IPO初値予想の見方と活用法|当選確率を上げるコツ

IPO初値予想の見方と活用法|当選確率を上げるコツ

IPO投資に興味があるけれど、初値予想の見方がわからず困っていませんか。

IPO初値予想は、新規上場する企業の初値(上場初日の株価)を事前に予測する情報で、投資判断の重要な材料となります。

この記事では、IPO初値予想の基本的な仕組みから具体的な見方、主要な予想サイトの特徴、当選確率を上げるコツまで、IPO投資に必要な情報を網羅的に解説します。

初値予想を正しく理解して活用すれば、利益が出やすいIPO銘柄を見極め、効率的に投資できるようになります。

IPO投資で成功するための第一歩として、ぜひ最後までお読みください。

この記事の要約
  • IPO初値予想はS~D評価で示され、複数サイトを比較することが重要
  • 主幹事証券からの申込と複数口座開設で当選確率を大幅に向上できる
  • 公募割れリスクを理解し、予想が外れる可能性も考慮した投資判断が必要
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

目次

IPO初値予想とは?基本の仕組みを解説

IPO初値予想は、新規上場する企業の株式が上場初日にどの程度の価格で取引されるかを予測する情報です。投資家がIPO銘柄に申し込むべきかどうかを判断する際の重要な材料となります。

初値予想の意味と目的

IPO初値予想とは、新規上場企業の株式が上場初日につける株価(初値)を事前に予測したものです。公募価格(投資家が申し込む際の価格)に対して、初値がどの程度上昇するかを推測します。

初値予想の主な目的は、投資家がIPO銘柄の投資価値を判断することです。初値が公募価格を大きく上回ると予想される銘柄は人気が高く、抽選に当選すれば利益を得られる可能性が高まります。一方、初値が公募価格を下回る「公募割れ」が予想される銘柄は、損失リスクがあるため注意が必要です。

IPO初値予想は、企業の事業内容、成長性、市場環境、需給バランスなど、さまざまな要素を総合的に分析して算出されます。ただし、あくまで予測であり、実際の初値は市場の需給によって変動するため、予想が外れることもあります。

予想サイトの評価基準(S~D)

多くのIPO予想サイトでは、S・A・B・C・Dの5段階評価を用いて初値予想を表示しています。この評価基準は、公募価格に対する初値の上昇率を示すものです。

IPO初値予想の評価基準

S評価:公募価格の2倍以上の初値が予想される最高評価

A評価:公募価格の1.5~2倍程度の初値が期待できる

B評価:公募価格の1.2~1.5倍程度の上昇が見込まれる

C評価:公募価格と同水準から1.2倍程度

D評価:公募割れ(初値が公募価格を下回る)が予想される

評価基準はサイトによって若干異なる場合があります。また、同じ銘柄でもサイトによって評価が異なることがあるため、複数のサイトを比較することが重要です。S評価やA評価の銘柄は人気が高く抽選倍率も上がりますが、当選すれば高いリターンが期待できます。

初値予想が投資判断に役立つ理由

初値予想は、限られた情報の中でIPO銘柄の投資価値を判断するための有力な材料となります。IPO投資では、上場前の企業情報が限定的であり、一般投資家が独自に詳細な分析を行うことは困難です。

初値予想サイトの運営者は、過去の膨大なIPOデータを分析し、企業の事業内容、財務状況、市場環境、需給バランスなどを総合的に評価しています。これらの専門的な分析結果を参考にすることで、投資初心者でも効率的にIPO銘柄を選別できます。

また、初値予想は投資家の期待値を反映しているため、市場の需給動向を把握する指標としても機能します。多くのサイトで高評価を得ている銘柄は、実際に抽選倍率が高くなる傾向があります。初値予想を活用することで、資金効率を考慮した戦略的なIPO投資が可能になります。

IPO初値予想の5つの見方|評価を正しく読み解く

IPO初値予想を正しく活用するためには、評価の見方を理解することが重要です。ここでは、初値予想を読み解く5つのポイントを解説します。

S評価・A評価の銘柄を優先する

IPO投資で利益を得るためには、S評価やA評価の銘柄を優先的に狙うことが基本戦略です。これらの高評価銘柄は、公募価格の1.5倍以上の初値が期待できるため、当選すれば高いリターンが見込めます。

