ネット証券おすすめ5社を比較|選び方と始め方

ネット証券おすすめ5社を比較|選び方と始め方

投資を始めたいけれど、どのネット証券を選べばいいか分からない。

そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

ネット証券は手数料の安さや取引の手軽さから人気を集めていますが、各社でサービス内容が大きく異なります。

SBI証券や楽天証券をはじめとした主要ネット証券は、2023年秋に国内株式の売買手数料を無料化し、投資環境はさらに身近なものになりました。

この記事では、初心者におすすめのネット証券5社を徹底比較し、あなたに合った証券会社の選び方を分かりやすく解説します。

口座開設から取引開始までの具体的な手順も紹介しますので、これから投資を始める方はぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • ネット証券は手数料が安く、24時間いつでも取引できる利便性が魅力
  • SBI証券・楽天証券など主要5社は取扱商品が豊富で初心者にもおすすめ
  • 手数料・商品数・ポイント還元・使いやすさの4つで比較して選ぶのがポイント
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

目次

ネット証券とは?|基本の仕組みと特徴

ネット証券とは、インターネットを通じて株式や投資信託などの金融商品を売買できる証券会社のことです。店舗を持たず、オンラインで口座開設から取引まで完結できるのが大きな特徴となっています。

従来の総合証券会社では、営業担当者が対面で投資の提案を行うのが一般的でした。しかし、ネット証券では投資家自身がパソコンやスマートフォンで情報を収集し、自分で判断して取引を行います。この仕組みにより、人件費や店舗運営費を大幅に削減できるため、手数料を低く抑えられるのです。

日本証券業協会:インターネット取引に関する調査結果

2024年から新NISA制度が始まったことで、ネット証券の口座開設数は急増しています。 2024年より新NISAが開始されており、ネット証券を中心に会員が拡大し、NISA経由での投資信託への資金流入が急速に拡大しています 。

ネット証券と総合証券の違い

ネット証券と総合証券(対面型証券)の最も大きな違いは、取引方法と手数料体系です。総合証券では営業担当者が投資のアドバイスを提供し、電話や対面で注文を受け付けます。一方、ネット証券ではすべての取引をオンラインで完結させるため、対面でのサポートは受けられません。

手数料面では、ネット証券が圧倒的に有利です。 SBI証券と楽天証券は2023年秋に国内株式の売買手数料を無料化 しており、主要ネット証券もこれに追随する動きを見せています。総合証券の手数料は依然として高めに設定されているため、コストを重視する投資家にはネット証券がおすすめです。

また、取引時間の自由度も異なります。ネット証券なら24時間いつでも注文を出すことができ、自分のペースで投資判断ができます。総合証券では営業時間内に連絡する必要があるため、日中忙しい方にはネット証券の方が使いやすいでしょう。

ネット証券の3つのメリット

ネット証券には、投資初心者から経験者まで幅広く支持される3つの大きなメリットがあります。

ネット証券の3つのメリット

1. 手数料が圧倒的に安い

店舗運営費や人件費がかからないため、取引手数料を低く抑えられます。主要ネット証券では国内株式の売買手数料が無料化されており、投資信託の購入時手数料もほとんどの銘柄で無料です。長期的に投資を続けるほど、この手数料の差は大きな利益の違いとなって現れます。

2. 24時間いつでも取引できる

パソコンやスマートフォンがあれば、場所や時間を選ばずに取引が可能です。仕事が終わった夜や休日にじっくり情報を調べて投資判断ができるため、日中忙しい会社員の方でも無理なく投資を続けられます。

3. 少額から投資を始められる

多くのネット証券では単元未満株(1株から購入できる株式)や100円から始められる投資信託を取り扱っています。まとまった資金がなくても投資を始められるため、初心者でも気軽にスタートできるのが魅力です。

ネット証券で気をつけたいこと

メリットの多いネット証券ですが、利用する際には注意すべき点もあります。

自分で判断する必要がある
対面での相談ができないため、投資判断はすべて自己責任となります。初心者のうちは不安に感じることもあるでしょう。ただし、多くのネット証券では電話やチャットでのサポート体制を整えているほか、投資情報やツールも充実しているので、これらを活用しながら徐々に慣れていくことが大切です。

  • システム障害のリスク:インターネット取引のため、システム障害が発生すると取引ができなくなる可能性があります。重要な取引を行う際は、複数の証券口座を持つなどのリスク分散も検討しましょう。
  • 情報の取捨選択が必要:ネット上には膨大な投資情報があふれています。信頼できる情報源を見極め、冷静に判断する力が求められます。公式な情報源や実績のある情報サービスを活用することをおすすめします。

初心者におすすめのネット証券5社

ネット証券は数多くありますが、初心者が安心して利用できるのは実績と信頼性のある大手ネット証券です。ここでは、口座開設数や取扱商品数でトップクラスの5社を紹介します。それぞれに特徴があるので、自分の投資スタイルに合った証券会社を選びましょう。

