米国株ヒートマップの見方と使い方|無料ツール5選

米国株ヒートマップの見方と使い方|無料ツール5選

米国株投資を始めたいけれど、数千もある銘柄の中からどれを選べばいいか分からない。

そんな悩みを抱えている方におすすめなのが、米国株ヒートマップです。

ヒートマップを使えば、市場全体の動きやセクター別のトレンドを一目で把握でき、効率的に投資判断ができるようになります。

この記事では、無料で使える主要ツール5選の特徴から、具体的な見方、実践的な活用法まで詳しく解説します。

初心者の方でもすぐに使い始められるよう、ステップごとに分かりやすく説明していきますね。

この記事の要約
  • 米国株ヒートマップは市場全体を色とサイズで可視化する無料ツール
  • finvizやmoomoo証券など5つの主要ツールを比較して紹介
  • 3つの基本ステップと実践的な投資判断方法を解説
SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

目次

米国株ヒートマップとは|市況を一目で把握できるツール

米国株ヒートマップは、市場全体の動きを視覚的に表現したツールです。数千銘柄の株価変動を色とサイズで表示することで、市場の状況を瞬時に理解できるんですね。

従来は個別銘柄を一つずつチェックする必要がありましたが、ヒートマップを使えば全体像を数秒で把握できます。朝の出勤前やランチタイムなど、わずかな時間でも市場の動向を確認できるため、忙しい投資家にとって非常に便利なツールとなっています。

ヒートマップで分かる3つのこと

ヒートマップを見ることで、主に3つの重要な情報を瞬時に把握できます。

1つ目は市場全体のトレンドです。画面全体が緑色なら市場は上昇傾向、赤色なら下落傾向にあることが一目で分かります。朝起きて前日の米国市場がどうだったかを確認する際、ヒートマップを開けば数秒で状況を理解できるんですね。

2つ目はセクター別の強弱です。テクノロジーセクターが緑色で大きく表示されている一方、エネルギーセクターが赤色なら、資金がテクノロジー株に流入していることが分かります。このセクター間の資金移動を把握することで、投資戦略を立てやすくなります。

3つ目は個別銘柄の騰落率です。各銘柄の色の濃さで騰落率の大きさが分かり、サイズで時価総額の大きさが分かります。大型株と小型株の動きの違いも一目瞭然なんですね。

色とサイズが示す意味

ヒートマップの色は株価の騰落率を表しています。一般的に緑色が上昇、赤色が下落を示し、色が濃いほど変動幅が大きいことを意味します。

例えば、濃い緑色の銘柄は5%以上の大幅上昇、薄い緑色は1%程度の小幅上昇といった具合です。逆に濃い赤色は大幅下落、薄い赤色は小幅下落を示します。この色の濃淡を見るだけで、どの銘柄が注目されているかが分かるんですね。

一方、各銘柄のサイズは時価総額の大きさを表しています。アップルやマイクロソフトのような大型株は大きく表示され、小型株は小さく表示されます。市場全体への影響力も時価総額に比例するため、大きく表示されている銘柄の動きは特に重要です。

どんな人に向いている?

ヒートマップは特に3つのタイプの投資家に向いています。

ヒートマップが向いている人

米国株投資を始めたばかりの初心者

複数の銘柄を保有している中級者

効率的に情報収集したい忙しい投資家

まず、米国株投資を始めたばかりの初心者の方です。個別銘柄を分析する前に、市場全体の雰囲気をつかむことができます。どのセクターが人気なのか、市場全体が上昇トレンドなのか下落トレンドなのかを理解することで、投資判断の土台が作れるんですね。

次に、複数の銘柄を保有している中級者の方です。保有銘柄が市場全体の動きに対してどう動いているかを確認できます。自分のポートフォリオが市場平均より良いパフォーマンスなのか、特定のセクターに偏りすぎていないかをチェックする際に便利です。

そして、効率的に情報収集したい忙しい投資家の方です。個別銘柄のニュースを一つずつ確認する時間がなくても、ヒートマップを見れば数秒で市場の状況を把握できます。

無料で使える米国株ヒートマップ5選|特徴を比較

米国株ヒートマップは様々なサービスで提供されていますが、ここでは特に使いやすく人気の高い5つのツールを紹介します。それぞれ特徴が異なるため、自分の投資スタイルに合ったツールを選ぶことが大切です。

ツール名 口座開設 リアルタイム表示 日本語対応 主な特徴
finviz 不要 遅延あり(無料版) なし 最も有名で情報量が豊富
moomoo証券 不要(一部機能) あり あり リアルタイム表示が魅力
SBI証券 必要 あり あり 米国株取扱数トップクラス
楽天証券 必要 あり あり マーケットスピードIIが高機能
TradingView 不要(無料版) あり(有料版) あり カスタマイズ性が高い

finviz(フィンビズ)

finvizは米国株ヒートマップの代名詞とも言える、最も有名なツールです。口座開設不要で誰でもすぐに使い始められるため、初心者の方にもおすすめなんですね。

S&P500を構成する主要銘柄のヒートマップを無料で提示しており、セクター別表示や時価総額別表示など、様々な切り口で市場を分析できます。無料版では15分程度の遅延がありますが、市場全体のトレンドを把握するには十分です。

