信用取引におすすめの証券会社|手数料・金利を徹底比較

信用取引におすすめの証券会社|手数料・金利を徹底比較

信用取引を始めたいけれど、どの証券会社を選べばいいか迷っていませんか。

手数料や金利は証券会社によって大きく異なり、選び方次第で年間数万円以上のコスト差が生まれることもあります。

信用取引では、手数料だけでなく買方金利や貸株料といった日々発生するコストも重要な判断材料です。

この記事では、信用取引におすすめの証券会社5社を手数料・金利・サービス内容で徹底比較し、あなたの投資スタイルに最適な証券会社選びをサポートします。

デイトレード向け、株主優待クロス取引向け、初心者向けなど、目的別の選び方も詳しく解説します。

この記事の要約
  • 信用取引の手数料・金利・貸株料は証券会社によって大きく異なり、コスト差は年間数万円に及ぶ
  • SBI証券・楽天証券は手数料無料で金利も低水準、デイトレードにはGMOクリック証券の一日信用取引が有利
  • 株主優待クロス取引には一般信用売りの在庫が豊富な三菱UFJeスマート証券・SMBC日興証券がおすすめ
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

目次

信用取引とは|レバレッジで投資効率を上げる仕組み

信用取引とは、証券会社に委託保証金を担保として差し入れ、資金や株式を借りて行う取引のことです。手元資金の約3倍までの取引が可能になるため、少額資金でも効率的な投資ができます。

信用取引の基本的な仕組み

信用取引は、証券会社に担保として委託保証金を差し入れ、買付代金や売付証券を借りて売買を行い、所定の期限内に返済する取引です。

通常の現物取引と異なり、実際に保有していない株式を売却する「空売り」も可能になります。

レバレッジ効果の例

30万円の委託保証金で約100万円分の株式を購入できる

株価が10%上昇した場合、現物取引では3万円の利益だが、信用取引では約10万円の利益になる

委託保証金は現金だけでなく、保有している株式を代用有価証券として差し入れることもできます。保有株式を時価の80%程度で評価し、保証金として活用できるため、資金効率がさらに向上します。

ただし、損失も同様に拡大するリスクがあるため、慎重な資金管理が必要です。

現物取引との違い

現物取引は、自己資金の範囲内で株式を購入し、実際に株式を保有する取引です。一方、信用取引は証券会社から資金や株式を借りて行うため、手元資金以上の取引が可能になります。

現物取引では「買い」からしか取引できませんが、信用取引では「売り」から取引を始めることもできます。これにより、株価が下落する局面でも利益を狙える点が大きな違いです。

項目 現物取引 信用取引
取引可能額 自己資金の範囲内 保証金の約3倍まで
売りから取引 不可 可能(空売り)
返済期限 なし あり(6か月以内等)
金利・貸株料 不要 必要

コスト面では、信用取引は買方金利や貸株料といった日々発生する費用がかかります。長期保有する場合は、これらのコストが積み重なるため注意が必要です。

制度信用取引と一般信用取引の違い

制度信用取引は、品貸料及び弁済の繰越期限(6か月以内)が取引所規則などにより決定されている信用取引です。

一般信用取引は、品貸料及び弁済の繰越期限が証券会社と顧客との間で合意した内容にしたがって行われる信用取引です。

項目 制度信用取引 一般信用取引
返済期限 6か月以内 証券会社が設定(無期限も可能)
対象銘柄 取引所が選定した銘柄のみ 上場株式全般(証券会社による)
金利・貸株料 比較的低い やや高め
逆日歩 発生する可能性あり 発生しない
空売り規制 価格規制あり 証券会社による

株主優待クロス取引を行う場合は、逆日歩が発生しない一般信用取引の売建が有利です。

一方、短期売買やデイトレードでは、金利が低い制度信用取引や一日信用取引が適しています。

信用取引のメリット3つ|少額資金で効率的に投資

信用取引には、現物取引にはない3つの大きなメリットがあります。レバレッジ効果、空売り、株主優待クロス取引という、投資の幅を広げる仕組みを活用できます。

少ない資金で大きな取引ができる(レバレッジ効果)

