会社設立のミチシルベ

証券会社を選ぶとき、大手ネット証券だけでなく地場証券会社も選択肢として気になりますよね。

丸八証券は、愛知県名古屋市に本店を置く地場証券会社で、1944年の設立以来、東海地方を中心に対面サービスを提供しています。

この記事では、丸八証券の企業概要やサービス内容、手数料体系、メリット・デメリットまで詳しく解説します。

対面で相談しながら投資を始めたい方や、東海地方の企業に投資したい方にとって、丸八証券が自分に合っているかどうかを判断する材料になるはずです。

地場証券会社ならではの強みと注意点を知って、賢く証券会社を選びましょう。

丸八証券とは｜東海地方の地場証券会社

丸八証券は、愛知県名古屋市に本店を置く地場証券会社です。大手ネット証券とは異なり、対面サービスを中心とした地域密着型の営業スタイルが特徴なんです。

ここでは、丸八証券の基本情報と、東海東京フィナンシャル・ホールディングス（以下、東海東京FH）との関係について解説します。

丸八証券の企業概要

丸八証券株式会社は、愛知県名古屋市に本店を置く日本の証券会社で、東海東京フィナンシャル・ホールディングスの連結子会社です。1936年2月に赤座株式店として創業し、1944年3月に丸八証券株式会社として設立されました。

金融商品取引業者として東海財務局長（金商）第20号の登録を受けており、日本証券業協会に加入しています。

対面営業に強みを持ち、投資信託や外債など商品ラインナップの拡充を図っているのが特徴です。地域密着型の営業活動を通じて、お客様との信頼関係を大切にしています。

Wikipedia:丸八証券

東海東京FHグループとの関係

2021年4月、東海東京フィナンシャル・ホールディングスが親会社のエース証券に対して実施したTOBが成立したため、丸八証券は同社の連結子会社となりました。これにより、東海東京FHグループの一員として、グループ全体の金融サービスネットワークを活用できる体制になっています。

東海東京FHは東海地方を基盤とする総合金融グループで、証券業務だけでなく、資産運用や相続・事業承継のサポートなど幅広い金融サービスを提供しています。

丸八証券は、このグループの信頼性と安定性を背景に、地域のお客様に寄り添ったサービスを展開しているんです。

Wikipedia:丸八証券

名古屋の「丸八」マークの由来

「丸八」マークは名古屋の象徴であり、尾張徳川家の合印に由来します。名古屋市の市章にもなっている歴史あるシンボルなんです。

このマークは、名古屋の地域性と伝統を表すものとして、地元の方々に親しまれています。丸八証券という社名も、この地域に根ざした証券会社であることを示しています。

地域に密着した証券会社として、名古屋のシンボルを社名に冠することで、地元企業や投資家との強い結びつきを大切にしているんですね。

Wikipedia:丸八証券

丸八証券のサービス内容｜対面と地域密着が強み

丸八証券のサービスは、大手ネット証券とは異なる特徴があります。対面での相談を中心に、地域に根ざした情報提供を行っているのが最大の強みです。

ここでは、丸八証券が提供するサービスの全体像を、対面相談、取扱商品、オンライン対応の3つの視点から詳しく見ていきましょう。

対面相談サービスの特徴

丸八証券の最大の特徴は、担当者と直接顔を合わせて相談できる対面サービスです。投資初心者の方にとって、画面だけでは理解しづらい金融商品の仕組みやリスクを、担当者が丁寧に説明してくれるのは大きな安心感につながります。

東海地方を中心に店舗を展開しており、お客様との長期的な信頼関係を重視した営業スタイルを取っています。単に商品を売るだけでなく、お客様のライフプランや資産状況に合わせた提案をしてくれるんです。

また、相続や事業承継といった複雑な相談にも対応しており、外部のエキスパートと連携しながら総合的なサポートを提供しています。

丸八証券公式サイト:会社情報

取扱商品のラインナップ

丸八証券では、株式、投資信託、債券など、証券会社として基本的な金融商品を取り扱っています。東海東京FHグループの一員となったことで、商品ラインナップの拡充も進んでいます。

株式取引では、国内株式の現物取引・信用取引に対応しています。投資信託は約480本程度を取り扱っており、お客様のリスク許容度や投資目的に合わせて選べるようになっています。

地元企業のIPO（新規上場）情報や、経営状況についての詳しい情報を得られるのは、地場証券会社ならではのメリットです。

オンライン取引への対応状況

丸八証券は対面サービスを中心としていますが、オンライン取引にも対応しています。インターネット残高照会サービスを提供しており、お客様は自宅からでも口座の残高や保有銘柄を確認できます。

