積立NISAはネット証券だとデメリットがある?後悔しないための注意点と対策を徹底解説

SMBC日興証券で口座開設を検討しているけれど、「本当に信頼できる証券会社なのか」「過去の不祥事は大丈夫なのか」と不安に感じていませんか。
SMBC日興証券は、三井住友フィナンシャルグループ傘下の大手証券会社で、特にIPO投資に強みを持つことで知られています。
しかし、2022年に相場操縦事件が発覚し、「やばい」「潰れるのでは」といった不安の声も聞かれます。
この記事では、SMBC日興証券の基本情報から、メリット・デメリット、過去の不祥事と現在の改善状況、IPO投資の強み、手数料体系まで、中立的な視点で徹底解説します。
記事を読めば、SMBC日興証券が自分に合った証券会社かどうか、適切に判断できるようになります。
目次
SMBC日興証券とは
SMBC日興証券は、三井住友フィナンシャルグループ傘下の大手証券会社です。1918年創業の歴史を持ち、日本国内で約400万口座を有する業界大手の一角を占めています。
金融庁に登録された第一種金融商品取引業者であり、日本投資者保護基金にも加入しているため、万が一の際も顧客資産は一定程度保護されます。対面取引とオンライン取引の両方に対応しており、投資初心者から上級者まで幅広い層に利用されています。
SMBC日興証券株式会社は、三井住友フィナンシャルグループの中核企業として位置づけられています。三井住友銀行との連携が強く、バンク&トレードという仕組みで銀行口座と証券口座の資金移動がスムーズに行えます。
金融庁への登録番号は「関東財務局長(金商)第2251号」で、日本証券業協会、日本投資者保護基金に加入しています。これにより、万が一証券会社が破綻した場合でも、顧客の資産は最大1,000万円まで補償される仕組みが整っています。
大手金融グループの一員として、財務基盤は安定しており、長期的な取引相手として信頼性は高いと言えます。
ただし、2022年の相場操縦事件以降、コンプライアンス体制の強化が重要な課題となっています。
SMBC日興証券には、「総合コース」と「ダイレクトコース」の2つの取引コースがあります。総合コースは担当者がつき、対面や電話で相談しながら投資できるコースです。投資初心者や、専門家のアドバイスを受けながら運用したい人に向いています。
一方、ダイレクトコースはオンライン取引専用で、自分で投資判断を行うコースです。手数料は総合コースより安く設定されており、ネット証券と同様の使い方ができます。
総合コースの株式取引手数料は1,925円〜192,500円と高めですが、担当者のサポートが受けられる点が魅力です。ダイレクトコースは137円〜27,500円と、総合コースよりは安いものの、他のネット証券と比較すると高めの水準です。
コースは口座開設時に選択しますが、後から変更することも可能です。自分の投資スタイルに合わせて選びましょう。
SMBC日興証券の口座数は約400万口座で、野村證券(約550万口座)に次ぐ規模を持つ大手証券会社です。ネット証券最大手のSBI証券(約1,500万口座)や楽天証券(約1,200万口座)と比べると口座数は少ないものの、対面取引も含めた総合証券としては業界トップクラスの地位にあります。
特にIPO(新規公開株)の取扱実績では、2024年に52銘柄を取り扱い、そのうち22社で主幹事を務めるなど、業界屈指の実績を誇ります。主幹事実績は野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券と並ぶトップレベルです。
投資信託の取扱本数は約1,000本、米国株は約2,200銘柄と、商品ラインナップも充実しています。大手ならではの情報提供力と、幅広い商品選択肢が特徴です。
