会社設立の具体的な流れ|設立のための手続き・方法やメリット・デメリットについて解説

会社設立には多くの手続きが必要です。そのため、会社設立を検討している方の中には、「会社設立の流れを知りたい、どのような手続きが必要かを知りたい」と思っている方もいるでしょう。

そこで本記事では、会社設立の流れを丁寧に解説します。

会社設立のために必要な手続きや必要書類、また会社設立のメリットやデメリットもまとめてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

会社設立とは

会社設立とは、会社を成立させるための手続きのことを指します。特に、「商業登記」を意味する場合が多いです。

商業登記は、会社の商号や所在地、資本金といった、会社が登記すべきと会社法で定められている情報を登記簿謄本に記載し、一般へ公示する制度のことです。この制度によって、会社の信頼性や会社同士の取引の安全性が担保されています。

これから起業する人にとって会社設立は分からないことが多いのではないでしょうか。

また、起業したばかりの人にとっては事業の立ち上げと同時に様々な手続きを進めなくてはならず大変な思いをしている方も多いことでしょう。

そこで、ミチシルベでは

「会社設立について相談したい・・・」
「会社設立の手続きどうしたらいいかよくわからない・・・」
「税理士や司法書士を紹介してほしい・・・」

といった起業したばかりもしくはこれから起業する方々のお悩みにお応えするべく、会社設立についての無料相談を実施しています。

下記バナーから無料相談をお申し込みできますので、ご自身の会社設立に関するお悩み解消にご活用ください。

株式会社と合同会社の違い

株式会社と合同会社設立方法の違いは、定款の認証が必要かどうかにあります。

株式会社を設立する場合、定款を作成することに加え、公証人役場で定款の認証を行う必要があります。定款とは、会社の概要をまとめた文書のことです。会社の事業目的や商号、また会社の所在地や資本金の金額などを文書にまとめます。

株式会社を設立するためには、定款を作成した後、公証役場で定款が法律に基づいて作成されたことの証明を受ける必要があります。このことを「定款の認証」といいます。一方、合同会社を設立する場合、定款の認証は不要です。

会社設立のための方法

会社設立のための方法としては、主に以下の4つがあります。

・法務局
・ワンストップサービス
・クラウドサービス
・専門会社

それぞれの方法のメリットとデメリットを理解して自分に合った方法で会社を設立しましょう。

法務局

会社設立のための方法の1つに「法務局での手続き」があります。

会社設立のための登記書類は最終的に法務局に提出しますが、その法務局においても登記書類が準備できるように案内されているので、法務局の案内に沿って必要書類を準備し提出することで会社設立が可能です

法務局で会社を設立するメリットは、国が運営しているため安心感があることです。しかし、会社設立のための説明がかなり専門的なため、読み解くのが難しく会社設立までに時間がかかってしまう可能性があることがデメリットといえるでしょう。

また、申請用総合ソフトのインストールがWindowsにしか対応していないといった点や、月曜日から金曜日までの午前8時30分から21時までしかサービスが利用できないといった点にも注意する必要があります。

法人設立ワンストップサービス

法人設立ワンストップサービスとは、マイナポータルで法人設立に必要な手続きをまとめてオンライン申請できるサービスのことです。現在、定款認証や設立登記といった行政手続きを全てマイナポータル上で行うことが可能です。

法人設立ワンストップサービスで会社設立を行うメリットは、手続きが簡潔な点です。オンラインでの申請であるため、いつでもどこからでも申請できます。また、すべての申請手続きを一度で完了させることが可能です。

しかし、行政のサービスであるため内容が専門的で、初心者には難しい点がデメリットといえます。申請の際にマイナンバーカードが必要な点にも注意が必要です。

クラウドサービス

「クラウドサービス」を利用して会社を設立する方法もあります。

クラウドサービスでの会社設立は、コスト面が安価なことがメリットです。また、民間企業が提供しているサービスのため行政のサービスと比較すると使いやすく、会社設立のために必要な書類も自動的に作成できる点も魅力的です。

一方、クラウドサービスによる会社設立のデメリットは、株式会社や合同会社設立のケースにしか対応していないサービスが多いことや、類似のサービスが複数出回っているため、どのサービスを利用したらよいか迷ってしまうことが挙げられます。

専門会社

専門家に依頼して会社設立を代行してもらうのも会社設立方法の1つです。

行政書士や税理士などの専門家に会社設立の代行を依頼することが可能です。

行政書士や税理士などの専門家は、会社を設立した後も決算等の場面で仕事を依頼する可能性が高いため、会社設立の段階から共に仕事をすることで信頼関係を築いておくと、設立後の仕事もスムーズに依頼できるでしょう。