信用取引の最大のメリットは、委託保証金の約3倍までの取引が可能になるレバレッジ効果です。

例えば、30万円の保証金で約100万円分の株式を購入でき、投資効率が大幅に向上します。

レバレッジ効果の具体例

株価が10%上昇した場合

現物取引:3万円の利益

信用取引:約10万円の利益(資金効率3倍)

ただし、損失も同様に拡大するため、リスク管理が重要です。株価が予想と反対に動いた場合、損失も3倍になる点を理解しておく必要があります。

下落相場でも利益を狙える(空売り)

信用取引では、保有していない株式を証券会社から借りて売却する「空売り」ができます。

株価が下落すると予想した場合、高値で売って安値で買い戻すことで、下落局面でも利益を得られます。

空売りは、相場全体が下落トレンドにある時や、個別銘柄の業績悪化が予想される時に有効です。

また、保有株式の値下がりリスクをヘッジする手段としても活用できます。保有株式と同じ銘柄を信用売りすることで、株価が下落しても損失を相殺できるため、リスク管理の手法としても重要です。

ただし、空売りには貸株料や逆日歩といったコストがかかる点に注意が必要です。

株主優待をお得に取得できる(クロス取引)

株主優待クロス取引は、現物買いと信用売りを同時に行うことで、株価変動リスクを抑えながら株主優待だけを取得する手法です。

権利確定日に株主として登録されれば優待を受け取れるため、低コストで優待を獲得できます。

クロス取引のコスト例

株主優待:年間3,000円相当

クロス取引コスト:手数料+貸株料で約500円

実質的なメリット:約2,500円

一般信用取引の売建を使えば、逆日歩が発生しないため、コストを事前に計算できる点も魅力です。

ただし、一般信用売りの在庫は証券会社によって異なり、人気銘柄は在庫切れになることもあります。複数の証券会社で口座を開設しておくと、在庫確保の確率が高まります。

信用取引で気をつけたい5つのリスク

信用取引にはメリットがある一方で、現物取引にはないリスクも存在します。

レバレッジによる損失拡大、追証、強制決済、金利コスト、逆日歩という5つのリスクを正しく理解しておくことが重要です。

損失が拡大しやすい(レバレッジリスク)

レバレッジ効果は利益を拡大させる一方で、損失も同様に拡大させます

保証金の3倍の取引を行った場合、株価が10%下落すると、保証金に対して約30%の損失が発生します。

損失拡大の具体例
  • 保証金:30万円
  • 購入額:100万円分の株式
  • 株価10%下落→損失10万円(保証金の約33%)

レバレッジリスクを抑えるには、保証金に対する建玉の比率を低く保つことが重要です。最大レバレッジ3倍ではなく、2倍程度に抑えることで、損失の拡大を防げます。

追証が発生する可能性がある

追証とは、信用取引を行う際、証券会社に「委託保証金」という代金を差し出さなければならない状態のことです。

株価の変動により委託保証金率が一定水準を下回ると、追加で保証金を差し入れる必要があります。

多くの証券会社では、委託保証金維持率が20%を下回ると追証が発生します。追証を解消できない場合、証券会社が強制的に建玉を決済します。

追証を避けるには、保証金維持率を常に30%以上に保つよう心がけましょう。

強制決済で不利なタイミングで損失確定

追証を期限までに解消できない場合や、保証金維持率が極端に低下した場合、証券会社は建玉を強制的に決済します。

強制決済は、投資家の意思に関係なく行われるため、株価が一時的に下落している局面で損失が確定してしまうことがあります。

強制決済は通常、市場が開いている時間帯に成行注文で執行されます。相場が急変している時には、予想以上に不利な価格で決済される可能性があります。

強制決済を避けるには、保証金維持率を余裕を持って管理することが重要です。維持率が30%を下回らないよう、定期的に確認する習慣をつけましょう。

金利・貸株料のコストが発生する

信用取引では、買建の場合は買方金利、売建の場合は貸株料が日々発生します。

これらのコストは年率で表示されますが、実際には日割りで計算され、保有期間が長くなるほど累積します。

金利コストの例

100万円の買建(買方金利年率2.8%)

1か月保有:約2,300円

6か月保有:約14,000円

長期保有を前提とする場合は、金利コストを事前に計算しておくことが重要です。また、証券会社によって金利水準が異なるため、長期保有する場合は金利の低い証券会社を選ぶことでコストを抑えられます。

