マネックス証券の投資信託|選び方とメリットを徹底解説

米国株投資を始めたいけれど、どの銘柄を選べばいいか分からない。
そんな悩みを持つ方に注目されているのが、VTI ETFです。
VTIは米国株式市場全体に分散投資できるETFで、低コストで長期投資に適した商品として多くの投資家に選ばれています。
この記事では、VTIの基本情報から買い方、メリット・注意点まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。
証券会社の選び方やNISAでの購入方法も詳しく紹介しますので、VTI投資を始める際の参考にしてください。
目次
VTI ETFとは?米国株式市場全体に投資できるETF
VTI(Vanguard Total Stock Market ETF)は、バンガード社が運用する米国株式市場全体に投資できるETFです。
米国の大型株から小型株まで約4,000銘柄に分散投資することで、米国経済全体の成長を取り込むことができます。
個別株投資では特定の企業に集中するリスクがありますが、VTIなら幅広い銘柄に分散されているため、個別企業の業績悪化による影響を抑えられます。
また、経費率0.03%という業界最低水準のコストで運用できる点も大きな魅力です。
VTIを運用するバンガード社は、1975年に世界初のインデックスファンドを設立した資産運用会社です。
投資家の利益を最優先する経営方針で知られ、低コスト運用のパイオニアとして世界中の投資家から信頼されています。
VTIの経費率は年率0.03%と非常に低く、100万円を投資した場合の年間コストはわずか300円程度です。
長期投資において、この低コストは複利効果を最大化する重要な要素となります。
バンガード社の運用資産総額は約8兆ドルを超え、その規模の大きさが低コスト運用を可能にしています。
VTIは「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」という指数に連動するように設計されています。
この指数は、米国株式市場で取引される投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーしており、大型株・中型株・小型株のすべてを含んでいます。
指数への連動を目指すパッシブ運用のため、ファンドマネージャーの銘柄選択による運用成績のばらつきがありません。
市場平均に連動する安定した運用が期待でき、長期的には米国経済の成長率に近いリターンを得られる可能性があります。
CRSPインデックスは時価総額加重平均方式を採用しており、大型株の影響が大きくなる一方で、成長性の高い中小型株も組み入れられています。
VTIの最大の特徴は、約4,000銘柄という圧倒的な分散投資です。
アップル、マイクロソフト、アマゾンなどの超大型株から、時価総額の小さな成長企業まで幅広くカバーしています。
この広範な分散により、特定の業種や企業の不振による影響を最小限に抑えられます。
例えば、テクノロジーセクターが低迷しても、ヘルスケアやエネルギーセクターが好調であれば、ポートフォリオ全体の安定性が保たれます。
個人投資家が自力で4,000銘柄に投資することは現実的ではありませんが、VTIを1株購入するだけで、この分散効果を得られるのです。
VTI ETFの5つの特徴
VTIには他のETFと比較して優れた特徴が数多くあります。
ここでは特に重要な5つのポイントを詳しく解説します。
VTIの経費率0.03%は、ETF業界で最も低い水準の一つです。
経費率とは、ETFの運用にかかる年間コストのことで、保有資産から自動的に差し引かれます。
低コストのメリット
100万円を投資した場合の年間コスト
VTI(経費率0.03%):約300円
一般的なアクティブファンド(経費率1%):約1万円
この差は長期投資において大きな影響を及ぼし、30年間の運用では数百万円の差になる可能性もあります。
低コストは投資リターンを最大化する最も確実な方法の一つです。
VTIは米国株式市場の時価総額の約100%をカバーしており、大型株・中型株・小型株のすべてに投資できます。
これはS&P500指数に連動するVOOが大型株中心であるのとは対照的です。
大型株は安定性が高く、小型株は成長性が高いという特徴があります。
VTIはこの両方をバランスよく組み入れることで、安定性と成長性を同時に追求しています。
VTIは年4回(3月、6月、9月、12月)分配金を支払います。
分配金利回りは年率1.5%前後で推移しており、保有しているだけで定期的な収入を得られます。
分配金には米国で10%、日本で20.315%の税金がかかるため、実際の手取り額は額面より少なくなります。
