楽天証券×楽天カードで投資を始める|メリットと注意点を解説

「野村インド株投資って本当に買うべき商品なのか」と迷っていませんか。
信託報酬2.2%という高い手数料が気になるものの、インド経済の成長には期待したい。
そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
野村インド株投資は、野村アセットマネジメントが運用するインド株のアクティブファンドで、新NISAの成長投資枠でも購入できます。
ただし、信託報酬の高さや純資産の減少傾向など、投資前に知っておくべきポイントがいくつかあります。
この記事では、野村インド株投資の基本情報から手数料の妥当性、運用実績、口コミ・評判まで、投資判断に必要な情報を網羅的に解説します。
既に保有している方には、保有継続すべきか乗り換えるべきかの判断基準もお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
野村インド株投資は、野村アセットマネジメント株式会社が運用するインド株式の投資信託です。2005年6月22日に設定された歴史のあるファンドで、インド企業の株式を主要投資対象としています。
インド経済の成長に投資したい方向けの商品として、長年多くの投資家に選ばれてきました。新NISAの成長投資枠でも購入できるため、非課税でインド株投資を始めたい方にも適しています。
野村インド株投資を運用する野村アセットマネジメントは、国内最大級の運用会社です。野村ホールディングスグループの一員として、長年の運用実績と豊富な商品ラインナップを持っています。
このファンドは、ファンダメンタルを重視したアクティブ運用を行い、ベンチマークのMSCIインド・インデックス(税引後配当込み・円換算ベース)を上回る投資成果を目指しています。
ポートフォリオの構築は、ボトムアップ・アプローチによる銘柄選択を中心とし、トップダウン・アプローチによる業種判断も加味して行われます。つまり、個別企業の分析を重視しながら、業種全体の動向も考慮した運用が行われているんですね。
マザーファンドの運用にあたっては、NOMURA ASSET MANAGEMENT SINGAPORE LIMITEDに海外の株式等の運用の指図に関する権限を委託しており、現地の情報を活用した運用が行われています。
野村インド株投資は、インド企業の株式を中心に、収益性、成長性、安定性およびバリュエーション等を総合的に勘案して選択した銘柄に投資します。
組入銘柄数は約40銘柄程度で、銀行や不動産管理・開発系の企業への投資比率が高くなっています。新興国では金融セクターやインフラ関連の成長が著しいため、これらの分野を重視した戦略は理にかなっています。
具体的な投資対象は、インドのナショナル証券取引所やボンベイ証券取引所に上場している企業が中心です。DR(預託証書)も含まれるため、幅広い銘柄から選定できる体制が整っています。
実質組入外貨建資産については、原則として為替ヘッジを行いません。つまり、このファンドは為替ヘッジなしで運用されています。
為替ヘッジなしということは、インドルピーと日本円の為替変動の影響を直接受けることを意味します。インドルピーが円に対して上昇すれば為替差益が得られますが、逆に円高ルピー安になると為替差損が発生します。
長期的にインド経済の成長とともにルピー高を期待する場合は、為替ヘッジなしの方が有利になる可能性があります。ただし、短期的な為替変動リスクは大きくなるため、この点は理解しておく必要があります。
野村インド株投資の手数料
野村インド株投資の最大の懸念点として、多くの投資家が挙げるのが信託報酬の高さです。年2.2%(税込)という水準は、インド株ファンドの中でも高い部類に入ります。
ただし、この手数料が高いか安いかは、アクティブファンドとしての運用の質や、他のファンドとの比較で判断する必要があります。単純に「高い」と決めつけるのではなく、その内訳や価値を検証していきましょう。
信託報酬2.2%は、運用会社(野村アセットマネジメント)、販売会社(証券会社など)、受託会社(信託銀行)の3者に配分されます。具体的には、運用会社が約1.1%、販売会社が約1.0%、受託会社が約0.1%という配分が一般的です。
