証券会社の口座開設おすすめ|初心者向けの選び方と比較ポイント

債券投資を始めたいけれど、どの証券会社を選べばいいか迷っていませんか。
債券は株式より値動きが安定しており、定期的に利息を受け取れる魅力的な投資商品です。
しかし、証券会社によって取扱い債券の種類や手数料、サポート体制が大きく異なります。
この記事では、債券投資におすすめの証券会社5社を比較し、選び方のポイントから具体的な始め方まで詳しく解説します。
初心者の方でも安心して債券投資をスタートできるよう、基礎知識からリスク管理まで網羅的にお伝えします。
目次
債券投資におすすめの証券会社5社
債券投資を始めるなら、取扱い債券の種類が豊富で手数料が明確な証券会社を選ぶことが重要です。
ここでは、国債・社債・外国債券をバランスよく取り扱う主要証券会社5社をご紹介します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む) |
| 取引手数料 | 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。 |
| NISA対応 | 〇 |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年3月3日時点 |
| 外国株 | 8カ国/米国株式(5,000銘柄) |
| 取引ツール(PC) | HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー |
| スマホアプリ | SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD |
| 提携銀行口座 | SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行 |
| ポイント投資・付与 | Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
SBI証券の特徴
国内最大級のネット証券で債券の取扱い数が業界トップクラス
個人向け国債は1万円から購入可能
外国債券も米ドル・豪ドル・南アフリカランドなど多様な通貨建て商品が揃う
取引ツールが充実(債券検索機能・利回りランキング・償還日カレンダー)
SBI証券は国内最大級のネット証券で、債券の取扱い数が業界トップクラスです。
国債・地方債・社債・外国債券のすべてを幅広く取り扱っており、初心者から上級者まで自分に合った債券を見つけられます。
個人向け国債は1万円から購入でき、外国債券も米ドル・豪ドル・南アフリカランドなど多様な通貨建ての商品が揃っています。
新発債の取扱い実績も豊富で、魅力的な利回りの債券を定期的に購入できる点が魅力です。
取引ツールも充実しており、債券の検索機能や利回りランキング、償還日カレンダーなど投資判断をサポートする機能が豊富です。
口座開設数は約1,500万口座を超え、信頼性の高さも証明されています。
口座開設数約1,500万口座を超える信頼性の高さ

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約12,000,000口座 ※2025年1月時点 |
| 取引手数料 | 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。 |
| NISA対応 | 〇(新NISA対応) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 263銘柄 ※2025年4月24日時点 |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄) |
| 投資信託 | 約2,550本 ※2025年4月24日時点 |
| 外国株 | 6カ国/米国株式(約4,500銘柄) |
| 取引ツール(PC) | マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4 |
| スマホアプリ | iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物 |
| 提携銀行口座 | 楽天銀行(マネーブリッジ) |
| ポイント投資・付与 | 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>) |
| 口座開設スピード | 最短 翌営業日 |
楽天証券の特徴
外国債券の取扱いに強み(米国債・豪州債・トルコ債など)
取引画面が直感的で初心者でも使いやすい
債券の検索機能で利回り・償還日・通貨で絞り込み可能
楽天ポイントを使った投資信託購入も可能
楽天証券は外国債券の取扱いに強みがあり、米国債・豪州債・トルコ債など多彩なラインナップを提供しています。
特に米ドル建て債券は利回りが高く、為替差益も狙える点が投資家に人気です。
取引画面が直感的で分かりやすく、債券投資が初めての方でもスムーズに操作できます。
債券の検索機能では利回り・償還日・通貨などの条件で絞り込みができ、自分の投資方針に合った債券を効率的に探せます。
楽天ポイントを使った投資信託の購入も可能で、債券ファンドへの投資を検討している方にもおすすめです。
口座開設数は約1,200万口座を超え、楽天経済圏を活用している方には特に使いやすい証券会社です。
楽天経済圏ユーザーならポイント投資でお得に資産形成

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約2,700,000口座 ※2025年2月時点 |
| 取引手数料 | 【取引毎手数料コース】
|
