2244 ETFとは?米国テック20社への投資方法を解説

2244 ETFとは?米国テック20社への投資方法を解説

米国のテクノロジー企業に投資したいけど、個別株は難しそう…そんな悩みを抱えていませんか。

2244 ETFは、米国を代表するテック企業20社に集中投資できる東証上場のETFです。

NVIDIAやTeslaといった話題の企業に、円建てで手軽に投資できるのが大きな魅力なんです。

この記事では、2244 ETFの基本情報から構成銘柄、他のETFとの比較、購入方法まで、投資判断に必要な情報を詳しく解説します。

新NISAの成長投資枠でも購入できるため、税制メリットを活用した資産形成も可能です。

この記事の要約
  • 2244 ETFは米国テック企業20社に集中投資できる東証上場ETF
  • 信託報酬は年0.4125%、新NISA成長投資枠での購入が可能
  • FANG+やQQQより銘柄を絞り込んだ集中投資型のETF
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

2244 ETFとは?|米国テック20社に投資するETF

2244 ETFは、Global X Japanが運用する国内上場のETF(上場投資信託)です。正式名称は「グローバルX US テック・トップ20 ETF」といいます。

このETFの最大の特徴は、米国を代表するテクノロジー関連企業20社に集中投資できる点です。NASDAQに上場する米国の主要テクノロジー企業20社で構成されており、少数精鋭の成長企業に効率的に投資できます。

東証に上場しているため、国内株式と同じように証券会社で購入でき、円建てで取引できるのも大きなメリットです。米国株口座を開設する必要がなく、為替手数料も抑えられます。

2244 ETFの基本情報

2244 ETFの基本的なスペックを確認しておきましょう。銘柄コードは2244、信託報酬は年0.4125%(税込)となっています。

売買単位は1口単位で、2025年12月時点では1口あたり約3,000円前後で購入可能です。少額から投資を始められるのが魅力ですね。

分配金支払基準日は毎年3月24日と9月24日の年2回ですが、実際の分配金は原則として出ていません。

運用会社のGlobal X Japanは、テーマ型ETFを多数手がける資産運用会社です。2023年4月に設定された比較的新しいETFですが、2024年の東証ETF年間パフォーマンスで1位を獲得するなど、高いリターンを記録しています。

純資産総額は約729億円と、設定からの期間を考えれば順調に資金を集めています。東証のマーケットメイク制度の対象銘柄にもなっており、一定の流動性が確保されています。

FactSet US Tech Top 20 Indexに連動

2244 ETFは、「FactSet US Tech Top 20 Index(配当込み、円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すETFです。このベンチマーク指数が、ETFの運用方針を決定しています。

FactSet US Tech Top 20 Indexは、自動化(ロボティクス)、クラウド、コンテンツ/プラットフォーム、eコマース、半導体の5つのサブテーマに属する米国NASDAQ市場上場株式で主に構成されています。

指数の算出方法は、浮動株調整後の時価総額加重方式を採用しており、構成銘柄ウェイトの上限は8%となっています。つまり、特定の1銘柄に偏りすぎない設計になっているわけです。

指数は年2回(6月と12月)に銘柄入れ替えとリバランスが実施されます。市場環境の変化に応じて構成銘柄が見直されるため、常に成長性の高い企業に投資できる仕組みです。

Global X Japan「グローバルX US テック・トップ20 ETF」

2244 ETFの特徴|5つのポイント

2244 ETFには、投資判断の際に知っておきたい5つの重要な特徴があります。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

米国テクノロジー関連20社に集中投資

2244 ETFの最大の特徴は、米国のテクノロジー関連企業20社に絞って投資する集中投資型のETFである点です。

NASDAQ100が100銘柄で構成されているのに対し、2244 ETFはわずか20銘柄に絞り込んでいます。これにより、より成長性の高い企業に集中的に投資でき、高いリターンが期待できる一方で、価格変動も大きくなる傾向があります。

構成銘柄は、時価総額や流動性などの基準でスクリーニングされた、各サブテーマの代表的な企業です。NVIDIAやTesla、Metaといった、世界のテクノロジーをリードする企業が名を連ねています。

