FX両建てとは|推奨されない3つの理由とコスト計算

FX両建てとは|推奨されない3つの理由とコスト計算

FX取引を始めて間もない方の中には、含み損が膨らんで「損切りせずに損失を止める方法はないか」と悩む方も多いでしょう。

そんなとき、「両建て」という手法を耳にすることがあります。

両建てとは、同じ通貨ペアで売りと買いのポジションを同時に保有する取引手法です。

一見すると損失拡大を防げる便利な方法に思えますが、実は多くのFX会社が推奨していません。

本記事では、両建ての基本的な仕組みからメリット・デメリット、推奨されない理由、具体的な取引例、主要FX会社の対応状況まで詳しく解説します。

📝 この記事の要約
  • 両建てとは同じ通貨ペアで売りと買いを同時に保有する取引手法で、含み損益を一時的に固定できる
  • スプレッドが2倍かかり、スワップポイントの差額負担が発生するため経済合理性を欠く
  • 金融商品取引業者による両建ての勧誘は金融庁により原則禁止されている
  • 国内FX会社の多くは両建てMAX方式を採用し、証拠金は売買の多い方のみで済む
  • 両建て解消のタイミングを誤ると損失が拡大するリスクがある
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SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

目次

FXの両建てとは?同じ通貨ペアで売りと買いを同時に持つ取引手法

FXの両建てとは?同じ通貨ペアで売りと買いを同時に持つ取引手法

両建ては、FX取引における特殊なポジション保有方法のひとつです。

通常のFX取引では、相場が上がると予想すれば買い、下がると予想すれば売りのポジションを持ちます。

これに対し、両建ては同じ通貨ペアで売りと買いの両方を同時に保有する状態を指します。

両建ての基本的な仕組み

両建てを行うと、為替レートがどちらに動いても損益が相殺される状態になります。

例えば、米ドル/円を1万通貨ずつ買いと売りで保有している場合を考えてみましょう。

為替レートが1円上昇すれば、買いポジションで1万円の利益が出る一方、売りポジションで1万円の損失が出ます。

逆に1円下落すれば、売りポジションで1万円の利益、買いポジションで1万円の損失となり、トータルの損益はゼロです。

含み損益が固定され、為替変動の影響を受けなくなる

両建ては主に以下のような場面で検討されます。

  • 含み損が拡大している状況で、損切りせずに損失の拡大を一時的に止めたいとき
  • 長期保有ポジションを維持しながら、短期的な相場変動に対応したいとき
  • 重要な経済指標の発表前に、一時的にリスクをヘッジしたいとき
  • 年度をまたいで税金対策をしたいとき

両建てには多くのデメリットがあり安易に実行すべきではない

片建てとの違い

片建てとは、売りまたは買いのどちらか一方のポジションのみを保有する、通常の取引スタイルです。

FX取引では基本的に片建てで行われ、相場の方向性を予測して利益を狙います。

片建ての場合、予測が当たれば利益を得られますが、外れれば損失が発生します。

一方、両建ては売りと買いの両方を持つため、為替変動による損益が発生しません。

片建てと両建ての主な違いは以下の通りです。

項目 片建て 両建て
ポジション 売りまたは買いのどちらか 売りと買いの両方
為替変動の影響 損益が発生する 損益が相殺される
スプレッド負担 1回分 2回分
証拠金 1ポジション分 MAX方式では多い方のみ
利益の可能性 相場予測が当たれば大きい 為替差益は得られない

片建ては相場の方向性に賭ける取引であり、両建ては相場変動を一時的に止める取引と言えます。

両建ては為替差益を狙う手法ではなくリスク管理手段

両建てのメリット|損失拡大を一時的に止められる3つの場面

両建てにはいくつかのメリットがあり、特定の状況では有効に機能する場合があります。

ただし、これらのメリットは限定的であり、後述するデメリットと比較して慎重に判断する必要があります。

含み損の拡大を一時的に止める

両建ての最も代表的な使い方は、含み損が拡大している状況で損失の拡大を一時的に止めることです。

例えば、米ドル/円を150円で買いポジションを持っていたところ、相場が148円まで下落して2円の含み損が出ているとします。

この時点で同数量の売りポジションを建てると、それ以降の為替変動による損益が固定されます。

相場がさらに145円まで下落しても、買いポジションの損失は売りポジションの利益で相殺されるため、含み損は2円のまま維持されます。

損切りできない投資家に心理的な安定をもたらす

ただし、含み損は解消されておらず、両建て期間中はスプレッドとスワップポイントのコストが継続的に発生します。

相場反転の確信がない限り損切りの方が合理的

長期保有と短期売買を併用する(つなぎ売り)