| NISA対応 | 〇(日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料) |
| つみたて投資枠取扱銘柄数 | 〇(銘柄数は公式サイトで確認) |
| 成長投資枠対象商品 | 国内株 / 米国株 / 中国株 / 投資信託(約1,750本以上) |
| 投資信託 | 約1,800本(購入時手数料すべて無料) |
| 外国株 | 2カ国/米国株:約5,000銘柄以上(2025年1月27日時点) |
| 取引ツール(PC) | マネックストレーダー / 銘柄スカウター |
| スマホアプリ | マネックス証券アプリ / 米国株アプリ / 投信アプリ |
| 提携銀行口座 | マネックス証券専用銀行口座(詳細は公式サイトで確認) |
| ポイント投資・付与 | マネックスポイント / dポイント(投資信託の積立に利用可能) |
| 口座開設スピード | オンライン申込で最短翌営業日 |
マネックス証券の特徴
国債・社債・外国債券の3種類すべてをバランスよく取扱い
米国債の取扱いが充実(短期から長期まで多様な年限)
債券レポートやセミナーで情報提供が充実
外貨決済サービスで為替手数料を節約可能
マネックス証券は国債・社債・外国債券の3種類すべてをバランスよく取り扱っており、幅広い選択肢から債券を選べます。
特に米国債の取扱いが充実しており、短期から長期まで多様な年限の債券が揃っています。
債券に関する情報提供が充実しており、債券レポートやセミナーを通じて投資判断に必要な知識を学べます。
初心者向けの解説コンテンツも豊富で、債券投資の基礎から応用まで段階的に理解を深められます。
外貨決済サービスにも対応しており、外貨のまま債券を購入・利払いを受け取ることで為替手数料を節約できます。
マネックスポイントやdポイントも貯まるため、長期的な投資でお得に資産形成ができます。
外貨決済サービスで為替手数料を節約しながら投資

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約550万口座 |
| 取引手数料 | 現物取引:152円~78,571円 信用取引:1注文あたり524円 |
| 投資信託 | 約900本 |
| ミニ株(単元未満株) | 対応(まめ株) ※詳細不明 |
| NISA対応 | 対応(つみたて投資枠・成長投資枠) |
| 外国株 | 4カ国 米国株:約850銘柄 |
| IPO取扱実績 | 年間46銘柄(2024年実績) |
| IPO主幹事件数 | 年間16社(2024年実績) |
| ポイントサービス | 野村ポイント |
| 口座開設スピード | 最短5営業日 |
| 取引ツール(PC) | Webアプリ |
| スマホアプリ | Webアプリ |
野村證券の特徴
国内最大手の証券会社で対面サポートが充実
全国に支店があり専門家に直接相談できる
社債の取扱いが豊富(大手企業から地方企業まで)
新発債の主幹事実績が業界トップクラス
野村證券は国内最大手の証券会社で、対面サポートの充実が最大の魅力です。
全国に支店があり、債券投資について専門家に直接相談しながら購入できるため、初めての方でも安心して投資を始められます。
社債の取扱いが特に豊富で、大手企業から地方企業まで多様な発行体の債券を購入できます。
新発債の主幹事実績も業界トップクラスで、魅力的な条件の債券を優先的に購入できる機会が多いです。
資産規模が大きい方には、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)との連携も可能で、ポートフォリオ全体を考慮した債券投資のアドバイスを受けられます。
手数料はネット証券より高めですが、手厚いサポートを求める方におすすめです。
手数料はネット証券より高めですが、専門家のサポートを受けながら投資できる安心感があります。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 口座数 | 約400万口座 |
| 取引手数料 | ダイレクトコース:137円~27,500円 総合コース:1,925円〜192,500円 |
| 投資信託 | 約1,000本 |
| ミニ株(単元未満株) | 非対応 |
| NISA対応 | 対応(つみたて投資枠・成長投資枠) |
| 外国株 | 2カ国以上 米国株:約2,200銘柄 |
| IPO取扱実績 | 年間52銘柄(2024年実績) |
| IPO主幹事件数 | 年間22社(2024年実績) |
| ポイントサービス | Vポイント / dポイント |
| 口座開設スピード | 最短即日 |
| 取引ツール(PC) | パワートレーダー / BRiSK |
| スマホアプリ | SMBC日興証券アプリ |
SMBC日興証券の特徴
三井住友フィナンシャルグループの証券会社
IPO主幹事実績が豊富で新発債の取扱いも充実
ダイレクトコースと総合コースの2つのプランから選択可能
Vポイント・dポイントとのポイント連携が可能
SMBC日興証券は三井住友フィナンシャルグループの証券会社で、IPO主幹事実績が豊富なことで知られています。
債券投資においても、新発債の取扱いが充実しており、魅力的な利回りの債券を購入できる機会が多いです。
ダイレクトコースと総合コースの2つのプランがあり、ダイレクトコースを選べばネット証券並みの手数料で取引できます。
一方、総合コースでは担当者のサポートを受けながら投資判断ができるため、自分のスタイルに合わせて選べます。
個人向け国債のキャンペーンも定期的に実施しており、キャッシュバックや特典を受けられることがあります。
Vポイントやdポイントとのポイント連携も可能で、日常の買い物でも資産形成につながる仕組みが整っています。
ダイレクトコースならネット証券並みの手数料で取引可能
債券とは?