英語表示のみという点がデメリットですが、視覚的に理解できるため言語の壁は低いと言えます。株価スクリーニング機能も充実しており、条件を指定して銘柄を絞り込むこともできるため、本格的な銘柄選定にも活用できます。

moomoo証券

moomoo証券は、リアルタイムで米国株ヒートマップを無料で提供している点が最大の魅力です。口座開設なしでもアプリをダウンロードすれば一部機能を利用でき、手軽に始められるんですね。

日本語に完全対応しており、操作も直感的で分かりやすい設計になっています。スマホアプリの使い勝手が特に優れており、外出先でもサクサクと市場の動きをチェックできます。

ヒートマップだけでなく、銘柄分析ツールやニュース機能も充実しているため、投資判断に必要な情報を一つのアプリで完結できます。リアルタイムの情報が欲しい方には特におすすめのツールです。

SBI証券

SBI証券の画像
項目 内容
口座数 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む)
取引手数料 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。
NISA対応
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点
成長投資枠対象商品 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点)
投資信託 約2,550本 ※2025年3月3日時点
外国株 8カ国/米国株式(5,000銘柄)
取引ツール(PC) HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー
スマホアプリ SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD
提携銀行口座 SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行
ポイント投資・付与 Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立)
口座開設スピード 最短 翌営業日

SBI証券は国内最大手のネット証券で、米国株の取扱銘柄数が約5,000銘柄とトップクラスです。口座開設が必要ですが、取引ツール「HYPER SBI 2」でヒートマップを利用できます。

リアルタイム表示に対応しており、取引画面と連携しているため、気になる銘柄をすぐに注文できる点が便利です。ヒートマップで気になる銘柄を見つけたら、そのまま詳細情報を確認して発注まで一気に進められるんですね。

SBI証券は米国株の取引手数料が原則無料で、投資信託の取扱本数も約2,600本と豊富です。米国株投資を本格的に始めたい方にとって、総合力の高い選択肢と言えます。

SBI証券公式サイト

楽天証券(マーケットスピードII)

楽天証券LP画像
項目 内容
口座数 約12,000,000口座 ※2025年1月時点
取引手数料 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。
NISA対応 〇(新NISA対応)
つみたて投資枠取扱銘柄数 263銘柄 ※2025年4月24日時点
成長投資枠対象商品 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄)
投資信託 約2,550本 ※2025年4月24日時点
外国株 6カ国/米国株式(約4,500銘柄)
取引ツール(PC) マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4
スマホアプリ iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物
提携銀行口座 楽天銀行(マネーブリッジ)
ポイント投資・付与 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>)
口座開設スピード 最短 翌営業日

楽天証券の取引ツール「マーケットスピードII」は、高機能なヒートマップ機能を搭載しています。口座開設が必要ですが、無料で利用できる本格的なツールです。

セクター別表示や期間別表示の切り替えがスムーズで、過去の市場動向を振り返ることもできます。チャート分析機能と連携しているため、ヒートマップで気になった銘柄のテクニカル分析をすぐに行えるんですね。

楽天証券は楽天ポイントで投資ができる点も魅力です。楽天経済圏を活用している方なら、ポイント投資と組み合わせて効率的に資産形成ができます。米国株の取扱銘柄数も約4,500銘柄と豊富で、主要な銘柄はほぼカバーしています。

楽天証券公式サイト

TradingView

TradingViewは世界中のトレーダーに愛用されているチャート分析プラットフォームで、ヒートマップ機能も提供しています。無料版でも基本的な機能は使えますが、リアルタイム表示は有料版が必要です。

最大の特徴はカスタマイズ性の高さです。表示する銘柄の範囲や色の設定、レイアウトなど、自分好みに細かく調整できます。テクニカル分析ツールが非常に充実しているため、チャート分析と組み合わせた本格的な投資判断が可能なんですね。

コミュニティ機能も充実しており、他のトレーダーの分析やアイデアを参考にできる点も魅力です。中級者以上で、より高度な分析を求める方に適したツールと言えます。

米国株ヒートマップの見方|3つの基本ステップ

ヒートマップを初めて見ると、たくさんの色とサイズの情報に圧倒されるかもしれません。しかし、基本的な見方を3つのステップで押さえれば、誰でもすぐに活用できるようになります。