運用会社の取り分は、銘柄調査や運用判断、海外運用委託先への報酬などに使われます。販売会社の取り分は、投資家へのサポートや情報提供、口座管理などのコストです。受託会社の取り分は、資産の保管や管理業務に充てられます。
さらに、信託報酬以外にも「隠れコスト」が存在します。野村インド株投資の実質コストは4.593%となっており、かなりコストが割高です。
これには株式売買委託手数料や保管費用、印刷費用などが含まれています。
つまり、目論見書に記載された2.2%だけでなく、実際には年4.5%程度のコストが運用成績から差し引かれていることになります。この実質コストの高さは、長期投資において大きな影響を及ぼします。
野村インド株投資の信託報酬を、他のインド株ファンドと比較してみましょう。
| ファンド名 | 運用タイプ | 信託報酬(年率・税込) | ベンチマーク |
| 野村インド株投資 | アクティブ | 2.2% | MSCIインド・インデックス |
| iFreeNEXT インド株インデックス | インデックス | 0.473% | Nifty50指数 |
| 楽天・インド株Nifty50インデックス・ファンド | インデックス | 0.308% | Nifty50指数 |
| SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド | インデックス | 0.4638% | S&P BSE SENSEX |
| iTrustインド株式 | アクティブ | 0.9828% | なし |
この比較表を見ると、野村インド株投資の信託報酬は、インデックスファンドと比べて4倍以上高いことが分かります。同じアクティブファンドのiTrustインド株式と比べても、2倍以上の水準です。
インデックス型は市場の動向を捉えやすいことに加え、信託報酬などのコストの安さが特徴の一つです。2024年以降、低コストのインデックスファンドが続々と登場したことで、野村インド株投資のコストの高さがより際立つようになりました。
例えば、年10%のリターンがあった場合、信託報酬2.2%を差し引くと実質リターンは7.8%になります。一方、信託報酬0.3%のインデックスファンドなら、実質リターンは9.7%です。この差は長期投資では大きな金額差になります。
信託報酬が高いことは事実ですが、アクティブファンドとしての価値があるかどうかが重要です。つまり、ベンチマークを上回る運用成績を出せているかが判断基準になります。
野村インド株投資は、MSCIインド・インデックスを上回る投資成果を目指すと明言しています。過去の実績では、一定期間でベンチマークを上回る成績を出している時期もありました。
ただし、近年のインド株市場では、インド政府が推進する国家インフラ計画によるインフラ投資の加速などでインフラ関連株の上昇が目立つことや、代表的な株価指数に組入れられていない魅力的な企業が多いことが挙げられます。このため、インフラ特化型のアクティブファンドが好成績を上げています。
野村インド株投資は、幅広い業種に投資する総合型のアクティブファンドであるため、特定セクターに特化したファンドと比べると、パフォーマンスで劣る場面もあります。信託報酬2.2%を払う価値があるかは、今後の運用成績次第といえるでしょう。
野村インド株投資の運用実績
野村インド株投資の運用実績を確認していきましょう。過去のリターンは投資判断の重要な材料になりますが、過去の成績が将来を保証するものではない点は理解しておく必要があります。
野村インド株投資の基準価額は、2005年の設定来、長期的には上昇傾向にあります。2024年12月時点で46,000円台となっており、設定時の10,000円から4倍以上に成長しています。
野村インド株投資の基準価額は2022年はほぼ横ばいでしたが、2023年にまた大きく上昇しており、勢いが止まりません。特に2023年は、インド株市場全体が大きく上昇した年で、野村インド株投資も恩恵を受けました。
ただし、基準価額の推移には大きな変動があります。2008年のリーマンショック時や、2020年のコロナショック時には大きく下落しました。新興国株式は先進国株式よりもボラティリティ(価格変動)が大きいため、短期的な値動きに一喜一憂しない姿勢が大切です。
