FXロスカットの仕組みと回避策|10社の水準比較【2026年版】

FX取引を始めようと情報収集を進めていくと、「スプレッド」「レバレッジ」「スワップポイント」など、聞き慣れない専門用語が次々と登場します。
これらの用語を理解しないまま取引を始めてしまうと、注文方法を間違えたり、リスク管理ができず損失が拡大したりする可能性があります。
本記事では、FX初心者が最初に覚えるべき基本用語から、中級者以上が知っておきたい専門用語まで、体系的に解説します。用語の意味だけでなく、実際の取引での使い方も紹介するので、安心して口座開設・取引開始に進めるでしょう。
50音順・カテゴリ別の索引も用意していますので、取引中に分からない用語が出てきた際の辞書としてもご活用ください。
目次
FX用語集
FX取引を始める前に、最低限理解しておくべき基本用語があります。
ここでは、口座開設から実際の取引開始までに必要な20の重要用語を、4つのカテゴリに分けて解説します。これらの用語を押さえておけば、取引画面の表示内容を理解でき、安全に取引を始められるでしょう。
FX取引で最も基本となる用語が「ポジション」です。新規の買い注文・売り注文が約定(取引成立)した後、決済せずに保有している状態のことを指します。
買うこともしくは買ポジションを保有することを「ロング」といい、売ることもしくは売ポジションを保有することを「ショート」といいます。
通貨ペアとは、FXで取引する2つの通貨の組み合わせです。米ドルと日本円なら「米ドル/円」、ユーロと日本円なら「ユーロ/円」と表記します。
約定(やくじょう)とは、注文が成立することです。指定した価格に到達して注文が執行され、取引が成立した状態を指します。
決済とは、保有しているポジションを反対売買して取引を終了することです。買いポジションなら売り注文で、売りポジションなら買い注文で決済します。
証拠金とは、取引額に通貨ペアごとに定められた証拠金率(最低4%)を乗じて算出された金額以上が必要となる、取引のために預け入れる資金です。
出典: 金融庁 いわゆる外国為替証拠金取引について
レバレッジとは、少額の証拠金で大きな金額の取引ができる仕組みです。国内FXでは法令により個人口座の最大レバレッジは25倍までと定められています。
出典: 金融庁 いわゆる外国為替証拠金取引について
レバレッジ取引では証拠金を超える損失が発生する可能性があります
スプレッドとは、通貨ペアを売る際に適用される「Bid(売値)」と、通貨ペアを買う際に適用される「Ask(買値)」の差額です。取引手数料にあたるので、スプレッドが小さければ小さいほどコストを抑えることができます。
Bid(ビッド)とは、トレーダー側から見て売りの注文が可能な現在の価格で、FXの注文画面ではほとんどの場合左側に表示されるのが一般的です。
Ask(アスク)とは、トレーダー側から見て買いの注文が可能な現在の価格で、FXの注文画面ではほとんどの場合右側に表示されるのが一般的です。
スプレッドの単位は「銭」と「pips」の2種類があります。「銭」は、通貨ペアのうち一方が日本円の場合に用いられます。対ドルなど外貨同士の通貨ペアでは「pips」が使われます。
スワップポイントとは「金利差調整分」とも呼ばれ、2ヵ国間の金利差によって生じる損益です。金利が低い国の通貨を売って金利が高い国の通貨を買うと、ポジションを保有している日数だけ、金利差分の利益を得られます。
ただし、スワップポイントは、保有ポジションをオーバーナイト(ポジションを翌日まで持ち越す)しなければ発生しません。また、金利差がマイナスの場合は支払いとなる点に注意が必要です。
スワップポイントは日々変動します。長期保有する場合は定期的に確認しましょう
成行注文とは、現在表示されている価格で即座に注文を執行する方法です。確実に約定しますが、価格は指定できません。
指値注文とは、「この価格以下になったら買う」「この価格以上になったら売る」と、有利な価格を指定して注文する方法です。利益確定の際によく使われます。
逆指値注文は、指値とは逆パターンの指定を行います。「○○円以下になったら売る」「○○円以上になったら買う」という注文を行い、損切りの際に活用されます。
IFD注文(イフダン注文)は”If done”の略で、新たにポジションを建てる際に、決済の注文まで設定できます。新規注文と決済注文をセットで出せるため、エントリーや利益確定のチャンスを逃さなくて済みます。
