会社設立のミチシルベ

みずほ証券への就職や転職を考えているけれど、実際の年収はどれくらいなのか気になっていませんか。

証券会社は高年収というイメージがある一方で、部門や役職によって大きな差があるとも聞きます。

この記事では、みずほ証券の平均年収から職種別・年齢別の詳細な年収データまで、公式情報と社員の口コミをもとに徹底解説します。

他の大手証券会社との比較や福利厚生、転職方法まで、就職・転職の判断に必要な情報を網羅的にお伝えします。

これを読めば、みずほ証券での年収の実態とキャリアパスが明確になるはずです。

みずほ証券の平均年収はいくら？

みずほ証券の年収を知る上で、まず押さえておきたいのが平均年収の全体像です。公式データと社員の口コミから、実際の年収水準を確認しましょう。

有価証券報告書による公式データ

みずほ証券は親会社であるみずほフィナンシャルグループが上場しており、2025年3月期におけるみずほフィナンシャルグループの平均年収は1,117万円（平均年齢: 41.8歳）となっています。

ただし、持株会社の平均年収は高めの水準となるため、あくまで参考値として捉える必要があります。

みずほ証券自体は有価証券報告書で単体の平均年収を公開していないため、正確な公式データを把握することは困難です。しかし、親会社の数値や口コミサイトのデータから、実態に近い年収水準を推測することができます。

口コミサイトの平均年収データ

OpenWorkに投稿された703人の年収データを集計した結果、みずほ証券の平均年収は764万円です。

また、OpenMoneyでは平均年収1,109万円、年収範囲は300～6,000万円と報告されています。

OpenWorkには若手社員の投稿が多く含まれるため、平均年収がやや低めに算出される傾向があります。一方、OpenMoneyのデータには管理職や専門職の情報も含まれるため、より高い平均値となっています。

タレントスクエアの登録者データによれば、みずほ証券の平均年収は750万円（平均年齢: 30歳）となっています。この数値は、実際の転職市場における若手〜中堅層の年収水準を反映していると考えられます。

年収の範囲（最低～最高）

みずほ証券の年収範囲は300～6,000万円です。

最低水準の300万円台は新卒入社1年目や事務職などの若手層、最高水準の6,000万円は投資銀行部門のエグゼクティブディレクタークラスに該当すると考えられます。

同じ年齢・勤続年数でも、配属部門や成績によって年収に数百万円の差が生じることも珍しくありません。

職種別の年収｜部門ごとの給与水準

みずほ証券では、配属される部門によって年収水準が大きく異なります。ここでは、主要な職種・部門ごとの年収目安を詳しく見ていきましょう。

リテール営業（個人向け営業）

OpenWorkによると、営業の平均年収は667万円です。また、OpenMoneyでは営業の平均年収は811万円と報告されています。

リテール営業は、全国の個人投資家や法人顧客に対して株式・債券・投資信託などの金融商品を提供する業務を担当します。

新卒入社から数年間は400万円〜600万円程度ですが、30代で営業成績が良ければ800万円〜1,000万円に達することも可能です。

インベストメントバンキング（IB）

投資銀行の平均年収は1,063万円です。また、OpenMoneyではインベストメントバンキングの平均年収は1,244万円と報告されています。

投資銀行部門は、M&Aアドバイザリーや資本市場業務（株式・債券の引受）など、企業の大型資金調達を支援する業務を担当します。

投資銀行部門では、アソシエイト以降で年収1,000万円超、ヴァイス・プレジデントで1,500万円〜2,000万円、ディレクタークラスで2,500万円以上が目安となります。

グローバルマーケッツ（トレーディング）

OpenMoneyによると、グローバルマーケッツの平均年収は1,335万円です。

グローバルマーケッツ部門は、株式・債券・為替・デリバティブなどのセールス・トレーディング業務を担当します。市場の動向を分析し、機関投資家や事業法人に対して最適な金融商品を提供する役割を担っています。

マーケッツ部門の年収は、市場環境や取引実績によって変動しますが、リテール営業よりも高い水準が期待できます。特にトレーディング業務では、個人の成果が直接評価に反映されるため、優秀なトレーダーは30代で年収2,000万円超を実現することも可能です。

