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仮想通貨の価格変動が激しく、投資に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
そんな中、決済大手PayPalが発行するステーブルコイン「PYUSD(PayPal USD)」が注目を集めています。
PYUSDは米ドルと1:1で交換できる安定した価値を持ち、PayPalやVenmoで簡単に利用できる点が特徴です。
本記事では、PYUSDの基本的な仕組みから、他のステーブルコインとの違い、日本からの購入方法まで、2026年最新の情報をもとに詳しく解説します。
この記事を読めば、PYUSDがあなたの資産運用や決済手段として適しているかを判断できるようになります。
目次
PYUSD(PayPal USD)とは
PYUSD(PayPal USD)は、決済大手PayPalが2023年8月にローンチしたステーブルコインです。
ステーブルコインとは、価格が安定するように設計された仮想通貨の一種で、PYUSDは米ドルと1:1の価値を維持することを目指しています。
PYUSDの最大の特徴は、1PYUSD=1米ドルという等価交換が可能な点です。ビットコインやイーサリアムのような価格変動の激しい仮想通貨とは異なり、PYUSDは常に1ドルの価値を保つように設計されています。
米ドル預金や短期米国債で100%裏付けされている
この安定性は、米ドル預金や短期米国債などの安全性の高い資産によって100%裏付けられることで実現されています。PayPalやVenmoのユーザーは、いつでも1PYUSD=1米ドルで交換できるため、価格変動のリスクを気にせずに利用できます。
ステーブルコインは、仮想通貨の利便性を保ちながら価格の安定性を実現した、まさに「デジタル時代の米ドル」と言えます。
PYUSDは、PayPalが直接発行しているわけではありません。実際の発行・管理を担当しているのは、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の認可を受けたPaxos Trust Companyです。
Paxosは、厳格な規制基準に従ってPYUSDを発行しており、顧客の資産はPaxos自身の資産と完全に分別管理されています。また、裏付け資産の内訳を示す準備金報告書を毎月公開し、独立した第三者監査機関(KPMG LLP)による監査も受けています。
2025年12月にOCC連邦監督下に移行し信頼性が向上
2025年12月には、PaxosはNYDFSの州認可からOCC(通貨監督庁)の連邦監督下に移行することが承認されました。これにより、PYUSDは連邦レベルの規制監督を受けるステーブルコインとなり、さらに信頼性が高まっています。
出典:Paxos公式発表
PYUSDは2023年8月7日に正式にローンチされ、当初はイーサリアムブロックチェーン上でERC-20トークンとして発行されました。その後、2024年5月にはソラナブロックチェーンにも対応し、より高速で低コストな取引が可能になりました。
現在では13以上のブロックチェーンで利用可能
2025年9月には、LayerZeroの相互運用技術を活用し、Tron、Avalanche、Aptos、Seiなど複数のブロックチェーンに対応を拡大しました。この「PYUSD0」と呼ばれるマルチチェーン版により、現在では13以上のブロックチェーンでPYUSDを利用できるようになっています。
PYUSDの価格が安定している理由
ステーブルコインの核心は「なぜ価格が安定しているのか」という点です。
PYUSDが1ドル=1PYUSDの価値を維持できる仕組みを理解することで、安心して利用できるようになります。
PYUSDの価格安定性は、Paxosが保有する裏付け資産によって担保されています。Paxosは、発行されたPYUSDと同額の米ドル預金、短期米国債、現金同等物を常に保有しています。
具体的には、米ドル銀行預金、米国財務省証券(Treasury Bills)、米国財務省リバースレポ契約などの高い流動性と安全性を持つ資産で構成されています。これらの資産は、顧客保護のために破産隔離された口座で保管され、Paxos自身の企業資産とは完全に分離されています。
万が一の破綻時も裏付け資産から資金回収が可能
この仕組みにより、PayPalやPaxosが万が一破綻した場合でも、PYUSD保有者は裏付け資産から資金を回収できる設計になっています。
PYUSDの保有者は、いつでも1PYUSD=1米ドルのレートで米ドルに交換(償還)することができます。この償還メカニズムが、PYUSDの価格を1ドル付近に保つ重要な役割を果たしています。
