NISA口座はどこがいい?選び方とおすすめ証券会社を比較

NISA口座はどこがいい?選び方とおすすめ証券会社を比較

NISA口座を開設したいけれど、どの証券会社を選べばいいか迷っていませんか?

2024年から新しくなったNISA制度では、年間360万円、生涯1,800万円まで非課税で投資できるようになり、資産形成の選択肢が大きく広がりました。

しかし、証券会社によって手数料や取扱商品、ポイント還元率が異なるため、自分に合った証券会社を選ぶことが重要です。

この記事では、NISA口座の選び方から、おすすめの証券会社5社の詳細比較、口座開設後の具体的な使い方まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。適切な証券会社を選ぶことで、手数料を抑えながら効率的に資産形成を進めることができます。

この記事の要約
  • NISA口座は手数料、取扱商品、ポイント還元率で選ぶのがポイント
  • SBI証券・楽天証券・マネックス証券が総合力で優れている
  • 証券会社は銀行よりも商品数が豊富で手数料も安い
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

目次

NISA口座とは?新NISAの基本をおさらい

NISA口座について、まずは基本的な仕組みを確認しておきましょう。2024年から制度が大きく変わったため、以前のNISAとの違いを理解することが大切です。

非課税で投資できる制度

NISA(少額投資非課税制度)は、投資で得た利益が非課税になる国の制度です。通常、株式や投資信託で利益が出ると、約20.315%の税金がかかります。しかし、NISA口座で取引すれば、この税金が一切かかりません。

たとえば、投資で100万円の利益が出た場合、通常の口座では約20万円が税金として引かれますが、NISA口座なら100万円がそのまま手元に残ります。

この非課税メリットは、長期的な資産形成において大きな差を生み出します。

金融庁:NISA特設ウェブサイト

2024年からの新NISAの変更点

最も大きな変更点は、非課税保有期間が無期限になったことです

2024年1月から、NISA制度は大幅にリニューアルされました。以前のつみたてNISAは20年間、一般NISAは5年間という期限がありましたが、新NISAではこの制限がなくなりました。

年間投資枠も大幅に拡大され、つみたて投資枠で年間120万円、成長投資枠で年間240万円、合計で年間360万円まで投資できるようになりました。

生涯の非課税保有限度額は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)となり、より多くの資産を非課税で運用できます。

金融庁:新しいNISA

さらに、売却した場合に非課税枠が翌年以降に復活する「枠の再利用」も可能になりました。これにより、より柔軟な資産運用が実現できます。

つみたて投資枠と成長投資枠の違い

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがあり、両方を併用できます。

つみたて投資枠は、金融庁が認めた長期・積立・分散投資に適した投資信託が対象で、年間120万円まで投資できます。毎月コツコツ積み立てる方法で、投資初心者に向いています。

一方、成長投資枠は、個別株やETF、REITなど幅広い商品に投資でき、年間240万円まで利用可能です。一括投資もできるため、まとまった資金を運用したい方や、個別株に投資したい方に適しています。

どちらか一方だけを使うこともできますし、両方を組み合わせることもできます。

NISA口座の選び方|6つのチェックポイント

NISA口座を開設する証券会社を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。自分の投資スタイルや目的に合った証券会社を選ぶことで、より効率的な資産形成が可能になります。

手数料の安さで選ぶ

手数料は投資のコストに直結するため、最も重要な選択基準の一つです

主要なネット証券では、NISA口座での国内株式売買手数料や投資信託の購入時手数料が無料になっているところが多くなっています。ただし、外国株の取引手数料や為替手数料は証券会社によって異なるため、米国株などに投資する予定がある方は事前に確認しましょう。

投資信託の取扱本数で選ぶ

投資信託の取扱本数が多いほど、自分の投資方針に合った商品を選びやすくなります。

SBI証券や楽天証券は約2,600本以上の投資信託を取り扱っており、業界トップクラスの品揃えです。つみたて投資枠対象の投資信託も200本以上あるため、初心者から上級者まで幅広いニーズに対応できます。

