FXインジケーターの選び方|初心者向け組み合わせとダマシ対策

FXを始めたばかりの方にとって、「ロスカット」という言葉は不安を感じさせるかもしれません。朝起きたらポジションが強制決済されていた、資金の大半を失ってしまったという体験談を目にすることもあるでしょう。
しかし、ロスカットは損失を拡大させないための「保険」のような仕組みです。仕組みを正しく理解し、適切な対策を取れば、ロスカットを回避しながら安全に取引を続けることができます。
この記事では、ロスカットの基本的な仕組みから証拠金維持率の計算方法、FX会社別のロスカット水準の違い、そして具体的な回避方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
ロスカットで大切な資金を失わないために、ぜひ最後までお読みください。
目次
ロスカットとは?FXで資金を守る強制決済の仕組み
ロスカットとは、FX取引で一定の水準以上の損失が発生した場合に、保有しているポジションを自動的に強制決済する仕組みのことです。
出典: 金融先物取引業協会 ロスカットルールの整備・遵守義務
FX取引では、レバレッジを活用して少額の証拠金で大きな金額の取引ができます。しかし、相場が予想と反対方向に動くと、損失が急速に拡大する可能性があります。
ロスカットは、このような事態から投資家を守るために、すべての国内FX会社に導入が義務づけられている投資家保護制度です。
出典: 金融先物取引業協会 ロスカットルールの整備・遵守義務
ロスカットは、預けた証拠金以上の損失が発生することを可能な限り回避するための安全装置です。
証拠金維持率が一定の水準を下回ると、FX会社が自動的にすべてのポジションを決済します。これにより、損失がさらに拡大する前に取引を終了させることができます。
急激な相場変動時はロスカットが間に合わず、証拠金超過損失が発生する可能性あり
ただし、急激な相場変動時にはロスカットが間に合わず、証拠金を超える損失が発生する可能性もあります。
出典: 金融先物取引業協会 ロスカットルールの整備・遵守義務この点については後ほど詳しく解説します。
ロスカットと損切りは、どちらもポジションを決済するという点では同じですが、実行主体が異なります。
損切りは、投資家が自分の判断で任意に行う決済です。「これ以上損失を拡大させたくない」と判断したタイミングで、自ら決済注文を出します。
一方、ロスカットはFX会社が強制的に行う決済です。証拠金維持率がロスカット水準を下回ると、投資家の意思に関係なく自動的にすべてのポジションが決済されます。
損切りは投資家がコントロール可能、ロスカットは自動発動でタイミング選択不可
ロスカットが発動するまでの流れは、以下のようになります。
①ポジションを保有した状態で、相場が予想と反対方向に動く
②含み損が拡大し、証拠金維持率が低下する
③証拠金維持率が一定水準(例:150%)に達すると、アラートメールが届く
④さらに相場が不利な方向に動き、証拠金維持率がロスカット水準(例:100%)を下回る
⑤FX会社が自動的にすべてのポジションを強制決済する
多くのFX会社では、ロスカット水準に近づくとアラートメールで通知してくれます。この段階で追加入金やポジション縮小などの対応を取れば、ロスカットを回避できる可能性があります。
ロスカットの判定基準となるのが「証拠金維持率」です。証拠金維持率を正しく理解し、常に把握しておくことがロスカット回避の第一歩となります。
証拠金維持率は、以下の計算式で求められます。
証拠金維持率(%)= 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
有効証拠金とは、FX口座に預けている資金に、保有ポジションの評価損益を加減算した金額です。含み損があれば有効証拠金は減少し、含み益があれば増加します。
個人のレバレッジは最大25倍と規制されています(金融庁)
必要証拠金とは、ポジションを維持するために最低限必要な証拠金のことです。金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、個人の場合、レバレッジが最大25倍と定められているため、必要証拠金は「現在レート × 取引数量 ÷ 25」で計算されます。
出典: 金融庁 個人向けFXレバレッジ規制
具体的な数値を使って、証拠金維持率を計算してみましょう。
【条件】
・口座に預けた証拠金:10万円
・取引通貨ペア:米ドル/円
・約定レート:1ドル=150円