S評価の銘柄は、革新的な事業モデルや高い成長性が評価されている企業が多く、初値が公募価格の2倍以上になることも珍しくありません。A評価の銘柄も、安定した業績や市場での需要が見込まれ、1.5~2倍程度の初値上昇が期待できます。

高評価銘柄は人気が集中するため抽選倍率が非常に高くなりますが、複数の証券会社から申し込むことで当選のチャンスを増やすことができます

B評価以下の銘柄も、市場環境によっては予想を上回る初値をつけることがあるため、完全に無視するのではなく、総合的に判断することが大切です。

複数の予想サイトを比較する

初値予想は、複数のサイトを比較することで精度が高まります。1つのサイトだけに頼ると、予想が外れた場合のリスクが大きくなるためです。

主要なIPO予想サイトには、「やさしいIPO株のはじめ方」「96ut.com」「庶民のIPO」「IPOで勝つ株式投資」などがあります。これらのサイトでは、それぞれ独自の分析手法で初値予想を行っており、評価が異なることがあります。

複数サイト比較のポイント

複数サイトで一致してS評価・A評価がついている銘柄は信頼性が高い

サイトによって評価が大きく分かれている銘柄は慎重に判断

各サイトの過去の予想精度も参考にする

読者予想と専門家予想の両方を確認

IPO予想サイトには、運営者による専門家予想と、読者が投票する読者予想の2種類があります。両方を確認することで、より多角的な視点から銘柄を評価できます。

専門家予想は、過去のデータ分析や企業の財務状況、市場環境などを総合的に判断した予想です。一方、読者予想は実際にIPO投資を行っている投資家の集合知であり、市場の期待感や需給バランスを反映しています。

専門家予想と読者予想が一致している銘柄は、市場での評価が安定していると考えられます。逆に、専門家予想は高評価だが読者予想が低い場合、一般投資家の関心が低く、抽選倍率が比較的低い可能性があります。このような銘柄は、当選しやすく利益も期待できる「穴場」となることがあります。

公募価格と仮条件の水準をチェック

IPO銘柄の公募価格と仮条件の水準は、初値予想の重要な判断材料です。仮条件とは、ブックビルディング(需要申告)の際に提示される価格の範囲を指します。

公募価格が仮条件の上限で決定された場合、機関投資家からの需要が強いことを示しており、初値が上昇しやすい傾向があります

逆に、公募価格が仮条件の下限やそれに近い水準で決定された場合、需要が弱く、公募割れのリスクが高まります。

また、仮条件自体の水準も重要です。企業の業績や成長性に対して仮条件が割安に設定されている場合、初値が大きく上昇する可能性があります。目論見書で企業の財務状況や事業計画を確認し、公募価格の妥当性を判断することが大切です。

市場環境(地合い)を考慮する

IPO初値は、個別企業の要因だけでなく、市場全体の環境(地合い)にも大きく影響されます。株式市場が好調な時期は、IPO銘柄も高い初値をつけやすくなります。

市場環境を判断する指標として、直近のIPO銘柄の初値騰落率や、日経平均株価などの主要指数の動向を確認しましょう。地合いが良い時期は、B評価やC評価の銘柄でも予想を上回る初値をつけることがあります。

市場が低迷している時期は、S評価の銘柄でも初値が伸び悩むことがあります。市場環境を考慮した柔軟な投資判断が、IPO投資の成功率を高めます

IPO予想サイトでは、地合いに関する情報も提供していることが多いため、申込前に必ず確認することをおすすめします。

主要IPO予想サイト4選|特徴と使い分け

IPO初値予想を提供する主要サイトには、それぞれ特徴があります。ここでは、代表的な4つのサイトの特徴と使い分けを解説します。

やさしいIPO株のはじめ方

「やさしいIPO株のはじめ方」は、IPO投資初心者向けに分かりやすい解説を提供しているサイトです。初値予想だけでなく、IPO投資の基礎知識や証券会社の選び方など、幅広い情報を網羅しています。