SBI証券|業界トップクラスの総合力で初心者から上級者まで

SBI証券の画像
項目 内容
口座数 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む)
取引手数料 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。
NISA対応
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点
成長投資枠対象商品 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点)
投資信託 約2,550本 ※2025年3月3日時点
外国株 8カ国/米国株式(5,000銘柄)
取引ツール(PC) HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー
スマホアプリ SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD
提携銀行口座 SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行
ポイント投資・付与 Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立)
口座開設スピード 最短 翌営業日

SBI証券は、口座開設数約1,500万口座を誇るネット証券最大手です。 2023年3月末の預かり資産残高は27兆円、国内株式委託売買代金は174兆円で、委託個人売買代金シェア46% と、業界トップクラスの実績を持っています。

最大の強みは、取扱商品の圧倒的な豊富さです。投資信託は約2,600本、外国株式は9カ国、IPO(新規公開株)は年間78銘柄(2024年実績)と、主要ネット証券の中でも最多水準となっています。国内株式も東証・名証・福証・札証の全4取引所に対応しており、幅広い銘柄から選べるのが魅力です。

手数料面でも優れており、国内株式の現物・信用取引は原則無料です(一部ETF/REIT信用取引は有料)。新NISA口座での取引も手数料無料で、投資信託の買付手数料もほとんどの銘柄で無料となっています。

ポイントサービスも充実しており、Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALマイル・PayPayポイントの5種類から選べます。投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まる「投信マイレージ」の対象銘柄も多く、長期投資でお得にポイントを貯められます。

初心者から上級者まで幅広く対応できる総合力の高さから、迷ったらまずSBI証券を選ぶのがおすすめです。

SBI証券公式サイト

楽天証券|楽天ポイントが貯まる・使える

楽天証券LP画像
項目 内容
口座数 約12,000,000口座 ※2025年1月時点
取引手数料 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。
NISA対応 〇(新NISA対応)
つみたて投資枠取扱銘柄数 263銘柄 ※2025年4月24日時点
成長投資枠対象商品 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄)
投資信託 約2,550本 ※2025年4月24日時点
外国株 6カ国/米国株式(約4,500銘柄)
取引ツール(PC) マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4
スマホアプリ iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物
提携銀行口座 楽天銀行(マネーブリッジ)
ポイント投資・付与 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>)
口座開設スピード 最短 翌営業日

楽天証券は、口座開設数約1,200万口座を持つネット証券の2強の一角です。 2024年4月には総合証券口座が1,200万口座を突破 し、SBI証券と並ぶ人気を誇っています。

最大の特徴は、楽天経済圏との連携です。楽天カードでクレカ積立をすると楽天ポイントが貯まり、貯まったポイントは投資信託や国内株式、米国株式の購入に使えます。楽天市場や楽天モバイルなど楽天グループのサービスを利用している方なら、効率よくポイントを貯めながら投資ができるのが大きなメリットです。

取扱商品も充実しており、投資信託は約2,550本、外国株式は6カ国に対応しています。国内株式の売買手数料は「ゼロコース」を選択すれば無料となり、単元未満株(かぶミニ®)も手数料無料で取引できます。

楽天証券は画面の見やすさと操作のしやすさに定評があります 。スマホアプリ「iSPEED」は初心者でも直感的に操作でき、「見やすくて使いやすいツール・アプリで投資を始めたい方は、楽天証券で口座開設するのがおすすめ」という評価を得ています。

楽天ポイントを活用したい方、使いやすいツールで投資を始めたい初心者の方には楽天証券がぴったりです。

楽天証券公式サイト

三菱UFJモルガン・スタンレー証券|三菱UFJグループの安心感

三菱UFJモルガン・スタンレー証券のLP画像
項目 内容
口座数(残あり口座) 約105.3万口座
※2025年3月末時点
取引手数料 【国内株式】
約定代金 × 最大1.265%(税込)
※最低手数料2,750円(税込)

【米国株式】
約定代金 × 0.495%(税込)
※最低手数料22米ドル(税込)

※手数料は取引チャネルや銘柄により異なります。
NISA対応 〇(新NISA:つみたて投資枠・成長投資枠ともに対応)
つみたて投資枠取扱銘柄数 29銘柄
※2025年時点
成長投資枠対象商品 国内株式(約4,000銘柄) / 米国株式 / 投資信託(約285本)
投資信託 約4,054本
※2025年7月時点
外国株 米国株:約4,500銘柄
その他外国株:取扱限定的
取引ツール(PC) オンライントレード(WEB)
専用取引アプリ(PC版)
スマホアプリ 三菱UFJモルガン・スタンレー証券アプリ(iOS / Android対応)
提携銀行口座 三菱UFJ銀行(即時入出金サービス対応)
ポイント投資・付与 なし(ポイント投資制度は未対応)
口座開設スピード 通常2〜3営業日
※オンライン申込後、書類提出状況により変動