信託報酬は年0.4125%

2244 ETFの信託報酬は年0.4125%(税込)です。これは保有期間中に継続的にかかるコストで、運用会社への報酬として信託財産から差し引かれます。

米国株のテクノロジーセクターETFと比較すると、やや高めの水準です。例えば、米国上場のVGT(バンガード・米国情報技術セクターETF)の経費率は0.10%程度ですから、コスト面では米国ETFに軍配が上がります。

ただし、2244 ETFは円建てで取引できるため、為替手数料や米国株口座の維持費用がかかりません。総合的なコストで判断する必要があります。

新NISA成長投資枠で購入できる

2244 ETFは新NISA制度の成長投資枠の対象商品です。これは投資家にとって大きなメリットですね。

新NISAの成長投資枠では、年間240万円まで投資でき、運用益が非課税になります。通常、株式やETFの売却益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座なら税金がかかりません。

例えば、100万円投資して150万円になった場合、通常の課税口座では約10万円の税金がかかりますが、NISA口座なら50万円の利益がまるまる手元に残ります。長期投資を考えているなら、NISA口座での購入を検討する価値があります。

金融庁「新しいNISA」

円建てで手軽に米国株投資

2244 ETFは東証に上場しているため、円建てで米国テクノロジー企業に投資できるのが大きな魅力です。

米国株に直接投資する場合、米国株口座の開設が必要で、ドルへの両替時に為替手数料がかかります。証券会社にもよりますが、片道0.25円程度の為替手数料が一般的です。

一方、2244 ETFなら国内株式と同じ感覚で購入でき、為替の両替手続きも不要です。

ただし、ETFの基準価額自体は米国株の価格と為替レートの影響を受けるため、為替リスクがゼロになるわけではありません。

円建てで取引できることで、投資金額の計算がしやすく、確定申告の手続きも簡単になります。

分配金は原則なし(成長重視)

2244 ETFの直近の1口あたり分配金は0円となっており、実質的に分配金は出ていません。これは成長重視型のETFであることを意味しています。

分配金を出さない理由は、構成銘柄の多くが配当を出さないか、配当利回りが低い成長企業だからです。NVIDIAやTesla、Metaといった企業は、配当よりも事業への再投資を優先しています。

分配金が欲しい方には向きませんが、値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う投資スタイルには適しています。分配金が出ないことで、複利効果を最大化できるメリットもあります。

定期的なインカムが必要な方は、高配当ETFとの組み合わせを検討するとよいでしょう。

2244 ETFの構成銘柄|どんな企業に投資する?

2244 ETFがどのような企業に投資しているのか、具体的な構成銘柄を見ていきましょう。投資判断において、投資先企業を知ることは非常に重要です。

組入上位10銘柄

2244 ETFの組入上位10銘柄(2025年12月時点)は以下の通りです。

順位 銘柄名 ティッカー セクター
1 NVIDIA NVDA 半導体
2 Apple AAPL コンテンツ/プラットフォーム
3 Microsoft MSFT クラウド
4 Amazon AMZN eコマース
5 Meta Platforms META コンテンツ/プラットフォーム
6 Broadcom AVGO 半導体
7 Tesla TSLA 自動化(ロボティクス)
8 Alphabet(クラスA) GOOGL コンテンツ/プラットフォーム
9 Alphabet(クラスC) GOOG コンテンツ/プラットフォーム
10 Netflix NFLX コンテンツ/プラットフォーム

上位銘柄を見ると、いわゆる「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる米国テック大手企業が中心になっていることが分かります。

NVIDIAはAI向け半導体で圧倒的なシェアを持ち、AppleはiPhoneやMacで世界的なブランドを確立しています。MicrosoftはクラウドサービスAzureで成長を続け、AmazonはeコマースとAWSで二本柱の事業を展開しています。

これらの企業は、世界のテクノロジートレンドをリードしており、今後も成長が期待される分野で事業を展開しています。

セクター別の構成比率

2244 ETFは5つのサブテーマで構成されています。セクター別の構成比率を見ると、投資の偏りが分かります。

半導体
約30-35%程度(NVIDIA、Broadcom、AMD、Qualcommなど)
コンテンツ/プラットフォーム
約25-30%程度(Apple、Meta、Alphabet、Netflixなど)
クラウド
約15-20%程度(Microsoft、Oracle、Salesforceなど)
eコマース
約10-15%程度(Amazon、Shopifyなど)
自動化(ロボティクス)
約5-10%程度(Tesla、ARMなど)