コーポレート・企画部門

OpenMoneyによると、コーポレートの平均年収は1,443万円です。また、企画職の平均年収は929万円と報告されています。

コーポレート部門には、財務・経理・人事・リスク管理・コンプライアンスなどの本部機能が含まれます。

コーポレート部門の年収は、フロント部門（営業・投資銀行・マーケッツ）と比較するとやや控えめですが、それでも一般企業と比べれば高水準です。安定した年収を得ながら、専門性を高めることができる環境が整っています。

ITエンジニア・システム部門

エンジニア・SE職の平均年収は1,253万円でした。また、OpenMoneyではITエンジニアの平均年収は1,022万円と報告されています。

IT・システム部門は、証券取引システムの開発・保守や、サイバーセキュリティ対策などを担当します。

金融システムは高度な専門知識が求められるため、エンジニアの年収も高水準に設定されています。特に、フロント系システムの開発経験者や、セキュリティ専門家は市場価値が高く、中途採用でも高年収が期待できます。

年齢別・役職別の年収推移

みずほ証券でのキャリアを考える上で、年齢とともに年収がどのように変化するかは重要なポイントです。ここでは年代別・役職別の年収推移を詳しく見ていきます。

20代（新卒～若手社員）

新卒入社1年目の年収は400万円〜500万円程度からスタートします。

20代前半は年功序列的な昇給が中心で、年収は450万円〜650万円程度で推移します。部門によって差はありますが、リテール営業では営業成績に応じたインセンティブが加わるため、優秀な社員は20代後半で年収700万円〜800万円に達することも可能です。

投資銀行部門やマーケッツ部門では、4年目のアソシエイトに上がるタイミングで特別職務給与の加算が始まり、年収が大きく上昇します。アソシエイト昇格後は年収800万円〜1,000万円が目安となります。

30代（中堅社員～課長クラス）

みずほ証券における年齢別年収のイメージでは、30歳時点の平均年収は750万円程度と予測されます。また、総合職の場合、30歳で年収750万～850万円ほどに達します。

40代以降（部長クラス～役員）

40代以降は、エグゼクティブディレクター（部長相当）や役員クラスに昇格する時期です。この段階では、年収2,000万円〜3,000万円以上が期待できます。

特に投資銀行部門やマーケッツ部門のエグゼクティブディレクターは、年収3,000万円〜5,000万円に達するケースもあります。

役職別の年収目安

みずほ証券の役職別年収目安は以下の通りです。

これらの数値は部門や個人の成績によって大きく変動します。特に投資銀行部門とマーケッツ部門では、上記の上限を超える年収を得ることも可能です。

給与制度のしくみ｜基本給・ボーナス・手当

みずほ証券の年収を理解する上で、給与体系の詳細を知ることは重要です。ここでは、基本給・ボーナス・各種手当について詳しく解説します。

基本給の水準

みずほ証券の年収は、基本給、残業代、ボーナスで決まります。基本給は職位（グレード）によって決定され、年功序列的な要素と成果主義的な要素が組み合わされています。

新卒入社時の基本給は月額24万円〜26万円程度からスタートします。その後、毎年の昇給によって基本給は徐々に上昇していきます。

アソシエイト昇格時には基本給が大きく上昇し、月額35万円〜40万円程度になります。

この特別職務給与により、同じ年齢でも部門によって基本給に大きな差が生じます。

ボーナス（賞与）の仕組みと支給額

みずほ証券のボーナスは年2回（夏・冬）支給されます。賞与の割合は月給の5-6か月分程度と言われています。

ただし、これは平均的な水準であり、部門や個人の成績によって大きく変動します。

各種手当（残業代・住宅手当など）

みずほ証券では、基本給とボーナスに加えて、各種手当が支給されます。主な手当は以下の通りです。

福利厚生の内容

みずほ証券の福利厚生は、大手金融機関らしく充実しています。主な福利厚生は以下の通りです。

特に、育児休業制度は充実しており、女性社員の多くが利用しています。男性社員の育児休業取得も推奨されており、ワークライフバランスを重視する企業文化が根付いています。