NISA口座で保有すれば日本の税金は非課税になり、外国税額控除を利用すれば米国の税金も一部還付される可能性があります。
分配金を再投資することで、複利効果を高めることもできます。
VTIは2001年の設定以来、長期的に優れた運用実績を残しています。
過去10年間の年平均リターンは約12%で、米国株式市場全体の成長を忠実に反映しています。
2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックでは一時的に大きく下落しましたが、その後は力強く回復しました。
長期投資の視点で見れば、短期的な下落は買い増しの機会とも捉えられます。
過去の実績は将来のリターンを保証するものではありません。市場環境の変化により、今後のリターンは過去と異なる可能性があることを理解しておく必要があります。
VTIは約4,000銘柄に分散投資されているため、個別株と比較して価格変動が穏やかです。
特定の企業の倒産や業績悪化の影響を受けにくく、長期保有に適しています。
米国経済は過去200年以上にわたって成長を続けてきた実績があり、今後も世界経済の中心であり続ける可能性が高いとされています。
VTIに投資することは、この米国経済の長期的な成長に賭けることを意味します。
VTI ETFの組入銘柄とセクター比率
VTIがどのような企業に投資しているのかを知ることは、投資判断において重要です。
ここでは組入上位銘柄とセクター別の構成比率を詳しく見ていきます。
VTIの組入上位10銘柄は、米国を代表する超大型企業が中心です。
2024年12月時点での上位銘柄は以下の通りです。
| 順位 | 銘柄名 | セクター | 組入比率 |
| 1 | アップル | 情報技術 | 約6.5% |
| 2 | マイクロソフト | 情報技術 | 約6.0% |
| 3 | エヌビディア | 情報技術 | 約5.5% |
| 4 | アマゾン | 一般消費財 | 約3.5% |
| 5 | メタ・プラットフォームズ | 通信サービス | 約2.5% |
| 6 | アルファベット(クラスA) | 通信サービス | 約2.0% |
| 7 | アルファベット(クラスC) | 通信サービス | 約1.8% |
| 8 | バークシャー・ハサウェイ | 金融 | 約1.7% |
| 9 | テスラ | 一般消費財 | 約1.5% |
| 10 | イーライリリー | ヘルスケア | 約1.3% |
上位10銘柄で全体の約32%を占めており、これらの企業の株価動向がVTIのパフォーマンスに大きな影響を与えます。
特に情報技術セクターの比重が高く、アップル・マイクロソフト・エヌビディアの3社だけで約18%を占めています。
組入比率は市場の時価総額に応じて日々変動します。最新の情報はバンガード社の公式サイトで確認できます。
VTIのセクター別構成比率は、米国株式市場全体の構成を反映しています。
2024年12月時点での主要セクターの比率は以下の通りです。
| セクター | 構成比率 | 主な組入銘柄 |
| 情報技術 | 約32% | アップル、マイクロソフト、エヌビディア |
| 金融 | 約13% | バークシャー・ハサウェイ、JPモルガン |
| ヘルスケア | 約12% | ユナイテッドヘルス、イーライリリー |
| 一般消費財 | 約10% | アマゾン、テスラ、ホーム・デポ |
| 通信サービス | 約9% | メタ、アルファベット |
| 資本財 | 約9% | ボーイング、キャタピラー |
| 生活必需品 | 約5% | プロクター・アンド・ギャンブル、コカ・コーラ |
| エネルギー | 約4% | エクソンモービル、シェブロン |
| 不動産 | 約3% | プロロジス、アメリカン・タワー |
| 公益事業 | 約2% | ネクステラ・エナジー |
| 素材 | 約2% | リンデ、エア・プロダクツ |
情報技術セクターが約32%と最も大きな比重を占めており、米国経済におけるテクノロジー企業の重要性を反映しています。
一方で、金融・ヘルスケア・一般消費財など他のセクターもバランスよく組み入れられており、特定のセクターに偏らない分散投資が実現されています。
VTIとVOOの違いを比較
VTIとVOO(Vanguard S&P 500 ETF)は、どちらもバンガード社が運用する人気の米国株ETFです。
両者の違いを理解することで、自分に合った投資先を選べます。
VTIとVOOの最も大きな違いは、投資対象の範囲です。
VTIは米国株式市場全体の約4,000銘柄に投資するのに対し、VOOは米国の大型株約500銘柄で構成されるS&P500指数に連動します。