WEBを活用した口座開設サービスも導入されており、店舗に行かなくても口座を開設することが可能です。また、モバイル端末を用いたマーケット情報や金融商品情報の提供も行っており、担当者からタイムリーな情報を受け取ることができます。

スマートフォンアプリの提供状況や、リアルタイム取引の対応状況については、公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。

丸八証券公式サイト

丸八証券の手数料はどれくらい？｜他社との比較

証券会社を選ぶ際に、手数料は重要な判断材料になります。丸八証券の手数料体系は、ネット証券と比べてどうなのでしょうか。

ここでは、株式取引と投資信託の手数料について、具体的な金額と他社との比較を見ていきましょう。

株式取引の手数料

丸八証券の株式取引手数料は、対面サービスを提供する地場証券会社として、ネット証券よりも高めに設定されています。具体的な手数料体系は、約定金額に応じて変動する仕組みです。

現物取引の場合、小口取引でも一定の手数料がかかります。信用取引についても同様に、約定金額に応じた手数料が発生します。

手数料は高めですが、その分、担当者による丁寧な説明やアドバイスを受けられるというメリットがあります。投資初心者の方にとっては、手数料以上の価値があると感じる場合も多いでしょう。

ネット証券では株式取引手数料が無料のところも増えていますが、その代わりに対面での相談サービスはありません。手数料の安さと対面サービスの価値を、ご自身の投資スタイルに合わせて比較検討することが大切です。

投資信託の手数料

投資信託の手数料には、購入時手数料（販売手数料）、信託報酬（運用管理費用）、信託財産留保額の3種類があります。丸八証券では、取り扱う投資信託の種類によって手数料が異なります。

購入時手数料は、投資信託を購入する際に一度だけかかる手数料です。ノーロード（購入時手数料無料）の投資信託も取り扱っていますが、すべての商品がノーロードというわけではありません。

信託報酬は、投資信託を保有している間、毎日少しずつ差し引かれる手数料です。年率で表示されており、商品によって0.1%台から2%台まで幅があります。長期保有する場合は、この信託報酬の差が運用成績に大きく影響します。

大手・ネット証券との比較

丸八証券と大手ネット証券の手数料を比較すると、明確な違いがあります。以下の表で主要ネット証券との手数料比較を見てみましょう。

ネット証券は手数料が安い代わりに、すべて自分で判断して取引する必要があります。一方、丸八証券のような対面サービスを提供する証券会社は、手数料は高めですが、担当者のサポートを受けられるという違いがあります。

手数料の安さだけで判断せず、ご自身の投資経験やサポートの必要性を考えて選ぶことが大切です。投資初心者の方や、複雑な相談をしたい方にとっては、手数料以上の価値があるサービスと言えるでしょう。

丸八証券のメリット3つ｜地場証券ならではの強み

丸八証券を選ぶメリットは、大手ネット証券にはない独自の強みにあります。ここでは、地場証券会社ならではの3つのメリットを詳しく解説します。

担当者に直接相談できる安心感

丸八証券の最大のメリットは、担当者と直接顔を合わせて相談できることです。投資を始めたばかりの方にとって、金融商品の仕組みやリスクを理解するのは簡単ではありません。

ネット証券では、すべて自分で調べて判断する必要がありますが、丸八証券なら担当者が丁寧に説明してくれます。「この投資信託は自分に合っているのか」「どのくらいの金額から始めればいいのか」といった基本的な疑問にも、その場で答えてもらえるんです。

電話やメールでは伝えにくい細かいニュアンスも、直接会って話すことで正確に伝えられます。

また、長期的な信頼関係を築くことで、ライフステージの変化に合わせた資産運用のアドバイスを継続的に受けられるのも魅力です。結婚、出産、住宅購入、退職など、人生の節目に応じた資産運用の見直しをサポートしてもらえます。

東海地方の企業情報に強い

丸八証券は名古屋を拠点とする地場証券会社として、東海地方の企業情報に強みを持っています。全国展開の大手証券会社では得られない、地域に密着した情報を提供してもらえるんです。

東海地方には、トヨタ自動車をはじめとする自動車産業や、工作機械、航空宇宙産業など、日本を代表する製造業が集積しています。これらの地元企業に関する詳しい情報や、経営者とのネットワークを活かした情報提供が期待できます。