スワップポイント目的で長期保有しているポジションを維持しながら、短期的な相場変動で利益を狙う手法を「つなぎ売り」と呼びます。

例えば、米ドル/円を長期的な上昇トレンドと判断して買いポジションを保有しているとします。

しかし、短期的には調整下落が予想される局面で、一時的に売りポジションを追加することで下落局面でも利益を狙えます。

短期的な下落が終わり、再び上昇トレンドに戻ったと判断したら売りポジションを決済します。

長期スワップと短期値動きの両方で収益機会を得られる

ただし、つなぎ売りを成功させるには高度な相場分析力が必要です。

解消タイミングを誤るとコストだけが膨らむ結果に

年度またぎで税金対策をする

FX取引の利益は確定申告が必要で、決済して確定した損益が課税対象となります。

年末に大きな含み益があるポジションを保有している場合、そのまま決済すると当年の課税所得が増加します。

一方、翌年に決済すれば課税を翌年に繰り延べることができます。

しかし、年をまたいでポジションを保有し続けると、相場変動で含み益が減少するリスクがあります。

この時、両建てを行うことで含み益を固定したまま年をまたぐことが可能です。

年が明けてから両建てを解消すれば、利益の確定を翌年に持ち越せます。

税務上の適切性は税理士等の専門家に相談すること

両建てのデメリット|コストが2倍かかる理由と注意点

両建ては一見すると損失を止められる便利な手法に思えますが、実際には多くのデメリットがあります。

これらのデメリットが、多くのFX会社が両建てを推奨しない理由です。

スプレッドが2倍かかる

スプレッドとは、通貨の売値と買値の差で、取引ごとにかかる実質的なコストです。

国内FX会社の米ドル/円のスプレッドは0.2銭が標準的な水準です。

1万通貨の取引では、スプレッドコストは20円となります。

両建てを行う場合、買いポジションと売りポジションの両方でスプレッドが発生するため、コストは2倍の40円になります。

10万通貨の両建てなら400円、100万通貨なら4,000円のコストが発生します。

両建て解消時も再びスプレッドが発生しトータル4回分の負担

経済指標発表時など相場が急変動する局面では、スプレッドが通常の数倍に拡大することもあります。

スプレッド拡大時の両建て設定・解消は予想外のコスト負担に

スワップポイントの差額で損失が出る

スワップポイントとは、2つの通貨間の金利差から生じる損益で、ポジションを翌日に持ち越すと発生します。

多くのFX会社では、同じ通貨ペアでも買いスワップと売りスワップに差があります。

例えば、米ドル/円の買いスワップが1日あたり1万通貨で150円、売りスワップが-180円だとします。

両建てを行うと、買いで150円を受け取り、売りで180円を支払うため、差し引き30円のマイナスとなります。

これを30日間保有すると、900円の損失が積み重なります。

両建て期間が長くなるほどスワップ差額コストが累積する

特に高金利通貨ペアでは、スワップポイントの差額が大きくなる傾向があります。

両建て前に各社のスワップポイント一覧で差額を確認

証拠金が余分に必要になる場合がある

FX取引では、ポジションを保有するために証拠金が必要です。

国内FX会社の多くは「両建てMAX方式」を採用しており、売りと買いのポジションのうち数量の多い方のみに証拠金が必要となります。

例えば、米ドル/円を150円で10万通貨の買いと10万通貨の売りを保有する場合、通常は各ポジションに60万円ずつ、合計120万円の証拠金が必要です。
出典: 金融商品取引業等に関する内閣府令第117条

しかし、MAX方式では60万円の証拠金で両建てが可能になります。

新規注文時は一時的に両方の証拠金が拘束される場合あり

また、相場が急変動してスプレッドが拡大すると、証拠金維持率が急低下してロスカットされるリスクもあります。

両建て中は証拠金維持率の常時監視が必要

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両建てが推奨されない理由|損切りより不利になる3つの根拠