しかし、専門家への依頼には設立手数料などがかかるため、コスト面で負担がかかることがデメリットといえます。また、多くのクライアントを抱えているような専門家の場合、自社へのコミットメントが薄く対応が遅くなるといったことが発生する可能性があります。

会社設立の流れ

会社を設立するには事前に流れを理解しておくことが重要です。事前に流れを理解しておくことでスムーズに会社設立を実現できるでしょう。

会社設立の流れは以下の通りです。

1.基礎情報の決定
2.会社用実印の作成
3.定款の作成
4.公証役場での認証
5.資本金の払込み
6.登記申請書類の作成
7.法務局での登記申請

1. 基礎情報の決定

会社を設立するためにまず行うことは、会社の基礎情報を決定することです。会社の基礎情報とは、会社設立に必要な定款に記載が必要な重要事項のことです。

たとえば、以下の重要事項を決定する必要があります。

・会社名
・所在地
・会社形態
・事業目的
・資本金
・会社設立日
・会計年度
・株主の構成
・役員の構成

会社名

会社名は、会社の名称のことを指します。商号とも呼ばれていて、会社を識別するために重要な事項です。

会社の手掛ける事業の内容をイメージしやすい社名や、会社の雰囲気や理念をイメージさせる名前など、会社名の決め方にはさまざまな方法があります。個人事業主から法人化する場合は、屋号を引継ぐことも可能です。

会社名を決定する際は、前後に法人格が分かる名称を入れるなど、一定のルールを守らなければなりません。また、学校や金融機関など特定の団体を想起させるような名前にしたり、有名な会社の名前を模倣したりすると、不正競争防止法違反になり損害賠償を請求される恐れがあるため、会社名を検討する際には類似する社名がないかを確認しておくなど、トラブルに発展しないように注意しましょう。

伝わり方が変わる会社名について、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
前株・後株の違いは何だろう?伝わり方が変わる会社名 | 会社設立のミチシルベ

所在地

所在地は、事業所の住所を指します法律上の住所なので、実際に事業活動を行っている場所の住所と異なっていても問題ありません

自宅をオフィスとして使用する場合や、レンタルオフィスやバーチャルオフィスの住所を使用することも可能です。しかし、同一の住所に同一の会社名がある場合は、登記できないため、レンタルオフィスやバーチャルオフィスを所在地にする場合は、類似社名への注意が必要です。

また、所在地を変更する際には、登記変更の手続きとそれに伴う費用が発生するため、長期間業務を継続して行う場所を所在地とすることが望ましいといえます。

会社形態

会社形態は、株式会社、合同会社、合名会社、合資会社の4種類です。

上記の中で、株式会社が国内で最も設立数が多い形態です。株式会社には他の形態にはないメリットがある一方、他の会社形態と比べるとランニングコストがかかります。

合同会社を設立する場合、株式会社よりもコストを抑えて設立することが可能です。会社設立の費用を抑えたい場合は、合同会社を選択するといいでしょう。

事業目的

事業目的とは、会社が行う事業の範囲を明示するものです。

事業目的は取引先や金融機関が会社を調査するときの判断材料となるため、できるだけ明確に決定しましょう。

事業目的の数に制限はありません。会社設立時に将来的に手がける可能性のある事業を記載しても問題はありませんが、あまりにも多く記載して一貫性が見えないような状態にしてしまうと、どんな事業を行う会社なのかわかりにくくなり、信用を損なう可能性があるため注意が必要です。

また、事業目的を変更する際には定款及び登記の変更手続きが必要で、変更手続きの申請に3万円の費用がかかることも覚えておきましょう。

事業目的の書き方について、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
定款に記載する事業目的の書き方|事業目的の書き方・定める際のポイントについて解説 | 会社設立のミチシルベ

資本金

資本金とは、会社設立のために出資者から払い込まれたお金のことで、事業を行うための運営資金になります。

会社法では資本金の下限について制限がないため、資本金1円からでも会社設立が可能です。しかし、金融機関の融資制度を利用する場合、売上だけでなく資本金もチェックされます。会社設立から1期目が終了するまでの期間は決算書がないため、資本金が会社の信用度に直結します。資本金の額が少なすぎると、会社の資本体力がないとみなされ融資が受けづらくなり、事業を安定して展開できなくなるおそれがあるため、会社設立時点で初期費用と3ヶ月間分の運転資金は用意しておくことを推奨します。