SMBC日興証券の5つのメリット
SMBC日興証券には、他の証券会社にはない独自の強みがあります。ここでは、特に注目すべき5つのメリットを詳しく解説します。
SMBC日興証券のIPO実績
2024年のIPO取扱実績が業界トップクラス
主幹事数22社は野村證券を上回る水準
主幹事証券は当選確率が大幅に高い
SMBC日興証券の最大の強みは、IPO投資における圧倒的な実績です。2024年には52銘柄のIPOを取り扱い、そのうち22社で主幹事を務めました。主幹事とは、IPOの引受業務を主導する証券会社のことで、主幹事証券は他社より多くの株式を配分されるため、当選確率が高くなります。
IPO投資は、上場前の株式を公募価格で購入し、上場後の値上がり益を狙う投資手法です。統計的に見ると、IPO銘柄の多くは上場初日に公募価格を上回る傾向があり、リスクを抑えながら利益を狙いやすいとされています。
SMBC日興証券では、取引実績に応じて優遇されるステージ制度があり、ステージが上がるほどIPOの当選確率が高まる仕組みになっています。IPO投資を本格的に行いたい人にとって、SMBC日興証券は有力な選択肢です。
SMBC日興証券では、「キンカブ(金額・株数指定取引)」と「日興フロッギー」という2つのサービスで、100円から株式投資ができます。通常の株式投資では、1単元(100株)単位での購入が必要で、数万円から数十万円の資金が必要です。
キンカブは、金額または株数を指定して株式を購入できるサービスで、100円から投資可能です。例えば、1株5,000円の株式でも、100円分だけ購入できるため、少額から分散投資ができます。
日興フロッギーは、記事を読みながら投資できる情報メディア一体型のサービスです。記事の中で紹介されている銘柄を、そのまま100円から購入できます。投資の勉強をしながら、実際に少額で投資体験ができる点が魅力です。
投資初心者や、まずは少額から始めたい人にとって、これらのサービスは大きなメリットです。
総合コースを選択すると、専任の担当者がつき、投資に関する相談ができます。ネット証券では基本的に自分で判断する必要がありますが、SMBC日興証券の総合コースでは、対面や電話で専門家のアドバイスを受けながら投資できます。
特に投資初心者や、まとまった資産を運用したい人、税金対策や相続対策を含めた総合的な資産管理を考えている人にとって、担当者のサポートは心強いものです。市場の動向や銘柄の選び方、ポートフォリオの組み方など、具体的なアドバイスを受けられます。
ただし、総合コースは手数料が高く設定されているため、サポートの価値と手数料のバランスを考える必要があります。また、担当者によってサービスの質に差がある点も留意しましょう。
SMBC日興証券では、投資信託の保有や株式取引でdポイントが貯まります。また、貯まったdポイントを使って投資信託を購入することもできます。
具体的には、投資信託の月間平均保有残高に応じて、年率最大0.2%のdポイントが付与されます。例えば、100万円分の投資信託を保有していれば、年間最大2,000ポイントが貯まる計算です。
また、日興フロッギーでの株式購入100円につき1ポイント、キンカブでの取引でもdポイントが貯まります。普段からdポイントを利用している人にとって、投資しながらポイントが貯まるのは大きなメリットです。
貯まったdポイントは、日興フロッギーでの株式購入に1ポイント=1円として利用できるため、ポイント投資という形で投資体験を始めることもできます。
SMBC日興証券のダイレクトコースでは、信用取引の手数料が無料です。信用取引とは、証券会社から資金や株式を借りて取引する方法で、自己資金の約3倍まで取引できるレバレッジ効果があります。
