FX口座開設のやり方|必要書類から取引開始まで

FX口座開設のやり方|必要書類から取引開始まで

FXを始めたいと思っても、口座開設の手順が分からず不安を感じていませんか。

実は、FX口座開設は必要書類を準備すれば最短即日で完了し、すぐに取引を始められます。

本記事では、FX口座開設に必要な書類から審査のポイント、取引開始までの流れを分かりやすく解説します。

初心者の方でも安心して口座開設できるよう、審査に落ちないコツやFX会社の選び方もお伝えします。

この記事を読めば、スムーズにFX取引をスタートできるでしょう。

この記事の要約
  • FX口座開設には本人確認書類とマイナンバー確認書類が必要で、最短即日で完了する
  • 審査では年齢・金融資産・書類の一致が確認され、落ちた場合は別のFX会社に申し込める
  • FX取引にはレバレッジによる損失拡大のリスクがあり、ロスカットの仕組みを理解することが重要
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

FX口座開設とは?|取引を始めるための第一歩

FX口座開設は、外国為替証拠金取引(FX)を始めるために必要な手続きです。FX会社に申し込みを行い、審査を経て口座が開設されると、取引を開始できるようになります。

口座開設の手続きは、スマートフォンやパソコンから簡単に行えます。必要書類を準備すれば、最短即日で取引を始められるFX会社もあります。

FXとは何か

FXとは、外国為替証拠金取引(Foreign Exchange)の略称で、日本円と米ドルなど2つの国の通貨を売買する金融商品です。 証拠金を差し入れて為替相場を予測して売買を行います 。

FXの大きな特徴は、レバレッジという仕組みを使って少額の資金で大きな金額の取引ができることです。例えば、10万円の証拠金で最大250万円分の取引が可能になります。

24時間取引できることや、為替差益とスワップポイント(金利差による利益)の2つの収益機会があることも、FXの魅力です。

価格変動により損失が発生するリスクもあることを理解しておく必要があります。

金融庁:いわゆる外国為替証拠金取引について

口座開設が必要な理由

FX取引を行うには、金融商品取引業者として登録を受けたFX会社で口座を開設する必要があります。これは、投資者保護と取引の安全性を確保するための仕組みです。

FX口座は証拠金を預け入れる口座であり、取引の履歴や損益を管理する役割も果たします。一般的な銀行口座とは異なり、FX取引専用の口座として機能します。

FX会社は顧客から預かった資産を自社の資産と区分して管理することが法律で義務付けられています。万が一FX会社が破綻した場合でも、顧客の資産は保護される仕組みになっています。

開設にかかる時間と費用

FX口座の開設にかかる時間は、本人確認の方法によって異なります。スマホで本人確認(eKYC)を利用すれば、最短即日から翌営業日で口座開設が完了するFX会社が多くなっています。

アップロードや郵送での本人確認の場合は、3~5営業日程度かかることが一般的です。郵送の場合は、書類の到着や返送に時間がかかるため、さらに日数を要する場合があります。

口座開設にかかる費用は、ほとんどのFX会社で無料です。口座維持費も無料のため、開設するだけでコストが発生することはありません。取引を始める際の入金額も、FX会社によっては数千円から可能です。

FX口座開設に必要なもの3つ

FX口座開設には、本人確認書類、マイナンバー確認書類、メールアドレスと銀行口座の3つが必要です。事前に準備しておくことで、スムーズに申し込みを進められます。

書類の不備は審査落ちの原因になるため、申込内容と書類の情報が一致しているか確認することが重要です。特に、引っ越し後に住所変更をしていない場合は注意が必要です。

本人確認書類

本人確認書類は、申込者が本人であることを確認するための書類です。FX会社によって利用できる書類は異なりますが、一般的には以下の書類が認められています。

顔写真付きの本人確認書類は、1点の提出で本人確認が完了する場合が多くなっています。運転免許証やマイナンバーカードが代表的です。

顔写真なしの書類の場合は、2点の提出が必要になることがあります。健康保険証や住民票の写しなどが該当します。ただし、最近では健康保険証を本人確認書類として受け付けないFX会社も増えています。