国内FX会社の多くは、両建てを禁止していないものの推奨していません。

その背景には、経済合理性の問題と法規制の観点があります。

経済合理性を欠く(機会損失が発生する)

両建てを行うと、為替変動による損益が固定されるため、相場が有利な方向に動いても利益を得られません。

例えば、150円で買いポジションを持ち、148円で含み損2円の状態で売りポジションを追加したとします。

その後、相場が155円まで上昇しても、買いの利益と売りの損失が相殺されるため、トータルの損益は変わりません。

もし148円で損切りしていれば、2円の損失で済み、その資金を155円への上昇局面で新たな買いポジションに使えたはずです。

資金を固定し他の収益機会を逃す機会損失が発生

損切りは心理的に辛い決断ですが、資金を次の取引に回せるという点で経済的に合理的です。

コストが継続的に発生する

両建てを維持している間、スワップポイントの差額が毎日発生します。

前述の例で1日30円の差額が発生する場合、1ヶ月で900円、3ヶ月で2,700円のコストがかかります。

さらに、両建てを解消する際には再びスプレッドコストが発生します。

両建て期間が長くなるほどコストが累積する

一方、損切りであれば1回のスプレッドコストで取引を終了できます。

両建てコストが含み損を上回る可能性もある

金融商品取引業者の勧誘禁止規定

金融先物取引業協会の規定により、店頭FX取引の顧客に対する両建て取引の勧誘は禁止されています。
出典: 金融先物取引業協会 自主規制規則

これは、両建てが経済合理性を欠く取引であり、顧客に不利益をもたらす可能性が高いためです。

具体的には、スプレッドコストの二重負担やスワップポイントの逆ざやが発生することが理由として挙げられます。

顧客自身の判断による両建ては禁止されていない

国内FX会社の公式サイトでも「両建ては可能ですが、経済合理性を欠くため推奨しません」という注意書きが記載されています。

法規制は投資家保護の観点から設けられたもの

両建ての具体的な取引例|成功パターンと失敗パターンを比較

両建ての仕組みを理解するために、具体的な価格変動を使ったシミュレーションを見ていきましょう。

成功例と失敗例を比較することで、両建てのリスクが明確になります。

成功例:経済指標発表時の一時的なリスクヘッジ

米ドル/円を150円で1万通貨の買いポジションを保有しているとします。

米雇用統計の発表を控え、大きく動く可能性があるため、一時的に売りポジションを1万通貨追加して両建てにしました。

発表直後、相場は一時的に148円まで急落しましたが、その後内容が好感されて153円まで上昇しました。

148円まで下落した時点で売りポジションを決済し、2円(2万円)の利益を確定しました。

その後、買いポジションは153円まで上昇し、3円(3万円)の含み益となりました。

下落局面で利益を得つつ長期ポジションを維持できた

相場の読みが正確だったからこそ成功した例

失敗例:含み損を抱えたまま両建てして損失が拡大

米ドル/円を150円で1万通貨の買いポジションを保有していたところ、相場が148円まで下落し、2円(2万円)の含み損が出ました。

損切りできずに、148円で売りポジションを1万通貨追加して両建てにしました。

その後、相場は145円まで下落したため、「買いポジションの損失が拡大している」と判断し、148円の売りポジションを決済しました。

売りポジションは3円上昇していたため、3円(3万円)の損失が確定しました。

さらに相場は反転して152円まで上昇したため、今度は「もう上がらない」と判断し、150円の買いポジションを決済しました。

買いポジションは2円上昇していたため、2円(2万円)の利益でしたが、売りの損失3万円と合わせてトータル1万円の損失です。

解消タイミングを誤り損失が拡大した例

損益シミュレーション(150円→151円→155円→145円の変動)

より複雑な相場変動での損益を比較してみましょう。

米ドル/円を150円で1万通貨の買いポジションを保有し、151円で売りポジションを1万通貨追加して両建てにした場合を考えます。

タイミング 為替レート 買いポジション損益 売りポジション損益 合計損益
①買い建て 150円 0円 0円
②売り建て 151円 +1万円(含み益) 0円 +1万円
③上昇 155円 +5万円(含み益) -4万円(含み損) +1万円
④下落 145円 -5万円(含み損) +6万円(含み益) +1万円