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループとモルガン・スタンレーの合弁による証券会社で、口座開設数は約1,800万口座に達しています。大手金融グループの信頼性と、充実したサポート体制が魅力です。

外国株式の取扱国数は14カ国と主要ネット証券の中でも最多クラスで、グローバルな投資を検討している方に適しています。IPOの取扱実績も年間21銘柄、主幹事実績は年間9社(2024年実績)と充実しており、新規公開株への投資機会も豊富です。

投資信託は約750本、つみたて投資枠対象は約30本と他社に比べるとやや少なめですが、厳選された商品ラインナップとなっています。単元未満株の取扱銘柄は約1,200銘柄で、少額投資にも対応しています。

Pontaポイントが貯まるサービスもあり、ポイントを活用した投資も可能です。三菱UFJグループの一員として、高い信頼性と安定性を求める方におすすめの証券会社です。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券公式サイト

マネックス証券|米国株投資に強い

マネックス証券のLP画像
項目 内容
口座数 約2,700,000口座 ※2025年2月時点
取引手数料 【取引毎手数料コース】
  • 5万円以下:55円(税込)

  • 5万超~10万円以下:99円

  • 10万超~20万円以下:115円

  • 20万超~50万円以下:275円

  • 50万超~100万円以下:535円

  • 100万超~150万円以下:640円

  • 150万超~3,000万円以下:1,013円

  • 3,000万円超:1,070円

NISA対応 〇(日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(銘柄数は公式サイトで確認)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 中国株 / 投資信託(約1,750本以上)
投資信託 約1,800本(購入時手数料すべて無料)
外国株 2カ国/米国株:約5,000銘柄以上(2025年1月27日時点)
取引ツール(PC) マネックストレーダー / 銘柄スカウター
スマホアプリ マネックス証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ
提携銀行口座 マネックス証券専用銀行口座(詳細は公式サイトで確認)
ポイント投資・付与 マネックスポイント / dポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード オンライン申込で最短翌営業日

マネックス証券は、米国株投資に強みを持つネット証券です。米国株の取扱銘柄数は約5,000銘柄と業界トップクラスで、米国市場への投資を考えている方に最適です。

投資信託は約1,800本、つみたて投資枠対象は約217本と豊富なラインナップです。IPOの取扱実績は年間54銘柄(2024年実績)で、主要ネット証券の中でも多い部類に入ります。

マネックスポイントとdポイントの2種類のポイントが貯まり、特にdカードでのクレカ積立はポイント還元率が高く設定されています。 マネックス証券では投資信託の積立にdカードが使えるので、積立額に応じたdポイントを貯めることができます。また、2024年9月には投資信託を保有しているだけでdポイントが貯まるサービスもスタート しました。

米国株投資を本格的に始めたい方、dポイントを活用したい方にはマネックス証券がおすすめです。

松井証券|25歳以下は手数料無料

松井証券のLP画像
項目 内容
口座数 約1,670,000口座 ※2025年3月時点
取引手数料 【ボックスレート(1日定額制)】 1日の約定代金合計50万円まで:0円 50万円超:1,000円(税込1,100円)~※25歳以下なら約定代金に関わらず手数料無料
NISA対応 〇(日本株、米国株、投資信託すべて売買手数料無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(銘柄数は公式サイトで確認)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 投資信託(約1,800本以上)
投資信託 約1,900本以上(購入時手数料すべて無料)
外国株 米国株:約4,900銘柄(2025年4月23日時点)
取引ツール(PC) ネットストック・ハイスピード(無料)
スマホアプリ 日本株アプリ / 投信アプリ / 米国株アプリ(すべて無料)
提携銀行口座 MATSUI Bank(松井証券専用銀行)
ポイント投資・付与 松井証券ポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード 最短即日(スマートフォンによるオンライン申込)

松井証券は、創業100年以上の歴史を持ちながら、国内で初めてインターネット取引サービスを開始した老舗ネット証券です。口座開設数は約160万口座で、サポート体制の充実度に定評があります。

最大の特徴は、25歳以下の手数料優遇です。25歳以下なら現物取引・信用取引ともに手数料が完全無料となり、取引金額に制限もありません。また、26歳以上でも1日の約定代金が50万円までなら手数料無料で取引できます。

投資信託は約1,900本、つみたて投資枠対象は約250本と充実しています。米国株は約4,900銘柄を取り扱っており、IPOの取扱実績は年間54銘柄(2024年実績)です。

「Webユーザビリティランキング2024〈企業サイト(PC)編〉」にて、証券・保険業界で最高評価の第1位を獲得 しており、サイトの使いやすさは業界随一です。電話サポートも充実しており、初心者でも安心して利用できます。