仮にPYUSDの市場価格が1ドルを下回った場合、投資家は安く買ってPaxosに1ドルで償還することで利益を得られます。逆に1ドルを上回った場合は、1ドルでPYUSDを購入して高く売ることで利益が出ます。この裁定取引(アービトラージ)により、PYUSDの価格は自然と1ドル付近に収束します。
PayPalやVenmoのユーザーは、アプリ内で簡単にPYUSDと米ドルを相互に交換できるため、実用性も高いです。
Paxosは、PYUSDの準備金に関する情報を毎月公開しています。月末から5営業日以内に準備金の構成を自主報告し、独立した第三者監査機関による証明報告書も公表しています。
世界四大会計事務所KPMGによる厳格な監査を実施
2025年2月以降は、世界四大会計事務所の一つであるKPMG LLPが監査を担当しており、米国公認会計士協会(AICPA)の基準に従った厳格な監査が実施されています。これにより、PYUSDの裏付け資産が実際に存在し、発行量と一致していることが独立して検証されています。
この透明性の高さは、他のステーブルコイン(特にUSDT)と比較してPYUSDの大きな強みとなっています。
PYUSDの5つの特徴
PYUSDには、他のステーブルコインにはない独自の特徴があります。
ここでは、PYUSDを選ぶべき理由となる5つの主要な特徴を解説します。
PYUSDの最大の差別化要素は、PayPalとVenmoという世界最大級の決済プラットフォームで直接利用できる点です。PayPalは全世界で4億人以上のアクティブユーザーを持ち、年間1.2兆ドル以上の決済を処理しています。
出典:Paxos公式サイト
複雑なウォレット設定不要でアプリ内で簡単利用
PayPalやVenmoのユーザーは、複雑な仮想通貨ウォレットの設定やシードフレーズの管理をすることなく、アプリ内で簡単にPYUSDを購入・保有・送金できます。また、PayPal Checkout対応の数百万の加盟店でPYUSDを使って買い物をすることも可能です。
他のステーブルコイン(USDTやUSDC)は、主に仮想通貨取引所やDeFiプロトコルでの利用が中心ですが、PYUSDは一般消費者の日常的な決済手段として設計されている点が大きく異なります。
PYUSDは当初イーサリアムのみで利用可能でしたが、2024年5月にソラナ、2025年にはArbitrumとStellarにも対応しました。さらに2025年9月にはLayerZeroの相互運用技術を活用し、複数のブロックチェーンに展開されました。
LayerZeroの「Omnichain Fungible Token(OFT)」標準を採用することで、異なるブロックチェーン間でPYUSDをシームレスに移動できるようになりました。これにより、ユーザーは手数料の安いチェーンや処理速度の速いチェーンを自由に選択できます。
どのチェーン上でも1:1で米ドルに償還可能
「PYUSD0」と呼ばれるこのマルチチェーン版は、ネイティブのPYUSDと完全に互換性があり、どのチェーン上でも1:1で米ドルに償還可能です。この柔軟性は、他の主要ステーブルコインと比較してもPYUSDの大きな強みです。
PYUSDは、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の認可を受けたPaxos Trust Companyによって発行されています。NYDFSは米国で最も厳格な金融規制機関の一つであり、Paxosは銀行と同等の規制監督を受けています。
連邦レベルの規制監督を受ける初のステーブルコイン
2025年12月には、PaxosはNYDFSの州認可からOCC(通貨監督庁)の連邦信託認可に移行することが承認されました。これにより、PYUSDは連邦レベルの規制監督を受ける初のステーブルコインとなり、機関投資家や企業にとっての信頼性がさらに向上しています。
出典:Paxos公式発表
この規制環境は、USDTのような規制が不明確なステーブルコインと比較して、PYUSDの大きな差別化要素となっています。
2025年4月、PayPalはPYUSD保有者向けに「PYUSD1」という利回りプログラムを発表しました。このプログラムでは、PayPalまたはVenmoのウォレットでPYUSDを保有するだけで、年率3.7%の報酬を獲得できます(2025年夏提供開始予定)。
出典:PayPal公式発表
利回りは毎月PYUSDで付与され、ユーザーはいつでもプログラムへの参加・解除が可能です。また、獲得したPYUSDは即座に決済や送金に利用できるため、資金の流動性を保ちながら収益を得られる点が特徴です。