半導体セクターの比率が最も高く、AI需要の拡大を背景に注目度の高い分野です。次いでコンテンツ/プラットフォーム企業が多く組み入れられています。

各サブテーマの組入上限は25%、各銘柄の上限は8%に設定されているため、極端な偏りは避けられる設計になっています。

リバランスと銘柄入れ替えのしくみ

2244 ETFの対象指数は年2回(6月と12月)に銘柄入れ替えとリバランスが実施されます。これにより、常に成長性の高い企業に投資できる仕組みです。

リバランスでは、時価総額の変動に応じて各銘柄の組入比率が調整されます。急成長した企業の比率が上限を超えた場合は比率を下げ、他の銘柄に振り分けられます。

銘柄入れ替えでは、時価総額や流動性の基準を満たさなくなった企業が除外され、新たに基準を満たした企業が組み入れられます。2025年12月のリバランスでも新規採用・除外銘柄の入れ替えが行われました。

このような定期的な見直しにより、成長性の低下した企業を自動的に除外し、新興の有望企業を取り込むことができます。投資家自身が銘柄選定をする手間が省ける点がメリットです。

Global X Japan「グローバルX US テック・トップ20 ETF 銘柄入れ替えのお知らせ」

2244 ETFと他のETFを比較|どれを選ぶべき?

米国テクノロジー企業に投資できるETFは他にもあります。2244 ETFと主要なETFを比較して、どれが自分に合っているか考えてみましょう。

FANG+との違い

FANG+は、米国のテクノロジー大手10銘柄に投資する指数です。国内では「iFreeNEXT FANG+インデックス」などの投資信託で投資できます。

項目 2244 ETF FANG+
銘柄数 20銘柄 10銘柄
投資対象 米国テック企業20社 米国テック大手10社
リバランス 年2回(6月・12月) 年2回(3月・9月)
信託報酬 年0.4125% 年0.7755%程度(投資信託)
新NISA 成長投資枠 つみたて投資枠・成長投資枠

FANG+は10銘柄とさらに絞り込んだ集中投資型で、Meta、Apple、Amazon、Netflix、Alphabet、Microsoft、NVIDIA、Tesla、Broadcom、Snowflakeの10社で構成されています。

2244 ETFは20銘柄とやや分散が効いており、FANG+に含まれない企業(AMD、Oracle、Salesforce、Qualcommなど)にも投資できます。また、信託報酬も2244 ETFの方が低コストです。

一方、FANG+の投資信託はつみたて投資枠でも購入でき、自動積立が設定できる点がメリットです。ETFは基本的に自分で買付する必要があります。

QQQ(NASDAQ100)との違い

QQQ(Invesco QQQ Trust)は、NASDAQ100指数に連動する米国上場のETFです。国内では「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」などの投資信託でも投資できます。

項目 2244 ETF QQQ
銘柄数 20銘柄 約100銘柄
投資対象 米国テック企業20社 NASDAQ上場の大型株100社
セクター テクノロジー中心 テクノロジー中心だが幅広い
経費率/信託報酬 年0.4125% 年0.20%(QQQ本体)
取引通貨 円建て ドル建て(米国株口座必要)

QQQは100銘柄と分散が効いており、テクノロジー以外にも消費財や通信サービスなど幅広いセクターに投資しています。PepsiCo、Costco、Starbucksなども含まれます。

2244 ETFは20銘柄に絞り込んでおり、よりテクノロジーセクターに集中した投資になります。分散を重視するならQQQ、集中投資で高リターンを狙うなら2244 ETFという選択になります。

ただし、QQQを直接購入する場合は米国株口座が必要で、為替手数料もかかります。円建てで手軽に投資したいなら2244 ETFが便利です。

VGT・XLK・IYWとの比較

VGT、XLK、IYWは、いずれも米国上場のテクノロジーセクターETFです。それぞれ異なる指数に連動しており、特徴が異なります。

項目 2244 ETF VGT XLK IYW
運用会社 Global X Japan Vanguard State Street BlackRock
銘柄数 20銘柄 約320銘柄 約65銘柄 約140銘柄
経費率 年0.4125% 年0.10% 年0.09% 年0.40%
取引通貨 円建て ドル建て ドル建て ドル建て
新NISA 成長投資枠 成長投資枠 成長投資枠 成長投資枠