やさしいIPO株のはじめ方の特徴

S~Dの5段階評価に加えて詳細な企業分析を掲載

過去の類似IPOとの比較情報が充実

初心者でも理解しやすい言葉で解説

証券会社ごとのIPO取扱実績や抽選方式の比較情報も豊富

更新頻度も高く、最新のIPO情報を常にチェックできる点も魅力です。IPO投資の基礎から学びたい方は、まずこのサイトから始めるとよいでしょう。

96ut.com(IPO初値予想・読者予想)

「96ut.com」は、読者参加型の予想システムが特徴のIPO予想サイトです。運営者による初値予想に加えて、読者が投票する読者予想を集計し、両方の視点から銘柄を評価できます。

読者予想は、実際にIPO投資を行っている投資家の集合知を反映しており、市場の期待感や需給バランスを把握するのに役立ちます。専門家予想と読者予想を比較することで、より多角的な投資判断が可能になります。

サイトのデザインはシンプルで見やすく、IPOスケジュールや主幹事情報も一覧で確認できます。過去のIPO実績データも豊富に掲載されており、予想精度の検証にも活用できます。読者予想の動向を重視する投資家に特におすすめのサイトです。

庶民のIPO

「庶民のIPO」は、運営者の実体験に基づいたリアルな情報提供が特徴のサイトです。初値予想だけでなく、実際のIPO申込状況や当選実績、利益額なども公開しています。

このサイトの強みは、運営者自身がIPO投資を実践しており、その経験を基にした具体的なアドバイスが得られる点です。どの証券会社からどの銘柄に申し込んだか、結果はどうだったかなど、実践的な情報が豊富に掲載されています。

初値予想の評価基準も明確で、具体的な初値予想価格も提示されています。IPO投資の成功体験や失敗談も率直に公開されており、初心者が陥りがちな失敗を避けるための参考になります

IPOで勝つ株式投資

「IPOで勝つ株式投資」は、詳細な企業分析と過去データの統計分析に基づいた初値予想を提供するサイトです。他のサイトと比較して、より専門的で深い分析内容が特徴です。

このサイトでは、企業の財務状況、事業モデル、市場環境、需給バランスなど、多角的な視点から銘柄を評価しています。過去の類似IPOとの比較や、業種別の初値騰落率の統計データなども充実しており、データに基づいた投資判断が可能です。

初値予想の精度も高く、過去の予想実績も公開されているため、信頼性を確認できます。IPO投資の経験がある程度ある中級者以上の投資家や、より詳細な分析情報を求める方に適しています。複数のサイトを併用する際の、メインの情報源として活用するとよいでしょう。

IPO銘柄の選び方|利益が出やすい銘柄の見極め方

IPO投資で利益を得るためには、初値予想だけでなく、銘柄の本質的な価値を見極めることが重要です。ここでは、利益が出やすいIPO銘柄を選ぶための4つのポイントを解説します。

主幹事証券を確認する

IPO投資において、主幹事証券の確認は非常に重要です。主幹事証券とは、IPOの引受業務を中心的に担当する証券会社のことで、全体の配分株数の大部分を取り扱います。

主幹事証券から申し込むと、配分株数が多いため当選確率が大幅に高まります。副幹事証券と比較すると、10倍以上の差がある場合もあります。IPO予想サイトや企業の有価証券届出書で主幹事証券を確認し、必ずその証券会社から申し込むようにしましょう。

大手証券会社が主幹事を務める銘柄は、企業の信頼性や成長性が高いと判断されている可能性があります。主幹事証券の情報は、IPO予想サイトで簡単に確認できます

企業の事業内容と成長性を分析

IPO銘柄の選定では、企業の事業内容と成長性を理解することが不可欠です。初値予想が高くても、事業モデルが不透明だったり、成長性に疑問がある企業は避けるべきです。

目論見書には、企業の事業内容、業績推移、成長戦略などが詳しく記載されています。特に注目すべきは、売上高と利益の成長率、事業の独自性や競争優位性、市場規模と成長性などです。