IPO情報や地元企業の社債情報なども、いち早く入手できる可能性があります。

また、東海地方で事業を営んでいる方にとっては、同じ地域の証券会社だからこそ、ビジネスの実情を理解してもらいやすいというメリットもあります。事業資金の運用や、取引先企業の財務状況についての相談もしやすいでしょう。

東海東京FHグループの安定性

丸八証券は、東海東京フィナンシャル・ホールディングスの連結子会社として、グループ全体の信頼性と安定性を背景にサービスを提供しています。単独の地場証券会社と比べて、経営基盤がしっかりしているのは大きな安心材料です。

東海東京FHは、証券業務だけでなく、資産運用や相続・事業承継のサポートなど、総合的な金融サービスを提供するグループです。丸八証券を通じて、グループ全体の商品やサービスにアクセスできるメリットがあります。

グループの一員になったことで、商品ラインナップの拡充や情報提供力の向上も進んでおり、お客様にとってのメリットは増えています。地場証券会社の親しみやすさと、大手グループの安心感を両立しているのが強みです。

丸八証券公式サイト:会社情報

丸八証券で気をつけたいこと3つ｜デメリットも確認

丸八証券にはメリットがある一方で、注意すべき点もあります。公平な判断をするために、デメリットもしっかり確認しておきましょう。

手数料はネット証券より高め

丸八証券の手数料は、SBI証券や楽天証券といった大手ネット証券と比べると高めに設定されています。これは、対面サービスを提供するためのコストが反映されているためです。

ネット証券では株式取引手数料が無料のところも多く、投資信託も多くがノーロード（購入時手数料無料）で購入できます。一方、丸八証券では約定金額に応じた手数料がかかり、投資信託も商品によっては購入時手数料が発生します。

ただし、手数料が高い分、担当者による丁寧な説明やアドバイスを受けられるというメリットがあります。投資初心者の方や、複雑な相談をしたい方にとっては、手数料以上の価値があると感じる場合も多いでしょう。ご自身の投資スタイルと照らし合わせて判断することが大切です。

取扱商品数は大手より限定的

丸八証券の取扱商品数は、大手証券会社やネット証券と比べると限定的です。特に、外国株式の取扱いは限られており、米国株や中国株などに積極的に投資したい方には物足りないかもしれません。

投資信託の取扱本数も、SBI証券の約2,600本や楽天証券の約2,550本と比べると少なめです。選択肢が限られることで、ご自身の投資方針に完全に合致する商品が見つからない可能性もあります。

一方で、商品数が限られているからこそ、担当者が各商品の特徴を深く理解しており、適切な提案を受けられるというメリットもあります。選択肢が多すぎて迷ってしまうよりも、厳選された商品の中から選びたい方には向いているでしょう。

店舗は東海地方中心

丸八証券の店舗は、愛知県を中心とした東海地方に集中しています。名古屋市内には複数の店舗がありますが、東海地方以外にお住まいの方にとっては、対面サービスを受けにくいというデメリットがあります。

対面での相談を希望する場合、店舗まで足を運ぶ必要がありますが、遠方にお住まいの方には現実的ではありません。電話やオンラインでの相談も可能ですが、やはり直接会って話す方が細かいニュアンスが伝わりやすいものです。

ただし、東海地方にお住まいの方にとっては、自宅や職場の近くに店舗があることで、気軽に立ち寄って相談できるというメリットがあります。地域密着型の営業スタイルを活かして、長期的な信頼関係を築きやすいのも魅力です。

丸八証券はこんな人におすすめ｜向いている投資家のタイプ

丸八証券のメリット・デメリットを踏まえて、どんな人に向いているのかを具体的に見ていきましょう。ご自身の投資スタイルや状況と照らし合わせて、参考にしてください。

投資初心者で対面相談を重視する人

投資を始めたばかりで、金融商品の仕組みやリスクをしっかり理解したい方には、丸八証券の対面サービスがおすすめです。ネット証券では、すべて自分で調べて判断する必要がありますが、担当者がいれば基本的なことから丁寧に教えてもらえます。

「投資信託と株式の違いは何か」「NISAとiDeCoはどちらが自分に合っているのか」といった基本的な疑問にも、その場で答えてもらえるのは大きな安心感につながります。

また、インターネットやスマートフォンの操作に不安がある方にとっても、対面サービスは心強い味方です。担当者が取引の手続きをサポートしてくれるので、安心して投資を始められます。

東海地方の企業に投資したい人

東海地方の企業に投資したい方や、地域経済に貢献したいという思いを持つ方には、丸八証券が最適です。名古屋を拠点とする地場証券会社として、地元企業に関する詳しい情報を提供してもらえます。