25歳以下の若年層、サポート体制を重視する初心者の方には松井証券がおすすめです。

松井証券公式サイト

ネット証券の選び方|比較する5つのポイント

ネット証券を選ぶ際は、自分の投資スタイルや重視するポイントに合わせて比較することが大切です。ここでは、初心者が特に注目すべき5つの比較ポイントを解説します。

手数料の安さで選ぶ

投資で得た利益を最大化するには、手数料をできるだけ抑えることが重要です。 SBI証券と楽天証券は2023年9月から日本株の売買手数料を無料化 しており、主要ネット証券も追随する動きを見せています。

手数料は大きく分けて、国内株式の売買手数料、投資信託の購入時手数料、外国株式の売買手数料の3種類があります。国内株式については、SBI証券と楽天証券が完全無料化を実現しており、松井証券も1日50万円まで無料です。

証券会社 国内株式(現物) 投資信託買付 米国株式
SBI証券 原則無料 ほぼ全銘柄無料 NISA口座無料
楽天証券 ゼロコース無料 ほぼ全銘柄無料 NISA口座無料
マネックス証券 55円~1,070円 ほぼ全銘柄無料 約定代金の0.495%
松井証券 50万円/日まで無料 ほぼ全銘柄無料 約定代金の0.495%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 約定金額の0.869%~ ほぼ全銘柄無料 取扱あり

投資信託の購入時手数料は、主要ネット証券ではほとんどの銘柄で無料(ノーロード)となっています。ただし、保有中にかかる信託報酬は銘柄ごとに異なるため、長期保有する場合は信託報酬の低いインデックスファンドを選ぶことをおすすめします。

取引回数が多い方や少額投資から始める方は、手数料無料の証券会社を選ぶことで、コストを気にせず投資経験を積むことができます。

各証券会社公式サイト

取扱商品の豊富さで選ぶ

投資の選択肢を広げるには、取扱商品が豊富な証券会社を選ぶことが重要です。特に投資信託の本数、外国株式の対応国数、IPOの取扱実績は要チェックです。

投資信託は、SBI証券が約2,600本、楽天証券が約2,550本と充実しています。新NISA のつみたて投資枠対象の投資信託も、SBI証券が約271本、楽天証券が約254本と豊富です。初心者のうちは選択肢が多すぎて迷うかもしれませんが、将来的に投資の幅を広げたいと考えるなら、取扱本数の多い証券会社を選んでおくと安心です。

外国株式については、SBI証券が9カ国、楽天証券が6カ国、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が14カ国に対応しています。米国株だけでなく、中国株や東南アジア株にも投資したい方は、対応国数の多い証券会社を選びましょう。

IPO(新規公開株)の取扱実績も重要なポイントです。 2024年3月通期の全新規上場会社数のうち、約90.9%の銘柄をSBI証券が取扱い ました。IPO投資に興味がある方は、取扱実績の多いSBI証券や楽天証券を選ぶとよいでしょう。

使いやすさ・アプリの機能で選ぶ

投資を続けるには、取引ツールやアプリの使いやすさも重要な要素です。特にスマホで取引することが多い方は、アプリの操作性や機能を事前に確認しておきましょう。

楽天証券の「iSPEED」は、初心者でも直感的に操作できる見やすいデザインで高い評価を得ています。SBI証券の「SBI証券アプリ」も機能が充実しており、株式・投資信託・米国株など商品ごとに専用アプリが用意されています。

松井証券は、PC版のウェブサイトが「Webユーザビリティランキング2024」で証券・保険業界第1位を獲得しており、サイトの使いやすさは業界トップクラスです。初心者の方は、操作に迷ったときのサポート体制も確認しておくと安心です。

多くの証券会社では口座開設前にデモ画面を確認できるので、実際に操作感を試してから決めるのもよいでしょう。また、複数の証券会社で口座を開設して使い比べることも可能です。

ポイント還元・特典で選ぶ

ネット証券では、投資をしながらポイントを貯められるサービスが充実しています。普段利用しているポイントが貯まる証券会社を選ぶと、投資と日常生活の両方でお得になります。

SBI証券では、Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALマイル・PayPayポイントの5種類から選べます。楽天証券は楽天ポイント、マネックス証券はマネックスポイントとdポイント、松井証券は松井証券ポイントが貯まります。

ポイントの貯め方は主に2つあります。1つ目はクレジットカードでの投資信託積立(クレカ積立)です。楽天証券では楽天カード、SBI証券では三井住友カード、マネックス証券ではdカードでクレカ積立ができ、積立額に応じてポイントが付与されます。