注目すべき企業の特徴

革新的な技術やサービスを持つ企業

急成長している市場で事業を展開している企業

調達資金を事業拡大や研究開発に投じる企業

目論見書は専門的な内容も多いですが、IPO予想サイトで要点がまとめられていることが多いため、初心者はそれらを参考にするとよいでしょう。

公募割れリスクの見極め方

IPO投資では、初値が公募価格を下回る「公募割れ」のリスクを見極めることが重要です。公募割れが発生すると、上場初日から損失を抱えることになります。

公募割れしやすい銘柄の特徴:公募価格が割高に設定されている、業績が不安定または赤字が続いている、市場環境が悪化している、親会社の資金調達目的で上場する子会社、ベンチャーキャピタルの保有比率が高い銘柄

IPO予想サイトでD評価がついている銘柄や、複数サイトで評価が低い銘柄は、公募割れのリスクが高いと判断できます。特に市場環境が悪化している時期は、評価の高い銘柄でも公募割れする可能性があるため、慎重な判断が求められます。

日本証券業協会:IPO統計データ

ロックアップ条項をチェック

ロックアップ条項とは、上場前の大株主が一定期間株式を売却できないようにする契約のことです。ロックアップ条項の有無や内容は、IPO銘柄の初値や上場後の株価に影響を与えます。

ロックアップ条項がない、または緩い条件の銘柄は、上場後に大株主が大量に株式を売却する可能性があり、株価が下落するリスクがあります。逆に、厳格なロックアップ条項が設定されている銘柄は、上場後の売り圧力が抑えられるため、株価が安定しやすくなります。

ロックアップ条項の内容は、目論見書の「ロックアップに関する事項」の項目で確認できます。ロックアップ期間は通常90日~180日程度ですが、銘柄によって異なります

IPO投資におすすめの証券会社5社

IPO投資を始めるには、IPO取扱実績が豊富で当選しやすい証券会社を選ぶことが重要です。ここでは、IPO投資におすすめの証券会社5社を紹介します。

SBI証券|IPO取扱数No.1

SBI証券の画像
項目 内容
口座数 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む)
取引手数料 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。
NISA対応
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点
成長投資枠対象商品 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点)
投資信託 約2,550本 ※2025年3月3日時点
外国株 8カ国/米国株式(5,000銘柄)
取引ツール(PC) HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー
スマホアプリ SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD
提携銀行口座 SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行
ポイント投資・付与 Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立)
口座開設スピード 最短 翌営業日

SBI証券は、IPO取扱銘柄数が業界トップクラスで、IPO投資を本格的に行うなら必ず開設しておきたい証券会社です。2024年には78銘柄のIPOを取り扱い、主幹事実績も12社と豊富です

SBI証券の特徴

IPOチャレンジポイント制度:抽選に外れるたびにポイントが貯まり、貯まったポイントで当選確率を上げられる

NISA口座でのIPO投資に対応:当選すれば利益が非課税

投資信託の取扱本数が約2,600本と豊富

口座開設は最短翌営業日

SMBC日興証券|主幹事実績が豊富

SMBC日興証券のLP画像
項目 内容
口座数約400万口座
取引手数料ダイレクトコース:137円~27,500円
総合コース:1,925円〜192,500円
投資信託約1,000本
ミニ株(単元未満株)非対応
NISA対応対応(つみたて投資枠・成長投資枠)
外国株2カ国以上
米国株:約2,200銘柄
IPO取扱実績年間52銘柄(2024年実績)
IPO主幹事件数年間22社(2024年実績)
ポイントサービスVポイント / dポイント
口座開設スピード最短即日
取引ツール(PC)パワートレーダー / BRiSK
スマホアプリSMBC日興証券アプリ

SMBC日興証券は、主幹事実績が非常に豊富な大手証券会社です。2024年には52銘柄のIPOを取り扱い、そのうち22社で主幹事を務めました。主幹事証券は配分株数が多いため、当選確率が大幅に高まります。

SMBC日興証券の抽選方式は、申込株数に応じて抽選口数が増える仕組みです。資金力がある投資家に有利な面がありますが、10%は完全平等抽選で配分されるため、少額投資家にもチャンスがあります。

ダイレクトコース(オンライン取引)を選択すれば、店舗型証券会社としては比較的低コストで取引できます。Vポイントやdポイントが貯まる点も魅力です

マネックス証券|完全平等抽選

マネックス証券のLP画像
項目 内容
口座数 約2,700,000口座 ※2025年2月時点
取引手数料 【取引毎手数料コース】
  • 5万円以下:55円(税込)