野村インド株投資の期間別リターンを見てみましょう。
| 期間 | リターン(年率) | 参考:MSCIインド指数 |
| 1年 | 約12.5% | 約15% |
| 3年 | 約10% | 約12% |
| 5年 | 約13% | 約14% |
| 10年 | 約14% | 約15% |
※上記は過去のリターンであり、将来の運用成果を保証するものではありません。
過去10年間の平均利回りは14.06%で、2023年に至っては41.83%のリターンを記録しました。長期的には二桁のリターンを維持しており、インド経済の成長を捉えた運用ができています。
ただし、ベンチマークであるMSCIインド指数と比較すると、多くの期間でやや下回る結果となっています。信託報酬の高さが、パフォーマンスに影響していると考えられます。
野村インド株投資と、低コストのインデックスファンドを比較してみましょう。
iFreeNEXT インド株インデックスは、インド株投信では初めてのインデックスファンドとして2023年3月に運用を始めました。設定来リターンは34.4%のプラスでした。設定時期が異なるため単純比較はできませんが、インデックスファンドも好調な成績を上げています。
仮に20年間、毎月3万円を積み立てた場合のシミュレーションを考えてみましょう。
信託報酬の差だけで、20年後に約300万円の差が生まれる可能性があります。この差は無視できない金額ですね。
アクティブファンドがインデックスを大きく上回る成績を出し続けるのは難しいとされています。野村インド株投資を選ぶ場合は、この点を理解した上で投資判断をする必要があります。
野村インド株投資の口コミ・評判
野村インド株投資について、実際の投資家はどう評価しているのでしょうか。SNSや投資信託掲示板から、リアルな口コミ・評判を集めました。
野村インド株投資に対する肯定的な評判をご紹介します。
長期的なインド経済の成長に期待する声が多く見られます。人口増加や経済発展のポテンシャルを評価し、短期的な値動きに惑わされず保有を続けるという姿勢の投資家が多いようです。
また、野村アセットマネジメントという国内最大級の運用会社が運用している点に安心感を持っている投資家も少なくありません。
一方で、野村インド株投資に対する批判的な評判も多く見られます。
最も多い不満は、やはり信託報酬の高さです。特に2023年以降、低コストのインデックスファンドが続々と登場したことで、野村インド株投資の手数料の高さがより際立つようになりました。
また、野村インド株投資は2017年には5000億円規模にまで膨らみました。しかし、現在はパフォーマンスの悪化に伴い、3240億円程度にまで下落してきています。純資産総額の減少傾向を懸念する声も多く見られます。
総じて、インド経済の将来性には期待しつつも、コストや運用成績に対する不満を持つ投資家が多いという状況です。
野村インド株投資のメリット3つ
野村インド株投資を選ぶメリットを3つご紹介します。
野村インド株投資の最大のメリットは、成長著しいインド経済に投資できることです。インドは人口約14億人を抱え、2023年には中国を抜いて世界最大の人口を持つ国になりました。
さらに、人口の半数以上が30歳未満という若い人口構造を持っています。この人口ボーナス期は、経済成長を後押しする大きな要因です。労働力人口が増加し、消費も拡大するため、企業の成長機会が豊富にあります。
インドのGDP成長率は年6〜7%程度で推移しており、主要国の中でも高い成長率を維持しています。モディ政権が推進する「メイク・イン・インディア」政策により、製造業の振興や外国企業の誘致も積極的に行われています。
野村インド株投資を通じて、このような高成長市場に分散投資できることは大きなメリットです。個別株投資では難しい、幅広い業種への投資が可能になります。
野村インド株投資は、新NISAの成長投資枠で購入できます。これは大きなメリットです。
新NISAでは、年間240万円まで(成長投資枠)、生涯で1,800万円まで(うち成長投資枠は1,200万円まで)非課税で投資できます。野村インド株投資で得た売却益や分配金が非課税になるため、税金面で有利です。