クレカ積立のポイント還元で選ぶ

クレジットカードで投資信託を積み立てると、積立額に応じてポイントが貯まるサービスがあります

マネックス証券では還元率1.1%、楽天証券では最大1.0%、SBI証券では0.5~5.0%(カードの種類による)のポイントが付与されます。

毎月5万円を積み立てた場合、年間で数千円から数万円分のポイントが貯まるため、長期的には大きな差になります。

スマホアプリの使いやすさで選ぶ

スマホアプリの使いやすさは、日々の投資管理に大きく影響します。

楽天証券の「iSPEED」やSBI証券の「SBI証券アプリ」は、直感的な操作性と豊富な機能で高い評価を得ています。保有資産の確認、積立設定の変更、銘柄検索などが簡単にできるため、投資初心者でもストレスなく利用できます。

サポート体制で選ぶ

投資初心者にとって、困ったときに相談できるサポート体制は重要です。

ネット証券でも、電話サポートやチャットサポート、メールサポートを提供しているところが多くあります。松井証券は25歳以下の手数料無料に加えて、丁寧なサポート体制で知られています。初めての投資で不安がある方は、サポートの充実度も確認しましょう。

外国株の取扱いで選ぶ

米国株や中国株など、外国株に投資したい方は、取扱国数や銘柄数を確認しましょう。

SBI証券は9カ国の外国株を取り扱い、米国株だけで約5,000銘柄以上あります。楽天証券やマネックス証券も米国株に強く、人気の米国ETFや個別株を幅広く取り扱っています。成長投資枠で外国株に投資する予定がある方は、この点を重視して選びましょう。

NISA口座におすすめの証券会社5社

ここからは、NISA口座の開設におすすめの証券会社を5社紹介します。それぞれの特徴やメリットを詳しく解説しますので、自分に合った証券会社を見つけてください。

SBI証券|口座数業界最多水準の総合力

SBI証券の画像
項目 内容
口座数 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む)
取引手数料 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。
NISA対応
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点
成長投資枠対象商品 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点)
投資信託 約2,550本 ※2025年3月3日時点
外国株 8カ国/米国株式(5,000銘柄)
取引ツール(PC) HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー
スマホアプリ SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD
提携銀行口座 SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行
ポイント投資・付与 Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立)
口座開設スピード 最短 翌営業日

SBI証券は、口座数約1,500万を誇る国内最大手のネット証券です。投資信託の取扱本数は約2,600本と業界トップクラスで、つみたて投資枠対象の投資信託も約271本と豊富に揃っています。

SBI証券の特徴

NISA口座での国内株式・投資信託の売買手数料が無料

外国株も9カ国に対応し、米国株は約5,000銘柄

IPO取扱実績が年間78銘柄と業界最多水準

Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALマイル、PayPayポイントから選べる

IPO(新規公開株)の取扱実績も年間78銘柄(2024年実績)と主要ネット証券の中でも多い水準で、主幹事実績も年間12社と充実しています。

ポイントサービスも充実しており、Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALマイル、PayPayポイントから選べます。三井住友カードでのクレカ積立では、カードの種類に応じて0.5~5.0%のポイントが貯まります。

取引ツールも豊富で、PC向けの「HYPER SBI 2」やスマホアプリ「SBI証券アプリ」など、初心者から上級者まで使いやすいツールが揃っています。総合力の高さから、どの証券会社を選べばいいか迷ったらSBI証券を選んでおくとよいでしょう。

楽天証券|楽天ポイントが貯まる・使える

楽天証券LP画像
項目 内容
口座数 約12,000,000口座 ※2025年1月時点
取引手数料 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。
NISA対応 〇(新NISA対応)
つみたて投資枠取扱銘柄数 263銘柄 ※2025年4月24日時点
成長投資枠対象商品 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄)
投資信託 約2,550本 ※2025年4月24日時点
外国株 6カ国/米国株式(約4,500銘柄)
取引ツール(PC) マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4
スマホアプリ iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物
提携銀行口座 楽天銀行(マネーブリッジ)
ポイント投資・付与 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>)
口座開設スピード 最短 翌営業日

