証券会社って何してる?|4つの業務と役割をわかりやすく解説

証券会社って何してる?|4つの業務と役割をわかりやすく解説

「証券会社って何をしているんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか。

証券会社は、株式や債券などの金融商品を扱う会社ですが、具体的にどんな業務をしているのかイメージしにくいですよね。

実は、証券会社には大きく分けて4つの主要な業務があり、それぞれが企業の資金調達や投資家の資産運用を支える重要な役割を担っています。

この記事では、証券会社の4つの業務(ブローカー・ディーラー・アンダーライター・セリング)と、その役割をわかりやすく解説します。

証券会社の仕組みを理解することで、投資を始める際の証券会社選びや、就職・転職先としての理解が深まります。

証券会社と証券取引所の違い、ネット証券と対面証券の業務の違いなど、気になる疑問にもお答えします。

証券会社の役割を知って、投資の世界をもっと身近に感じてみませんか。

この記事の要約
  • 証券会社は企業と投資家をつなぐ仲介役として4つの主要業務を担っている
  • ブローカー・ディーラー・アンダーライター・セリングがそれぞれ異なる役割を果たす
  • ネット証券と対面証券では提供するサービスや手数料体系が大きく異なる
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。
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証券会社とは|企業と投資家をつなぐ仲介役

証券会社は、株式や債券などの金融商品を扱う専門の金融機関です。企業が資金を調達したい時と、投資家が資産を運用したい時の間に立って、両者をつなぐ仲介役を担っています。

私たちが株式投資を始める時、証券会社に口座を開設しますよね。これは、証券会社が投資家と証券取引所をつなぐ橋渡しをしているからなんです。個人投資家は直接証券取引所で株を買うことができないため、証券会社を通じて取引を行う必要があります。

証券会社の役割は、単に株式の売買を仲介するだけではありません。企業が新しく株式を発行する時の支援や、自己資金での取引、投資家への商品販売など、多岐にわたる業務を行っています。

日本証券業協会:証券会社の役割

直接金融の仕組み|銀行との違いは?

証券会社を理解する上で重要なのが「直接金融」という仕組みです。直接金融とは、資金が必要な企業と、資金を運用したい投資家が、証券会社を通じて直接つながる仕組みのことです。

これに対して、銀行を通じた資金のやり取りは「間接金融」と呼ばれます。銀行は預金者からお金を預かり、そのお金を企業に貸し出します。預金者は銀行にお金を預けるだけで、どの企業に貸し出されるかは分かりません。

直接金融の場合、投資家は自分で投資先の企業を選ぶことができます。例えば「A社の株式を買いたい」と思ったら、証券会社を通じてA社の株式を購入できるんです。

その代わり、株価が下がれば損失を被るリスクも投資家自身が負います。銀行の場合は預金保険制度により一定額まで保護されますが、証券投資では元本保証はありません。

その分、企業が成長すれば大きなリターンを得られる可能性があるのが直接金融の特徴です。

金融庁:投資の基本

証券会社が必要な理由

「なぜ投資家が直接企業から株を買えないの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。証券会社が必要な理由は、主に3つあります。

証券会社が必要な3つの理由

1つ目は、取引の安全性と信頼性を確保するためです。証券会社は金融庁の登録を受けた専門機関であり、厳格な規制のもとで業務を行っています。投資家の資産は分別管理され、万が一証券会社が倒産しても投資者保護基金により一定額まで保護される仕組みがあります。

2つ目は、専門的な知識とシステムが必要だからです。株式の売買には、証券取引所との接続システムや、複雑な取引ルールの理解が必要です。証券会社がこれらを代行することで、個人投資家でも簡単に取引ができるようになっています。

3つ目は、市場の流動性を高めるためです。証券会社が多くの投資家の注文を集約し、効率的に売買をマッチングさせることで、株式市場全体の取引がスムーズになります。証券会社がいなければ、売りたい人と買いたい人を見つけるのが非常に難しくなってしまうでしょう。