多くのネット証券では信用取引にも手数料がかかりますが、SMBC日興証券では売買手数料が無料のため、頻繁に取引する人にとってコストを抑えられます。
ただし、信用取引には金利(貸株料・融資金利)が別途かかる点には注意が必要です。信用取引は、レバレッジをかけることで大きな利益を狙える反面、損失も拡大するリスクがあります。投資経験が豊富で、リスク管理ができる人向けの取引手法です。
SMBC日興証券の4つのデメリット
SMBC日興証券にはメリットがある一方で、いくつかのデメリットや注意点もあります。口座開設前に確認しておきましょう。
SMBC日興証券の株式取引手数料は、主要ネット証券と比較すると高めです。ダイレクトコースの現物取引手数料は、約定代金10万円以下で137円、50万円以下で440円、100万円以下で880円となっています。
これに対して、SBI証券や楽天証券では現物取引の手数料が原則無料、松井証券では1日の約定代金50万円まで無料です。頻繁に株式取引を行う人にとって、手数料の差は長期的に大きなコスト差になります。
総合コースの手数料はさらに高く、約定代金10万円以下で1,925円、50万円以下で3,410円、100万円以下で6,600円です。担当者のサポートが受けられる対価として高めに設定されていますが、自分で判断できる人にとっては割高に感じるでしょう。
株式の頻繁な売買を考えている人は、手数料の安いネット証券を検討した方が良いかもしれません。
SMBC日興証券でIPOに申し込む際には、前受金(購入代金の事前入金)が必要です。前受金制度とは、IPO抽選に参加する前に、購入代金を口座に入金しておく必要がある仕組みです。
例えば、公募価格1,000円のIPOに100株申し込む場合、抽選前に10万円を口座に入金しておく必要があります。複数のIPOに同時に申し込む場合、それぞれに前受金が必要になるため、まとまった資金が必要です。
一方、野村證券やマネックス証券など、一部の証券会社では前受金不要でIPO抽選に参加できます。資金効率を重視する人にとって、前受金制度はデメリットと言えます。
ただし、前受金制度があることで、冷やかしの申込が減り、本気で購入を考えている人の当選確率が相対的に高まる可能性もあります。
SMBC日興証券では、IPO株式の配分方法が「抽選配分10%、ステージ別配分10%、営業部門裁量配分80%」となっています。つまり、完全に平等な抽選で配分されるのは全体の10%のみで、残りの90%はステージ制度や営業担当者の裁量で配分されます。
ステージ別配分では、取引実績に応じてステージが上がり、上位ステージほど当選確率が高まります。しかし、ステージを上げるには一定以上の取引が必要で、投資初心者や取引頻度が低い人には不利です。
営業部門裁量配分は、総合コースの顧客を中心に配分されるため、ダイレクトコースの利用者には配分されにくい傾向があります。
他のネット証券では、抽選配分の割合が高い場合もあるため、完全平等な抽選を重視する人は、他社との併用を検討すると良いでしょう。
SMBC日興証券では、通常の単元未満株(1株単位での取引)の取扱がありません。キンカブや日興フロッギーで金額指定の取引はできますが、「〇〇株式を1株だけ買いたい」という通常の単元未満株取引には対応していません。
SBI証券の「S株」、楽天証券の「かぶミニ」、マネックス証券の「ワン株」など、多くのネット証券では1株単位での取引が可能です。配当金や株主優待を目的に、少額で複数銘柄を保有したい人にとって、単元未満株の取扱がない点はデメリットです。
キンカブは金額指定で少額投資ができますが、株数を指定して購入したい人には使いにくい面があります。
「SMBC日興証券はやばい・潰れる」は本当?