今後の規制動向により利回り提供が制限される可能性
ただし、米国では「決済用ステーブルコイン」の定義として利回りを提供するものは除外する法案が審議されており、今後の規制動向には注意が必要です。
PYUSDには、規制遵守のための「Pause(一時停止)」「Freeze(凍結)」「Wipe(消去)」機能が実装されています。これにより、Paxosは法執行機関の要請に応じて、不正利用が疑われるアカウントのPYUSDを凍結することができます。
この機能は、マネーロンダリングやテロ資金供与の防止に役立ち、規制当局からの信頼を得るために重要です。一方で、ユーザーにとっては「中央集権的な管理」というリスクも意味します。
完全な分散化を重視するユーザーには懸念点となる可能性
完全な分散化を重視する仮想通貨ユーザーにとっては懸念点となる可能性がありますが、企業や機関投資家にとっては、コンプライアンス要件を満たすための必要な機能と言えます。
PYUSDと他のステーブルコインの比較
ステーブルコイン市場には複数の選択肢があります。
ここでは、PYUSDと主要なステーブルコイン(USDT、USDC、DAI)を比較し、それぞれの特徴を明らかにします。
PYUSDはまだ新しいステーブルコインですが、2025年初頭の約5.2億ドルから2026年2月には約38億ドルへと、わずか1年で約7倍に成長しています。この成長率は、PayPalエコシステムとの統合やマルチチェーン対応が評価されている証拠と言えます。
取引量や流動性ではUSDTやUSDCに大きく劣る点に注意
ただし、取引量や流動性ではUSDTやUSDCに大きく劣るため、大口取引や頻繁な売買を行う場合は注意が必要です。
規制と監査の透明性は、ステーブルコイン選択の重要な基準です。以下の表で主要ステーブルコインの規制状況を比較します。
| 項目 | PYUSD | USDC | USDT | DAI |
| 発行体 | Paxos Trust Company | Circle | Tether Limited | MakerDAO(分散型) |
| 規制監督 | OCC(連邦)・NYDFS | NYDFS | なし(オフショア) | なし(分散型) |
| 監査頻度 | 月次(KPMG) | 月次(Deloitte) | 四半期(BDO) | オンチェーン透明 |
| 裏付け資産 | 米ドル預金・短期国債 | 米ドル預金・短期国債 | 不透明(一部開示) | 暗号資産担保 |
| 破産隔離 | あり | あり | 不明 | スマートコントラクト |
PYUSDとUSDCは、規制監督と監査の透明性で高い水準にあります。一方、USDTは最大のシェアを持ちながらも、規制監督が不明確で透明性に課題があります。DAIは分散型のため規制監督はありませんが、スマートコントラクトによる透明性が特徴です。
規制遵守を重視する企業や機関投資家にとっては、PYUSDやUSDCが適した選択肢となります。
各ステーブルコインが対応しているブロックチェーンと、代表的な送金手数料を比較します。
| ステーブルコイン | 対応チェーン数 | 主要チェーン | 送金手数料目安 |
| PYUSD | 13以上 | Ethereum、Solana、Arbitrum、Stellar、Tron、Avalanche等 | チェーンにより異なる(Solana: $0.01未満) |
| USDC | 15以上 | Ethereum、Solana、Polygon、Arbitrum、Base等 | チェーンにより異なる(Polygon: $0.01未満) |
| USDT | 10以上 | Ethereum、Tron、Solana、Polygon等 | チェーンにより異なる(Tron: $1程度) |
| DAI | 5程度 | Ethereum、Polygon、Arbitrum、Optimism等 | チェーンにより異なる(Ethereum: $5-20) |
PYUSDとUSDCは、多様なブロックチェーンに対応しており、ユーザーは手数料や処理速度に応じて最適なチェーンを選択できます。特にSolanaやArbitrumなどのLayer2ソリューションを利用することで、低コストで高速な送金が可能です。
PayPal・Venmo内でのPYUSD送金は米国内なら手数料無料
PayPal・Venmo内でのPYUSD送金は、米国内であれば手数料無料という点も大きなメリットです。
どのステーブルコインを選ぶべきかは、利用目的によって異なります。以下に利用シーン別のおすすめを示します。
一般消費者がPayPalやVenmoを日常的に使っている場合は、PYUSDが最も使いやすい選択肢です。一方、仮想通貨取引所での頻繁な取引や大口取引を行う場合は、流動性の高いUSDTやUSDCが適しています。