VTIとVOOの違い
VTI:大型株・中型株・小型株すべてをカバー(約4,000銘柄)
VOO:米国大型株のみ(約500銘柄)
時価総額ベースで見ると、VTIの約85%はVOOと同じ銘柄
中小型株は成長性が高い反面、価格変動も大きい傾向があります。
より安定性を求めるならVOO、成長性も取り込みたいならVTIという選択になります。
経費率と分配金利回りを比較すると、両者にはわずかな差があります。
| 項目 | VTI | VOO |
| 経費率 | 0.03% | 0.03% |
| 分配金利回り | 約1.5% | 約1.4% |
| 組入銘柄数 | 約4,000銘柄 | 約500銘柄 |
| 時価総額カバー率 | 約100% | 約85% |
経費率は両者とも0.03%で同じです。
分配金利回りはVTIがわずかに高い傾向にありますが、この差は市場環境によって変動するため、決定的な違いとは言えません。
過去のリターン実績を見ると、VTIとVOOはほぼ同等のパフォーマンスを示しています。
過去10年間の年平均リターンは、VTIが約12.5%、VOOが約12.3%と、わずかな差しかありません。
これは、VTIの時価総額の約85%がVOOと重複しているためです。
中小型株の15%が全体のパフォーマンスに与える影響は限定的です。
市場環境によっては中小型株が大型株を大きく上回る時期もあり、そのような局面ではVTIが優位になる可能性があります。
VTI ETFと楽天VTI・SBI VTIの違い
VTIには、ETFとして直接購入する方法と、投資信託を通じて間接的に投資する方法があります。
楽天VTIとSBI VTIは、VTIに投資する投資信託です。
VTI ETFと楽天VTI・SBI VTIの最も大きな違いは、商品の形態です。
VTI ETFは米国市場に上場している海外ETFで、株式と同じように取引所で売買します。
一方、楽天VTIとSBI VTIは日本の投資信託で、証券会社を通じて購入・換金します。
主な違い
VTI ETF:米ドル建て、為替手続きが必要、分配金は手動で再投資
楽天VTI・SBI VTI:円建て、為替手続き不要、分配金は自動で再投資
VTI ETFは米ドル建てで取引されるため、購入時に円をドルに両替する必要があります。
楽天VTI・SBI VTIは円建てで購入でき、為替の手続きを意識する必要がありません。
手数料とコストを比較すると、以下のような違いがあります。
| 項目 | VTI ETF | 楽天VTI | SBI VTI |
| 経費率 | 0.03% | 0.162% | 0.0938% |
| 購入手数料 | 無料(主要ネット証券) | 無料 | 無料 |
| 為替手数料 | あり(片道0.04円~0.25円/ドル) | なし(信託報酬に含まれる) | なし(信託報酬に含まれる) |
| 最低投資額 | 1株~(約3万円~) | 100円~ | 100円~ |
| 分配金再投資 | 手動 | 自動 | 自動 |
経費率はVTI ETFが最も低く0.03%ですが、楽天VTIは0.162%、SBI VTIは0.0938%となっています。
投資信託の方が高いのは、VTI ETFへの投資に加えて、運用会社の管理費用が上乗せされているためです。
VTI ETFは為替手数料が別途かかります。この為替手数料を考慮すると、実質的なコスト差は縮まります。
VTI ETFと投資信託のどちらを選ぶべきかは、投資スタイルや目的によって異なります。
また、NISA制度の活用方法も判断材料になります。
つみたて投資枠では楽天VTI・SBI VTIのみが対象で、VTI ETFは成長投資枠での購入となります。
VTI ETFに投資する3つのメリット
VTIには多くの魅力がありますが、ここでは特に重要な3つのメリットを詳しく解説します。
VTIに投資する最大のメリットは、米国経済全体の成長を取り込めることです。
米国経済は過去200年以上にわたって成長を続けてきた実績があり、今後も世界経済の中心であり続ける可能性が高いとされています。
VTIは約4,000銘柄に分散投資されているため、特定の企業や業種の動向に左右されず、米国経済全体の成長を享受できます。
アップルやマイクロソフトのような既存の大企業だけでなく、将来大きく成長する可能性のある中小型株も含まれています。
歴史的に見ると、米国株式市場は長期的に年率約10%のリターンを生み出してきました。
個別株投資では、投資先企業の業績悪化や倒産により、投資資金の大部分を失うリスクがあります。
VTIは約4,000銘柄に分散投資されているため、このような個別株リスクを大幅に軽減できます。