債券は国や企業が資金を調達するために発行する有価証券で、投資家はお金を貸す代わりに定期的な利息と満期時の元本返済を受け取ります。
株式と比べて値動きが安定しており、安定的な収入を得たい方に適した投資商品です。
債券投資では、発行体(国や企業)にお金を貸し、その対価として定期的に利息(クーポン)を受け取ります。
満期(償還日)が来ると、貸したお金(額面金額)が全額返済される仕組みです。
例えば、額面100万円・利率2%・期間5年の債券を購入した場合、毎年2万円の利息を受け取り、5年後に100万円が返済されます。
株式のように配当が変動することはなく、利息は契約時に確定しているため収入を予測しやすいのが特徴です。
債券は市場で売買されており、金利の変動によって価格が上下します。
満期まで保有すれば額面金額で償還されますが、途中で売却する場合は市場価格での取引となり、購入価格より高く売れることもあれば安くなることもあります。
債券は発行体によって国債・地方債・社債・外国債券の4種類に分類され、それぞれリスクとリターンの特性が異なります。
国債は国が発行する債券で、信用度が最も高く元本割れのリスクが極めて低いです。
個人向け国債は1万円から購入でき、変動金利型と固定金利型があります。
地方債は地方自治体が発行する債券で、国債よりやや利回りが高い傾向があります。
社債は企業が発行する債券で、発行企業の信用力によって利回りが変わります。
大手企業の社債は国債より高い利回りが期待できる一方、企業の業績悪化や倒産のリスクがあるため、信用格付けを確認することが重要です。
外国債券は海外の国や企業が発行する債券で、高い利回りが魅力です。
米国債・豪州債・新興国債などがあり、為替差益も狙えますが、為替変動リスクや発行国の政治・経済リスクを考慮する必要があります。
個人向け国債は個人投資家向けに設計された国債で、変動10年・固定5年・固定3年の3種類があります。
最低金利保証(年0.05%)があり、1年経過後はいつでも中途換金できる柔軟性が特徴です。
債券投資と株式投資の最大の違いは、収益の性質とリスクの大きさです。
債券は定期的な利息収入と満期時の元本返済が約束されているのに対し、株式は配当や値上がり益が期待できますが元本保証はありません。
債券は発行体が倒産しない限り元本が返済されるため、株式より安全性が高いです。
一方、株式は企業の成長に応じて大きなリターンが期待できますが、業績悪化で株価が下落するリスクもあります。
投資戦略としては、債券で安定収入を確保しながら株式で成長を狙うバランス型のポートフォリオが一般的です。
年齢や資産状況に応じて債券と株式の比率を調整することで、リスクとリターンのバランスを最適化できます。
債券投資の2つの方法
債券投資には個別債券を直接購入する方法と、債券ファンド(投資信託)を通じて投資する方法の2種類があります。
それぞれメリット・デメリットがあり、投資目的や資金規模に応じて選ぶことが大切です。
個別債券は証券会社を通じて特定の債券を直接購入する方法で、満期まで保有すれば元本が返済される安心感があります。
利率が購入時に確定しているため、将来の収入を正確に予測できる点が魅力です。
個人向け国債なら1万円から購入でき、社債や外国債券は通常10万円単位での購入となります。
自分で発行体・利率・償還日を選べるため、ライフプランに合わせた資産設計がしやすいです。
個別債券は途中売却すると市場価格での取引となり、金利上昇局面では購入価格を下回る可能性があります。また、複数の債券に分散投資するには一定の資金が必要で、少額投資には向いていません。
債券ファンドは複数の債券に分散投資する投資信託で、少額から債券投資を始められます。
プロの運用担当者が債券の選定・売買を行うため、専門知識がなくても債券投資ができる点がメリットです。
100円から積立投資ができるファンドもあり、毎月一定額を自動的に投資することで時間分散の効果も得られます。
国内債券・外国債券・ハイイールド債券など、投資対象が明確なファンドを選べば、自分の投資方針に合った運用が可能です。
債券ファンドには信託報酬などの運用コストがかかり、個別債券より手数料が高くなります。また、ファンドには償還日がないため、個別債券のように満期まで保有すれば元本が戻るという保証はありません。
証券会社を選ぶときの5つのポイント
債券投資に適した証券会社を選ぶには、取扱い商品・手数料・サポート体制など複数の観点から比較することが重要です。
ここでは、証券会社選びで確認すべき5つのポイントを解説します。