書類を提出する際は、有効期限内であることを確認してください。住民票の写しや印鑑登録証明書は、発行から6か月以内のものが必要です。

運転免許証・マイナンバーカード

運転免許証は、最も多くのFX会社で利用できる本人確認書類です。表面と裏面の両方を撮影またはスキャンして提出します。住所変更がある場合は、裏面の記載も必ず提出してください。

マイナンバーカードは、本人確認書類とマイナンバー確認書類の両方を兼ねることができるため、非常に便利です。表面が本人確認書類、裏面がマイナンバー確認書類として利用できます。

スマホで本人確認(eKYC)を利用する場合、マイナンバーカードまたは運転免許証があれば、最短即日で口座開設が完了します。書類の文字が鮮明に読み取れるよう、明るい場所で撮影することがポイントです。

パスポート・健康保険証

パスポートは、顔写真ページと住所記載ページの提出が必要です。ただし、2020年2月4日以降に申請されたパスポートには住所記載欄がないため、本人確認書類として利用できないFX会社が増えています。

健康保険証は、被保険者記号・番号をマスキング(塗りつぶし)して提出する必要があります。顔写真がないため、2点目の本人確認書類や補助書類が必要になる場合があります。

外国籍の方は、在留カードまたは特別永住者証明書の提出が必要です。有効期限が1か月以上残っていることを確認してください。

マイナンバー確認書類

FX口座開設には、マイナンバー(個人番号)の提出が法律で義務付けられています。これは、税務当局が取引による利益を正確に把握するための制度です。

マイナンバー確認書類として利用できるのは、マイナンバーカード、通知カード、マイナンバー記載の住民票の写しの3種類です。マイナンバーカードを持っている場合は、裏面を提出すればマイナンバー確認が完了します。

通知カードは、記載内容に変更がない場合のみ利用できます。氏名や住所が変更されている場合は、マイナンバー記載の住民票の写しを取得する必要があります。

マイナンバーの提出を忘れると、口座開設が完了しても取引を始められません。本人確認書類と合わせて、必ず提出するようにしてください。

メールアドレスと銀行口座

メールアドレスは、口座開設の申し込み時に登録します。GmailやYahoo!メールなどのフリーメールアドレスでも問題ありません。審査結果やログイン情報の通知に使用されるため、確実に受信できるアドレスを登録してください。

銀行口座は、FX口座への入金や利益の出金に使用します。本人名義の口座であれば、ほとんどの金融機関の口座を利用できます。ネットバンキングに対応している口座であれば、24時間入金が可能で便利です。

一部のFX会社では、クイック入金サービスに対応している銀行口座を利用すると、入金手数料が無料になる場合があります。事前に対応銀行を確認しておくとよいでしょう。

FX口座開設の流れ|5つのステップで解説

FX口座開設は、申込フォームの入力から取引開始まで、大きく5つのステップに分かれます。各ステップを理解しておくことで、スムーズに手続きを進められます。

スマートフォンから申し込む場合、作業時間は5~10分程度で完了します。パソコンからでも同様の手順で申し込みが可能です。

ステップ1:申込フォームへの入力

FX会社の公式サイトから「口座開設」ボタンをクリックし、申込フォームにアクセスします。氏名、生年月日、住所、電話番号などの基本情報を入力していきます。

職業や年収、金融資産、投資経験なども入力する項目があります。これらは審査の参考情報として使用されますが、正確に入力することが重要です。虚偽の申告は審査落ちの原因になります。

勤務先の情報を入力する欄がある場合もありますが、FX会社から勤務先に在籍確認の電話がかかってくることは基本的にありません。投資家の情報を把握するための項目です。

入力内容は、本人確認書類の記載内容と完全に一致している必要があります。特に氏名、住所、生年月日は1文字でも違うと審査に落ちる可能性があるため、慎重に確認してください。