2つ目は投資信託の保有残高に応じたポイント付与です。SBI証券の「投信マイレージ」や楽天証券の投資信託資産形成ポイントなど、保有しているだけでポイントが貯まるサービスがあります。長期投資をする方にとっては、この保有ポイントが大きなメリットになります。

貯まったポイントは、投資信託の購入や株式の購入に使えるほか、日常のショッピングにも利用できます。ポイントを活用することで、実質的な投資コストを下げることができるのです。

サポート体制で選ぶ

投資初心者にとって、困ったときに相談できるサポート体制は重要なポイントです。ネット証券は対面での相談ができない分、電話やチャット、メールでのサポートが充実しているかを確認しましょう。

松井証券は、電話サポートの質の高さで知られており、投資初心者向けの丁寧なサポートに定評があります。SBI証券や楽天証券も、電話・チャット・メールでのサポート体制を整えており、営業時間内であれば問い合わせに対応してくれます。

また、多くのネット証券では、投資初心者向けのオンラインセミナーや動画コンテンツを提供しています。投資の基礎知識から具体的な銘柄選びまで、無料で学べる環境が整っているので、これらのコンテンツを活用しながら投資の知識を深めていくとよいでしょう。

口座開設前に、各証券会社のサポート窓口に問い合わせてみるのもおすすめです。対応の丁寧さや回答の分かりやすさを実際に確認することで、自分に合った証券会社を見つけやすくなります。

目的別|あなたに合ったネット証券の選び方

投資の目的やスタイルによって、最適なネット証券は異なります。ここでは、代表的な4つの投資目的別に、おすすめの証券会社を紹介します。

NISA・つみたて投資を始めたい人

2024年から始まった新NISA制度を活用したい方には、つみたて投資枠の取扱銘柄が多く、クレカ積立でポイントが貯まる証券会社がおすすめです。

SBI証券は業界トップクラスの総合力でおすすめのネット証券です。つみたて投資枠も取扱銘柄数がネット証券最多クラスで、三井住友カードでクレカ積立を設定するとVポイントが貯まります 。つみたて投資枠対象の投資信託は約271本と業界最多クラスで、選択肢が豊富です。

楽天証券も、つみたて投資枠対象が約254本と充実しており、楽天カードでのクレカ積立で楽天ポイントが貯まります。楽天経済圏を活用している方なら、ポイントを効率よく貯めながら投資できるのでおすすめです。

NISA・つみたて投資のポイント

  • 長期・積立・分散投資を基本とする
  • クレカ積立でポイントを貯めながら投資する
  • つみたて投資枠は金融庁が認めた投資信託のみが対象なので初心者でも安心
  • 新NISA口座なら投資で得た利益が非課税になる

新NISA制度では、年間360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)まで非課税で投資できます。

金融庁:新しいNISA

少額から投資を始めたい人

まとまった資金がなくても、少額から投資を始められるネット証券が増えています。単元未満株(1株から購入できる株式)や、100円から始められる投資信託を活用しましょう。

SBI証券の「S株」は約3,500銘柄の単元未満株を取り扱っており、1株から購入できます。楽天証券の「かぶミニ®」は約2,100銘柄に対応し、ネット証券で唯一リアルタイム取引ができるのが特徴です。

投資信託なら、ほとんどのネット証券で100円から積立投資が可能です。毎月少額ずつ積み立てることで、無理なく投資を続けられます。松井証券は1日の約定代金50万円まで手数料無料なので、少額投資を繰り返す方に適しています。

少額投資のメリットは、リスクを抑えながら投資経験を積めることです。最初は少額から始めて、投資に慣れてきたら徐々に投資額を増やしていくのがおすすめです。

米国株・外国株に投資したい人

米国株や外国株に投資したい方は、取扱銘柄数が多く、情報ツールが充実した証券会社を選びましょう。

マネックス証券は米国株投資に強みを持ち、約5,000銘柄を取り扱っています。米国株の情報ツール「銘柄スカウター米国株」は無料で利用でき、企業の業績分析に役立ちます。取引時間も長く、米国市場の動きにリアルタイムで対応できるのが魅力です。

SBI証券は外国株式の対応国数が9カ国と最多で、米国株も約5,000銘柄を取り扱っています。新NISA口座なら米国株・海外ETFの売買手数料が無料になるのも大きなメリットです。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は14カ国の外国株式に対応しており、新興国株式にも投資したい方に適しています。外国株投資では為替手数料も重要なので、各社の為替手数料も比較して選びましょう。

IPO投資に挑戦したい人

IPO(新規公開株)投資は、上場前の株式を購入し、上場日に売却することで利益を狙う投資手法です。人気が高く抽選倍率も高いため、IPO取扱実績の多い証券会社を選ぶことが重要です。

SBI証券は2024年にIPO78銘柄を取り扱い、主幹事実績も12社と業界トップクラスです。さらに、抽選に外れても「IPOチャレンジポイント」が貯まり、次回以降の抽選で当選確率が上がる独自の制度があります。

