会社設立のミチシルベ

マイポックス株への投資を検討しているけれど、株価の動きや企業の将来性がよくわからないと感じていませんか。

マイポックスは半導体研磨材を製造する専門メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。

この記事では、マイポックスの株価動向から事業内容、投資指標、業界動向まで、投資判断に必要な情報をわかりやすく解説します。

半導体業界の成長が続く中、マイポックスのような研磨材メーカーの役割はますます重要になっています。

個別銘柄への投資を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

マイポックス（mipox）の株価と企業概要

マイポックス株への投資を考える上で、まず現在の株価と企業の基本情報を理解することが大切です。

ここでは、マイポックスの株価データと企業概要を詳しく見ていきます。

現在の株価と基本データ

マイポックスの株価は400円台から500円台で推移しており、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。

時価総額は約70億円、PER（株価収益率）は9.8倍程度、PBR（株価純資産倍率）は0.83倍、配当利回りは2.06%となっています。

マイポックスは小型株に分類され、出来高は比較的少ない傾向があります。

そのため、売買のタイミングによっては希望する価格で約定しにくい場合もあります。

マイポックスはどんな会社？

マイポックス株式会社は、栃木県鹿沼市に本社を置く研磨関連製品の製造・販売を手掛けている企業です。

1925年にドイツ資本によって顔料と色箔の輸入業者として「独逸顔料合名会社」として創業し、研磨剤事業は1970年に開始しました。

マイポックスは精密研磨剤、特に研磨フィルムの製造・販売ならびに受託研磨、受託コーティング業を行っています。

主な製品は、研磨フィルム、液体研磨剤、研磨関連製品、研磨装置などです。

証券コードと上場市場

マイポックスの証券コードは5381で、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。

2001年2月に株式を店頭公開（後のJASDAQ）し、2013年8月に商号をMipox株式会社に変更しました。

スタンダード市場は、東京証券取引所の市場区分の一つで、基本的な上場維持基準を満たす企業が上場しています。

プライム市場に比べると流動性や時価総額の基準は緩やかですが、上場企業として一定の信頼性があります。

マイポックスの株価チャートを見る｜推移と傾向

株価チャートを見ることで、マイポックス株の値動きの傾向やトレンドを把握できます。

ここでは、日足、週足、月足それぞれのチャートの見方と、出来高から読み取れる情報を解説します。

日足チャートの見方

日足チャートは、1日ごとの株価の動きを表したもので、短期的な値動きを確認するのに適しています。

マイポックス株の日足チャートを見ると、一日の中でも数円から十数円程度の値動きがあることがわかります。

株価が上昇トレンドにあるときは、安値を切り上げながら高値を更新していく動きが見られます。

反対に下降トレンドでは、高値を切り下げながら安値を更新していきます。

週足・月足で見る長期トレンド

週足チャートは1週間単位、月足チャートは1ヶ月単位の株価の動きを表します。

これらは中長期的なトレンドを把握するのに役立ちます。

マイポックス株の長期チャートを見ると、半導体業界の景気循環に連動した値動きが見られます。

半導体市場が好調な時期には株価が上昇し、不況期には下落する傾向があります。

出来高から見る売買の活発度

出来高は、その日に取引された株数を表します。

出来高が多いということは、多くの投資家がその銘柄に注目し、活発に売買していることを意味します。

マイポックスは小型株のため、出来高は大型株に比べて少ない傾向があります。

通常は数万株から十数万株程度の出来高で推移しています。

マイポックスの業績と決算情報

株価は企業の業績に大きく影響されます。

ここでは、マイポックスの最新決算内容と業績推移、今期の業績予想について詳しく見ていきます。

最新決算の内容

2025年3月期第2四半期では、世界的なデータセンター投資が活況を呈し、それに伴い光ファイバーおよびハードディスク市場が好調なため、製品事業ハイテク関連製品の売上高の増加が継続しました。