ここでは、初心者の方でも迷わずヒートマップを読み解けるよう、段階的に解説していきますね。

ステップ1:全体の色を確認する

まず最初に行うのは、画面全体の色の傾向を確認することです。これだけで市場全体が上昇トレンドなのか下落トレンドなのかが分かります。

画面全体が緑色に染まっている場合、市場は上昇ムードです。多くの銘柄が買われており、投資家心理が前向きな状態と言えます。このような日は、保有株の含み益が増えている可能性が高いですね。

逆に画面全体が赤色の場合、市場は下落傾向にあります。何か悪いニュースがあったのか、利益確定の売りが出ているのか、背景を確認する必要があります。ただし、短期的な下落は長期投資家にとって買い増しのチャンスになることもあるんですね。

緑と赤が混在している場合は、セクターによって明暗が分かれている状態です。このような時こそ、次のステップでセクター別の動きを詳しく見ていく価値があります。

ステップ2:セクター別の動きを見る

全体の傾向を把握したら、次はセクター別の動きに注目します。S&P500は11のセクターに分類されており、それぞれ異なる特性を持っているんですね。

テクノロジーセクターが緑色で目立っている場合、成長株への資金流入が活発です。アップル、マイクロソフト、エヌビディアなどの大型テック株が市場をけん引している状況と言えます。このセクターは市場全体への影響力が大きいため、特に注目すべきです。

金融セクターが強い場合は、金利上昇や景気回復への期待が背景にあることが多いです。銀行株や保険会社の株価が上昇しており、景気敏感株への資金シフトが起きている可能性があります。

逆に、ヘルスケアや生活必需品などのディフェンシブセクターが緑色の場合、投資家がリスク回避姿勢を強めているサインかもしれません。不況時でも需要が安定している業種に資金が向かっているということですね。

このようなセクター間の資金移動を読み取ることで、市場のテーマや投資家心理を理解できるようになります。

ステップ3:個別銘柄の詳細をチェック

セクター別の動きを確認したら、最後に気になる個別銘柄の詳細をチェックします。特に大きく色が濃い銘柄は、何か重要なニュースやイベントがあった可能性が高いです。

例えば、ある銘柄が濃い緑色で5%以上上昇している場合、決算発表が好調だったり、新製品の発表があったりといったポジティブなニュースがあるかもしれません。逆に濃い赤色で大きく下落している場合は、業績の下方修正や規制強化のニュースなどが考えられます。

多くのヒートマップツールでは、銘柄をクリックすると詳細情報が表示されます。株価チャート、出来高、ニュースなどを確認して、なぜその銘柄が大きく動いているのかを理解することが大切です。

また、自分が保有している銘柄や気になっている銘柄の位置と色を確認することで、投資判断の材料にできます。保有株が市場平均より良いパフォーマンスなのか、セクター内で相対的に強いのか弱いのかを把握できるんですね。

S&P500の11セクターを理解しよう|各セクターの特徴

米国株ヒートマップを効果的に活用するには、S&P500の11セクター分類を理解することが重要です。各セクターは景気サイクルに対する感応度が異なり、それぞれ独自の特性を持っています。

セクター名 分類 主な企業例 特徴
情報技術 景気敏感 アップル、マイクロソフト 成長性が高く市場への影響大
金融 景気敏感 JPモルガン、バンク・オブ・アメリカ 金利変動の影響を受けやすい
一般消費財 景気敏感 アマゾン、テスラ 景気動向に左右されやすい
資本財 景気敏感 ボーイング、キャタピラー 設備投資の動向に連動
素材 景気敏感 ダウ、リンデ 原材料価格の影響を受ける
エネルギー 景気敏感 エクソンモービル、シェブロン 原油価格に大きく左右される
ヘルスケア ディフェンシブ ジョンソン・エンド・ジョンソン、ファイザー 景気に左右されにくい安定セクター
生活必需品 ディフェンシブ P&G、コカ・コーラ 不況時でも需要が安定
公益事業 ディフェンシブ ネクステラ・エナジー、デューク・エナジー 配当利回りが高く安定志向
通信サービス ディフェンシブ アルファベット、メタ テック要素も含む複合的性格
不動産 ディフェンシブ アメリカン・タワー、プロロジス 金利変動の影響を受けやすい

景気敏感セクター(6つ)

景気敏感セクターは、経済成長の恩恵を受けやすい一方、景気後退時には大きく下落する傾向があります。景気拡大期に強いパフォーマンスを示すセクターです。

情報技術セクターは、S&P500の中で最も時価総額が大きく、市場全体への影響力が非常に強いです。アップル、マイクロソフト、エヌビディアなどの大型株が含まれており、このセクターの動きが市場全体のトレンドを決定することも多いんですね。AI技術の進展など、テクノロジーの革新が株価を大きく押し上げる要因となっています。

金融セクターは、金利上昇局面で強さを発揮します。銀行は金利が上がると利ざやが拡大するため、収益が改善するからです。FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策に注目が集まる時期は、このセクターの動きが活発になります。