SMBC日興証券について検索すると、「やばい」「潰れる」といったネガティブなキーワードが出てきます。これは2022年に発覚した相場操縦事件に関連しています。ここでは、事件の概要と現在の状況を正確に解説します。
2022年3月、SMBC日興証券は証券取引等監視委員会から相場操縦の疑いで告発されました。具体的には、2019年から2020年にかけて、顧客の大口売り注文に対応するため、自己売買部門が株価を意図的に吊り上げる相場操縦行為を行ったとされています。
この事件により、金融庁はSMBC日興証券に対して業務改善命令を発出しました。また、複数の役員が辞任し、組織的なコンプライアンス体制の見直しが求められました。
相場操縦は金融商品取引法で禁止されている重大な違反行為であり、市場の公正性を損なう行為です。この事件は、SMBC日興証券の信頼性に大きな影響を与えました。
事件発覚後、SMBC日興証券は業務改善計画を策定し、コンプライアンス体制の抜本的な強化に取り組んでいます。具体的には、経営陣の刷新、コンプライアンス部門の独立性強化、社内監視体制の整備、従業員教育の徹底などが行われています。
2023年以降、金融庁への定期的な報告を通じて、改善状況が確認されています。三井住友フィナンシャルグループ全体としても、グループガバナンスの強化に取り組んでおり、再発防止に向けた体制が整備されつつあります。
ただし、組織文化の改革には時間がかかるため、今後も継続的な監視と改善が必要です。顧客としては、改善状況を注視しながら、慎重に判断することが大切です。
相場操縦事件は企業の法令遵守に関する問題であり、顧客資産の安全性とは直接関係ありません。証券会社は法律により、顧客の資産を自社の資産と分別して管理することが義務付けられています(分別管理)。
SMBC日興証券は日本投資者保護基金に加入しており、万が一証券会社が破綻した場合でも、顧客の資産は最大1,000万円まで補償されます。また、三井住友フィナンシャルグループという大手金融グループの一員であり、財務基盤は安定しています。
「潰れる」という噂については、現時点で経営が危機的状況にあるという事実はありません。
ただし、コンプライアンス問題が今後も発生すれば、信用失墜により顧客離れが進む可能性はあります。顧客資産の安全性は法的に保護されていますが、証券会社の信頼性は投資判断の重要な要素です。今後の改善状況を見守る必要があります。
IPO投資の強みを徹底解説
SMBC日興証券の最大の魅力は、IPO投資における圧倒的な実績です。ここでは、IPO投資の具体的な強みと、当選確率を上げる戦略を解説します。
2024年、SMBC日興証券は52銘柄のIPOを取り扱いました。これは、SBI証券(78銘柄)、楽天証券(56銘柄)に次ぐ業界トップクラスの実績です。さらに注目すべきは、主幹事実績が22社と、野村證券(16社)を上回り、業界トップレベルである点です。
主幹事証券は、IPO株式の配分量が他の証券会社より多いため、当選確率が高くなります。例えば、主幹事証券には全体の70〜80%の株式が配分されることもあり、他の引受証券会社と比べて圧倒的に有利です。
IPO投資で利益を狙うには、主幹事実績が豊富な証券会社で口座を開設することが重要です。SMBC日興証券は、その点で非常に有力な選択肢と言えます。
SMBC日興証券では、取引実績に応じて「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の4つのステージが設定されています。ステージが上がるほど、IPO抽選での当選確率が優遇されます。
ステージは、過去3ヶ月間の預かり資産残高や取引金額に基づいて判定されます。例えば、ゴールドステージになるには、預かり資産残高が一定額以上、または取引金額が一定額以上必要です(具体的な基準は公式サイトで確認してください)。
ステージ別配分は全体の10%ですが、上位ステージになることで、通常の抽選配分(10%)と合わせて、当選確率を高めることができます。
ただし、ステージを上げるには一定の資産や取引が必要なため、投資初心者には難しい面もあります。
IPO投資で当選確率を上げるには、戦略的なアプローチが必要です。ここでは、3つの具体的な戦略を紹介します。
1つ目は、複数の証券会社で口座を開設することです。IPOは証券会社ごとに配分されるため、複数の証券会社から申し込むことで、当選確率が高まります。SMBC日興証券に加えて、SBI証券、楽天証券、マネックス証券など、IPO取扱実績が豊富な証券会社で口座を開設しましょう。