資本金について、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
資本金とは何?資本準備金との違いも解説 | 会社設立のミチシルベ

会社設立日

会社設立日は、法務局に会社設立のための登記申請をした日のことを指します。

登記申請を郵送した場合は、書類が法務局に到着して申請が受理された日が会社設立日になります。

会社設立日は自由に決めることが可能です。特定の日を会社設立日にしたい場合は、その日付から逆算して申請を行いましょう。ただ、年末年始や土日祝日といった法務局が営業していない日を会社設立日にすることは不可能です。

会計年度

会計年度とは、決算書を作成するために区切る年度のことです。会社は一定期間の収支を整理して決算書を作成することが法律によって義務付けられています。

会計年度は通常は1年間です。会計年度を定める際、決算月を決める必要もあります。会計年度が1年間を超えなければ、決算月は自由に決定できます。

株主の構成

株主の構成とは、株式会社で誰が株主でそれぞれどれだけの株式を持っているかということです。

誰がどれだけの株式を保有しているかは、会社を運営していく上で重要です。株式会社を設立する場合、設立に伴って株主名簿を添付する必要があります。

役員の構成

会社の役員とは、会社の運営を担う人のことで、取締役や代表取締役、監査役が役員に含まれます。

会社設立には、最低でも1人の取締役を決めなければなりません。1人で起業する場合は自分自身を取締役にすることで会社設立が可能です。取締役は株主との兼任でも問題はありません。

会社の事業規模が資本金5億円を超える場合は、監査役の設置が必要です。

2. 会社用実印の作成

基礎情報を決定した後、会社用実印の作成を行いましょう。法務局に会社設立の申請をする場合、会社の実印が必要です。

会社名が決定した時点で会社用実印を作成し、印鑑届書も作りましょう。印鑑届書とは、個人の印鑑登録と同じ意味合いを持ち、会社が法務局で実印を登録するために必要な書類です。

なお、法律が改正され、2021年2月15日から、オンラインで設立登記を行う場合は印鑑は任意となりました。しかし、書面にて会社設立のための申請をする場合は印鑑が必要です。会社設立の時点で印鑑は任意であっても、会社設立後に会社用実印を利用する機会は依然として多いです。そのため、会社設立のタイミングで会社用実印を作成することをおすすめします。

法人印鑑について、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
法人印鑑とは?種類や作成の注意点を解説 | 会社設立のミチシルベ

3. 定款の作成

定款とは、会社の目的や事業内容などを規定した書類のことで、会社運営のために必要なルールのようなものです。「会社の憲法」と呼ばれることもあります。会社を設立するには、定款の作成が必須です。

定款の作成には会社法で一定の基準が設けられていて、特に「絶対的記載事項」は必ず記載しなければなりません。「絶対的記載事項」の記載がない場合、定款自体が無効となるため注意しましょう。

「絶対的記載事項」は以下の5項目です。

・会社名
・事業目的
・所在地
・設立に際して出資される財産の価額またはその最低額
・発起人の氏名または名称および住所

4. 公証役場での認証

定款を作成した後、公証役場で定款の認証を受ける必要があります。提出を行う公証役場は、会社所在地がある公証役場です。事前に連絡をして、公証人と訪問の日時を決めて行います。定款の認証が必要なのは、株式会社、一般社団法人、一般財団法人の3形態です。合同会社を設立する場合、定款の認証手続きは必要ありません

定款の認証手続きに必要な書類は以下の通りです。

・定款(3部)
・発起人全員の3か月以内に発行された印鑑登録証明書(各1通)
・発起人全員の実印
・認証手数料(30,000円~50,000円。資本金によって異なります)
・謄本代(250円×定款の枚数)
・収入印紙(40,000円。電子定款でない場合に必要です。)
・委任状(代理人が申請する場合)
・実質的支配者となる人の申告書

上記の定款認証手続きに必要な書類などは、定款を用紙で作成した場合のものです。定款をオンラインで認証できる電子定款もあります。

電子定款の場合収入印紙代40,000円の支出が不要な点がメリットですが、電子定款の作成にはソフトウェアの購入等が必要です。収入印紙代がかからないからといって、電子定款を選ぶとしも、結果的に電子定款のほうが費用が高くなってしまったということがないように注意しましょう。

5. 資本金の払込み

定款の認証完了後、資本金を払い込みます。

資本金の払い込みは、銀行振込で支払うことが一般的です。銀行振込は別途、振込手数料がかかります。この時点では会社用の法人口座を開設できないため、資本金の振込先は発起人の個人口座になります