VGT(バンガード・米国情報技術セクターETF)は約320銘柄と幅広く分散されており、経費率も0.10%と非常に低コストです。テクノロジーセクター全体に投資したい方に適しています。

XLK(テクノロジー・セレクト・セクターSPDR)は約65銘柄で、S&P500のテクノロジーセクターに投資します。経費率0.09%と最も低コストです。

IYW(iシェアーズ米国テクノロジーETF)は約140銘柄で、経費率は0.40%と2244 ETFとほぼ同水準です。

これらの米国ETFは銘柄数が多く分散が効いていますが、米国株口座が必要で為替手数料もかかります。円建てで手軽に投資したいなら2244 ETF、コストを最重視するなら米国ETFという選択になります。

どのETFが自分に合っているか

それぞれのETFには特徴があり、投資目的やスタイルによって選ぶべきETFが変わります。

ETF選びのポイント

高リターンを狙いたい:2244 ETFまたはFANG+(集中投資型)

リスクを抑えて分散したい:QQQ、VGT、XLK(幅広く分散)

円建てで手軽に投資したい:2244 ETF(国内ETF)

コストを最重視:VGTまたはXLK(米国ETF)

自動積立を設定したい:投資信託版(iFreeNEXT FANG+など)

初心者の方で、まずは少額から始めたい場合は、円建てで購入できる2244 ETFが取り組みやすいでしょう。米国株口座の開設や為替の両替を気にせず、国内株式と同じ感覚で投資できます。

一方、すでに米国株口座を持っていて、コストを重視する方はVGTやXLKも検討する価値があります。ご自身の投資経験や目的に合わせて選んでください。

2244 ETFのパフォーマンス|運用実績を見る

投資判断において、過去の運用実績を確認することは重要です。ただし、過去の実績が将来の成果を保証するものではない点にご注意ください。

設定来のリターン推移

2244 ETFは2023年4月に設定された比較的新しいETFです。2024年の東証ETF年間パフォーマンスで1位を獲得し、上昇率は64.3%を記録しました。

設定来の基準価額は、2023年4月の約1,800円から2025年12月時点で約3,000円前後まで上昇しています。約1年半で約1.7倍になった計算です。

この好調なパフォーマンスの背景には、AI(人工知能)ブームによる半導体需要の拡大があります。特にNVIDIAの株価が大幅に上昇したことが、ETF全体のリターンを押し上げました。

ただし、テクノロジー株は価格変動が大きく、2022年のような調整局面では大きく下落する可能性もあります。短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な視点で投資することが大切です。

S&P500との比較

2244 ETFのパフォーマンスを、米国株式市場全体を代表するS&P500と比較してみましょう。

2023年4月から2024年末までの期間で見ると、2244 ETFはS&P500を大きくアウトパフォームしています。S&P500が約30%上昇したのに対し、2244 ETFは60%以上上昇しました。

これは、テクノロジーセクターの成長率が市場全体を上回ったことを示しています。特にAI関連企業への期待が高まり、半導体やクラウド企業の株価が大幅に上昇しました。

ただし、テクノロジーセクターが調整局面に入った場合、2244 ETFの下落幅もS&P500より大きくなる可能性があります。高リターンと高リスクは表裏一体です。

安定性を重視するならS&P500連動の投資信託、成長性を重視するなら2244 ETFという選択になります。ポートフォリオの一部として組み入れるのも一つの方法です。

テック株調整局面での動き

テクノロジー株は成長性が高い一方で、金利上昇や景気後退への懸念から大きく調整することがあります。

2022年は、米国の金利上昇を背景にテクノロジー株が大幅に下落しました。NASDAQ100は年間で約30%下落し、多くのテック企業の株価が半値以下になりました。

2244 ETFは2023年4月の設定のため、2022年の調整局面での実績データはありません。しかし、構成銘柄の多くが2022年に大きく下落したことを考えると、同様に大幅な下落があったと推測されます。

このような調整局面では、長期投資の視点を持ち、一時的な下落に動揺せず保有を続けることが重要です。むしろ、下落局面は追加購入のチャンスと捉えることもできます。

ただし、自分のリスク許容度を超えた投資は避け、生活資金には手をつけないことが大前提です。

2244 ETFの購入方法|どこで買える?

2244 ETFを実際に購入する方法を、具体的な手順とともに解説します。

取扱証券会社の一覧

2244 ETFは東証に上場しているため、国内のほとんどの証券会社で購入できます。主要なネット証券では以下の会社で取扱いがあります。

2244 ETF取扱証券会社

SBI証券

楽天証券

マネックス証券

三菱UFJeスマート証券

松井証券

GMOクリック証券

岡三証券

野村證券

SMBC日興証券

みずほ証券

SBI証券、楽天証券、マネックス証券、三菱UFJeスマート証券、松井証券では新NISAでの売買手数料が無料です。これらの証券会社なら、コストを抑えて投資できます。