ステップ2:本人確認書類の提出

申込フォームの入力が完了したら、本人確認書類とマイナンバー確認書類を提出します。提出方法は、スマホで本人確認、アップロード、郵送の3つから選べるFX会社が多くなっています。

最短で口座開設を完了させたい場合は、スマホで本人確認(eKYC)を利用することをおすすめします。スマートフォンのカメラで本人確認書類と自分の顔を撮影するだけで、本人確認が完了します。

書類の撮影時は、文字が鮮明に読み取れるよう、明るい場所で撮影してください。影や反射で文字が読めない場合は、再提出を求められることがあります。

スマホで本人確認(eKYC)

スマホで本人確認は、オンラインで本人確認が完結する方法です。マイナンバーカードまたは運転免許証をスマートフォンのカメラで撮影し、その後、自分の顔を撮影します。

顔認証技術により、本人確認書類の写真と撮影した顔が同一人物であることを確認する仕組みです。郵送物の受け取りが不要なため、最短即日で口座開設が完了します。

撮影時は、画面の指示に従って書類を正面から撮影してください。斜めから撮影したり、書類の一部が切れていたりすると、認証に失敗する可能性があります。

アップロード・郵送での提出

アップロードは、スマートフォンやデジタルカメラで撮影した本人確認書類の画像をウェブサイトから送信する方法です。スマホで本人確認よりも時間はかかりますが、顔写真の撮影が不要なため、抵抗がある方に適しています。

郵送は、本人確認書類のコピーを郵送する方法です。最も時間がかかる方法ですが、インターネットでの書類提出に不安がある方に向いています。簡易書留での郵送が推奨されています。

どの方法を選んでも、書類の記載内容が鮮明に読み取れることが重要です。不鮮明な場合は再提出を求められ、口座開設が遅れる原因になります。

ステップ3:審査

本人確認書類の提出が完了すると、FX会社による審査が始まります。審査では、申込内容と提出書類の整合性、年齢や金融資産などの条件を満たしているかが確認されます。

審査対象は、申し込みフォームに入力した内容に相違や虚偽がないかなどのチェックがメインとなります 。特に入念にチェックされるのは、申請された住所や氏名、年齢と本人確認書類との相違の有無です。

審査にかかる時間は、スマホで本人確認を利用した場合、最短即日から翌営業日で完了するFX会社が多くなっています。アップロードや郵送の場合は、3~5営業日程度かかることが一般的です。

審査は機械的に行われるわけではなく、FX会社の担当者が内容を確認します。土日や祝日は審査が行われないため、週末に申し込んだ場合は翌営業日以降の審査開始となります。

ステップ4:口座開設完了通知

審査が完了すると、口座開設完了の通知が届きます。通知方法は、メールまたは郵送の2種類があります。スマホで本人確認を利用した場合は、メールで通知されることが多くなっています。

メール通知の場合、ログインIDやパスワードがメールに記載されています。すぐにログインして取引を始められるため、最短即日での取引開始が可能です。

郵送通知の場合は、転送不要の簡易書留郵便でログイン情報が送られてきます。本人確認の一環として、申込時に登録した住所に本人が居住していることを確認する意味もあります。

ログイン情報を受け取ったら、すぐにログインして初回パスワードを変更することをおすすめします。セキュリティを高めるため、推測されにくいパスワードに設定してください。

ステップ5:ログインと初回入金

口座開設が完了したら、FX会社の取引ツールにログインします。ログイン後、取引を始めるために証拠金を入金する必要があります。

入金方法は、クイック入金(即時入金)と銀行振込の2種類があります。クイック入金は、インターネットバンキングを利用して即座に入金が反映される方法で、24時間利用でき、手数料も無料のFX会社が多くなっています。