・取引数量:1万通貨(買いポジション)
・現在レート:1ドル=150円(約定直後)
【計算】
必要証拠金 = 150円 × 10,000通貨 ÷ 25 = 60,000円
有効証拠金 = 100,000円(含み損益なし)
証拠金維持率 = 100,000円 ÷ 60,000円 × 100 = 166.7%
証拠金維持率166.7%あれば、この時点でロスカットの心配なし
複数のポジションを保有している場合、必要証拠金はすべてのポジションの合計となります。
【条件】
・口座に預けた証拠金:20万円
・ポジション①:米ドル/円 1万通貨 買い(1ドル=150円)
・ポジション②:ユーロ/円 5,000通貨 買い(1ユーロ=160円)
・現在レート:変動なし
【計算】
必要証拠金① = 150円 × 10,000通貨 ÷ 25 = 60,000円
必要証拠金② = 160円 × 5,000通貨 ÷ 25 = 32,000円
必要証拠金合計 = 60,000円 + 32,000円 = 92,000円
証拠金維持率 = 200,000円 ÷ 92,000円 × 100 = 217.4%
複数ポジションを保有すると必要証拠金が増えるため、証拠金維持率は低下します。
相場が不利な方向に動き、含み損が発生した場合の証拠金維持率を見てみましょう。
【条件】
・口座に預けた証拠金:10万円
・取引通貨ペア:米ドル/円
・約定レート:1ドル=150円
・取引数量:1万通貨(買いポジション)
・現在レート:1ドル=145円(5円の円高)
【計算】
必要証拠金 = 145円 × 10,000通貨 ÷ 25 = 58,000円
含み損 = (145円 – 150円) × 10,000通貨 = -50,000円
有効証拠金 = 100,000円 – 50,000円 = 50,000円
証拠金維持率 = 50,000円 ÷ 58,000円 × 100 = 86.2%
5円の円高で証拠金維持率86.2%まで低下。ロスカット水準100%なら要注意
5円の円高で証拠金維持率が86.2%まで低下しました。ロスカット水準が100%のFX会社では、さらに1円程度円高が進むとロスカットが発動します。
FX会社別のロスカット水準を比較
ロスカット水準はFX会社によって異なります。主要なFX会社のロスカット水準を比較し、初心者に適した水準について解説します。
国内主要FX会社のロスカット水準は以下の通りです。
| FX会社名 | ロスカット水準 | アラート通知 | 判定タイミング |
| みんなのFX | 100%以下 | あり | 常時判定 |
| GMOクリック証券(FXネオ) | 50%未満 | あり | 常時判定 |
| DMM FX | 50%以下 | あり | 常時判定 |
| SBI FXトレード | 50%以下 | あり | 20秒ごと |
| LIGHT FX | 100%以下 | あり | 常時判定 |
| ヒロセ通商(LION FX) | 100%未満 | あり | 常時判定 |
| 外為どっとコム | 100%以下 | あり | 常時判定 |
| 楽天証券(楽天FX) | 50%以下 | あり | 一定間隔 |
| GMO外貨(外貨ex) | 50%以下 | あり | 常時判定 |
| LINE FX | 100%以下 | 140%・120% | 常時判定 |
※各社公式サイトより(2026年3月時点)。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。
ロスカット水準が50%のFX会社と100%のFX会社では、どのような違いがあるのでしょうか。
| メリット | デメリット |
| 【ロスカット水準50%】 ・含み損に耐えやすく、ギリギリまでポジションを保有できる ・一時的な逆行でロスカットされにくい ・少額の証拠金でも取引の余裕が生まれる |
【ロスカット水準50%】 ・ロスカット後に残る資金が少ない ・急激な相場変動時に証拠金を超える損失が発生しやすい ・損失が拡大してからロスカットされる |
| 【ロスカット水準100%】 ・損失が小さい段階でロスカットされるため、資金を多く残せる ・急激な相場変動時のリスクが相対的に低い ・初心者でも安全に取引しやすい |
【ロスカット水準100%】 ・一時的な逆行でもロスカットされやすい ・より多くの証拠金が必要になる ・含み損に耐える余裕が少ない |
FX初心者にはロスカット水準100%の会社がおすすめ。資金を多く温存できます
