FX取引単位の選び方|1000通貨で始める少額投資ガイド

FXと先物取引は、どちらも少ない資金で大きな取引ができる投資方法として知られています。
しかし、両者には取引期日や対象、取引時間など、重要な違いがあります。
投資を始める際、どちらが自分に適しているのか迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、FXと先物取引の基本的な違いから、それぞれのメリット・デメリット、投資目的別の選び方まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
自分に合った投資方法を見つけるための参考にしてください。
目次
FXと先物取引の最も大きな違いは、取引期日の有無、取引対象、取引時間、そしてインカムゲインの有無です。
これらの違いを理解することで、自分の投資スタイルに合った選択ができます。
FX取引には決済期日がありません。
ポジションを保有し続ける限り、いつまでも取引を継続できます。
一方、先物取引には「限月」と呼ばれる決済期限があります。
限月とは、先物取引の最終決済月を指し、日経225先物の場合は3月、6月、9月、12月が主な限月となっています。
出典: 日本取引所グループ 日経225先物取引
期限到来時は自動決済。継続にはロールオーバー手続きが必要
ポジションを継続したい場合は、決済期限前に次の限月に乗り換える「ロールオーバー」という手続きが必要です。
ロールオーバーには手数料がかかるため、長期保有を考える場合はコストとして考慮する必要があります。
FX取引の対象は通貨ペアです。
米ドル/円、ユーロ/円など、2つの通貨を交換して利益を狙います。
国内FX会社では、20〜50通貨ペア程度が取引可能です。
先物取引の対象は、株価指数(日経225、NYダウなど)、商品(金、原油、とうもろこしなど)、債券など多岐にわたります。
通貨以外の投資対象に分散したい場合は先物取引が選択肢
FX取引は、月曜日の朝から土曜日の早朝まで、ほぼ24時間取引が可能です。
世界中の外国為替市場が順次開いていくため、時間に縛られずに取引できます。
先物取引は、取引所の営業時間内のみ取引できます。
日経225先物の場合、日中立会は8:45〜15:45、夜間立会は17:00〜翌6:00となっています。
出典: 日本取引所グループ 日経225先物取引
FXと比較すると取引時間に制約がありますが、夜間取引も可能なため、日中忙しい方でも取引できる環境は整っています。
FX取引には「スワップポイント」と呼ばれるインカムゲインがあります。
スワップポイントは、2つの通貨間の金利差から生じる損益で、ポジションを翌日に持ち越すと発生します。
高金利通貨を買うと金利差分を毎日受け取れる
逆に、低金利通貨を買って高金利通貨を売る場合は、スワップポイントを支払うことになります。
スワップポイントは日々変動。金利情勢で受取から支払に転じることも
先物取引にはスワップポイントのようなインカムゲインはありません。
利益はすべて価格変動によって得られるため、長期保有による金利収入を期待することはできません。
FXとは?基本的な仕組みをわかりやすく解説
FXは「外国為替証拠金取引」の略で、異なる国の通貨を売買して利益を狙う投資方法です。
証拠金を担保にして、元手以上の金額を取引できる点が特徴です。
FXでは、ある通貨を買うと同時に別の通貨を売ります。
例えば米ドル/円を買う場合、円を売って米ドルを買うことになります。
為替レートが有利な方向に動いたときに反対売買を行うことで、差額が利益となります。
FXは差金決済取引なので、実際に通貨を受け渡すのではなく、売買の差額のみをやり取りします。
売りからでも買いからでも取引開始可能。どちらの相場でも利益を狙える
FXでは、証拠金を担保にして、その何倍もの金額を取引できます。
この仕組みを「レバレッジ」といいます。
国内FXでは、個人投資家のレバレッジは最大25倍までと法律で定められています。
出典: 金融庁 いわゆる外国為替証拠金取引について
例えば、10万円の証拠金があれば、最大250万円分の取引が可能です。
損失もレバレッジ分だけ拡大。証拠金を超える損失の可能性あり
証拠金維持率が一定水準を下回ると、ロスカット(強制決済)が執行され、さらなる損失拡大を防ぐ仕組みになっています。
出典: 金融先物取引業協会 規則
FXで取引される通貨ペアは、大きく分けて「メジャー通貨ペア」と「マイナー通貨ペア」があります。
メジャー通貨ペアは、米ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/米ドルなど、取引量が多く流動性の高い通貨ペアです。