銀行振込は、FX会社の指定口座に振り込む方法です。営業時間外の振込は翌営業日の反映となり、振込手数料も自己負担になることが一般的です。

初回入金額は、FX会社によって異なりますが、数千円から取引を始められるところもあります。無理のない金額から始めて、徐々に慣れていくことをおすすめします。

口座開設の審査で気をつけたいこと

FX口座開設の審査は、クレジットカードのように厳格なものではありませんが、一定の基準を満たす必要があります。審査に落ちる理由を理解しておくことで、スムーズに口座開設を進められます。

審査に落ちた場合でも、その理由はFX会社から開示されることはありません。自分で原因を分析して、対策を講じる必要があります。

審査基準はどうなっている?

FX会社の審査基準は、各社で異なりますが、一般的には以下の項目が確認されます。年齢制限は、多くのFX会社で18歳以上80歳未満となっています。一部の会社では20歳以上としているところもあります。

金融資産については、明確な基準を公表しているFX会社もあります。 GMOクリック証券では、100万円以上の金融資産を持っていることが条件となっています 。ただし、全額を入金する必要はなく、投資に回せる資金があることを示すための基準です。

職業については、証券会社や金融商品取引業者の従業員でないことが条件となっている場合があります。それ以外の職業であれば、主婦や学生、無職でも口座開設は可能です。

投資経験については、未経験であっても審査に落ちることは基本的にありません。FX会社は初心者にも門戸を開いており、未経験者でも問題なく口座開設できます。

審査に落ちる理由

審査で落ちてしまう理由として、申請した内容と本人確認書類の内容が一致していないことが挙げられます 。特に多いのが、引っ越し後に住所変更をしていない免許証を提出してしまうケースです。

金融資産が不足している場合も、審査に落ちる可能性があります。FX会社にとって、取引しない口座は管理コストがかかるため、一定の金融資産を持っていることを条件にしている場合があります。

年齢が基準を満たしていない場合も、審査に落ちます。18歳未満の方や、上限年齢を超えている方は、年齢制限のないFX会社を探す必要があります。

ブラックリストに載っていることが原因で審査に落ちることはありません。FX口座開設では、クレジットカードのような信用情報の照会は行われないため、借金があっても審査には影響しません。

審査に落ちたときの対処法

審査に落ちた場合、まずは落ちた理由を自分で分析することが重要です。申込内容と本人確認書類に相違がなかったか、金融資産の申告が少なすぎなかったかなどを確認してください。

審査基準はFX会社によって異なるので、他のFX会社に口座開設を申し込んでみるのが現実的な選択肢です 。A社で審査に落ちても、B社では問題なく審査を通過する可能性があります。

同じFX会社に再申し込みする場合は、一定期間を空けてから申し込むことをおすすめします。短期間に繰り返し申し込むと、審査に通りにくくなる可能性があります。

金融資産が不足していた可能性がある場合は、少額から取引できるFX会社を選ぶのも一つの方法です。最低取引単位が1,000通貨や100通貨のFX会社であれば、少ない証拠金で取引を始められます。

FX口座開設にかかる日数|最短でいつから取引できる?

FX口座開設にかかる日数は、本人確認の方法によって大きく異なります。最短で取引を始めたい場合は、スマホで本人確認(eKYC)を利用することをおすすめします。

申し込むタイミングも重要です。土日や祝日は審査が行われないため、平日の午前中に申し込むと、その日のうちに審査が完了する可能性が高くなります。

スマホで本人確認の場合

スマホで本人確認を利用した場合、最短即日で口座開設が完了します。多くのFX会社が、申し込みから数時間~翌営業日で審査を完了させています。

例えば、平日の午前中に申し込みを完了させれば、その日の夕方には審査が完了し、ログイン情報がメールで届くことがあります。すぐにログインして入金すれば、その日のうちに取引を始められます。

ただし、申込内容や書類に不備があった場合は、確認のため時間がかかることがあります。正確な情報を入力し、鮮明な書類画像を提出することが、スピーディーな口座開設のポイントです。