一般消費財セクターは、アマゾンやテスラなど、消費者の裁量支出に関連する企業が含まれます。景気が良い時は消費者の購買意欲が高まるため、このセクターも上昇しやすいです。ただし、景気後退期には真っ先に支出を削られる分野でもあります。

資本財セクターは、企業の設備投資動向に左右されます。景気拡大期には企業が積極的に設備投資を行うため、ボーイングやキャタピラーのような企業の業績が伸びます。

素材セクターは、鉄鋼や化学品などの原材料を扱う企業で構成されています。景気拡大期には建設や製造業の需要が高まるため、このセクターも恩恵を受けます。

エネルギーセクターは、原油価格の動向に大きく左右されます。原油価格が上昇すると、エクソンモービルやシェブロンなどの石油会社の株価も上昇する傾向があります。地政学リスクや産油国の政策にも敏感に反応するセクターです。

ディフェンシブセクター(5つ)

ディフェンシブセクターは、景気後退期でも比較的安定したパフォーマンスを示すセクターです。不況時でも需要が大きく落ち込まない業種が中心となっています。

ヘルスケアセクターは、医薬品や医療機器など、景気に関係なく需要がある分野です。高齢化社会の進展により、長期的な成長が期待できるセクターでもあります。ジョンソン・エンド・ジョンソンやファイザーなど、安定配当を出す企業が多いのも特徴です。

生活必需品セクターは、食品や日用品など、生活に欠かせない商品を扱う企業が含まれます。P&Gやコカ・コーラなど、不況時でも売上が大きく落ち込まない企業が中心です。配当利回りも比較的高く、安定志向の投資家に人気があります。

公益事業セクターは、電力やガスなどのインフラ企業で構成されています。規制業種であるため、収益が安定しており、高配当銘柄が多いことが特徴です。ただし、金利上昇局面では債券に似た性質から売られやすい面もあります。

通信サービスセクターは、アルファベット(Google)やメタ(Facebook)など、テクノロジー要素の強い企業も含まれています。そのため、純粋なディフェンシブセクターとは言い切れない面もありますが、通信インフラ企業は比較的安定しています。

不動産セクターは、REIT(不動産投資信託)が中心です。安定した賃料収入が期待できる一方、金利上昇局面では借入コストの増加や不動産価格の下落リスクがあるため、金利動向に注意が必要なセクターです。

ヒートマップを使った投資判断の方法|実践的な活用法

ヒートマップの見方を理解したら、次は実際の投資判断にどう活かすかが重要です。単に色を見るだけでなく、市場のトレンドを読み取り、戦略的に活用する方法を解説します。

ここで紹介する方法を実践することで、より効果的な投資判断ができるようになるんですね。

市場全体のトレンドを把握する

ヒートマップを使う最も基本的な活用法は、市場全体のトレンドを把握することです。毎朝の習慣として、米国市場の前日の動きをヒートマップで確認することをおすすめします。

市場全体が緑色の場合、投資家のリスク選好度が高い状態です。このような時期は、成長株やハイテク株が買われやすく、積極的な投資戦略が有効な場合が多いです。新規の投資を検討している方にとっては、買いのタイミングを探る好機と言えます。

逆に市場全体が赤色の場合は、何らかのリスク要因が意識されている状態です。FRBの金融政策、経済指標の悪化、地政学リスクなど、背景にある要因を確認する必要があります。ただし、長期投資家にとっては、優良銘柄を割安で買える機会でもあるんですね。

重要なのは、短期的な色の変化に一喜一憂しないことです。数日から数週間の動きを観察することで、本当のトレンドが見えてきます。

セクターローテーションを見極める

セクターローテーションとは、景気サイクルに応じて資金が移動する現象のことです。ヒートマップを使えば、この資金の流れを視覚的に捉えることができます。

景気回復期には、情報技術や一般消費財などの景気敏感セクターが緑色に染まり始めます。投資家が景気拡大を見込んで、リスク資産に資金を振り向けている状態です。この時期は、成長株への投資比率を高めることを検討する価値があります。

景気拡大期には、金融や資本財セクターが強くなる傾向があります。企業の設備投資が活発化し、金利も上昇局面に入るため、これらのセクターが恩恵を受けるんですね。

景気後退期には、ヘルスケアや生活必需品などのディフェンシブセクターが相対的に強くなります。ヒートマップで市場全体が赤色でも、これらのセクターだけが緑色を保っている場合、投資家がリスク回避姿勢を強めているサインです。

このようなセクター間の資金移動を観察することで、市場がどの景気フェーズにあるのかを判断でき、適切なポートフォリオ調整ができるようになります。

期間を変えて分析する方法

多くのヒートマップツールでは、表示期間を変更できる機能があります。1日、1週間、1ヶ月、3ヶ月など、異なる期間で見ることで、より深い分析が可能になります。

1日の動きだけを見ていると、短期的なノイズに惑わされることがあります。例えば、ある銘柄が1日で大きく下落していても、1週間で見れば上昇トレンドの中の一時的な調整に過ぎないこともあるんですね。