逆日歩が予想外に高額になることがある

制度信用取引の売建では、株券の需給が逼迫すると逆日歩(品貸料)が発生します。

逆日歩は、証券金融会社が機関投資家などから株券を調達する際のコストで、売建を行っている投資家が負担します。

逆日歩は事前に金額が分からず、需給状況によって1日数円から数百円まで変動します。人気の株主優待銘柄では、権利確定日前後に逆日歩が高騰することがあり、優待の価値を上回るコストが発生するケースもあります。

逆日歩リスクを避けるには、一般信用取引の売建を利用することが有効です。一般信用取引では逆日歩が発生しないため、コストを事前に確定できます。

信用取引の証券会社を選ぶ4つのポイント

信用取引に適した証券会社を選ぶには、手数料、金利、一日信用取引、一般信用売りの在庫という4つのポイントを押さえることが重要です。

自分の投資スタイルに合った証券会社を選びましょう。

手数料の安さで選ぶ|取引スタイルに合わせて

信用取引の手数料は、証券会社によって大きく異なります。

SBIネオトレード証券やSMBC日興証券は、取引金額にかかわらず売買手数料が無料です。また、SBI証券や楽天証券も条件を満たせば手数料無料で取引できます。

手数料プランの選び方

1約定プラン:1回の取引ごとに手数料が発生(スイングトレード向け)

定額プラン:1日の約定代金合計で計算(デイトレード向け)

手数料無料の証券会社でも、電話注文や強制決済時には手数料がかかる場合があります。また、一部のETFやREITは手数料が有料の場合もあるため、取引前に確認しておきましょう。

買方金利・貸株料の低さで選ぶ

信用取引を数日以上保有する場合は、買方金利や貸株料の水準が重要になります。

金利は証券会社によって年率1%以上の差があり、長期保有するほどコスト差が拡大します。

金利水準の目安

制度信用取引:買方金利年率2.5%〜3.0%、貸株料年率1.1%〜1.4%

一般信用取引:買方金利年率3.0%〜3.5%、貸株料年率1.4%〜2.0%

コスト差:100万円を1か月保有した場合、金利1%の差で約830円のコスト差

一日信用取引(日計り信用)の有無で選ぶ

デイトレードを行う場合は、一日信用取引(日計り信用)の有無が重要な判断材料になります。

一日信用取引は、当日中に決済することを前提に、手数料や金利が優遇されるサービスです。

楽天証券のいちにち信用取引は、手数料無料、金利・貸株料0%で取引できます。SBI証券、松井証券、GMOクリック証券なども同様のサービスを提供しており、デイトレーダーにとって大きなコスト削減になります。

ただし、一日信用取引は当日中に決済しなかった場合、翌日以降は通常の金利が適用されるか、強制決済されることがあります。また、取引可能な銘柄が制限されている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

一般信用売りの在庫で選ぶ(優待クロス向け)

株主優待クロス取引を行う場合は、一般信用売りの在庫が豊富な証券会社を選ぶことが重要です。

一般信用売りは逆日歩が発生しないため、コストを事前に計算できるメリットがあります。

三菱UFJeスマート証券、SMBC日興証券、SBI証券は一般信用売りの在庫が豊富で、人気優待銘柄も取り扱っています。

在庫状況は証券会社のサイトでリアルタイムに確認できます。人気銘柄は権利確定日の1〜2週間前には在庫切れになることもあるため、早めに建玉することをおすすめします。

信用取引におすすめの証券会社5社

信用取引に適した証券会社を、手数料・金利・サービス内容で徹底比較しました。

それぞれの特徴を理解し、自分の投資スタイルに合った証券会社を選びましょう。

SBI証券|手数料・金利・貸株料が低水準で総合力が高い

SBI証券の画像
項目 内容
口座数 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む)
取引手数料 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。
NISA対応
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点
成長投資枠対象商品 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点)
投資信託 約2,550本 ※2025年3月3日時点
外国株 8カ国/米国株式(5,000銘柄)
取引ツール(PC) HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー
スマホアプリ SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD
提携銀行口座 SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行
ポイント投資・付与 Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立)
口座開設スピード 最短 翌営業日