証券会社の4つの主な業務|それぞれの役割

証券会社の業務は、大きく分けて4つあります。ブローカー業務、ディーラー業務、アンダーライター業務、セリング業務です。それぞれ英語の専門用語ですが、順番に分かりやすく説明していきますね。

証券会社の4つの主な業務

これら4つの業務が組み合わさることで、証券会社は企業の資金調達と投資家の資産運用の両方を支えています。それぞれの業務について、次のセクションから詳しく見ていきましょう。

日本証券業協会:証券会社の業務

ブローカー業務|売買の仲介で投資家をサポート

ブローカー業務は、証券会社の最も基本的な業務です。英語の「Broker(仲介人)」という言葉の通り、投資家と証券取引所の間に立って、株式の売買を仲介する役割を担っています。

ブローカー業務とは

ブローカー業務では、証券会社は投資家から売買の注文を受け、その注文を証券取引所に取り次ぎます。例えば、あなたが「A社の株式を100株買いたい」と注文すると、証券会社がその注文を証券取引所に伝え、売買を成立させます。

この業務で証券会社が得る収益は、主に売買手数料です。以前は売買金額に応じて手数料がかかっていましたが、最近では多くのネット証券が株式売買手数料を無料化しています。代わりに、口座管理料や信用取引の金利などで収益を得る仕組みに変わってきています。

ブローカー業務の特徴は、証券会社が自分のお金でリスクを取らない点です。あくまで投資家の注文を取り次ぐだけなので、株価が上がっても下がっても証券会社の損益には直接影響しません。

実際の取引の流れ|注文から約定まで

ブローカー業務による株式売買の流れを、具体的に見てみましょう。

1. 投資家が証券会社のウェブサイトやアプリで「銘柄名」「株数」「価格」を指定して注文を出します
2. 証券会社はその注文を受け取ると、すぐに証券取引所に注文を送信します
3. 証券取引所では、売り注文と買い注文をマッチングさせるシステムが動いており、価格と株数が合致すれば取引が成立(約定)します
4. 約定すると、投資家の証券口座に株式が入庫され、同時に購入代金が口座から引き落とされます

この一連の流れは、ネット証券なら数秒から数分で完了します。対面証券の場合は、電話や窓口で担当者に注文を伝え、担当者が取引所に注文を出す流れになります。

最近では、スマートフォンのアプリで簡単に注文できるようになり、通勤中や休憩時間にも取引ができるようになりました。証券会社のシステムが高度化したことで、個人投資家でもプロと同じスピードで取引できる環境が整っています。

個人投資家にとってのメリット

ブローカー業務があることで、個人投資家は多くのメリットを享受できます。最大のメリットは、少額から気軽に株式投資を始められることです。証券会社が仲介してくれるおかげで、複雑な手続きを自分で行う必要がありません。

また、証券会社は投資情報やツールも提供しています。株価チャート、企業の財務情報、アナリストレポートなどを無料で閲覧でき、投資判断の材料にできます。対面証券では、担当者から直接アドバイスを受けることも可能です。

さらに、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)といった税制優遇制度も、証券会社を通じて利用できます。これらの制度を活用することで、投資で得た利益を非課税にしたり、所得控除を受けたりすることができます。

金融庁:NISA特設ウェブサイト

ディーラー業務|自己資金で売買して利益を追求

ディーラー業務は、証券会社が自分自身のお金で株式や債券を売買して、利益を得る業務です。ブローカー業務とは異なり、証券会社自身が投資家として市場に参加する点が特徴です。

ディーラー業務とは

ディーラー業務では、証券会社のトレーダー(ディーラー)が、自社の資金を使って株式や債券を売買します。例えば、「この株は値上がりしそうだ」と判断したら、証券会社が自己資金で株を購入し、実際に値上がりしたら売却して利益を得ます。

この業務は証券会社にとってリスクを伴います。株価が予想と反対に動けば、損失を被る可能性があるからです。しかし、うまく取引できれば大きな利益を得ることができます。

ディーラー業務を行う証券会社は、専門のトレーディング部門を持っています。そこでは、市場の動きを常に監視し、瞬時に売買判断を下すプロのディーラーが働いています。高度な分析ツールや取引システムを駆使して、利益を追求しているんです。