証券口座をまだ持っていない方は、手数料が無料の証券会社で口座開設することをおすすめです。口座開設はオンラインで完結し、最短で翌営業日から取引できます。

新NISA口座での購入手順

新NISA口座で2244 ETFを購入する手順を説明します。ここではSBI証券を例に解説しますが、他の証券会社でも基本的な流れは同じです。

1.証券口座とNISA口座を開設する
まだ口座を持っていない場合は、証券会社の公式サイトから口座開設を申し込みます。本人確認書類(マイナンバーカードなど)を提出し、審査が完了すれば口座開設完了です。
2.NISA口座に入金する
銀行口座から証券口座に資金を入金します。即時入金サービスを利用すれば、手数料無料ですぐに反映されます。
3.銘柄検索で「2244」を入力
証券会社のサイトまたはアプリにログインし、銘柄検索で「2244」と入力します。「グローバルX US テック・トップ20 ETF」が表示されます。
4.買付画面で「NISA口座」を選択
買付画面で、口座区分を「NISA口座(成長投資枠)」に設定します。通常の課税口座と間違えないよう注意してください。
5.購入数量を入力して注文
購入したい口数を入力し、成行注文または指値注文を選択します。初心者の方は成行注文が簡単です。内容を確認して注文を確定します。

注文が約定すれば、NISA口座に2244 ETFが保有されます。運用益は非課税になるため、長期保有に適しています。

特定口座での購入手順

NISA枠を使い切った場合や、NISA口座を持っていない場合は、特定口座(源泉徴収あり)での購入になります。

購入手順は新NISA口座とほぼ同じですが、口座区分で「特定口座」を選択する点が異なります。

1.証券口座に入金
2.銘柄検索で「2244」を入力
3.買付画面で「特定口座」を選択
4.購入数量を入力して注文

特定口座(源泉徴収あり)なら、売却益や分配金から自動的に税金が源泉徴収されるため、確定申告が不要です。

ただし、年間の利益が20万円以下の場合でも税金が引かれてしまうデメリットがあります。NISA口座を優先的に使い、枠を使い切った後に特定口座を利用するのが効率的です。

購入時の注意点

2244 ETFを購入する際に注意すべきポイントをまとめます。

  • 自動積立ができない:ETFは投資信託と異なり、多くの証券会社で自動積立に対応していません。定期的に購入したい場合は、自分で買付操作を行う必要があります。楽天証券の「かぶツミ」など、一部の証券会社ではETFの積立サービスがあります。
  • 1口単位での購入:2244 ETFは1口単位で購入できますが、金額指定での購入はできません。約3,000円前後の投資金額になるため、少額投資には適していますが、端数が出る点に注意が必要です。
  • 取引時間に注意:ETFは株式と同じく、取引所の取引時間内(平日9:00-11:30、12:30-15:00)しか売買できません。投資信託のように24時間いつでも注文できるわけではありません。
  • 成行注文のリスク:成行注文は確実に約定しますが、予想外の価格で約定する可能性があります。特に取引開始直後や終了間際は価格が大きく動くことがあるため、指値注文の利用も検討してください。

これらの点を理解した上で、計画的に購入することが大切です。

2244 ETFのメリット|投資する利点

2244 ETFに投資するメリットを整理してみましょう。

少数精鋭の成長企業に投資できる

2244 ETFの最大のメリットは、米国を代表するテクノロジー企業20社に集中投資できる点です。

個別株で20銘柄を購入しようとすると、それぞれの企業を調査し、適切な配分を決める必要があります。また、購入資金も数百万円単位で必要になります。

2244 ETFなら、約3,000円から投資でき、プロが選定した20社に自動的に分散投資できます。銘柄選定や比率調整の手間が省け、初心者でも手軽に米国テック企業に投資できるのが魅力です。

NVIDIA、Apple、Microsoft、Amazonといった世界的企業に、1つのETFでまとめて投資できる効率性は大きなメリットです。

個別株より分散が効いている

個別株に投資する場合、1社の業績悪化や不祥事で株価が大きく下落するリスクがあります。2244 ETFは20社に分散投資しているため、1社の影響を受けにくいのがメリットです。