スプレッドが狭く、取引コストを抑えられます。
マイナー通貨ペアには、トルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円などがあります。
高金利通貨が多く、スワップポイント狙いの長期運用に適していますが、価格変動が大きくリスクも高めです。
初心者はまずメジャー通貨ペアから取引開始がおすすめ
先物取引とは?仕組みと特徴
先物取引は、将来の決められた期日に、現時点で約束した価格で売買する取引です。
価格変動リスクをヘッジする手段として、企業や投資家に利用されています。
先物取引では、将来のある時点(決済期日)における商品や金融商品の価格を、現時点で約束します。
例えば、3か月後に金を1グラム8,000円で買うという契約を結びます。
3か月後に実際の市場価格が9,000円になっていれば、買い手は1,000円の利益を得られます。
逆に市場価格が7,000円に下がっていれば、買い手は1,000円の損失を被ります。
先物取引も差金決済が基本なので、実際に商品を受け渡すのではなく、価格差による損益のみをやり取りします。
そのため、株価指数のような形のない商品も取引対象となります。
先物取引には「限月」と呼ばれる決済期限があります。
出典: 日本取引所グループ 日経225先物取引
日経225先物の場合、3月、6月、9月、12月が主要な限月です。各限月の第2金曜日が最終決済日(SQ日)となり、その前営業日が取引最終日です。
取引最終日までに決済しないとSQ値で自動決済される
ポジションを継続したい場合は、取引最終日までに現在の限月を決済し、次の限月のポジションを新たに建てる「ロールオーバー」を行います。
ロールオーバーには取引手数料が発生。長期保有時はコスト考慮が必要
先物取引は、大きく「金融先物」と「商品先物」に分けられます。
金融先物には、株価指数先物(日経225、TOPIX、NYダウなど)、債券先物(国債先物など)があります。
株価指数先物は、株価指数の将来価格を取引するもので、個別株を選ぶ必要がなく、市場全体の動きに投資できます。
商品先物には、貴金属(金、銀、プラチナなど)、エネルギー(原油、天然ガスなど)、農産物(とうもろこし、大豆、小豆など)があります。
インフレヘッジや分散投資の手段として活用可能
FXと先物取引の主な違いを表にまとめました。
投資判断の参考にしてください。
| 項目 | FX | 先物取引 |
| 取引期日 | なし(無期限) | あり(限月で決済) |
| 取引時間 | 月曜朝〜土曜早朝 (ほぼ24時間) |
取引所営業時間内 (日中・夜間立会) |
| 取引対象 | 通貨ペア (20〜50ペア程度) |
株価指数・商品・債券など (多様な銘柄) |
| インカムゲイン | スワップポイント (金利差調整分) |
なし |
| レバレッジ | 最大25倍 (個人の場合) |
商品により異なる (おおむね10〜30倍程度) |
FXは取引期日がないため、自分のタイミングで決済できます。
先物取引は限月があるため、期限管理が必要です。
| 項目 | FX | 先物取引 |
| 取引手数料 | 多くのFX会社で無料 | 1枚あたり数十円〜数百円 (会社・銘柄により異なる) |
| スプレッド | 米ドル/円: 0.2銭程度 (原則固定、例外あり) |
銘柄により異なる |
| その他コスト | スワップポイント (マイナスの場合は支払い) |
ロールオーバー時の 手数料・価格差 |
FXは取引手数料が無料の会社が多く、スプレッドが実質的な取引コストとなります。
米ドル/円のスプレッドは0.2銭が業界標準ですが、原則固定(例外あり)であり、相場急変時には拡大することがあります。
スプレッドは経済指標発表時や流動性低下時に拡大する場合あり
先物取引は、取引手数料が発生します。
日経225ミニ先物の手数料は証券会社により異なるため、取引前に各社の料金体系を確認することをおすすめします。
| 項目 | FX | 先物取引 |
| 課税方式 | 申告分離課税 | 申告分離課税 |
| 税率 | 20.315% (所得税15%+住民税5% +復興特別所得税0.315%) |
20.315% (所得税15%+住民税5% +復興特別所得税0.315%) |
| 損益通算 | 可能 (先物取引、CFD、 オプション取引と) |
可能 (FX、CFD、 オプション取引と) |
| 損失の繰越控除 | 可能 (翌年以降3年間) |
可能 (翌年以降3年間) |
FXと先物取引は、どちらも「先物取引に係る雑所得等」として、同じ税制が適用されます。