OCO注文は”One Cancels the Other”の略で、内容が異なる2つの注文を一度に出しておき、どちらかが成立したら自動的にもう片方がキャンセルになるという注文方法です。利益確定の指値と損切りの逆指値を同時に出しておけます。
IFO注文(イフダン・オーシーオー注文)は、IFD注文とOCO注文を組み合わせたものです。新規の注文が約定したら、利益確定のための指値と、損切りのための逆指値が自動で発注される仕組みになっています。
IFO注文を使えば、エントリーから利益確定・損切りまで全て自動化できます
証拠金維持率とは、取引の安全性を教えてくれるもので、現在の価格変動リスクはどんな状況であるか確認するのに役立ちます。計算式は「時価評価総額 ÷ 必要証拠金 × 100」です。
ロスカットとは、口座に預け入れた証拠金以上の損失が発生する可能性が出てきたことにより、保有ポジションを強制的に決済する仕組みです。投資家の損失拡大を防ぐ目的があります。
出典: 金融先物取引業協会
証拠金維持率が低下するとロスカットのリスクが高まります
マージンコールとは「証拠金維持率がまもなくロスカット水準に達します」というアラート(お知らせ)をする通知のことです。FX会社によっては追加証拠金の入金を求める場合もあります。
損切り(ストップロス)とは、損失が一定額に達した時点でポジションを決済し、それ以上の損失拡大を防ぐことです。逆指値注文を使って自動化できます。
利確(利益確定)とは、含み益が出ているポジションを決済して、利益を確定させることです。指値注文を使って目標価格で自動的に利益確定できます。
ここでは、FX取引で使われる主要な用語を50音順・アルファベット順に整理しました。
取引中に分からない用語が出てきた際の辞書としてご活用ください。各用語には簡潔な説明を付けていますので、素早く意味を確認できます。
Ask(アスク)
買値のこと。トレーダーが通貨を買う際に適用される価格で、Bidよりも高く設定されています。
アラート
証拠金維持率の低下など、口座の状態に異常が生じた際に通知される警告メッセージです。
インターバンク市場
銀行等の金融機関がお互いに為替取引を行う市場のこと。個人投資家は直接参加できませんが、FX会社を通じて実質的にこの市場の価格で取引できます。
円高
他の通貨に対して円の価値が上がること。例えば米ドル/円が150円から140円になると円高です。
円安
他の通貨に対して円の価値が下がること。例えば米ドル/円が140円から150円になると円安です。
OCO注文
2つの注文を同時に出し、どちらかが約定するともう一方が自動キャンセルされる注文方法です。
オーバーナイト
ポジションを翌日まで持ち越すこと。スワップポイントが発生する条件となります。
為替レート
2つの通貨を交換する際の交換比率のこと。常に変動しており、この変動を利用して利益を狙うのがFXです。
逆指値注文
「○○円以上になったら買う」「○○円以下になったら売る」と指定する注文方法。損切りに活用されます。
基軸通貨
国際取引で中心的に使われる通貨。現在は米ドルが基軸通貨として機能しています。
クロス円
米ドルを介さずに円と他の通貨を直接取引する通貨ペアのこと。ユーロ/円、ポンド/円などが該当します。
決済
保有しているポジションを反対売買して取引を終了すること。買いポジションは売り注文で、売りポジションは買い注文で決済します。
経済指標
各国の経済状況を数値で示したもの。雇用統計、GDP、消費者物価指数などがあり、発表時には為替レートが大きく変動することがあります。
建玉(たてぎょく)
ポジションと同じ意味で、新規注文が約定した後、決済していない状態のことです。
指値注文
「○○円以下になったら買う」「○○円以上になったら売る」と有利な価格を指定する注文方法。利益確定に活用されます。
証拠金
FX取引を行うために預け入れる資金のこと。取引額の一定割合(国内では最低4%)が必要です。
出典: 金融庁 いわゆる外国為替証拠金取引について
証拠金維持率
必要証拠金に対する有効証拠金の割合。この数値が低下するとロスカットのリスクが高まります。
ショート
売りポジションを保有すること。価格が下がると利益が出ます。
信託保全
顧客から預かった証拠金を信託銀行に分別管理する仕組み。FX会社が破綻しても顧客資産が保護されます。
出典: 金融先物取引業協会
信託保全があれば、FX会社が破綻しても資産が守られます
スキャルピング