通常、投資信託の売却益には20.315%の税金がかかります。例えば、100万円の利益が出た場合、約20万円が税金として引かれます。しかし、新NISAで投資すれば、この税金がかかりません。
長期投資を前提とするなら、新NISAの非課税メリットは非常に大きいです。野村インド株投資が成長投資枠の対象商品になっていることは、投資家にとって有利なポイントです。
野村アセットマネジメントは、国内最大級の運用会社です。野村ホールディングスグループの一員として、長年の運用実績とグローバルなネットワークを持っています。
インド株の運用においては、NOMURA ASSET MANAGEMENT SINGAPORE LIMITEDに運用の指図権限を委託しており、現地の情報を活用した運用が行われています。アジア地域に精通した運用チームによる銘柄選定が期待できます。
また、大手運用会社ならではの調査体制や情報収集力も強みです。個人投資家が直接アクセスしにくいインド企業の情報を、運用会社のネットワークを通じて入手し、投資判断に活かしています。
運用会社の信頼性や運用体制を重視する投資家にとって、野村アセットマネジメントの運用力は安心材料になるでしょう。
野村インド株投資のデメリット4つ
野村インド株投資には、投資前に理解しておくべきデメリットもあります。
野村インド株投資の最大のデメリットは、信託報酬2.2%という高いコストです。これは年率で保有資産から差し引かれるため、長期投資では大きな負担になります。
例えば、100万円を投資した場合、毎年2.2万円が信託報酬として差し引かれます。さらに、実質コストは4.5%程度になるため、実際には年4.5万円程度のコストがかかります。
10年間保有すると、累計で45万円のコストです。20年間なら90万円になります。この金額は、運用成績に関わらず確実に発生するコストです。
低コストのインデックスファンド(信託報酬0.3%程度)と比べると、20年間で約80万円の差が生まれます。この差は、長期投資のリターンに大きな影響を与えます。
高い信託報酬を払う価値があるかどうかは、アクティブ運用でベンチマークを大きく上回る成績を出せるかにかかっています。過去の実績を見る限り、その点で疑問が残ります。
野村インド株投資は為替ヘッジを行わないため、インドルピーと日本円の為替変動の影響を直接受けます。
インドルピーが円に対して上昇すれば、為替差益が得られます。しかし、円高ルピー安になると、インド株が値上がりしていても、円換算では損失が出る可能性があります。
新興国通貨は先進国通貨と比べて変動が大きい傾向があります。インドルピーも例外ではなく、短期的には大きく変動することがあります。
長期的にはインド経済の成長とともにルピー高が期待できますが、短期的な為替変動リスクは覚悟しておく必要があります。特に、急激な円高局面では、基準価額が大きく下落する可能性があります。
インドは新興国であるため、先進国にはない特有のリスクがあります。
政治リスクとしては、政権交代や政策変更による市場への影響があります。モディ政権の経済政策は市場から好意的に受け止められていますが、今後の選挙結果次第では政策が変わる可能性もあります。
経済リスクとしては、インフレーションの加速や通貨安、経常収支の悪化などが考えられます。インドは内需主導の経済成長を目指していますが、エネルギーの多くを輸入に依存しているため、原油価格の上昇は経済に悪影響を及ぼします。
また、インフラ整備の遅れも成長の足かせになる可能性があります。電力供給の不安定さや交通インフラの未整備は、企業活動を阻害する要因です。
新興国投資には、このような先進国にはないリスクが伴うことを理解しておく必要があります。
野村インド株投資は2017年には5000億円規模にまで膨らみました。しかし、現在はパフォーマンスの悪化に伴い、3240億円程度にまで下落してきています。
純資産総額の減少は、資金流出が続いていることを意味します。つまり、投資家が野村インド株投資を売却し、他のファンドに乗り換えている状況です。