例えば、ある企業が倒産して株価がゼロになったとしても、VTI全体に与える影響はごくわずかです。
また、特定の業種が不振でも、他の業種が好調であればポートフォリオ全体の安定性が保たれます。
VTIの経費率0.03%は業界最低水準であり、長期保有においてコスト面で大きなアドバンテージがあります。
経費率の差は短期的には小さく見えますが、長期的には複利効果により大きな差となって現れます。
30年間運用した場合の差
100万円を年率7%で30年間運用
経費率0.03%のVTI:約761万円
経費率1%のファンド:約574万円
差額:約187万円
また、VTI ETFは売買手数料も主要ネット証券では無料です。
頻繁に売買しなければ、保有中のコストは経費率のみとなり、非常に効率的な運用が可能です。
VTI ETFで気をつけたい3つのこと
VTIには多くのメリットがある一方で、注意すべき点もあります。
投資判断をする前に、これらのリスクや注意点をしっかり理解しておきましょう。
VTIは米ドル建てのETFであるため、為替変動の影響を受けます。
VTIの株価が上昇しても、円高ドル安が進めば、円換算での利益は減少したり、場合によっては損失が発生したりする可能性があります。
例えば、VTIを1ドル=150円で購入し、株価が10%上昇したとします。しかし、為替レートが1ドル=135円まで円高になった場合、円換算では利益がほとんど出ないか、損失となる可能性があります。
為替リスクへの対処法としては、ドルコスト平均法(定期的に一定額を投資する方法)を活用することが有効です。
為替レートに関わらず定期的に購入することで、為替変動の影響を平準化できます。
VTI ETFは年4回分配金を支払いますが、この分配金は自動で再投資されません。
分配金を受け取った後、自分で再度VTIを購入する必要があります。
分配金を再投資しないと、複利効果を最大限に活用できません。
また、少額の分配金では1株も購入できない場合があり、現金のまま口座に残ってしまうこともあります。
楽天VTIやSBI VTIなどの投資信託では、分配金が自動的に再投資される仕組みになっており、手間がかかりません。
VTIは米国株式市場のみに投資するETFです。
米国経済が長期的に低迷したり、米国株式市場が大きく下落したりした場合、VTIの価値も大きく下がる可能性があります。
世界経済は米国だけでなく、欧州、アジア、新興国など多様な地域で構成されています。
より広範な分散を求める場合は、全世界株式に投資するVT(Vanguard Total World Stock ETF)や、先進国株式に投資するVEA(Vanguard FTSE Developed Markets ETF)なども組み合わせることが考えられます。
米国は世界最大の経済大国であり、今後も重要な地位を占めると予想されています。米国市場への集中が必ずしも悪いわけではなく、自分のリスク許容度や投資方針に合わせて判断することが大切です。
VTI ETFの株価推移と今後の見通し
VTIの過去の株価推移を確認することで、長期投資の視点でどのようなパフォーマンスを期待できるかが見えてきます。
VTIは2001年の設定以来、長期的に右肩上がりの成長を続けてきました。
過去10年間(2014年~2024年)を見ると、株価は約2.5倍に上昇しており、年平均リターンは約12%となっています。
この期間には、2018年末の株価調整や2020年のコロナショックなど、一時的に大きく下落する局面もありました。
しかし、長期的には米国経済の成長とともに株価は回復し、新たな高値を更新してきました。
2020年3月のコロナショックでは、VTIは約35%下落しましたが、その後わずか5ヶ月で下落前の水準まで回復しました。
VTIのパフォーマンスを評価する際は、株価上昇だけでなく、分配金を含めたトータルリターンで見ることが重要です。
| 期間 | 年平均リターン | 累積リターン |
| 過去1年 | 約25% | 約25% |
| 過去3年 | 約8% | 約26% |
| 過去5年 | 約15% | 約101% |
| 過去10年 | 約12% | 約211% |
| 設定来(2001年~) | 約9% | 約600% |
これらの数値は、分配金を再投資した場合のトータルリターンです。
長期的には年率9~12%程度のリターンを実現しており、米国株式市場の歴史的平均リターンとほぼ一致しています。
これらは過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。市場環境の変化により、今後のリターンは過去と異なる可能性があることを理解しておく必要があります。