ブローカー業務との違い

ブローカー業務とディーラー業務の最大の違いは、「誰のお金で取引するか」です。ブローカー業務では投資家のお金で取引を仲介しますが、ディーラー業務では証券会社自身のお金で取引します。

比較項目 ブローカー業務 ディーラー業務
取引資金 投資家のお金 証券会社自身のお金
収益源 売買手数料 売買による値上がり益
リスク 証券会社はリスクを負わない 証券会社がリスクを負う
収益の安定性 安定 市場環境により変動

投資家から見ると、ブローカー業務は自分の注文を執行してもらうサービスですが、ディーラー業務は証券会社自身が市場参加者として取引している状態です。ただし、証券会社は投資家の注文を優先する義務があり、自己取引が投資家の不利益にならないよう規制されています。

市場の流動性を高める役割

ディーラー業務には、市場全体にとって重要な役割があります。それは、市場の流動性を高めることです。流動性とは、株式が売買されやすい状態のことを指します。

証券会社がディーラーとして常に市場で売買を行うことで、投資家が株を買いたい時に売り手が見つかりやすくなり、売りたい時に買い手が見つかりやすくなります。これにより、株式市場全体の取引がスムーズになるんです。

特に、取引があまり活発でない銘柄(流動性の低い銘柄)では、証券会社のディーラー業務が重要な役割を果たします。証券会社が積極的に売買に参加することで、個人投資家でも比較的スムーズに取引できる環境が保たれています。市場の安定化にも貢献しているといえるでしょう。

アンダーライター業務|企業の資金調達を支援

アンダーライター業務は、企業が新しく株式や債券を発行する時に、その引き受けと販売を支援する業務です。企業の資金調達を支える、証券会社の重要な役割の一つです。

アンダーライター業務とは

アンダーライター(Underwriter)とは、「引受人」という意味です。企業が新規に株式を発行したり、追加で株式を発行したりする際、証券会社がその株式を一旦引き受けて、投資家に販売する役割を担います。

具体的には、証券会社が企業から株式や債券を買い取り、その後投資家に販売します。もし販売が予定通りに進まなくても、引き受けた証券会社が責任を持って買い取る契約になっているため、企業は確実に資金を調達できます。これを「元引受」といいます。

アンダーライター業務では、証券会社は発行価格の決定や、投資家への販売戦略の立案なども行います。企業の財務状況や事業計画を詳しく分析し、適正な価格を設定することが重要です。この業務には高度な専門知識が求められます。

IPO(新規上場)での役割

アンダーライター業務が最も注目されるのが、IPO(Initial Public Offering:新規株式公開)の場面です。IPOとは、企業が初めて株式を証券取引所に上場し、一般の投資家が株式を売買できるようにすることです。

IPOでは、証券会社が主幹事証券会社として中心的な役割を果たします。主幹事証券会社は、上場までのスケジュール管理、上場審査のサポート、株式の価格決定、投資家への販売などを総合的に支援します。

1. 企業がIPOを目指す場合、まず主幹事証券会社を選定します
2. その証券会社は、企業の事業内容や成長性を評価し、上場に向けた準備をサポートします
3. 上場時には、新規発行株式を引き受けて投資家に販売し、企業の資金調達を実現させます

IPOは企業にとって大きなイベントであり、証券会社にとっても重要な業務です。SBI証券や野村證券、SMBC日興証券などは、IPOの取り扱い実績が豊富な証券会社として知られています。

企業と投資家をつなぐ橋渡し

アンダーライター業務は、企業と投資家の両方にメリットをもたらします。

企業にとっては、確実に資金を調達できる安心感があります。証券会社が株式を引き受けてくれるため、販売が不調に終わるリスクを軽減できるんです。

投資家にとっては、証券会社が企業を審査・評価した上で株式を提供してくれるため、一定の安心感があります。また、証券会社が適正な価格を設定することで、公平な条件で投資できる環境が整います。