楽天証券は年間56銘柄、マネックス証券は年間54銘柄を取り扱っており、いずれも主要ネット証券の中では多い部類に入ります。IPO投資の当選確率を上げるには、複数の証券会社で口座を開設し、それぞれで抽選に参加するのが効果的です。

IPO投資は人気が高く必ず当選するとは限りませんが、当選すれば大きな利益を得られる可能性があります。ただし、上場後に株価が下がるリスクもあるため、企業の事業内容や成長性をしっかり確認してから申し込むことが大切です。

ネット証券の口座開設から取引開始までの流れ

ネット証券の口座開設は、オンラインで簡単に手続きができます。ここでは、口座開設から実際に取引を始めるまでの流れを、初心者の方にも分かりやすく解説します。

口座開設に必要なもの

ネット証券の口座開設には、以下の書類が必要です。事前に準備しておくとスムーズに手続きを進められます。

  • 本人確認書類:運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど顔写真付きの身分証明書
  • マイナンバー確認書類:マイナンバーカード、通知カード、マイナンバー記載の住民票のいずれか
  • 銀行口座情報:入出金に使う銀行口座の情報(通帳やキャッシュカード)
  • メールアドレス:連絡用のメールアドレス(フリーメール可)

マイナンバーカードがあれば、本人確認とマイナンバー確認を1枚で済ませられるので便利です。スマホで撮影して提出するだけで手続きが完了する証券会社も多く、最短で翌営業日に口座開設が完了します。

口座開設の手順(5ステップ)

ネット証券の口座開設は、以下の5つのステップで完了します。

1. 証券会社の公式サイトにアクセス

開設したい証券会社の公式サイトから「口座開設」ボタンをクリックします。メールアドレスを登録すると、手続き用のURLが送られてきます。

2. 基本情報の入力

氏名、住所、生年月日、職業などの基本情報を入力します。NISA口座を同時に開設するかどうかも選択できます。新NISA制度を利用したい方は、ここで「NISA口座を開設する」を選びましょう。

3. 本人確認書類の提出

スマホで本人確認書類とマイナンバー確認書類を撮影してアップロードします。マイナンバーカードがあれば1枚で済みます。

4. 審査

証券会社による審査が行われます。通常は数日以内に完了し、審査結果がメールで通知されます。

5. ログイン情報の受け取り

審査に通過すると、ログインIDやパスワードが郵送またはメールで届きます。これで口座開設が完了し、取引を始められるようになります。

SBI証券や楽天証券など主要ネット証券では、最短で翌営業日に口座開設が完了します。松井証券は最短即日で口座開設できる場合もあります。

口座開設後の初期設定

口座開設が完了したら、取引を始める前にいくつかの初期設定を行いましょう。

まず、銀行口座との連携設定です。証券口座と銀行口座を連携させることで、入出金がスムーズになります。SBI証券なら「SBIハイブリッド預金」、楽天証券なら「マネーブリッジ」といった自動入出金サービスを設定しておくと便利です。

次に、ポイントサービスの登録です。SBI証券では貯めたいポイント(Vポイント、Pontaポイントなど)を選択する必要があります。楽天証券では楽天ポイント、マネックス証券ではマネックスポイントまたはdポイントの設定を行いましょう。

クレジットカードで投資信託の積立をする場合は、クレカ積立の設定も必要です。対応するクレジットカードを登録し、毎月の積立金額や積立日を設定します。

最初の取引を始める前にやること

口座開設と初期設定が完了したら、いよいよ取引を始められます。ただし、いきなり大きな金額を投資するのではなく、まずは少額から始めることをおすすめします。

最初に証券口座に入金しましょう。銀行口座から振込で入金するか、連携サービスを利用して自動入金します。最初は1万円~10万円程度の少額から始めるのが無難です。

次に、投資する商品を選びます。初心者の方には、金融庁が認めた投資信託の中から選べる「つみたて投資枠」がおすすめです。インデックスファンドと呼ばれる、市場全体に分散投資する商品を選ぶとリスクを抑えられます。

取引ツールやアプリの使い方にも慣れておきましょう。多くの証券会社では、デモ機能や練習用の画面が用意されているので、実際のお金を使う前に操作に慣れておくと安心です。

投資を始める前に、投資の基礎知識を学ぶことも大切です。各証券会社が提供する初心者向けコンテンツや、金融庁の「投資の基本」ページなどを活用して、リスクとリターンの関係や分散投資の重要性を理解しておきましょう。

金融庁:投資の基本

ネット証券の手数料を徹底比較

投資で得た利益を最大化するには、手数料の比較が欠かせません。ここでは、主要ネット証券5社の手数料を取引種類別に詳しく比較します。

現物取引の手数料比較

現物取引とは、実際に株式を購入して保有する取引のことです。 SBI証券は9月30日の注文分から日本株の現物取引と信用取引の売買手数料をゼロに。楽天証券も10月1日の注文分から適用 しました。