VTIの今後の見通しについては、専門家の間でも意見が分かれています。
楽観的な見方としては、米国経済の持続的な成長、テクノロジー企業の革新、人口増加などを背景に、今後も堅調なリターンが期待できるとする意見があります。
一方、慎重な見方としては、現在の株価水準が歴史的に見て高いこと、金利上昇の影響、地政学的リスクなどを理由に、過去と同等のリターンは期待しにくいとする意見もあります。
一部の専門家は、今後10年間の年平均リターンは5~7%程度になる可能性を指摘しています。
重要なのは、短期的な予測に一喜一憂せず、長期的な視点で投資を続けることです。市場のタイミングを完璧に予測することは不可能ですが、長期・分散・積立投資を続けることで、時間を味方につけることができます。
VTI ETFはNISAで買える?成長投資枠での購入方法
VTIをNISA制度を活用して購入することで、税制優遇を受けながら効率的に資産形成ができます。
VTI ETFは、2024年から始まった新NISA制度の「成長投資枠」で購入できます。
成長投資枠の年間投資上限は240万円、非課税保有限度額は1,200万円(生涯)です。
成長投資枠では、上場株式やETF、一部の投資信託が購入対象となっています。
VTIは米国市場に上場しているETFですが、日本の証券会社を通じて購入でき、NISA口座での取引も可能です。
NISA口座でVTIを保有すれば、売却益や分配金が非課税になります。通常、米国株の売却益には20.315%の税金がかかりますが、NISA口座ではこれが非課税となるため、大きな節税効果があります。
米国での源泉徴収税10%は課税されるため、分配金については完全非課税とはなりません。
VTI ETFは「つみたて投資枠」の対象商品ではありません。
つみたて投資枠は、金融庁が定めた基準を満たす投資信託のみが対象となっており、海外ETFは含まれていません。
ただし、VTIに投資する投資信託である「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)」や「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(SBI VTI)」は、つみたて投資枠の対象商品です。
これらの投資信託を活用すれば、つみたて投資枠でもVTIと同等の投資ができます。
NISA活用のポイント
つみたて投資枠:年間120万円まで、楽天VTI・SBI VTIで積立
成長投資枠:年間240万円まで、VTI ETFを購入
合計:年間360万円まで投資可能
米国株投資におすすめの証券会社3社
VTIを購入するには、米国株取引ができる証券会社で口座を開設する必要があります。
ここでは米国株投資に適した証券会社を3社紹介します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む) |
| 取引手数料 | 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。 |
| NISA対応 | 〇 |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年3月3日時点 |
| 外国株 | 8カ国/米国株式(5,000銘柄) |
| 取引ツール(PC) | HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー |
| スマホアプリ | SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD |
| 提携銀行口座 | SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行 |
| ポイント投資・付与 | Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
SBI証券は、米国株の取扱銘柄数が約5,000銘柄と業界トップクラスで、VTIをはじめとする主要ETFを幅広く取り扱っています。
米国株の買付手数料は無料で、為替手数料も片道0.04円/ドルと業界最低水準です。
SBI証券の特徴
NISA口座での米国株取引に対応
米国株の定期買付サービスあり
口座数約1,500万口座の国内最大手
SBI証券は口座数約1,500万口座を誇る国内最大手のネット証券で、取引ツールやアプリも充実しています。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約12,000,000口座 ※2025年1月時点 |