SBI証券は、信用取引の手数料・金利・貸株料すべてが低水準の総合力の高い証券会社です。

約1,500万口座を誇る国内最大手で、初心者から上級者まで幅広い投資家に支持されています。

SBI証券の特徴

信用取引手数料:約定金額にかかわらず完全無料

制度信用取引:買方金利年率2.8%、貸株料年率1.1%

一般信用取引:買方金利3.09%、貸株料1.1%

一日信用取引:手数料・金利・貸株料すべて無料

一日信用取引(日計り信用)も提供しており、当日中に決済すれば手数料・金利・貸株料がすべて無料になります。デイトレードから長期保有まで、あらゆる投資スタイルに対応できる柔軟性が魅力です。

また、一般信用売りの在庫も豊富で、株主優待クロス取引にも適しています。取引ツール「HYPER SBI 2」は高機能で、リアルタイム情報やテクニカル分析機能が充実しています。

総合的なバランスの良さから、信用取引を始めるなら最初に開設したい証券会社です。

楽天証券|楽天ポイントが貯まる・使える

楽天証券LP画像
項目 内容
口座数 約12,000,000口座 ※2025年1月時点
取引手数料 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。
NISA対応 〇(新NISA対応)
つみたて投資枠取扱銘柄数 263銘柄 ※2025年4月24日時点
成長投資枠対象商品 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄)
投資信託 約2,550本 ※2025年4月24日時点
外国株 6カ国/米国株式(約4,500銘柄)
取引ツール(PC) マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4
スマホアプリ iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物
提携銀行口座 楽天銀行(マネーブリッジ)
ポイント投資・付与 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>)
口座開設スピード 最短 翌営業日

楽天証券は、楽天経済圏を活用できる点が最大の魅力です。

信用取引の手数料も「ゼロコース」を選択すれば完全無料で、楽天ポイントを貯めながら投資できます。

楽天証券の特徴

制度信用取引:買方金利年率2.8%、貸株料年率1.1%(SBI証券と同水準)

いちにち信用取引:手数料無料、金利・貸株料0%

楽天ポイント:取引手数料の1%相当が貯まる

楽天ポイントは、投資信託の購入や国内株式の購入代金に充当できます。楽天カードや楽天銀行と連携すれば、ポイント還元率がさらに向上します。

取引ツール「MARKET SPEED II」は、高速な情報配信と豊富なテクニカル指標が特徴です。スマートフォンアプリ「iSPEED」も直感的に操作でき、初心者でも使いやすい設計になっています。

楽天経済圏をすでに利用している人には特におすすめです。約1,200万口座を超える実績も信頼性の証です。

松井証券|50万円以下は手数料無料

松井証券のLP画像
項目 内容
口座数 約1,670,000口座 ※2025年3月時点
取引手数料 【ボックスレート(1日定額制)】 1日の約定代金合計50万円まで:0円 50万円超:1,000円(税込1,100円)~※25歳以下なら約定代金に関わらず手数料無料
NISA対応 〇(日本株、米国株、投資信託すべて売買手数料無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(銘柄数は公式サイトで確認)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 投資信託(約1,800本以上)
投資信託 約1,900本以上(購入時手数料すべて無料)
外国株 米国株:約4,900銘柄(2025年4月23日時点)
取引ツール(PC) ネットストック・ハイスピード(無料)
スマホアプリ 日本株アプリ / 投信アプリ / 米国株アプリ(すべて無料)
提携銀行口座 MATSUI Bank(松井証券専用銀行)
ポイント投資・付与 松井証券ポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード 最短即日(スマートフォンによるオンライン申込)