証券会社によって取り扱う債券の種類と数が大きく異なります。
国債・社債・外国債券のすべてを扱っているか、特に自分が投資したい債券が豊富にあるかを確認しましょう。
SBI証券や楽天証券は債券の取扱い数が多く、国内債券から外国債券まで幅広い選択肢があります。
一方、DMM株のように投資信託を扱わない証券会社もあるため、債券ファンドへの投資を考えている場合は注意が必要です。
債券投資の手数料は証券会社によって異なり、購入時手数料・為替手数料・管理費用などがかかる場合があります。
個人向け国債は購入時手数料が無料ですが、社債や外国債券は手数料が発生することが多いです。
外国債券を購入する場合は為替手数料も重要で、1ドルあたり数十銭の差が積み重なると大きなコストになります。
手数料体系を事前に確認し、長期的なコストを抑えられる証券会社を選びましょう。
新発債は新たに発行される債券で、既発債より有利な条件で購入できることが多いです。
証券会社によって新発債の取扱い頻度や種類が異なるため、主幹事実績や過去の取扱い銘柄を確認しましょう。
野村證券やSMBC日興証券は主幹事実績が豊富で、魅力的な新発債を優先的に購入できる機会が多いです。
ネット証券でもSBI証券は新発債の取扱いが充実しており、定期的にチェックする価値があります。
債券投資が初めての方は、サポート体制が充実している証券会社を選ぶと安心です。
電話やチャットで相談できるか、債券に関するセミナーや情報提供があるかを確認しましょう。
野村證券やSMBC日興証券は対面サポートが受けられ、専門家に相談しながら投資判断ができます。
ネット証券でもマネックス証券は債券レポートやセミナーが充実しており、学びながら投資できる環境が整っています。
債券を効率的に探すには、検索機能や利回りランキング、償還日カレンダーなどの取引ツールが重要です。
使いやすいツールがあれば、自分の投資方針に合った債券を素早く見つけられます。
楽天証券は取引画面が直感的で初心者にも使いやすく、SBI証券は債券の検索機能が充実しています。
実際に口座開設前にデモ画面を確認できる証券会社もあるため、自分に合ったツールかどうか事前にチェックしましょう。
債券投資のメリット3つ
債券投資には株式投資にはない独自のメリットがあり、安定的な資産形成を目指す方に適しています。
ここでは債券投資の主なメリットを3つご紹介します。
債券は年1回または年2回、定期的に利息(クーポン)を受け取れます。
利率は購入時に確定しているため、将来の収入を正確に予測でき、計画的な資産形成が可能です。
例えば、利率2%の債券を100万円分購入すれば、毎年2万円の利息収入が得られます。
株式の配当は業績によって変動しますが、債券の利息は発行体が倒産しない限り約束された金額が支払われるため、安定収入を求める方に向いています。
退職後の生活資金や教育資金など、定期的な収入が必要な場面で債券投資は有効です。
複数の債券を償還日をずらして購入すれば、毎年一定額の償還金を受け取ることもでき、計画的な資金管理ができます。
債券は株式と比べて価格変動が小さく、安定した運用ができます。
株式は企業業績や市場心理によって価格が大きく変動しますが、債券は利息の支払いと元本返済が約束されているため、値動きが穏やかです。
特に国債や大手企業の社債は信用度が高く、価格変動リスクが限定的です。
金利の変動によって債券価格は上下しますが、満期まで保有すれば額面金額で償還されるため、短期的な価格変動を気にする必要がありません。
株式市場が不安定な時期でも、債券は比較的安定した値動きを維持する傾向があります。
株式と債券を組み合わせることで、ポートフォリオ全体のリスクを抑えながらリターンを追求できます。
債券は満期(償還日)まで保有すれば、発行体が倒産しない限り額面金額が全額返済されます。
購入時に償還日と償還金額が確定しているため、将来の資金計画が立てやすいです。
途中で債券価格が下落しても、満期まで保有すれば元本が戻るため、長期投資に適しています。
株式のように企業が倒産すれば価値がゼロになるリスクはありますが、信用度の高い債券を選べばそのリスクは極めて低いです。
この特性を活かして、子どもの大学入学資金や住宅購入の頭金など、将来の特定の時期に必要な資金を債券で準備する方法が有効です。
償還日を資金が必要な時期に合わせて債券を購入すれば、計画的に資金を準備できます。
債券投資で気をつけたい3つのリスク
債券投資は株式より安定していますが、リスクがないわけではありません。
投資判断をする前に、主なリスクを理解しておくことが重要です。