数秒から数分の短時間で売買を繰り返し、小さな利益を積み重ねる取引手法です。
スプレッド
売値(Bid)と買値(Ask)の差額。実質的な取引コストとなります。
スリッページ
注文時の表示価格と実際の約定価格にズレが生じること。相場急変時に発生しやすくなります。
スワップポイント
2つの通貨間の金利差によって生じる損益。ポジションを翌日に持ち越すと発生します。
成行注文
現在の価格で即座に注文を執行する方法。価格は指定できませんが確実に約定します。
高金利通貨
政策金利が高い国の通貨。トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソなどが代表的で、スワップポイント狙いの投資対象となります。
建玉(たてぎょく)
ポジションと同じ意味。新規注文が約定した後、決済していない状態のことです。
通貨ペア
FXで取引する2つの通貨の組み合わせ。米ドル/円、ユーロ/米ドルなどと表記します。
デイトレード
その日のうちにポジションを決済する取引スタイル。スワップポイントは発生しません。
テクニカル分析
過去の価格推移や取引量などのデータを基に、今後の相場を予測する分析手法です。
ドルストレート
米ドルと他の通貨を直接取引する通貨ペア。米ドル/円、ユーロ/米ドルなどが該当します。
成行注文
現在表示されている価格で即座に注文を執行する方法。さ行にも記載していますが、重要な用語なので再掲します。
ナンピン
保有ポジションに含み損が出ている時に、さらに同じ方向のポジションを追加すること。平均取得価格を有利にする手法ですが、リスクも高まります。
ナンピンは損失を拡大させるリスクがあります
Bid(ビッド)
売値のこと。トレーダーが通貨を売る際に適用される価格で、Askよりも低く設定されています。
ファンダメンタルズ分析
経済指標や政治情勢などの基礎的要因から相場を予測する分析手法です。
含み益
保有中のポジションを現在の価格で決済した場合に得られる利益。決済するまでは確定しません。
含み損
保有中のポジションを現在の価格で決済した場合に発生する損失。決済するまでは確定しません。
pips(ピップス)
為替レートの最小変動単位。米ドル/円では0.01円(1銭)が1pipに相当します。
ポジション
新規注文が約定した後、決済していない状態のこと。買いポジション(ロング)と売りポジション(ショート)があります。
マージンコール
証拠金維持率が低下した際に発せられる警告。ロスカットの予告として機能します。
窓
週明けの取引開始時に、前週の終値と大きく離れた価格で始まること。週末の重要なニュースなどで発生します。
約定(やくじょう)
注文が成立すること。指定した価格に到達して注文が執行され、取引が成立した状態を指します。
約定(やくじょう)
注文が成立すること。ま行にも記載していますが、重要な用語なので再掲します。
有効証拠金
口座残高に評価損益を加減した金額。証拠金維持率の計算に使用されます。
レバレッジ
少額の証拠金で大きな金額の取引ができる仕組み。国内FXでは最大25倍までと法令で定められています。
出典: 金融庁 いわゆる外国為替証拠金取引について
レンジ相場
一定の価格帯で上下動を繰り返す相場状況。明確なトレンドがない状態です。
ロスカット
証拠金維持率が一定水準を下回った際に、保有ポジションが強制的に決済される仕組みです。
出典: 金融先物取引業協会
ロット
取引の単位。1ロット=1万通貨とするのが一般的ですが、FX会社によって異なる場合があります。
ロング
買いポジションを保有すること。価格が上がると利益が出ます。
ロールオーバー
ポジションの決済日を翌営業日に繰り延べること。この際にスワップポイントが発生します。
Ask(アスク)
買値。トレーダーが通貨を買う際に適用される価格です。
Bid(ビッド)
売値。トレーダーが通貨を売る際に適用される価格です。
CPI(消費者物価指数)
一般消費者が購入する商品やサービスの価格変動を測定する経済指標。インフレ状況を把握する重要な指標です。
ECB(欧州中央銀行)
ユーロ圏の金融政策を決定する中央銀行。政策金利の決定はユーロ相場に大きな影響を与えます。
FOMC(連邦公開市場委員会)
FRBが開くアメリカの金融政策を決定する会合です。声明文や議事録が公開され、金利政策の方針や景況判断の評価などが発表されるため、FX相場にも大きな影響を及ぼします。
FRB(米連邦準備制度理事会)
