会社設立のミチシルベ

野村ホームトレードは、野村證券が提供するオンライン取引サービスです。

大手証券会社の安心感がある一方で、手数料の高さが気になる方も多いのではないでしょうか。

実は、野村ホームトレードにはネット証券にはない独自の強みがあります。

IPO投資での優位性や質の高い投資情報、店舗でのサポート体制など、手数料以上の価値を提供しています。

この記事では、野村ホームトレードの基本情報から使い方、手数料体系、メリット・デメリットまで詳しく解説します。

他の証券会社との比較も交えながら、あなたに合った選択ができるようサポートします。

野村ホームトレードとは｜野村證券のオンラインサービス

野村ホームトレードは、野村證券が提供するインターネット取引サービスです。

パソコンやスマートフォンから、株式や投資信託などの金融商品を取引できます。

野村ホームトレードの基本情報

野村ホームトレードは、野村證券の口座を持っている方が利用できるオンライン取引プラットフォームです。

株式の現物取引・信用取引、投資信託、債券、外国株など幅広い商品を取引できます。

創業100年近い歴史を持ち、日本五大証券の一角として高い信頼性を誇っています。

野村證券:会社概要

取引可能な商品は、国内株式（現物・信用）、投資信託、債券、外国株式（米国・中国・ドイツ・オーストラリア）、ファンドラップなど多岐にわたります。

特に投資信託は約900本を取り扱っており、幅広い選択肢から選べます。

2018年のサービス名称変更について

野村ホームトレードは、2018年10月にサービス名称が変更されました。

それまでは「野村ネット&コール」という名称でしたが、よりシンプルで分かりやすい「野村ホームトレード」に統一されています。

パスキーは生体認証や端末認証を利用した安全性の高い認証方式で、パスワードの入力が不要になります。

サービス名称が変わっても、基本的な機能や手数料体系は継続されています。

既存のユーザーは引き続き同じIDとパスワードでログインできます。

野村ネット&コールとの違い

「野村ネット&コール」は、野村ホームトレードの旧名称です。

現在は野村ホームトレードに統一されており、サービス内容に大きな違いはありません。

オンライン専用口座は店舗口座よりも手数料が若干安く設定されていますが、店舗での対面相談はできません。

自分の投資スタイルに合わせて選ぶことが大切です。

野村ホームトレードの使い方｜ログインから取引まで

野村ホームトレードの使い方を、ログイン方法から実際の取引まで順を追って解説します。

初めての方でも安心して利用できるよう、各ステップを詳しく説明します。

ログイン方法と初回設定

野村ホームトレードにログインするには、まず野村證券の公式サイトにアクセスします。

トップページの「ログイン」ボタンをクリックし、支店コード・口座番号・パスワードを入力してください。

取引パスワードは注文時に使用する重要なパスワードなので、ログインパスワードとは別のものを設定しましょう。

英数字を組み合わせた8文字以上の複雑なパスワードを推奨します。

パスキー認証の設定方法

2025年4月から、野村ホームトレードではパスキー認証が必須化されました。

パスキーは、生体認証（指紋認証・顔認証）や端末のPINコードを使った安全性の高い認証方式です。

パスキーの設定は、ログイン後のマイページから「セキュリティ設定」→「パスキー認証の設定」を選択します。

画面の指示に従って、使用するデバイス（スマートフォンやパソコン）で生体認証を登録してください。

株式の注文方法

株式の注文は、ログイン後のトップページから「国内株式」→「現物買付」または「現物売却」を選択します。

銘柄コードまたは銘柄名を入力し、注文株数と価格を指定してください。

注文内容を確認したら、取引パスワードを入力して「注文する」ボタンをクリックします。

約定（注文が成立すること）すると、メールで通知が届きます。

投資信託の買い方

投資信託の購入は、「投資信託」メニューから「ファンド検索」を選択します。

運用会社や投資対象、リスク水準などの条件で絞り込み、目的に合ったファンドを探せます。

購入したいファンドが決まったら、「購入」ボタンをクリックし、購入金額または口数を入力します。