| 取引手数料 | 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 263銘柄 ※2025年4月24日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年4月24日時点 |
| 外国株 | 6カ国/米国株式(約4,500銘柄) |
| 取引ツール(PC) | マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4 |
| スマホアプリ | iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物 |
| 提携銀行口座 | 楽天銀行(マネーブリッジ) |
| ポイント投資・付与 | 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
楽天証券は、楽天ポイントを使って米国株やVTIを購入できる点が大きな特徴です。
楽天市場での買い物や楽天カードの利用で貯まったポイントを投資に回せるため、実質的な投資コストを抑えられます。
米国株の取扱銘柄数は約4,500銘柄で、VTIをはじめとする主要ETFを網羅しています。
買付手数料は無料、為替手数料も片道0.04円/ドルとSBI証券と同水準です。
楽天証券のスマホアプリ「iSPEED」は使いやすさに定評があり、米国株の情報収集や取引がスムーズに行えます。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約2,700,000口座 ※2025年2月時点 |
| 取引手数料 | 【取引毎手数料コース】
|
| NISA対応 | 〇(日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(銘柄数は公式サイトで確認) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 米国株 / 中国株 / 投資信託(約1,750本以上) |
| 投資信託 | 約1,800本(購入時手数料すべて無料) |
| 外国株 | 2カ国/米国株:約5,000銘柄以上(2025年1月27日時点) |
| 取引ツール(PC) | マネックストレーダー / 銘柄スカウター |
| スマホアプリ | マネックス証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ |
| 提携銀行口座 | マネックス証券専用銀行口座(詳細は公式サイトで確認) |
| ポイント投資・付与 | マネックスポイント / dポイント(投資信託の積立に利用可能) |
| 口座開設スピード | オンライン申込で最短翌営業日 |
マネックス証券は、米国株に関する情報提供が充実している点が特徴です。
米国株の銘柄分析レポートやマーケット情報が豊富で、投資判断に役立つ情報を無料で入手できます。
米国株の取扱銘柄数は約5,000銘柄で、VTIをはじめとする主要ETFを取り扱っています。
買付手数料は無料ですが、為替手数料は片道0.25円/ドルとやや高めです。
定期的に為替手数料の優遇キャンペーンを実施しています。
証券会社を選ぶ際は、以下のポイントを比較しましょう。
自分の投資スタイルや重視するポイントに合わせて、最適な証券会社を選びましょう。
複数の証券会社で口座を開設し、用途に応じて使い分けることも可能です。
VTI ETFの買い方
VTIの購入手順を具体的に解説します。
初めて米国株を購入する方でも、この手順に従えば迷わずVTIを購入できます。
まず、米国株取引ができる証券会社で口座を開設します。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券などが代表的です。
口座開設はオンラインで完結し、最短で翌営業日から取引できます。
NISA口座を開設する場合は、通常の証券口座と同時に申し込むことができます。
NISA口座の開設には1~2週間程度かかる場合があるため、早めに手続きを進めましょう。
VTIは米ドル建てのETFなので、購入には米ドルが必要です。
円貨決済(円のまま購入)と外貨決済(事前にドルに両替)の2つの方法がありますが、外貨決済の方が為替手数料を抑えられます。
証券会社のサイトにログインし、「外貨入金」または「為替取引」のメニューから、円をドルに両替します。
両替したい金額を入力し、為替レートを確認してから注文を確定します。
為替手数料は証券会社によって異なりますが、SBI証券や楽天証券では片道0.04円/ドルと低コストです。例えば、10万円分のドルを購入する場合、為替手数料は約40円程度です。