アップロード・郵送の場合

アップロードで本人確認書類を提出した場合、3~5営業日程度で口座開設が完了することが一般的です。審査完了後、ログイン情報が郵送で送られてくるため、その分の時間がかかります。

郵送で本人確認書類を提出した場合は、さらに時間がかかります。書類がFX会社に到着するまでに数日、審査に数日、ログイン情報の郵送に数日と、合計で1~2週間程度かかることもあります。

お住まいの地域によっても、郵送にかかる日数は異なります。離島や遠隔地の場合は、さらに時間がかかる可能性があることを考慮してください。

最短即日取引開始の条件

最短即日で取引を始めるためには、以下の条件を満たす必要があります。まず、スマホで本人確認に対応しているFX会社を選ぶことです。すべてのFX会社がeKYCに対応しているわけではありません。

マイナンバーカードまたは運転免許証を準備しておくことも重要です。これらの書類があれば、スマホで本人確認をスムーズに進められます。

平日の午前中に申し込むことで、その日のうちに審査が完了する可能性が高まります。午後や夕方に申し込むと、審査が翌営業日になる場合があります。

申込内容と本人確認書類の情報を完全に一致させることも重要です。1文字でも違いがあると、確認のため時間がかかり、即日での口座開設が難しくなります。

FX会社の選び方|5つのチェックポイント

FX会社は数多く存在し、それぞれに特徴があります。自分に合ったFX会社を選ぶことで、快適に取引を進められます。ここでは、FX会社を選ぶ際の5つのチェックポイントを解説します。

初心者の方は、すべての条件を満たすFX会社を探すのではなく、自分が重視するポイントを明確にして選ぶことをおすすめします。

金融庁登録業者かどうか

外国為替証拠金取引は、金融商品取引法の登録を受けた業者でなければ行うことができません 。無登録業者からの勧誘には十分注意してください。

金融庁登録業者かどうかは、金融庁のウェブサイトで確認できます。「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」のページで、業者名や登録番号を検索できます。

登録業者であれば、顧客資産の分別管理や信託保全が義務付けられており、万が一業者が破綻した場合でも資産が保護されます。安心して取引するために、必ず登録業者を選んでください。

金融庁:いわゆる外国為替証拠金取引について

スプレッドの狭さ

スプレッドとは、通貨ペアの買値と売値の差額のことで、実質的な取引コストになります。スプレッドが狭いほど、取引コストを抑えられます

主要通貨ペア(米ドル/円、ユーロ/円など)のスプレッドは、多くのFX会社で公表されています。米ドル/円のスプレッドが0.2銭~0.3銭程度であれば、業界標準的な水準です。

ただし、スプレッドは相場の状況によって変動することがあります。「原則固定」と表示されていても、早朝や経済指標発表時などは拡大する可能性があることを理解しておいてください。

最低取引単位(1000通貨単位か)

最低取引単位は、1回の取引で売買できる最小の通貨量です。多くのFX会社では1,000通貨単位または10,000通貨単位となっています。

1,000通貨単位で取引できるFX会社であれば、少額の証拠金で取引を始められます。例えば、米ドル/円を1,000通貨取引する場合、必要な証拠金は約6,000円程度です(1ドル=150円、レバレッジ25倍の場合)。

初心者の方は、1,000通貨単位または100通貨単位から取引できるFX会社を選ぶことをおすすめします。少額から始めることで、リスクを抑えながら取引の経験を積めます。

取引ツールの使いやすさ

取引ツールの使いやすさは、快適な取引に直結します。注文の出しやすさ、チャートの見やすさ、操作のシンプルさなどをチェックしてください。

多くのFX会社では、デモ口座を提供しています。デモ口座では、実際の資金を使わずに取引ツールを試せるため、口座開設前に使い勝手を確認することをおすすめします。

スマートフォンアプリの使いやすさも重要です。外出先でも取引したい場合は、スマホアプリが充実しているFX会社を選んでください。アプリのレビューや評価も参考になります。