松井証券は、1日の約定代金が50万円以下なら信用取引の手数料が無料になる独自のプランを提供しています。

少額から信用取引を始めたい初心者に適した証券会社です。

松井証券の特徴

制度信用取引:買方金利年率3.1%、貸株料年率1.15%

一日信用取引:当日決済で金利・貸株料0%

25歳以下:約定代金にかかわらず手数料完全無料

松井証券の特徴は、充実したサポート体制です。電話やチャットでの問い合わせに丁寧に対応してくれるため、信用取引が初めての人でも安心して利用できます。

また、信用取引に関する解説動画やセミナーも豊富に提供されています。取引ツール「ネットストック・ハイスピード」は、シンプルで使いやすい設計が特徴です。

老舗証券会社としての信頼性も高く、安心して取引できる証券会社です。

GMOクリック証券|一日信用取引の手数料無料

GMOクリック証券のLP画像
項目 内容
口座数 約540,000口座 ※2025年3月末時点
取引手数料 【1約定ごとプラン】 ~5万円:50円 ~10万円:90円 ~20万円:100円 ~50万円:260円 ~100万円:460円 ~150万円:550円 ~3,000万円:880円 3,000万円超:930円【1日定額プラン】 ~100万円:0円 ~200万円:1,238円 ~300万円:1,691円 300万円超:以降100万円ごとに295円加算
NISA対応 〇(日本株・ETF・REITの売買手数料が無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 38銘柄(2025年4月24日時点)
成長投資枠対象商品 国内株 / 投資信託(112銘柄)
投資信託 約120本(すべて購入時手数料無料)
外国株 米国:4,300銘柄
取引ツール(PC) スーパーはっちゅう君 / はっちゅう君
スマホアプリ GMOクリック 株
提携銀行口座 GMOあおぞらネット銀行
ポイント投資・付与 なし
口座開設スピード 最短2営業日後(オンライン申込)

GMOクリック証券は、一日信用取引に特化したサービスが充実している証券会社です。

デイトレードを中心に取引する投資家に最適で、約定スピードの速さにも定評があります。

GMOクリック証券の特徴

一日信用取引:手数料無料、金利・貸株料0%

制度信用取引:買方金利年率2.75%、貸株料年率1.1%

通常の信用取引手数料:1約定ごとに0円〜1,691円

取引ツール「Platフォーム」は、高速な約定処理と豊富なチャート機能が特徴です。板情報の更新も速く、デイトレードに必要な情報をリアルタイムで確認できます。

ただし、一般信用売りの在庫はやや少なめで、株主優待クロス取引には向いていません。デイトレードや短期売買を中心に行う投資家におすすめの証券会社です。

三菱UFJeスマート証券|一般信用売りの在庫が豊富

三菱UFJ eスマート証券のLP画像
項目 内容
口座数 約1,800,000口座 ※2025年2月時点
取引手数料 【ワンショット手数料コース】 約定代金5万円以下:55円(税込) 約定代金50万円超:1,070円(税込)【一日定額手数料コース】 1日100万円まで:0円 1日300万円まで:2,750円(税込) 以降300万円ごとに:2,750円(税込)加算
NISA対応 〇(日本株・米国株・投資信託の売買手数料が無料)
つみたて投資枠取扱銘柄数 251銘柄(2025年4月時点)
成長投資枠対象商品 国内株 / 米国株 / 投資信託(1,155銘柄)
投資信託 約1,853本(購入時手数料すべて無料)
外国株 米国株:約1,050銘柄(2025年4月時点)
取引ツール(PC) kabuステーション / 銘柄スカウター
スマホアプリ 三菱UFJ eスマート証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ
提携銀行口座 三菱UFJ銀行 / auじぶん銀行
ポイント投資・付与 Pontaポイント(投資信託の積立に利用可能)
口座開設スピード 最短翌営業日(スマートフォンによるオンライン申込)

三菱UFJeスマート証券(旧auカブコム証券)は、一般信用売りの在庫が豊富で、株主優待クロス取引に最適な証券会社です。

三菱UFJフィナンシャル・グループの一員として、高い信頼性も魅力です。

三菱UFJeスマート証券の特徴

信用取引手数料:1日定額プランなら100万円以下が無料

制度信用取引:買方金利年率2.98%、貸株料年率1.15%

一般信用売り:取扱銘柄数が業界トップクラス

一般信用売りの取扱銘柄数は業界トップクラスで、人気優待銘柄も多数取り揃えています。在庫検索ツールも使いやすく、優待クロス取引に必要な情報を簡単に確認できます。

また、プチ株(単元未満株取引)も利用できるため、少額投資にも対応しています。取引ツール「kabuステーション」は、高機能で上級者にも満足できる内容です。

株主優待クロス取引を本格的に行いたい人には必須の証券会社です。

信用取引の手数料・金利・貸株料を比較

主要証券会社5社の信用取引コストを一覧表で比較しました。

手数料・金利・貸株料を総合的に判断して、自分に合った証券会社を選びましょう。

証券会社 売買手数料 制度信用買方金利 制度信用貸株料 一般信用買方金利 一般信用貸株料 一日信用取引
SBI証券 無料 2.8% 1.1% 3.09% 1.1% あり(無料)
楽天証券 無料 2.8% 1.1% 3.09% 1.1% あり(無料)
松井証券 50万円以下無料 3.1% 1.15% 3.9% 2.0% あり(無料)
GMOクリック証券 無料 2.75% 1.1% 3.8% 1.4% あり(無料)
三菱UFJeスマート証券 100万円以下無料 2.98% 1.15% 3.79% 2.0% なし