PYUSDの使い方
PYUSDの実際の使い方を理解することで、日常生活での活用イメージが明確になります。
ここでは、PayPalとVenmoでのPYUSD利用方法を具体的に解説します。
PayPalアカウントを持っている米国居住者は、アプリまたはウェブサイトから簡単にPYUSDを購入できます。PayPalアカウントにログインし、「Crypto」セクションからPYUSDを選択して、購入したい金額を入力するだけです。
購入したPYUSDは、PayPalウォレット内に保管され、他のPayPalユーザーへの送金や、PayPal Checkout対応の加盟店での支払いに利用できます。米国内のPayPalユーザー間でのPYUSD送金は手数料無料です。
また、PYUSDをPayPalアカウント内で他の仮想通貨(ビットコイン、イーサリアムなど)と交換することも可能です。この場合、PayPalが提示する交換レートと手数料が適用されます。
Venmoは、米国で人気のP2P送金アプリで、PYUSDにも対応しています。Venmoアカウントを持っている米国居住者は、アプリ内でPYUSDを購入・保有・送金できます。
Venmoでは、友人や家族へのPYUSD送金が簡単に行えます。送金相手のVenmoユーザー名を入力し、送金額をPYUSDで指定するだけで、即座に送金が完了します。VenmoとPayPalのアカウント間でもPYUSDを相互に送金できます。
2025年夏から利回りサービスで年率3.7%の報酬を獲得可能
2025年には、Venmoに利回りサービスが追加され、PYUSD保有者は年率3.7%の報酬を獲得できるようになる予定です。これにより、日常的な決済手段としてだけでなく、資産運用の手段としてもPYUSDを活用できます。
PayPalやVenmoのPYUSDは、外部の仮想通貨ウォレットに送金することも可能です。これにより、DeFiプロトコルでの運用や、仮想通貨取引所での取引にPYUSDを利用できます。
外部ウォレットへの送金には、受取先のウォレットアドレスとブロックチェーンネットワーク(Ethereum、Solana等)を指定する必要があります。送金時にはブロックチェーンのガス代(手数料)が発生します。
送金時にはアドレスとネットワークを必ず確認すること
逆に、外部ウォレットからPayPalやVenmoにPYUSDを入金することも可能です。ただし、PayPal/Venmoは「チェーン非依存」の仕組みを採用しているため、どのチェーンから送金してもPayPal内では統一されたPYUSD残高として表示されます。
日本からPYUSDを購入する方法
PYUSDは現在、日本の取引所では取り扱われていません。
しかし、国内取引所と海外取引所を組み合わせることで、日本からでもPYUSDを購入することができます。
まず、日本の金融庁に登録された国内取引所で、元手となる仮想通貨を購入します。PYUSDの購入に適した仮想通貨は、以下の通りです。
国内取引所は、セキュリティとサポート体制が整っているところを選びましょう。例えば、Coincheck、bitFlyer、GMOコインなどが候補となります。これらの取引所で口座開設を行い、日本円を入金して仮想通貨を購入します。
口座開設には本人確認が必要で審査に数日かかる場合あり
口座開設には本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)が必要で、審査には数日かかる場合があります。
国内取引所で購入した仮想通貨を、PYUSDを取り扱っている海外取引所に送金します。PYUSDを取り扱っている主な海外取引所は以下の通りです。
海外取引所でも口座開設と本人確認(KYC)が必要です。国内取引所から送金したUSDTやBTCを使って、PYUSD/USDTやPYUSD/BTCの取引ペアでPYUSDを購入します。
送金時にはネットワーク手数料と送金時間に注意が必要
送金時には、ネットワーク手数料(ガス代)と送金時間に注意が必要です。イーサリアムネットワークは手数料が高い傾向にあるため、TronやSolanaなどの低コストなネットワークを選択することをおすすめします。
米国居住者であれば、PayPalまたはVenmoのアカウントから直接PYUSDを購入できます。しかし、現時点では日本居住者はPayPalのPYUSD購入機能を利用できません。
PayPalは現在、米国のみでPYUSDサービスを提供しており、日本を含む他の国での展開は未定です。そのため、日本居住者がPYUSDを入手するには、前述の海外取引所経由での購入が現実的な方法となります。