逆に、1ヶ月や3ヶ月の期間で見ることで、本当のトレンドが見えてきます。特定のセクターが継続的に強い場合、そこに構造的な変化や長期的なテーマがある可能性が高いです。

おすすめの分析方法は、まず1日の動きで短期的な市場の反応を確認し、次に1週間や1ヶ月の動きで中期的なトレンドを把握することです。この両方を組み合わせることで、短期的な投資機会と長期的な投資戦略の両方を立てられます。

他の分析ツールと組み合わせる

ヒートマップは非常に便利なツールですが、これだけで投資判断を完結させるのは危険です。他の分析ツールと組み合わせることで、より精度の高い判断ができるようになります。

まず、ヒートマップで気になる銘柄を見つけたら、その銘柄のチャート分析を行いましょう。移動平均線やRSI(相対力指数)などのテクニカル指標を確認することで、買いのタイミングや売りのタイミングを判断できます。

次に、ファンダメンタル分析も重要です。ヒートマップで大きく上昇している銘柄があっても、PER(株価収益率)が異常に高ければ、既に割高な可能性があります。逆に下落している銘柄でも、財務内容が健全で業績が安定していれば、買いのチャンスかもしれません。

また、経済指標やニュースも併せて確認しましょう。雇用統計やCPI(消費者物価指数)などの重要指標の発表日には、市場が大きく動くことがあります。ヒートマップの色の変化と経済指標を結びつけて考えることで、市場の反応の理由が理解できるようになるんですね。

米国株ヒートマップにおすすめの証券会社3社

米国株ヒートマップを活用して実際に投資を始めるなら、使いやすいツールと充実したサービスを提供する証券会社を選ぶことが大切です。ここでは、米国株取引に強い証券会社を3社厳選して紹介します。

SBI証券|米国株取扱数トップクラス

SBI証券の画像
項目 内容
口座数 約15,000,000口座 ※2025年11月25日時点(SBIネオモバイル証券など含む)
取引手数料 【スタンダードプラン(1注文ごと)】 取引金額に関係なく0円【アクティブプラン(1日定額制)】 1日100万円以下の取引:0円※現物取引・信用取引・単元未満株(S株)もすべて対象です。
NISA対応
つみたて投資枠取扱銘柄数 〇(259銘柄)※2025年3月3日時点
成長投資枠対象商品 国内株 / 外国株 / 投資信託(約1,329銘柄 ※2025年3月3日時点)
投資信託 約2,550本 ※2025年3月3日時点
外国株 8カ国/米国株式(5,000銘柄)
取引ツール(PC) HYPER SBI 2 / HYPER SBI / SBI CFDトレーダー
スマホアプリ SBI証券 株アプリ / 米国株アプリ / かんたん積立 / HYPER FX / HYPER 先物 / HYPER CFD
提携銀行口座 SBI新生銀行 / 住信SBIネット銀行
ポイント投資・付与 Pontaポイント / dポイント / Vポイント(クレカ積立)
口座開設スピード 最短 翌営業日

SBI証券は、米国株の取扱銘柄数が約5,000銘柄とトップクラスで、国内最大手のネット証券です。取引ツール「HYPER SBI 2」では、リアルタイムのヒートマップを確認でき、気になる銘柄をそのまま発注できる利便性があります。

現物・信用取引の手数料が原則無料で、投資信託の取扱本数も約2,600本と豊富です。NISAにも対応しており、つみたて投資枠と成長投資枠の両方を活用できます。Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALポイント、PayPayポイントなど、複数のポイントサービスに対応している点も魅力です。

口座数は約1,500万口座を超えており、多くの投資家に支持されています。初心者から上級者まで、幅広い層におすすめできる総合力の高い証券会社です。

SBI証券公式サイト

楽天証券|マーケットスピードIIが高機能

楽天証券LP画像
項目 内容
口座数 約12,000,000口座 ※2025年1月時点
取引手数料 【ゼロコース】 国内株式(現物・信用):0円 かぶミニ®(単元未満株):0円 投資信託:0円 ※ゼロコース選択時。 ※一部、スプレッドや信託財産留保額が発生する場合があります。
NISA対応 〇(新NISA対応)
つみたて投資枠取扱銘柄数 263銘柄 ※2025年4月24日時点
成長投資枠対象商品 国内株式 / 外国株式 / 投資信託(約1,345銘柄)
投資信託 約2,550本 ※2025年4月24日時点
外国株 6カ国/米国株式(約4,500銘柄)
取引ツール(PC) マーケットスピード / マーケットスピード II / 楽天MT4
スマホアプリ iSPEED / iSPEED for iPad / iSPEED FX / iSPEED 先物
提携銀行口座 楽天銀行(マネーブリッジ)
ポイント投資・付与 楽天ポイント(投資信託 / 国内株式 / 米国株式<円貨決済>)
口座開設スピード 最短 翌営業日