2つ目は、主幹事証券を優先的に狙うことです。主幹事証券は配分量が多いため、当選確率が高くなります。IPO情報をチェックする際は、主幹事がどの証券会社かを確認し、主幹事証券から優先的に申し込みましょう。
3つ目は、ステージを上げることです。SMBC日興証券では、取引実績を積むことでステージが上がり、IPO抽選で優遇されます。投資信託の積立や株式取引を継続的に行い、ステージアップを目指しましょう。
ただし、ステージアップのためだけに無理な取引をするのは本末転倒なので、自分の投資計画の範囲内で取り組むことが大切です。
キンカブ・日興フロッギーの使い方
SMBC日興証券の「キンカブ」と「日興フロッギー」は、100円から株式投資ができる画期的なサービスです。ここでは、それぞれの仕組みと使い方を解説します。
キンカブ(金額・株数指定取引)は、金額または株数を指定して株式を購入できるサービスです。通常の株式取引では100株単位での購入が必要ですが、キンカブでは100円から購入できます。
例えば、1株5,000円の株式を100円分だけ購入することができます。この場合、0.02株を保有することになります。株式の所有権は持ちますが、端数株のため、株主優待は受けられない場合があります。ただし、配当金は保有株数に応じて受け取れます。
キンカブのメリットは、少額から分散投資ができる点です。1万円の資金があれば、10銘柄に1,000円ずつ投資することも可能です。投資初心者が、リスクを抑えながら複数の銘柄に投資するのに適しています。
取引時間は、前場(9:00〜11:30)、後場(12:30〜15:00)、夜間(17:00〜翌2:00)の3つの時間帯に分かれています。注文は24時間受け付けていますが、約定は各時間帯の基準価格で行われます。
日興フロッギーは、投資情報メディアと取引機能が一体化したサービスです。記事を読みながら、気になった銘柄をその場で100円から購入できます。
日興フロッギーの記事は、企業分析、業界動向、投資の基礎知識など、幅広いテーマを扱っています。記事の中で紹介されている銘柄には、「この記事から買う」というボタンが表示され、すぐに購入画面に移動できます。
投資の勉強をしながら、実際に少額で投資体験ができる点が、日興フロッギーの最大の魅力です。また、記事を読むことでdポイントが貯まるキャンペーンも定期的に実施されています。
購入した株式は、通常の株式と同様に、SMBC日興証券の口座で管理されます。売却も日興フロッギーの画面から簡単に行えます。
100円投資を始めるには、まずSMBC日興証券の口座開設が必要です。口座開設は、オンラインで申し込みでき、最短即日で取引を始められます。本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証)を用意し、公式サイトから申し込みましょう。
口座開設後、ログインして入金します。インターネットバンキングを利用すれば、即時入金が可能です。三井住友銀行の口座を持っている人は、バンク&トレードを利用すると、資金移動がスムーズです。
入金が完了したら、日興フロッギーまたはキンカブの画面から、購入したい銘柄を選びます。日興フロッギーでは、記事を読んで気になった銘柄を選び、キンカブでは銘柄コードや企業名で検索します。
購入金額を入力し、注文を確定すれば、100円投資の完了です。最初は少額から始めて、投資に慣れてきたら徐々に金額を増やしていくと良いでしょう。
手数料のしくみ
証券会社選びで重要なポイントの1つが手数料です。ここでは、SMBC日興証券の手数料体系と、他社との比較を詳しく解説します。
ダイレクトコースの現物取引手数料は、約定代金に応じて以下のように設定されています。
信用取引の手数料は無料ですが、金利(買方金利・貸株料)が別途かかります。買方金利は年率2.5%程度、貸株料は年率1.15%程度です(金利は変動するため、最新情報は公式サイトで確認してください)。
投資信託の購入時手数料は、銘柄によって異なりますが、ノーロード(手数料無料)の銘柄も多数あります。投資信託の保有中にかかる信託報酬は、各ファンドの目論見書で確認できます。
総合コースの手数料は、ダイレクトコースより高く設定されています。現物取引手数料は、約定代金に応じて以下のとおりです。