さらに、アンダーライター業務を通じて、成長企業に資金が集まりやすくなります。これにより、日本経済全体の活性化にもつながっています。証券会社は単なる仲介者ではなく、企業の成長と投資家の資産形成を同時に支える重要な存在なんです。

セリング業務|投資家に金融商品を販売

セリング業務は、証券会社が投資家に対して株式や債券、投資信託などの金融商品を販売する業務です。アンダーライター業務と密接に関連しており、企業の資金調達を最終的に実現させる役割を担っています。

セリング業務とは

セリング(Selling)とは「販売」という意味です。証券会社が引き受けた株式や債券を、個人投資家や機関投資家に販売する業務を指します。アンダーライター業務で引き受けた証券を、実際に投資家の手に届けるのがセリング業務の役割です。

セリング業務では、証券会社の営業担当者が重要な役割を果たします。対面証券では、担当者が顧客に対して新規公開株式や新発債券の情報を提供し、購入を提案します。顧客の投資目的やリスク許容度に合わせて、適切な商品を提案することが求められます。

ネット証券でも、ウェブサイトやアプリを通じてIPO株式の申し込みを受け付けています。投資家は抽選に参加し、当選すれば新規公開株式を購入できます。セリング業務は、対面でもオンラインでも、投資家に投資機会を提供する重要な業務なんです。

アンダーライター業務との関係

アンダーライター業務とセリング業務は、セットで機能します。アンダーライター業務で企業から株式を引き受けた後、セリング業務で投資家に販売することで、初めて企業の資金調達が完了します。

例えば、ある企業がIPOで10億円の資金調達を目指すとします。主幹事証券会社がアンダーライターとして株式を引き受け、その後セリング業務で投資家に販売します。販売が成功すれば、企業は10億円を調達でき、投資家は新規公開株式を取得できます。

証券会社は、アンダーライター業務で引き受けた株式を販売できないと損失を被る可能性があります。そのため、セリング業務では、投資家のニーズを的確に把握し、適切な価格設定と販売戦略が重要になります。

投資家への情報提供の重要性

セリング業務では、投資家に対する適切な情報提供が非常に重要です。金融商品取引法では、証券会社は投資家に対して商品の内容やリスクを十分に説明する義務があります。これを「説明義務」といいます。

特に、IPO株式や新発債券などの新規発行証券では、投資家が十分な情報を得た上で投資判断できるよう、目論見書(もくろみしょ)という詳細な資料が提供されます。証券会社は、この目論見書を投資家に交付し、内容を説明する責任があります。

また、投資家の知識や経験、財産状況に応じて適切な商品を提案する「適合性の原則」も重要です。リスクの高い商品を投資初心者に勧めることは避けなければなりません。セリング業務は、投資家保護の観点からも厳格なルールのもとで行われています。

金融庁:金融商品取引法の概要

証券会社の種類と特徴|ネット証券と対面証券の違い

証券会社には、大きく分けて「ネット証券」と「対面証券」の2つのタイプがあります。それぞれ提供するサービスや手数料体系が異なり、投資家のニーズに応じて選ぶことが大切です。

ネット証券の特徴

ネット証券は、インターネットを通じて取引サービスを提供する証券会社です。SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券、DMM株などが代表的なネット証券として知られています。

ネット証券の特徴

ネット証券の最大の特徴は、手数料の安さです。店舗を持たず、人件費を削減できるため、低コストでサービスを提供できるんです。

また、24時間いつでも取引できる利便性も魅力です。スマートフォンのアプリで、通勤中や昼休みに株価をチェックしたり、注文を出したりできます。投資情報やツールも充実しており、自分で調べて判断したい投資家に向いています。

ネット証券では、投資信託の取扱本数も豊富です。SBI証券は約2,600本、楽天証券は約2,550本の投資信託を取り扱っており、幅広い選択肢から自分に合った商品を選べます。

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対面証券の特徴

対面証券は、店舗や営業担当者を通じてサービスを提供する証券会社です。野村證券、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券などが代表的な対面証券です。