日本の資金決済法への対応が必要で展開時期は不透明
将来的にPayPalが日本でもPYUSDサービスを開始する可能性はありますが、日本の資金決済法に基づくステーブルコイン規制(2023年施行)への対応が必要となるため、時期は不透明です。
日本からPYUSDを購入する際には、以下の点に注意が必要です。
初めて海外取引所を利用する場合は少額から試すこと
初めて海外取引所を利用する場合は、少額から試すことをおすすめします。また、送金前にアドレスとネットワークを必ず確認し、テスト送金を行うことでリスクを軽減できます。
PYUSDには多くのメリットがある一方で、理解しておくべきリスクも存在します。
ここでは、投資判断に必要なリスク情報を正直に解説します。
PYUSDの価値は、発行体であるPaxos Trust Companyの健全性に依存しています。万が一Paxosが破綻した場合、PYUSD保有者は裏付け資産から資金を回収できる設計になっていますが、手続きに時間がかかる可能性があります。
Paxosは、NYDFS(現在はOCC)の厳格な規制監督下にあり、顧客資産は破産隔離された口座で保管されています。そのため、Paxos自身の企業破綻と顧客資産は法的に分離されており、一定の保護措置は講じられています。
裏付け資産を預けている金融機関の破綻リスクも考慮が必要です
ただし、Paxosが保管している裏付け資産を預けている金融機関が破綻した場合のリスクも考慮する必要があります。米国の銀行預金保険(FDIC)は、一般的に1口座あたり25万ドルまでしか保護されないため、大口保有者は注意が必要です。
ステーブルコインは常に1ドル=1PYUSDを維持することを目指していますが、市場の需給バランスや信頼性の低下により、一時的に価格が乖離する「デペッグ」が発生する可能性があります。
過去には、USDCが2023年3月にシリコンバレー銀行の破綻により一時的に0.88ドルまで下落した事例があります。また、アルゴリズム型ステーブルコインのUSTは、2022年5月に完全に崩壊し、1ドルから大きく乖離しました。
法定通貨裏付け型のため、アルゴリズム型よりリスクは低いです
PYUSDは法定通貨裏付け型であり、1:1償還が保証されているため、アルゴリズム型よりはリスクが低いと言えます。しかし、市場のパニックや流動性不足により、短期的なデペッグが発生する可能性はゼロではありません。
PYUSDには、Paxosが特定のアドレスのPYUSDを凍結・消去できる「Freeze」「Wipe」機能が実装されています。これは、マネーロンダリングやテロ資金供与の防止のために必要な機能ですが、ユーザーにとっては資産が一方的に凍結されるリスクを意味します。
凍結基準や解除手続きの詳細は公開されていません
凍結は、法執行機関の要請や不正利用の疑いがある場合に実施されますが、誤って無関係なユーザーが巻き込まれる可能性もゼロではありません。また、凍結基準や解除手続きの詳細は公開されていないため、透明性に課題があります。
完全な資産管理の自由を重視する場合は、DAIのような分散型ステーブルコインを検討する必要があります。
PYUSDは現在、米国居住者のみがPayPal/Venmo経由で直接購入・利用可能です。日本居住者は、海外取引所を経由してPYUSDを入手する必要があり、利便性が大きく制限されています。
日本では2023年6月に資金決済法が改正され、ステーブルコインの発行・流通に関する規制が導入されました。この規制により、海外発行のステーブルコインを日本で直接販売することは困難になっています。
日本の取引所ではPYUSDを取り扱っていません
将来的にPayPalが日本でもPYUSDサービスを開始する可能性はありますが、規制対応には時間がかかると予想されます。そのため、日本居住者にとってPYUSDは、現時点では利用しにくいステーブルコインと言えます。
ステーブルコイン市場は、世界各国で規制整備が進められている段階です。米国では「GENIUS Act」や「CLARITY Act」などのステーブルコイン法案が審議されており、利回り提供の禁止や発行体要件の厳格化が検討されています。
規制変更により、PYUSDの機能が制限される可能性があります
特に、PYUSDが提供予定の年率3.7%の利回りサービスは、「決済用ステーブルコイン」の定義から除外される可能性があります。規制変更により、PYUSDの機能や利用方法が制限されるリスクがあります。
また、日本国内でも今後の規制動向によっては、海外取引所でのPYUSD取引が制限される可能性もあります。規制リスクは常に変化するため、最新の情報を確認することが重要です。