税率は一律20.315%で、給与所得などの他の所得とは分離して税額を計算します。
FXと先物の損益通算が可能。損失は3年間繰越控除できる
ただし、株式投資の利益とは損益通算できない点に注意が必要です。
FXのメリット・デメリット
FX取引には、24時間取引やスワップポイントといったメリットがある一方、為替変動リスクやレバレッジリスクもあります。
それぞれの特徴を理解しましょう。
FXの最大のメリットは、ほぼ24時間取引できることです。
月曜日の朝から土曜日の早朝まで、自分の都合に合わせて取引できます。
日中忙しい方でも夜間や早朝に取引可能
スワップポイントによる金利収入も魅力です。
高金利通貨を買って保有し続けることで、毎日スワップポイントを受け取れます。
取引コストが低い点もメリットです。
多くのFX会社では取引手数料が無料で、スプレッドのみが実質的なコストとなります。
米ドル/円の場合、スプレッドは0.2銭程度と非常に狭く、頻繁に取引する短期トレーダーにとってもコスト負担が軽くなります。
最小取引単位が小さいことも初心者には嬉しいポイントです。
1,000通貨単位や1通貨単位から取引できるFX会社もあり、少額から投資を始められます。
FXには為替変動リスクがあります。
為替レートは経済指標の発表、中央銀行の政策、地政学リスクなどさまざまな要因で変動します。
予想と反対方向に動いた場合、損失が発生します。
レバレッジにより、わずかな価格変動でも大きな損益が発生
証拠金維持率が一定水準を下回ると、ロスカット(強制決済)が執行されます。
相場急変時はロスカットが間に合わず証拠金を超える損失の可能性
スワップポイントの変動リスクもあります。
出典: 金融先物取引業協会 規則
金利情勢によりスワップが受取から支払に転じることも
スプレッドの拡大リスクにも注意が必要です。
通常時は狭いスプレッドでも、経済指標発表時や流動性が低下する時間帯には拡大することがあります。
FXは、以下のような方に向いています。
日中は仕事で忙しく、夜間や早朝に取引したい方にとって、FXの取引時間の長さは大きなメリットです。
デイトレードやスキャルピングといった短期売買では、取引コストの低さと流動性の高さが重要です。
FXはスプレッドが狭く、頻繁に取引してもコスト負担が軽くなります。
先物取引のメリット・デメリット
先物取引には、多様な投資対象やヘッジ機能といったメリットがある一方、限月管理や取引時間の制約というデメリットもあります。
先物取引の最大のメリットは、投資対象の多様性です。
株価指数、金、原油、農産物など、通貨以外のさまざまな資産に投資できます。
ポートフォリオの分散を図りたい方に有効な選択肢
価格変動リスクをヘッジする機能も重要です。
例えば、株式を保有している投資家が、株価下落リスクに備えて日経225先物を売ることで、リスクを軽減できます。
売りからでも取引を始められるため、相場下落局面でも利益を狙えます。
商品価格の変動を投資機会にできる点も魅力です。
金や原油などの商品は、インフレや地政学リスクの影響を受けやすく、価格変動が大きくなることがあります。
限月があるため期限管理が必須。忘れるとSQ値で自動決済
取引最終日までにポジションを決済するか、次の限月にロールオーバーする必要があります。
ロールオーバーを忘れると、SQ値で自動決済され、意図しないタイミングで損益が確定してしまいます。
ロールオーバーには手数料と限月間価格差のコストが発生
取引時間に制約がある点もデメリットです。
FXのように24時間取引できるわけではなく、取引所の営業時間内のみ取引できます。
インカムゲインがない点も考慮すべきです。
FXのスワップポイントのような金利収入はなく、利益はすべて価格変動から得る必要があります。
先物取引は、以下のような方に向いています。
金や原油など、通貨以外の資産に投資したい場合、先物取引が選択肢となります。
株式やFXとは異なる値動きをする商品に投資することで、リスク分散が図れます。
投資目的やスタイルによって、FXと先物取引のどちらが適しているかが変わります。
自分の目的に合った選択をしましょう。
短期売買で利益を狙う場合は、FXが適しています。
FXはスプレッドが狭く、取引コストを抑えられます。
米ドル/円の場合、スプレッドは0.2銭程度(原則固定、例外あり)で、頻繁に取引してもコスト負担が軽くなります。
24時間取引可能で経済指標発表時など取引機会が豊富
流動性が高く、約定しやすい点も短期売買には重要です。
スワップポイントによる金利収入を狙う場合も、FXが適しています。
高金利通貨を買って保有し続けることで、毎日スワップポイントを受け取れます。