楽天証券は、楽天グループのネット証券で、口座数は約1,200万を超えています。最大の特徴は、楽天ポイントとの連携です。

楽天証券の特徴

楽天カードでのクレカ積立で最大1.0%のポイント還元

貯まったポイントで投資信託や株式を購入可能

投資信託の取扱本数は約2,550本

日経新聞が無料で読める「日経テレコン(楽天証券版)」が利用可能

投資信託の取扱本数は約2,550本、つみたて投資枠対象は約200本と充実しています。NISA口座での国内株式売買手数料は無料、外国株は6カ国に対応し、米国株は約4,500銘柄を取り扱っています。

スマホアプリ「iSPEED」は直感的な操作性で高い評価を得ており、初心者でも使いやすいと評判です。楽天経済圏を利用している方や、楽天ポイントを貯めたい方には特におすすめです。口座開設も最短翌営業日と迅速で、すぐに投資を始められます。

マネックス証券|クレカ積立の還元率1.1%

マネックス証券のLP画像
項目 内容
口座数 約2,700,000口座 ※2025年2月時点
取引手数料 【取引毎手数料コース】
  • 5万円以下:55円(税込)

  • 5万超~10万円以下:99円

  • 10万超~20万円以下:115円

  • 20万超~50万円以下:275円

  • 50万超~100万円以下:535円

  • 100万超~150万円以下:640円

  • 150万超~3,000万円以下:1,013円

  • 3,000万円超:1,070円

NISA対応 〇(日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(銘柄数は公式サイトで確認)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 中国株 / 投資信託(約1,750本以上)
投資信託 約1,800本(購入時手数料すべて無料)
外国株 2カ国/米国株:約5,000銘柄以上(2025年1月27日時点)
取引ツール(PC) マネックストレーダー / 銘柄スカウター
スマホアプリ マネックス証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ
提携銀行口座 マネックス証券専用銀行口座(詳細は公式サイトで確認)
ポイント投資・付与 マネックスポイント / dポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード オンライン申込で最短翌営業日

マネックス証券は、クレカ積立のポイント還元率が1.1%と業界最高水準なのが最大の魅力です。

マネックス証券の特徴

クレカ積立のポイント還元率が1.1%と業界最高水準

毎月5万円の積立で年間6,600ポイント獲得可能

米国株の取扱銘柄数は約5,000と充実

投資信託の保有残高に応じてdポイントが貯まる

マネックスカードまたはdカードで積み立てると、積立額に応じてマネックスポイントまたはdポイントが貯まります。毎月5万円を積み立てた場合、年間で6,600ポイント(6,600円相当)が貯まる計算です。

投資信託の取扱本数は約1,800本、つみたて投資枠対象は約217本と豊富です。NISA口座での国内株式売買手数料は55円~1,070円(税込)、米国株は全額キャッシュバックされるため実質無料です。

2024年9月からは、投資信託の保有残高に応じてdポイントが貯まるサービスも始まりました。ドコモユーザーや、ポイント還元率を重視する方には特におすすめの証券会社です。口座開設は最短2営業日で完了します。

松井証券|25歳以下は手数料無料

松井証券のLP画像
項目 内容
口座数 約1,670,000口座 ※2025年3月時点
取引手数料 【ボックスレート(1日定額制)】 1日の約定代金合計50万円まで:0円 50万円超:1,000円(税込1,100円)~※25歳以下なら約定代金に関わらず手数料無料
NISA対応 〇(日本株、米国株、投資信託すべて売買手数料無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(銘柄数は公式サイトで確認)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 投資信託(約1,800本以上)
投資信託 約1,900本以上(購入時手数料すべて無料)
外国株 米国株:約4,900銘柄(2025年4月23日時点)
取引ツール(PC) ネットストック・ハイスピード(無料)
スマホアプリ 日本株アプリ / 投信アプリ / 米国株アプリ(すべて無料)
提携銀行口座 MATSUI Bank(松井証券専用銀行)
ポイント投資・付与 松井証券ポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード 最短即日(スマートフォンによるオンライン申込)