証券会社の取引画面で「VTI」と検索し、銘柄情報を表示します。
現在の株価や出来高、チャートなどを確認してから、注文画面に進みます。
注文方法には「成行注文」と「指値注文」があります。
注文方法の違い
成行注文:現在の市場価格で即座に購入(確実に購入できるが価格変動あり)
指値注文:希望する価格を指定(その価格に達したときに購入)
購入株数を入力し、注文内容を確認してから注文を確定します。
米国市場の取引時間は日本時間の23:30~翌6:00(夏時間は22:30~翌5:00)ですが、日本時間の日中でも注文を出すことができ、市場が開いたときに執行されます。
VTIを購入する際、円貨決済と外貨決済のどちらを選ぶかは重要なポイントです。
円貨決済は円のまま購入できるため手軽ですが、証券会社が設定する為替レートが適用され、為替手数料が高くなる傾向があります。
外貨決済は事前にドルに両替する手間がかかりますが、為替手数料を抑えられます。
まとまった金額を投資する場合や定期的に積み立てる場合は、外貨決済の方がコストメリットが大きくなります。
また、分配金を受け取った際も、外貨口座にドルで入金されます。
外貨決済で購入しておけば、分配金をそのままドルで保有し、次回の購入時に活用できます。
VTI ETFに関するよくある質問
VTIに関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
VTIの分配金利回りは年率1.5%前後で推移しています。
例えば、100万円分のVTIを保有している場合、年間で約1万5,000円の分配金を受け取れる計算です。
米国で10%、日本で20.315%の税金が差し引かれるため、実際の手取り額はこれより少なくなります。NISA口座で保有すれば、日本の税金は非課税になります。
はい、VTIは積立投資が可能です。
SBI証券や楽天証券では、米国株の定期買付サービスがあり、毎月自動的にVTIを購入できます。
VTI ETFは1株単位での購入となるため、株価によっては毎月の積立額が変動します。より柔軟な積立を希望する場合は、100円から積立できる楽天VTIやSBI VTIの利用も検討しましょう。
VTIの売却益や分配金には税金がかかります。
特定口座(源泉徴収あり)で取引している場合、売却益は自動的に源泉徴収されるため、原則として確定申告は不要です。
ただし、分配金にかかる米国の源泉徴収税10%は、外国税額控除を利用することで一部還付される可能性があります。
この場合は確定申告が必要です。
NISA口座で保有している場合は、日本の税金は非課税となり、確定申告も不要です。
VTIとQQQ(インベスコQQQ信託シリーズ1)は、投資対象が大きく異なります。
VTIは米国株式市場全体に投資するのに対し、QQQはナスダック100指数に連動し、テクノロジー企業中心の構成です。
QQQの方が高いリターンを期待できますが、リスクも大きくなります。
安定性を重視するならVTI、成長性を重視するならQQQが適していますが、両方を組み合わせることも可能です。
VTIは1株から購入できます。
2024年12月時点でのVTIの株価は約280ドル(約4万2,000円、1ドル=150円換算)です。
最低投資額は1株分の約4万円程度となります。
まとまった資金がない場合や少額から始めたい場合は、100円から積立できる楽天VTIやSBI VTIの利用も検討しましょう。
VTI ETFは、米国株式市場全体に低コストで分散投資できる優れた商品です。
経費率0.03%という業界最低水準のコストで、約4,000銘柄に投資でき、米国経済の成長を取り込むことができます。
VTIとVOOの違いは投資対象の範囲で、VTIは中小型株も含む全市場をカバーしています。
また、楽天VTIやSBI VTIといった投資信託を活用すれば、少額から積立投資も可能です。
NISA制度を活用することで、税制優遇を受けながら効率的に資産形成ができます。
証券会社選びでは、SBI証券、楽天証券、マネックス証券が米国株投資に適しています。
手数料、取扱銘柄数、情報提供の充実度などを比較し、自分に合った証券会社を選びましょう。
VTI投資を始める際は、為替リスクや分配金の再投資方法、米国市場への集中リスクなどの注意点も理解しておくことが大切です。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しくは各証券会社または専門家にご相談ください。
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