このように、両建て後は為替レートがどう動いても合計損益は変わりません。

相場の天井と底を正確に見極める必要があり非常に困難

さらに、スプレッドコストとスワップポイント差額が継続的に発生するため、トータルでは損失になる可能性が高いのです。

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両建てで気をつけたい5つのリスク|ロスカットと証拠金管理

両建てを実行する場合、いくつかの重要なリスクを理解しておく必要があります。

特にロスカットと証拠金管理には細心の注意が必要です。

ロスカットされるリスク

両建て中でも、証拠金維持率が一定水準を下回るとロスカットされる可能性があります。

ロスカットとは、損失が一定水準に達した際に、さらなる損失拡大を防ぐためポジションが自動決済される仕組みです。
出典: 金融先物取引業協会 ロスカットルール

国内FX会社の多くは、証拠金維持率が100%を下回るとロスカットが発動します。

両建て中にロスカットが発生する主な原因は、スプレッド拡大とスワップポイント差額の累積です。

経済指標発表時はスプレッドが通常の10倍以上に拡大することも

両建て中は証拠金維持率を常に監視し、余裕を持った資金管理が必要です。

証拠金維持率の計算方法

証拠金維持率は、以下の計算式で求められます。

証拠金維持率(%)= 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100

有効証拠金とは、口座残高に含み損益を加減した金額です。

必要証拠金とは、ポジションを保有するために最低限必要な証拠金額です。

例えば、口座残高100万円、米ドル/円を150円で10万通貨の両建てを行っている場合を考えます。

MAX方式では必要証拠金は60万円です(150円×10万通貨×4%)。
出典: 金融商品取引業等に関する内閣府令第117条

両建て直後は含み損益がゼロなので、証拠金維持率は約167%(100万円÷60万円×100)です。

スワップ差額累積で証拠金維持率は徐々に低下する

両建て解消のタイミングを誤ると損失が拡大

両建てで最も難しいのが、解消のタイミングです。

理想的には、相場が一方向に動いた後、反転する前に有利なポジションを決済し、不利なポジションを残すことです。

しかし、相場の天井や底を正確に予測することは非常に困難です。

  • 相場が上昇したので売りポジションを損切りしたら、その後相場が反転して下落した
  • 相場が下落したので買いポジションを損切りしたら、その後相場が反転して上昇した
  • 両方のポジションを同時に決済したら、スプレッドコストだけが残った

解消の判断基準を事前に明確にしておくことが重要

週末持ち越しのリスク(窓開け)

FX市場は土日が休場となり、月曜日の早朝に再開します。

週末の間に重要なニュースが発生すると、月曜日の始値が金曜日の終値から大きく離れることがあります。

この価格の飛びを「窓開け」と呼びます。

両建てポジションを週末に持ち越した場合、窓開けにより一方のポジションで大きな損失が発生する可能性があります。

窓開け時はスプレッド拡大で予想外のコストも発生

週末持ち越しリスクを避けるには金曜日中に解消を

異業者間両建ての禁止(規約違反のリスク)

国内FX会社では、同一口座内の両建ては認められていますが、複数口座間や異業者間の両建ては推奨されていません。

特に海外FX業者では、異業者間の両建てを明確に禁止している場合が多くあります。

これは、ゼロカットシステムやボーナス制度を悪用した取引を防ぐためです。

海外業者では異業者間両建てで口座凍結や利益没収のペナルティ

取引プラットフォームが共通(MT4/MT5など)の場合、業者間で取引履歴を確認できるため、異業者間両建ては高確率で発覚します。

主要FX会社の両建て対応比較|証拠金方式とコストの違い

国内FX会社の多くは両建てを認めていますが、証拠金の計算方法やコストには違いがあります。

両建てを検討する際は、各社の対応状況を確認しましょう。

証拠金方式の違い(MAX方式 vs 両建て方式)