松井証券は、25歳以下の方の国内株式売買手数料が無料になる独自のサービスを提供しています。

松井証券の特徴

25歳以下は国内株式売買手数料が完全無料

26歳以上でも1日50万円までなら手数料無料

投資信託の取扱本数は約1,900本

サポート体制が充実し、初心者向けコンテンツも豊富

現物取引・信用取引ともに、25歳以下なら取引金額に関わらず手数料がかかりません。また、26歳以上でも1日の約定代金が50万円までなら手数料無料です。

投資信託の取扱本数は約1,900本、つみたて投資枠対象は約250本と充実しています。米国株は約4,900銘柄を取り扱っており、外国株投資にも対応しています。IPOの取扱実績は年間54銘柄(2024年実績)と、主要ネット証券の中でも多い水準です。

サポート体制も充実しており、電話サポートやチャットサポートが利用できます。投資初心者向けのコンテンツも豊富で、投資の基礎から学べる環境が整っています。口座開設は最短即日と迅速で、すぐに取引を始めたい方にも便利です。

若年層の方や、少額から投資を始めたい方、手厚いサポートを求める方におすすめの証券会社です。

三菱UFJeスマート証券|三菱UFJグループの安心感

三菱UFJ eスマート証券のLP画像
項目 内容
口座数 約1,800,000口座 ※2025年2月時点
取引手数料 【ワンショット手数料コース】 約定代金5万円以下:55円(税込) 約定代金50万円超:1,070円(税込)【一日定額手数料コース】 1日100万円まで:0円 1日300万円まで:2,750円(税込) 以降300万円ごとに:2,750円(税込)加算
NISA対応 〇(日本株・米国株・投資信託の売買手数料が無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 251銘柄(2025年4月時点)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 投資信託(1,155銘柄)
投資信託 約1,853本(購入時手数料すべて無料)
外国株 米国株:約1,050銘柄(2025年4月時点)
取引ツール(PC) kabuステーション / 銘柄スカウター
スマホアプリ 三菱UFJ eスマート証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ
提携銀行口座 三菱UFJ銀行 / auじぶん銀行
ポイント投資・付与 Pontaポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード 最短翌営業日(スマートフォンによるオンライン申込)

三菱UFJeスマート証券(旧auカブコム証券)は、三菱UFJフィナンシャル・グループの一員で、大手金融グループの安心感があります。

三菱UFJeスマート証券の特徴

三菱UFJグループの安心感と信頼性

auユーザーは「auマネ活プラン」で最大3.0%のポイント還元

NISA口座開設で一般・特定口座の手数料が最大5%割引

投資信託の取扱本数は約1,800本

投資信託の取扱本数は約1,800本、つみたて投資枠対象は約250本と充実しています。手数料は、ワンショット手数料コースで現物取引55円~4,059円、一日定額手数料コースなら100万円以下は無料です。

auユーザーには特にメリットが大きく、「auマネ活プラン」に加入すると、ポイント還元率が最大3.0%(12か月限定)になります。NISA口座を開設すると、一般・特定口座の現物株式取引手数料が最大5%割引になる「NISA割」も提供しています。

米国株は約1,050銘柄を取り扱い、IPOの取扱実績は年間20銘柄(2024年実績)です。口座開設は3~5営業日で完了します。大手金融グループの安心感を重視する方や、auユーザーにおすすめの証券会社です。

証券会社5社の比較表|一覧でチェック

ここまで紹介した5社の主要スペックを一覧表でまとめました。手数料、取扱商品、ポイントサービスなどを比較して、自分に合った証券会社を選びましょう。

証券会社 投資信託本数 つみたて投資枠対象 国内株式手数料(NISA) クレカ積立還元率 外国株対応国 口座開設日数
SBI証券 約2,600本 約271本 無料 0.5~5.0% 9カ国 最短翌営業日
楽天証券 約2,550本 約200本 無料 最大1.0% 6カ国 最短翌営業日
マネックス証券 約1,800本 約217本 55円~1,070円 1.1% 2カ国 最短2営業日
松井証券 約1,900本 約250本 25歳以下無料、50万円/日まで無料 1カ国 最短即日
三菱UFJeスマート証券 約1,800本 約250本 一日定額100万円以下無料 最大3.0%(条件あり) 1カ国 3~5営業日

この表を見ると、総合力ではSBI証券と楽天証券が優れており、クレカ積立の還元率ではマネックス証券が有利です。若年層には松井証券、auユーザーには三菱UFJeスマート証券がおすすめです。自分の投資スタイルや重視するポイントに合わせて選びましょう。