主要ネット証券の現物取引手数料は以下の通りです。

証券会社 10万円 50万円 100万円 条件
SBI証券 無料 無料 無料 電子交付設定
楽天証券 無料 無料 無料 ゼロコース選択
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SBI証券と楽天証券は条件を満たせば完全無料、松井証券は1日の約定代金が50万円まで無料です。取引回数が多い方や少額投資を繰り返す方は、手数料無料の証券会社を選ぶことで大きくコストを削減できます。

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信用取引の手数料比較

信用取引とは、証券会社からお金や株式を借りて行う取引のことです。自己資金以上の取引ができる反面、リスクも大きくなります。

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信用取引では、手数料のほかに金利(信用買いの場合)や貸株料(信用売りの場合)がかかります。これらの費用も証券会社によって異なるため、信用取引を本格的に行う場合は総合的なコストで比較しましょう。

初心者の方は、まず現物取引で投資に慣れてから信用取引を検討することをおすすめします。

投資信託の手数料はどこも無料?

投資信託の購入時手数料(販売手数料)は、主要ネット証券ではほとんどの銘柄で無料(ノーロード)となっています。これは新NISA制度の普及により、各社が手数料無料化を進めた結果です。

ただし、投資信託を保有している間にかかる信託報酬(運用管理費用)は、銘柄ごとに異なります。信託報酬は年率で表示され、保有資産から日々差し引かれます。長期保有する場合は、この信託報酬の違いが最終的な利益に大きく影響します。

インデックスファンドの信託報酬は年率0.1%~0.5%程度、アクティブファンドは0.5%~2.0%程度が一般的です。長期投資を前提とするなら、信託報酬の低いインデックスファンドを選ぶことをおすすめします。

また、一部の証券会社では投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まるサービスがあります。SBI証券の「投信マイレージ」や楽天証券の投資信託資産形成ポイントを活用すれば、実質的なコストをさらに下げられます。

ネット証券を使う上で知っておきたいこと

ネット証券で投資を始める前に、知っておくべき重要なポイントがあります。ここでは、投資を安全に続けるための基礎知識を解説します。

証券会社が倒産したらどうなる?

証券会社が倒産した場合でも、投資家の資産は法律によって保護されています。証券会社は顧客の資産を自社の資産と分けて管理する「分別管理」が義務付けられているため、証券会社が倒産しても顧客の株式や投資信託は守られます。

万が一、分別管理が適切に行われていなかった場合でも、「日本投資者保護基金」によって1人あたり1,000万円まで補償されます。この制度は、日本証券業協会に加盟するすべての証券会社が対象となっています。

金融庁:投資者保護の仕組み

主要ネット証券は、いずれも大手金融グループに属しているか、上場企業として財務健全性が確保されています。SBI証券はSBIホールディングス、楽天証券は楽天グループ、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は三菱UFJフィナンシャル・グループの一員です。

とはいえ、1つの証券会社に資産を集中させるのではなく、複数の証券会社に分散することでリスクをさらに軽減できます。

複数の証券口座を持つメリット

ネット証券の口座は複数持つことができ、実際に複数の口座を使い分けている投資家も多くいます。複数口座を持つメリットは以下の通りです。

まず、IPO投資の当選確率が上がります。IPOは抽選制のため、複数の証券会社から申し込むことで当選のチャンスが増えます。SBI証券、楽天証券、マネックス証券など、IPO取扱実績の多い証券会社で口座を開設しておくとよいでしょう。

次に、各社の強みを活かした使い分けができます。例えば、米国株投資はマネックス証券、日本株投資はSBI証券、楽天ポイントを貯めるなら楽天証券といった具合に、目的に応じて使い分けることで最大限のメリットを享受できます。

また、システム障害のリスク分散にもなります。万が一1つの証券会社でシステム障害が発生しても、別の証券会社で取引を続けられます。

複数口座を持つデメリットとしては、管理が煩雑になることや、資産全体の把握がしづらくなることが挙げられます。最初は1~2社から始めて、投資に慣れてきたら徐々に増やしていくのがおすすめです。

証券会社を乗り換えたいときは?