PYUSDの税金と日本の規制
仮想通貨の税務は複雑で、PYUSDも例外ではありません。
ここでは、日本居住者がPYUSDを保有・取引する際の税務上の取扱いと、日本の規制状況を解説します。
日本の税制上、PYUSDを含む仮想通貨の売買や交換による利益は、原則として「雑所得」に分類されます。雑所得は総合課税の対象となり、給与所得などと合算して税率が決定されます。
出典:国税庁「暗号資産の税制」
所得税率は最大45%、住民税と合わせて最大55%になります
所得税の税率は、所得金額に応じて5%から45%まで累進的に上昇し、これに住民税10%が加わるため、最大で55%の税率となります。また、雑所得には損失の繰越控除が認められていないため、他の年の利益と相殺することができません。
給与所得者の場合、年間の雑所得が20万円以下であれば確定申告は不要ですが、20万円を超える場合は確定申告が必要です。また、PYUSDを他の仮想通貨と交換した場合も課税対象となるため、取引の都度、損益を計算する必要があります。
日本では2023年6月に改正資金決済法が施行され、ステーブルコインは「電子決済手段」として定義され、発行・流通には金融庁への登録が必要となりました。
PYUSDは日本の資金決済法に基づく登録を受けていません
現在、PYUSDは日本の資金決済法に基づく登録を受けていないため、日本国内での直接販売や広告宣伝は制限されています。そのため、日本の取引所ではPYUSDを取り扱うことができず、日本居住者は海外取引所を利用する必要があります。
ただし、個人が海外取引所でPYUSDを購入・保有すること自体は違法ではありません。しかし、海外取引所の利用にはリスクが伴うため、慎重な判断が求められます。
2026年2月時点で、日本の金融庁に登録された暗号資産交換業者(28業者)の中で、PYUSDを取り扱っている業者はありません。これは、前述の資金決済法の規制により、海外発行のステーブルコインを日本で販売することが困難なためです。
日本の取引所で取り扱われているステーブルコインは、DAI(ダイ)など一部に限られています。DAIはMakerDAOという分散型組織が発行しているため、規制の適用が異なる可能性があります。
将来的に、PayPalが日本の規制に対応してPYUSDの提供を開始する可能性はありますが、現時点では具体的な計画は発表されていません。日本居住者がPYUSDを利用する場合は、海外取引所を利用するか、規制対応を待つ必要があります。
PYUSDのセキュリティ対策
仮想通貨の保管方法は、資産の安全性を左右する重要な要素です。
ここでは、PYUSDを安全に保管するための方法を解説します。
最も安全なPYUSD保管方法は、ハードウェアウォレットを使用することです。ハードウェアウォレットは、秘密鍵をオフラインで保管する物理デバイスで、ハッキングやマルウェアのリスクを大幅に軽減できます。
OneKey、Ledger、TrezorなどがPYUSDに対応しています
PYUSDに対応している主なハードウェアウォレットには、OneKey、Ledger、Trezorなどがあります。これらのデバイスは、ERC-20トークン(Ethereum版PYUSD)やSPLトークン(Solana版PYUSD)に対応しています。
リカバリーフレーズを紛失すると資産を永久に失います
ハードウェアウォレットを使用する際は、必ず公式サイトから購入し、初期設定時に生成されるリカバリーフレーズ(シードフレーズ)を安全な場所に保管してください。このフレーズを紛失すると、資産を永久に失う可能性があります。
取引所やPayPalアカウントにPYUSDを保管することは便利ですが、いくつかのリスクが伴います。最大のリスクは、取引所やPayPalがハッキングされた場合に資産を失う可能性があることです。
取引所の破綻により預けた資産が返還されないリスクがあります
過去には、多くの仮想通貨取引所がハッキング被害に遭い、顧客資産が盗まれる事件が発生しています。また、取引所が破綻した場合、預けていた資産が返還されない可能性もあります。
ただし、PayPalやVenmoは、一般的な仮想通貨取引所よりもセキュリティ対策が充実していると考えられます。また、米国内のPayPalユーザーであれば、不正取引に対する補償制度がある可能性もあります。
長期保有や大口のPYUSDは、ハードウェアウォレットに移すことをおすすめします。一方、日常的な決済や少額の保有であれば、PayPal/Venmoアカウントでの保管も実用的な選択肢です。
PayPalアカウントや取引所アカウントを使用する場合は、必ず二段階認証(2FA)を有効化してください。二段階認証により、パスワードが漏洩した場合でも、不正アクセスを防ぐことができます。