銀行と証券会社どちらで開設する?|違いを比較

NISA口座は銀行でも開設できますが、証券会社と銀行ではサービス内容に大きな違いがあります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った金融機関を選びましょう。

取扱商品の違い

最も大きな違いは、取り扱える商品の種類です。

銀行では投資信託のみが対象で、個別株やETF、REITなどは購入できません。一方、証券会社では投資信託に加えて、国内株式、外国株式、ETF、REITなど幅広い商品を取り扱っています。

成長投資枠で個別株に投資したい方や、配当金や株主優待を受け取りたい方は、必ず証券会社を選ぶ必要があります。投資信託だけで十分という方でも、将来的に投資の幅を広げたくなる可能性を考えると、証券会社の方が柔軟性が高いと言えます。

手数料の違い

手数料面でも証券会社の方が有利です。

主要なネット証券では、NISA口座での国内株式売買手数料や投資信託の購入時手数料が無料になっています。一方、銀行では投資信託の購入時手数料がかかる場合があります。

また、投資信託の信託報酬(保有中にかかる手数料)も、ネット証券の方が低コストの商品を多く取り揃えています。長期的な資産形成では、わずかな手数料の差が大きな影響を与えるため、コスト面は重要な選択基準です。

サポート体制の違い

サポート体制では、銀行の方が対面で相談できる窓口が多いというメリットがあります。投資に不安がある方や、直接相談しながら決めたい方には、銀行の窓口サポートが安心です。

ただし、ネット証券でも電話やチャット、メールでのサポートを提供しており、投資初心者向けのコンテンツも充実しています。対面での相談が必須でなければ、ネット証券のサポートでも十分対応できます。

どちらを選ぶべき?

結論として、投資の選択肢を広げたい方、手数料を抑えたい方、ポイント還元などのお得なサービスを利用したい方には証券会社がおすすめです。特に、つみたて投資枠と成長投資枠の両方を活用したい方は、証券会社一択と言えます。

一方、対面でのサポートを重視する方や、既に取引のある銀行で一元管理したい方は、銀行でNISA口座を開設するのも選択肢の一つです。ただし、将来的に個別株投資を考えている場合は、最初から証券会社を選んでおく方が、後々の口座変更の手間が省けます。

NISA口座の開設方法|3ステップで完了

NISA口座の開設は、オンラインで簡単に手続きできます。ここでは、具体的な開設手順を3つのステップで解説します。

必要な書類を準備する

NISA口座開設に必要な書類

本人確認書類
  • 運転免許証
  • 健康保険証
  • パスポート
  • 住民票
マイナンバー確認書類
  • マイナンバーカード
  • 通知カード
  • マイナンバーが記載された住民票

マイナンバーカードがあれば、本人確認とマイナンバー確認が1枚で済むため、最も便利です。スマホで撮影してアップロードするだけで手続きが完了します。書類を事前に準備しておくことで、スムーズに申し込みを進められます。

オンラインで申し込む

証券会社の公式サイトから、口座開設の申し込みを行います。メールアドレスや氏名、住所、生年月日などの基本情報を入力し、本人確認書類とマイナンバー確認書類をアップロードします。

この際、「NISA口座も同時に開設する」という選択肢があるので、必ずチェックを入れましょう

証券総合口座とNISA口座を同時に申し込むことで、手続きが一度で済みます。申し込み内容を確認し、送信すれば申し込みは完了です。

主要なネット証券では、スマホだけで申し込みが完結する「スマホ完結申込」に対応しています。パソコンがなくても、スマホだけで簡単に口座開設できるため、忙しい方でも隙間時間に手続きできます。

審査完了後に取引開始

申し込み後、証券会社による審査と税務署によるNISA口座の重複確認が行われます。審査には通常1~5営業日程度かかり、問題がなければ口座開設完了の通知がメールで届きます。

口座開設が完了したら、ログインIDとパスワードが発行されるので、証券会社のサイトやアプリにログインしましょう。入金方法を設定し、銀行口座から証券口座に資金を入金すれば、すぐに取引を開始できます。

初回ログイン時には、投資経験や資産状況などの質問に答える必要がある場合があります。これは金融商品取引法に基づく確認で、投資者保護のために行われるものです。正直に回答しても口座開設が拒否されることはほとんどありませんので、安心して答えましょう。