サポート体制

初心者の方は、サポート体制が充実しているFX会社を選ぶことをおすすめします。電話やチャットでのサポートがあれば、困ったときにすぐに相談できます。

サポートの対応時間も確認してください。24時間サポートを提供しているFX会社であれば、深夜や早朝でも問い合わせができます。FX取引は24時間行えるため、いつでもサポートを受けられると安心です。

教育コンテンツの充実度も重要なポイントです。初心者向けのセミナーや動画教材、マーケット情報などが提供されているFX会社であれば、取引の知識を深めながら成長できます。

FX口座開設後にやること|取引開始までの流れ

FX口座が開設されたら、すぐに取引を始めるのではなく、まずは取引ツールの使い方を確認することをおすすめします。焦らず、段階的に取引に慣れていくことが重要です。

初めての取引では、少額から始めて、徐々に取引量を増やしていくことをおすすめします。いきなり大きな金額で取引すると、予想外の損失を被る可能性があります。

取引ツールへのログイン

口座開設が完了したら、まずは取引ツールにログインします。ログインIDとパスワードは、メールまたは郵送で届いた通知に記載されています。

初回ログイン時は、パスワードの変更を求められることがあります。セキュリティを高めるため、推測されにくいパスワードに変更してください。英数字や記号を組み合わせた8文字以上のパスワードが推奨されます。

ログイン後は、取引ツールの画面構成を確認してください。注文画面、チャート、保有ポジション、証拠金状況などの表示場所を把握しておくと、スムーズに取引を進められます。

初回入金の方法

取引を始めるには、FX口座に証拠金を入金する必要があります。入金方法は、クイック入金と銀行振込の2種類があります。

クイック入金は、インターネットバンキングを利用して即座に入金が反映される方法です。24時間利用でき、手数料も無料のFX会社が多くなっています。対応銀行は、FX会社によって異なるため、事前に確認してください。

銀行振込は、FX会社の指定口座に振り込む方法です。振込手数料は自己負担となり、営業時間外の振込は翌営業日の反映となります。すぐに取引を始めたい場合は、クイック入金を利用することをおすすめします。

初回入金額は、無理のない金額から始めてください。余裕資金で取引することが、FXで長く続けるための基本です。

デモトレードで練習する

多くのFX会社では、デモトレード(デモ口座)を提供しています。デモトレードは、実際の資金を使わずに取引の練習ができるサービスです。

デモトレードでは、実際の為替レートを使って取引の練習ができます。注文の出し方、決済のタイミング、損切りの設定など、取引の基本を学ぶことができます。

ただし、デモトレードと実際の取引では、心理的な負担が大きく異なります。デモトレードでうまくいったからといって、実際の取引でも同じように利益を出せるとは限りません。あくまで操作方法を学ぶためのツールとして活用してください。

初めての注文を出す前に

初めて注文を出す前に、損切りのルールを決めておくことをおすすめします。「含み損が○円になったら決済する」など、明確な基準を設定してください。

レバレッジの設定も重要です。初心者の方は、レバレッジを低めに設定して、リスクを抑えることをおすすめします。実効レバレッジが2~5倍程度になるよう、証拠金と取引量を調整してください。

経済指標の発表時間も確認しておきましょう。米国雇用統計や日銀の金融政策決定会合など、重要な経済指標が発表される時間帯は、相場が大きく変動する可能性があります。初心者のうちは、こうした時間帯の取引は避けることをおすすめします。

FX初心者が知っておきたい基礎知識

FX取引を始める前に、基本的な用語や仕組みを理解しておくことが重要です。ここでは、FX取引で頻繁に使われる4つの重要な用語を解説します。

これらの用語を理解することで、リスクを適切に管理しながら取引を進められます。特にレバレッジとロスカットは、FX取引の根幹に関わる重要な概念です。

レバレッジとは

レバレッジとは、少額の資金で大きな金額分の取引を行うことができる仕組みのことです 。例えば、10万円の証拠金でレバレッジ25倍をかければ、250万円分の取引が可能になります。