これらハイテク関連製品は相対的に利益率が高く、営業利益が計画を大幅に上回ったことから、通期連結業績予想を上方修正しました。

売上高・営業利益の推移

マイポックスの業績は、半導体業界やハイテク業界の景気に大きく左右されます。

過去の決算データを見ると、好調な年と不調な年の差が大きいことがわかります。

2022年3月期は半導体市場の好調を受けて大幅な増益となりましたが、2023年3月期は半導体市場の調整局面で減益となりました。

2024年3月期から回復傾向に転じ、2025年3月期は業績予想を上方修正しています。

今期の業績予想

2025年3月期の業績予想は、第2四半期決算で上方修正されています。

光ファイバーやハードディスク関連製品の好調が続くと見込まれており、売上高・営業利益ともに前期を上回る見通しです。

会社側の業績予想は、決算短信や適時開示で確認できます。

マイポックスのIRページでは、決算説明資料も公開されていますので、詳細な情報を知りたい方はそちらもご確認ください。

マイポックスの投資指標を読み解く

投資判断をする上で、PER、PBR、配当利回りなどの投資指標を理解することが重要です。

ここでは、各指標の意味とマイポックスの数値について解説します。

PER（株価収益率）とは？

PER（株価収益率）は、株価が1株当たり利益の何倍になっているかを示す指標です。

計算式は「株価÷1株当たり利益（EPS）」で、株価が割安か割高かを判断する材料になります。

マイポックスのPERは9.8倍程度で、東証スタンダード市場の平均や同業他社と比較すると低い水準です。

一般的にPERが低いほど割安と判断されますが、業績が不安定な企業はPERが低くなる傾向もあります。

PBR（株価純資産倍率）の見方

PBR（株価純資産倍率）は、株価が1株当たり純資産の何倍になっているかを示す指標です。

計算式は「株価÷1株当たり純資産（BPS）」で、企業の資産価値から見た株価の割安性を判断します。

マイポックスのPBRは0.83倍と1倍を下回っています。

PBRが1倍を下回るということは、理論上は会社を解散して資産を分配した方が株主にとって有利という状態です。

配当利回りと配当性向

配当利回りは、株価に対する年間配当金の割合を示す指標です。

マイポックスの配当利回りは2.06%程度で、定期預金の金利と比べると魅力的な水準です。

配当性向は、当期純利益のうち配当金として支払う割合を示します。

配当性向が高すぎると、企業の成長投資に回す資金が不足する可能性があります。

マイポックスの事業内容を深掘り｜強みと将来性

マイポックスがどのような事業を行っているのか、その強みと将来性について詳しく見ていきます。

事業内容を理解することは、投資判断において非常に重要です。

半導体研磨材事業の詳細

マイポックスは精密研磨剤、特に研磨フィルムの製造・販売を行っており、光ファイバーの端面研磨フィルムやシリコンウェーハSiC、GaN等の半導体基板のエッジ、表面研磨剤、受託研磨も手掛けています。

研磨材は、半導体製造において非常に重要な役割を果たします。

シリコンウェーハの表面を平滑にしたり、光ファイバーの端面を精密に研磨したりすることで、製品の品質を高めます。

マイポックスの技術力と競争優位性

マイポックスのコア技術は「塗る」「切る」「磨く」であり、これらを組み合わせて顧客の成功のための付加価値を創造する製品とサービスを提供しています。

ハードディスク基板やサファイア基板の外観検査装置で多くの実績があります。

競争優位性としては、長年の研究開発で培った研磨技術のノウハウ、顧客との密接な関係、グローバルな生産・供給体制が挙げられます。

ニッチな分野で高いシェアを持つことで、安定した収益基盤を築いています。

今後の成長戦略

マイポックスの成長戦略は、ハイテク分野への注力と受託事業の拡大です。

特に、次世代半導体であるSiCやGaN向けの研磨材・研磨サービスに力を入れています。

データセンターの増加に伴う光ファイバーやハードディスクの需要増加も、マイポックスにとって追い風です。

AI関連のインフラ投資が続く限り、関連製品の需要は堅調に推移すると見込まれます。

半導体業界の動向とマイポックス株への影響

マイポックスの業績は半導体業界の動向に大きく影響されます。

ここでは、半導体市場の現状と見通し、研磨材業界の特徴、業界動向が株価に与える影響について解説します。

半導体市場の現状と見通し

2024年の半導体市場は、AI関連投資が世界的に旺盛であり、メモリーや一部ロジック製品の需要が急拡大しているため、2023年と比べ16.0％上昇するとの予測があります。