すでにネット証券の口座を持っているけれど、別の証券会社に乗り換えたい場合は、「口座移管」という手続きを行います。保有している株式や投資信託を、現在の証券会社から新しい証券会社に移すことができます。

口座移管の手続きは、移管先の証券会社に申し込みます。必要書類を提出すると、証券会社間で資産の移管手続きが行われます。通常は1~2週間程度で完了しますが、移管手数料がかかる場合があるので注意が必要です。

NISA口座の場合は、年に1回だけ金融機関を変更できます。ただし、その年にすでにNISA口座で買付をしている場合は、翌年からの変更となります。NISA口座の変更手続きは、現在の金融機関で「勘定廃止通知書」を発行してもらい、新しい金融機関に提出します。

証券会社を乗り換える際は、移管手数料や手続きの手間を考慮して、本当に乗り換えるべきか慎重に判断しましょう。単に新しい証券会社で追加の口座を開設するだけでも、目的に応じた使い分けができます。

確定申告は必要?特定口座の選び方

証券口座には「一般口座」「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」の3種類があります。このうち、初心者におすすめなのは「特定口座(源泉徴収あり)」です。

特定口座(源泉徴収あり)を選ぶと、証券会社が自動的に税金を計算して源泉徴収してくれるため、原則として確定申告は不要です。年間の利益が20万円以下の場合でも、自動的に税金が引かれるデメリットはありますが、手続きの手間を考えると初心者には最適です。

特定口座(源泉徴収なし)を選んだ場合は、年間の利益が20万円を超えると確定申告が必要になります。ただし、医療費控除やふるさと納税などで確定申告をする予定がある方は、源泉徴収なしを選んで一緒に申告する方が有利な場合もあります。

NISA口座で取引した分については、利益が非課税となるため確定申告は不要です。新NISA制度を活用することで、税金の心配をせずに投資を続けられます。

国税庁:株式等の譲渡所得等の課税

ネット証券に関するよくある質問

ネット証券に関するよくある質問
ネット証券は安全ですか?

ネット証券は、金融庁に登録された正式な金融商品取引業者であり、法律に基づいた厳格な規制を受けています。顧客の資産は分別管理が義務付けられており、証券会社が倒産しても保護される仕組みになっています。さらに、日本投資者保護基金によって1人あたり1,000万円まで補償されるため、安全性は高いと言えます。セキュリティ面でも、二段階認証やSSL暗号化通信など、最新の技術で顧客情報を保護しています。

口座開設にお金はかかりますか?

主要ネット証券では、口座開設費用や口座維持費は無料です。取引をしなくても手数料はかかりません。ただし、実際に株式や投資信託を購入する際には、商品の購入代金が必要になります。

どの証券会社を選べばいいか分かりません

初心者の方には、業界トップクラスの総合力を持つSBI証券か楽天証券がおすすめです。どちらも取扱商品が豊富で、手数料も安く、サポート体制も整っています。楽天経済圏を活用している方は楽天証券、それ以外の方はSBI証券を選ぶとよいでしょう。また、複数の証券会社で口座を開設して使い比べることもできます。口座開設は無料なので、実際に使ってみて自分に合った証券会社を見つけるのも一つの方法です。

いくらから投資を始められますか?

投資信託なら100円から、単元未満株なら数百円から投資を始められます。まとまった資金がなくても、少額から投資をスタートできるのがネット証券の魅力です。最初は月1,000円~5,000円程度の積立投資から始めて、徐々に金額を増やしていくのがおすすめです。

NISA口座はどこで開設すべきですか?

NISA口座は一人一口座しか開設できないため、慎重に選ぶ必要があります。取扱商品が豊富で、クレカ積立でポイントが貯まる証券会社がおすすめです。SBI証券は取扱銘柄数が最多で、三井住友カードでクレカ積立ができます。楽天証券は楽天カードでクレカ積立ができ、楽天ポイントを投資に使えます。普段利用しているポイントサービスに合わせて選ぶとよいでしょう。

スマホだけで取引できますか?

はい、主要ネット証券はすべてスマホアプリに対応しており、スマホだけで口座開設から取引まで完結できます。楽天証券の「iSPEED」やSBI証券の「SBI証券アプリ」など、使いやすいアプリが揃っています。パソコンがなくても、スマホ1台あれば投資を始められます。

まとめ

ネット証券は、手数料の安さと取引の手軽さから、投資初心者から経験者まで幅広く支持されています。この記事で紹介したSBI証券、楽天証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、マネックス証券、松井証券は、いずれも実績と信頼性のある証券会社です。

証券会社を選ぶ際は、手数料の安さ、取扱商品の豊富さ、ポイント還元、使いやすさの4つのポイントを比較しましょう。業界トップクラスの総合力で選ぶならSBI証券、楽天ポイントを活用するなら楽天証券、米国株投資ならマネックス証券、25歳以下なら松井証券がおすすめです。複数の証券会社で口座を開設して使い分けることも有効な戦略です。

投資を始める第一歩は、証券口座の開設です。口座開設は無料で、オンラインで簡単に手続きができます。新NISA制度を活用すれば、投資で得た利益が非課税になるため、これから投資を始める方には絶好のタイミングです。

まずは少額から始めて、徐々に投資に慣れていくことが大切です。なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、慎重にご検討ください。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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