債券価格と金利は逆の関係にあり、金利が上昇すると既存の債券の価格は下落します。
これは、新たに発行される債券の利率が高くなるため、低い利率の既存債券の魅力が相対的に低下するためです。
例えば、利率2%の債券を保有している時に市場金利が3%に上昇すると、新規発行される債券は3%の利率になるため、2%の債券の価格は下落します。
満期まで保有すれば元本は返済されますが、途中で売却する場合は損失が出る可能性があります。
金利上昇局面では、長期債より短期債の方が価格下落リスクが小さいです。
金利動向を予測することは難しいため、償還日の異なる複数の債券に分散投資することでリスクを軽減できます。
債券の発行体(国や企業)が倒産すると、利息の支払いや元本の返済が滞るリスクがあります。
これを信用リスクまたはデフォルトリスクと呼び、発行体の信用度によってリスクの大きさが異なります。
国債は国が発行するため信用リスクが極めて低いですが、社債は企業の業績や財務状況によってリスクが変わります。
信用格付け機関が発行体の信用度を評価しており、BBB以上の格付けが投資適格とされています。
高利回りの債券は魅力的ですが、利回りが高い理由は信用リスクが高いためです。
複数の発行体に分散投資することで、特定の発行体が倒産しても全体への影響を抑えられます。
信用格付けを確認し、自分のリスク許容度に合った債券を選びましょう。
外国債券は外貨建てで取引されるため、為替レートの変動によって円換算の価値が変わります。
利息や償還金を受け取る際に円高になると、円換算での受取額が減少するリスクがあります。
例えば、米ドル建て債券を購入した時の為替レートが1ドル=150円で、償還時に1ドル=130円になると、同じドル金額でも円換算では約13%減少します。
逆に円安になれば為替差益を得られますが、為替変動は予測が難しいです。
為替リスクを避けたい場合は、為替ヘッジ付きの債券ファンドを選ぶ方法があります。
ただし、為替ヘッジにはコストがかかり、実質的な利回りが低下します。
外国債券に投資する際は、為替リスクを理解した上で投資判断をすることが大切です。
債券投資の始め方
債券投資を始めるには、証券口座の開設から債券の選定・購入まで、いくつかのステップがあります。
ここでは初心者の方でも分かりやすく、具体的な手順を解説します。
債券投資を始めるには、まず証券会社で口座を開設する必要があります。
口座開設はオンラインで完結でき、最短で翌営業日から取引を始められる証券会社もあります。
口座開設に必要なものは、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)とマイナンバー確認書類です。
証券会社の公式サイトから申し込みフォームに必要事項を入力し、本人確認書類をアップロードすれば手続きは完了します。
口座開設が完了したら、銀行口座から証券口座に資金を入金します。
多くの証券会社ではリアルタイム入金サービスがあり、提携銀行からの振込手数料が無料で即座に反映されます。
証券口座に資金を入金したら、自分の投資目的やリスク許容度に合った債券を選びます。
初心者の方は、まず個人向け国債から始めるのがおすすめです。
個人向け国債は1万円から購入でき、信用リスクが極めて低いため安心して投資できます。
債券を選ぶ際は、利率・償還日・発行体の信用度を確認しましょう。
利率が高いほど収益が大きいですが、その分リスクも高くなります。
償還日は自分の資金計画に合わせて選び、長期間資金を固定しても問題ないか検討します。
証券会社の取引画面では、債券の検索機能を使って条件に合った債券を絞り込めます。
利回りランキングや新発債の情報もチェックし、魅力的な条件の債券を見つけましょう。
購入する債券が決まったら、証券会社の取引画面から注文を出します。
債券の購入画面では、購入する債券の銘柄・購入金額・決済方法を入力します。
個人向け国債は1万円単位、社債や外国債券は通常10万円単位での購入となります。
外国債券を購入する場合は、円貨決済か外貨決済かを選択します。
円貨決済は円で購入し、証券会社が自動的に外貨に交換してくれます。
外貨決済は事前に外貨を用意する必要がありますが、為替手数料を抑えられる場合があります。
注文内容を確認し、間違いがなければ注文を確定します。
購入が完了すると、保有債券一覧に反映され、利払い日や償還日を確認できます。
債券投資は投資目的やリスク許容度によって最適な戦略が異なります。
ここでは、代表的な4つの投資戦略をご紹介します。
債券投資が初めての方は、個人向け国債から始めるのがおすすめです。