積立設定も可能で、毎月自動的に一定額を購入できます。

野村ホームトレードの手数料｜他社との比較

野村ホームトレードの手数料体系を詳しく解説し、他の証券会社と比較します。

手数料は投資のコストに直結するため、しっかり理解しておきましょう。

現物取引の手数料

野村ホームトレードの現物取引手数料は、約定代金に応じて変動します。

オンライン専用口座の場合、約定代金20万円以下で152円（税込）、50万円以下で524円（税込）、100万円以下で1,048円（税込）です。

野村證券:手数料

約定代金が500万円の場合は5,238円（税込）、1,000万円では10,476円（税込）となります。

高額取引になるほど手数料率は下がりますが、ネット証券と比べると割高な水準です。

信用取引の手数料

信用取引の手数料は、1注文あたり524円（税込）の定額制です。

約定代金に関わらず一律の手数料なので、高額取引では相対的に手数料率が低くなります。

野村證券:信用取引

買方金利は制度信用取引で年率0.85%、一般信用取引で年率1.40%です。

貸株料は制度信用取引で年率1.15%、一般信用取引で年率1.90%となっています。

ネット証券との手数料比較

主要ネット証券との手数料を比較すると、野村ホームトレードの手数料の高さが目立ちます。

SBI証券や楽天証券は現物取引・信用取引ともに原則無料としており、大きな差があります。

年間で何度も取引する場合、手数料の差は無視できない金額になります。

ただし、野村證券にはIPO投資での優位性や質の高い投資情報など、手数料以外の価値があります。

エコ割で手数料を抑える方法

野村ホームトレードには「エコ割」という手数料優遇制度があります。

取引報告書などを電子交付に設定すると、現物取引手数料が約10%割引されます。

エコ割の適用には、「電子交付サービス」への登録が必要です。

マイページから簡単に設定でき、郵送コストの削減にもつながります。

野村ホームトレードのメリット5つ｜大手ならではの強み

野村ホームトレードには、手数料の高さを上回る5つの大きなメリットがあります。

大手証券会社ならではの強みを活かした価値を提供しています。

IPO投資で有利な条件

野村證券はIPO（新規公開株）投資で圧倒的な実績を誇ります。

2024年には46銘柄のIPOを取り扱い、そのうち16社で主幹事を務めました。

1口座1票制なので、家族で複数口座を持つことで当選確率を上げることも可能です。

これはネット証券にはない大きなアドバンテージです。

信用取引の金利が業界最安級

野村ホームトレードの信用取引金利は年率0.85%と、業界最安級の水準です。

信用取引を活用する投資家にとって、金利の低さは大きなメリットになります。

長期間の信用取引や高額取引では、この差がさらに大きくなります。

野村證券の信用取引は、大手証券会社の資金力を活かした低金利を実現しています。

質の高い投資情報とリサーチ力

野村證券は、国内外の株式市場を分析する専門アナリストを多数抱えています。

日本株のカバー率は88.8%と高く、詳細なレポートや投資情報を提供しています。

個別銘柄の業績予想や目標株価、投資判断などの情報は、投資判断の重要な参考材料になります。

また、野村證券主催のセミナーやオンライン勉強会にも参加できます。

店舗での相談サポート

野村證券は全国に約150の店舗を展開しており、対面での相談が可能です。

投資初心者や複雑な資産運用を考えている方にとって、専門家に直接相談できる環境は大きな安心材料になります。

オンライン取引と店舗サポートを併用できるのは、大手証券会社ならではの強みです。

普段はオンラインで取引し、重要な判断が必要な時だけ店舗で相談するという使い分けができます。

外国株の取扱国が豊富

野村ホームトレードでは、米国・中国・ドイツ・オーストラリアの4カ国の外国株を取引できます。

特に米国株は約850銘柄を取り扱っており、主要な銘柄はカバーしています。

グローバルな分散投資を考えている方にとって、選択肢の広さは重要なポイントです。

野村ホームトレードで気をつけたい3つのこと

野村ホームトレードには多くのメリットがある一方で、注意すべきポイントもあります。