資本金の支払いが完了したら、資本金の証明として「通帳の表紙と1ページ目」「資本金の振込内容が記載されているページ」のコピーを3枚準備しましょう。資本金を証明する書類は、後日、登記申請の際に必要です。大切に保管しておきましょう。

6. 登記申請書類の作成

法務局で登記申請するために、登記申請書類の作成を行います。登記申請書の記載事項は、商業登記法で定められています。

法令に沿って作成されなければ申請は却下されるため注意が必要です。そのため、専門家である司法書士などに登記申請書類の作成を依頼するケースが一般的です。

法人登記について、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
法人登記|必要となるケース・事前に行うこと・登記の流れと申請方法について解説 | 会社設立のミチシルベ

7. 法務局での登記申請

登記申請書類の作成が完了したら、法務局で登記申請を行います。法務局に登記申請をした日が会社設立日となります

登記申請後、書類に不備がなければ1週間~10日間程で登記完了証が交付され、会社設立が完了します。

会社設立後に必要な手続き

会社設立のための登記申請が完了した後も必要な手続きがあります。会社設立後に必要な手続きは、以下の3つです。

・会社名義の口座を開設
・税務署・税事務所・役場を含む行政機関へ法人設立届出書を提出
・従業員の雇用に関する各届出

会社名義の口座を開設

会社設立が完了した後、会社名義の口座を開設します。個人名義の口座を開設するよりも審査基準が厳しいため、会社名義の口座の開設までには時間がかかります。

会社名義の口座開設に必要な書類は、以下の通りです。

・会社の登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
・定款
・会社印
・代表者の印鑑証明書
・代表者の実印
・代表者の身分証明書
・会社の概要がわかる資料

金融機関によって必要書類が異なる場合があるため、口座開設する場合は事前に金融機関のホームページから確認することをおすすめします。

税務署・税事務所・役場を含む行政機関へ法人設立届出書を提出

会社設立後2ヶ月以内に、税務署・税事務所・役場を含む行政機関へ法人設立届出書を提出する必要があります。

法人設立届出書を提出する際、青色申告承認申請書も提出します。青色申告承認申請書とは、法人として青色申告で法人税を納めるために事前に提出が必要な書類です。青色申告承認申請書の提出は、会社設立後の会社経営に大きく影響するため、必ず提出しましょう。

従業員の雇用に関する届出

従業員を雇用する場合、税務署へ「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」の提出が必要です。給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書とは、会社として従業員に給与を支払うために提出が必要な書類のことです。

また、社会保険事務所やハローワーク、労働基準監督署などへの届出も必要になります。たとえば、雇用保険に関する届出を行う必要があります。雇用保険は、労働者が失業した場合、就職促進や生活安定のために労働者に給付を行う制度のことです。雇用保険に関する届出は、ハローワークへ行います。

労災保険に関する届出は、労働基準監督署へ行います。労災保険は、労働者の業務中や通勤中などにおいて傷病が発生した場合、必要な保険給付を行う制度です。

会社設立の際の社会保険の加入方法について、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
会社設立の際の社会保険の加入方法|事業所・従業員別の加入条件について解説

会社設立のために必要な書類

会社を設立するためには、登記申請する必要があります。

登記申請に必要な書類は、以下の通りです。

・登記申請書
・登録免許税分の収入印紙を貼り付けた納付用台紙
・定款
・発起人の決定書
・設立時取締役の就任承諾書
・設立時代表取締役の就任承諾書
・設立時取締役の印鑑登録証明書
・資本金の払い込みがあったことを証明する書類
・印鑑届出書
・登記すべき事項を記載した書類

会社設立のメリット

会社を設立するメリットをご紹介します。会社設立に伴うメリットは、以下の通りです。

・社会的信頼性の獲得
・税金対策が可能
・資金調達の選択肢が広がる
・欠損金の繰越が可能
・経費処理可能な項目が増える
・事業承継が可能

社会的信頼性の獲得

会社を設立することのメリットの1つに「社会的信頼性の獲得」があげられます。個人事業主と比較すると大きな信用を得ることができます。

他の企業と取引を行う場合も会社の方が有利になります。法人以外とは取引をしない企業もあるため、会社を設立することで取引先の可能性が広がります。

また、許認可が必要な事業の場合、会社設立は参入要件となります。

税金対策

会社を設立すると税制面でもメリットがあります。

個人事業の場合の所得税は、課税所得が900万円を超えると税率が33%です。しかし、法人の場合は、最大でも23%程度になります。また、資本金が1,000万円未満で会社を設立した場合、消費税が2年間免除されます