FX初心者には、ロスカット水準が100%のFX会社をおすすめします。
ロスカット水準が100%の場合、損失が拡大する前の早い段階で強制決済されるため、証拠金の多くを温存できます。急激な相場変動で証拠金を超える損失が発生するリスクも相対的に低くなります。
一方、ロスカット水準が50%のFX会社は、含み損に耐えやすいというメリットがありますが、ロスカット後に残る資金が少なくなります。取引に慣れてから検討するとよいでしょう。
ただし、ロスカット水準だけでFX会社を選ぶのではなく、スプレッドの狭さ、取引ツールの使いやすさ、アラート機能の充実度なども総合的に判断することが大切です。
ロスカットを回避する5つの方法
ロスカットを回避するための具体的な方法を5つ紹介します。これらの対策を組み合わせることで、安全に取引を続けることができます。
証拠金維持率が低下してきたら、追加で資金を入金することでロスカットを回避できます。
主要なFX会社では、提携銀行からの「クイック入金」サービスを提供しており、24時間いつでも即座に口座に反映されます。アラートメールが届いたら、すぐにクイック入金を利用して証拠金維持率を回復させましょう。
追加入金は一時的な措置。相場トレンド継続なら損切り検討も必要
ただし、追加入金はあくまで一時的な措置です。相場のトレンドが継続すれば、再びロスカットの危険にさらされる可能性があります。追加入金する際は、相場の状況を冷静に分析し、今後も不利な方向に動く可能性が高い場合は、むしろ損切りを検討する方が賢明です。
複数のポジションを保有している場合、一部のポジションを決済することで必要証拠金が減少し、証拠金維持率を回復できます。
例えば、3つのポジションを保有していて証拠金維持率が120%まで低下した場合、1つのポジションを決済すれば必要証拠金が減り、証拠金維持率が上昇します。
この方法は、追加資金を用意できない場合に有効です。ただし、決済するポジションの選択は慎重に行いましょう。含み損が大きいポジションを決済すれば損失が確定しますが、ロスカットで全ポジションを失うよりは傷が浅く済みます。
証拠金維持率300%以上の維持が最も効果的なロスカット回避策
ロスカット回避の最も効果的な方法は、証拠金維持率に十分な余裕を持たせることです。
証拠金維持率300%以上を常に維持していれば、一時的な相場の逆行があってもロスカットされるリスクは大幅に低下します。例えば、米ドル/円で1万通貨を取引する場合、必要証拠金が6万円であれば、口座には18万円以上の有効証拠金を維持するようにします。
証拠金維持率300%を維持するには、取引数量を抑えることが重要です。「もっと大きく稼ぎたい」という気持ちを抑え、余裕を持った取引を心がけましょう。
逆指値注文を活用すれば、自分で損切りラインを設定し、自動的にロスカットを実行できます。
逆指値注文とは、「このレートまで下がったら売る(または上がったら買う)」という条件付き注文です。新規注文と同時に逆指値注文を設定しておけば、予想と反対方向に相場が動いても、自動的に損切りされます。
逆指値注文は指定レートでの約定保証なし。急変動時は不利なレートで約定する可能性あり
例えば、1ドル=150円で買いポジションを持った場合、148円に逆指値売り注文を設定しておけば、2円の損失で自動的に決済されます。FX会社のロスカットを待つのではなく、自分でコントロールできる点が大きなメリットです。
レバレッジを低く設定することで、ロスカットリスクを大幅に軽減できます。
金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、個人の場合、最大レバレッジは25倍と定められていますが、実際のレバレッジは証拠金と取引数量によって調整できます。
出典: 金融庁 個人向けFXレバレッジ規制レバレッジを5倍や10倍に抑えれば、相場が大きく動いてもロスカットされにくくなります。
例えば、10万円の証拠金で米ドル/円を取引する場合、レバレッジ25倍なら約16万通貨まで取引できますが、レバレッジ5倍に抑えれば約3万通貨の取引にとどまります。取引数量が少ない分、損失も小さく抑えられます。
FX初心者はレバレッジ5倍以下から開始。慣れてから徐々に引き上げ
資金別の安全な取引量シミュレーション
初心者が最も知りたいのは、「自分の資金でどれだけ取引できるか」ということでしょう。ここでは、資金別に安全な取引量をシミュレーションします。
10万円の資金でFXを始める場合、証拠金維持率300%以上を維持するための推奨取引量は以下の通りです。