認証アプリやハードウェアキーの使用が推奨されます
二段階認証には、SMS認証、認証アプリ(Google Authenticator、Authy等)、ハードウェアキー(YubiKey等)などの方法があります。SMS認証は便利ですが、SIMスワップ攻撃のリスクがあるため、認証アプリやハードウェアキーの使用が推奨されます。
リカバリーフレーズは紙に書いて金庫などに保管してください
また、ウォレットのリカバリーフレーズやバックアップコードは、紙に書いて金庫などの安全な場所に保管してください。デジタルデータとして保存すると、ハッキングやデバイスの故障により失われる可能性があります。
PYUSDの将来性
PYUSDは、単なる決済手段を超えた可能性を秘めています。
ここでは、PYUSDの将来的な展望と活用方法を探ります。
2025年4月にPayPalが発表した「PYUSD1」利回りプログラムは、ステーブルコイン市場に大きなインパクトを与えています。このプログラムでは、PayPalまたはVenmoのウォレットでPYUSDを保有するだけで、年率3.7%の報酬を獲得できます(2025年夏提供開始予定)。
出典:PayPal公式発表
米国の銀行預金金利や短期国債より魅力的な水準です
この利回りは、米国の銀行預金金利(平均0.5%程度)や短期国債の利回り(約4%)と比較しても魅力的な水準です。また、利回りは毎月PYUSDで付与されるため、複利効果も期待できます。
利率は変動する可能性があり、規制動向に注意が必要です
ただし、この利回りサービスには注意点もあります。まず、利率は変動する可能性があり、PayPalはいつでも変更する権利を持っています。また、米国で審議されているステーブルコイン法案では、「決済用ステーブルコイン」が利回りを提供することが禁止される可能性があり、規制動向には注意が必要です。
PYUSDは、分散型金融(DeFi)プロトコルでの活用も進んでいます。2026年1月には、AI特化型のクレジットプロトコル「USDAI」がPYUSDを統合し、AIインフラ向けのローンにPYUSDを使用可能になりました。
PYUSD預金者に年率4.5%の利回りを提供するプログラムが開始されました
USDАIは、PYUSD預金者に対して年率4.5%の利回りを提供する10億ドル規模のインセンティブプログラムを開始しました。このプログラムでは、AI企業がGPU購入や運用コストのためにPYUSDでローンを受け取り、PayPalアカウントに直接入金される仕組みになっています。
また、MakerDAOの「Spark Protocol」もPYUSDを担保資産として受け入れ、機関投資家向けの固定金利ローンサービスを提供しています。これらのDeFi統合により、PYUSDは単なる決済手段から、資産運用や資金調達の手段へと進化しています。
PYUSDは、企業間取引(B2B)での活用も始まっています。2025年には、世界四大会計事務所の一つであるEY(Ernst & Young)が、PYUSDでの支払いを受け入れたことが報じられました。
国際送金の高速化とコスト削減が大きなメリットです
企業がPYUSDを導入するメリットは、国際送金の高速化とコスト削減です。従来の銀行送金では、海外への送金に数日かかり、手数料も高額でしたが、PYUSDを使えば数分で送金が完了し、手数料も大幅に削減できます。
また、2026年1月には、Visaが「Visa Direct」を通じてPYUSDでの支払いを可能にすることを発表しました。これにより、企業は世界中のフリーランサーや取引先にPYUSDで迅速に支払いができるようになります。
さらに、YouTubeは2026年1月から、米国のクリエイターが広告収益をPYUSDで受け取れるサービスを開始しました。これにより、クリエイターは従来の銀行振込よりも迅速に収益を受け取れるようになります。
はい、可能です。PYUSDは、仮想通貨取引所や個人のウォレット(MetaMask、Phantomなど)でも保有・送金できます。ただし、PayPalアカウントを持っていない場合、PayPal/Venmo内での無料送金や決済機能は利用できません。
2026年2月時点では、日本の金融庁登録業者でPYUSDを取り扱っている取引所はありません。これは、日本の資金決済法に基づくステーブルコイン規制により、海外発行のステーブルコインを日本で販売することが困難なためです。日本居住者がPYUSDを入手するには、海外取引所を利用する必要があります。