米国の中央銀行制度の最高意思決定機関。金融政策を決定し、世界の為替市場に大きな影響を与えます。
GDP(国内総生産)
一定期間に国内で生み出された付加価値の総額。その国の経済規模を示す最も基本的な指標です。
IFD注文(イフダン注文)
新規注文と決済注文をセットで出せる注文方法。”If done”の略です。
IFO注文(イフダン・オーシーオー注文)
IFD注文とOCO注文を組み合わせた注文方法。新規・利確・損切りを一度に設定できます。
ISM製造業景況指数
米国の製造業の景況感を示す指標。50を上回ると景気拡大、下回ると景気後退と判断されます。
OCO注文
“One Cancels the Other”の略。2つの注文を同時に出し、どちらかが約定するともう一方が自動キャンセルされます。
pips(ピップス)
為替レートの最小変動単位。通貨ペアによって1pipの大きさは異なります。
カテゴリ別FX用語集
50音順の索引に加えて、用語を目的別に分類しました。
自分が知りたい分野の用語を効率的に学習できるよう、5つのカテゴリに整理しています。特定の分野を集中的に学びたい方は、このセクションをご活用ください。
実際の売買に直接関わる用語です。ポジション、ロング、ショート、約定、決済、成行注文、指値注文、逆指値注文、IFD注文、OCO注文、IFO注文、スリッページ、約定力などが該当します。
これらの用語は取引画面で頻繁に目にするため、最優先で覚えるべき分野です。注文方法の違いを理解していないと、意図しない取引をしてしまう可能性があります。
取引用語を理解すれば、注文ミスを防げます
価格チャートの分析に関する用語です。ローソク足、移動平均線、ボリンジャーバンド、RSI、MACD、ストキャスティクス、一目均衡表、フィボナッチ、サポートライン、レジスタンスライン、トレンドライン、ゴールデンクロス、デッドクロスなどが含まれます。
テクニカル分析は過去の価格推移から今後の値動きを予測する手法で、多くのトレーダーが活用しています。チャートの見方を理解することで、エントリーポイントや決済ポイントを判断しやすくなります。
雇用統計とは、各国の雇用情勢を調べたもので、米国労働省が毎月発表する経済指標です。なかでも「非農業部門雇用者数」と「失業率」の2項目は、FOMCの金融政策にも影響を与えるためFX市場からの注目度は特に高いです。
その他、GDP、消費者物価指数、小売売上高、ISM製造業景況指数、FOMC、ECB理事会、日銀金融政策決定会合、政策金利、インフレ率、景気動向指数などが重要な経済指標・マーケット用語です。
経済指標の発表時には為替レートが大きく変動することがあるため、発表スケジュールを把握しておくことが重要です。
経済指標発表時は価格が大きく動く可能性があります
資金管理と損失防止に関する用語です。証拠金、必要証拠金、有効証拠金、証拠金維持率、レバレッジ、ロスカット、マージンコール、損切り、利確、リスクリワード比率、ドローダウン、資金管理などが該当します。
FXで長期的に利益を上げるには、リスク管理が不可欠です。これらの用語を理解し、適切な資金管理を行うことで、大きな損失を回避できます。
特に証拠金維持率とロスカットの仕組みは、口座開設前に必ず理解しておくべき重要事項です。
適切なリスク管理なしに長期的な利益は得られません
FX市場の仕組みや法規制に関する用語です。インターバンク市場、相対取引、信託保全、カバー取引、マリー取引、DD方式、NDD方式、金融商品取引業者、登録番号、契約締結前交付書面などが含まれます。
FX会社を選ぶ際には、信託保全の有無や金融商品取引業者としての登録状況を確認することが重要です。これらの制度用語を理解しておくと、安全性の高いFX会社を選択できます。
混同しやすいFX用語の違いを比較
FX初心者が特に混同しやすい用語の違いを明確にします。
似たような意味に見えても実際には異なる用語や、対になっている用語を正しく理解することで、取引ミスを防げます。ここでは代表的な4組の用語の違いを解説します。
個人投資家の側から見ると、売るときの値段がBidで、買うときの値段がAskです。BidとAskの2つのレートを見て、高いほうが「買値」、安いほうが「売値」だと考えておけばいい。あるいは「左側にあるのが売値、右側にあるのが買値」と覚えておくのもいいでしょう。
| 項目 | Bid(ビッド) | Ask(アスク) |
| 意味 | 売値 | 買値 |
| トレーダーの行動 | 売る時に使う | 買う時に使う |