国内FX会社の多くは「両建てMAX方式」を採用しています。

MAX方式とは、同一通貨ペアの両建て時に、売りと買いのポジションのうち数量が多い方のみに証拠金が必要となる方式です。

例えば、米ドル/円を150円で買い10万通貨、売り10万通貨を保有する場合、通常は各60万円ずつ計120万円の証拠金が必要です。

しかしMAX方式では、60万円の証拠金で両建てが可能になります。

主要FX会社のMAX方式採用状況は以下の通りです。

FX会社 証拠金方式 備考
GMOクリック証券(FXネオ) MAX方式 売買のうち建玉数量の多い方のみ
みんなのFX MAX方式 経済合理性を欠くため推奨しない
DMM FX MAX方式 スプレッド・スワップの二重負担に注意
外為どっとコム MAX方式 両建ては可能だが推奨しない
GMO外貨(外貨ex) MAX方式 2024年9月よりMAX方式導入
LINE FX MAX方式 同一銘柄の両建て時に適用

新規注文時は注文中証拠金として一時的に両方の証拠金が必要な場合あり

スプレッド・スワップポイント差の比較表

両建てのコストを正確に把握するには、スプレッドとスワップポイント差を確認する必要があります。

主要FX会社の米ドル/円のスプレッドとスワップポイント差(2026年2月時点の目安)は以下の通りです。

FX会社 スプレッド(米ドル/円) 両建て時のスプレッドコスト
(1万通貨)
GMOクリック証券(FXネオ) 0.2銭 40円(往復)
みんなのFX 0.2銭 40円(往復)
DMM FX 0.2銭 40円(往復)
SBI FXトレード 0.18銭 36円(往復)
FXTF 0銭 0円(往復)
外為どっとコム 0.2銭 40円(往復)

スプレッドは原則固定だが相場急変時には拡大する場合あり

スワップポイントは日々変動するため、両建て前に各社の公式サイトで最新の値を確認してください。

両建て設定の操作手順(主要3社)

両建ての設定方法は、FX会社によって異なります。

多くの国内FX会社では、取引画面で両建ての設定を有効にする必要があります。

GMOクリック証券(FXネオ)の場合、取引画面の「注文設定」から「両建て設定」を「あり」に変更します。

設定しないと反対売買が自動的に決済注文として処理される

みんなのFXでは、新規注文画面で「両建て」のチェックボックスにチェックを入れることで両建てが可能になります。

DMM FXでも同様に、注文画面で両建ての選択が必要です。

誤操作防止のため取引前に設定を必ず確認すること

よくある質問(Q&A)

両建てをすると必ず損をしますか?

必ず損をするわけではありませんが、利益を出すのは非常に困難です。

両建てで利益を出すには、相場の天井と底を正確に見極めて、最適なタイミングでポジションを解消する必要があります。

さらに、スプレッドコストとスワップポイント差額が継続的に発生するため、これらのコストを上回る利益を得なければなりません。

多くの場合、両建て期間中のコストが累積し、トータルでは損失になる可能性が高いです。

損切りして次の取引機会を狙う方が、長期的には合理的な判断と言えます。

両建ては違法ではないのですか?

両建て自体は違法ではありません。

国内FX会社では、顧客自身の判断による両建ては認められています。

ただし、金融先物取引業協会の規定により、金融商品取引業者が両建てを勧誘することは禁止されています。

これは、両建てが経済合理性を欠き、顧客に不利益をもたらす可能性が高いためです。

海外FX業者の場合、異業者間や複数口座間の両建てを利用規約で禁止している場合があります。

この場合、規約違反として口座凍結などのペナルティを受ける可能性があるため注意が必要です。

両建てと損切り、どちらを選ぶべきですか?

経済合理性の観点からは、損切りを選ぶべきです。

損切りは心理的に辛い決断ですが、損失を確定させることで資金を次の取引機会に回せます。

一方、両建ては資金を2つのポジションに固定してしまい、機会損失が発生します。

さらに、スプレッドとスワップポイントのコストが継続的にかかるため、長期的には不利です。

ただし、重要な経済指標発表前の一時的なリスクヘッジ、年度またぎの税金対策、長期ポジション維持と短期売買の併用などの特殊な状況では両建てが有効な場合もあります。

これらの場合でも、コストとリスクを十分に理解した上で判断してください。

両建て中に追加で証拠金が必要になることはありますか?