PYUSDは、NYDFS認可のPaxos Trust Companyが発行し、OCC(連邦通貨監督庁)の監督下で運営されているため、規制遵守と透明性の面で高い水準にあります。月次監査も実施されており、USDTと比較すると透明性が高いと言えます。ただし、「絶対に安全」なステーブルコインは存在せず、発行体リスクやデペッグリスクは常に考慮する必要があります。
出典:Paxos公式発表
PYUSDには、法執行機関の要請や不正利用の疑いがある場合に、特定のアドレスのPYUSDを凍結・消去する機能が実装されています。通常の利用であれば凍結されるリスクは低いですが、誤って巻き込まれる可能性もゼロではありません。凍結基準や解除手続きの詳細は公開されていないため、透明性には課題があります。
はい、複雑になる可能性があります。日本の税制では、PYUSDを含む仮想通貨の売買や交換は雑所得として課税対象となります。取引の都度、取得価額と売却価額を記録し、損益を計算する必要があります。複数の取引所を利用している場合は、すべての取引を一括して計算する必要があり、税務計算ソフトの利用をおすすめします。
出典:国税庁「暗号資産の税制」
はい、可能です。PYUSDは、EYなどの大手企業がすでにビジネス取引で利用しています。国際送金や取引先への支払いにPYUSDを利用することで、送金時間の短縮とコスト削減が期待できます。ただし、日本の法人がPYUSDを利用する場合は、会計処理や税務上の取扱いについて、税理士や公認会計士に相談することをおすすめします。
PYUSDは、LayerZeroの相互運用技術を活用しており、Ethereum、Solana、Arbitrum、Tronなど13以上のブロックチェーン間でシームレスに移動できます。LayerZeroの「Stargate Hydra」ブリッジを使用することで、異なるチェーン間でPYUSDを送金できます。ただし、チェーン間の移動にはガス代(手数料)が発生するため、コストを考慮して利用してください。
2026年2月時点では、PYUSD自体に関する大規模なセキュリティインシデントは報告されていません。発行体のPaxosも、過去に重大なハッキング被害を受けた記録はありません。ただし、仮想通貨市場全体では、取引所のハッキングやスマートコントラクトの脆弱性による被害が頻繁に発生しているため、常に最新のセキュリティ対策を講じることが重要です。
PYUSD(PayPal USD)は、決済大手PayPalが発行する米ドル連動型のステーブルコインで、Paxos Trust Companyが発行・管理しています。米ドル預金と短期国債で100%裏付けられており、1PYUSD=1米ドルでの償還が可能です。
PYUSDの最大の強みは、PayPalとVenmoという4億人以上が利用する決済プラットフォームで直接利用できる点です。また、LayerZero統合により13以上のブロックチェーンに対応し、DeFiプロトコルでの活用も進んでいます。年率3.7%の利回りサービスも提供予定で、単なる決済手段を超えた資産運用の選択肢となっています。
出典:Paxos公式サイト
発行体リスク、デペッグリスク、規制変更のリスクに注意が必要です
一方で、日本居住者は現時点でPayPal経由での購入ができず、海外取引所を利用する必要があります。また、発行体リスク、デペッグリスク、凍結機能による資産制限、規制変更のリスクなど、注意すべき点もあります。税務上は雑所得として課税され、取引の都度、損益計算が必要となります。
出典:国税庁「暗号資産の税制」
PYUSDは、規制遵守と透明性を重視する企業や機関投資家にとって魅力的なステーブルコインです。一方、完全な分散化や匿名性を求めるユーザーには、DAIのような分散型ステーブルコインの方が適している可能性があります。ご自身のリスク許容度や利用目的に合わせて、慎重に判断してください。
仮想通貨への投資は自己責任で、失っても問題のない範囲で行ってください
仮想通貨への投資は、価格変動リスクや規制リスクを伴います。投資は自己責任で行い、失っても問題のない範囲の資金で行うことをおすすめします。
| 順位 | 取引所 | 手数料 | 通貨数 | 特徴 | 口座開設 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | GMOコイン | 無料 | 26種類 |
|
口座開設 |
| 2 | コインチェック | 無料 | 29種類 |
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| 3 | SBI VCトレード | 無料 | 23種類 |
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