| 価格の高低 | 低い方 | 高い方 |
| 画面表示位置 | 左側(一般的) | 右側(一般的) |
| 覚え方 | Bidの「B」は「売」のイメージ | Askの「K」は「買いのK」 |
この2つの価格差がスプレッドとなり、実質的な取引コストになります。Askで買ってすぐにBidで売ると、スプレッド分の損失が発生するため、取引を始める前に必ず理解しておきましょう。
これら3つの注文方法は、自動売買を可能にする便利な機能ですが、それぞれ役割が異なります。
| 注文方法 | 特徴 | 設定できる注文 | 主な用途 |
| IFD注文 | 新規注文と決済注文を セットで発注 |
新規1つ+決済1つ | エントリーと利確(または損切り) を同時に設定したい時 |
| OCO注文 | 2つの注文を同時に出し 片方が約定すると もう片方が自動キャンセル |
2つの注文 (新規2つ、または決済2つ) |
利確と損切りを 同時に設定したい時 |
| IFO注文 | IFDとOCOを組み合わせ 新規・利確・損切りを 全て自動化 |
新規1つ+決済2つ (利確+損切り) |
エントリーから決済まで 完全自動化したい時 |
IFD注文のデメリットは、「利益確定か損切りのどちらかしか自動化できない」ことです。一方、IFO注文を使うと、新規注文の約定と同時に、利益確定と損切りの決済注文が発注されます。エントリーから利益確定・損切りまで全て自動で行ってくれるのが、IFO注文のメリットといえます。
初心者はまずIFD注文で新規と損切りを設定し、慣れてきたらIFO注文で利確も自動化するのがおすすめです。
FXでは「買い」からでも「売り」からでも取引を始められます。この2つの方向性を理解することが、FX取引の基本です。
| 項目 | ロング(買い) | ショート(売り) |
| 取引の方向 | 通貨ペアを買う | 通貨ペアを売る |
| 利益が出る条件 | 価格が上昇した時 | 価格が下落した時 |
| 決済方法 | 売り注文で決済 | 買い注文で決済 |
| 別名 | 買いポジション 買い建玉 |
売りポジション 売り建玉 |
| スワップポイント | 高金利通貨を買えば プラスになりやすい |
高金利通貨を売ると マイナスになりやすい |
初心者は「買っていないのになぜ売れるのか」と疑問に思うかもしれません。FXでは差金決済という仕組みを採用しているため、実際に通貨を保有しなくても売りから取引を始められます。
相場が下落すると予想する場合はショート、上昇すると予想する場合はロングでエントリーします。
どちらも証拠金維持率に関連する重要な仕組みですが、発動するタイミングと内容が異なります。
| 項目 | マージンコール | ロスカット |
| 発動条件 | 証拠金維持率が一定水準 (例:100%)を下回った時 |
証拠金維持率がさらに低下 (例:50%)した時 |
| 内容 | 警告通知 (メールやアラート) |
保有ポジションの 強制決済 |
| 対応方法 | 追加入金またはポジション決済で 証拠金維持率を回復させる |
自動的に決済されるため 対応不可 |
| 目的 | ロスカットの予告 リスク回避の機会提供 |
証拠金以上の損失を 防ぐ最終防衛ライン |
| FX会社による違い | マージンコールがない 会社もある |
全てのFX会社で 設定されている |
マージンコール(Margin Call)は直訳すると「証拠金の呼びかけ」です。「もうすぐロスカットになるよ。ロスカットされたくないなら証拠金を追加してね。」という警告がマージンコールです。
マージンコールは「イエローカード」、ロスカットは「レッドカード」と考えると分かりやすいでしょう。マージンコールの段階で適切に対処すれば、ロスカットを回避できます。
レベル別FX用語の学習順序
FX用語を効率的に学ぶには、学習レベルに応じた順序で習得することが重要です。
ここでは用語を初級・中級・上級の3段階に分類し、それぞれのレベルで覚えるべき用語を整理しました。自分のレベルに合わせて、段階的に学習を進めてください。
FXを始める前に必ず理解しておくべき基本用語です。これらを知らずに取引を始めると、注文ミスや予期せぬ損失につながる可能性があります。
最優先で覚える用語(10語)
スプレッド、レバレッジ、証拠金、ポジション、ロング、ショート、通貨ペア、Ask、Bid、約定
取引開始前に覚える用語(10語)
成行注文、指値注文、逆指値注文、決済、スワップポイント、ロスカット、証拠金維持率、pips、円高、円安