楽天証券は、高機能取引ツール「マーケットスピードII」が無料で利用できる点が大きな魅力です。ヒートマップ機能も充実しており、セクター別表示や期間別表示の切り替えがスムーズに行えます。

米国株の取扱銘柄数は約4,500銘柄で、主要な銘柄はほぼカバーしています。現物取引の手数料は原則無料で、楽天ポイントで投資ができる点も便利です。楽天経済圏を活用している方なら、ポイント投資と組み合わせて効率的に資産形成ができるんですね。

口座数は約1,200万口座で、楽天グループのサービスとの連携が強みです。楽天カードや楽天銀行を利用している方には、特におすすめの証券会社と言えます。

楽天証券公式サイト

moomoo証券|リアルタイム表示が魅力

moomoo証券のLP画像
項目 内容
口座数 非公開
取引手数料 【米国株】 ベーシックコース:約定代金 × 0.132%(税込) アドバンスコース:200株まで一律2.18米ドル(税込)【日本株】 取引手数料:無料
NISA対応 〇(成長投資枠のみ対応)
つみたて投資枠取扱銘柄数 非対応
成長投資枠対象商品 米国株 / 日本株
投資信託 取扱あり
外国株 3カ国/米国株:約7,000銘柄
取引ツール(PC) moomooアプリ(Windows / Mac対応)
スマホアプリ moomooアプリ(iOS / Android対応)
提携銀行口座 非公開
ポイント投資・付与 なし
口座開設スピード 最短即日(オンライン申込)

moomoo証券は、リアルタイムで米国株ヒートマップを無料で提供している点が最大の魅力です。口座開設なしでもアプリをダウンロードすれば一部機能を利用でき、手軽に始められます。

日本語に完全対応しており、スマホアプリの使い勝手が特に優れています。外出先でもサクサクと市場の動きをチェックでき、リアルタイムの情報が欲しい方には最適なツールです。

米国株の取扱銘柄数は約7,000銘柄以上で、現物取引の手数料は原則無料です。NISAは成長投資枠のみ対応しており、つみたて投資枠には対応していない点は注意が必要ですが、米国株投資に特化したい方にはおすすめの証券会社です。

moomoo証券公式サイト

ヒートマップで気をつけたい5つのこと|よくある誤解と注意点

ヒートマップは便利なツールですが、使い方を間違えると誤った投資判断につながる可能性があります。ここでは、初心者が陥りがちな誤解と注意点を5つ紹介します。

色だけで判断しない

ヒートマップの色は株価の騰落率を示していますが、色だけを見て売買判断をするのは危険です。緑色だからといって必ず買いというわけではありませんし、赤色だからといって必ず売りというわけでもありません。

例えば、ある銘柄が濃い緑色で大きく上昇している場合、既に買われすぎている可能性があります。短期的な材料で急騰した後は、利益確定の売りが出て下落することも多いんですね。逆に、赤色で下落している銘柄でも、ファンダメンタルズが健全であれば、割安な買いのチャンスかもしれません。

重要なのは、色の変化の背景にある理由を理解することです。決算発表、新製品の発表、規制の変更など、株価が動いた原因を確認してから投資判断を行いましょう。

リアルタイム表示と遅延表示の違い

ヒートマップツールには、リアルタイム表示のものと遅延表示のものがあります。この違いを理解せずに使うと、誤った判断をしてしまう可能性があります。

finvizの無料版のように、15分程度の遅延があるツールの場合、表示されている株価は実際の株価より古い情報です。短期トレードを行う場合は、この遅延が致命的になることもあります。

一方、moomoo証券やSBI証券のようにリアルタイム表示のツールなら、最新の市場動向を即座に把握できます。ただし、リアルタイムだからといって、短期的な価格変動に過度に反応するのも避けるべきです。

長期投資を前提とするなら、15分程度の遅延はほとんど問題になりません。自分の投資スタイルに合わせて、適切なツールを選ぶことが大切なんですね。

時価総額の大きさに惑わされない

ヒートマップでは、時価総額が大きい銘柄ほど大きく表示されます。アップルやマイクロソフトのような大型株は画面の多くを占めるため、つい注目してしまいがちです。

しかし、時価総額が大きいからといって、必ずしも投資に適しているわけではありません。大型株は安定性がある一方、成長率は小型株に比べて低い傾向があります。

逆に、ヒートマップで小さく表示されている小型株の中にも、高い成長ポテンシャルを持つ銘柄が隠れていることがあります。時価総額の大きさだけでなく、成長性や割安性など、多角的な視点で銘柄を評価することが重要です。