【米ドル/円(1ドル=150円)の場合】
・必要証拠金:6,000円(1,000通貨)
・証拠金維持率300%を維持するための有効証拠金:18,000円
・推奨取引量:5,000通貨(必要証拠金30,000円)
・証拠金維持率:333%
10万円の資金では、5,000通貨程度の取引が安全です。この場合、1円の変動で5,000円の損益が発生します。レバレッジは約7.5倍となり、十分な余裕があります。週末持ち越しや指標発表時のリスクにも対応できる水準です。
30万円の資金があれば、より余裕を持った取引が可能です。
【米ドル/円(1ドル=150円)の場合】
・推奨取引量:15,000通貨(必要証拠金90,000円)
・証拠金維持率:333%
・1円の変動での損益:15,000円
30万円の資金では、15,000通貨(1.5万通貨)程度の取引が安全です。レバレッジは約7.5倍となります。複数の通貨ペアに分散投資することも可能です。例えば、米ドル/円で10,000通貨、ユーロ/円で5,000通貨といった組み合わせもできます。
50万円の資金があれば、さらに取引の選択肢が広がります。
【米ドル/円(1ドル=150円)の場合】
・推奨取引量:25,000通貨(必要証拠金150,000円)
・証拠金維持率:333%
・1円の変動での損益:25,000円
50万円の資金では、25,000通貨(2.5万通貨)程度の取引が安全です。レバレッジは約7.5倍となります。この資金量であれば、スワップポイント狙いの長期保有や、複数ポジションを持つスイングトレードなど、様々な取引スタイルに対応できます。ただし、余裕があっても無理な取引は避け、常に証拠金維持率300%以上を維持するよう心がけましょう。
ロスカットで気をつけたい5つのリスク
ロスカットは投資家保護のための仕組みですが、いくつかのリスクも存在します。これらのリスクを理解し、適切な対策を取りましょう。
急激な相場変動時はロスカットが間に合わず、証拠金超過損失が発生する可能性あり
ロスカットは原則として証拠金以上の損失を防ぐ制度ですが、急激な相場変動時にはロスカットが間に合わず、証拠金を超える損失が発生する可能性があります。
出典: 金融先物取引業協会 ロスカットルールの整備・遵守義務
例えば、2015年1月のスイスフランショックでは、わずか数分間でスイスフラン/円が大幅に急騰しました。この際、多くの投資家がロスカットの執行が間に合わず、証拠金を大幅に上回る損失を被りました。
国内FX会社では、証拠金を超える損失が発生した場合、その不足分を投資家が支払う義務があります。これを「ロスカット未収金」または「不足金」と呼びます。証拠金超過損失を防ぐには、レバレッジを低く抑え、証拠金維持率に十分な余裕を持たせることが重要です。特に、重要な経済指標発表前や週末持ち越しの際は注意が必要です。
FX市場は土日が休場となるため、金曜日の終値と月曜日の始値の間に大きな価格差が生じることがあります。これを「窓開け」と呼びます。
週末に重大な経済ニュースや地政学的リスクが発生した場合、月曜日の朝に大きな窓開けが発生する可能性があります。金曜日の夜にポジションを保有したまま週末を迎えると、月曜日の朝にロスカットされるリスクが高まります。
週末持ち越しは窓開けリスクあり。証拠金維持率400%以上推奨
窓開けの大きさによっては、ロスカット水準を大きく下回るレートで決済され、証拠金を超える損失が発生する可能性もあります。週末持ち越しを避けるか、持ち越す場合は証拠金維持率を通常より高く(400%以上)維持し、逆指値注文を設定しておくことをおすすめします。
スプレッドとは、通貨の売値と買値の差のことです。通常時は原則固定の狭いスプレッドで取引できますが、早朝や経済指標発表時など市場の流動性が低下する場合にはスプレッドが拡大することがあります。
スプレッドが拡大すると、実質的な取引コストが増加し、証拠金維持率が急速に低下します。その結果、予想外のタイミングでロスカットされる可能性があります。
スプレッドは原則固定ですが、早朝・指標発表時は拡大する場合があります
特に注意が必要なのは、平日早朝(午前6時~7時頃)と、米国雇用統計などの重要指標発表直後です。この時間帯は市場の流動性が低下し、スプレッドが通常の数倍に拡大することがあります。スプレッド拡大時のロスカットを避けるには、これらの時間帯にポジションを保有しないか、証拠金維持率を十分に高く維持することが重要です。