信用取引の手数料も、約定代金に応じて設定されています。総合コースは、担当者のサポートが受けられる対価として高めの手数料設定になっています。
総合コースを選ぶ際は、手数料とサポートの価値を比較し、自分にとってメリットがあるかを慎重に判断しましょう。
SMBC日興証券と主要ネット証券5社の手数料を比較してみましょう。
| 証券会社 | 10万円 | 50万円 | 100万円 | 信用取引 |
| SMBC日興証券 | 137円 | 440円 | 880円 | 無料 |
| SBI証券 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 楽天証券 | 無料 | 無料 | 無料 | 0円〜1,385円 |
| マネックス証券 | 55円 | 275円 | 535円 | 99円〜385円 |
| 松井証券 | 無料 | 無料 | 1,100円 | 無料 |
| 三菱UFJeスマート証券 | 55円 | 275円 | 無料 | 無料〜385円 |
この比較から分かるように、SMBC日興証券の手数料は、主要ネット証券と比べて高めです。SBI証券や楽天証券では現物取引が原則無料、松井証券では50万円まで無料となっています。
ただし、SMBC日興証券はIPO投資の強みや、キンカブ・日興フロッギーでの少額投資、dポイント還元など、手数料以外の魅力があります。手数料だけでなく、総合的なサービス内容で判断することが大切です。
NISA対応状況
SMBC日興証券は、2024年から始まった新NISA制度に対応しています。ここでは、NISA口座の活用法を解説します。
SMBC日興証券のつみたて投資枠対象商品は、約160本です。金融庁が定める基準を満たした、長期・積立・分散投資に適した投資信託が対象となっています。
つみたて投資枠では、年間120万円まで非課税で投資できます。毎月の積立金額は、最低1,000円から設定でき、無理のない範囲で長期投資を続けられます。
人気の高いインデックスファンド(eMAXIS Slimシリーズなど)や、バランス型ファンドも取り扱っています。投資初心者は、信託報酬が低く、分散投資ができるインデックスファンドから始めるのがおすすめです。
成長投資枠では、年間240万円まで、株式や投資信託を非課税で購入できます。つみたて投資枠と合わせて、年間最大360万円まで非課税投資が可能です。
成長投資枠では、個別株式、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)、アクティブ型投資信託など、幅広い商品が対象となります。
ただし、一部の高レバレッジ商品や毎月分配型投資信託は対象外です。
SMBC日興証券では、成長投資枠でIPO株式を購入することもできます。IPO投資で利益が出た場合、通常は約20%の税金がかかりますが、NISA口座で購入すれば非課税です。IPO投資とNISA制度を組み合わせることで、税制面でのメリットを最大化できます。
SMBC日興証券では、キンカブでもNISA口座を利用できます。100円から株式を購入でき、NISA枠を活用しながら少額分散投資ができる点が魅力です。
キンカブでNISA投資をする際の注意点は、買付金額が年間の非課税投資枠(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)を超えないようにすることです。キンカブで複数銘柄に投資する場合、合計金額を管理しながら投資しましょう。
また、キンカブで購入した株式は、端数株となる場合があります。端数株でも配当金は受け取れますが、株主優待は受けられない場合があります。株主優待目当ての投資をする場合は、単元株(100株)での購入を検討しましょう。
三井住友銀行との連携メリット
SMBC日興証券は、三井住友銀行との連携が強く、「バンク&トレード」という便利なサービスがあります。ここでは、その仕組みと活用法を解説します。
バンク&トレードは、三井住友銀行の口座とSMBC日興証券の口座を連携させるサービスです。インターネットバンキングから、リアルタイムで資金を移動できます。
通常、銀行口座から証券口座に入金する際は、振込手続きが必要で、時間がかかることもあります。しかし、バンク&トレードを利用すれば、24時間いつでも即座に資金を移動できます。