対面証券の特徴

対面証券の最大の特徴は、担当者から直接アドバイスを受けられることです。投資の知識が少ない初心者でも、担当者が投資目的やリスク許容度をヒアリングし、適切な商品を提案してくれます。

また、IPO株式の取扱実績が豊富な点も対面証券の強みです。野村證券は2024年に46銘柄、SMBC日興証券は52銘柄のIPOを取り扱っており、主幹事証券会社としての実績も多数あります。

ただし、対面証券は手数料が高めに設定されています。店舗運営費や人件費がかかるため、ネット証券と比べて売買手数料や口座管理料が高くなる傾向があります。

どちらを選ぶべき?

ネット証券と対面証券、どちらを選ぶべきかは、投資家のスタイルや目的によって異なります。以下の表で、それぞれの特徴を比較してみましょう。

比較項目 ネット証券 対面証券
手数料 低い(株式売買手数料無料の会社も多い) 高い(店舗運営費・人件費がかかる)
取引方法 インターネット・アプリ(24時間対応) 店舗・電話・インターネット(営業時間内)
投資情報 オンラインで豊富な情報を提供 担当者から直接アドバイスを受けられる
投資信託 取扱本数が多い(2,000本以上) 厳選された商品(数百本程度)
IPO取扱 抽選方式が中心 取扱実績が豊富、主幹事案件も多い
向いている人 自分で調べて判断したい人、手数料を抑えたい人 対面で相談したい人、IPO投資に興味がある人

投資初心者で、自分で判断するのが不安な方は、まず対面証券で担当者のサポートを受けながら投資を始めるのもよいでしょう。一方、ある程度知識があり、自分で情報を集めて判断できる方は、手数料の安いネット証券が向いています。

また、両方の証券会社を使い分ける方法もあります。例えば、日常的な株式売買はネット証券で行い、IPO投資や大口の相談は対面証券を利用するといった使い分けです。自分の投資スタイルに合わせて、柔軟に選択することが大切です。

証券会社と証券取引所の関係|株の売買の仕組み

証券会社と証券取引所は、どちらも株式投資に関わる組織ですが、役割は全く異なります。両者の関係を理解することで、株式市場の仕組みがより明確になります。

証券取引所とは

証券取引所は、株式や債券などの金融商品が売買される市場を運営する組織です。日本では、東京証券取引所(東証)が最も有名で、日本の株式取引の大部分を扱っています。その他に、名古屋証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所があります。

証券取引所の役割は、公正で透明な取引の場を提供することです。売買注文を集約し、価格を決定し、取引を成立させるシステムを運営しています。また、上場企業の審査や、取引ルールの制定・監視も行っています。

証券取引所は、投資家が直接利用することはできません。証券取引所で株式を売買するには、証券会社を通じて注文を出す必要があります。証券取引所は「市場」であり、証券会社は「市場への入口」と考えると分かりやすいでしょう。

日本取引所グループ:株式投資の基礎知識

証券会社と証券取引所の役割分担

証券会社と証券取引所は、それぞれ異なる役割を担っています。証券会社は、投資家と証券取引所をつなぐ仲介者です。投資家から注文を受け、その注文を証券取引所に伝え、取引を成立させます。

証券取引所は、証券会社から送られてきた注文を集約し、売買をマッチングさせます。買い注文と売り注文の価格が一致すれば、取引が成立(約定)します。このマッチングは、コンピューターシステムによって瞬時に行われています。

例:あなたがSBI証券で「トヨタ自動車の株を100株買いたい」と注文したとします
SBI証券はその注文を東京証券取引所に送信します
東証では、他の証券会社から送られてきた売り注文と照合し、価格が合えば取引が成立します
約定した株式は、あなたのSBI証券の口座に入庫されます

このように、証券会社は投資家のサポート役、証券取引所は取引の場を提供する役割と、明確に分かれています。両者が連携することで、私たちは安全かつスムーズに株式投資を行えるんです。