手数料・金利ともに低水準なのはSBI証券と楽天証券です。デイトレードには一日信用取引が充実しているGMOクリック証券も有力な選択肢になります。

株主優待クロス取引を重視する場合は、一般信用売りの在庫が豊富な三菱UFJeスマート証券がおすすめです。

長期保有する場合は、金利の差が年間コストに大きく影響します。100万円の建玉を6か月保有した場合、金利が0.3%違うと約1,500円のコスト差が生まれます。

目的別|おすすめの証券会社の選び方

信用取引の目的によって、最適な証券会社は異なります。

デイトレード、株主優待クロス取引、初心者、長期保有という4つのタイプ別におすすめの証券会社を紹介します。

デイトレードで稼ぎたい人向け

デイトレードを中心に行う場合は、一日信用取引が充実している証券会社を選びましょう。

手数料・金利・貸株料が無料になるサービスを活用すれば、コストを大幅に削減できます。

GMOクリック証券は、約定スピードが速く、板情報の更新もリアルタイムで行われるため、デイトレードに最適です。一日信用取引は手数料・金利・貸株料がすべて無料で、取引回数が多くてもコストがかかりません。

SBI証券と楽天証券も一日信用取引を提供しており、手数料・金利・貸株料が無料です。取引可能銘柄数も多く、流動性の高い銘柄を中心に取引できます。

複数の証券会社で口座を開設し、銘柄や状況に応じて使い分けるのもおすすめです。

株主優待クロス取引をしたい人向け

株主優待クロス取引を行う場合は、一般信用売りの在庫が豊富な証券会社を選ぶことが重要です。

逆日歩が発生しない一般信用取引を利用することで、コストを事前に計算できます。

三菱UFJeスマート証券は、一般信用売りの取扱銘柄数が業界トップクラスで、人気優待銘柄も多数取り揃えています。在庫検索ツールも使いやすく、権利確定日前でも在庫を確保しやすい点が魅力です。

SMBC日興証券も一般信用売りの在庫が豊富で、手数料が無料です。貸株料も年率1.4%と低水準で、コストを抑えてクロス取引ができます。

SBI証券も在庫が豊富で、複数の証券会社を併用することで、在庫切れのリスクを減らせます。

信用取引が初めての人向け

信用取引が初めての人は、サポート体制が充実している証券会社を選ぶと安心です。

また、少額から始められる手数料プランがある証券会社もおすすめです。

松井証券は、電話やチャットでのサポートが充実しており、初心者でも安心して利用できます。1日の約定代金が50万円以下なら手数料が無料なので、少額から信用取引を始められます。

SBI証券と楽天証券も、初心者向けの解説コンテンツが充実しています。取引ツールも使いやすく、初めてでも直感的に操作できます。

デモ取引機能を使って練習してから実際の取引に移行できる点も魅力です。

長期保有で金利を抑えたい人向け

信用取引で長期保有する場合は、買方金利や貸株料の低い証券会社を選ぶことが重要です。

金利の差は、保有期間が長くなるほど大きなコスト差になります。

SBI証券と楽天証券は、制度信用取引の買方金利が年率2.8%、貸株料が年率1.1%と低水準です。100万円の建玉を6か月保有した場合、金利コストは約14,000円に抑えられます。

ただし、信用取引は本来短期売買を前提とした取引です。長期保有する場合は、現物取引の方がコスト面で有利なケースも多いため、投資目的に応じて使い分けることをおすすめします。