NISA口座開設後の使い方|初めての投資手順

NISA口座を開設したものの、何から始めればいいか分からない方も多いでしょう。ここでは、口座開設後の具体的な投資手順を解説します。

投資信託を選ぶ

投資初心者には、まず投資信託から始めることをおすすめします。投資信託は、プロが複数の株式や債券に分散投資してくれる商品で、少額から始められるのが特徴です。

人気の投資信託には、全世界の株式に分散投資する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や、米国株に投資する「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などがあります。これらは信託報酬(保有中にかかる手数料)が低く、長期投資に適しています。

証券会社のサイトでは、「つみたて投資枠対象」や「人気ランキング」などで絞り込み検索ができます。最初は人気の高い商品から選ぶと失敗が少ないでしょう。商品の詳細ページでは、過去の運用実績や手数料、投資先の内訳などが確認できます。

積立設定をする

投資信託を選んだら、積立設定を行います。積立設定では、毎月の積立金額、積立日、引き落とし方法を指定します。つみたて投資枠を利用する場合、最低100円から設定できる証券会社が多いため、少額から始めることができます。

積立金額は、無理のない範囲で設定しましょう。たとえば、毎月1万円や3万円など、家計に負担がかからない金額から始めるのがおすすめです。クレジットカードで積み立てる「クレカ積立」を設定すると、ポイントが貯まってお得です。

積立日は、給料日の直後に設定すると、自動的に投資に回せるため、貯蓄感覚で続けやすくなります。一度設定すれば、あとは自動的に毎月積み立てが実行されるため、手間がかかりません。

運用状況を確認する

積立を始めたら、定期的に運用状況を確認しましょう。証券会社のアプリやサイトで、現在の評価額、損益、保有銘柄の内訳などが確認できます。

ただし、短期的な値動きに一喜一憂する必要はありません

投資信託は長期保有を前提とした商品なので、一時的に評価額が下がっても、そのまま保有し続けることが大切です。むしろ、価格が下がったときに積み立てを続けることで、平均購入単価を下げることができます。

年に1~2回程度、資産配分を見直すのもよいでしょう。投資環境や自分のライフステージの変化に応じて、積立金額を増やしたり、投資先を変更したりすることで、より効率的な資産形成が可能になります。

NISA口座で気をつけたい5つのこと

NISA口座は税制優遇が受けられる便利な制度ですが、いくつか注意すべき点があります。これらを理解しておくことで、後悔のない投資ができます。

元本割れのリスクがある

NISA口座で投資する株式や投資信託は、元本保証がありません

市場の変動により、投資した金額を下回る可能性があります。特に、短期間で大きな利益を狙おうとすると、リスクも高くなります。

元本割れのリスクを軽減するには、長期・積立・分散投資が有効です。毎月一定額を積み立てることで、価格が高いときも安いときも購入し、平均購入単価を安定させることができます。また、複数の銘柄や資産に分散投資することで、リスクを分散できます。

金融庁:投資の基本

1人1口座しか開設できない

NISA口座は、1人につき1つの金融機関でしか開設できません。複数の証券会社でNISA口座を持つことはできないため、最初の金融機関選びが重要です。

ただし、年に1回、金融機関を変更することは可能です。変更したい年に一度もNISA口座で買い付けをしていなければ、手続きを行うことで翌年から別の金融機関に変更できます。ただし、手続きには時間がかかるため、慎重に選びましょう。

損失は他の口座と相殺できない

NISA口座で発生した損失は、特定口座や一般口座の利益と損益通算(相殺)することができません。また、損失の繰越控除もできないため、税制面でのメリットが受けられません。

たとえば、NISA口座で50万円の損失が出て、特定口座で50万円の利益が出た場合、通常の口座なら損益通算により税金はかかりませんが、NISA口座の損失は相殺できないため、特定口座の利益に対して約10万円の税金がかかります。この点は、NISA口座のデメリットとして理解しておきましょう。

金融機関の変更には時間がかかる

NISA口座の金融機関を変更する場合、手続きに時間がかかります。変更したい年の前年10月1日から変更したい年の9月30日までに手続きを完了する必要があり、書類のやり取りも発生します。