個人向け国債は国が発行するため信用リスクが極めて低く、1万円から購入できるため少額投資に適しています。
変動10年・固定5年・固定3年の3種類があり、自分の資金計画に合わせて選べます。
最低金利保証(年0.05%)があり、1年経過後はいつでも中途換金できるため、急な資金需要にも対応できます。
個人向け国債で債券投資に慣れてから、社債や外国債券に挑戦するとよいでしょう。
少額から多様な債券に分散投資したい方は、債券ファンド(投資信託)を活用しましょう。
債券ファンドは複数の債券に投資するため、特定の発行体が倒産してもリスクが分散されます。
100円から積立投資ができるファンドもあり、毎月一定額を自動的に投資することで時間分散の効果も得られます。
国内債券ファンド・外国債券ファンド・バランス型ファンドなど、投資対象が明確なファンドを選べば、自分の投資方針に合った運用が可能です。
より高い利回りを求める方は、外国債券への投資を検討しましょう。
米国債や豪州債は日本の国債より利回りが高く、為替差益も狙えます。
為替リスクや発行国の政治・経済リスクがあるため、慎重な判断が必要です。外国債券に投資する際は、投資資金の一部に留め、国内債券や株式とバランスを取ることが重要です。
複数の通貨建ての債券に分散投資することで、特定の通貨の為替変動リスクを軽減できます。
NISAを活用すれば、債券投資で得た利益が非課税になります。
2024年からの新NISA制度では、成長投資枠で個別債券や債券ファンドに投資できます。
つみたて投資枠では債券ファンドへの積立投資が可能です。
NISA口座で債券投資をする場合、利息や売却益が非課税になるため、税引き後の実質利回りが高まります。
ただし、個別債券はNISA口座で購入できない証券会社もあるため、事前に確認しましょう。
債券ファンドへの積立投資なら、多くの証券会社でNISAを活用できます。
個人向け国債は1万円から購入できます。社債や外国債券は通常10万円単位での購入となりますが、証券会社によっては単元未満での購入が可能な場合もあります。債券ファンド(投資信託)なら100円から投資できるため、少額から債券投資を始めたい方に適しています。
新発債は新たに発行される債券で、発行時に証券会社を通じて購入します。既発債は既に発行され、市場で流通している債券です。新発債は発行条件が魅力的なことが多く、既発債は市場価格で購入するため、金利動向によって有利な条件で購入できることがあります。
債券の利回りは、投資金額に対する年間の収益率を示します。最終利回りは、購入価格・利率・償還日までの期間・償還価格を考慮して計算されます。証券会社の取引画面では利回りが表示されているため、自分で計算する必要はありませんが、利回りの意味を理解しておくことが重要です。
債券は満期前に市場で売却できます。ただし、売却時の価格は市場の需給や金利動向によって変動するため、購入価格を下回る可能性があります。個人向け国債は1年経過後に中途換金でき、直近2回分の利息相当額が差し引かれますが、元本割れはしません。
債券の利息や売却益には20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。特定口座(源泉徴収あり)を選択すれば、証券会社が自動的に税金を計算・納付してくれるため、確定申告は不要です。NISA口座で投資すれば、利息や売却益が非課税になります。
債券投資は定期的な利息収入と満期時の元本返済が魅力で、株式より安定した運用ができる投資商品です。
証券会社を選ぶ際は、債券の取扱い種類・手数料・新発債の実績・サポート体制を確認し、自分の投資スタイルに合った会社を選びましょう。
SBI証券・楽天証券・マネックス証券は債券の取扱いが豊富で、初心者から上級者まで幅広く対応しています。
野村證券やSMBC日興証券は対面サポートが充実しており、専門家に相談しながら投資を進めたい方におすすめです。
初心者の方は個人向け国債から始め、債券投資に慣れてから社債や外国債券に挑戦するとよいでしょう。
債券ファンドを活用すれば、少額から分散投資ができます。
金利変動リスク・信用リスク・為替リスクを理解し、自分のリスク許容度に合った債券を選ぶことが大切です。
なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。詳しくは各証券会社にご確認いただくか、必要に応じて専門家にご相談ください。
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