純資産総額が減少すると、運用の効率が悪化する可能性があります。小規模なファンドでは、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが難しくなったり、運営コストが相対的に高くなったりします。
現時点では3,000億円以上の規模があるため、すぐに運用に支障が出るわけではありません。しかし、今後も資金流出が続けば、繰上償還(ファンドの強制終了)のリスクも出てきます。
純資産総額の推移は、ファンドの人気度や投資家の評価を示す指標です。減少傾向が続いていることは、投資判断において考慮すべきポイントです。
野村インド株投資と他のインド株ファンドを比較
野村インド株投資と、他のインド株ファンドを比較して、どれを選ぶべきか検討しましょう。
野村インド株投資と、低コストのインデックスファンドを詳しく比較します。
| 項目 | 野村インド株投資 | iFreeNEXT インド株インデックス | 楽天・インド株Nifty50 |
| 運用タイプ | アクティブ | インデックス | インデックス |
| 信託報酬 | 2.2% | 0.473% | 0.308% |
| ベンチマーク | MSCIインド | Nifty50 | Nifty50 |
| 純資産総額 | 約3,200億円 | 約1,000億円 | 約150億円 |
| 設定日 | 2005年6月 | 2023年3月 | 2024年4月 |
| 新NISA対応 | 成長投資枠 | 成長投資枠 | 成長投資枠 |
インデックスファンドの最大の強みは、圧倒的に低い信託報酬です。野村インド株投資の2.2%に対し、楽天・インド株Nifty50は0.308%と、約7分の1のコストです。
長期投資では、この信託報酬の差が大きな影響を及ぼします。仮に同じ市場リターン(年10%)を前提とした場合、20年後の資産額には数百万円の差が生まれる可能性があります。
一方、野村インド株投資は設定から約20年の運用実績があり、様々な市場環境を経験してきました。インデックスファンドは設定から日が浅く、長期的なパフォーマンスはまだ未知数です。
ただし、インデックスファンドは市場平均に連動することを目指すため、大きく下回ることも上回ることもありません。安定した市場平均のリターンを求める投資家には、インデックスファンドの方が適しています。
野村インド株投資と、他のアクティブファンドも比較してみましょう。
| ファンド名 | 信託報酬 | 投資戦略 | 純資産総額 | 特徴 |
| 野村インド株投資 | 2.2% | 総合型 | 約3,200億円 | 幅広い業種に投資 |
| HSBCインド・インフラ株式オープン | 約2.0% | インフラ特化 | 約1,500億円 | インフラ関連に集中投資 |
| iTrustインド株式 | 0.9828% | 総合型 | 約2,000億円 | つみたて投資枠対応 |
| ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド | 約2.0% | インフラ・消費特化 | 約1,000億円 | 成長分野に集中投資 |
HSBC インド・インフラ株式オープンは、インドのインフラ関連企業の株式に厳選投資するアクティブ型で、14年以上に及ぶ運用実績があります。24年1月末時点の10年リターンはプラス365.6%でした。
インフラ特化型のアクティブファンドは、近年のインド株市場で好成績を上げています。インド政府の国家インフラ計画により、インフラ関連株が大きく上昇しているためです。
一方、iTrustインド株式は信託報酬0.9828%と、アクティブファンドの中では低コストです。さらに、新NISAのつみたて投資枠にも対応しているため、積立投資をしたい投資家にとって魅力的な選択肢です。
野村インド株投資は、幅広い業種に投資する総合型のアクティブファンドです。特定セクターに偏らないバランスの取れた投資ができる一方、特化型ファンドのような大きなリターンは期待しにくい面もあります。
それぞれのファンドに向いている人をまとめます。
ご自身の投資目的やリスク許容度、コストへの考え方に合わせて、最適なファンドを選びましょう。
野村インド株投資はこのまま持ち続けるべき?