多くのFX会社では、証拠金維持率が一定水準を下回るとアラートメールで通知してくれます。しかし、メールに気づかなければ対応できません。
アラートメールが迷惑メールフォルダに振り分けられていたり、外出中でメールを確認できなかったりすると、ロスカットを回避する機会を失います。
対策として、以下の方法を実践しましょう。
・FX会社からのメールが確実に届くよう、ドメイン設定を確認する
・スマホアプリのプッシュ通知機能を有効にする
・取引ツールで証拠金維持率を定期的に確認する習慣をつける
・複数の通知方法(メール・SMS・アプリ通知)を設定する
アラートメールが届いて追加入金を決断しても、入金が口座に反映されるまでに時間がかかると、その間にロスカットされてしまう可能性があります。
銀行振込の場合、営業時間外や土日祝日は翌営業日まで反映されません。また、クイック入金でも、システムメンテナンス中は利用できないことがあります。
入金反映の遅れによるロスカットを防ぐには、以下の対策が有効です。
・クイック入金に対応した銀行口座を事前に準備しておく
・FX会社のメンテナンス時間を確認しておく
・余裕を持った証拠金維持率を常に維持し、緊急入金が必要な状況を避ける
・複数のFX会社に資金を分散し、振替機能を活用する
実際にロスカットを経験した投資家の体験談から、同じ失敗を繰り返さないための教訓を学びましょう。
Aさん(30代・会社員)は、FXを始めて2ヶ月目の金曜日の夜、米ドル/円の買いポジションを保有したまま就寝しました。
週末に米国の金融政策に関する重要発言があり、月曜日の朝に約2円の窓開けが発生。Aさんが朝起きたときには、すでにロスカットが執行されていました。
証拠金10万円のうち、約7万円を失い、残ったのはわずか3万円でした。Aさんは「金曜日の夜は証拠金維持率が200%あったので安心していた。まさか週末にこんなに動くとは思わなかった」と振り返ります。
【教訓】週末持ち越しは平日以上にリスク大。重要イベント時は決済かつ維持率400%以上を
Bさん(40代・自営業)は、FX歴3ヶ月で複数の通貨ペアを取引していました。ある日、新たにポジションを追加しようとしたとき、証拠金維持率の計算を誤り、実際の維持率が120%程度しかないことに気づきませんでした。
その後、相場が少し逆行しただけで証拠金維持率が100%を下回り、すべてのポジションがロスカットされてしまいました。Bさんは「複数ポジションの必要証拠金を合計し忘れていた。取引ツールの証拠金維持率表示を確認すべきだった」と後悔しています。
【教訓】複数ポジション保有時は取引ツールの証拠金維持率表示を必ず確認
これらの体験談から、以下の3つの教訓が得られます。
①証拠金維持率は常に300%以上を維持する
「200%あれば大丈夫」という油断が失敗につながります。常に300%以上、できれば400%以上を維持しましょう。
②週末持ち越しは慎重に判断する
週末は予測不可能なイベントが発生する可能性があります。初心者のうちは、金曜日の夜までにポジションを決済する習慣をつけましょう。
③取引ツールの証拠金維持率表示を活用する
自分で計算するよりも、取引ツールに表示される証拠金維持率を信頼しましょう。新規注文の前に必ず確認する習慣をつけることが重要です。
原則として、ロスカットは証拠金以上の損失を防ぐ仕組みですが、急激な相場変動時にはロスカットが間に合わず、証拠金を超える損失が発生する可能性があります。
出典: 金融先物取引業協会 ロスカットルールの整備・遵守義務
国内FX会社では、証拠金を超える損失が発生した場合、その不足分を投資家が支払う義務があります。ただし、通常の相場変動であれば、証拠金を大幅に上回る損失が発生することは稀です。借金を背負うリスクを最小限に抑えるには、レバレッジを低く抑え、証拠金維持率に十分な余裕を持たせることが重要です。
ロスカット判定のタイミングはFX会社によって異なります。
多くのFX会社では、常時またはリアルタイムで証拠金維持率を監視しており、ロスカット水準を下回った時点で即座に強制決済が実行されます。一部のFX会社では、10秒ごとや20秒ごとなど、一定間隔で判定を行います。判定頻度が高いほど、ロスカットが迅速に実行されるため、証拠金超過損失のリスクは低くなります。
追証(追加証拠金)とロスカットは、どちらも証拠金不足に関連する制度ですが、内容が異なります。
追証は、取引終了時点で証拠金維持率が100%を下回った場合に発生します。翌営業日の指定時刻までに不足額を入金するか、ポジションを決済して証拠金維持率を回復させる必要があります。期限までに解消できない場合、強制決済されます。