個人投資家が株を買うまでの流れ

個人投資家が株式を購入する流れを、順を追って見てみましょう。

1. 証券会社に口座を開設する:まず、証券会社(SBI証券、楽天証券など)で口座を開設します。本人確認書類とマイナンバーを提出し、審査が通れば口座開設完了です。
2. 口座に入金する:開設した証券口座に、銀行振込やインターネットバンキングで資金を入金します。
3. 銘柄を選んで注文を出す:証券会社のウェブサイトやアプリで、購入したい銘柄を検索します。株数と価格(成行注文または指値注文)を指定して、注文を出します。
4. 証券会社が証券取引所に注文を送信する:証券会社は、あなたの注文を受け取ると、すぐに証券取引所に注文を送信します。
5. 証券取引所で売買が成立する:証券取引所のシステムが、売り注文と買い注文をマッチングさせ、価格が合えば取引が成立します。
6. 株式が口座に入庫される:約定した株式は、あなたの証券口座に入庫され、同時に購入代金が口座から引き落とされます。

この一連の流れは、ネット証券なら数秒から数分で完了します。証券会社と証券取引所がシステムで連携しているため、個人投資家でもリアルタイムで株式を売買できる環境が整っています。

よくある質問|証券会社について

よくある質問
証券会社はどうやって儲けているの?

証券会社の収益源は多岐にわたります。主な収益源は、売買手数料、信用取引の金利、投資信託の販売手数料や信託報酬の一部、IPOやM&Aなどのアンダーライター業務による引受手数料、そして自己売買(ディーラー業務)による売買益です。

証券会社が倒産したら預けたお金はどうなる?

証券会社が倒産しても、投資家の資産は基本的に保護されます。証券会社は、顧客の資産を自社の資産と分けて管理する「分別管理」が法律で義務付けられています。そのため、証券会社が倒産しても、顧客の株式や資金は返還されます。

証券会社を選ぶときのポイントは?

証券会社を選ぶ際のポイントは、手数料の安さ、取扱商品の豊富さ、取引ツールの使いやすさ、投資情報の充実度、NISA・iDeCoへの対応、IPOの取扱実績、ポイント還元サービスなどです。

証券会社で働くにはどんな部門や職種があるの?

証券会社には、様々な部門や職種があります。主な部門として、リテール営業部門(個人投資家向けの営業)、法人営業部門(企業や機関投資家向けの営業)、投資銀行部門(M&Aやファイナンスのアドバイザリー)、トレーディング部門(ディーラー業務)、リサーチ部門(企業分析・市場調査)、システム部門(取引システムの開発・運用)、コンプライアンス部門(法令遵守の管理)などがあります。

ネット証券でも対面でのサポートは受けられる?

ネット証券でも、電話やオンラインチャットでのサポートは受けられます。SBI証券や楽天証券などの大手ネット証券は、カスタマーサポート窓口を設けており、取引方法や口座開設の手続きなどの質問に対応しています。

証券会社の手数料は何にかかるの?

証券会社の手数料には、いくつかの種類があります。主なものは、株式売買手数料(現物取引・信用取引)、投資信託の購入時手数料、投資信託の信託報酬(運用管理費用)、外国株式の売買手数料、為替手数料(外貨建て商品の購入時)、口座管理料(一部の証券会社)などです。

まとめ

証券会社は、企業と投資家をつなぐ重要な役割を担っています。ブローカー業務で投資家の売買を仲介し、ディーラー業務で市場の流動性を高め、アンダーライター業務で企業の資金調達を支援し、セリング業務で投資家に投資機会を提供しています。

証券会社には、手数料が安く利便性の高いネット証券と、対面でアドバイスを受けられる対面証券があります。自分の投資スタイルや目的に合わせて選ぶことが大切です。また、証券会社は証券取引所と連携し、個人投資家が安全かつスムーズに株式投資を行える環境を提供しています。

証券会社の仕組みを理解することで、投資を始める際の証券会社選びがスムーズになり、投資の世界がより身近に感じられるでしょう。NISA口座の開設やIPO投資など、証券会社を通じて様々な投資機会を活用できます。

なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、慎重にご検討ください。

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