また、変更前の金融機関で保有していた商品は、変更後の金融機関に移管することができません。そのまま保有を続けるか、一度売却して新しい金融機関で買い直す必要があります。頻繁に金融機関を変更するのは手間がかかるため、最初から自分に合った金融機関を選ぶことが重要です。

非課税枠の再利用はできない

NISA口座で商品を売却した場合、その年の非課税枠は復活しません。売却した商品の取得価額分の非課税枠は翌年以降に復活しますが、売却した年内に再利用することはできません。

たとえば、年初に240万円分の株式を成長投資枠で購入し、年の途中で売却した場合、その年はもう成長投資枠を使えません。翌年になれば240万円の枠が復活しますが、短期的な売買を繰り返すと、非課税枠を十分に活用できなくなる可能性があります。NISA口座は長期保有を前提とした制度であることを理解しておきましょう。

よくある質問(Q&A)

よくある質問(Q&A)
NISA口座はいつでも開設できる?

はい、NISA口座はいつでも開設できます。新NISA制度は恒久化されたため、期限を気にする必要はありません。ただし、口座開設の申し込みから実際に取引できるようになるまで、1~5営業日程度かかります。早く投資を始めたい方は、早めに申し込みを済ませましょう。

複数の証券会社で口座開設できる?

いいえ、NISA口座は1人につき1つの金融機関でしか開設できません。SBI証券と楽天証券の両方でNISA口座を持つことはできません。ただし、証券総合口座(通常の口座)は複数の証券会社で開設できるため、NISA口座以外の取引は別の証券会社で行うことも可能です。

途中で金融機関を変更できる?

はい、年に1回、金融機関を変更できます。ただし、変更したい年に一度もNISA口座で買い付けをしていないことが条件です。また、変更前の金融機関で保有していた商品は、変更後の金融機関に移管できないため、そのまま保有を続ける必要があります。変更手続きには時間がかかるため、慎重に検討しましょう。

投資信託と株式どちらがおすすめ?

投資初心者には投資信託がおすすめです。投資信託は、プロが複数の銘柄に分散投資してくれるため、個別株よりもリスクが低く、少額から始められます。特に、全世界株式やS&P500に連動するインデックスファンドは、長期投資に適しています。投資に慣れてきたら、成長投資枠で個別株にも挑戦してみるとよいでしょう。

つみたて投資枠と成長投資枠は併用できる?

はい、つみたて投資枠と成長投資枠は併用できます。たとえば、つみたて投資枠で毎月5万円を投資信託に積み立てながら、成長投資枠で個別株を購入することも可能です。両方を活用することで、年間最大360万円まで非課税で投資できます。

NISA口座で損をしたらどうなる?

NISA口座で損失が出ても、税金がかかることはありません。ただし、損失を他の口座の利益と相殺することもできません。また、損失の繰越控除もできないため、税制面でのメリットは受けられません。NISA口座は利益が出たときに税金がかからないメリットがある一方、損失が出たときのデメリットもあることを理解しておきましょう。

確定申告は必要?

いいえ、NISA口座で得た利益は非課税のため、確定申告は不要です。通常の口座では、年間20万円を超える利益が出た場合に確定申告が必要ですが、NISA口座ではその手間がかかりません。これもNISA口座の大きなメリットの一つです。

まとめ

NISA口座は、投資で得た利益が非課税になるお得な制度です。2024年から始まった新NISAでは、年間360万円、生涯1,800万円まで非課税で投資でき、非課税期間も無期限になりました。

証券会社を選ぶ際は、手数料の安さ、投資信託の取扱本数、クレカ積立のポイント還元率、スマホアプリの使いやすさなどを比較しましょう。総合力ではSBI証券と楽天証券が優れており、クレカ積立の還元率ではマネックス証券が有利です。若年層には松井証券、auユーザーには三菱UFJeスマート証券がおすすめです。

口座開設後は、投資信託の積立設定から始めるのがおすすめです。長期・積立・分散投資を心がけ、短期的な値動きに一喜一憂せず、じっくりと資産を育てていきましょう。

なお、投資には元本割れのリスクがあります。ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、慎重にご検討ください。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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