また、大型株の動きは市場全体への影響が大きいため、市場のトレンドを把握する際には重要ですが、個別の投資判断では小型株も含めて幅広く検討しましょう。

ヒートマップだけでは分からない情報

ヒートマップは市場の動きを視覚的に把握するには優れたツールですが、すべての情報を提供してくれるわけではありません。ヒートマップだけでは分からない重要な情報も多くあります。

例えば、企業の財務状況や業績トレンドはヒートマップからは読み取れません。PERやPBR(株価純資産倍率)などの投資指標、売上高や利益の成長率、負債比率などは、別途確認する必要があります。

また、配当利回りや配当性向といった配当に関する情報も、ヒートマップには表示されません。長期投資で配当収入を重視する方にとって、これらの情報は非常に重要です。

さらに、企業のビジネスモデルや競争優位性、経営陣の質といった定性的な情報も、ヒートマップからは分かりません。総合的な投資判断を行うには、ヒートマップと他の分析手法を組み合わせることが不可欠なんですね。

急落時の見方と対処法

市場全体が急落して、ヒートマップが真っ赤に染まる日があります。このような時こそ、冷静な判断が求められます

急落時にパニックになって保有株を売却してしまうと、損失を確定させてしまうことになります。まずは、急落の原因を確認しましょう。一時的なニュースによる反応なのか、構造的な問題なのかを見極めることが重要です。

ヒートマップを見て、すべてのセクターが均等に下落しているのか、特定のセクターだけが大きく下落しているのかを確認します。市場全体が下落している場合は、マクロ経済の問題や金融政策の変更など、広範な要因が考えられます。

特定のセクターだけが下落している場合は、そのセクター固有の問題がある可能性が高いです。例えば、テクノロジーセクターだけが大きく下落している場合、規制強化のニュースや大手テック企業の決算悪化などが背景にあるかもしれません。

長期投資家にとって、急落は優良銘柄を割安で買えるチャンスでもあります。ただし、すぐに飛びつくのではなく、下落が落ち着くのを待ってから、慎重に買い増しを検討することをおすすめします。

初心者向け|ヒートマップの始め方3ステップ

ここまでヒートマップの見方や活用法を解説してきましたが、実際に始めるにはどうすればいいのか、具体的な手順を3つのステップで説明します。初心者の方でも迷わず始められるよう、丁寧に解説しますね。

ステップ1:無料ツールにアクセスする

まずは、無料で使えるヒートマップツールにアクセスしてみましょう。最も手軽に始められるのは、finvizです。

finvizの場合、公式サイト(https://finviz.com/)にアクセスし、上部メニューの「Maps」をクリックするだけで、すぐにヒートマップが表示されます。口座開設やユーザー登録は不要で、誰でも無料で利用できるんですね。

日本語対応のツールが良い場合は、moomoo証券のアプリをダウンロードしましょう。App StoreまたはGoogle Playで「moomoo」と検索し、アプリをインストールします。口座開設なしでも一部機能を利用できるため、まずはアプリを開いてヒートマップを確認してみてください。

既にSBI証券や楽天証券の口座を持っている方は、それぞれの取引ツールからヒートマップにアクセスできます。ログイン後、ツールメニューからヒートマップ機能を探してみましょう。

ステップ2:表示設定を調整する

ヒートマップにアクセスしたら、自分の見やすいように表示設定を調整しましょう。多くのツールでは、表示する期間や対象銘柄を変更できます。

まずは、表示期間を選択します。「1日」「1週間」「1ヶ月」など、複数の期間を切り替えて見比べてみてください。短期的な動きと中期的なトレンドの違いが理解できるようになります。

次に、表示する銘柄の範囲を選択します。S&P500全体を表示するのか、特定のセクターだけを表示するのか、用途に応じて切り替えられます。初心者の方は、まずS&P500全体を表示して、市場全体の雰囲気をつかむことから始めるのがおすすめです。

色の設定も変更できるツールがあります。緑と赤の配色が一般的ですが、見づらい場合は他の配色に変更してみましょう。自分にとって最も見やすい設定を見つけることが、継続的に使うコツです。

ステップ3:毎日チェックする習慣をつける

ヒートマップを効果的に活用するには、毎日チェックする習慣をつけることが大切です。毎朝、米国市場の前日の動きを確認することで、市場の流れを肌で感じられるようになります。

おすすめの時間帯は、朝の出勤前や通勤中です。スマホアプリを使えば、わずか1〜2分で市場全体の動きを把握できます。「今日は市場全体が上昇したな」「テクノロジーセクターが強いな」といった感覚を日々積み重ねることで、市場感覚が養われるんですね。

最初は色を見るだけで十分です。慣れてきたら、セクター別の動きや個別銘柄の騰落率にも注目してみましょう。気になる銘柄があれば、その銘柄の詳細情報を確認する習慣もつけると、投資の知識が自然と増えていきます。

重要なのは、継続することです。毎日見ることで、市場のリズムや季節性、特定のイベント時の動きなどが分かるようになり、投資判断の精度が向上します。

よくある質問(Q&A)

よくある質問(Q&A)
Q1:ヒートマップは口座開設なしで使える?