また、証券口座から銀行口座への出金も、同様にスムーズに行えます。急に現金が必要になった場合でも、すぐに銀行口座に資金を戻せるため、資金管理の柔軟性が高まります。
バンク&トレードを利用するには、三井住友銀行のインターネットバンキング(SMBCダイレクト)とSMBC日興証券の口座の両方が必要です。両方の口座を開設したら、SMBC日興証券の会員ページからバンク&トレードの利用申込を行います。
申込が完了すると、三井住友銀行の口座とSMBC日興証券の口座が連携され、即時入金・出金が可能になります。入出金の手数料は無料で、何度でも利用できます。
バンク&トレードのメリットは、資金管理の効率化です。投資資金を銀行口座に置いておき、必要なときだけ証券口座に移動させることで、資金を有効活用できます。また、証券口座の余剰資金を銀行口座に戻して、普通預金金利を得ることもできます。
三井住友銀行をメインバンクとして利用している人にとって、バンク&トレードは大きなメリットです。
SMBC日興証券が向いている人・向いていない人
ここまでの内容を踏まえて、SMBC日興証券が向いている人と向いていない人の特徴を整理します。自分に合っているかどうか、判断の参考にしてください。
SMBC日興証券がおすすめな人
IPO投資を本格的に行いたい人
100円から少額投資を始めたい人
dポイントを貯めている人
三井住友銀行を利用している人
担当者に相談しながら投資したい人
信用取引を頻繁に行う人
大手証券会社の安心感を重視する人
SMBC日興証券の口座開設は、最短即日で完了します。オンラインで申し込み、本人確認書類をアップロードすれば、スマホで本人確認が完了し、すぐに取引を始められます。郵送での手続きの場合は、1週間程度かかることがあります。
はい、未成年でも口座開設できます。ただし、親権者の同意が必要です。未成年口座の開設には、親権者もSMBC日興証券の口座を持っている必要があります。未成年口座では、NISA口座の開設も可能です。
はい、コースの変更は可能です。会員ページから変更手続きができます。ただし、変更には一定の条件があり、すぐに変更できない場合もあります。詳しくは公式サイトまたはカスタマーサービスで確認してください。
投資信託の保有残高に応じて、年率最大0.2%のdポイントが貯まります。例えば、100万円分の投資信託を保有していれば、年間最大2,000ポイントです。また、日興フロッギーでの株式購入100円につき1ポイント貯まります。
はい、他の証券会社からSMBC日興証券に株式を移管できます。移管手続きは、SMBC日興証券の会員ページから申し込めます。移管元の証券会社によっては、移管手数料がかかる場合があります。
信用取引を始めるには、一定の投資経験と資産が必要です。具体的な審査基準は公表されていませんが、一般的には、投資経験1年以上、金融資産100万円以上が目安とされています。審査には数日かかる場合があります。
はい、米国株の取引が可能です。SMBC日興証券では約2,200銘柄の米国株を取り扱っています。取引時間は日本時間の夜間(米国市場の取引時間)です。為替手数料や取引手数料がかかるため、事前に確認しましょう。
SMBC日興証券は、IPO投資に強みを持ち、キンカブ・日興フロッギーで100円から投資できる大手証券会社です。三井住友フィナンシャルグループの一員として財務基盤は安定しており、dポイント還元や三井住友銀行との連携など、独自のメリットがあります。
一方で、株式取引の手数料は主要ネット証券と比べて高めで、IPO申込には前受金が必要、抽選配分が10%のみといったデメリットもあります。また、2022年の相場操縦事件により、コンプライアンス体制への不安を感じる人もいるでしょう。
SMBC日興証券が向いているのは、IPO投資を本格的に行いたい人、少額から投資を始めたい人、dポイントを活用したい人、三井住友銀行を利用している人です。手数料の安さを重視する人や、完全平等抽選でIPOに参加したい人には、他のネット証券が適しているかもしれません。
証券会社選びでは、手数料だけでなく、自分の投資スタイルや目的に合ったサービスがあるかを総合的に判断することが大切です。複数の証券会社で口座を開設し、用途に応じて使い分けるのも有効な戦略です。なお、投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
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