はい、追加証拠金(追証)が必要になる可能性があります。

両建て中でも、スワップポイント差額の累積やスプレッド拡大により、証拠金維持率が低下することがあります。

証拠金維持率が一定水準(多くの会社では100%)を下回ると、追加入金が必要になります。

追加入金しない場合、ロスカットが発動してポジションが強制決済されます。

特に経済指標発表時など相場が急変動する局面では、スプレッドが大きく拡大し、証拠金維持率が急低下する可能性があります。

両建て中は証拠金維持率を常に監視し、余裕を持った資金管理が重要です。

両建てを解消するタイミングはいつがいいですか?

理想的なタイミングは、相場が一方向に大きく動いた後、反転する前です。

例えば、相場が上昇トレンドの天井に達したと判断したら、買いポジションを利益確定し、売りポジションを残します。

その後、相場が下落したら売りポジションも利益確定します。

しかし、相場の天井や底を正確に予測することは非常に困難です。

実践的な解消タイミングの判断基準としては、事前に設定した価格水準に達したとき、テクニカル指標が反転のシグナルを示したとき、重要な経済指標の発表が終わり相場が落ち着いたとき、累積コストが含み損を上回りそうなときなどが考えられます。

どのタイミングを選んでも、スプレッドコストは発生するため、慎重に判断する必要があります。

異業者間両建てはなぜ禁止されているのですか?

国内FX会社では法律上の禁止規定はありませんが、海外FX業者では明確に禁止されている場合が多くあります。

禁止の主な理由は、ゼロカットシステムやボーナス制度の悪用を防ぐためです。

海外FX業者のゼロカットシステムでは、口座残高がマイナスになっても業者が損失を補填します。

異業者間で両建てを行い、一方の口座をゼロカットさせることで、リスクを限定しながら利益を狙う手法が可能になります。

これは業者に一方的な損失を与える行為であり、利用規約で禁止されています。

国内FX会社でも、複数業者を使った両建てはポジション管理が複雑になり誤操作のリスクが高まる、各業者で証拠金が必要となり資金効率が悪化する、コスト計算が困難になるなどの理由で推奨されません。

海外FX業者を利用している場合、異業者間両建てが発覚すると口座凍結や利益没収などの厳しいペナルティを受ける可能性があります。

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取扱通貨ペア 51通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨
自動売買「みんなのシストレ」搭載
51通貨ペアの豊富なラインナップ
1,000通貨からの少額取引に対応

まとめ

両建ては、同じ通貨ペアで売りと買いのポジションを同時に保有する取引手法です。

含み損の拡大を一時的に止める、長期保有と短期売買を併用する、年度またぎの税金対策をするなどのメリットがあります。

しかし、スプレッドが2倍かかる、スワップポイント差額で損失が出る、証拠金が余分に必要になる場合があるなど、多くのデメリットがあります。

両建ては経済合理性を欠く取引であり、金融商品取引業者による勧誘は禁止されています。
出典: 金融先物取引業協会 自主規制規則

機会損失が発生し、コストが継続的にかかるため、損切りより不利になる場合が多いです。

国内FX会社の多くは両建てMAX方式を採用しており、証拠金は売買の多い方のみで済みます。

ただし、スプレッドやスワップポイントのコストは変わらず、新規注文時には注文中証拠金が必要になる場合があります。

両建て中はロスカットのリスク、証拠金維持率の低下、解消タイミングの判断ミスなど、様々なリスクがあります。

週末持ち越しの窓開けリスクや、海外FX業者での異業者間両建ての禁止にも注意が必要です。

両建てを検討する際は、これらのメリット・デメリット・リスクを十分に理解した上で、自己判断と責任で行ってください。

多くの場合、損切りして次の取引機会を狙う方が、長期的には合理的な判断と言えます。

FX取引(外国為替証拠金取引)は、元本や利益が保証された金融商品ではありません。レバレッジにより、少額の証拠金で大きな取引が可能ですが、為替相場・金利の変動により、預入証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。
出典: 金融庁 いわゆる外国為替証拠金取引について取引を行う際は、金融商品取引業者の登録の有無を確認し、契約締結前交付書面等をよくお読みのうえ、ご自身の判断と責任でお取引ください。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
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