  • 5万超~10万円以下:99円

  • 10万超~20万円以下:115円

  • 20万超~50万円以下:275円

  • 50万超~100万円以下:535円

  • 100万超~150万円以下:640円

  • 150万超~3,000万円以下:1,013円

  • 3,000万円超:1,070円

NISA対応 〇(日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(銘柄数は公式サイトで確認)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 中国株 / 投資信託(約1,750本以上)
投資信託 約1,800本(購入時手数料すべて無料)
外国株 2カ国/米国株:約5,000銘柄以上(2025年1月27日時点)
取引ツール(PC) マネックストレーダー / 銘柄スカウター
スマホアプリ マネックス証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ
提携銀行口座 マネックス証券専用銀行口座(詳細は公式サイトで確認)
ポイント投資・付与 マネックスポイント / dポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード オンライン申込で最短翌営業日

マネックス証券は、IPO抽選が完全平等方式で行われる点が最大の特徴です。申込株数や資金量に関係なく、1人1票の平等な抽選が行われるため、少額投資家でも当選のチャンスが平等にあります

2024年には54銘柄のIPOを取り扱っており、取扱数も業界上位です。主幹事実績は少ないものの、副幹事として参加している銘柄が多く、幅広いIPO銘柄に申し込めます。

マネックス証券は、米国株の取扱銘柄数も約5,000銘柄と豊富で、IPO投資と並行して米国株投資を行いたい方にもおすすめです。NISA口座にも対応しており、つみたて投資枠対象の投資信託も約217本と充実しています。

楽天証券|楽天ポイントが貯まる

楽天証券LP画像
項目 内容
口座数 約12,000,000口座 ※2025年1月時点
取引手数料 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。
NISA対応 〇(新NISA対応)
つみたて投資枠取扱銘柄数 263銘柄 ※2025年4月24日時点
成長投資枠対象商品 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄)
投資信託 約2,550本 ※2025年4月24日時点
外国株 6カ国/米国株式(約4,500銘柄)
取引ツール(PC) マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4
スマホアプリ iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物
提携銀行口座 楽天銀行(マネーブリッジ)
ポイント投資・付与 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>)
口座開設スピード 最短 翌営業日

楽天証券は、楽天経済圏を活用している方に特におすすめの証券会社です。2024年には56銘柄のIPOを取り扱い、取扱数は業界トップクラスです。

楽天証券の魅力

取引や資産残高に応じて楽天ポイントが貯まる

貯まったポイントは投資信託の購入に利用可能

楽天カードや楽天銀行と連携でさらにポイントが貯まりやすい

投資信託の取扱本数は約2,550本、米国株も約4,500銘柄と豊富

松井証券|事前入金不要

松井証券のLP画像
項目 内容
口座数 約1,670,000口座 ※2025年3月時点
取引手数料 【ボックスレート(1日定額制)】 1日の約定代金合計50万円まで:0円 50万円超:1,000円(税込1,100円)~※25歳以下なら約定代金に関わらず手数料無料
NISA対応 〇(日本株、米国株、投資信託すべて売買手数料無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(銘柄数は公式サイトで確認)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 投資信託(約1,800本以上)
投資信託 約1,900本以上(購入時手数料すべて無料)
外国株 米国株:約4,900銘柄(2025年4月23日時点)
取引ツール(PC) ネットストック・ハイスピード(無料)
スマホアプリ 日本株アプリ / 投信アプリ / 米国株アプリ(すべて無料)
提携銀行口座 MATSUI Bank(松井証券専用銀行)
ポイント投資・付与 松井証券ポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード 最短即日(スマートフォンによるオンライン申込)

松井証券は、IPO抽選への申込時に事前入金が不要という大きな特徴があります。当選後に入金すればよいため、資金効率が非常に高く、複数の証券会社から同時にIPOに申し込む際に便利です

2024年には54銘柄のIPOを取り扱っており、取扱数も十分です。抽選方式は完全平等方式で、1人1票の公平な抽選が行われます。少額投資家にも当選のチャンスが平等にあります。