例えば、ある企業が決算で予想を下回り株価が20%下落したとしても、その企業の組入比率が5%なら、ETF全体への影響は1%程度に抑えられます。

また、各銘柄の組入上限が8%に設定されているため、特定の銘柄に偏りすぎないよう設計されています。個別株投資と比べてリスクを分散できる点は大きなメリットです。

ただし、20銘柄という銘柄数は、NASDAQ100(100銘柄)やS&P500(500銘柄)と比べれば少ないため、集中投資型のETFであることは理解しておく必要があります。

円建てで為替手数料を抑えられる

米国株に直接投資する場合、円をドルに両替する際に為替手数料がかかります。証券会社にもよりますが、片道0.25円程度の為替手数料が一般的です。

例えば、1ドル=150円の時に10万円分をドルに両替すると、約166ドルの手数料がかかります(往復で約333ドル=約500円)。

2244 ETFは円建てで取引できるため、為替の両替手数料がかかりません。国内株式と同じ感覚で購入でき、余計なコストを抑えられます。

ただし、ETFの基準価額自体は米国株の価格と為替レートの影響を受けるため、為替リスクがゼロになるわけではありません。円高になればETFの価格は下がり、円安になれば上がります。

為替の両替手続きが不要で、投資金額の計算がしやすい点は、特に初心者にとって大きなメリットです。

新NISAで非課税投資できる

2244 ETFは新NISA制度の成長投資枠の対象商品であり、運用益が非課税になります。

通常の課税口座では、株式やETFの売却益に約20%の税金がかかります。例えば、100万円投資して150万円になった場合、50万円の利益に対して約10万円の税金が引かれ、手元に残るのは約40万円です。

NISA口座なら、この10万円の税金がかかりません。50万円の利益がまるまる手元に残ります。長期投資で大きな利益が出た場合、税金の差は非常に大きくなります。

成長投資枠は年間240万円まで投資でき、非課税保有限度額は1,200万円です。長期的な資産形成を考えているなら、NISA口座での投資を優先することをおすすめです。

金融庁「新しいNISA」

2244 ETFで気をつけたいこと|デメリットとリスク

2244 ETFには魅力的なメリットがある一方で、注意すべきデメリットやリスクも存在します。投資判断の際は、これらのリスクを十分に理解することが重要です。

20銘柄集中投資のリスク

2244 ETFは20銘柄という少数の企業に集中投資しているため、価格変動が大きくなりやすいというリスクがあります。

NASDAQ100(100銘柄)やS&P500(500銘柄)と比べると、分散度が低く、特定の銘柄や特定のセクターの影響を受けやすくなります。例えば、半導体セクターが調整局面に入れば、ETF全体のパフォーマンスが大きく悪化する可能性があります。

また、20銘柄のうち上位10銘柄で全体の70-80%程度を占めるため、上位銘柄の動きがETF全体のパフォーマンスを左右します。NVIDIAやAppleなどの大型株が下落すれば、ETF全体も大きく下落します。

集中投資は高リターンが期待できる一方で、高リスクでもあることを理解しておく必要があります。リスクを抑えたい方は、S&P500連動の投資信託と組み合わせるなど、ポートフォリオ全体でバランスを取ることが大切です。

テック株特有の価格変動

テクノロジー株は成長性が高い一方で、価格変動(ボラティリティ)が大きいのが特徴です。

テック企業の多くは、将来の成長期待で株価が評価されています。そのため、金利上昇や景気後退への懸念が高まると、将来の収益が割り引かれ、株価が大きく下落することがあります。