個人が店頭FX取引を行う際は、取引金額に対して4%以上の証拠金を差し入れる必要があります(レバレッジに換算すると25倍以下となります) 。これは金融庁の規制により定められています。

レバレッジは大きな利益を狙える一方で、損失も同様に拡大します。レバレッジ25倍で取引している場合、1%の為替変動で証拠金の25%が増減することになります。

初心者の方は、低いレバレッジから始めることをおすすめします。実効レバレッジが2~5倍程度になるよう、十分な証拠金を用意して取引してください。

金融庁:いわゆる外国為替証拠金取引について

スプレッドとは

スプレッドとは、通貨ペアの買値(Ask)と売値(Bid)の差額のことです。この差額がFX会社の収益となり、投資家にとっては実質的な取引コストになります。

例えば、米ドル/円の買値が150.003円、売値が150.000円の場合、スプレッドは0.3銭です。1,000通貨取引する場合、スプレッドによるコストは3円となります。

スプレッドは通貨ペアによって異なります。主要通貨ペア(米ドル/円、ユーロ/円など)はスプレッドが狭く、マイナー通貨ペアはスプレッドが広い傾向があります。

スプレッドは相場の状況によって変動することがあります。早朝や経済指標発表時など、流動性が低下する時間帯はスプレッドが拡大する可能性があることを理解しておいてください。

ロスカットとは

ロスカットとは、保有しているポジションの含み損が一定の証拠金維持率に達した場合に、強制的に自動決済される仕組みのことです 。これは、証拠金を上回る損失を防ぐための安全装置です。

金融商品取引業者は、投資者の損失の拡大を防止するためのロスカットルールを定めます 。ロスカットが執行される証拠金維持率は、FX会社によって異なりますが、50%~100%程度が一般的です。

ただし、相場が急激に変動した場合、ロスカットが間に合わず、証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。ロスカットがあるからといって、損失が証拠金内に収まることが保証されているわけではありません。

ロスカットを避けるためには、証拠金維持率に余裕を持たせることが重要です。証拠金維持率が200%以上になるよう、取引量を調整することをおすすめします。

金融庁:いわゆる外国為替証拠金取引について

スワップポイントとは

スワップポイントとは、2つの通貨の金利差によって発生する利益または損失のことです。高金利通貨を買って低金利通貨を売る場合、スワップポイントを受け取れます。

例えば、日本円(低金利)で米ドル(高金利)を買った場合、ポジションを翌日に持ち越すたびにスワップポイントを受け取れます。逆に、米ドルを売って日本円を買った場合は、スワップポイントを支払うことになります。

スワップポイントは、各国の金利政策によって日々変動します。金利差が縮小すれば、スワップポイントも減少します。場合によっては、受け取りから支払いに転じることもあります。

スワップポイント狙いの長期保有は、為替変動リスクも考慮する必要があります。スワップポイントで利益を得ても、為替レートの変動で大きな損失を被る可能性があることを理解しておいてください。

よくある質問(Q&A)

よくある質問(Q&A)
海外在住でも口座開設できますか?

多くの国内FX会社では、日本国内に居住していることが口座開設の条件となっています。海外在住の方は、口座開設できないことが一般的です。

ただし、一部のFX会社では海外在住者でも口座開設を受け付けている場合があります。また、お住まいの国によっては、FX取引が法律で禁止されている可能性もあるため、事前に確認が必要です。

海外から取引したい場合は、海外FX業者の利用も選択肢の一つですが、日本の金融庁の規制を受けていないため、トラブルが発生した際の保護が十分でない可能性があることを理解しておいてください。

年齢制限はありますか?