25歳以下の投資家は現物取引・信用取引の手数料が無料になる点も魅力です。1日の約定代金50万円までは手数料無料のため、少額取引を中心に行う方にも適しています

IPO投資の始め方|申込から当選までの流れ

IPO投資を始めるための具体的な手順を、ステップバイステップで解説します。初めての方でも、この流れに従えばスムーズにIPO投資を始められます。

証券口座を開設する

IPO投資を始めるには、まず証券口座の開設が必要です。IPO取扱実績が豊富な証券会社を選び、複数の口座を開設することをおすすめします。

1. 申込フォームに必要事項を入力
2. 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)をアップロード
3. 最短即日~数営業日で口座開設が完了

IPO投資では、複数の証券会社から申し込むことで当選確率を大幅に上げることができます。SBI証券、楽天証券、マネックス証券、SMBC日興証券、松井証券など、主要なネット証券の口座を開設しておくとよいでしょう。

IPOスケジュールを確認する

証券口座の開設が完了したら、IPOスケジュールを確認します。IPO予想サイトや各証券会社の公式サイトで、今後上場予定のIPO銘柄と、そのスケジュールを確認できます。

IPOスケジュールには、仮条件の決定日、ブックビルディング期間、公募価格の決定日、抽選日、購入申込期間、上場日などが記載されています。特に重要なのは、ブックビルディング期間です

IPO予想サイトでは、各銘柄の初値予想や主幹事証券の情報も掲載されているため、どの銘柄に申し込むかを判断する材料になります。スケジュールを確認したら、申し込みたい銘柄とブックビルディング期間をカレンダーに登録し、申込を忘れないようにしましょう。

ブックビルディングに参加する

ブックビルディング(需要申告)とは、IPO株式を購入したい投資家が、希望する価格と株数を申告する手続きです。この期間内に申込を行うことで、抽選に参加できます。

ブックビルディングでは、仮条件の範囲内で希望価格を選択します。通常は仮条件の上限価格を選択することが推奨されます。上限価格を選択しないと、公募価格が上限で決定された場合に抽選対象外となる可能性があるためです。

ブックビルディングに参加するには、申込代金を事前に入金する必要がある証券会社が多いですが、松井証券など一部の証券会社では事前入金不要です

抽選結果を確認し購入申込

ブックビルディング期間終了後、公募価格が決定され、抽選が行われます。抽選結果は、各証券会社のマイページや取引ツールで確認できます。メールで通知される証券会社もあります。

当選した場合は、購入申込期間内に正式な購入手続きを行う必要があります。購入申込を忘れると、当選が無効になってしまうため注意が必要です。購入申込期間は通常1~2日程度と短いため、抽選結果が出たらすぐに確認し、手続きを完了させましょう。

補欠当選となった場合は、他の当選者が購入を辞退した場合に繰り上げ当選となる可能性があります。補欠当選の場合も、購入申込を行っておくことをおすすめします。

上場日に売却する

IPO株式を購入できたら、上場日に初値で売却するのが基本的な戦略です。IPO投資の利益の大部分は、初値と公募価格の差額から生まれるためです。

上場日の朝に、保有しているIPO株式の売却注文を出します。初値で確実に売却するためには、成行注文を使用することが一般的です。初値が公募価格を大きく上回っている場合は、利益を確定できます。

企業の成長性や事業内容に魅力を感じる場合は、初値で売却せずに中長期で保有する選択肢もあります。NISA口座で購入した場合は非課税となります

IPO当選確率を上げる4つのコツ

IPO投資で利益を得るためには、まず抽選に当選することが必要です。ここでは、当選確率を高めるための実践的なテクニックを4つ紹介します。

複数の証券口座を開設する

IPO当選確率を上げる最も効果的な方法は、複数の証券会社から同時に申し込むことです。1社だけから申し込むよりも、5社から申し込めば単純計算で当選確率は5倍になります。

複数口座開設のポイント

主要なネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券、SMBC日興証券など)

大手証券会社(野村證券、みずほ証券など)

証券口座の開設や維持に費用はかからない

複数の証券会社から申し込む場合は、資金管理に注意が必要です。事前入金が必要な証券会社では、申込代金を事前に入金する必要があるため、資金効率を考慮して計画的に申し込みましょう。