資金調達の選択肢が広がる

会社を設立することで資金調達の選択肢が広がります

株式会社では、会社のお金の流れは帳簿付けする必要があります。そのため、融資を受ける際に金融機関が会社の資産状況を把握しやすく、会社に返済能力があるかどうかを判断することが可能です。そのため、会社を設立することによって、金融機関からの融資を受けやすくなるといえます。

欠損金の繰越が可能

欠損金とは、所得計算において赤字が出た場合の金額のことです。

法人税において青色申告の申請を承認を受けている場合、欠損金が出た事業年度の翌年度以降に欠損金を繰越すことが可能です。

将来の事業年度に発生した所得(黒字)と相殺することが認められています。法人の場合は、10年間繰越すことが可能です。欠損金の繰越が可能であるため、会社は大きな投資や大きな事業を行うことが容易になるというメリットがあります。

経費処理の項目の拡大

会社を設立することは世間からの信頼を得ることにもつながります。信頼性が増すため経費処理可能な項目が増えます。

たとえば、会社の場合、借入金の返済などを除いてすべての支出は、経費処理の項目に含まれます。個人事業主では経費処理の項目に入らない生命保険や火災保険などの保険類、そして一部の寄付金なども経費処理の項目に入ります。

事業承継が可能

会社を設立するメリットの1つに「事業承継が可能」なことが挙げられます。後継者不足は現在の日本企業における重要課題の一つです。後継者が決まっていない「未定企業」は22.0%、そして自分の代で事業をやめる「廃業予定企業」52.6%にも及ぶことが調査にて分かっています。

会社を設立しておけば、事業承継することが可能です。事業承継できれば事業を残すことができ、従業員をはじめ周りの人たちを守ることができるでしょう。

参考:サクセッションプランとは?効果的な戦略人事を行うためのプラン作成・メリット・デメリットを解説

会社設立のデメリット

会社設立に多くのメリットがあるように、会社設立に伴うデメリットもいくつか存在します。

ここでは、会社設立のデメリットをご紹介します。

・赤字であっても法人住民税がかかる
・費用や面倒な手続きが必要
・本業以外に事務作業が発生

赤字であっても法人住民税がかかる

会社を設立した場合、赤字であっても法人住民税を支払わなければなりません。個人事業主であるなら、決算が赤字で個人所得が一定以下であれば住民税はかかりません。

法人住民税は、均等割と法人税割で構成されています。法人住民税の均等割は、資本金や会社の従業員の数に応じて課税されるため、赤字でも納税が必要です。

費用や面倒な手続きが必要

会社を設立すると、個人事業主よりも費用や面倒な手続きが必要になります。たとえば、会社を設立すると、認証手数料や定款に貼る収入印紙代、登記に関する登記免許税などの法定費用がかかります。

他には会社用の実印を作成する費用や印鑑証明などにもお金が必要です。さらに、各種手続きも行う必要があるため、人によってはデメリットと感じるでしょう。

本業以外に事務作業が発生

会社を設立すると、本業以外に事務作業が発生します。例えば、会社の設立には、定款の作成や登記などが必要です。会計処理は複式簿記に沿って行わなくてはなりません。法人税などの申告業務も必要です。

このような手続きはとても複雑なため、税理士などの専門家に依頼するケースが一般的ですが、専門家に依頼する場合、それだけコストもかかります。

まとめ

本記事では、会社設立の流れや会社設立のために必要な手続きや必要書類などをご紹介してきました。

会社設立には多くの費用や手続きが必要です。しかし、事業を拡大したり資金調達したりする面で、会社設立には大きなメリットがあります

会社設立の流れを把握して、スムーズに会社設立を実現しましょう。

この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

著 者

SOICO株式会社
共同創業者&代表取締役CEO
茅原 淳一 (かやはら じゅんいち)

慶應義塾大学卒業後、新日本有限責任監査法人にて監査業務に従事。 その後クレディスイス証券株式会社を経て2012年KLab株式会社入社。 KLabでは海外子会社の取締役等を歴任。2016年上場会社として初の信託を活用したストックオプションプランを実施。 2015年医療系ベンチャーの取締役財務責任者に就任。 2018年よりSOICO株式会社の代表取締役CEOに就任。公認会計士。

この記事のキーワード

キーワードがありません。

この記事と同じキーワードの記事

まだ記事がありません。

キーワードから探す

資料請求

資料請求

カンタン1分登録で、気になる資料を無料でお取り寄せ

お問い合わせ

そんなお悩みをお持ちの方は、まずはお問い合わせください!