取引期日がないため、自分のタイミングで決済でき、長期保有に向いています。
為替レート大幅変動でスワップ利益を上回る為替差損の可能性
長期運用する場合は、証拠金に余裕を持ち、ロスカットされないよう管理することが重要です。
金や原油など、商品価格の変動で利益を狙う場合は、先物取引が適しています。
先物取引では、通貨以外の多様な商品に投資できます。
インフレヘッジや分散投資の手段として商品先物を活用
ただし、限月があるため、長期保有する場合はロールオーバーのコストを考慮する必要があります。
少額から投資を始めたい場合は、FXが適しています。
FXでは、1,000通貨単位や1通貨単位から取引できる会社があります。
例えば、米ドル/円を1,000通貨取引する場合、必要証拠金は数千円程度です。
SBI FXトレードでは、最小取引単位が1通貨なので、数円から取引を始められます。
初心者が少額から投資経験を積むにはFXが始めやすい
先物取引の場合、必要証拠金は銘柄や相場状況により変動します。日経225ミニ先物や日経225先物の証拠金額は、証券会社や相場状況により異なるため、取引前に各社の証拠金要件を確認することをおすすめします。
出典: 日本取引所グループ 日経225先物取引
| 米ドル/円スプレッド | 0.2銭(原則固定) |
| 取扱通貨ペア | 51通貨ペア |
| 最小取引単位 | 1,000通貨 |
一般的には、FXの方が初心者向けといえます。
理由は、取引期日がないこと、少額から始められること、取引時間が長いことです。
FXは取引期日がないため、限月管理やロールオーバーの手間がありません。自分のペースで取引を学べます。
1,000通貨や1通貨単位から取引できるFX会社を選べば、少額から投資経験を積めます。
はい、FXと先物取引を同時に行うことは可能です。
FX口座と先物・オプション取引口座をそれぞれ開設すれば、両方の取引ができます。
FXと先物取引は、税制上「先物取引に係る雑所得等」として同じ区分なので、損益通算が可能です。
はい、FXと先物取引の税金の計算方法は同じです。
どちらも「先物取引に係る雑所得等」として、申告分離課税が適用されます。
税率は一律20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)です。
FXと先物取引の損益は通算できるため、一方で損失が出ても他方の利益と相殺できます。
取引最終日までに決済しなかった場合、SQ値(特別清算指数)で自動的に決済されます。
SQ値は、限月の第2金曜日(最終決済日)に算出される清算価格です。
ポジションを継続したい場合は、取引最終日までにロールオーバーを行う必要があります。
限月管理を忘れないよう、取引画面やカレンダーで取引最終日を確認しておきましょう。
スワップポイントは、ポジションを翌営業日に持ち越したときに付与されます。
FX会社によって異なりますが、多くの場合、日本時間の午前6時〜7時頃(米国サマータイム期間中は午前5時〜6時頃)に取引日が切り替わります。
スワップポイントは日々変動し、金利情勢によっては受け取りから支払いに転じることもあります。
FXと先物取引は、どちらも少額の証拠金で大きな取引ができるレバレッジ取引です。
しかし、取引期日、取引対象、取引時間、インカムゲインの有無など、重要な違いがあります。
FXは、取引期日がなく、24時間取引でき、スワップポイントによる金利収入も狙えます。
短期売買や長期運用、少額投資など、幅広い投資スタイルに対応できます。
先物取引は、株価指数や商品など多様な投資対象があり、ポートフォリオの分散やヘッジ手段として活用できます。
ただし、限月があるため期限管理が必要で、ロールオーバーにはコストがかかります。
どちらを選ぶかは、投資目的、投資スタイル、リスク許容度によって異なります。
投資にはリスクが伴います。レバレッジにより証拠金を上回る損失が発生する可能性があります
取引を始める前に、金融商品取引業者の登録の有無を確認し、契約締結前交付書面等をよく読んでください。
自分に合った投資方法を選び、計画的に取引を行いましょう。
FX取引(外国為替証拠金取引)は、元本や利益が保証された金融商品ではありません。レバレッジにより、少額の証拠金で大きな取引が可能ですが、為替相場・金利の変動により、預入証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。取引を行う際は、金融商品取引業者の登録の有無を確認し、契約締結前交付書面等をよくお読みのうえ、ご自身の判断と責任でお取引ください。
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