評価制度と昇給・昇進のしくみ

みずほ証券の年収を左右する重要な要素が、評価制度と昇給・昇進の仕組みです。ここでは、どのように評価され、どのように年収が上がっていくのかを詳しく解説します。

評価制度の特徴

みずほ証券では、目標管理（MBO）制度を基本とした評価制度が採用されています。年初に上司と相談しながら目標を設定し、年度末にその達成度を評価するという仕組みです。

評価は、定量的な成果（営業成績・取引件数など）と定性的な要素（チームワーク・リーダーシップなど）の両面から行われます。

昇給のタイミングと金額

昇給は年1回、4月に行われます。昇給額は、前年度の評価結果に基づいて決定されます。

若手のうちは、評価に関わらず一定の昇給が保証されていますが、アソシエイト以降は評価によって昇給額に差が生じます。

投資銀行部門やマーケッツ部門では、昇給よりもボーナスの変動が年収に与える影響が大きいため、昇給額自体はそれほど重視されない傾向があります。

昇進のスピードと条件

みずほ証券の昇進スピードは、部門や個人の成績によって大きく異なります。

リテール営業では、比較的年功序列的な昇進が一般的で、入社5年目〜7年目でアソシエイトに昇格するのが標準的なパターンです。

投資銀行部門やマーケッツ部門では、実力主義の色が強く、優秀な社員は入社4年目でアソシエイトに昇格することもあります。

昇進の条件としては、業務成績だけでなく、必要な資格の取得（証券外務員資格など）や、語学力（特に投資銀行部門・マーケッツ部門）なども考慮されます。また、360度評価も導入されており、上司だけでなく同僚や部下からの評価も昇進判断に影響します。

他の大手証券会社との年収比較

みずほ証券の年収を正しく評価するためには、他の大手証券会社との比較が重要です。ここでは、国内5大証券と呼ばれる企業との年収比較を行います。

野村證券との比較

野村ホールディングスの2024年3月期の有価証券報告書によると、平均年収は1,408万円です。また、野村證券の平均年収は1,087万円から1,409万円の範囲となっています。

野村證券は国内証券業界のトップ企業であり、年収水準も業界最高クラスです。みずほ証券と比較すると、平均年収で200万円〜300万円程度の差があります。

大和証券との比較

大和証券グループの平均年収は1,007万円です。大和証券は、野村證券に次ぐ国内第2位の証券会社で、独立系証券会社としての強みを持っています。

みずほ証券と大和証券の年収水準は、ほぼ同程度と考えられます。部門や役職によって差はありますが、全体的な平均年収では大きな違いはありません。

大和証券は、独立系証券会社として親会社からの出向がないため、実力次第で早期の昇進が期待できる点が特徴です。

SMBC日興証券との比較

SMBC日興証券の有価証券報告書（2023年度）によると、平均年収は1,095万1,000円です。また、OpenWorkの推定平均年収は701万円です。

SMBC日興証券は、みずほ証券と同じくメガバンク系の証券会社です。年収水準はみずほ証券とほぼ同等で、部門によって若干の差がある程度です。

SMBC日興証券は、三井住友フィナンシャルグループとの連携が強みで、銀行業務も含めた幅広いキャリアを考える人には魅力的な選択肢です。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券との比較

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の平均年収は約1,100万円とSMBC日興証券と同程度です。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループとモルガン・スタンレーの合弁会社で、投資銀行業務に強みを持ちます。

みずほ証券と比較すると、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の方がやや高年収の傾向があります。特に投資銀行部門では、外資系のノウハウを活かした高度な案件に携わることができ、その分年収も高くなりやすいです。

実際の社員による年収の評価・口コミ

公式データや統計だけでは分からない、実際の社員の年収に対する満足度や評価を見ていきましょう。ここでは、口コミサイトに投稿された社員の声を紹介します。

年収に満足している口コミ

年収に満足している社員からは、以下のような口コミが寄せられています。

これらの口コミから、みずほ証券の年収は一般企業と比較して高水準であり、特に若手のうちから高い年収を得られる点が評価されていることが分かります。

年収に不満がある口コミ

一方で、年収に不満を持つ社員からは、以下のような口コミも見られます。

これらの口コミから、みずほ証券の年収は他の大手証券会社（特に野村證券）と比較するとやや低めであること、またボーナスの変動が大きいため年収が不安定になる可能性があることが分かります。

