万円の節税効果があるわけです。
しかし、NISA口座内で生じた損失は、税務上ないものとみなされます。そのため、NISA口座で損失が出ても、他の課税口座の利益と損益通算することはできません。例えば、NISA口座で30万円の損失が出て、特定口座で50万円の利益が出た場合、特定口座の50万円全額が課税対象になります。NISA口座の損失は、税金の計算上、考慮されないんですね。
この点を考えると、NISA口座では値下がりリスクの低い商品を選ぶことが重要です。長期・積立・分散投資を基本とし、一時的な価格変動に一喜一憂せず、じっくりと資産を育てていく姿勢が大切です。
損益通算と同様に、繰越控除もNISA口座では利用できません。繰越控除とは、損益通算をしてもなお損失が残った場合、その損失を翌年以降3年間繰り越して、翌年以降の利益と相殺できる制度です。
例えば、2024年に課税口座で100万円の損失が出た場合、確定申告をすることでこの損失を翌年以降に繰り越すことができます。2025年に50万円の利益が出た場合、前年の損失100万円と相殺して、2025年の課税所得をゼロにすることができます。残りの損失50万円は、2026年、2027年まで繰り越すことが可能です。
しかし、NISA口座で生じた損失は繰越控除の対象にもなりません。NISA口座で損失が出ても、翌年以降の利益と相殺することはできないわけです。この点も、NISA口座では慎重に商品を選ぶべき理由の一つです。
旧つみたてNISAで投資した商品は、非課税期間終了後に課税口座へ自動的に移管されます。この移管時の取扱いには、いくつか注意すべきポイントがあります。
まず、移管時の時価が新たな取得価額になることです。例えば、当初40万円で購入した投資信託が、非課税期間終了時に70万円になっていた場合、移管時の70万円が新しい取得価額になります。その後、80万円で売却すると、差額の10万円に対して税金がかかります。
逆に、移管時に価格が下落していた場合も注意が必要です。例えば、当初50万円で購入した投資信託が、非課税期間終了時に30万円に値下がりしていた場合、移管時の30万円が新しい取得価額になります。その後、40万円で売却すると、差額の10万円が利益とみなされ課税対象になります。当初の購入価格50万円からすると10万円の損失が出ているにもかかわらず、課税されてしまうんですね。
このような事態を避けるためには、非課税期間終了前に売却を検討するか、新NISAの投資枠で買い直すという選択肢もあります。ただし、新NISAで買い直す場合は、一度売却してから買い直す必要があるため、その間の価格変動リスクがあることに注意しましょう。
ETFに投資している場合、分配金の受取方法を「株式数比例配分方式」に設定しておくことが重要です。それ以外の受取方法を選択すると、NISA口座の銘柄であっても分配金が課税対象になってしまいます。
分配金受取方法の確認は、証券会社のウェブサイトやアプリから行うことができます。多くの証券会社では、「口座管理」や「設定」のメニューから「配当金受取方法」を確認・変更できます。ログイン後、該当ページにアクセスして、現在の設定を確認しましょう。
受取方法を変更する場合は、オンラインで手続きできる証券会社がほとんどです。「株式数比例配分方式」を選択して、変更手続きを完了させます。ただし、複数の証券会社で口座を持っている場合、一つの証券会社で受取方法を変更すると、すべての証券会社でその受取方法が適用される点に注意が必要です。
また、受取方法の変更には、権利確定日までに手続きを完了させる必要があります。権利確定日を過ぎてから変更しても、次の配当金から適用されることになります。早めに確認・変更しておくことをおすすめします。
確定申告が必要なケースで申告を忘れた場合、無申告加算税や延滞税が課される可能性があります。無申告加算税は、本来納めるべき税額に対して、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%が加算されます。また、納付期限の翌日から納付日までの日数に応じて、延滞税も発生します。
もし確定申告を忘れてしまった場合は、できるだけ早く税務署に相談しましょう。期限後申告として受け付けてもらえます。税務署から指摘される前に自主的に申告すれば、無申告加算税が軽減される場合もあります。
つみたてNISAの利益は非課税のため、確定申告書に記載する必要はありません。医療費控除を受けるために確定申告をする場合でも、つみたてNISAの情報を記入する必要はないんですね。
ただし、つみたてNISA以外の課税口座で投資をしている場合は、その損益も併せて申告することができます。医療費控除と投資の損益を同時に申告することで、より正確な税額を計算できます。
証券会社から届く年間取引報告書には、1年間の売買記録や損益の計算結果が記載されています。主な項目は、「譲渡の対価の額(売却価額)」「取得費及び譲渡に要した費用の額」「差引金額(譲渡損益)」です。
NISA口座の取引については、「非課税口座年間取引報告書」が別途交付されます。ただし、NISA口座の取引は非課税のため、確定申告に使用することはありません。課税口座の年間取引報告書のみを確認すればよいでしょう。
確定申告について分からないことがある場合は、税務署に相談することができます。税務署では、確定申告の時期(2月16日~3月15日)に相談窓口を設置しています。事前予約が必要な場合もあるため、税務署のウェブサイトで確認しましょう。
また、国税庁の「税についての相談窓口」では、電話での相談も受け付けています。簡単な質問であれば、電話で解決できる場合もあります。確定申告の時期は混雑するため、早めに相談することをおすすめします。
投資の損益計算が複雑な場合や、事業所得など他の所得がある場合は、税理士に依頼することを検討してもよいでしょう。税理士に依頼すると、正確な申告書を作成してもらえるだけでなく、節税のアドバイスも受けられます。税理士報酬は、確定申告の内容によって異なりますが、一般的に3万円~10万円程度です。
つみたてNISAは非課税制度のため、原則として確定申告は不要です。投資で得た利益が非課税になることで、確定申告の手間がかからず、より多くのお金を手元に残すことができます。これが、つみたてNISAが資産形成に適している大きな理由の一つです。
ただし、ETFの分配金受取方法が「株式数比例配分方式」以外の場合や、非課税期間終了後に課税口座へ移管した場合は、確定申告が必要になることがあります。自分のケースに該当するかどうか、この記事で紹介したチェックリストを使って確認しておきましょう。
また、つみたてNISAでは損益通算や繰越控除ができないという注意点もあります。NISA口座で損失が出ても、他の課税口座の利益と相殺することはできません。この点を理解した上で、長期・積立・分散投資を基本とし、一時的な価格変動に惑わされずに資産形成を続けることが大切です。
確定申告が必要になった場合は、必要な書類を揃えて、e-Taxを活用すれば自宅から手続きができます。分からないことがあれば、税務署や税理士に相談することもできます。正しい知識を持って、安心してつみたてNISAで資産形成を進めていきましょう。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しくは証券会社や税務署にご確認いただくことをおすすめします。
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