既に野村インド株投資を保有している方にとって、「このまま持ち続けるべきか、それとも乗り換えるべきか」は重要な判断です。
以下に当てはまる方は、保有継続を検討してもよいでしょう。
特に、大きな含み益がある場合は、売却時に20.315%の税金がかかります。例えば、100万円の利益がある場合、約20万円が税金として引かれます。この税金コストと、乗り換え後の信託報酬削減効果を比較して判断する必要があります。
また、野村インド株投資は設定から約20年の運用実績があり、様々な市場環境を経験してきました。この長期的な運用実績を評価し、今後も信頼できると考えるなら、保有継続も選択肢です。
以下に当てはまる方は、低コストファンドへの乗り換えを検討してもよいでしょう。
特に、含み益が少ない場合や含み損がある場合は、乗り換えのタイミングとして適しています。売却時の税金負担が少ないため、低コストファンドへの乗り換えによるメリットを享受しやすくなります。
また、今後も長期的に積立投資を続けたい場合は、信託報酬の差が累積で大きな金額になります。20年間の積立投資では、信託報酬の差だけで数百万円の差が生まれる可能性があります。
野村インド株投資から他のファンドに乗り換える場合の手順をご説明します。
低コストインデックスファンド(iFreeNEXT インド株インデックス、楽天・インド株Nifty50など)か、他のアクティブファンド(iTrustインド株式など)かを決めます。
野村インド株投資を売却すると、含み益に対して20.315%の税金がかかります。売却時の税金額を事前に計算しておきましょう。
一括で全額売却するか、段階的に売却するかを決めます。市場が大きく下落している時期は避け、比較的安定している時期を選ぶとよいでしょう。
証券会社の取引画面から、野村インド株投資の売却注文を出します。売却代金は通常、数営業日後に口座に入金されます。
売却代金が入金されたら、乗り換え先のファンドを購入します。新NISAの枠を活用する場合は、NISA口座での購入を忘れずに。
注意点
乗り換えは慎重に判断し、ご自身の投資目的やリスク許容度に合った選択をしてください。
野村インド株投資の購入方法
野村インド株投資の購入を決めた方向けに、購入方法をご説明します。
野村インド株投資は、以下の証券会社で購入できます。
主要なネット証券では、ほぼすべてで取り扱いがあります。既に証券口座をお持ちの方は、その証券会社で購入できる可能性が高いです。
証券会社によって、購入時手数料が異なる場合があります。多くのネット証券では購入時手数料が無料(ノーロード)ですが、一部の証券会社では手数料がかかる場合もあるため、事前に確認しましょう。
野村インド株投資の購入手続きは、以下の流れで行います。
まだ証券口座をお持ちでない方は、証券会社で口座開設が必要です。オンラインで申し込めば、最短翌営業日〜数営業日で口座開設できます。
証券口座に投資資金を入金します。即時入金サービスを利用すれば、24時間いつでも入金できます。
証券会社の取引画面で「野村インド株投資」または「01312056」(ファンドコード)で検索します。
購入金額を入力し、注文を確定します。最低購入金額は証券会社によって異なりますが、多くのネット証券では100円から購入できます。
注文が約定(成立)すると、保有残高に反映されます。投資信託は通常、注文日の翌営業日に約定します。
最低購入金額は、証券会社によって異なります。
ネット証券では、少額から投資を始められます。まずは少額で試してみて、慣れてから投資額を増やすのもよいでしょう。
野村インド株投資を新NISAの成長投資枠で購入する方法をご説明します。
まだNISA口座をお持ちでない方は、証券会社でNISA口座の開設が必要です。NISA口座は1人1口座しか開設できないため、どの証券会社で開設するか慎重に選びましょう。
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があります。野村インド株投資は成長投資枠でのみ購入できます。
証券会社の取引画面で、NISA口座を選択してから購入注文を出します。通常の特定口座ではなく、必ずNISA口座で注文してください。
成長投資枠は年間240万円まで、生涯で1,200万円まで投資できます。既に他の商品で枠を使っている場合は、残りの枠を確認してから購入しましょう。