多くのFX会社では、18歳以上80歳未満が口座開設の対象となっています。一部のFX会社では、20歳以上としているところもあります。

18歳以上でも、高校生は口座開設できないFX会社が多くなっています。また、18歳・19歳の方は、親権者の同意が必要な場合があります。

上限年齢については、70歳~80歳程度に設定されていることが一般的です。高齢の方については、電話でのヒアリングを実施するFX会社もあります。年齢制限は各社で異なるため、公式サイトで確認してください。

複数のFX口座を持てますか?

複数のFX口座を持つことは可能です。実際に、多くのトレーダーが用途に応じて複数の口座を使い分けています。

例えば、短期取引用と長期保有用で口座を分けたり、取引する通貨ペアによって口座を使い分けたりすることができます。各FX会社の強みを活かした使い分けも有効です。

ただし、複数の口座を管理するには、それぞれの口座の証拠金状況や取引履歴を把握する必要があります。管理が煩雑にならないよう、最初は1~2社から始めることをおすすめします。

FXで借金を抱えることはありますか?

FX取引では、ロスカットの仕組みがあるため、通常は証拠金を大きく上回る損失が発生することは少ないです。ただし、相場が急激に変動した場合、ロスカットが間に合わず、証拠金を上回る損失(追証・不足金)が発生する可能性があります。

例えば、週末に大きなニュースが発生し、週明けの相場が大きく窓を開けて始まった場合、ロスカット水準を大きく超えて決済されることがあります。この場合、不足金が発生し、追加で支払う必要があります。

借金を抱えないためには、レバレッジを低めに設定し、証拠金に余裕を持たせることが重要です。また、週末にポジションを持ち越さないことも、リスク管理の一つの方法です。

主婦や学生でも口座開設できますか?

主婦や学生でも、年齢などの条件を満たしていれば口座開設は可能です。職業が理由で審査に落ちることは基本的にありません。

ただし、金融資産や投資可能資金が少ない場合は、審査に落ちる可能性があります。無職や学生の方でも、ある程度の金融資産があることを示すことが重要です。

年金や株式の配当、アルバイト収入など、何らかの収入源がある場合は、正確に申告してください。収入がゼロよりも、少額でも収入があることを示す方が、審査に通りやすくなります。

税金の申告は必要ですか?

FX取引で得た利益は、雑所得として課税対象となります。給与所得者の場合、年間20万円を超える利益が出た場合は確定申告が必要です。

FXの利益は申告分離課税となり、税率は一律20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)です。他の所得と合算されないため、給与所得が多い方でも税率は変わりません。

損失が出た場合は、確定申告することで3年間の繰越控除が可能です。翌年以降に利益が出た際に、過去の損失と相殺できるため、損失が出た年も確定申告しておくことをおすすめします。

まとめ

FX口座開設は、本人確認書類とマイナンバー確認書類を準備すれば、スマートフォンから簡単に申し込めます。スマホで本人確認を利用すれば、最短即日で取引を開始できるため、すぐにFXを始めたい方に最適です。

審査では、申込内容と本人確認書類の一致、年齢条件、金融資産などが確認されます。審査に落ちた場合でも、別のFX会社に申し込むことで口座開設できる可能性があります。FX会社によって審査基準が異なるため、諦めずに複数の会社を検討してください。

FX会社を選ぶ際は、金融庁登録業者であることを必ず確認してください。その上で、スプレッドの狭さ、最低取引単位、取引ツールの使いやすさ、サポート体制などを比較して、自分に合ったFX会社を選びましょう。

取引を始める前に、レバレッジ、スプレッド、ロスカット、スワップポイントなどの基本用語を理解しておくことが重要です。特にレバレッジとロスカットは、リスク管理の根幹に関わる重要な概念です。初心者の方は、低いレバレッジから始めて、徐々に取引に慣れていくことをおすすめします。

なお、FX取引にはレバレッジによる損失拡大のリスクがあります。相場が急激に変動した場合、証拠金を上回る損失が発生する可能性もあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。余裕資金で取引を行い、無理のない範囲で投資することが、FXで長く続けるための基本です。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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