一方、ロスカットは、リアルタイムで証拠金維持率が一定水準(50%や100%)を下回った時点で即座に実行される強制決済です。ただし、すべてのFX会社が追証制度を採用しているわけではありません。追証なしでロスカットのみのFX会社も多く存在します。
アラートメールが届くタイミングはFX会社によって異なりますが、多くの場合、証拠金維持率が150%や120%を下回った時点で通知されます。
例えば、LINE FXでは証拠金維持率が140%と120%の2段階でアラートが届きます。GMOクリック証券では、証拠金維持率が100%を下回ると追証が発生し、メールで通知されます。アラートメールが届いたら、すぐに追加入金やポジション決済などの対応を取りましょう。放置すると、ロスカットが発動する可能性が高まります。
クイック入金サービスを利用すれば、土日でも24時間いつでも入金が可能です。入金は即座に口座に反映されます。
ただし、FX市場は土日が休場のため、証拠金維持率の判定は行われません。金曜日の夜に含み損を抱えたまま週末を迎えた場合、土日中に入金しても、月曜日の朝の窓開けでロスカットされる可能性があります。週末中の入金よりも、金曜日の夜までにポジションを決済するか、証拠金維持率を十分に高めておくことが重要です。
多くのFX会社が、ログイン不要で利用できる証拠金シミュレーションツールを提供しています。
主要なFX会社では、以下のようなシミュレーションツールが利用できます。
・みんなのFX:証拠金シミュレーション
・DMM FX:証拠金シミュレーション
・外為どっとコム:ロスカットシミュレータ
・LIGHT FX:証拠金シミュレーション
これらのツールでは、取引通貨ペア、取引数量、証拠金を入力すると、証拠金維持率やロスカットされるレートを自動計算してくれます。取引を始める前に、必ずシミュレーションツールで確認する習慣をつけましょう。
ロスカットされにくいFX会社を選ぶには、以下のポイントを確認しましょう。
①ロスカット水準が低い(50%)
含み損に耐えやすく、一時的な逆行でロスカットされにくい。ただし、初心者には100%の方が安全です。
②アラート機能が充実している
2段階アラート(例:150%と120%)があると、早めに対応できます。
③クイック入金に対応している
緊急時に即座に入金できるため、ロスカット回避に有効です。
④最小取引単位が小さい(1,000通貨以下)
少額から始められるため、証拠金維持率に余裕を持ちやすくなります。
⑤証拠金シミュレーションツールが使いやすい
事前にリスクを確認できるため、安全な取引計画を立てられます。
| 米ドル/円スプレッド | 0.2銭(原則固定) |
| 取扱通貨ペア | 51通貨ペア |
| 最小取引単位 | 1,000通貨 |
ロスカットは、損失拡大を防ぐための投資家保護制度です。
出典: 金融先物取引業協会 ロスカットルールの整備・遵守義務仕組みを正しく理解し、適切な対策を取れば、ロスカットを回避しながら安全に取引を続けることができます。
重要なポイントをまとめます。
・ロスカットは証拠金維持率が一定水準を下回ると発動する強制決済
・証拠金維持率は「有効証拠金÷必要証拠金×100」で計算される
・FX会社によってロスカット水準は50%~100%と異なる
・ロスカット回避には証拠金維持率300%以上の維持が効果的
・週末持ち越しや急激な相場変動時は証拠金超過損失のリスクがある
FX初心者は少額取引・レバレッジ5倍以下から開始。維持率300%以上を維持
FX初心者は、まず少額取引から始め、レバレッジを5倍以下に抑えることをおすすめします。証拠金維持率を常に300%以上に維持し、逆指値注文を活用して自分でリスクをコントロールしましょう。
取引に慣れてきたら、徐々に取引量を増やしていくとよいでしょう。ただし、どれだけ経験を積んでも、証拠金維持率に余裕を持たせることは忘れないでください。
FX取引はレバレッジにより、預けた証拠金以上の損失が発生する可能性があります
FX取引はレバレッジにより、預けた証拠金以上の損失が発生する可能性があります。
出典: 金融先物取引業協会 ロスカットルールの整備・遵守義務相場の急変動時にはロスカットが間に合わず、証拠金を超える損失が発生するリスクがあります。取引を始める前に、リスクを十分に理解し、余裕資金で取引を行ってください。
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