これら20語を理解すれば、口座開設から初回取引までスムーズに進められます。特にスプレッド、レバレッジ、ロスカットは、取引コストとリスク管理に直結する重要な概念です。
口座開設時に各FX会社が提供する「契約締結前交付書面」にもこれらの用語が記載されていますので、内容を理解した上で取引を始めましょう。
基本20語をマスターすれば、安心して取引を始められます
実際に取引を始めた後、より効率的な取引や高度な分析を行うために必要な用語です。
注文方法の応用(5語)
IFD注文、OCO注文、IFO注文、トレール注文、スリッページ
リスク管理(5語)
マージンコール、有効証拠金、必要証拠金、損切り、利確
市場・経済(10語)
雇用統計、FOMC、GDP、消費者物価指数、政策金利、インターバンク市場、ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析、トレンド、レンジ相場
中級レベルでは、自動売買機能(IFD・OCO・IFO)を活用できるようになり、経済指標の発表スケジュールもチェックするようになります。
経済指標の中でも特に米国雇用統計とFOMCは、発表後に大きな値動きが発生しやすいため、発表時刻を把握しておくことが重要です。
専門的な分析手法や高度な取引戦略を実践する際に必要な用語です。
テクニカル指標(10語)
移動平均線、ボリンジャーバンド、RSI、MACD、ストキャスティクス、一目均衡表、フィボナッチ、ゴールデンクロス、デッドクロス、ダイバージェンス
市場構造・制度(5語)
信託保全、カバー取引、マリー取引、DD方式、NDD方式
経済指標(10語)
ISM製造業景況指数、小売売上高、鉱工業生産、貿易収支、日銀短観、ECB理事会、IFO企業景況感指数、ミシガン大学消費者態度指数、ADP雇用統計、新規失業保険申請件数
上級レベルでは、複数のテクニカル指標を組み合わせた分析や、経済指標の予想値と結果の乖離を利用した取引など、高度な戦略を実践できるようになります。
ただし、用語を知っているだけでは利益は出ません。実際の取引で経験を積み、リスク管理を徹底することが最も重要です。
FX用語の実践的な使い方
用語の意味を理解しても、実際の取引画面でどこを見ればよいか分からなければ取引できません。
ここでは、FX会社の取引画面で用語がどのように表示されているか、実践的な見方を解説します。画面構成はFX会社によって異なりますが、基本的な要素は共通しています。
一般的なFX取引画面には、以下の情報が表示されています。
レート表示エリア
通貨ペアごとに「Bid」と「Ask」の2つの価格が並んで表示されます。左側がBid(売値)、右側がAsk(買値)です。この2つの価格差がスプレッドとなります。
例えば米ドル/円で「Bid 150.000」「Ask 150.002」と表示されている場合、スプレッドは0.2銭です。売りたい時は150.000円、買いたい時は150.002円で取引が成立します。
証拠金情報エリア
「純資産」「必要証拠金」「有効証拠金」「証拠金維持率」が表示されます。証拠金維持率が低下すると色が変わったり警告マークが表示されたりするFX会社が多いです。
証拠金維持率は常に確認する習慣をつけましょう。この数値が100%を下回るとロスカットのリスクが高まります。
証拠金維持率は常に確認し、100%を下回らないよう管理しましょう
ポジション一覧エリア
現在保有しているポジションが一覧表示されます。通貨ペア、売買区分(ロング/ショート)、取引数量、建値(エントリー価格)、現在価格、評価損益、スワップポイントなどが表示されます。
評価損益は、現在の価格で決済した場合に得られる損益です。決済するまでは確定しませんが、含み損が大きくなると証拠金維持率が低下します。
注文画面では、以下の項目を設定します。
通貨ペア
取引したい通貨ペアを選択します。米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円などから選びます。
売買区分
「買(ロング)」か「売(ショート)」を選択します。価格上昇を予想する場合は買、下落を予想する場合は売を選びます。
注文方法
成行、指値、逆指値、IFD、OCO、IFOなどから選択します。初心者はまず成行注文から始め、慣れてきたら指値・逆指値を活用しましょう。
取引数量