2022年は、米国の金利上昇を背景にテクノロジー株が大幅に調整しました。NASDAQ100は年間で約30%下落し、多くのテック企業の株価が半値以下になりました。

2244 ETFも、テック株の調整局面では大きく下落する可能性があります。短期的な値動きに動揺せず、長期的な視点で投資することが重要です。また、生活資金には手をつけず、余裕資金で投資することが大前提です。

為替リスクの影響

2244 ETFは円建てで取引されますが、投資対象は米国株のため、為替レートの変動の影響を受けます

円高になると、ドル建ての米国株の価値が円換算で目減りするため、ETFの基準価額は下がります。逆に円安になると、基準価額は上がります。

例えば、米国株の価格が変わらなくても、1ドル=150円から1ドル=140円に円高が進めば、約6.7%の為替差損が発生します。米国株が上昇していても、円高の影響で利益が相殺されることもあります。

為替ヘッジのないETFのため、為替リスクは避けられません。ただし、長期的には円安トレンドが続く可能性もあり、為替リスクがプラスに働くこともあります。

為替リスクを理解した上で、長期投資の視点で保有することが大切です。

ETFの自動積立ができない

2244 ETFは投資信託ではなくETFのため、多くの証券会社で自動積立に対応していません

投資信託なら、毎月決まった日に決まった金額を自動的に購入する積立設定ができます。一度設定すれば、あとは放置しておけば自動的に積立が続きます。

一方、ETFは基本的に自分で買付操作を行う必要があります。毎月購入したい場合は、毎月自分でログインして注文する手間がかかります。

ただし、楽天証券の「かぶツミ」など、一部の証券会社ではETFの積立サービスを提供しています。自動積立を利用したい方は、対応している証券会社を選ぶとよいでしょう。

また、2244 ETFの投資信託版である「一歩先いく US テック・トップ20インデックス」も販売されています。自動積立を重視する方は、投資信託版を検討するのも一つの方法です。

2244 ETFがおすすめの人・向かない人

2244 ETFがおすすめの人・向かない人

2244 ETFが向いている人と向かない人の特徴をまとめます。ご自身の投資スタイルや目的と照らし合わせて、判断の参考にしてください。

おすすめの人

特徴 理由
米国テック企業の成長性に期待している人 AI、半導体、クラウドなど成長分野に集中投資できる
高リターンを狙いたい人 20銘柄の集中投資で市場平均を上回るリターンが期待できる
円建てで手軽に米国株投資したい人 米国株口座不要、為替の両替手続きも不要で簡単
新NISAを活用したい人 成長投資枠で購入でき、運用益が非課税になる
長期投資を考えている人 テクノロジー企業の長期的な成長性を享受できる
個別株選定の手間を省きたい人 プロが選定した20社に自動的に分散投資できる

特に、米国のテクノロジー企業の将来性に期待していて、市場平均を上回るリターンを狙いたい方に適しています。円建てで手軽に投資できる点も、初心者にとって大きなメリットです。

向かない人

特徴 理由
安定したリターンを求める人 テック株は価格変動が大きく、短期的に大きく下落することもある
分配金(配当)が欲しい人 分配金は原則なし、値上がり益重視のETF
幅広く分散投資したい人 20銘柄の集中投資型、セクターもテクノロジーに偏っている
短期売買で利益を狙いたい人 長期保有前提のETF、短期売買には向かない
コストを最重視する人 信託報酬0.4125%は米国ETF(0.1%程度)より高い
自動積立を重視する人 多くの証券会社で自動積立非対応(一部対応あり)

安定性を重視する方や、定期的な配当収入が欲しい方には向きません。また、コストを最重視する方は、米国上場のVGTやXLKの方が経費率が低いため、そちらを検討した方がよいでしょう。

ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、適切な商品を選ぶことが大切です。

まとめ

2244 ETFは、米国を代表するテクノロジー企業20社に集中投資できる東証上場のETFです。NVIDIA、Apple、Microsoft、Amazonといった世界的企業に、円建てで手軽に投資できるのが大きな魅力です。

信託報酬は年0.4125%で、新NISA成長投資枠での購入も可能です。2024年には東証ETFの年間パフォーマンス1位を獲得するなど、高いリターンを記録しています。

ただし、20銘柄という集中投資型のため価格変動が大きく、テック株特有のリスクもあります。また、為替リスクの影響を受ける点や、自動積立に対応していない証券会社が多い点にも注意が必要です。

米国テクノロジー企業の成長性に期待し、高リターンを狙いたい方には適した商品ですが、安定性を重視する方や配当収入が欲しい方には向きません。なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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