はい、口座開設なしで使えるツールもあります。finvizは口座開設不要で、誰でも無料でヒートマップを利用できます。moomoo証券もアプリをダウンロードすれば、口座開設なしで一部機能を利用できるんですね。

ただし、SBI証券や楽天証券のヒートマップ機能を使う場合は、口座開設が必要です。取引ツールの一部として提供されているためです。まずは口座開設不要のツールで試してみて、本格的に投資を始める際に証券口座を開設するのが良いでしょう。

Q2:スマホでも見られる?

はい、多くのヒートマップツールはスマホに対応しています。moomoo証券、SBI証券、楽天証券はいずれもスマホアプリでヒートマップを確認できます。

finvizもスマホのブラウザからアクセスできますが、PC版に比べると表示が小さく見づらい場合があります。外出先で頻繁にチェックしたい方は、スマホアプリが充実している証券会社のツールを選ぶことをおすすめします。

Q3:日本株のヒートマップもある?

はい、日本株のヒートマップも提供されています。SBI証券や楽天証券の取引ツールには、日本株のヒートマップ機能もあります。TOPIXや日経平均を構成する銘柄の動きを視覚的に確認できるんですね。

TradingViewでも日本株のヒートマップを表示できます。米国株と日本株の両方を投資している方は、両方のヒートマップを見比べることで、グローバルな市場の動きを把握できます。

Q4:リアルタイム表示と遅延表示の差は?

リアルタイム表示は、現在の株価がほぼ即座に反映されます。一方、遅延表示は15分程度のタイムラグがあります。

短期トレードやデイトレードを行う場合は、リアルタイム表示が必須です。しかし、長期投資を前提とするなら、15分程度の遅延はほとんど影響しません。finvizの無料版は遅延表示ですが、市場全体のトレンドを把握するには十分な精度です。

Q5:finvizは日本語対応している?

いいえ、finvizは英語表示のみで、日本語には対応していません。ただし、ヒートマップは視覚的に理解できるツールなので、英語が苦手な方でも使いこなせます。

銘柄のティッカーシンボル(例:AAPLはアップル、MSFTはマイクロソフト)を覚えることで、英語表示でも問題なく利用できるようになります。どうしても日本語が良い場合は、moomoo証券やSBI証券、楽天証券のツールを選びましょう。

Q6:過去のヒートマップを見る方法は?

一部のツールでは、過去のヒートマップを表示する機能があります。TradingViewの有料版では、リプレイ機能を使って過去の任意の日のヒートマップを確認できます。

finvizの無料版では、過去の特定日のヒートマップを直接表示する機能はありませんが、期間を「1週間」や「1ヶ月」に設定することで、その期間の累積騰落率を確認できます。過去の市場動向を研究したい場合は、リプレイ機能のあるツールの有料版を検討すると良いでしょう。

まとめ

米国株ヒートマップは、市場全体の動きを色とサイズで視覚化し、投資判断を効率化できる優れたツールです。finvizやmoomoo証券など、無料で使えるツールも充実しており、初心者の方でもすぐに始められます。

ヒートマップの基本的な見方は、全体の色でトレンドを把握し、セクター別の動きで資金の流れを読み取り、個別銘柄の詳細をチェックするという3つのステップです。S&P500の11セクターの特性を理解することで、セクターローテーションを見極められるようになります。

実践的な活用法としては、市場全体のトレンド把握、セクターローテーションの見極め、期間を変えた分析、他の分析ツールとの組み合わせが重要です。ただし、色だけで判断せず、リアルタイム表示と遅延表示の違いを理解し、ヒートマップだけでは分からない情報もあることを認識しておく必要があります。

米国株投資を本格的に始めるなら、SBI証券、楽天証券、moomoo証券など、ヒートマップ機能が充実した証券会社を選ぶことをおすすめします。毎日チェックする習慣をつけることで、市場感覚が養われ、投資判断の精度が向上するでしょう。

なお、投資には元本割れのリスクがあります。ヒートマップは市況の可視化ツールであり、投資判断は総合的に行う必要があります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

SOICO株式会社 共同創業者・取締役COO 土岐彩花
共同創業者&取締役COO 土岐 彩花(どきあやか)
SOICO株式会社
慶應義塾大学在学中に19歳で起業し、2社のベンチャー創業を経験。大学在学中に米国UCバークレー校(Haas School of Business, University of California, Berkeley)に留学し、経営学、マーケティング、会計、コンピュータ・サイエンスを履修。新卒でゴールドマン・サックス証券の投資銀行本部に就職し、IPO含む事業会社の資金調達アドバイザリー業務・引受業務に従事。2018年よりSOICO株式会社の取締役COOに就任。

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