信用取引口座の開設方法|審査基準と必要書類

信用取引を始めるには、まず証券口座を開設し、その後に信用取引口座の申し込みを行います。

審査基準と開設手順を理解しておきましょう。

信用取引口座の開設条件

信用取引口座を開設するには、一定の条件を満たす必要があります。

主な条件は、投資経験、金融資産、年齢の3つです。

一般的な開設条件
  • 株式投資経験:1年以上
  • 金融資産:100万円以上
  • 年齢:18歳以上(一部の証券会社は20歳以上)

投資経験や金融資産は自己申告制ですが、虚偽の申告は規約違反になります。正確な情報を記入しましょう。また、専業主婦や学生でも、条件を満たせば信用取引口座を開設できます。

口座開設の流れ

信用取引口座の開設は、オンラインで完結する証券会社が増えています。

基本的な流れは、通常の証券口座開設、信用取引口座の申し込み、審査、開設完了の4ステップです。

1.証券口座の開設
  • 証券会社のウェブサイトから申し込み
  • 本人確認書類とマイナンバーカードを提出
2.信用取引口座の申し込み
  • 投資経験、金融資産、年収、投資目的を入力
  • 信用取引に関する確認テストを受ける(証券会社による)
3.審査
  • 通常2〜5営業日で完了
4.開設完了
  • SBI証券や楽天証券は最短翌営業日、松井証券は最短即日

審査に落ちないためのポイント

信用取引口座の審査に落ちないためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。

特に、投資経験、金融資産、信用取引の理解度が審査のポイントになります。

投資経験が不足している場合は、まず現物取引で経験を積んでから信用取引口座を申し込むとよいでしょう。金融資産は100万円以上が目安ですが、証券会社によって基準が異なります。

信用取引の仕組みやリスクを理解していることも重要です。確認テストがある場合は、事前に信用取引の基礎知識を学んでおきましょう。

証券会社のウェブサイトには、信用取引の解説ページが用意されているので、しっかり読んでから申し込むことをおすすめします。

信用取引で失敗しないための5つのポイント

信用取引で成功するには、リスク管理が最も重要です。

保証金維持率の管理、追証への対処、損切りルール、レバレッジ調整、資金配分という5つのポイントを実践しましょう。

保証金維持率を常にチェックする

保証金維持率は、信用取引のリスク管理で最も重要な指標です。

維持率が20%を下回ると追証が発生するため、常に30%以上を保つよう心がけましょう。

保証金維持率は、証券会社のサイトやアプリでリアルタイムに確認できます。相場が急変した時には、こまめにチェックする習慣をつけましょう。特に、大きなニュースが出た時や、決算発表前後は株価が大きく変動するため、注意が必要です。

維持率が30%を下回りそうな場合は、追加入金するか、一部の建玉を決済して維持率を回復させましょう。追証が発生してから対応するのではなく、事前に対策を講じることが重要です。

追証が発生したときの対処法を知っておく

追証が発生した場合、所定の期限までに不足額を入金するか、建玉を決済して維持率を回復させる必要があります。

対処法を事前に理解しておくことで、冷静に対応できます。

追証の解消方法
  • 追加入金
  • 建玉の一部決済
  • 代用有価証券の追加差し入れ

追証を放置すると、証券会社が強制的に建玉を決済します。強制決済は不利なタイミングで行われることが多いため、必ず期限内に対応しましょう。

損切りルールを事前に決めておく

信用取引で最も重要なのは、損切りルールを事前に決めておくことです。

損失が一定額を超えたら必ず決済する習慣をつけることで、大きな損失を防げます。

損切りラインの目安

保証金に対して5〜10%程度

例:30万円の保証金で取引している場合、損失が1.5万円〜3万円に達したら決済

逆指値注文を活用すれば、自動的に損切りできます。建玉を持ったら、すぐに逆指値注文を入れておくことで、予想外の急落にも対応できます。

レバレッジは2倍程度に抑える

信用取引では最大3倍のレバレッジが可能ですが、リスク管理の観点からは2倍程度に抑えることをおすすめします。

レバレッジを抑えることで、損失の拡大を防げます。

初心者は、まず1.5倍程度のレバレッジから始めることをおすすめします。慣れてきたら徐々にレバレッジを上げていくことで、リスクを抑えながら経験を積めます。

現物取引と信用取引の資金配分を決める

投資資金全体のうち、どの程度を信用取引に回すかを事前に決めておくことが重要です。

信用取引に偏りすぎると、リスクが高まります。

資金配分の目安

信用取引:投資資金の20〜30%程度

現物取引:投資資金の70〜80%程度

例:投資資金100万円の場合、20〜30万円を信用取引の保証金に、70〜80万円を現物取引に

信用取引はあくまで短期売買や特定の投資戦略に活用するものと考え、長期的な資産形成は現物取引で行うことをおすすめします。

信用取引に関するよくある質問

信用取引に関するよくある質問
信用取引はいくらから始められる?