一方で、AI関連を除くと依然として半導体需要は低調に推移しており、2024年後半での急回復は難しいとされています。

2024年の半導体材料市場は、AI関連半導体の需要増加に伴い、高付加価値製品の販売が好調だったことにより大きく拡大しました。

今後もデータセンターへの旺盛な投資やAI関連を中心とした先端半導体の需要が増加すると期待されています。

研磨材業界の特徴

研磨材業界は、半導体製造に不可欠な材料を供給するニッチな産業です。

参入障壁が高く、技術力のある企業が高いシェアを維持しやすい特徴があります。

半導体製造のCMP工程で用いられる研磨用スラリーは、2024年は前年比10％以上の市場拡大となりました。

AIサーバの伸びにより高度なパッケージ技術が要求されるため、関連材料の出荷が伸びています。

業界動向が株価に与える影響

半導体業界の好不調は、マイポックスの業績と株価に直接的な影響を与えます。

半導体市場が好調な時期には、研磨材の需要が増加し、マイポックスの売上高・利益が増加します。

その結果、株価も上昇する傾向があります。

反対に、半導体市場が不況に陥ると、研磨材の需要が減少し、マイポックスの業績も悪化します。

マイポックス株と類似銘柄を比較

投資判断をする上で、類似銘柄との比較は重要です。

ここでは、マイポックスと同じ研磨材業界の企業との比較を行います。

フジミインコとの比較

フジミインコーポレーテッドは、愛知県清須市に本社を置く世界的大手研磨材メーカーで、半導体シリコンウェハー製造用研磨材で世界トップクラスのシェアを有しています。

フジミインコは半導体研磨材最大手で、半導体・ハイテク分野に強みを持ちます。

時価総額を比較すると、フジミインコは約1,900億円、マイポックスは約70億円と、規模に大きな差があります。

フジミインコは東証プライム市場に上場しており、流動性も高い銘柄です。

富士紡ホールディングスとの比較

富士紡ホールディングスは、繊維事業から化学品事業、不動産事業まで幅広く展開する企業です。

研磨材事業も手掛けていますが、マイポックスやフジミインコのような専業メーカーとは事業構造が異なります。

富士紡HDは事業の多角化により、景気変動のリスクを分散しています。

一方、マイポックスは研磨材事業に特化しているため、半導体市場の好不調の影響を直接受けやすい特徴があります。

投資判断のポイント

類似銘柄と比較した場合、マイポックスの特徴は以下の通りです。

投資判断のポイントとしては、半導体市場の見通し、マイポックスの業績動向、競合他社との比較、投資指標の水準などを総合的に判断することが重要です。

マイポックス株への投資で気をつけたいこと

個別株投資にはさまざまなリスクがあります。

ここでは、マイポックス株への投資で特に注意すべきリスクについて解説します。

株価変動リスク

株価は日々変動し、投資元本が保証されているわけではありません。

マイポックス株は小型株のため、大型株に比べて株価の変動が大きい傾向があります。

特に、決算発表や業績の上方修正・下方修正などのニュースがあると、株価が大きく動くことがあります。

短期間で10%以上変動することも珍しくありません。

流動性リスク（売買のしやすさ）

マイポックス株は出来高が少ない傾向があり、売買のタイミングによっては希望する価格で約定しにくい場合があります。

これを流動性リスクといいます。

出来高が少ない銘柄では、大口の売買注文が入ると株価が大きく動くことがあります。

また、急いで売却したい時に買い手が見つからず、不利な価格で売却せざるを得ない状況も考えられます。

業界の景気循環リスク

半導体業界は景気循環が大きい産業であり、好況と不況を繰り返します。

マイポックスの業績も、半導体市場の動向に大きく影響されます。

半導体市場が不況に陥ると、研磨材の需要が減少し、マイポックスの売上高・利益が大幅に減少する可能性があります。

過去の業績推移を見ても、好調な年と不調な年の差が大きいことがわかります。

個別銘柄投資の注意点

個別銘柄への投資は、投資信託やETFへの投資に比べてリスクが高くなります。