ボーナス・評価制度に関する口コミ

ボーナスや評価制度に関しては、以下のような口コミが寄せられています。

これらの口コミから、みずほ証券のボーナスは夏に集中して支給される傾向があること、また評価制度は近年見直されており、収益だけでなく顧客満足度なども重視されるようになっていることが分かります。

手取り額はどれくらい？｜税金・社会保険の負担

年収を考える際に重要なのが、実際に手元に残る「手取り額」です。ここでは、税金や社会保険料を差し引いた後の手取り額について解説します。

年収別の手取り額シミュレーション

国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式情報をもとに試算すると、30歳で年収750万円の場合、年間の手取り額は約562万円、ひと月あたりの手取り額は約47万円となります。

その他の年収帯での手取り額の目安は以下の通りです（独身・東京都在住・社会保険料控除のみの場合）。

税金・社会保険の内訳

年収から差し引かれる主な項目は以下の通りです。

これらの税金・社会保険料を合計すると、年収750万円の場合、約190万円〜200万円程度が差し引かれることになります。ボーナスからも税金・社会保険料が差し引かれるため、ボーナス支給時の手取り額は額面の約75%〜80%程度となります。

みずほ証券への転職方法｜中途採用と年収交渉

みずほ証券への転職を考えている方に向けて、中途採用の実態と年収交渉のポイントを解説します。

中途採用の募集職種と応募条件

みずほ証券は中途採用比率が56.9%と非常に高く、キャリア採用に積極的です。

主な募集職種は以下の通りです。

応募条件は職種によって異なりますが、金融業界での実務経験が求められるケースが多いです。投資銀行部門やマーケッツ部門では、同業他社での経験や、M&A・資本市場業務の経験が重視されます。

転職時の年収交渉のポイント

みずほ証券への転職時の年収交渉では、以下のポイントを押さえることが重要です。

みずほ証券への転職におすすめの転職エージェント3社

みずほ証券への転職を成功させるためには、転職エージェントの活用が不可欠です。ここでは、金融業界の転職に強い転職エージェント3社を紹介します。

これらの転職エージェントは、みずほ証券の選考情報や面接対策に精通しており、内定獲得率を高めることができます。複数のエージェントに登録して、自分に合ったサポートを受けることをおすすめします。

よくある質問（Q&A）

まとめ

みずほ証券の年収について、公式データと社員の口コミをもとに詳しく解説してきました。

平均年収は750万円〜1,100万円程度で、部門や役職によって大きく異なります。リテール営業では600万円〜800万円程度、投資銀行部門やマーケッツ部門では1,000万円超の年収が期待できます。

他の大手証券会社と比較すると、野村證券には及ばないものの、大和証券やSMBC日興証券とはほぼ同水準の年収です。給与制度は基本給・ボーナス・各種手当で構成され、特にボーナスの変動が年収に大きく影響します。

評価制度は目標管理（MBO）を基本とし、近年は顧客満足度なども重視されるようになっています。

みずほ証券は中途採用に積極的で、転職のチャンスは十分にあります。転職を成功させるためには、転職エージェントを活用し、自分の市場価値を把握した上で年収交渉に臨むことが重要です。

年収だけでなく、キャリアパスや働き方、企業文化なども総合的に判断して、自分に合った転職先を選びましょう。なお、投資や転職の最終判断はご自身の責任で行ってください。実際の年収は個人の経験・スキル・配属部門・業績により異なります。詳しくは各転職エージェント・みずほ証券にご確認ください。

みずほフィナンシャルグループ「有価証券報告書」

OpenWork「みずほ証券の年収・給与制度」

OpenMoney「みずほ証券の年収・給与制度」

タレントスクエア「みずほ証券の年収を徹底解説」

みずほ証券「キャリア採用」