デメリットを正直にお伝えし、納得した上で選択できるようサポートします。

手数料が高い

野村ホームトレードの最大のデメリットは、手数料の高さです。

ネット証券が現物取引・信用取引を無料化する中、野村證券の手数料は割高に感じられます。

例えば、月に10回取引する場合、年間で数万円の手数料がかかることもあります。

ただし、エコ割を活用したり、IPO投資や信用取引など野村證券の強みを活かした投資スタイルを選ぶことで、手数料以上の価値を得られる可能性があります。

つみたてNISA対象商品が少ない

野村ホームトレードのつみたて投資枠対象商品は約20本と、他の証券会社と比べて少ない状況です。

SBI証券や楽天証券が200本以上を取り扱っているのと比較すると、選択肢の少なさが目立ちます。

野村證券でも主要なインデックスファンドは取り扱っていますが、より多くの選択肢から選びたい方には物足りないかもしれません。

一方、成長投資枠では約900本の投資信託を取り扱っており、個別株も購入できます。

取引ツールの機能がシンプル

野村ホームトレードの取引ツールは、機能性よりも使いやすさを重視したシンプルな設計です。

高度なチャート分析やテクニカル指標を多用するトレーダーにとっては、物足りなさを感じるかもしれません。

野村ホームトレードはWebブラウザベースのシンプルなツールが中心で、デイトレードには向いていません。

ただし、初心者や長期投資家にとっては、シンプルで分かりやすいツールの方が使いやすいという意見もあります。

野村ホームトレードでのNISA活用方法

野村ホームトレードでNISA口座を活用する具体的な方法を解説します。

2024年から始まった新NISA制度を最大限に活用しましょう。

成長投資枠での株式投資

成長投資枠では、年間240万円まで株式や投資信託を非課税で購入できます。

野村ホームトレードでは、国内株式の現物取引を成長投資枠で行えます。

金融庁:NISA特設ウェブサイト

配当金も売却益も非課税になるため、長期投資の効果を最大化できます。

野村證券のアナリストレポートや投資情報を活用して、質の高い銘柄を選定しましょう。

つみたて投資枠での投資信託

つみたて投資枠では、年間120万円まで長期・積立・分散投資に適した投資信託を購入できます。

野村ホームトレードでは約20本のつみたて投資枠対象商品を取り扱っています。

時間分散効果により、価格変動リスクを抑えながら投資できます。

おすすめは、国内外の株式に幅広く分散投資できるインデックスファンドです。

野村證券でNISAを使うメリット

野村證券でNISA口座を開設するメリットは、店舗でのサポートを受けられることです。

NISA制度は複雑な部分もあり、初心者にとっては分かりにくい点もあります。

当選したIPO銘柄を成長投資枠で購入すれば、初値売りの利益も非課税になります。

IPO投資に強い野村證券ならではの活用法です。

野村ホームトレードの口座開設方法｜必要書類と流れ

野村ホームトレードを利用するには、まず野村證券の口座を開設する必要があります。

口座開設の具体的な手順と必要書類を説明します。

オンライン専用口座と店舗口座の選び方

野村證券には「オンライン専用口座」と「店舗口座」の2種類があります。

オンライン専用口座は、インターネット取引のみに特化した口座で、手数料が若干安く設定されています。

投資初心者や、資産運用全般について相談したい方は店舗口座がおすすめです。

一方、自分で判断して取引できる方や、手数料を抑えたい方はオンライン専用口座が適しています。

必要書類と申込みの流れ

口座開設に必要な書類は、本人確認書類とマイナンバー確認書類です。

本人確認書類は、運転免許証・健康保険証・パスポートなどが利用できます。

申込み完了後、野村證券で審査が行われます。

審査に通過すると、口座開設完了の通知が郵送またはメールで届きます。

口座開設にかかる日数

野村證券の口座開設には、最短5営業日かかります。

オンラインで申し込んだ場合、書類の審査や口座開設手続きに数日を要します。

NISA口座は1人1口座しか開設できないため、他の証券会社でNISA口座を持っていないことを確認する必要があります。