信用取引を始めるには、最低委託保証金として30万円が必要です。これは、ほとんどの証券会社で共通の基準になっています。

30万円の保証金があれば、委託保証金率30%で約100万円分の株式を取引できます。ただし、実際には余裕を持って40〜50万円程度の資金で始めることをおすすめします。

追証はどのくらいの確率で発生する?

追証の発生確率は、レバレッジの倍率と相場環境によって大きく異なります。レバレッジを2倍程度に抑えていれば、通常の相場環境では追証が発生する確率は低くなります。

ただし、2024年8月に日経平均が急落した際には、多くの投資家が追加保証金の支払いを求められました。相場が急変した時には、レバレッジが高いほど追証が発生しやすくなります。

逆日歩を避ける方法は?

逆日歩を完全に避けるには、一般信用取引の売建を利用することが最も確実な方法です。一般信用取引では逆日歩が発生しないため、コストを事前に計算できます。

制度信用取引を利用する場合は、逆日歩が発生しやすい銘柄を避けることが重要です。権利確定日前の人気優待銘柄や、貸借倍率が高い銘柄は逆日歩が発生しやすいため注意が必要です。

信用取引の税金はどうなる?

信用取引の利益は、現物取引と同様に譲渡所得として課税されます。税率は20.315%(所得税15.315%、住民税5%)で、現物取引と損益通算できます。

特定口座(源泉徴収あり)を利用していれば、証券会社が自動的に税金を計算して納税してくれるため、確定申告は不要です。

信用取引と現物取引はどう使い分ける?

信用取引は短期売買や空売り、株主優待クロス取引に適しており、現物取引は長期保有や配当狙いの投資に適しています。それぞれの特性を理解して使い分けましょう。

デイトレードやスイングトレードなど、数日から数週間で決済する短期売買には信用取引が有利です。一方、長期保有する場合は、金利コストがかからない現物取引の方が有利です。

複数の証券会社で信用取引口座を開設できる?

複数の証券会社で信用取引口座を開設することは可能です。証券会社ごとに手数料体系やサービス内容が異なるため、目的に応じて使い分けることをおすすめします。

例えば、デイトレードはGMOクリック証券、株主優待クロス取引は三菱UFJeスマート証券、長期保有はSBI証券というように使い分けることで、それぞれの強みを活かせます。

まとめ

信用取引におすすめの証券会社を、手数料・金利・サービス内容で徹底比較しました。

SBI証券と楽天証券は、手数料無料で金利も低水準のため、総合的なバランスが優れています。デイトレードにはGMOクリック証券の一日信用取引が有利で、株主優待クロス取引には三菱UFJeスマート証券の一般信用売りが充実しています。

信用取引を選ぶ際は、自分の投資スタイルに合った証券会社を選ぶことが重要です。手数料だけでなく、金利・貸株料といった日々発生するコストも考慮しましょう。

また、一日信用取引や一般信用売りの在庫など、サービス内容も判断材料になります。

信用取引は、レバレッジ効果により少額資金でも効率的な投資が可能ですが、損失も拡大しやすいリスクがあります。保証金維持率の管理、損切りルールの徹底、レバレッジの調整など、リスク管理を徹底することが成功の鍵です。

追証や強制決済といったリスクを理解し、余裕を持った資金管理を心がけましょう。

なお、信用取引はレバレッジにより損失が拡大する可能性があります。投資には元本割れのリスクがあるため、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しくは各証券会社にご確認ください。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

この記事のキーワード

キーワードがありません。

この記事と同じキーワードの記事

まだ記事がありません。

キーワードから探す

資料請求

資料請求

カンタン1分登録で、気になる資料を無料でお取り寄せ

お問い合わせ

そんなお悩みをお持ちの方は、まずはお問い合わせください!