1つの企業の業績や株価に依存するため、その企業に何か問題が発生すると大きな損失を被る可能性があります。

マイポックスのような小型株への投資は、特にリスクが高いと言えます。

企業規模が小さいため、経営環境の変化や競合他社の動向によって業績が大きく変動する可能性があります。

よくある質問（Q&A）

マイポックス株への投資に関して、よくある質問とその回答をまとめました。

マイポックスの株はどこで買えますか？

マイポックス株は、証券会社を通じて購入できます。

SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券などの主要ネット証券で取引可能です。

証券口座を開設し、証券コード5381で検索すれば購入できます。

NISA口座での購入も可能ですので、非課税メリットを活用することもできます。

マイポックス株は買い時ですか？

買い時かどうかは、投資家それぞれの投資目的やリスク許容度によって異なります。

現在の投資指標（PER、PBR）は割安な水準にあり、業績も回復傾向にあります。

ただし、半導体市場の動向には不透明感もあり、短期的な株価変動のリスクもあります。

ご自身で企業の情報を確認し、投資判断を行ってください。

マイポックスの配当金はいつもらえますか？

マイポックスの配当金は、年1回の期末配当が基本です。

決算期は3月末で、配当金の支払いは6月頃になります。

配当金を受け取るには、権利確定日（3月末）に株主名簿に記載されている必要があります。

権利付き最終日までに株を購入すれば、配当金を受け取る権利が得られます。

株価が下がった時はどうすればいいですか？

株価が下がった時の対応は、下落の理由と投資目的によって異なります。

一時的な市場全体の下落であれば、慌てて売却せず保有を続けるという選択肢もあります。

一方、企業の業績悪化や事業環境の悪化が原因であれば、損切りを検討する必要があります。

重要なのは、感情的にならず、冷静に状況を分析することです。

初心者でもマイポックス株に投資できますか？

初心者でも証券口座を開設すれば投資できますが、個別株投資は投資信託に比べてリスクが高いため、十分な知識と準備が必要です。

まずは少額から始め、企業の決算情報や業界動向を定期的にチェックする習慣をつけることをおすすめします。

また、投資資金は余裕資金の範囲内に留め、生活費や緊急時の資金には手をつけないことが重要です。

マイポックスの最新情報はどこで確認できますか？

マイポックスの最新情報は、同社の公式サイトのIRページで確認できます。

決算短信、決算説明資料、適時開示情報などが掲載されています。

また、証券会社の取引ツールや株価情報サイト（Yahoo!ファイナンス、株探など）でも、株価情報やニュースを確認できます。

重要な情報を見逃さないよう、定期的にチェックすることをおすすめします。

まとめ

マイポックスは、半導体研磨材を製造する専門メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。

ハードディスクや光ファイバー向けの研磨フィルムで高いシェアを持ち、次世代半導体向けの研磨サービスも展開しています。

2024年度は光ファイバーやハードディスク関連製品が好調で、業績予想を上方修正しています。

半導体市場の回復傾向や、AI関連のインフラ投資の増加が追い風となっています。

投資指標を見ると、PERやPBRは割安な水準にあり、配当利回りも2%程度あります。

ただし、小型株のため株価変動が大きく、出来高も少ない傾向があります。

マイポックス株への投資を検討する際は、半導体業界の動向、同社の業績推移、競合他社との比較などを総合的に判断することが重要です。

個別株投資にはリスクがあり、特に小型株は株価変動が大きいため、分散投資と長期的な視点が大切です。なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。最新の情報は各証券会社や企業の公式サイトでご確認ください。