何通貨取引するかを入力します。1,000通貨、10,000通貨など、FX会社によって最小取引単位が異なります。
注文価格
指値・逆指値注文の場合、希望する価格を入力します。成行注文の場合は入力不要です。
スリッページ設定
注文価格と約定価格の許容誤差を設定します。相場急変時に不利な価格での約定を防ぐために設定できます。
注文を確定する前に、必ず売買区分(買いか売りか)と取引数量を確認してください。間違えて注文すると、意図しない損失が発生する可能性があります。
注文確定前に必ず売買区分と取引数量を再確認しましょう
全ての用語を暗記する必要はありません。まずは本記事の「初心者が最初に覚えるべき基本用語20選」を理解すれば、口座開設から初回取引まで問題なく進められます。
取引を続けていく中で、自然と必要な用語は覚えていきます。分からない用語が出てきたら、その都度調べる習慣をつけましょう。
特に重要なのは、スプレッド、レバレッジ、証拠金、ロスカット、証拠金維持率の5つです。これらはコストとリスク管理に直結するため、取引前に必ず理解してください。
どちらも取引コストに関連する用語ですが、性質が全く異なります。
スプレッドは、売値(Bid)と買値(Ask)の差額で、取引ごとに必ず発生する実質的な手数料です。取引回数が多いほど累積コストが増えるため、スプレッドが狭いFX会社を選ぶことが重要です。
スワップポイントは、2つの通貨間の金利差によって生じる損益で、ポジションを翌日に持ち越した時に発生します。高金利通貨を買って低金利通貨を売ると受け取りとなり、逆の場合は支払いとなります。
スワップポイントは日々変動するため、長期保有する場合は定期的に確認しましょう。
基本的な用語(スプレッド、レバレッジ、ポジションなど)は、どのFX会社でも共通です。
ただし、一部の用語はFX会社によって呼び方が異なる場合があります。例えば、マージンコールを「ロスカットアラート」「プレアラート」と呼ぶFX会社もあります。
また、各FX会社独自の取引ツール名や機能名は、他社と異なります。例えば「外貨ネクストネオ」「FXネオ」「LION FX」などは各社のサービス名です。
口座開設時に提供される「契約締結前交付書面」や取引説明書には、そのFX会社で使われる用語の定義が記載されていますので、必ず確認しましょう。
初心者はまず、米国雇用統計、FOMC、GDP、消費者物価指数の4つを覚えれば十分です。これらは為替相場に大きな影響を与える主要指標です。
特に米国雇用統計は毎月第1金曜日に発表され、発表後に大きな値動きが発生しやすいため、発表時刻(日本時間22時30分、夏時間は21時30分)を把握しておきましょう。
中級者以上になると、ISM製造業景況指数、小売売上高、日銀短観、ECB理事会なども注目するようになります。ただし、全ての経済指標を追う必要はありません。
多くのFX会社が経済指標カレンダーを提供しており、重要度が星の数で表示されています。重要度の高い指標の発表時刻を確認し、その時間帯は取引を控えるか、ポジションを決済しておくのが安全です。
| 米ドル/円スプレッド | 0.2銭(原則固定) |
| 取扱通貨ペア | 51通貨ペア |
| 最小取引単位 | 1,000通貨 |
本記事では、FX取引で使われる専門用語を体系的に解説しました。
初心者が最優先で覚えるべき基本用語20選から、50音順・カテゴリ別の完全索引、混同しやすい用語の比較、レベル別の学習順序まで、段階的に用語を習得できる構成としています。
用語を理解することは、FX取引の第一歩です。スプレッド、レバレッジ、証拠金、ロスカット、証拠金維持率などの基本用語を押さえれば、安全に取引を始められます。
取引画面で分からない用語が出てきた際には、本記事を辞書としてご活用ください。50音順・カテゴリ別の索引から、必要な用語を素早く検索できます。
ただし、用語を知っているだけでは利益は出ません。実際の取引で経験を積み、リスク管理を徹底することが最も重要です。
FX取引は元本を保証するものではなく、相場変動により損失が発生する可能性があります。レバレッジにより、預入証拠金を上回る損失が発生する可能性もあります。取引を始める際は、各FX会社が提供する契約締結前交付書面を必ずご確認ください。金融商品取引業者の登録の有無を確認し、ご自身の判断と責任でお取引ください。
出典: 金融庁 いわゆる外国為替証拠金取引について
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