トヨタ自動車をはじめとする自動車産業や、工作機械、航空宇宙産業など、東海地方には日本を代表する製造業が集積しています。これらの企業に関する情報や、地元企業のIPO情報などを、いち早く入手できる可能性があります。

また、東海地方で事業を営んでいる方にとっては、同じ地域の証券会社だからこそ、ビジネスの実情を理解してもらいやすいというメリットもあります。取引先企業の財務状況についての相談や、事業資金の運用についても気軽に相談できるでしょう。

相続や事業承継を考えている人

相続や事業承継といった複雑な相談をしたい方にも、丸八証券の対面サービスは向いています。これらの相談は、単に金融商品を選ぶだけでなく、税金対策や法律面での検討も必要になるため、専門家のサポートが欠かせません。

丸八証券では、外部のエキスパートと連携しながら、相続・贈与・整理といった課題の解決をサポートしています。税理士や弁護士など、必要に応じて専門家を紹介してもらえるので、総合的なアドバイスを受けられます。

また、長期的な信頼関係を築くことで、世代を超えた資産管理のサポートを受けられる可能性もあります。親世代から子世代への資産移転を、計画的に進めるためのアドバイスをもらえるでしょう。

丸八証券の口座開設方法｜必要書類と手順

丸八証券で投資を始めるには、まず口座を開設する必要があります。ここでは、口座開設に必要な書類と手順を詳しく解説します。

口座開設に必要な書類

丸八証券で口座を開設する際には、本人確認書類とマイナンバー確認書類が必要です。これは、金融商品取引法に基づく本人確認のために必要な手続きなんです。

マイナンバー確認書類としては、以下のいずれかが必要です。

本人確認書類としては、運転免許証、住民基本台帳カード、パスポート、健康保険証などが利用できます。マイナンバーカードをお持ちの場合は、これ1枚で本人確認とマイナンバー確認の両方ができるので便利です。

詳しくは、丸八証券の公式サイトで最新情報を確認してください。

丸八証券公式サイト

口座開設の流れ

丸八証券の口座開設は、店舗で直接申し込む方法と、WEBで申し込む方法の2つがあります。それぞれの流れを見ていきましょう。

店舗で申し込む場合は、以下の手順になります。

WEBで申し込む場合は、公式サイトから申込フォームに必要事項を入力し、本人確認書類とマイナンバー確認書類の画像をアップロードします。その後、郵送で総合取引申込書が届くので、署名・捺印して返送します。

開設後の初回取引まで

口座開設が完了すると、口座番号やログイン情報が記載された書類が郵送で届きます。この書類は大切に保管してください。

取引を始めるには、まず口座に資金を入金する必要があります。入金方法は、銀行振込が一般的です。振込先の口座情報は、口座開設完了時に送られてくる書類に記載されています。

入金が確認されたら、いよいよ取引開始です。店舗で担当者に相談しながら取引する場合は、電話または来店して注文を出します。オンライン取引を利用する場合は、インターネット残高照会サービスにログインして、画面の指示に従って操作します。

丸八証券公式サイト

まとめ

丸八証券は、名古屋を拠点とする地場証券会社で、対面サービスと地域密着の情報提供に強みを持っています。1944年の設立以来、東海地方のお客様に寄り添ったサービスを提供し続けており、現在は東海東京フィナンシャル・ホールディングスのグループ企業として、安定した経営基盤のもとで事業を展開しています。

最大の特徴は、担当者と直接顔を合わせて相談できる対面サービスです。投資初心者の方や、まとまった資金を運用する方、相続・事業承継といった複雑な相談をしたい方にとって、対面での丁寧な説明とアドバイスは大きな安心感につながります。また、東海地方の企業情報に強みを持ち、地域に根ざした投資をサポートしてくれるのも魅力です。

一方で、手数料はネット証券より高めに設定されており、取扱商品数も大手証券会社と比べると限定的です。店舗も東海地方中心のため、遠方にお住まいの方には利用しづらい面があります。これらのデメリットを理解した上で、ご自身の投資スタイルや状況に合っているかを判断することが大切です。

丸八証券は、投資初心者で対面相談を重視する人、東海地方の企業に投資したい人、相続や事業承継を考えている人に特におすすめです。手数料の安さだけでなく、サービスの質や担当者との信頼関係を重視する方にとって、価値のある選択肢となるでしょう。

なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しくは丸八証券の公式サイトでご確認いただくか、店舗で直接ご相談ください。