主幹事証券から申し込む

IPO抽選では、主幹事証券から申し込むことが非常に重要です。主幹事証券は、IPO株式の配分数が圧倒的に多く、副幹事証券と比較して10倍以上の差がある場合もあります。

例えば、あるIPO銘柄の総発行株数が100万株の場合、主幹事証券には60~80万株程度が配分されることがあります。一方、副幹事証券には数万株程度しか配分されないこともあります。

主幹事証券の情報は、IPO予想サイトや企業の有価証券届出書で確認できます。特にSBI証券、SMBC日興証券、野村證券、みずほ証券などは主幹事実績が豊富です

家族名義の口座も活用する

IPO投資では、家族名義の口座を活用することで当選確率をさらに高めることができます。配偶者や成人した子供など、家族それぞれが証券口座を開設し、同じIPO銘柄に申し込むことで、世帯全体の当選確率が上がります。

家族名義の口座を使用する場合は、必ず本人の同意を得て、本人名義の資金で投資を行う必要があります。名義貸しは法律で禁止されているため、注意が必要です

未成年者の口座開設には親権者の同意が必要で、一部の証券会社では未成年口座からのIPO申込ができない場合もあります。家族名義の口座を活用する際は、資金管理が複雑になるため、誰がどの口座でどの銘柄に申し込んだかを記録しておくことをおすすめします。

人気の低い銘柄も狙う

S評価やA評価の人気銘柄だけでなく、B評価やC評価の比較的人気が低い銘柄も狙うことで、当選確率を高めることができます。人気が低い銘柄は抽選倍率が低く、当選しやすい傾向があります。

B評価やC評価の銘柄でも、市場環境が良い時期には予想を上回る初値をつけることがあります。また、初値で多少の利益が出る程度でも、確実に利益を積み重ねることができます。

D評価の銘柄(公募割れが予想される銘柄)は避けるべきです。損失リスクが高く、IPO投資のメリットが失われます

IPO投資で気をつけたい3つのリスク

IPO投資には魅力的なリターンが期待できる一方で、いくつかのリスクも存在します。ここでは、IPO投資を行う際に注意すべき3つのリスクを解説します。

公募割れで損失が出る可能性

IPO投資の最大のリスクは、初値が公募価格を下回る「公募割れ」が発生し、損失を被る可能性があることです。すべてのIPO銘柄が利益を生むわけではなく、一定数の銘柄は公募割れします。

公募割れの主な原因
企業の業績不安、公募価格の割高設定、市場環境の悪化などが原因で発生します
リスクを避けるポイント
IPO予想サイトで高評価を得ている銘柄に絞って申し込む、D評価の銘柄や複数サイトで評価が低い銘柄は避ける

金融庁:投資者保護に関する情報

当選確率が低く資金が拘束される

IPO投資では、人気銘柄の当選確率は非常に低く、数百倍から数千倍の抽選倍率になることも珍しくありません。何度申し込んでも当選しないことが続くと、モチベーションが下がる可能性があります。

また、多くの証券会社では、ブックビルディングに参加する際に申込代金を事前に入金する必要があります。抽選結果が出るまでの数日間、その資金は拘束され、他の投資に使用できません。

資金拘束の問題を軽減するには、松井証券のように事前入金不要の証券会社を活用することが有効です。SBI証券のIPOチャレンジポイント制度を利用すれば、落選してもポイントが貯まり、将来の当選確率を上げることができます

初値予想が外れることもある

IPO初値予想は、あくまで予測であり、必ずしも的中するわけではありません。S評価やA評価の銘柄でも、予想を下回る初値をつけることがあります。

初値予想が外れる主な原因は、市場環境の急変、企業の業績発表、需給バランスの変化などです。特に、上場直前に企業の業績下方修正が発表されたり、市場全体が急落したりすると、初値予想が大きく外れることがあります。

初値予想が外れるリスクに対処するには、複数のIPO予想サイトを比較し、多くのサイトで一致して高評価を得ている銘柄に絞って申し込むことが有効です。初値予想はあくまで参考情報として活用しましょう

IPO投資でよくある質問(Q&A)

IPO投資でよくある質問(Q&A)
IPO投資は初心者でもできる?