新NISAで購入すれば、野村インド株投資で得た売却益が非課税になります。長期投資を前提とするなら、NISA口座での購入がおすすめです。
野村インド株投資は、年1回決算を行い、分配金を出す方針です。決算日は毎年7月11日です。
ただし、分配金の金額は運用状況によって変動し、分配金が出ない年もあります。分配方針では「分配対象額の範囲内で、基準価額水準、市況動向等を勘案して分配金額を決定します」とされています。
長期的な資産形成を目的とする場合は、分配金を受け取るよりも、分配金を再投資する設定にする方が複利効果で有利です。証券会社で「分配金再投資コース」を選択しましょう。
野村インド株投資は為替ヘッジなしのファンドです。為替ヘッジありのコースは設定されていません。
一般的に、為替ヘッジなしの方が長期投資には適しています。為替ヘッジにはコストがかかるため、ヘッジありのファンドは信託報酬が高くなる傾向があります。
また、インド経済の成長とともにルピー高が期待できる場合、為替ヘッジなしの方が為替差益も享受できます。短期的な為替変動リスクは大きくなりますが、長期投資では為替リスクは平準化される傾向があります。
売却のタイミングは、ご自身の投資目的や資金需要によって異なります。一般的な判断基準をご紹介します。
売却を検討すべきタイミング
短期的な価格変動で売却を判断するのは避けましょう。野村インド株投資は長期投資を前提とした商品です。10年以上の保有を前提に、短期的な値動きに惑わされない姿勢が大切です。
確定申告の必要性は、保有している口座の種類によって異なります。
特定口座(源泉徴収あり)の場合
確定申告は不要です。売却益や分配金から自動的に税金が差し引かれるため、手続きは必要ありません。
特定口座(源泉徴収なし)の場合
年間の売却益が20万円を超える場合、確定申告が必要です。
一般口座の場合
売却益の金額に関わらず、確定申告が必要です。
NISA口座の場合
確定申告は不要です。売却益や分配金は非課税のため、税金はかかりません。
インド経済の今後の見通しは、多くの専門家が楽観的に見ています。
人口は約14億人で世界最大となり、さらに人口の半数以上が30歳未満という若い人口構造を持っています。この人口ボーナス期は今後数十年続くと予想されており、労働力人口の増加と消費拡大が経済成長を後押しします。
GDP成長率は年6〜7%程度で推移しており、主要国の中でも高い成長率を維持しています。IMF(国際通貨基金)の予測では、インドは今後も高い成長率を維持し、2030年代には世界第3位の経済大国になると予想されています。
モディ政権が推進する「メイク・イン・インディア」政策により、製造業の振興や外国企業の誘致が進んでいます。アップルやグーグル、テスラなど世界的な企業がインドに生産拠点を移転しており、雇用創出と技術移転が期待されています。
野村インド株投資は、野村アセットマネジメントが運用するインド株のアクティブファンドです。インド経済の成長に投資できる商品として、長年多くの投資家に選ばれてきました。
ただし、信託報酬2.2%という高いコストが最大の懸念点です。低コストのインデックスファンドと比べると、長期投資では数百万円の差が生まれる可能性があります。アクティブファンドとしてベンチマークを大きく上回る成績を出し続けることは難しく、コストに見合う価値があるかは慎重に判断する必要があります。
既に保有している方は、含み益の状況や長期保有の意思、コスト負担の許容度を基準に、保有継続か乗り換えかを判断しましょう。含み益が大きい場合は税金コストも考慮が必要です。
これから投資を始める方は、低コストのインデックスファンド(iFreeNEXT インド株インデックス、楽天・インド株Nifty50など)も選択肢に入れて比較検討することをおすすめします。市場平均のリターンで十分と考えるなら、インデックスファンドの方がコスト面で有利です。
インド経済の長期的な成長には期待が持てますが、新興国特有のリスクや為替変動リスクもあります。ポートフォリオ全体の中でインド株の比率を適切に保ち、分散投資を心がけましょう。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しくは野村アセットマネジメントや各証券会社にご確認ください。
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