口座開設を急ぐ場合は、店舗での申し込みも検討しましょう。

野村ホームトレードを検討している人におすすめの証券会社5社

野村ホームトレードと比較検討できる証券会社を5社紹介します。

それぞれの特徴を理解し、自分に合った証券会社を選びましょう。

SBI証券｜手数料無料で取扱商品が豊富

SBI証券は、国内最大級のネット証券で口座数は約1,500万口座を誇ります。

現物取引・信用取引の手数料が原則無料で、コストを抑えた投資が可能です。

楽天証券｜楽天ポイントが貯まる・使える

楽天証券は、楽天経済圏を活用できるネット証券です。

口座数は約1,200万口座で、楽天ポイントを投資に使えるのが大きな特徴です。

マネックス証券｜米国株投資に強い

マネックス証券は、米国株投資に強みを持つネット証券です。

米国株の取扱銘柄は約5,000と業界最多水準で、時間外取引にも対応しています。

SMBC日興証券｜IPO投資で実績豊富

SMBC日興証券は、IPO投資で高い実績を誇る大手証券会社です。

2024年のIPO取扱数は52銘柄、主幹事実績は22社と業界トップクラスです。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券｜大手証券の安心感

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループの大手証券会社です。

口座数は約1,800万口座と国内最大級で、高い信頼性を誇ります。

野村ホームトレードのトラブル対処法

野村ホームトレードを利用する際に起こりうるトラブルと、その対処法を解説します。

事前に知っておくことで、スムーズに問題を解決できます。

ログインできないときの対処法

ログインできない原因として最も多いのは、IDやパスワードの入力ミスです。

支店コード・口座番号・パスワードを正確に入力しているか、再度確認してください。

ブラウザのキャッシュやCookieが原因でログインできない場合もあります。

ブラウザのキャッシュをクリアするか、別のブラウザで試してみましょう。

パスワードを忘れた場合

パスワードを忘れた場合は、ログイン画面の「パスワードをお忘れの方」をクリックしてください。

支店コードと口座番号を入力すると、登録済みのメールアドレスにパスワード再設定用のリンクが送信されます。

パスワード再設定後は、必ず新しいパスワードをメモしておくか、パスワード管理ツールに保存しておきましょう。

定期的にパスワードを変更することも、セキュリティ強化に有効です。

注文が約定しないときの確認ポイント

注文が約定しない場合、まず注文内容を確認しましょう。

指値注文の場合、指定した価格に市場価格が到達していない可能性があります。

成行注文でも、市場の流動性が低い銘柄では約定しにくいことがあります。

特に小型株や取引量の少ない銘柄では、買い注文と売り注文のバランスが取れず、約定までに時間がかかる場合があります。

まとめ

野村ホームトレードは、野村證券が提供するオンライン取引サービスで、2018年に「野村ネット&コール」から名称変更されました。

国内株式・投資信託・外国株など幅広い商品を取引でき、2025年4月からはパスキー認証が必須化され、セキュリティが強化されています。

手数料はネット証券と比べて高めですが、IPO投資での優位性（年間46銘柄取扱・主幹事16社）、信用取引の低金利（年率0.85%）、質の高い投資情報、店舗でのサポート体制など、大手証券ならではの強みがあります。

特にIPO投資に力を入れたい方や、店舗での相談を重視する方には適した選択肢です。

一方で、つみたて投資枠対象商品が約20本と少ないことや、取引ツールの機能がシンプルなことはデメリットです。

頻繁に取引する方やデイトレードを行う方には、手数料無料のネット証券の方が適しているでしょう。

野村ホームトレードは、長期投資を中心に据え、IPO投資や信用取引を活用したい方におすすめです。

自分の投資スタイルや重視するポイントを明確にし、他の証券会社とも比較しながら選びましょう。

なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しくは野村證券および各証券会社にご確認ください。