IPO投資は、株式投資の初心者でも十分に取り組むことができます。個別株投資のように企業分析や株価チャートの読み方などの専門知識がなくても、IPO予想サイトの情報を参考にすれば、比較的簡単に銘柄を選定できます。

IPO投資の基本的な流れは、証券口座を開設し、IPO予想サイトで高評価の銘柄を確認し、ブックビルディングに申し込むだけです。抽選に当選すれば、上場日に初値で売却することで利益を得られます。

いくらから始められる?

IPO投資は、銘柄によって異なりますが、一般的に10万円~30万円程度から始めることができます。IPO株式の公募価格は数百円から数千円まで幅広く、最低購入単位は通常100株です。

例えば、公募価格が1,000円の銘柄であれば、100株で10万円の資金が必要です。公募価格が3,000円の銘柄であれば、30万円が必要になります。

NISA口座でIPO投資はできる?

はい、NISA口座でIPO投資を行うことができます。NISA口座でIPOに当選し、利益が出た場合、その利益は非課税となるため、通常の課税口座よりも有利です。

2024年から始まった新NISA制度では、つみたて投資枠と成長投資枠の2つがあります。IPO投資は成長投資枠で行うことができます。成長投資枠の年間投資上限は240万円で、複数のIPO銘柄に申し込むことが可能です。

IPO投資の税金はどうなる?

IPO投資で得た利益は、株式の譲渡益として課税されます。税率は20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)です。

特定口座(源泉徴収あり)を利用している場合、利益が出た時点で自動的に税金が差し引かれるため、確定申告は不要です。NISA口座でIPO投資を行った場合、利益は非課税となり、税金はかかりません。

抽選に外れた場合はどうする?

IPO抽選に外れた場合、その銘柄への投資機会は基本的に失われます。ただし、上場後にセカンダリー投資(上場後の市場での購入)を検討することもできます。

抽選に外れた場合の対処法として、SBI証券のIPOチャレンジポイント制度を活用することもおすすめです。落選するたびにポイントが貯まり、貯まったポイントを使うことで将来の当選確率を上げることができます。

セカンダリー投資とは?

セカンダリー投資とは、IPO株式が上場した後に、市場で株式を購入する投資手法です。IPO抽選に外れた場合や、初値が想定より高騰した後に投資機会を狙う方法として活用されます。

セカンダリー投資の戦略として、初値が高騰した後に一時的な調整で株価が下落したタイミングで購入し、その後の株価上昇を狙う方法があります。ただし、セカンダリー投資は通常の株式投資と同じリスクがあります。

複数の証券会社から申し込んでも大丈夫?

はい、複数の証券会社から同じIPO銘柄に申し込むことは全く問題ありません。むしろ、IPO投資で成功するためには、複数の証券会社から申し込むことが推奨されます。

IPO抽選は証券会社ごとに独立して行われるため、複数の証券会社から申し込むことで、当選確率を大幅に高めることができます。例えば、5社から申し込めば、単純計算で当選確率は5倍になります。

国税庁:株式等の譲渡所得等の課税

まとめ

IPO初値予想は、新規上場企業の投資価値を判断するための重要な情報です。S~Dの5段階評価を理解し、複数のIPO予想サイトを比較することで、利益が出やすい銘柄を見極めることができます。

IPO投資で成功するためには、複数の証券会社から申し込むこと、主幹事証券を優先すること、公募割れリスクを理解することが重要です。SBI証券、楽天証券、マネックス証券、SMBC日興証券、松井証券など、IPO取扱実績が豊富な証券会社の口座を開設し、戦略的に申し込むことで当選確率を高めることができます。

IPO投資には魅力的なリターンが期待できる一方で、公募割れのリスクや当選確率の低さなど、注意すべきポイントもあります。初値予想を参考にしながら、企業の事業内容や市場環境を総合的に判断し、慎重に銘柄を選定することが大切です。

なお、投資には元本割れのリスクがあります。IPO初値予想は確実なものではなく、予想が外れる可能性もあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、リスク許容度に合わせて慎重にご検討ください。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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